JPH0821999A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH0821999A
JPH0821999A JP6156056A JP15605694A JPH0821999A JP H0821999 A JPH0821999 A JP H0821999A JP 6156056 A JP6156056 A JP 6156056A JP 15605694 A JP15605694 A JP 15605694A JP H0821999 A JPH0821999 A JP H0821999A
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JP
Japan
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liquid crystal
film
phase
vertical alignment
crystal display
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Pending
Application number
JP6156056A
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English (en)
Inventor
Akiko Shimizu
朗子 清水
Koji Azuma
浩二 東
Toshihiro Onishi
敏博 大西
Masanobu Noguchi
公信 野口
Masato Kuwabara
眞人 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0821999A publication Critical patent/JPH0821999A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 視野角特性に優れた液晶表示装置を提供す
る。 【構成】 液晶セルと直線偏光フィルムとの間に補償用
位相差層が配置されたFTN型液晶表示装置であって、
補償用位相差層が、 ・ネマチック相またはスメクチック相を示す高分子液晶
を製膜した後結晶相(またはガラス相)/液晶相転移温
度(Tg)以上液晶相/等方相転移温度(Ti)未満の
温度で熱処理を施して垂直配向させて得た垂直配向膜又
は ・ネマチック相またはスメクチック相を示す重合性液晶
オリゴマーを製膜した後Tg以上Ti未満の温度で熱処
理を施して垂直配向させ、配向を保持しながら重合させ
て得た垂直配向膜及び正の屈折率異方性を有する熱可塑
性樹脂からなる一軸配向性位相差フィルム1枚からな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はFTN型液晶表示装置
(FTN型LCD)に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】液晶表
示装置は、液晶分子長軸の捩じれ角を180度ないし2
70度としたSTN型液晶表示装置(STN型LCD)
の開発により単純マトリックス駆動方式による10イン
チ程度の大型液晶表示装置が可能となり、大表示容量を
必要とするラップトップ型ワープロ、パソコン等に用い
られるようになった。しかしながら、このSTN型LC
Dは、液晶の複屈折性を利用しているために、視野角特
性が良くない、表示が着色する、コントラストが低い等
の欠点があった。
【0003】これらを解決するために、液晶の複屈折性
を補償する補償用位相差層として熱可塑性樹脂からなる
一軸配向性位相差フィルムを用いたFTN型LCDが開
発され、表示の白黒化およびコントラストの向上を実現
することが可能となった。しかしながら、見る角度によ
りコントラストが低下したり色相が変化するといった視
野角特性については、未だ満足できるまでに至っておら
ず、視野角特性の改良が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定の補償用位相
差層を用いることによりかかる課題が解決できることを
見出した。
【0005】即ち、本発明は、内側に電極を有する一対
の透明基板間に、正の誘電率異方性を有するネマチック
液晶分子が、電圧を印加しない状態では分子長軸を基板
に対して平行かつ分子長軸が透明基板垂直方向に180
度ないし270度捩じれた構造をとるように構成された
液晶セルと、一対の透明基板の外側に配置された一対の
直線偏光フィルム及び液晶セルと片側の直線偏光フィル
