JP3306601B2 - 熱変色性遮光−透光性積層体 - Google Patents

熱変色性遮光−透光性積層体

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JP3306601B2
JP3306601B2 JP25513593A JP25513593A JP3306601B2 JP 3306601 B2 JP3306601 B2 JP 3306601B2 JP 25513593 A JP25513593 A JP 25513593A JP 25513593 A JP25513593 A JP 25513593A JP 3306601 B2 JP3306601 B2 JP 3306601B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱変色性遮光−透光性積
層体に関する。詳細には、温度変化により着色不透明状
態及び消色透明状態の両状態の互変性を呈して、光輝
性、光沢性等の光学的性状をもつ下地層の前記性状を損
なうことなく効果的に隠顕させる熱変色性遮光−透光性
積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可逆熱変色性材料を分散状態にバ
インダーに固着させてなる熱変色層により下地層を積層
し、温度変化により下地層を隠顕させる積層体は数多く
知られている。そして前記に適用される熱変色性材料と
して、電子供与性化合物とフェノール性化合物との発色
反応をアルコール性水酸基を有する化合物等の共存下に
おいて、温度の変化に応じて変色する熱変色性材料が特
公昭 51-44706 号公報、特公昭51-44707号公報等に開示
されている。又、この種の熱変色性材料を応用する試み
として、特公昭 51-35216 号公報には、 (イ) 電子供与
性呈色化合物と (ロ) フェノール性水酸基を有する化合
物と(ハ) アルコール類、エステル類、ケトン類、エー
テル類のいずれかより選んだ化合物と (ニ) 熱可塑性重
合体を含有することを特徴とする熱可塑性重合体組成物
が開示されている。前記従来の技術はいずれも可逆的変
色性を要件とするものである。色の変化に伴って光の透
過性/ 隠蔽性も有するとの記載があるが、前記発明にお
いて前記(イ)、(ロ)、(ハ)三成分混合物をそのま
ま熱可塑性樹脂重合体に含有させたものは、前記熱可塑
性重合体の極性作用によって発色濃度の著しい低下や、
変色の鋭敏性が著しく損なわれる欠点があった。さら
に、前記発明の熱可塑性重合体組成物にあって、(イ)
(ロ)(ハ)三成分からなる熱変色性材料は室温で既に
液状であったり、変色時に液状となるものが多いため、
熱可塑性重合体組成物の調製初期または変色の繰り返し
によって、三成分のうち特定の成分が樹脂の表面に浮き
でる、いわゆるブリード現象を生起する傾向があった。
かかる理由から、前記三成分を長期間安定に、かつ繰り
返しの温度変化においても良好な変色効果をもって熱可
塑性重合体中に存在させることは従来技術においてかな
り実用上の問題があった。
【0003】通常、前記三成分系の熱変色性材料は三成
分が揃って初めて変色効果を有するため、より安定性を
付与させるため通常、微小カプセル化によって三成分を
カプセル膜に内包することによりカプセル壁によって保
護される。その結果、外部からの化学的作用、熱的作用
等に対し安定的に存在可能となり、各種の応用化が広く
可能となっている。しかしながら、該三成分が微小カプ
セル化されることによって一種の固体の顔料となり、当
該カプセル化顔料を透明樹脂に分散状態に固着させた熱
変色層を形成した系にあっては、カプセル顔料特有の表
面における光散乱現象によって、その透明性は著しく低
下する。従って、下地層が光輝性、光沢性等の性状を有
する系では概略の色調や像を透視できるとしても、下地
層のもつ光輝性や光沢性が損なわれて透視されることを
余儀なくされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記した従来
の熱変色性材料をバインダーに分散状態に固着させた熱
変色層による積層体の不具合を解消し、光輝性や光沢性
の下地層の組み合わせにあって、透視性を顕著に向上さ
せ、光輝性や光沢性が損なわれることなく視覚され、一
方、隠蔽性も顕著に向上させた熱変色性遮光−透光性積
層体を提供しようとするものである。
【0005】本発明者らは、熱変色層を形成させる熱変
色性組成物について、種々の検討を加えたが、その過程
で前記した(イ)、(ロ)、(ハ)三成分からなる可逆
性熱変色性材料を微小カプセル化することなく、該三成
分を直接、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂中に安定
的に保持できることに着目し、更に検討を加えた。その
結果、前記三成分系可逆性熱変色性材料を塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合樹脂中に均質な相溶体として微粒子状
態にて分散すると、繰り返しの加熱/冷却に対し極めて
安定的に存在するという知見、及び、これを基にさらに
鋭意研究した結果、微粒子状に分散することによって、
色の変化及びそれに伴う透明性の変化に関し著しいヒス
テリシス現象を伴うという予想を越えた新知見をもと
に、三成分をきわめて安定に保持できる熱変色性組成物
を開発した。
【0006】従来、熱変色に関し、大きなヒステリシス
現象を生起せしめるためには、(ハ)成分に特殊な構造
を有する化合物、又は特殊な熱的物性を持つ化合物を必
要とし、その範囲は極めて制約があった(特公平4─1
7154号公報参照)。本発明は、前記(ハ)成分に特
有の物性に強く依存することなく、微粒子化の作用効果
によって(ハ)成分自体の熱的物性、換言すれば(イ)
(ロ)(ハ)三成分からなる熱変色性材料の色の変化及
び透明性の変化に関する特性に対し、顕著なヒステリシ
ス特性を付与させることに成功した。本発明者らはかか
る知見をもとに、三成分からなる熱変色性材料を微小カ
プセル化することなく、かつ従来問題のあった三成分に
対する化学的影響、即ち濃度の低下、劣化及び変色の感
度を低下せしめることなく、繰り返し操作においても安
定なヒステリシス特性を有する熱変色性組成物を完成す
るに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、光輝性、光輝
度反射性、光干渉性、虹彩性、ホログラム性、金属光沢
性、真珠光沢性、蛍光性から選ばれる光学的性状を呈す
る下地層上に、 (イ)電子供与性呈色性有機化合物、
(ロ) フェノール性水酸基を有する化合物、 (ハ) アル
コール類、エステル類、ケトン類、またはカルボン酸類
のいずれかより選んだ化合物を含む、前記三成分の均質
相溶体からなる可逆性熱変色性材料が、構成モノマー重
量比が塩化ビニル60% 〜92% 、酢酸ビニル8%〜40% であ
る、平均分子量7,000 〜50,000の塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合樹脂中に、粒子径0.1〜2.0μmの範囲の
大きさで分散状態に固着された、高温側トリガーと低温
側トリガーとの温度差が10℃〜50℃の範囲にあり、
高温側トリガー以上の温度で無色透明状態を呈し、低温
側トリガー以下の温度で有色不透明状態を呈し、低温側
トリガーと高温側トリガーの間の温度域で、前記無色透
明状態又は有色不透明状態の何れかを保持できる大きな
ヒステリシス特性を示して変色する熱変色層が積層され
てなる熱変色性遮光−透光性積層体を要件とする。更に
は、熱変色層が塩化ビニル- 酢酸ビニル共重合樹脂 6重
量部に対し、 (イ) 電子供与性呈色性有機化合物が0.
05〜2.0重量部、 (ロ) フェノール性水酸基を有す
る化合物が0.1〜3.0重量部、 (ハ) アルコール
類、エステル類、ケトン類、又はカルボン酸類のいずれ
かより選んだ化合物が0.5〜5.0重量部の比率で構
成されてなることを要件とする。前記構成において、ト
リガーとは、「変化」が起きる温度を表し、色が変化す
る温度、及び/又は透明性が変化する温度を表す。従っ
て、低温側トリガー以下の温度では有色・不透明であ
り、高温側トリガー以上では無色・透明の状態変化を呈
する。
【0008】前記本発明の第1の特徴は微小カプセル化
することなく当該三成分を繰り返しの変化に対応できる
よう安定な状態で塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の
母体中に前記三成分の均質相溶体として微粒子状で分散
する点に本発明の第 1の特徴がある。さらに詳細には、
3成分系の熱変色性材料の分散状態に関し、粒子の径が
0.1 μm〜2.0 μmの範囲、より好ましくは0.2 μm〜
1.5 μmの間にあれば、加熱/ 冷却の繰り返しの変化に
おいて当該微粒子体は液相/ 固相の変化をくりかえす
が、極めて安定に塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の
母体中に安定に保持される。かかる点において、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合樹脂は三成分系熱変色性材料の
分散性において重要かつ効果的な作用を発揮する。当該
樹脂中に保持される前記三成分からなる熱変色性材料の
微粒子の安定化に関する自由エネルギーの点について、
その粒子径が0.1 μm以上2.0 μmの間でエネルギー的
により安定化するため、樹脂の内部に安定的に存在可能
となると本発明者らは考察している。概略2μmを越え
ると、当該樹脂母体中において繰り返しの加熱/ 冷却に
よって樹脂表面にブリードしてくる傾向がある。粒子径
が大きくなると自由エネルギーが増大するため、母体マ
トリックス樹脂中に安定に存在しにくくなる。一方、0.
