JP3309567B2 - 内視鏡の処置具挿通チャンネル固定機構 - Google Patents

内視鏡の処置具挿通チャンネル固定機構

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JP3309567B2
JP3309567B2 JP12469494A JP12469494A JP3309567B2 JP 3309567 B2 JP3309567 B2 JP 3309567B2 JP 12469494 A JP12469494 A JP 12469494A JP 12469494 A JP12469494 A JP 12469494A JP 3309567 B2 JP3309567 B2 JP 3309567B2
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昌春 森岡
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富士写真光機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用等として用いら
れる内視鏡の挿入部に設けられ、鉗子その他の処置具を
挿通させる処置具挿通チャンネルに関するものであり、
特に、処置具挿通チャンネルを構成する可撓チューブの
先端部分を挿入部の先端硬質部に形成した処置具通路に
固定するための内視鏡の処置具挿通チャンネル固定機構
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内視鏡には、鉗子その他の処置具を挿通
するための処置具挿通チャンネルが設けられるが、この
処置具挿通チャンネルは、通常、本体操作部に設けた処
置具導入部から挿入部の先端硬質部に形成した処置具導
出口に至るまで処置具を案内するためのものである。挿
入部が、その挿入経路に沿って曲がる可撓性を持った軟
性鏡である場合には、この挿入部内に装着される処置具
挿通チャンネルも可撓チューブで形成される。そして、
この可撓チューブは、その先端部が先端硬質部に開口す
る処置具導出口に接続されるが、この接続部は、概略図
11に示した構成としたものが従来から用いられてい
る。
【0003】図中において、1aは挿入部1を構成する
先端硬質部であって、この先端硬質部1aには先端側が
処置具導出口2aとなった処置具通路2がその軸線方向
に穿設されている。この処置具通路2の基端側は、その
孔径を拡大して、この拡径部に金属製の連結パイプ3を
挿通させて接着剤を用いて固着されている。挿入部1の
基端部が連設されている本体操作部(図示せず)から可
撓チューブ4が延在されており、この可撓チューブ4の
先端部はこの連結パイプ3に嵌合されて、接着剤を用い
て固着している。従って、これら可撓チューブ4,連結
パイプ3及び処置具通路2によって処置具挿通チャンネ
ルが構成され、鉗子その他の処置具はこの処置具挿通チ
ャンネルにガイドされて、処置具導出口2aから所定長
さ突出させて、細胞の採取や患部の処置等を行えるよう
になっている。
【0004】ところで、挿入部1においては、先端硬質
部1aにはアングル部1bが連設されており、このアン
グル部1bは、周知のように、アングル操作ワイヤを押
し引き操作することによって、所望の方向に湾曲可能な
構成となっている。このアングル部1bを大きな角度で
湾曲させると、可撓チューブ4もこれに応じて湾曲す
る。しかしながら、連結パイプ3は硬質部材で形成され
ているために、可撓チューブ4は連結パイプ3への嵌合
部分で湾曲形状から直線形状となるように形状の変化が
生じる。そして、処置具はアングル部1bが真直ぐな状
態のみならず、湾曲させた状態でも可撓チューブ4内に
挿通される。
【0005】図12に示したように、アングル操作によ
り可撓チューブ4が湾曲した状態で、処置具5をこの可
撓チューブ4内に挿通させると、この処置具5は湾曲し
た可撓チューブ4の内面の外側、即ち曲率の小さい側の
面に沿って摺動するようにガイドされる。この可撓チュ
ーブ4の連結パイプ3の嵌合部に至ると、処置具5は連
結パイプ3内に移行するが、可撓チューブ4の連結パイ
プ3への嵌合部で、湾曲形状から直線形状に形状が変化
するから、内面に段差が生じるために、処置具5がこの
連結パイプ3の先端のエッジ部分に引っ掛かって、その
連結パイプ3内への移行性が悪くなるという問題点が生
じる。
【0006】また、可撓チューブ4は、挿入部1全体ま