ムとの間に配置された補償用位相差層からなるFTN型
液晶表示装置であって、補償用位相差層が、 下記から選ばれた垂直配向膜の1枚又は2枚 ・ネマチック相またはスメクチック相を示す高分子液晶
を製膜した後結晶相(またはガラス相)/液晶相転移温
度(Tg)以上液晶相/等方相転移温度(Ti)未満の
温度で熱処理を施して垂直配向させて得た垂直配向膜又
は ・ネマチック相またはスメクチック相を示す重合性液晶
オリゴマーを製膜した後Tg以上Ti未満の温度で熱処
理を施して垂直配向させ、配向を保持しながら重合させ
て得た垂直配向膜及び 正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂からなる一軸
配向性位相差フィルム1枚 の組み合わせからなり、1.06≧R40/R0 ≧1.0
0なる光学特性を有する補償用位相差層であることを特
徴とする液晶表示装置(但し、R0 は、面垂直方向に測
定光を入射して測定したレターデーション値を示し、R
40は、面内の最大屈折率の方向を傾斜軸として40°傾
斜で測定光を入射して測定したレターデーション値を示
す。)に関するものである。
【0006】高分子液晶としては、液晶状態でネマチッ
ク相またはスメクチック相をとる高分子液晶であれば主
鎖型高分子液晶、側鎖型高分子液晶のいずれを用いるこ
ともできる。高分子液晶の液晶相/等方相の転移温度
(Ti)は例えば200℃以下程度であり、好ましくは
150℃以下である。
【0007】主鎖型高分子液晶としては、例えば、液晶
性を与える基(メソゲン基)がエステル結合により連な
った全芳香族ポリエステル系高分子液晶、メソゲン基と
ポリメチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリシロキサ
ンなどの屈曲鎖が交互に結合し屈曲性が付与された主鎖
からなる半剛直性ポリエステル系高分子液晶などが挙げ
られる。
【0008】側鎖型高分子液晶としては、例えばメタク
リル酸、アクリル酸、ポリメチレン、ポリエチレンオキ
サイド、ポリシロキサンなどからなる直鎖状又は環状の
骨格鎖と、屈曲鎖からなるスぺーサーを介してメソゲン
基が結合した側鎖をもつものが挙げられる。ポリシロキ
サン系が好ましく、中でも環状が好ましい。
【0009】ネマチック相またはスメクチック相を示す
重合性液晶オリゴマーに特に限定はないが、好ましくは
重合性側鎖型液晶オリゴマ−である。
【0010】重合性側鎖型液晶オリゴマ−としては、例
えば、下記反復単位(I)および(II)を主たる構成
単位とする直鎖または環状のオリゴマーであって、オリ
ゴマー1分子中の反復単位(I)および(II)の数を
それぞれnおよびn’とするとき、nおよびn’がそれ
ぞれ独立に1から20までの整数であり、かつ4≦n+
n’≦21である液晶オリゴマ−が挙げられる。
【0011】 〔式中Aは下式(III)または(IV)で表される基
であり、式(III)において−Si−O−は式(I)
または(II)の主鎖であり、式(IV)において−C
−CH2 −は式(I)または(II)の主鎖であり、C
OO基の反対側にR1 またはR2 が位置する。式(I)
においてAが式(III)のとき、および式(II)に
おいてAが式(III)のとき、R1 およびR2 はそれ
ぞれ独立に水素、炭素数1〜6のアルキル基またはフェ
ニル基である。式(I)においてAが式(IV)のと
き、および式(II)においてAが式(IV)のとき、
1 、R2 は独立に水素または炭素数1〜6のアルキル
基である。 kとk’は独立に2から10までの整数を表し、mと
m’とは独立に0または1であり、Ar1 、Ar2 、A
3 およびAr4 は独立に1,4−フェニレン基、1,
4−シクロヘキサン基、ピリジン−2,5−ジイル基、
ピリミジン−2、5−ジイル基であり、LとL’は独立
に-CH2-O- 、-O-CH2- 、 -COO-、-OCO- 、-CH2-CH2- 、
-CH=N-、 -N=CH- または で示される2価の基であり、pとp’は独立に0または
1であり、Rはハロゲン、シアノ基、炭素数1〜10の
アルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基であ
り、R’は水素または炭素数1から5までのアルキル基
である。〕
【0012】骨格鎖としては、環状構造が好ましく、A
としてはSiOが好ましい。nとn’の比は1:3から
3:1の範囲が好ましい。k、k’としては2〜6の整
数が好ましく、m、m’は1が好ましい。Ar1 、Ar