1 μm以下になると光学的に可視光が透過するため、低
温側トリガー以下で遮光性( 不透明性) が損なわれる、
即ち、透明性が増加するため実質上良好な透明/不透明
の変化が得られない。さらに、本発明の第 2の特徴は、
当該三成分を母体中に微粒子状に分散することにより、
色の変化及び透明性の変化に関し特異的効果を持つ。即
ち、ある一つの低温側トリガーと、ある一つの高温側ト
リガーを有し、低温側トリガー以下の温度では有色・不
透明であり、高温側トリガー以上では無色・透明である
が前記2つのトリガーの温度差は微粒子化された状態に
おいて、概略10℃以上50℃以下の範囲にあり、きわ
めて明確なヒステリシス特性を有する特徴をもつ。
【0009】本発明者らは、前記 (ハ) 成分に関し、当
該化合物の熱的物性を探索する中で、それらの化合物の
融点は化合物自体によってほぼ一義的に決定されるのに
対して、凝固点( 又は曇点) は集合的に集まった化合物
の量、換言すれば化合物の容量によって大きく変化する
と言う知見を得た。要するに、50mlのビーカーに化合
物が30ml存在する時、そして内径1mmの毛細管に1mm
の長さで封入されている時、さらには0.5 μmの微粒子
で存在する時、段階的にそれらの集合量が少なければ少
ないほど凝固点( 又は曇点) は低くなることを意味す
る。更に詳細に説明すれば、凝固点の決定因子は結晶核
の発生率と結晶の成長速度に支配されるが、化合物の粒
子径が概略2μm以下となると結晶核の発生率が低くな
り、結晶成長がより困難となり、その結果さらに低温に
冷却しないと凝固が始まらない。特に、2μm近傍を境
に凝固点に大きな変化が生じる。さらに、本発明の前記
作用効果を良好に発現させるためには、各々の粒子は実
質上単一の独立した粒子で存在することが好ましい。即
ち、ブドウ状に凝集していたり、合一により全般的に凝
集したり、内部、または表面で析出を伴うような形態で
存在すると凝固点の変動を局部的又は全体的にもつた
め、鋭敏な変化が得られにくくなるばかりでなく、粒子
が安定に母体樹脂中で存在できなくなり、ブリードの原
因となり安定性を欠く傾向がある。 本発明者らは、前
記三成分系熱変色材料を用いて前記母体樹脂中に単核状
にて0.1 〜 2.0 μmの粒子径で塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合樹脂の母体中に分散した結果、低温側トリガー
を著しく低温側にシフトさせることができた。同時に透
明性/不透明性の変化もこれにほぼ連動することによっ
て、特異的なヒステリシス特性を付与させることに成功
し、概略、本発明の熱変色層はヒステリシス幅は10℃〜
50℃の範囲にある。
【0010】次に母体マトリックス樹脂について説明す
る。前述したとおり、三成分系の熱変色性材料は外部の
化学的影響を受けやすく、母体のマトリックス樹脂自体
の影響についても例外ではない。例えば、100%塩化ビニ
ル樹脂は通常の保存状態においても、徐々に脱塩素反応
により塩化水素を発生しやすく、電子供与性呈色性有機
化合物を不可逆的に発色せしめる。また、100%酢酸ビニ
ル樹脂は酢酸ビニル基の強い極性により三成分系熱変色
性材料に対し強い減感性( 永久的消色) を与え、その結
果、熱変色性をほとんど示さないため、いずれも単独樹
脂の組成においては、本発明の母体マトリックス樹脂と
しては不適当である。一方、塩化ビニル樹脂と酢酸ビニ
ル樹脂を適当なモノマー比率で共重合すると、脱塩素反
応を極めて起こしにくくなるばかりでなく、酢酸ビニル
樹脂の減感性が実質上発揮されない良好な雰囲気を3成
分系熱変色性材料に与える。このように不可逆的な発色
性もなく、減感性も実質上ないような母体樹脂マリック
ス樹脂として、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂が選
定される理由がここにある。前述の永久的な減感性及び
強い発色性を持たない樹脂としては、極性の小さい炭化
水素系の樹脂やハロゲン含有の樹脂もあげられるが、か
かる樹脂類は三成分系の熱変色材料を分散という形態で
はなく、非局在的に母体マトリックス中に溶解又は相溶
せしめる。その結果、母体樹脂中に拡散されるために、
熱変色性の効果を著しく低下させると同時に、透明/不
透明の効果をも損なう傾向がある。三成分系の熱変色性
材料は母体マトリックス樹脂中に局在的に粒子として分
散することによって、優れた熱変色性と透明性の変化を
もたらす。さらに、概して相溶する場合には、初期的又
は経時的に各化合物がブリードする傾向にありきわめて
不安定である。かかる理由から微粒子状に分散される事
は本発明において重要な要素となっている。従って、単
に有機化合物のみを母体マトリックス樹脂に分散して温
度変化に対応して透明性を変化させる組成物とは全く異
なり、色と透明性の両方の変化を満たすために、母体マ
トリックス樹脂は以下の通りの組成となる。
【0011】本発明に使用される母体マトリックス樹脂
は光学的に実質上透明であることを前提とし、かかる樹
脂としては、その平均分子量は7,000 〜50,000の範囲に
あり、構成モノマー重量比が塩化ビニル60〜92%、酢酸
ビニル 8〜40%の塩化ビニル- 酢酸ビニル共重合樹脂が
適用される。さらに、7%( 重量比) 以下の構成モノマ
ー比率で少量の他のモノマー成分、例えばヒドロキシル
基等を含有してもよい。但し、カルボキシ基は不可逆的
な発色を起こすため除外される。又、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合樹脂に対して、他の相溶可能な樹脂を30%
以下の重量比率で混合してもよい。かかる少量の樹脂成
分は、本発明の基本的機能、即ち温度の変化による色変
化と透明性の変化を損わない範囲で、二次加工時の接着
性付与、皮膜強度の向上等の目的で使用できる。かかる
他の相溶性を有する樹脂としては、変性アルキッド樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ポリウレタン樹脂、油溶性
セルロース樹脂、炭化水素樹脂、酢酸ビニル樹脂、ブチ
ラール樹脂、アクリル樹脂、メチルメタクリレート樹
脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、エチレン- 酢酸
ビニル共重合樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリア
ミド樹脂、スチレン樹脂、アクリル- スチレン共重合樹
脂、スチレンマレイン酸樹脂、塩化ゴム、シリコン樹
脂、塩ビ−アクリル共重合樹脂、ケトン樹脂、等があ
る。
【0012】本発明で使用する電子供与性呈色性有機化
合物としては、フェノール性水酸基を有する化合物によ
って呈色する、いわゆるロイコ染料群が適用され、ジフ
ェニルメタンフタリド類、フルオラン類、ジフェニルメ
タンアザフタリド類、インドリルフタリド類、フェニル
インドリルフタリド類、フェニルインドリルアザフタリ
ド類、スチリルキノリン類等がある。
【0013】次にフェノール性水酸基を有する化合物と
しては、一価フェノール、二価フェノール及び多価フェ
ノールがあり、さらにベンゼン環の置換基としてアルキ
ル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル
基、カルボキシ基及びそのエステル又はアミド基、ハロ
ゲン等を有するもの、及びビス型、トリス型フェノール
等がある。一般にフェノール化合物はそのフェノール性
水酸基のために比較的極性が高いため、極性の低い前記
(ハ) 成分に対する溶解性が乏しい。溶解性が悪いと、
母体樹脂マトリックス中に微粒子状で分散された3成分
からなる熱変色性材料組成物において、フェノール性化
合物と前記( ハ) 成分は析出・分離現象を起こしやす
く、ブリードの原因となったり、良好な可逆的色変化を
生起しなくなり、実用上の点で安定を欠くことが少なく
ない。
【0014】かかる理由から、好ましくは下記一般式で
示したフェノール性化合物をフェノール性水酸基を有す
る成分として100%(重量)或いは少なくとも50% (重
量)以上の比率で使用することが好ましい。前記 (ハ)
成分に対して、良好な溶解性を有するフェノール化合物
としては下記一般式の構造を有するフェノール性水酸基
を有する化合物が特に好ましい。
【化1】[ 但し、R1はH 又はCH3 を、R2は Cn H2n+1 (
4<n <11)又は、R1 = R2 =CF3 をそれぞれ表す。
又、C n H2n+1 は直鎖及び側鎖のアルキル基を表す。X
は芳香環の置換基を表す。また X = H 又は、CH3 であ
る。]以下、前記一般式の化合物を例示するがこれらに
限定されない。1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルブタン、1,1−ビス(4’−ヒドロ
キシフェニル)n−ペンタン、1,1−ビス(4’−ヒ
ドロキシフェニル)n−ヘキサン、1,1−ビス(4’