たはアングル部1bの曲がりに円滑に追従させる必要が
あることから、ある程度の柔軟性を持たせる必要があ
り、このために可撓チューブ4は樹脂材で形成されてい
る。しかも、内部に処置具を円滑に挿通させるために、
滑りの良い部材で形成されている。先端硬質部1aは機
械加工の容易性や強度等の観点から、通常金属材から形
成されることから、接着剤を用いれば、連結パイプ3を
処置具通路2に確実に固着できるが、連結パイプ3の材
質である金属材と、可撓チューブ4を構成する樹脂との
間では、接着剤による固着力を十分に発揮させるのは困
難であり、強力な引っ張り力が作用すると、容易に剥離
するおそれがある。このために、可撓チューブ4の連結
パイプ3への嵌合長をできるだけ長くして、接着面積を
広く取る必要がある。連結パイプ3は硬質部材であるか
ら、この連結パイプ3を長尺化させると、内視鏡1の先
端部分における硬質部分が長くなり、患者の体内に挿入
される際における挿入操作性が悪くなるだけでなく、患
者の苦痛が大きくなるという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述した問題点を解決
するために、可撓チューブを処置具導出口を備えた処置
具通路に直接挿嵌させることによって、処置具の挿通経
路に段差が生じないようにする構成としたものも知られ
ている。然るに、可撓チューブは、他の内蔵物の配置関
係等から、挿入部の軸芯位置に配設することはできず、
挿入部の軸芯から外れた位置に設けられている。このた
めに、アングル部を湾曲させた時に、可撓チューブにお
ける軸芯に近い部位と遠い部位とでは、曲率に差が出る
ことから、軸芯から遠い部位に対して処置具通路から剥
離させる方向の力が作用する。この結果、可撓チューブ
の処置具通路内へに挿入長さが短いと、可撓チューブが
処置具通路から剥離するおそれがある。
【0008】以上のことから、可撓チューブの処置具通
路からの剥離を防止するために、この可撓チューブの外
面と処置具通路の内面とにねじ部を形設して、可撓チュ
ーブを処置具通路にねじ込むようにして挿入すると共
に、接着剤を用いて固定する構成としたものも知られて
いる。しかしながら、このようにねじ込み式とすると、
構造が複雑になり、製造も困難になる等の欠点がある。
【0009】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、挿入部の先端におけ
る硬質部分の長さを最小限にしても、可撓チューブを確
実に固定でき、しかも処置具を円滑に挿通できるように
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、内視鏡の挿入部における先端硬質部
に設けた処置具通路と、先端がこの処置具通路に接続さ
れた可撓チューブとを備え、処置具を挿通するための処
置具挿通チャンネルであって、可撓チューブを処置具通
路内に挿入して、接着剤を用いて連結・固着し、かつこ
の可撓チューブの処置具通路内への挿入部分に1乃至複
数の透孔を形成し、この透孔内に、処置具通路側に固定
されているストッパ部を、可撓チューブ内面から非突出
状態に係合させる構成としたことをその特徴とするもの
である。
【0011】
【作用】処置具挿通チャンネルを構成する可撓チューブ
を先端硬質部の処置具挿通路内に挿入して、この挿入部
分に接着剤を用いて固着する。これに加えて、この挿入
部分を接着剤に加えてストッパ部を設け、このストッパ
部によって可撓チューブが軸線方向に動くのを機械的に
規制する。これによって、可撓チューブの処置具挿通路
内への挿入長さが短く、接着面積が小さい場合であって
も、アングル操作等により、可撓チューブに強力な引っ
張り力が加わった時に、それが処置具挿通路から脱落す
るおそれはない。また、アングル部を湾曲させた状態で
も、処置具挿通チャンネル全体の内面に段差が生じるこ
とはないので、処置具を円滑に挿通させることができ、
この処置具の挿通性が良好になる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。まず、本発明の第1の実施例として、図1
に挿入部の先端面の外観を、また図2に先端部分の断面
をそれぞれ示し、さらに図3に可撓チューブの先端部分
の外観を、図4に図2の要部を拡大したものをそれぞれ
示す。
【0013】図中において、10は挿入部を示し、この
挿入部10は、金属部材で形成した先端硬質部10aを
有し、この先端硬質部10aには、アングル部10bが