2 、Ar3 、Ar4 としては1,4-フェニレン基が好まし
く、L、L' としては、-CH2-CH2-, -COO-, -OCO- 基が
好ましく、中でも-COO- 基が好ましい。Rとしてはシア
ノ基が好ましい。
【0013】重合性側鎖型液晶オリゴマーの場合、液晶
相/等方相転移温度(Ti)は例えば200℃以下であ
り、170℃以下が好ましく、150℃以下がさらに好
ましい。結晶相(またはガラス相)/液晶相転移温度
(Tg)は25℃以下が好ましい。
【0014】高分子液晶または重合性液晶オリゴマーを
製膜するための基板としては、光学的に透明でかつ等方
的な樹脂基板、直線偏光フィルム、正の屈折率異方性を
有する熱可塑性樹脂からなる一軸配向性位相差フィルム
等が挙げられる。直線偏光フィルム(PL)や正の屈折率
異方性を有する熱可塑性樹脂からなる一軸配向性位相差
フィルム(PC)の表面に高分子液晶または重合性液晶オ
リゴマーを製膜した場合には、熱処理等を施して垂直配
向膜(PLC )とした後、これをそのままPL/PLC 、PLC
/PCまたはPC/PLC として用いることができる。
【0015】垂直配向膜を光学的に透明でかつ等方的な
樹脂基板上に形成した場合には、基板から垂直配向膜を
剥がすことなくそのまま熱可塑性樹脂からなる一軸配向
性位相差フィルムと貼合して、PLC /PCまたはPC/PLC
として用いることができる。
【0016】光学的に等方的とは、nX を面内の最大屈
折率、nY をフィルム面内の最小屈折率、nZ をフィル
ムの厚さ方向の屈折率、d をフィルムの厚さとした時
に、(nX −nY )×d が20nm以下かつ((nX +
nY )/2−nZ )×d が200nm以下であることで
ある。好ましくは、(nX −nY )×d が10nm以下
且つ((nX +nY )/2−nZ )×d が100nm以
下である。光学的に透明でかつ等方的な樹脂基板として
は、特に制限はないが、100℃以上のガラス転移温度
を有することが好ましく、より好ましくは110℃以上
である。樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポ
リスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、
2酢酸セルロース、3酢酸セルロース、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリビニル
アルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート
等が挙げられ、中でもポリカーボネート、ポリスルホ
ン、ポリアリレート、3酢酸セルロース、ポリエチレン
テレフタレートが好ましい。
【0017】以下、光学的に透明でかつ等方的な樹脂基
板の場合を用いて、高分子液晶等の垂直配向膜を形成す
る方法について説明するが、他の場合、例えば直線偏光
フィルムや一軸配向性位相差フィルム表面に形成する場
合も同様にして行うことができる。
【0018】透明樹脂基板の表面は親水性もしくは疎水
性であることが好ましい。親水性の樹脂基板としては、
ポリビニルアルコール等の親水性の高分子フィルム、3
酢酸セルロースや2酢酸セルロースフィルムの表面をケ
ン化したもの、高分子フィルムの表面を親水化したもの
等が挙げられる。親水化処理としては、特に制限はない
が、酸素プラズマによる処理、親水性の高分子を表面に
塗布する方法、界面活性剤を塗布する方法等を用いるこ
とができる。
【0019】親水性の樹脂基板としては、3酢酸セルロ
ースや2酢酸セルロース等のセルロース系樹脂を溶剤キ
ャスト法により製膜し、表面をケン化処理して得たフィ
ルムが好ましい。
【0020】疎水化処理としては、フッ素系高分子を塗
布する方法、レシチン等の界面活性剤を塗布する方法、
シランカップリング剤、チタンカップリング剤等を反応
させる方法を用いることができる。
【0021】高分子液晶または重合性液晶オリゴマーの
製膜方法については、特に限定はない。例えば高分子液
晶または重合性液晶オリゴマーを溶解可能で、かつ基板
材料の溶解あるいは膨潤が少ない溶媒に高分子液晶また
は重合性液晶オリゴマーを溶解した液を、ロールコート
法、グラビアコート法、バーコート法、スピンコート
法、スプレーコート法、プリント法、ディッピング法等
の方法で塗布する方法や、高分子液晶または重合性液晶
オリゴマーを結晶相(またはガラス相)/液晶相転移温
度(Tg)以上に加熱したものを、上述の方法と同様の
方法により塗布する方法が挙げられる。