−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、1,1−ビス
(4’−ヒドロキシフェニル)n−オクタン、1,1−
ビス(4’−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、1,1
−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)n−ドデカン、
2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタ
ン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)n−ノ
ナン、1,1−ビス(3’−メチル−4’−ヒドロキシ
フェニル)n−ヘキサン、2,2−ビス(4’−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、等を挙げるこ
とができる。
【0015】次に、アルコール類としては炭素数が10以
上の脂肪族一価の飽和アルコールが使用される。以下に
化合物を例示する。デカン1−オール、ウンデカン1−
オール、ラウリルアルコール、トリデカン1−オールミ
リスチルアルコール、ペンタデカン1−オール、セチル
アルコール、ヘプタデカン1−オール、ステアリルアル
コール、オクタデカン2−オール、エイコサン1−オー
ル、ドコサン1−オール、6−(パーフルオロ−7−メ
チルオクチル)ヘキサノール、等がある。本発明に適用
するエステル類化合物は下記(a)〜(d)に大別され
る。 (a)一価の脂肪酸と、脂肪族一価アルコール又は脂環
を有する一価のアルコールからなる総炭素数が10以上
エステル類。 (b)脂肪族二価又は多価カルボン酸と、脂肪族一価ア
ルコールまたは脂環を有する一価のアルコールからなる
総炭素数28以上の多塩基酸エステル類。 (c)脂肪族二価または多価アルコールと一価の脂肪酸
からなる総炭素数26以上のエステル類 (d)芳香環を有する二価アルコールと一価の脂肪酸か
らなる総炭素数28以上のエステル類 前記(a)の一価の脂肪酸と、脂肪族一価アルコールま
たは脂環を有する1価のアルコールからなる総炭素数が
10以上のエステル類を以下に例示する。尚、総炭素数
が9以下のエステル類は分子自体の極性の増加により、
母体マトリックス樹脂と相溶するため低温側トリガー温
度以下においても不透明性をほとんど付与しない。同様
に芳香環を含むエステルも前記効果の程度が極めて低
い。
【0016】カプリル酸エチル、カプリル酸n−ブチ
ル、カプリル酸n−オクチル、カプリル酸ラウリル、カ
プリル酸セチル、カプリル酸ステアリル、カプリン酸n
−ブチル、カプリン酸n−ヘキシル、カプリン酸ミリス
チル、カプリン酸ドコシル、ラウリン酸メチル、ラウリ
ン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸n−デシル、ラウ
リン酸ステアリル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸
3−メチルブチル、ミリスチン酸2−メチルペンチル、
ミリスチン酸n−デシル、ミリスチン酸セチル、ミリス
チン酸ステアリル、パルミチン酸イソプロピル、パルミ
チン酸ネオペンチル、パルミチン酸n−ノニル、パルミ
チン酸n−ウンデシル、 パルミチン酸ラウリル、パル
ミチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、パルミチン
酸ステアリル、パルミチン酸シクロヘキシル、パルミチ
ン酸シクロヘキシルメチル、ステアリン酸メチル、ステ
アリン酸エチル、ステアリン酸n−プロピル、ステアリ
ン酸n−ブチル、ステアリン酸n−アミル、ステアリン
酸2─メチルブチル、ステアリン酸n−ヘキシル、ステ
アリン酸n−ヘプチル、ステアリン酸3,5,5−トリ
メチルヘキシル、ステアリン酸n−オクチル、ステアリ
ン酸2─エチルヘキシル、ステアリン酸n−ノニル、ス
テアリン酸n−デシル、ステアリン酸n−ウンデシル、
ステアリン酸ラウリル、ステアリン酸n−トリデシル、
ステアリン酸ミリスチル、ステアリン酸n−ペンタデシ
ル、ステアリン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、ス
テアリン酸エイコシル、ステアリン酸n−ドコシル、ス
テアリン酸シクロヘキシル、ステアリン酸シクロヘキシ
ルメチル、ステアリン酸オレイル、ステアリン酸イソス
テアリル、12−ヒドロキシステアリン酸n−ブチル、
ベヘン酸n−メチル、ベヘン酸n−エチル、ベヘン酸n
−プロピル、ベヘン酸イソプロピル、ベヘン酸n−ブチ
ル、ベヘン酸イソブチル、ベヘン酸2−メチルブチル、
ベヘン酸n−アミル、ベヘン酸ネオペンチル、ベヘン酸
n−ヘキシル、ベヘン酸2─メチルペンチル、ベヘン酸
n−ヘプチル、ベヘン酸2−エチルヘキシル、ベヘン酸
n−ノニル、ベヘン酸ミリスチル、ベヘン酸n−ウンデ
シル、ベヘン酸ラウリル、ベヘン酸n−トリデシル、ベ
ヘン酸ミリスチル、ベヘン酸n−ペンタデシル、ベヘン
酸セチル、ベヘン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル等が
ある。前記(b)の脂肪族二価又は多価カルボン酸と、
脂肪族一価アルコールまたは脂環を有する一価のアルコ
ールからなる総炭素数28以上の多塩基酸エステル類を
以下例示する。総炭素数が27以下のエステル類は分子
自体の極性の増加により、母体マトリックス樹脂と相溶
するため低温側トリガー温度以下においても不透明性を
付与しない。同様に芳香環を含むエステルも前記効果を
奏しない。
【0017】蓚酸ジ−ミリスチル、 蓚酸ジ−n−ペン
タデシル、蓚酸ジ−セチル、マロン酸ジ−ラウリル、マ
ロン酸ジ−n−ペンタデシル、マロン酸ジ−セチル、マ
ロン酸ジ−ステアリル、コハク酸ジ−ラウリル、コハク
酸ジ−ミリスチル、コハク酸ジ−セチル、コハク酸ジ−
ステアリル、グルタル酸ジ−ラウリル、アジピン酸ジ−
ウンデシル、アジピン酸ジ−ラウリル、アジピン酸ジ−
n−トリデシル、アジピン酸ジ−ミリスチル、アジピン
酸ジ−セチル、アジピン酸ジ−n−ペンタデシル、アジ
ピン酸ジ−ステアリル、アジピン酸ジ−n−ドコシル、
アゼライン酸ジ−n−デシル、アゼライン酸ジ−ラウリ
ル、アゼライン酸ジ−n−トリデシル、セバシン酸ジ−
n−ノニル、セバシン酸ジ−ミリスチル、セバシン酸ジ
−ステアリル、1,18−オクタデシルメチレンジカル
ボン酸ジ−n−ペンチル、1,18−オクタデシルメチ
レンジカルボン酸ジ−n−オクチル 1,18−オクタ
デシルメチレンジカルボン酸ジ−(シクロヘキシルメチ
ル)、1,18−オクタデシルメチレレンジカルボン酸
ジ−ネオペンチル、等がある。前記(c)の脂肪族二価
及び多価アルコールまたは脂環を有するか2価及び多価
アルコールと、一価の脂肪酸からなる総炭素数26以上
のエステル類を以下例示する。
【0018】エチレングリコールジ−ミリステート、エ
チレングリコールジ−パルミテート、エチレングリコー
ルジ−ステアレート、プロピレングリコールジ−ラウレ
ート、プロピレングリコールジ−ミリステート、プロピ
レングリコールジ−パルミテート、ブチレングリコール
ジ−ステアレート、ヘキシレングリコールジ−ラウレー
ト、ヘキシレングリコールジ−ミリステート、ヘキシレ
ングリコールジ−パルミテート、ヘキシレングリコール
ジ−ステアレート、1,5−ペンタンジオールジ─ステ
アレート、1,2,6−ヘキサントリオール─ジミリス
テート、ペンタエリスリトールトリミリステート、ペン
タエリスリトールテトララウレート、1,4−シクロヘ
キサンジオールジデシル、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジミリスチル、1,4−シクロヘキサンジオールジ
ステアリル、1,4−シクロヘキサンジメタノールのジ
ラウレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールのジ
ミリステート、等が挙げられる。前記(d)の芳香環を
有する二価アルコールと一価の脂肪酸からなる総炭素数
28以上のエステル類を以下に例示する。キシレングリ
コールジ−カプリネート、キシレングリコールジ−n−
ウンデカネート、キシレングリコールジ−ラウレート、
キシレングリコールジ−ミリステート、キシレングリコ
ールジ−パルミテート、キシレングリコールジ−ステア
レート等が挙げられる。
【0019】次に、ケトン類としては炭素数10以上の
化合物が使用され、デカン2−オン、ウンデカン2−オ
ン、ラウロン、ステアロンが挙げられる。カルボン酸類
としては炭素数12以上の高級脂肪酸が使用され、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
ベヘン酸等が挙げられる。(ハ)成分として使用される
化合物は前記、アルコール類、エステル類、ケトン類、
カルボン酸類から1種、または2種以上を選択して使用