連設されている。このアングル部10bは、周知のよう
に、複数のアングルリング11を順次枢着することによ
り形成され、アングル操作ワイヤ(図示せず)を押し引
きすると、先端硬質部10aを所望の方向に向けるよう
に操作される。そして、先端部における硬質部分は、先
端硬質部10aから、この先端硬質部10aに直接連結
されている先端リング11aまでの部分であり、この先
端リング11aのアングルリング11への枢着部までの
部位が硬質部となる。
【0014】先端硬質部10aにおける先端面には、一
対からなる照明窓12,12と、観察窓13が設けられ
ており、照明窓12から体腔内等に照明光を照射して、
観察窓13を介して体腔内の観察が可能となっている。
また、挿入部10には、処置具挿通チャンネル14が設
けられている。
【0015】処置具挿通チャンネル14は、可撓チュー
ブ15を有し、この可撓チューブ15の先端部は、先端
硬質部10aに設けた処置具通路16内に挿入されてい
る。処置具通路16は、先端面に近い部分に段差が設け
られており、この段差によって基端側の大径通路部16
aと先端側の小径通路部16bとに分かれている。そし
て、小径通路部16bの先端部は、処置具を外部に導出
させるための処置具導出口16cとなっている。可撓チ
ューブ15は処置具通路16内に直接挿入されており、
その先端部が段差部に当接する状態となっている。処置
具通路16における大径通路部16aと小径通路部16
bとの径差は、ほぼ可撓チューブ15の厚みと一致する
か、またはそれより僅かに小さくなっており、これによ
って可撓チューブ15の内面から小径通路部16bを経
て処置具導出口16cに至るまで実質的に段差が生じ
ず、また少なくとも処置具の導出方向前方側が立ち上が
るような段差がないようになっている。そして、この可
撓チューブ15の外面には接着剤が塗布されており、こ
の接着剤によって可撓チューブ15は処置具通路16に
固着させている。
【0016】さらに、可撓チューブ15には、図3に示
したように、先端部分における処置具通路16内に挿入
される部位に円形の透孔15aが穿設されている。そし
て、先端硬質部10aの周胴部にはその軸線方向と直交
する方向にピン挿通孔17が穿設されており、このピン
挿通孔17は処置具通路16の大径通路部16a内に開
口している。そして、このピン挿通孔17にはストッパ
駒としてのピン18が装着されて、接着機能を有するシ
ール材を用いて固定されている。ピン18は頭部18a
に軸部18bを連設したもので、ピン挿通孔17はこの
ピン18の頭部18aを収容する大径部17aと、軸部
18bを挿通させる小径部17bとからなり、軸部18
bは小径部17bを貫通して処置具通路16の大径通路
部16a内に突出している。しかも、図4から明らかな
ように、ピン18の軸部18bにおける処置具通路16
内への突出長さは、可撓チューブ15の厚みとほぼ一致
しており、かつその外径は可撓チューブ15の透孔15
aの内径とほぼ一致しており、従って軸部18bは透孔
15aにほぼ密嵌状態に挿嵌されている。
【0017】なお、ピン18としては、その軸部18b
をねじ杆となし、またピン挿通孔17をねじ孔として、
このピン18を螺挿するように構成することもできる。
また、ピン18の軸部18aの先端面は、可撓チューブ
15の内面に沿う凹曲面形状とする方が好ましいが、処
置具の挿通性に支障を来さない限り、その間に僅かな段
差が生じていても差し支えない。
【0018】また、挿入部10には、アングル部10b
から先端硬質部10aの途中位置に至るまでの間には、
外皮チューブ19が被装されており、この外皮チューブ
19の先端部は糸巻き20を施した上で、接着剤を塗布
することによって、内部が気密状態になるようにして固
着されている。この外皮チューブ19により囲繞されて
いる部位に前述したピン18が装着されている。
【0019】可撓チューブ15の先端部分を先端硬質部
10aに接続・固定するには、まず外皮チューブ19を
装着する前の段階で、ピン18をピン挿通孔17に装着
して、シール材を充填することにより固着させる。この
状態で、可撓チューブ15の先端部分の外面に接着剤を
塗布して、この可撓チューブ15を処置具通路16に挿
入する。この時には、図5に示したように、可撓チュー
ブ15の先端部分における透孔15aを形成した部位を
内側に湾曲させる。これによって、処置具通路16の大
径通路部15aから内面に突出しているピン18の軸部
18bを避けた状態にして可撓チューブ15を処置具通