【0022】これらの中でも、高分子液晶溶液または重
合性液晶オリゴマー溶液を用いたロールコート法、グラ
ビアコート法、バーコート法、スピンコート法、ディッ
ピング法が好ましく、膜厚等により、R40/R0 等の光
学特性を調整することができる。
【0023】製膜後の高分子液晶または重合性液晶オリ
ゴマーを膜面に垂直方向に配向させるための熱処理温度
(Tt)は、高分子液晶または重合性液晶オリゴマーの
結晶相(またはガラス相)/液晶相転移温度(Tg)以
上でかつ液晶相/等方相転移温度(以下Tiと称す)未
満である。好ましくは、基板のガラス転移温度以下であ
る。重合性液晶オリゴマーの場合、さらに、(Tg+3
0℃)≦Tt<Tiであることが好ましく、(Tg+4
0℃)≦Tt<Tiであることがより好ましい。
【0024】熱処理時間は特に制限されるものではない
が、例えば1分以上であり、好ましくは2分以上であ
る。
【0025】重合性液晶オリゴマーの場合、熱処理した
後に、垂直配向を保持しながら液晶オリゴマーを重合さ
せる。重合方法としては特に制限はなく、光重合、γ線
等の放射線重合、熱重合等を用いることができるが、光
重合が好ましい。光重合や熱重合の場合、公知の重合開
始剤を用いることができる。
【0026】一軸配向性位相差フィルムとしては、完全
一軸配向フィルムだけではなく、二軸配向性が付与され
ても、フィルム面内に屈折率異方性があり、フィルム面
に垂直な方向から見た場合に一軸配向性フィルムと同様
の位相差を示すものならば使用することができる。
【0027】正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂か
らなる一軸配向性位相差フィルムに用いる熱可塑性樹脂
としては、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアリ
レート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリビニルアルコール、2酢酸セルロース等が
挙げられ、ポリカーボネート、ポリスルホンが好まし
い。
【0028】正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂か
らなる一軸配向性位相差フィルムの製法は何ら限定され
るものではない。例えば、原反フィルムの製造方法とし
ては、溶剤キャスト法、押し出し成形法、プレス法等の
成形方法を用いることができ、原反フィルムを延伸して
一軸配向性位相差フィルムとするにあたっては、テンタ
ーによる横延伸法、ロール間延伸法、ロール間圧縮延伸
法等の方法を用いることができる。好ましくは、溶剤キ
ャスト法により製膜した原反フィルムを、テンターによ
り横延伸する方法である。
【0029】このような垂直配向膜(PLC )の1枚又は
2枚及び正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂からな
る一軸配向性位相差フィルム(PC)1枚を組み合わせ
て、1.06≧R40/R0 ≧1.00なる光学特性を有
する補償用位相差層とし、これを液晶セルと片側の直線
偏光フィルムとの間に装着することにより、視野角特性
の優れたFTN型液晶表示装置を得ることができる。こ
のような補償用位相差層を用いた液晶表示装置の構成と
しては、例えば、 PL/(PLC /PC)/液晶セル/PL PL/(PC/PLC )/液晶セル/PL PL/(PLC /PC/PLC )/液晶セル/PL 等が挙げられる。なかでも、 PL/(PLC /PC)/液晶セル/PL PL/(PC/PLC )/液晶セル/PL が好ましく、さらに好ましくは PL/(PLC /PC)/液晶セル/PL である。
【0030】一軸配向性位相差フィルム(PC)の遅相
軸、直線偏光フィルム(PL)の吸収軸は、液晶表示装置に
組み込んだ場合に、コントラスト等が最適となるよう調
整される。垂直配向膜(PLC )を2枚用いる場合、2枚
の垂直配向膜は同じ光学特性を有していても、異なる光
学特性を有していてもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明のFTN型LCDは視野角特性に
優れている。
【0032】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、等
コントラスト曲線の測定は、大塚電子(株)製LCD−
7000を用いて、透過法により行った。液晶表示装置
への印加電圧は、実駆動状態の液晶表示装置を正面から