してもよい。複数の化合物を併用する場合には、色の変
化及び透明性の変化を引き起こすトリガー温度の設定に
より自由度を増大させる利点がある。次に、温度の変化
に応じて色の変化と共に透明性の変化を生起せしめる条
件として、母体マトリックス樹脂に対する三成分からな
る熱変色性材料の占める比率が透明/不透明の変化及び
色変化における濃度の決定に重要な要素をもつ。例え
ば、母体樹脂6重量部に対し、(イ)電子供与性呈色性
化合物を0.2重量部、 (ロ) フェノール性化合物を0.8
重量部とした場合、 (ハ) 成分として炭素数28のカプ
リン酸ステアリルを0.3重量部適用すると、低温側トリ
ガー以下の温度における不透明性は極めて低く遮光性に
欠ける。一方、7.0 重量部とすると低温側トリガー以下
の温度における不透明性は著しく増加するが、高温側ト
リガー以上の温度における透明性が低下し、実質上透視
できなくなる。従って、良好なコントラストをもって透
明性の変化と共に熱変色性を得るためには、三成分から
なる熱変色性材料の添加比率は次の範囲に限定される。
かかる比率の範囲は塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂 6重量
部に対し、(イ)電子供与性呈色性有機化合物は0.05〜
2.0 重量部、(ロ)フェノール性水酸基を有する化合物
0.1 〜 3.0重量部、前記 (ハ) 成分として0.5 〜5.0 重
量部からなる比率で構成される。さらに好ましくは、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 6重量部に対し、
(イ)電子供与性呈色性有機化合物は0.1 〜0.5 重量
部、(ロ)フェノール性水酸基を有する化合物0.2 〜1.
2 重量部、前記 (ハ) 成分として1.0 〜3.0 重量部から
なる比率で構成される。
【0020】次に、本発明の熱変色性組成物を調製する
方法を説明する。前述した通り、本発明における最大の
特徴である色の変化と透明性の変化を温度の変化に応じ
て安定的に機能させるために、 (イ) 、 (ロ) 、 (ハ)
3成分からなる可逆性熱変色性材料は母体マトリックス
樹脂としての塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂中に、
0.1 〜2.0 μの範囲の大きさで分散状態に固着され
る。通常、母体マトリックス樹脂と前記3成分は、下記
の1種、又は2種以上の溶剤を用いて、溶解される。塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の溶解性の点から、ケ
トン系の溶剤を富溶剤として使用する必要がある。当該
溶剤は前記3成分に対しても富溶剤として働く。ケトン
系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソプ
ロピルケトン、メチルn−プロピルケトン等がある。芳
香族系の溶剤は塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂に対
し貧溶剤として働くが、前記ケトン系溶剤との併用が好
ましい。芳香族系の溶剤としては、トルエン、キシレ
ン、等の溶剤が使用される。その他の溶剤としは、イソ
プロピルアルコール、及びn−ブタノール等のアルコー
ル系溶剤、酢酸n−エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n
−ブチル、酢酸イソブチル等のエステル系溶剤、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ミネラル
スピリット等の炭化水素溶剤、その他グリコールモノア
ルキルエーテル類の溶剤が使用出来る。さらに、前記三
成分相溶体を塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の母体
中により均一に微小な形状で分散する方法として、いわ
ゆる分散助剤の使用が著しい効果を有する。かかる分散
助剤は前記3成分に対して、化学的悪影響の程度が小さ
い物質が好ましい。かかる分散効果を有する化合物は概
して表面張力、界面張力を著しく低下する効果を有し、
当該作用により母体樹脂中に3成分系熱変色性材料を単
核状に微細分散する作用を示す。
【0021】以下に、かかる化合物を例示する。シロキ
サン誘導体としてポリエーテル変性ジメチルポリシロキ
サン、ポリエーテル変性メチルアルキルポリシロキサ
ン、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエ
ステル変性メチルアルキルポリシロキサン等が、フッ素
系化合物として、フロラードFC−430、フロラード
FC−431(住友スリーエム(株)製、フッ素化合
物)等のフッ素化アルキルエステル類が、特殊ポリマー
系として、アクリロニトリル−(2−メタクリロイルオ
キシエチル)トリメチルアンモニウム−メチルサルフェ
イト─ジメチルアミノエチルメタクリレート等がそれぞ
れ挙げられる。熱変色性組成物が母体樹脂中で0.1μ
m〜2.0μmの微粒子を形成する際、単一核の形状で
均一に分散させる効果を有する。特に、合一及び凝集を
防止するのに特段の効果がある。かかる添加剤は熱変色
性組成物100 重量部に対して、0.002%〜0.05
%の範囲で使用され、熱変色性組成物に対する化学的影
響を低減させるためには0.002%〜0.05%の使
用が好ましい。( 但し、分散剤の量は固形分べース)
【0022】前述の溶剤類を適宜組み合わせて、実質上
均一に溶解された熱変色性組成物の溶液は、スプレー塗
装、スクリーン印刷、グラビア印刷、ロールコート、リ
バースコート等によって対象の下地層に付着させ、室温
乾燥、又は加熱乾燥によって前記溶剤を完全に蒸発乾燥
させる。前記三成分は蒸発の過程を通して、母体マトリ
ックス樹脂中に微粒子状に分散される。本発明の効果を
最大限に発揮させるために、前述した通り分散粒子は実
質上単一の粒子である事が好ましい。単一の粒子で粒子
径0.1〜2.0μmの範囲で発現させるためには、熱
変色性組成物を溶解する溶剤の選定が重要である。更に
詳しく説明すれば、乾燥の過渡期において、溶剤の蒸発
が速すぎると3成分からなる熱変色性材料の成分のう
ち、主に(ハ)成分が先行して析出し、単一の微粒子を
形成する前に連続的な相を形成する結果、ブリード等の
現象を引き起こす。又同様に溶剤の蒸発性が速い場合
や、貧溶剤を多量に配合した場合には、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合樹脂が先行して析出するため、熱変色性
材料の均一な微粒子状での分散が出来なくなる事が多
い。一般に、熱変色性組成物に対して使用される溶剤の
量は、付着方法によって各々異なるが、熱変色性遮光性
組成物1重量部に対して1〜50重量部の溶剤が適用さ
れる。より好ましくは3〜15重量部である。熱変色層
の厚さは一般に2〜100μmである。これ以下の厚み
の場合は熱変色性組成物の微粒子の安定性を欠く傾向が
あること、及び良好なコントラストが得られにくいとい
う欠点がある。熱変色性組成物溶液(以下、熱変色性イ
ンキと表現)を物理的に均一に付着させるために、種々
の添加剤の添加が可能である。かかる添加剤としては公
知のものが適用され、タレ防止剤、レベリング剤、消泡
剤、増粘剤、耐摩擦向上剤などが適応できる。但し、前
記3成分に対する化学的影響を持たない、又は極力その
影響が少ない添加剤を必要最低限の量で使用することが
好ましい。
【0023】特に、熱変色層の形成に関し、形成層が物
理的に平滑でないと当該層の表面において乱反射を伴う
ため、外観は言うまでもなく高温側トリガー以上の温度
において透明性を著しく損なう。このため、熱変色性組
成物の層形成においてはかかる表面の平滑性は透明性に
対し重要な要因となる。化学的影響が少なく、且つ平滑
性を付与する各種公知の添加剤を使用することができ
る。 さらに、熱変色性組成物の耐光性、安定性を向上
する目的で、紫外線吸収剤、酸化防止剤、一重項酸素消
光剤、その他の光安定剤が使用できる。また、本発明の
熱変色性組成物からなる熱変色層は、基本的には低温側
トリガー以下の温度においては有色不透明、高温側トリ
ガー以上では無色透明であるが、さらに一般の染料また
は透明性を有する一般の顔料を併用することによって、
有色〔1〕不透明─有色〔2〕透明の変化も可能とな
る。又、用途によって、特に透視性を必要としない場合
には隠蔽性を有する顔料を使用しても差し支えない。
【0024】次に、下地層について説明する。下地層
は、光輝性、光輝度反射性、光干渉性、虹彩性、ホログ
ラム性、金属光沢性、真珠光沢性、蛍光性の光学性状を
呈する材料からなる。具体的には、有機合成フイルム基
材の片面もしくは両面に金属薄膜層を積層してなる光輝
〜光輝度反射フイルム(例えば、アルミニウムの薄膜上
に銀の薄膜を形成したもの、有機合成フイルムにアルミ
