JP3306026B2 - 骨組支持体を備えた筒状フィルタから成るディーゼルパティキュレートフィルタ装置 - Google Patents

骨組支持体を備えた筒状フィルタから成るディーゼルパティキュレートフィルタ装置

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JP3306026B2
JP3306026B2 JP16240699A JP16240699A JP3306026B2 JP 3306026 B2 JP3306026 B2 JP 3306026B2 JP 16240699 A JP16240699 A JP 16240699A JP 16240699 A JP16240699 A JP 16240699A JP 3306026 B2 JP3306026 B2 JP 3306026B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,エンジンから排
出される排気ガスに含まれるパティキュレートを捕集す
る骨組支持体を設けた筒状フィルタを備えたディーゼル
パティキュレートフィルタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,ディーゼルパティキュレートフィ
ルタ装置は,ディーゼルエンジン等のエンジンから排気
される排気ガス中に含まれる浮遊物,カーボン,スモー
ク,HC,SOX 等から成るパティキュレートを除去す
るものが知られている。この種のフィルタは,パティキ
ュレートが捕集されてフィルタが目詰まりした時に,熱
源を用いてパティキュレートを加熱焼却し,フィルタを
再生処理することが一般的である。該ディーゼルパティ
キュレートフィルタ装置は,パティキュレートを捕集す
るため,排気ガス通路に一対のフィルタを並列に配置
し,一方のフィルタでパティキュレートを捕集し,捕集
したパティキュレートが所定量以上になると,排気ガス
の流れを切り換えて他方のフィルタでパティキュレート
を捕集すると共に,フィルタに捕集されたパティキュレ
ートを加熱焼却し,フィルタを再生する(例えば,特開
平7−279646号公報,特開平8−312329号
公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで,ディーゼル
パティキュレートフィルタ装置において,パティキュレ
ートを捕集したフィルタを再生するため,パティキュレ
ートを加熱焼却する場合,フィルタの上流の排気管から
排気ガスを再生中のフィルタへ導入してヒータに通電し
て排気ガス中の酸素を利用してパティキュレートを加熱
焼却したり,或いは外部から再生中のフィルタへ空気を
導入してパティキュレートを加熱焼却する必要がある。
ヒータに通電してパティキュレートを加熱焼却する時,
通常,フィルタの全体構造が大きいので,ヒータの通電
に大電流を必要とするが,該電流を極力低減し,小電流
でフィルタを再生処理することが望まれる。
【0004】ディーゼルパティキュレートフィルタ装置
は,例えば,エンジンから排出される排気ガスを流す排
気管に接続された筒状ハウジング,及び該ハウジング内
に配置された筒状フィルタを有する。筒状フィルタは,
セラミック繊維材を積層した積層材から成るフィルタ本
体,フィルタ本体に接して配置された金網ヒータ,及び
フィルタ本体の形状を保持する骨組支持体から構成され
ている。フィルタ本体を再生する時に,フィルタ本体か
ら放射される熱は,外側のハウジングに輻射される。ハ
ウジングは,フィルタ本体からの輻射熱を受けて昇温
し,排気管とハウジングとを接続している管継手部へと
熱が伝達される。従って,ハウジングから排気管へと伝
達される熱やハウジングから放熱される熱を最小限に抑
制することは,フィルタ本体を再生するために使用され
る電力を小さくすることになる。
【0005】また,ディーゼルパティキュレートフィル