路16内に挿入できる。可撓チューブ15の先端が処置
具通路16における大径通路部16aと小径通路部16
bとの間の段差部に当接させるが、この時には図4に仮
想線で示したように、透孔15aを設けた部位は大径通
路部16aから浮き上がった状態になる。そこで、この
浮き上がった部分を処置具通路16に押し付けるように
して、元の状態に復帰させる。これによって、ピン18
の軸部18bが可撓チューブ15の透孔15a内に実質
的に密嵌状態に挿嵌されることになり、かつ可撓チュー
ブ15の全体が処置具通路16の大径通路部16aの内
面に密着し、接着剤の作用によって固着される。このよ
うにして可撓チューブ15が先端硬質部10aに連結さ
れると、外皮チューブ19を装着して糸巻き20を施
し、さらにその上に接着剤を塗布することにより、ピン
18の装着部分が覆われて、挿入部10の内部は気密状
態に保持される。
【0020】以上のようにして処置具挿通チャンネル1
4が組み付けられるが、挿入部10を体腔内に挿入し
て、この処置具挿通チャンネル14内に処置具を挿通さ
せ、それを処置具導出口16cから外部に突出させて、
細胞の採取や患部の切開等、所望の処置を施すことがで
きる。ここで、処置具挿通チャンネル14を構成する可
撓チューブ15は、連結パイプ等を用いることなく、先
端硬質部10aにおける処置具通路16に直接挿嵌され
ているから、アングル部10bを湾曲させても、この可
撓チューブ15の内面における湾曲部分には段差が生じ
ることがないために、処置具は極めて円滑に挿入される
ことになる。また、この可撓チューブ15から先端硬質
部10aにおける処置具通路16の小径通路部16bへ
の移行部が存在するが、この部分は常に直線状態に保持
されており、しかも大径通路部16aと小径通路部16
bとの段差の高さは可撓チューブ15の厚みとほぼ同じ
寸法となっている。従って、この部位には実質的に段差
がない状態となるから、処置具は可撓チューブ15内か
ら小径通路部16bへの移行の円滑性が損なわれること
はない。なお、可撓チューブ15の内径と小径通路部1
6bの内径とをほぼ一致させることにより段差をなくし
ているが、小径通路部16bの内径の方が大きくなるよ
うな段差があっても良い。また、処置具通路16の処置
具通路16は大径通路部16aと小径通路部16bとか
ら構成したが、全体が大径通路部16aに相当する口径
のものとなし、可撓チューブ15はこの処置具通路にお
ける処置具導出口に至るまで挿入するように構成しても
良い。
【0021】而して、可撓チューブ15は樹脂材で形成
され、また先端硬質部10aは金属材で形成されている
から、両者を接着剤を用いて固着しただけでは、固着力
を十分に発揮させることができず、アングル部10bを
湾曲させて、可撓チューブ15に繰り返し強い引っ張り
力が加わると、接着部分が剥離して、可撓チューブ15
が逸脱してしまうことがある。しかしながら、可撓チュ
ーブ15に形成した透孔15aにはピン18の軸部18
bがほぼ密嵌状となるようにして挿入されており、しか
もこの可撓チューブ15はキンク防止等の観点からかな
りの肉厚を持っているから、このピン18が可撓チュー
ブ15の透孔15aの端面部に係合して、軸線方向に移
動しないように規制するストッパ部として機能すること
になり、可撓チューブ15が処置具通路16から逸脱す
るのを機械的に規制することになる。従って、可撓チュ
ーブ15の接着力が弱くても、この可撓チューブ15を
処置具通路16内に確実に固定でき、強力な引っ張り力
が作用しても、それが逸脱するようなことはない。
【0022】また、可撓チューブ15を固定するため
に、連結パイプ等のように先端硬質部10aから基端側
に突出する部材を設ける必要がないことから、先端リン
グ11aの長さを短くして、先端硬質部10aから先端
リング11aのアングルリング11への枢着部までの硬
質部分の長さを短縮できる。この結果、挿入部10を体
腔内に挿入する際における挿入操作性が良好となり、ま
た患者の苦痛軽減を図ることもできる。
【0023】しかも、可撓チューブ15に透孔15aを
形成し、また先端硬質部10a側にはピン挿通孔17を
設けて、このピン挿通孔17にピン18を挿通させるだ
けで可撓チューブ15を強固に固定できるようになり、
この可撓チューブ15の固定機構の構成が著しく簡単に
なる。
【0024】ところで、可撓チューブ15に対して無理
な曲げ力が加わると、キンクが発生するおそれがある。
このように可撓チューブ15がキンクすると、処置具の