ニウム、クロム、銀、銅等の金属薄膜を積層したもの、
更に前記金属薄膜の表面に屈折率の異なる透明な薄膜を
交互に多層積層し光反射性を増大させたもの)、支持体
の表面に該支持体と屈折率が0.05以上の差がある透
明な金属化合物(例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸
化亜鉛、硫化カドミウム、弗化マグネシウム、弗化セリ
ウム等)の薄膜層を形成し、該薄膜と屈折率が0.05
以上の差がある凹凸の透明樹脂層の順に積層した虹彩模
様を有する積層体、硫化亜鉛、酸化チタン、酸化物、弗
化マグネシウム及びヨウ化銅の如き化合物を複層蒸着し
たもの、光線反射膜、凹凸状の干渉樹脂膜及び半透明金
属薄膜を設けたもの、結合剤としての有機樹脂媒体中に
レンズとしての一群の連続した高屈折率ガラスビーズの
単層とその背後の光反射層を含む多層複合体からなるも
の等の再帰性反射特性を有するものフイルム、屈折率が
異なる透明なプラスチック薄膜に多層に積層し虹彩性を
付与した光学干渉フイルム、微細な凹凸模様の少なくと
も片面に光反射層を有するホログラム、金属性鏡面の表
面に有色又は無色の塗料によって、光の干渉を引き起こ
す程度に薄い膜厚となった透明皮膜を被覆形成したも
の、或いは前記透明皮膜の一部を所望点を中心とした放
射線に沿って肉厚として肉厚条部を形成した虹彩模様及
び放射線模様を生ずるもの等の金属膜表面で反射された
光線と透明皮膜表面で反射されて光線との重なりあっ
て、いわゆる「薄膜干渉」を発生させるもの、透明樹脂
溶液に微細なアルミニウム、銅、真鍮、金、銀、ニッケ
ル等の金属粉末、又はプラスチック蒸着粉末、例えば、
ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂に
常法により金属蒸着し、粉砕した粉末を塗工したもの、
リーフィングタイプのアルミニウム、銅、亜鉛、銅合金
をバインダーと共に塗布したもの、金箔、銀箔等の金属
箔にるもの、金属光沢顔料(例えば、天然雲母の表面を
酸化チタンで被覆した金色、銀色、メタリックレッド、
メタリックブルー、メタリックグリーンその他のメタリ
ック色)や真珠光沢顔料、蛍光染顔料による着色支持体
等を挙げることができる。本発明は前記した下地層の光
学的性状を有効に発現させる支持体であれば、材料、形
態に制約されない。用途に応じて透明又は不透明の支持
体が用いられる。透明な支持体としては、ポリエステル
フィルム(アモルファスポリエステル)、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、スチレン−ブタジエンブロック共
重合樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、ア
クリル樹脂、メチルメタクリレート樹脂、エポキシ樹
脂、ポリプロピレン樹脂、硬質または軟質塩化ビニル樹
脂、アクリロニトリル−ブタジエン─スチレン共重合樹
脂(透明グレード)、ポリプロピレン樹脂等がある。不
透明又は半透明の樹脂及び材料としては、中低圧ポリエ
チレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重
合樹脂、ナイロン樹脂、及び上記の透明性樹脂を顔料で
着色又は遮蔽した樹脂、紙類、合成紙、繊維類、布帛、
フィラメント類、ガラス、木材等があげられる。
【0025】本発明の熱変色性組成物を支持体に積層す
る場合、前述した通り溶剤類に溶解して塗工するが、こ
の溶剤類が支持体樹脂を溶解・膨潤させて、熱変色性組
成物に対して熱変色性に関わる化学的悪影響と透明性に
関わる物理的悪影響を与えることが少なくない。例え
ば、ポリスチレン樹脂の支持体にメチルイソブチルケト
ンに溶解された熱変色性組成物をスプレーで塗工する
と、前記溶剤が支持体樹脂を溶解し、熱変色性組成物中
にポリスチレン樹脂が移行する。この結果、熱変色性組
成物における熱変色性が化学的に影響を受けやすい。こ
のため、前もって支持体の表面にアンダーコートを施
し、その後に熱変色性組成物を積層することが好まし
い。前記アンダーコート用樹脂としては、メタクリレー
ト樹脂が好ましい効果を発揮し、塗工方法に応じて支持
体を侵さない溶剤組成で支持体上に塗工される。より好
ましい樹脂としては、ガラス転移点が90℃以上のメタ
クリル樹脂が良く、かかる樹脂としてはポリメチルメタ
クリレート(Tg:125℃)、およびポリイソプロピ
ルメタクリレート(Tg:95℃)、及び共重合によっ
て得られるガラス転移点が90℃以上の樹脂があげられ
る。さらに、熱変色層の上層にトップコート層を積層す
ることができる。トップコート層を塗工する場合にも、
トップコート用の溶剤が熱変色層(熱変色性組成物層)
を再溶解すると、熱変色性組成物の組成比率が変動する
ばかりでなく、熱変色機能及び透明性/不透明性機能に
も重大な影響を与える。このためトップコートに適用さ
れる溶剤は熱変色性組成物層を実質上溶解又は膨潤しな
い組成を適用する必要がある。好適な溶剤としては水、
アルコール類、グリコールエーテル類、脂肪族炭化水素
系溶剤である。かかる溶剤類に易溶解性、又は分散系の
樹脂で、かつ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂との接
着性の良い樹脂として前記溶剤に可溶性のメタクリル樹
脂、ビニル変性アルキッド樹脂、油溶性ポリウレタン樹
脂、アクリル樹脂、アクリル共重合樹脂、エポキシ樹脂
等があげられる。中でも、アルコール可溶性又は脂肪族
炭化水素可溶性の透明性を有するメタクリル樹脂及びア
クリル樹脂、又はそれらの共重合樹脂をアルコール溶剤
及び/又は脂肪族炭化水素溶剤が全溶剤分の40%以上
を占める溶剤組成で溶解して積層すると熱変色性組成物
に悪影響を及ぼすことなく、適正な塗布性を満たし、密
着性のある透明のトップコート層を与える。前記アンダ
ーコート及びトップコート樹脂中には、熱変色層の耐光
性向上の目的で紫外線吸収剤、酸化防止剤、一重項酸素
消光剤、着色剤、その他の光安定剤が効果的に使用され
る。
【0026】
【作用】構成モノマー重量比が塩化ビニル60% 〜92% 、
酢酸ビニル8%〜40% である、平均分子量7,000 〜50,000
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂母体中に、
(イ)、(ロ)、(ハ)三成分からなる熱変色性材料を
0.1〜2.0μmの範囲の大きさで分散させることに
より、前記いずれの成分の樹脂表面へのブリードもなく
安定的に保持され、温度変化による色変化と共に透明度
が可逆的に変化し、着色不透明、消色透明の互変的、可
逆的変化、より詳細には高温側トリガーと低温側トリガ
ーとの温度差が少なくとも10℃以上50℃以下の大き
なヒステリシス特性を有する熱変色性遮光−透光機能を
発現させる。前記において、熱変色性材料はマイクロカ
プセル化顔料の形態ではないため、光散乱現象による透
明性への悪影響もなく、透明度が高い。従って、本発明
組成物を積層して形成した熱変色層は透光、透視性に優
れ、光輝性、光沢性等の光学的性状を有する下地層の光
学的特性を損なうことなく明瞭に透視させる。
【0027】
【実施例】本発明積層体の熱変色層を形成する熱変色性
組成物の光学的特性を実施例によって更に詳しく説明す
る。なお実施例中の部はすべて重量部である。尚、ヒス
テリシス幅に関して、有色不透明から無色透明に変化さ
せた後に低温側に冷却する時には、昇温時の温度が高温
側トリガー以下の近傍にあると、ヒステリシス幅は小さ
くなる。本発明のヒステリシス幅はある一つの熱変色性
組成物についての最大ヒステリシス幅をいう。以下実施
例中の変色温度ならびに吸光度及び透過率の測定は以下
の方法に従って測定した。 (1)変色温度 実施例1乃至6について、熱変色性組成物が塗工された
PETフィルムの裏面に厚さ60μの白色合成紙を両面
テープを貼りつけ、測定用サンプルとした。測定用サン
プルをさらに両面テープを用いて、加熱・冷却用容器の
底面に貼りつける。熱変色性組成物側が色差計(TC−
3600型色差計、(株)東京電色製)の光源側に向け
てセットする。加熱・冷却用容器中に水を入れ、毎分1
0℃の条件で降温(50℃から0℃へ)と昇温(0℃か
ら50℃へ)を1サイクルとして変化させ、各温度にお
ける試料の明度をグラフにプロットした。 (2)吸光度及び透過率 20℃の室温下、対照側に実施例に使用したフィルムと
同一のPETフィルムを用いて、各実施例に従い得られ
た熱変色性印刷物を試料側にセットし、分光光度計(U
−3210:(株)日立製作所製、自記分光光度計)に
て400〜700nmの波長光の吸光度(反射方式によ
る)及び透過率を測定した。なお、測定サンプルは着色
不透明、消色透明の2状態についての吸光度及び透過率
を20℃にて測定した。図中の実線は20℃における着
色不透明時の吸光度及び透過率を、破線は20℃におけ
る消色透明時の吸光度及び透過率を示す。
【0028】実施例1 1、2−ベンツ−6−ジブチルアミノフルオラン 1.