タ装置において,フィルタ本体に捕集されたパティキュ
レートを加熱焼却すると,フィルタ本体に発生した熱に
よってフィルタ本体がその形状を保持できなくなるの
で,フィルタ本体の形状を保形するため,フィルタ本体
に骨組支持体を配置する必要があるが,骨組支持体も形
状が複雑では製造コストが高価になるので,フィルタ本
体に組み込む骨組支持体を如何に簡素な構造で且つ低コ
ストに製造するかが課題になる。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記
の課題を解決することであり,エンジンから排出される
排気ガス中に含まれるパティキュレートをハウジング内
に配置されたフィルタで捕集し,フィルタで捕集された
パティキュレートを加熱焼却してフィルタを再生するデ
ィーゼルパティキュレートフィルタ装置において,フィ
ルタの再生のため消費される電力を低減するためハウジ
ングの遮熱度を向上させると共に,フィルタで発生する
熱でフィルタ本体の形状が熱変形するのを防止するため
の骨組支持体の構造を簡単に構成すると共に低コストで
製造することができるディーゼルパティキュレートフィ
ルタ装置を提供することである。
【0007】この発明は,エンジンから排出される排気
ガスを流す排気管に接続された筒状ハウジング,及び内
外に排気ガス通路を形成するように前記筒状ハウジング
内に配置され且つ排気ガス中に含まれるパティキュレー
トを捕集する筒状フィルタから成るディーゼルパティキ
ュレートフィルタ装置において,前記筒状フィルタは,
周方向に蛇腹状に折り曲げられた襞部を備えた筒状フィ
ルタ本体,該フィルタ本体で捕集された前記パティキュ
レートを加熱焼却するため前記フィルタ本体に接して配
置されたヒータ,及び前記フィルタ本体の形状を保持す
るため前記フィルタ本体の内側に配置された骨組支持体
を有し,更に,前記骨組支持体は,前記フィルタ本体の
内側に配置され且つ軸方向に隔置して周方向に順次形成
されたスリットを備えた筒状多孔板,及び該筒状多孔板
の前記スリットを貫通して前記フィルタ本体の前記襞部
に入り込む支持棒を備えたリング部材を有することから
成るディーゼルパティキュレートフィルタ装置に関す
る。
【0008】前記筒状フィルタは,周方向に隣接する前
記支持棒の間で且つ前記筒状多孔板の外面と前記フィル
タ本体の前記襞部との間には,前記フィルタ本体の前記
襞部の軸方向に延びるヒートインシュレータ板が順次配
置されているものである。また,前記ヒートインシュレ
ータ板は,アルミナ,窒化ケイ素,炭化ケイ素等のセラ
ミックス又はニッケル,クロム等を含む鋼材から成る耐
熱金属材から形成されている。前記フィルタ本体の前記
襞部に前記ヒートインシュレータ板を配置することによ
って,前記襞部の谷部へのパティキュレートの堆積量を
低減できると共に,該谷部での異常過熱を防止できる。
更に,前記ヒートインシュレータ板には,表面にNi,
Cr等のめっきを施し,該めっき層に輻射効果を向上さ
せる。
【0009】前記筒状多孔板は,所定の幅を有する多孔
を備えた且つ幅方向に隔置して長さ方向に前記スリット
を順次形成した多孔平板を筒状に成形加工することによ
って形成されるものである。また,前記リング部材は,
所定の幅を有する平板を両側縁部を残してジグザクに切
断した支持棒付き平板部材を筒状に成形加工することに
よって形成されるものである。前記リング部材を上記の
ようにジグザクに切断すると,2枚の支持棒付き平板部
材が形成され,平板から排除される素材のロスを大幅に
低減でき,製造コストを低減できる。
【0010】更に,前記リング部材の前記支持棒の前記
筒状多孔板の前記スリットへの嵌合は,前記支持棒付き
平板部材の前記支持棒を前記多孔平板の前記スリットに
嵌合し,筒状成形ダイスの周方向に形成した溝に前記支
持棒付き平板部材の前記縁部を嵌合させつつ筒状に成形