目視してコントラストが最もよい状態に設定した。一軸
配向性位相差フィルムの面内のレターデーション値(R
0 )は、光学系に偏光プリズムを2個平行に配置した分
光器(大塚電子(株)製MCPD−1000)を用い
て、その干渉スペクトルの極大波長から求めた。補償用
位相差層のR40/R0 は、セナルモン型コンペンセ−タ
−を装備した偏光顕微鏡(日本光学製)を用い、R40及
びR0 を測定し、その値より計算により求めた。
【0033】実施例1 垂直配向膜(PLC) 及び一軸配向性位相差フィルム(PC)は
以下のものを用いた。 ・垂直配向膜(PLC) 重合性液晶オリゴマ−としては、4-(アリル- オキシ)-
安息香酸-4'-シアノフェニルエステルと4-( アリルオキ
シ)-安息香酸-(4'- メタクリロイルオキシ- フェニル)
エステルを1:1の混合比でペンタメチルシクロペンタ
シロキサンと特公昭63-41400号公報記載の方法で反応さ
せて得られた非重合性メソゲン基と重合性メソゲン基を
側鎖に有する環状ペンタシロキサン液晶オリゴマーを用
いた(Tg 18.7℃、Ti 117.5℃)。厚み
80μmで(nX −nY )×dが6nm、((nX +n
Y )/2−nZ )×dが50nmである3酢酸セルロー
スフィルム(フジタックSH−80 富士写真フィルム
(株)製)を表面ケン化処理したフィルム上に、重合性
液晶オリゴマ−の30%トルエン溶液を乾燥後の膜厚が
2.1μmとなるようにグラビアコート法により製膜
し、80℃で2分間熱処理を行って垂直配向させた後
に、配向を保持しながら紫外線を照射(積算光量 50
0mJ/cm2 )して、3酢酸セルロースフィルム上に
垂直配向膜(PLC)を形成した。 ・一軸配向性位相差フィルム(PC) ポリカーボネートの溶剤キャストフィルムを一軸延伸し
て得られた一軸配向性位相差フィルム(商品名 スミカ
ライトSEF−400570 住友化学工業(株)製、
面内のレターデーション 570nm)。
【0034】3酢酸セルロースフィルム上に形成された
垂直配向膜(PLC) 上に粘着剤を用いてPCを貼合し補償用
位相差層(PLC /PC)を得た(R40/R0 =1.022
9)。この補償用位相差層を、市販のFTN液晶パネル
(商品名 KL−6440ASTC 京セラ(株)製)
の上側の直線偏光フィルム(PL)と液晶セルの間に粘着
剤を用いて装着した(PL/(PLC /PC)/液晶セル/P
L)。このFTN型LCDは、視角によるコントラスト
の変化が小さく、左右対称な視野角特性を示した。等コ
ントラスト曲線を図1に示す。
【0035】実施例2 重合性液晶オリゴマ−の乾燥後の膜厚を1.2μmとし
た以外は実施例1と同様にして、補償用位相差層(R40
/R0 =1.0580)を得た。この補償用位相差層
を、実施例1と同様にしてFTN液晶パネルに装着した
(PL/(PLC /PC)/液晶セル/PL)。このFTN型L
CDは、視角によるコントラストの変化が小さく、左右
対称な視野角特性を示した。等コントラスト曲線を図2
に示す。
【0036】実施例3 垂直配向膜(PLC) と一軸配向性位相差フィルムの積層順
序を変えた以外は、実施例1と同様にして、補償用位相
差層(PC/PLC )を得た(R40/R0 =1.022
9)。この補償用位相差層を、実施例1と同様にしてF
TN液晶パネルに装着した(PL/(PC/PLC )/液晶セ
ル/PL)。このFTN型LCDは、視角によるコントラ
ストの変化が小さく、左右対称な視野角特性を示した。
等コントラスト曲線を図3に示す。
【0037】実施例4 重合性液晶オリゴマ−の乾燥後の膜厚を1.2μmとし
た以外は実施例3と同様にして、補償用位相差層(R40
/R0 =1.0580)を得た。この補償用位相差層
を、実施例1と同様にしてFTN液晶パネルに装着した
(PL/(PC/PLC)/液晶セル/PL)。このFTN型L
CDは、視角によるコントラストの変化が小さく、左右
対称な視野角特性を示した。等コントラスト曲線を図4
に示す。
【0038】実施例5 重合性液晶オリゴマーの乾燥後の膜厚を1.0μmとし
た以外は実施例1と同様にして、垂直配向膜(PLC) 2枚
を得、粘着剤を用いてこの2枚のPLC と実施例1で用い
たのと同じPC1枚を、PLC /PC/PLC の順序で貼合し、
補償用位相差層を得た(R40/R0 =1.0263)。
この補償用位相差層を、実施例1と同様にしてFTN液
晶パネルに装着した(PL/(PLC /PC/PLC )/液晶セ
ル/PL)。このFTN型LCDは、視角によるコントラ