3部、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ヘキ
サン 5部、カプリン酸ステアリル5部、ラウリン酸ス
テアリル15部をVYHH(塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合樹脂、ポリマー組成:塩ビ/酢ビ= 86/14、
ユニオンカーバイド日本製)の20%MIBK溶液30
0部に溶解した。更に、Byk−310(ポリエステル
変性ジメチルポリシロキサン、Byk chemie社
製)を0.2部添加し、熱変色性インキ(A)を調製し
た。上記インキをアプリケーターを用いてPETフィル
ム(100μm厚、リンテック(株)製、商品名:NF
PET トウメイ100〔A〕)に乾燥時の膜厚が約
15μmになるようコーティング後、80℃×30分間
乾燥して、熱変色層を形成した。該熱変色層中、熱変色
性材料は約0.2〜1.0μmの範囲で分散されている
ことが観察された。 得られた印刷物は低温側トリガ
ー:約12℃、高温側トリガー:約39℃の2つのトリ
ガーであり、ヒステリシス巾は約20℃のものであっ
た。前記高温側トリガー以上で消色するとともに透明と
なり、低温側トリガー以下でピンク色に発色すると共に
不透明となった。低温側トリガー〜高温側トリガーの間
の温度域では前記2状態を選択的にとりうる。該変化は
500回の繰り返しにおいても同様の変化をブリード等
なく、安定に繰り返すことができた。さらに60℃の恒
温室に1週間放置しても同様の変化と安定性を確認し
た。上記印刷物の変色曲線を図1に、着色・不透明時及
び消色・透明時の吸光度を図2に、同透過率を図3に示
した。
【0029】実施例2 2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラ
ン 2部、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)
プロパン 5部、、ミリスチルアルコール20部をデン
カビニル1000D(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹
脂、ポリマー組成:塩ビ/酢ビ=68/32、電気化学
工業製)の20%MIBK/キシレン(1/1)溶液3
00部に溶解した。更に、Byk−325(ポリエーテ
ル変性ジメチルポリシロキサン、Byk chemie
社製) を0.2部添加し、熱変色性インキ(B)を調
製した。上記インキをアプリケーターを用いてPETフ
ィルム(100μm厚、リンテック(株)製、商品名:
NF PET トウメイ100〔A〕)に乾燥時の膜厚
が約20μmになるようコーティング後、80℃×30
分間乾燥して、熱変色層を形成した。前記熱変色層中、
熱変色性材料は樹脂中に約0.2〜2.0μmの範囲で
分散されていることが観察された。得られた印刷物は低
温側トリガー:約4℃、高温側トリガー:約33℃の2
つのトリガーを有するヒステリシス巾が約20℃のもの
であった。前記高温側トリガー以上で消色するとともに
透明となり、低温側トリガー以下で朱色に発色するとと
もに不透明となった。低温側トリガー〜高温側トリガー
の間の温度域では前記2状態を選択的にとりうる。当該
変化は500回の繰り返しにおいても同様の変化をブリ
ード等なく、安定に繰り返すことができた。さらに60
℃の恒温室に1週間放置しても同様の変化と安定性が確
認された。上記印刷物の変色曲線を図4に、着色(不透
明)時及び消色(透明)時の吸光度を図5に、同透過率
を図6に示した。
【0030】実施例3 3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン 2
部、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)オクタ
ン 5部、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)
プロパン2部、セチルアルコール10部、カプリン酸ス
テアリル10部をデンカビニル1000MT3(塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリマー組成:塩ビ/酢
ビ=70/30、電気化学工業製)の20%MIBK/
キシレン(1/1)溶液300部に溶解した。更にBy
k−300(ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサ
ン、Byk chemie社製) を0.2部添加し、熱
変色性インキ(C)を調製した。上記インキとアプリケ
ーターを用いてPET商品名:NF PET トウメイ
100〔A〕)に乾燥時の膜厚が約15μmになるよう
コーティング後、80℃×30分間乾燥して、熱変色層
を形成した。前記熱変色層中、熱変色性材料は、樹脂中
に約0.1〜1.0μmの範囲で分散されていることが
観察された。得られた印刷物は低温側トリガー:約6
℃、高温側トリガー:約30℃の2つのトリガーを有す
るヒステリシス巾が約16℃のものであった。前記高温
側トリガー以上で消色するとともに透明となり、低温側
トリガー以下で橙色に発色するとともに不透明となっ
た。低温側トリガー〜高温側トリガーの間の温度域では
前記2状態を選択的にとりうる。当該変化は500回の
繰り返しにおいても同様の変化をブリード等なく、安定
に繰り返すことができた。さらに60℃の恒温室に1週
間放置しても同様の変化と安定性が確認された。上記印
刷物の変色曲線を図7に、着色(不透明)時及び消色
(透明)時の吸光度を図8に、同透過率を図9に示し
た。
【0031】実施例4 2−フェニル−6−(N−エチル−N−ヘキシルアミ
ノ)フルオラン 1.5部、2,2−ビス(4’−ヒド
ロキシフェニル)デカン 8部、ステアリン酸ラウリル
20部をデンカビニル1000MT3(塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合樹脂、ポリマー組成:塩ビ/酢ビ=70
/30、電気化学工業製)の20%MIBK/キシレン
(1/1)溶液300部に溶解した。更にFC−430
(フッ素系レベリング剤、住友スリーエム社製)を0.
1部添加し、熱変色性インキ(D)を調製した。上記イ
ンキをアプリケーターを用いてPETフィルム(100
μm厚、リンテック(株)製、 商品名:NF PET
トウメイ100〔A〕)に乾燥時の膜厚が約15μm
になるようコーティング後、80℃×30分間乾燥し
て、熱変色層を得た。前記熱変色層中、熱変色性材料は
樹脂中に約0.2〜1.5μmの範囲で分散されている
ことが観察された。得られた印刷物は低温側トリガー:
約6℃、高温側トリガー:約38℃の2つのトリガーを
有するヒステリシス巾が約28℃のものであった。前記
高温側トリガー以上で消色するとともに透明となり、低
温側トリガー以下で緑色に発色するとともに不透明とな
った。低温側トリガー〜高温側トリガーの間の温度域で
は前記2状態を選択的にとりうる。該変化は500回の
繰り返しにおいても同様の変化をブリード等なく、安定
に繰り返すことができた。さらに60℃の恒温室にに1
週間放置しても同様の変化と安定性が確認された。上記
印刷物の変色曲線を図10に、着色(不透明)時及び消
色(透明)時の吸光度を図11に、同透過率を図12に
示した。
【0032】実施例5 1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン 1.