加工することによって形成されるものである。
【0011】前記筒状ハウジングは,複数の薄板材から
成る積層の筒体,及び該筒体間に配置された遮熱空気層
を形成する少なくとも1個の筒状金網部材から形成さ
れ,前記筒体間の両端の開口部が密閉されている。更
に,前記筒状ハウジングは,前記筒体の内面側にアルミ
ニウム系金属材を被覆した耐熱金属から成る遮熱層を有
する。例えば,前記ハウジングを3枚の前記薄板材と2
個の前記金網部材から構成すれば,2個の前記金網部材
によって前記薄板材間に遮熱空気層が2カ所形成され,
気体→固体と固体→気体との熱伝達経路がハウジングの
内外面を含めて6カ所形成されることになり,熱通過率
が大幅(例えば,1/3〜1/5)に低下することにな
る。更に,前記筒部材の内面側に前記遮熱層を形成する
ことにより,輻射熱が低減され,外部への熱放散が大幅
に低減される。
【0012】前記フィルタ本体は,セラミック繊維をラ
ンダムに積層した積層材から形成されている。また,前
記ヒータは,前記フィルタ本体の外側の前記表面に接し
て配置されている。
【0013】このディーゼルパティキュレートフィルタ
装置では,前記排気管から前記筒状ハウジングに流入し
た前記排気ガスは,前記筒状フィルタの外側の前記排気
ガス通路から内側に前記排気ガス通路へと流れ,前記ヒ
ータを構成する金網は前記フィルタ本体の排気ガス流れ
の上流側に配置されている。
【0014】このディーゼルパティキュレートフィルタ
装置は,上記のようにハウジングを構成したので,フィ
ルタ本体の再生によって発生する熱がハウジングから排
気管へ伝達するのが低減されると共にハウジングからの
放熱が低減され,フィルタ本体の再生のための電力を低
減でき,省エネルギのフィルタを提供することができ
る。また,フィルタ本体の形状を保持する骨組支持体
は,素材の多孔平板として多数の孔が明けられた市販の
パンチメタルを用いることができるので素材を安価に準
備でき,また,支持棒付きリング部材としては所定の幅
を有する平板を両側縁部を残してジグザクに切断して形
成するので,1枚の平板で2枚の支持棒付き平板部材を
形成することができ,しかも,素材を切除して排除する
部分を少なくすることができるので,素材を安価に提供
できる。
【0015】更に,骨組支持体は,上記のように,多孔
平板に形成したスリットに平板部材の支持棒を嵌入して
筒状に成形するだけで,骨組支持体を簡単に作製でき
る。従って,フィルタの再生で発生する熱によってフィ
ルタの形状が熱変形するのを防止する骨組支持体を極め
て簡単で強固な構造に形成できると共に,骨組支持体の
製造コストを大幅に低減できる。
【0016】また,このディーゼルパティキュレートフ
ィルタ装置は,フィルタの再生時には,フィルタ本体の
襞部の外側の谷部にパティキュレートが多量に堆積され
ているので,金網ヒータを通電してフィルタ本体を昇温
すると,フィルタ本体の谷部では金網ヒータが近接して
いるので,高温になり易いが,ここに高温部からの熱の
伝達と輻射を遮断するため,ヒートインシュレータ板を
襞部の谷部の内側に対応して配置し,高温部からの熱の
伝達と輻射とを遮断している。
【0017】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明
によるディーゼルパティキュレートフィルタ装置の実施
例を説明する。図1はこの発明によるディーゼルパティ
キュレートフィルタ装置の概略を示す概略説明図,図2
は図1のディーゼルパティキュレートフィルタ装置にお
ける筒状フィルタとハウジングとを示す断面斜視図,図
3は図2のハウジングの構造を示す一部断面図,図4は
図2の筒状フィルタに組み込まれた骨組支持体を示す断
面図,図5は図4の骨組支持体の一部を示す斜視図,図
6は骨組支持体の筒状多孔板の素材を示す平面図,図7
は骨組支持体のリング部材の素材を示す平面図,及び図