ストの変化が小さく、ほぼ左右対称な視野角特性を示し
た。等コントラスト曲線を図5に示す。
【0039】比較例 実施例1で用いたのと同じPC1枚を、実施例1と同様に
してFTN液晶パネルに積層した(PL/PC/液晶セル/
PL) 。このFTN型LCDは、本発明によるFTN型L
CDと比較して、視野角特性が左右対称ではなく、特に
斜め右上および斜め左下方向の視野角特性が劣ってい
た。等コントラスト曲線を図6に示す。
【0040】参考例 重合性液晶オリゴマ−の乾燥後の膜厚を3.0μmとし
た以外は実施例1と同様にして、補償用位相差層を得た
(R40/R0 =0.9989)。この補償用位相差層を
実施例1と同様にしてFTN液晶パネルに装着した(PL
/(PLC /PC)/液晶セル/PL)。このFTN型LCD
は、比較例の場合よりも、視野角特性が改良されていた
が、本発明によるFTN型LCDと比較すると、視野角
特性の左右対称性が悪く、特に下方向の視野角特性が劣
っていた。等コントラスト曲線を図7に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における等コントラスト曲線を示す
図。
【図2】実施例2における等コントラスト曲線を示す
図。
【図3】実施例3における等コントラスト曲線を示す
図。
【図4】実施例4における等コントラスト曲線を示す
図。
【図5】実施例5における等コントラスト曲線を示す
図。
【図6】比較例における等コントラスト曲線を示す図。
【図7】参考例における等コントラスト曲線を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 公信 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 (72)発明者 桑原 眞人 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内側に電極を有する一対の透明基板間に、
    正の誘電率異方性を有するネマチック液晶分子が、電圧
    を印加しない状態では分子長軸を基板に対して平行かつ
    分子長軸が透明基板垂直方向に180度ないし270度
    捩じれた構造をとるように構成された液晶セルと、 一対の透明基板の外側に配置された一対の直線偏光フィ
    ルム及び液晶セルと片側の直線偏光フィルムとの間に配
    置された補償用位相差層からなるFTN型液晶表示装置
    であって、 補償用位相差層が、 下記から選ばれた垂直配向膜の1枚又は2枚 ・ネマチック相またはスメクチック相を示す高分子液晶
    を製膜した後結晶相(またはガラス相)/液晶相転移温
    度(Tg)以上液晶相/等方相転移温度(Ti)未満の
    温度で熱処理を施して垂直配向させて得た垂直配向膜又
    は ・ネマチック相またはスメクチック相を示す重合性液晶
    オリゴマーを製膜した後Tg以上Ti未満の温度で熱処
    理を施して垂直配向させ、配向を保持しながら重合させ
    て得た垂直配向膜及び 正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂からなる一軸
    配向性位相差フィルム1枚 の組み合わせからなり、1.06≧R40/R0 ≧1.0
    0なる光学特性を有する補償用位相差層であることを特
    徴とする液晶表示装置。(但し、R0 は、面垂直方向に
    測定光を入射して測定したレターデーション値を示し、
    R40は、面内の最大屈折率の方向を傾斜軸として40°
    傾斜で測定光を入射して測定したレターデーション値を
    示す。)
  2. 【請求項2】垂直配向膜が、ネマチック相またはスメク
    チック相を示すポリシロキサン系の骨格鎖を有する側鎖
    型高分子液晶を製膜した後、Tg以上Ti未満の温度で
    熱処理を施して垂直配向させて得た垂直配向膜である請
    求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】垂直配向膜が、ネマチック相またはスメク
    チック相を示す−SiO−からなる骨格鎖を有する重合
    性側鎖型液晶オリゴマ−を製膜した後、Tg以上Ti未
    満の温度で熱処理を施して垂直配向させ、配向を保持し
    ながら重合させて得た垂直配向膜であることを特徴とす
    る請求項1記載の液晶表示装置。
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