5部、2,2−ビス(4’−ヒ ドロキシフェニル)オ
クタン 5部、ネオペンチルグリコールジパルミテート
20部をVYHD(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹
脂、ポリマー組成:塩ビ/酢ビ=86/14、 ユニオ
ンカーバイド日本製)の20%MIBK/キシレン(1
/1)溶液300部に溶解した。更にByk−310
(ポリエステル変性ジメチルポリシロキサン、Byk
chemie社製)を0.2部添加し、熱変色性インキ
(E)を調製した。上記インキをアプリケーターを用い
てPETフィルム(100μm厚、リンテック(株)
製、商品名:NF PET トウメイ100〔A〕)に
乾燥時の膜厚が約15μmになるようコーティング後、
80℃×30分間乾燥して、熱変色性層を形成した。該
印刷物における組成物は樹脂中に約0.2〜1.0μm
の範囲で分散されていることが観察された。得られた印
刷物は低温側トリガー:約0℃、高温側トリガー:約3
7℃の2つのトリガーを有するヒステリシス巾が約33
℃のものであった。前記高温側トリガー以上で消色する
とともに透明となり、低温側トリガー以下でピンク色に
発色するとともに不透明となった低温側トリガー〜高温
側トリガーの間の温度域では前記2状態を選択的にとり
うる。該変化は500回の繰り返しにおいても同様の変
化をブリード等なく、安定に繰り返すことができた。さ
らに60℃の恒温室に1週間放置しても同様の変化と安
定性が確認された。上記印刷物の変色曲線を図13に、
着色(不透明)時及び消色(透明)時の吸光度を図14
に、同透過率を図15に示した。
【0033】実施例6 2−(3’−トリフルオロメチルフェニル)アミノ−6
−ジエチルアミノフルオラン 2部、2,2−ビス
(4’−ヒドロキシフェニル)オクタン 5部、ジジピ
ン酸ジミリスチル10部、セチルアルコール10部をV
YHD(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリマー
組成:塩ビ/酢ビ =86/14、ユニオンカーバイド
日本製)の20%MIBK/キシレン(1/1)溶液
300部に溶解した。更にByk−310(ポリエステ
ル変性ジメチルポリシロキサン、Byk chemie
社製)を0.3部添加し、熱変色性インキ(F)を調製
した。上記インキをアプリケーターを用いてPETフィ
ルム(100μm厚、リンテック(株)製、商品名:N
F PET トウメイ100〔A〕)に乾燥時の膜厚が
約15μmになるようコーティング後、80℃×30分
間乾燥して、熱変色層を形成した。該印刷物における組
成物は樹脂中に約0.2〜1.5μmの範囲で分散され
ていることが観察された。得られた印刷物は低温側トリ
ガー:約−6℃、高温側トリガー:約37℃の2つのト
リガーを有するヒステリシス巾が約33℃のものであっ
た。前記高温側トリガー以上で消色するとともに透明と
なり、低温側トリガー以下でダークグレー灰色に発色す
るとともに不透明となった。低温側トリガー〜高温側ト
リガーの間の温度域では前記2状態を選択的にとりう
る。該変化は500回の繰り返しにおいても同様の変化
をブリード等なく、安定に繰り返すことができた。さら
に60℃の恒温室に1週間放置しても同様の変化と安定
性が確認された。上記印刷物の変色曲線を図16に、着
色(不透明)時及び消色(透明)時の吸光度を図17
に、同透過率を図18に示した。
【0034】実施例7(熱変色性遮光−透光性積層体) 〔1〕各インキの調整 (1)アンダーコートインキ アクリペットVK(メチルメタクリレート樹脂:三菱レ
ーヨン社製)10部をMIBK(メチルイソブチルケト
ン)60部とプロピレングリコールモノメチルエーテル
30部に溶解し、アンダ−コートインキ(a)を調整し
た。 (2)熱変色性インキ 実施例1の熱変色性インキ(A)300部をMIBK2
50部、シクロヘキサノン50部と混合し、熱変色性イ
ンキ(A’)とした。 (3)トップコートインキ プラスサイズCB−2(アルコール可溶性アクリル系樹
脂:50%エタノール溶液、互応化学製)20部、チヌ
ビン328(紫外線吸収剤、チバガイギー社製)0.5
部をイソプロパノール50部、n−ブタノール30部に
溶解し、トップコートインキ(b)を調整した。 〔2〕積層体の作製 アルミニウム蒸着ポリエステルフィルム(商品名:#1
25メタルミーTS、東洋メタライジング社製) の表
面にアンダーコートインキ(a)をスプレーにより塗装
後、80℃で30分間乾燥した。得られた塗装物のアン
ダーコート層は乾燥時の膜厚が約5μmであった。続い
て、その上層に熱変色性インキ(A’)をスプレーによ
り塗装後80℃で30分乾燥した。得られた塗装物の熱
変色性層は乾燥時の膜厚が約10μmであった。更に、
保護層として、トップコートインキ(b)をスプレーに
より塗装後、80℃で30分間乾燥した。得られた塗装
物のトップコート層は乾燥時の膜厚が約10μmであっ
た。得られた積層体をアプリケーターを用いて10℃の
冷水で濡らすと、ピンク色となり、同時に下地層の金属
光沢は見えなくなった。次にこれをアプリケーターを用
いて45℃の温水で濡らしたところ、ピンク色が消える
と同時に下地層の金属光沢が現れた。これを室温25℃
の場所に放置しても、変化は全くなかった。該変化を5
00回繰り返し行い、同様の変化を確認した。
【0035】実施例8(熱変色性遮光−透光性積層体) 〔1〕各インキの調整 (1)アンダーコートインキ ダイヤナールBR−80(メチルメタクリレート樹脂:
三菱レーヨン社製)10部をMIBK60部とシクロヘ
キサノン30部に溶解し、アンダーコートインキ(c)
を調整した。 (2)熱変色性インキ 実施例2の熱変色性インキ(B)300部にMIBK1
50部を混合希釈し熱変色性インキ(B’)とした。 (3)トップコートインキ ダイヤナールBR−102(アルコール可溶性アクリル
系樹脂:三菱レーヨン社製)10部、チヌビンPS(紫
外線吸収剤、チバガイギー社製)1部をイソプロピルア
ルコール60部、n−ブタノール30部に溶解し、トッ
プコートインキ(d)を調整した。 〔2〕積層体の作製 光干渉現象により虹彩性を呈する、MEARL IRI
DESCENT FILM(商品名:IF−8101)
の表面に実施例7と同様の塗装方法、乾燥条件により、
上記(c)、(B’)、(d)インキを順次塗装した。
得られた積層体をマイナス5℃のフリーザー中に入れる
と、瞬時に朱色が発色すると共に下地の虹彩模様及び虹
彩性状を全く視覚させなかった。さらに、これを整髪用
ブロアーで加温したところ、朱色が消え下地の光彩模様
及び光彩性が現れた。そのまま室温に3日間放置した
が、変化は全くなかった。該変化は500回の繰り返し
においても同様の変化が確認された。
【0036】実施例9(熱変色性遮光−透光性積層体) 金色のアルミニウム蒸着ポリエステルフィルム(商品
名:#50メタルミーCCC、東洋メタライジング社
製)の表面に前記実施例8と同じアンダーコートイン
キ、熱変色性インキ、トップコートインキを用いて、同
様の塗装を行った。得られた積層体をマイナス5℃のフ
リーザー中に入れると、瞬時に朱色が発色すると共に下
地の金色の金属光沢性状は全く視覚されなかった。さら
に、これを整髪用ブロアーで加温したところ、朱色が消
え下地の金色の金属光沢が現れた。そのまま室温に3日
間放置したが、変化は全くなかった。該変化は500回
の繰り返しにおいても同様の変化が確認された。
【0037】実施例10(熱変色性遮光−透光性積層
体) 〔1〕各インキの調整 (1)アンダーコートインキ ダイヤナールBR−85(メツルメタクリレート樹脂:
三菱レーヨン社製)20部をMIBK80部に溶解し、
アンダーコートインキ(e)を調整した。 (2)熱変色性インキ 実施例3の熱変色性インキ(C)をそのまま用いた。 (3)トップコートインキ アクリディックA−188(ターペン可溶アクリル樹
脂:大日本インキ化学工業社製)70部をミネラルター
ペン30部に溶解し、トップコートインキ(f)を調整
した。 〔2〕積層体の作製 光沢感、立体感を有するホログラムフィルム(商品名:
ホログラスター101Surf whisper、リン
テック(株)製)の表面にアンダーコートインキ(e)
をアプリケーターを用いて乾燥時の膜厚が約5μmにな
るようコーティング後、80℃で30分間乾燥してアン
ダーコート層を形成した。続いて、その上層に熱変色性
インキ(C)をアプリケーターを用いて乾燥時の膜厚が
約10μmになるようにコーティング後、80℃で30
分間乾燥して熱変色性遮光性インキ層を形成した。更
に、保護層として、トップコートインキ(f)をアプリ
ケーターを用いて乾燥時の膜厚が約10μmになるよう
にコーティング後、80℃で30分間乾燥してトップコ