8は図4の骨組支持体の製造工程を示す説明図である。
【0018】このディーゼルパティキュレートフィルタ
装置は,ディーゼルエンジンの排気マニホルドに接続さ
れた排気管10に接続して設けられている。排気管10
には,その入口側排気ガス通路で分岐した一対の分岐通
路11,12が接続されている。分岐通路11,12に
は,排気ガスに含まれるパティキュレートを捕集する筒
状フィルタ1が並列してそれぞれ配設されている。筒状
フィルタ1には,捕集されたパティキュレートを加熱焼
却するため,筒状フィルタ1にそれぞれ設けられた加熱
ヒータとして機能する上流側の金網39,筒状フィルタ
1を保持するための下流側の金網40が設けられてい
る。金網39,40の何れか一方をフィルタの再生時に
ヒータとして機能させるが,この実施例では上流側金網
39をヒータとして機能させるように構成されている。
また,分岐通路11,12の分岐部には,排気ガスをい
ずれか一方の分岐通路11,12に流すため切り換えら
れる切換弁9が設けられている。筒状フィルタ1の後流
は,出口側の分岐通路13,14を互いに集合する出口
側排気ガス通路17に連通している。出口側排気ガス通
路17は,例えば,排気ガスを外部に放出するように大
気開放され,排気ガスが大気圧になっている。
【0019】また,排気管10の入口側排気ガス通路に
は,排気ガス圧を検出する圧力センサ26が設けられ,
場合によっては,出口側排気ガス通路17にも排気ガス
圧を検出する圧力センサ41が配設されている。更に,
筒状フィルタ1の上流側の排気管10の入口側排気ガス
通路には,排気ガス温度を検出する温度センサ44が設
けられている。また,このディーゼルパティキュレート
フィルタ装置は,フィルタ1の再生時に,ポンプ55の
駆動によって酸素を含む排気ガスを,出口側排気ガス通
路17から排気ガス通路56を通じて導入弁57又は5
8の開閉作動によって排気ガス通路59又は60から分
岐通路11又は12へ供給するように構成されている。
【0020】筒状フィルタ1は,分岐通路11,12に
配置されたハウジング5,ハウジング5内に配置された
排気ガスに含まれるパティキュレートを捕集するフィル
タ本体3,フィルタ本体3の排気ガスの上流側に配置さ
れたヒータ用金網の上流側金網39とセラミック繊維の
積層材から成るフィルタ1,セラミック繊維材を保持す
る下流側金網40とから成るフィルタ本体3により構成
されている。フィルタ本体3は,例えば,ひだ状に折り
曲げられ且つ全体として筒状に形成されている。フィル
タ本体3の両端には遮蔽プレート27,28が取り付け
られている。分岐通路11,12からフィルタ1へ流入
した排気ガスは,矢印で示すように,ハウジング5とフ
ィルタ本体3との間に排気ガス通路7,8からフィルタ
本体3の中央排気ガス通路37,38へ外周側から内周
側へ送り出されるように構成されている。
【0021】フィルタ本体3は,耐熱性で耐酸化性に富
んだSiC,Si3 4 ,又はSiCで被覆されたAl
2 3 ,Si3 4 等から成るセラミック繊維の不織布
をランダムに積層した積層材から形成され,その他均等
な材料として,セラミックス織布,セラミックフェルト
等の繊維材料から作製できる。繊維材は,単一長繊維材
を使用できるだけでなく,羽毛状繊維の集成繊維材及び
/又は縮れ状のセラミック長寸繊維を積層した不織布,
或いは,冠羽毛状繊維の集成繊維材及び/又は縮れ状の
セラミック長寸繊維を積層した不織布から構成すること
ができる。
【0022】コントローラ25は,フィルタ1のパティ
キュレートの堆積状態を検出し,切換弁9の切り換え作
動を行うアクチュエータ16の作動,電源43から上流
側金網39への通電,再生時に排気ガスを再生側のフィ
ルタ1へ送る込むポンプ55の駆動,及び排気ガスを再
生側のフィルタ1へ送り込むための導入弁57,58の
切り換え作動を制御する。このディーゼルパティキュレ