挿通性が著しく悪化し、甚だしい場合には、挿通不能と
なってしまう。従って、可撓チューブ15を交換しなけ
ればならないが、可撓チューブ15を処置具通路16に
固着するために用いた接着剤を剥離した後に、その透孔
15aのピン18への係合を解除することによって、こ
の可撓チューブ15を処置具通路16から容易に脱着さ
せることができるので、損傷した可撓チューブ15の交
換も容易に行える。
【0025】次に、図6及び図7は本発明の第2の実施
例を示すものであって、この実施例では、ピンを設ける
のではなく、先端硬質部21の処置具通路22の内面に
おける可撓チューブ23が挿通される部位に、ストッパ
部を構成する突起24が1または複数個所突設されてい
る。この突起24は加工性の観点等から方形に形成され
ており、その処置具通路22内面からの突出高さは可撓
チューブ23の厚みとほぼ同じ寸法となっている。ま
た、可撓チューブ23には、突起24に嵌合させる透孔
23aが設けられている。この透孔23aは、突起24
に対応する方形に形成されており、少なくともこの可撓
チューブ23の軸線方向における幅は、突起24の処置
具通路22の軸線方向における幅とほぼ一致しており、
これによって可撓チューブ23が突起24に嵌合される
と、その軸線方向に動かないように固定できる。
【0026】このように構成することによっても、可撓
チューブ23の透孔23aを突起24に嵌合させ、かつ
この可撓チューブ23の外面と処置具通路22の内面と
の間を接着剤で固着することによって、前述した第1の
実施例と同様、可撓チューブ23は先端硬質部21の処
置具通路22から逸脱しないように保持される。また、
可撓チューブ23は直接処置具通路22内に挿入されて
いるから、アングル操作を行った状態でも、処置具を円
滑にガイドすることができる。
【0027】さらに、図8乃至図10は本発明の第3の
実施例を示すものであって、本実施例においては、挿入
部30の先端硬質部30aに可撓チューブ31を固定す
るために、金属パイプ32を用いる構成としている。而
して、可撓チューブ31の先端部分と金属パイプ32に
は、その周胴部にそれぞれ相対応する部位に複数の透孔
31a,32aがそれぞれ穿設されており、また金属パ
イプ32には、その先端側に可撓チューブ31の先端面
が当接する突条32bが形設されている。そして、突条
32bの先端部はテーパ状に拡開した処置具導出口とな
っている。
【0028】まず、図9に示したように、可撓チューブ
31の先端部分の外面に接着剤を塗布した状態にして、
金属パイプ32に挿嵌するが、この時に可撓チューブ3
1の透孔31aを金属パイプ32の透孔32aと一致す
るように方向を調整して、この可撓チューブ31の先端
面が金属パイプ32の突条32bに当接する位置にまで
押し込む。これによって、透孔31a,32aが完全に
一致した状態に連結される。そして、図10に示したよ
うに、これら透孔31a,32aの内部に接着剤33を
充填する。ただし、接着剤33は可撓チューブ31の内
面側及び金属パイプ32の外面側からはみ出さないよう
になし、この接着剤33を硬化させる。これによって、
可撓チューブ31は金属パイプ32に強固に固着され
る。勿論、可撓チューブ31は樹脂材で形成されている
から、金属パイプ32との間での接着力には限界がある
が、透孔31a,32a間に充填され、かつ硬化した接
着剤33がストッパ部となって、可撓チューブ31に強
い引っ張り力を加えても、金属パイプ32から逸脱しな
いように保持される。
【0029】このようにして可撓チューブ31を金属パ
イプ32と組み合わせた状態で、先端硬質部30aに設
けた処置具通路34に挿入されて、接着剤35により固
着されせることによって、図8に示したようにアセンブ
ルされる。また、必要に応じて、先端硬質部30に処置
具通路34に開口するビス孔36を設けて、このビス孔
36に止めビス37を螺挿することによって、処置具通
路34に挿入した金属パイプ32の外面に圧接させるよ
うにする。
【0030】以上のように構成すると、アングル部を湾
曲させた状態でも、処置具をガイドする通路に段差が生
じることがなく、この処置具を円滑に挿通させることが
できる。しかも、可撓チューブ31は極めて安定した状
態に先端硬質部30に連結され、アングル部の湾曲時に
強力な引っ張り力が加わっても、処置具通路34から脱
落するおそれはない。即ち、処置具通路34に直接嵌合
されているのは、金属パイプ32であり、金属同士の接