ート層を形成した。得られた積層体は低温側トリガー:
約6℃、高温側トリガー:約30℃の2つの変色点を有
し、前記低温側トリガー以下で橙色に発色するとともに
下地のホログラムパターン及び、光沢感を隠蔽し、高温
側トリガー以上で消色するとともに下地のホログラムパ
ターン及び、光沢感を視覚させた。該変化は500回の
繰り返しにおいても同様の変化が確認された。
【0038】実施例11(熱変色性遮光−透光性積層
体) 〔1〕各インキの調整 (1)アンダーコートインキ ダイヤナールBR−83(メチルメタクリレート樹脂:
三菱レーヨン社製)20部をMIBK80部に溶解し、
アンダーコートインキ(g)を調整した。 (2)熱変色性インキ 実施例6の熱変色性インキ(F)をそのまま用いた。 (3)トップコートインキ プラスサイズL−53(アルコール可溶性アクリル系樹
脂:50%エタノール溶液、互応化学社製)50部、チ
ヌビンPS(紫外線吸収剤、チバガイギー社製)1.5
部をn−プロピルアルコール50部に溶解し、トップコ
ートインキ(h)を調整した。 〔2〕積層体の作製 光沢感、立体感を有するホログラムフィルム(商品名:
Sparkles、SPECTRATEK社製)をナイ
ロントリコットと貼り合わせた原反のポリエステルフィ
ルム側に実施例10と同様の塗装方法、乾燥条件によ
り、上記(g)、(F)、(h)インキを順次塗布し
た。得られた積層体は低温側トリガー:約10℃、高温
側トリガー:約35℃の2つの変色点を有し、前記低温
側トリガー以下でダークグレー灰色に発色するとともに
下地のホログラムパターン及び光沢感を隠蔽し、高温側
トリガー以上で消色するとともに下地のホログラムパタ
ーン及び、光沢感を視覚させた。該変化は500回の繰
り返しにおいても同様の変化が確認された。
【0039】比較例 実施例7の熱変色性インキ(A’)の代わりに以下に示
したインキを用いた以外は、実施例7と同様の方法で積
層体を作製した。1、2−ベンツ−6−ジブチルアミノ
フルオラン 1.3部、1、1−ビス(4’−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン 5部、カプリン酸ステアリル
5部、ラウリン酸ステアリル 15部をエポキシ−アミ
ン界面重合法により常法にてマイクロカプセル化した。
このマイクロカプセル 30部をVYHH(塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリマー組成:塩ビ/酢ビ=
86/14、ユニオンカーバイド社製)の20%MIB
K溶液300部に分散し、更にMIBK250部、シク
ロヘキサノン 50部と混合し、熱変色性インキを調整
した。得られた積層体は、10℃以下ではピンク色を有
し下地の金属光沢を隠蔽するが、45℃以上ではピンク
色が消色するものの、マイクロカプセルの乱反射のため
に白濁したままで下地の金属光沢の性状を全く視覚でき
なかった。
【0040】
【発明の効果】本発明の熱変色性遮光−透光性積層体
は、表層の熱変色層が温度に依存して着色不透明状態及
び消色透明状態の両状態を互変的に呈して、色変化を視
覚させると共に光輝性、虹彩性、光沢性等の光学的性状
をもつ下地層の、前記光学的性状を損なうことなく隠顕
させる。更には、前記した着色不透明状態或いは消色透
明状態に変化させるのに要した熱又は冷熱を取り去った
後にあっても、低温側トリガーと高温側トリガーの間の
温度領域において選択的に何れか一方の状態を記憶保持
させることができ、前記様相の変化は可逆的に繰り返し
再現される。斯くして、玩具性、意外性、装飾性、趣向
性等を満たす熱変色性積層体として、玩具、人形、娯楽
用具、運動具、紙類、文房具類、印刷物、被服、布製身
回り品、装身具、ボタン、カバン、袋物、宝玉模造品、
化粧用具、履物、靴、眼鏡部品、鏡部品、布帛、フイル
ム生地、建具、屋内装置品、壁紙、記念カップ類、包装
用容器、包装材料、日用雑貨品、台所用品等多様な分野
に適用され、顕著性、特異性を付与でき商品性を高める
ことがでる。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用の熱変色性組成物により形成した
熱変色層の特性を示す実施例1の温度変化による変色曲
線を示す。実線は着色、不透明時の状態、点線は消色透
明時の状態を示す(以下の図2乃至図18においても同
様である)。
【図2】実施例1の印刷物の着色、不透明時及び消色、
透明時の吸光度曲線を示す。
【図3】実施例1の印刷物の着色、不透明時及び消色、
透明時の透過スペクトルを示す。
【図4】本発明組成物を適用した印刷物の実施例2の温
度変化による変色曲線を示す。
【図5】実施例2の印刷物の着色、不透明時及び消色、
透明時の吸光度曲線を示す。
【図6】実施例2の印刷物の着色、不透明時及び消色、
透明時の透過スペクトルを示す。
【図7】本発明熱変色性組成物を適用した印刷物の実施
例3の温度変化による変色曲線を示す。
【図8】実施例3の印刷物の着色、不透明及び消色、透
明時の吸光度曲線を示す。
【図9】実施例3の印刷物の着色、不透明時及び消色、
透明時の透過スペクトルを示す。
【図10】本発明熱変色性組成物を適用した印刷物の実
施例4の温度変化による変色曲線を示す。
【図11】実施例4の印刷物の着色、不透明時及び消
色、透明時の吸光度曲線を示す。
【図12】実施例4の印刷物の着色、不透明時及び消
色、透明時の透過スペクトルを示す。
【図13】本発明熱変色性組成物を適用した印刷物の実
施例5の温度変化による変色曲線を示す。
【図14】実施例5の印刷物の着色、不透明時及び消
色、透明時の吸光度曲線を示す。
【図15】実施例5の印刷物の着色、不透明時及び消
色、透明時の透過スペクトルを示す。
【図16】本発明熱変色性組成物を適用した印刷物の実
施例6の温度変化による変色曲線を示す。
【図17】実施例6の印刷物の着色、不透明時及び消
色、透明時の吸光度曲線を示す。
【図18】実施例6の印刷物の着色、不透明時及び消
色、透明時の透過スペクトルを示す。
【図19】本発明積層体の一実施例の拡大縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 積層体 2 支持体 3 下地層 4 熱変色層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−137849(JP,A) 特開 平7−25251(JP,A) 特開 平6−135144(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/28 - 5/34 B32B 1/00 - 35/00 C09K 9/02 C09D 11/00 - 11/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光輝性、光輝度反射性、光干渉性、虹彩
    性、ホログラム性、金属光沢性、真珠光沢性、蛍光性か
    ら選ばれる光学的性状を呈する下地層上に、 (イ) 電子
    供与性呈色性有機化合物、 (ロ) フェノール性水酸基を
    有する化合物、 (ハ) アルコール類、エステル類、ケト
    ン類、またはカルボン酸類のいずれかより選んだ化合物
    を含む、前記三成分の均質相溶体からなる可逆性熱変色
    性材料が、構成モノマー重量比が塩化ビニル60% 〜92%
    、酢酸ビニル8%〜40% である、平均分子量7,000 〜50,
    000の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂中に、粒子径
    0.1〜2.0μmの範囲の大きさで分散状態に固着さ
    れた、高温側トリガーと低温側トリガーとの温度差が1
    0℃〜50℃の範囲にあり、高温側トリガー以上の温度
    で無色透明状態を呈し、低温側トリガー以下の温度で有
    色不透明状態を呈し、低温側トリガーと高温側トリガー
    の間の温度域で、前記無色透明状態又は有色不透明状態
    の何れかを保持できる大きなヒステリシス特性を示して
    変色する熱変色層が積層されてなる熱変色性遮光−透光
    性積層体。
  2. 【請求項2】 熱変色層が塩化ビニル−酢酸ビニル共重
    合樹脂 6重量部に対し、 (イ) 電子供与性呈色性有機化
    合物が0.05〜2.0重量部、 (ロ) フェノール性水
    酸基を有する化合物が0.1〜3.0重量部、 (ハ) ア
    ルコール類、エステル類、ケトン類、又はカルボン酸類
    のいずれかより選んだ化合物が0.5〜5.0重量部の
    比率で構成されてなる請求項1項記載の熱変色性遮光−
    透光性積層体。
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