ートフィルタ装置では,ディーゼルエンジンのエンジン
回転を検出する回転センサ21,エンジン負荷を検出す
る負荷センサ22,排気管10を流れる排気ガス圧を検
出する圧力センサ26から得られる検出信号は,コント
ローラ25に入力される。コントローラ25は,各セン
サ26,41,44からの情報に応じて,アクチュエー
タ16,上流側金網39の作動を制御する。或いは,コ
ントローラ25は,筒状フィルタ1の上流側の排気管1
0に設けられた排気ガス温度を検出する温度センサ44
の検出信号に応じて各機器を制御するように構成するこ
ともできる。この場合に,排気ガス温度は,エンジン負
荷の大きさに相関しており,エンジン負荷が大きく,排
気ガス温度が高い程,O2 濃度が小さくなる。
【0023】また,このディーゼルパティキュレートフ
ィルタ装置は,筒状フィルタ1を交互に通過する排気ガ
スに含まれるカーボン,煤,HC等のパティキュレート
を捕集し,コントローラ25は,筒状フィルタ1に予め
決められた所定量以上のパティキュレートが捕集された
ことに応答して上流側金網39を通電してヒータとして
機能させると共に,ポンプ55を作動して導入弁57又
は58を開放し,再生ようの酸素補給用の排気ガスを出
口側排気ガス通路17から取り込み,筒状フィルタ1に
捕集されたパティキュレートを加熱焼却して筒状フィル
タ1を再生するように制御する。また,加熱ヒータとし
ての上流側金網39は,フィルタ本体3の周方向に通電
可能に構成することができる。上流側金網39には,通
電のため周方向の両端に電極端子23,24が設けられ
ている。上流側金網39は,軸方向全領域において均一
なピッチ即ちメッシュ数に構成したものを使用すること
ができる。
【0024】このディーゼルパティキュレートフィルタ
装置では,分岐通路11,12の上流側の排気管10に
排気ガス圧を検出するための圧力センサ26が設けら
れ,場合によっては,筒状フィルタ1の下流側の分岐通
路13,14に排気ガス圧を検出するための圧力センサ
41を設けてもよい。圧力センサ26による排気ガス圧
の検出値は,コントローラ25に入力される。排気管1
0から一対の分岐通路11,12に分岐する分岐点に
は,コントローラ25の指令で電磁式又は油圧式のアク
チュエータ16によって作動される切換弁9が配設され
ている。切換弁9は,アクチュエータ16によって排気
ガスをいずれか一方或いは両方の分岐通路11,12に
流すように作動される。コントローラ25は,圧力セン
サ26からの排気ガス圧の検出信号を受けて切換弁9の
切り換え作動を行なうと共に,再生する筒状フィルタ1
の上流側金網39を作動する。
【0025】このディーゼルパティキュレートフィルタ
装置は,特に,図2〜図8に示すように,筒状ハウジン
グ5の構造及び筒状フィルタ1の構造に特徴を有するも
のである。筒状ハウジング1は,図2及び図3に示すよ
うに,複数の薄板材と金網とから成る積層構造を有し,
外気に接する外側の外筒体2,排気ガスが流れ込む内側
の内筒体6,外筒体2と内筒体6との間の中間筒体4,
外筒体2と中間筒体4との間の外側筒状金網部材45,
及び内筒体6と中間筒体4との間の内側筒状金網部材4
6から構成されている。また,排気ガスが接する内筒体
5の内面側には,輻射熱を低減し,外部への熱放散を大
幅に低減するため,アルミニウム系金属をコーティング
した鋼材から成る遮熱層42が形成されている。更に,
金網部材45,46が配置されている空所は遮熱空気層
47,48が形成され,外部への熱伝達が阻害されるよ
うに構成されている。また,金網部材45,46は,縦
方向と横方向に線材が交差しているので,線材の重複部
が厚く,筒体2,4,6と点接触し,筒体との接触面積
を大幅に減少させると共に,層内の空気の動きを停止さ
せる。例えば,ハウジング5が,上記のように構成され
ることによって,2個の金網部材45,46によって薄