着であるから、両者の間を極めて強固に固着されて、み
だりに逸脱するおそれはない。そして、可撓チューブ3
1は金属パイプ32とその外面が接着剤で接着固定され
ているだけでなく、透孔31a,32a間に介装した接
着剤33がストッパ部として機能するから、この可撓チ
ューブ31と金属パイプ32との間も強固に連結保持さ
れる。
【0031】しかも、可撓チューブ31を金属パイプ3
2に挿入して、透孔31a,32aに接着剤33を充填
・硬化させた状態で、この組立体を処置具通路34内に
挿入して接着剤35で固着するだけで、可撓チューブ3
1を先端硬質部30に装着できるので、この可撓チュー
ブ31の装着及び取り外しは極めて容易になり、キンク
等の損傷時における可撓チューブ31の交換を行うのに
至便となる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、可撓チ
ューブの処置具通路内への挿入部分に1乃至複数の透孔
を形成し、この透孔内に処置具通路側に固定されている
ストッパ部を、可撓チューブ内面から非突出状態に係合
させる構成としたので、挿入部の先端における硬質部分
の長さを最小限にしても、可撓チューブを確実に固定で
き、しかも処置具を円滑に挿通できる等の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す処置具挿通チャン
ネル固定機構を備えた挿入部の先端部端面図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】可撓チューブの先端部分の外観図である。
【図4】図2の要部拡大図である。
【図5】可撓チューブの処置具通路への装着状態を示す
作用説明図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示す処置具挿通チャン
ネルの固定機構の構成説明図である。
【図7】第2の実施例における可撓チューブの処置具通
路への装着状態を示す作用説明図である。
【図8】本発明の第3の実施例を示す処置具挿通チャン
ネル固定機構の構成を示す挿入部の先端硬質部の要部断
面図である。
【図9】可撓チューブと金属パイプとの間の連結前の状
態の外観図である。
【図10】可撓チューブと金属パイプとの連結状態の外
観図である。
【図11】従来技術による処置具挿通チャンネル固定機
構の構成説明図である。
【図12】図11の作用説明図である。
【符号の説明】
10,30 挿入部 10a,21,30a 先端硬質部 14 処置具挿通チャンネル 15,23,31 可撓チューブ 15a,23a,31a,32a 透孔 16,22,34 処置具通路 17 ピン挿通孔 18 ピン 24 突起 33 接着剤

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡の挿入部における先端硬質部に設
    けた処置具通路と、先端がこの処置具通路に接続された
    可撓チューブとを備え、処置具を挿通するための処置具
    挿通チャンネルにおいて、前記可撓チューブを処置具通
    路内に挿入して、接着剤を用いて連結・固着し、かつこ
    の可撓チューブの処置具通路内への挿入部分に1乃至複
    数の透孔を形成し、この透孔内に、前記処置具通路側に
    固定されているストッパ部を、可撓チューブ内面から非
    突出状態に係合させる構成としたことを特徴とする内視
    鏡の処置具挿通チャンネル固定機構。
  2. 【請求項2】 前記ストッパ部は、前記先端硬質部の周
    胴部から処置具通路内面に突出するように装着・固定さ
    れるストッパ駒で形成したことを特徴とする請求項1記
    載の内視鏡の処置具挿通チャンネル固定機構。
  3. 【請求項3】 前記ストッパ部は、前記先端硬質部の処
    置具通路内壁に凸部を設けることにより形成したことを
    特徴とする請求項1記載の内視鏡の処置具挿通チャンネ
    ル固定機構。
  4. 【請求項4】 前記可撓チューブと処置具通路との間に
    金属パイプを介装し、この金属パイプには、可撓チュー
    ブの透孔と対応する部位に透孔を設けて、これら可撓チ
    ューブの透孔と金属パイプの透孔との間に、ストッパ部
    を構成する接着剤を充填する構成としたことを特徴とす
    る請求項1記載の内視鏡の可撓チューブ固定機構。
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