板材間に遮熱空気層47,48が2カ所形成され,気体
→固体と固体→気体との熱伝達経路がハウジング5の内
外面を含めて6カ所形成されることになり,熱通過率が
大幅(例えば,1/3〜1/5)に低下することにな
る。更に,前記筒部材の内面側に前記遮熱層を形成する
ことにより,輻射熱が低減され,外部への熱放散が大幅
に低減される。
【0026】また,筒状フィルタ1は,周方向に蛇腹状
に折り曲げられた襞部34を備えた筒状フィルタ本体
3,フィルタ本体3で捕集されたパティキュレートを加
熱焼却するためフィルタ本体3に接して上流側に配置さ
れた金網39,フィルタ本体3に接して下流側に配置さ
れた下流側金網40,及びフィルタ本体3の形状を保持
するためフィルタ本体3の内側に配置された骨組支持体
15を有している。骨組支持体15は,フィルタ本体3
の襞部34の内側の谷部36に配置され且つ軸方向に隔
置して周方向に順次形成されたスリット29を備えた筒
状多孔板18,及び筒状多孔板18のスリット29を貫
通してフィルタ本体3の襞部34に入り込む支持棒20
を備えたリング部材19を有している。
【0027】また,周方向に隣接する支持棒20の間で
且つ筒状多孔板18の外面とフィルタ本体3の襞部34
との間には,フィルタ本体3の襞部34の軸方向に延び
るヒートインシュレータ板30が順次配置されている。
ヒートインシュレータ板30には,アルミナ,窒化ケイ
素,炭化ケイ素等のセラミックス,又はニッケル,クロ
ム等を含む鋼材から成る耐熱金属材から形成されてい
る。
【0028】筒状多孔板18は,図6に示すように,所
定の幅を有する多孔31を備え,幅方向に隔置して長さ
方向にスリット29を順次形成した多孔平板32を筒状
に成形加工することによって形成される。多孔平板32
は,例えば,市販の多数の孔31が明けられたパンチメ
タルボードを利用することができる。また,リング部材
19は,図7に示すように,所定の幅を有する平板33
を両側縁部を残してジグザクに切断した一対の支持棒付
き平板部材52を筒状に成形加工することによって形成
される。この時,支持棒20の幅によって平板33から
切除される部分53のサイズが決定されるが,平板33
から一対の支持棒付き平板部材52が形成されるので,
素材を有効に利用でき,無駄が少なくなる。
【0029】骨組支持体15は,例えば,図8に示すよ
うに,溝51を備えて円柱状の筒状成形ダイス50を使
用して成形加工することができる。骨組支持体15の成
形加工は,支持棒付き平板部材52の支持棒20を多孔
平板32のスリット29に嵌合し,筒状成形ダイス50
の周方向に形成した溝51に支持棒付き平板部材52の
縁部54を嵌合させつつ筒状に成形加工することによっ
て形成される。この時,支持棒付き平板部材52の筒状
への成形を容易にするため,平板部材52の縁部54に
沿って切欠き49を形成しておけば,容易に筒状に成形
できる。場合によっては,骨組支持体15の成形加工
は,上記のように成形加工する他,例えば,平板部材5
2の支持棒20を90°折り曲げ,折り曲げられた支持
棒20を多孔平板32のスリット29に嵌入し,次い
で,平板部材52と多孔平板32とを一緒に筒状に曲げ
て成形加工することもできる。
【0030】このディーゼルパティキュレートフィルタ
装置は,上記のように構成されているので,次のように
作動する。ディーゼルエンジンの運転によって,切換弁
9は,例えば,図1に示すように,分岐通路11を開放
し,分岐通路12を閉鎖する。ディーゼルエンジンから
の排気ガスは排気マニホルドから排気管10を通って分
岐通路11に流れ込み,フィルタ1によって排気ガス中
に含まれるパティキュレートが捕集される。圧力センサ
26,41からの排気ガス圧力の信号はコントローラ2
5に入力され,コントローラ25はフィルタ1の上流側
と下流側との排気ガス圧力の圧力比を演算する。フィル
タ1が目詰まりを起こすと,即ち,フィルタ1に堆積さ
れたパティキュレートが所定量に達すると,フィルタ1
の上流側と下流側との排気ガス圧力の圧力比が所定値に
達する。該圧力比が所定値に達したとき,コントローラ
25の指令によってアクチュエータ16が作動し,切換
弁9が切り換えられ,ディーゼルエンジン1からの排気
ガスは排気管10を通って分岐通路12に流れ込むよう
になる。
【0031】排気ガスが分岐通路12に流れ込んでいる
間は,分岐通路11には排気管10からの排気ガスの流
入が遮断されているが,切換弁9に若干の排気ガスが流
れるように構成しておけば,排気ガス中に含まれるO2
を利用し,フィルタ1に堆積されているパティキュレー
トを加熱焼却することができるばかりでなく,燃焼速度
を遅らせることができるので,フィルタ1の寿命を延ば
すことができる。勿論,図示していないが,コントロー
ラ25は,フィルタ1の再生を行うためのO2を含む排
気ガスをフィルタ1に供給するため,ポンプ55を作動
して出口側排気ガス通路17から大気圧の排気ガスを分
岐通路11へ送り込むように構成してもよいものであ
る。上流側金網39又は下流側金網40に通電してヒー
タとして機能させ,フィルタ1に捕集されているパティ
キュレートを加熱焼却する。即ち,フィルタ1の上流側
金網39又は下流側金網40が通電され,通電時間が所
定の時間になると,フィルタ本体3の温度がパティキュ
レートの燃焼可能な温度以上に達し,フィルタ1に捕集
されたパティキュレートは加熱焼却され,フィルタ1は
再生される。
【0032】排気ガスの分岐通路12及びフィルタ1へ
の流入が続くと,やがてフィルタ1が目詰まりを起こ
す。フィルタ1に堆積されたパティキュレートが所定量
に達し,フィルタ1の上流側と下流側との排気ガス圧力
の圧力比が所定値に達する。圧力比が所定値に達したと
き,コントローラ25の指令によってアクチュエータ1
6が作動して切換弁9が切り換えられ,ディーゼルエン
ジンからの排気ガスは排気管10を通って再び分岐通路
11に流れ込むようになる。そこで,排気ガスが分岐通
路11に流れ込んでいる間は,分岐通路12には排気ガ
スの流入が遮断されているので,その間に分岐通路12
のフィルタ1の再生が行われる。即ち,フィルタ1の上
流側金網39又は下流側金網40が通電され,通電時間
が所定の時間になり,温度がパティキュレートの燃焼可
能な温度以上に達すると,フィルタ1に捕集されたパテ
ィキュレートは加熱焼却され,フィルタ1は再生され
る。
【0033】
【発明の効果】この発明によるディーゼルパティキュレ
ートフィルタ装置は,上記のように構成されているの
で,フィルタ本体の蛇腹状の襞部の形状を保持する骨組
支持体を極めて簡単に低コストで作製することができ
る。また,フィルタ本体の蛇腹状の襞部の谷部にヒート
インシュレータ板を配置しているので,襞部の谷部への
パティキュレートの堆積を抑制することができ,フィル
タの再生時に局部的な異常過熱するのを防止でき,フィ
ルタの損傷を防止して耐久性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるディーゼルパティキュレートフ
ィルタ装置の概略を示す概略説明図である。
【図2】図1のディーゼルパティキュレートフィルタ装
置における筒状フィルタを示す断面斜視図である。
【図3】図2のハウジングの構造を示す一部断面図であ
る。
【図4】図2の筒状フィルタに組み込まれた骨組支持体
を示す断面図である。
【図5】図4の骨組支持体の一部を示す斜視図である。
【図6】図4の骨組支持体の筒状多孔板の素材を示す平
面図である。
【図7】図4の骨組支持体のリング部材の素材を示す平
面図である。
【図8】図4の骨組支持体の製造工程を示す説明図であ
る。
【符号の説明】 1 筒状フィルタ 2 外筒体(筒体) 3 フィルタ本体 4 中間筒体(筒体) 5 ハウジング 6 内筒体(筒体) 7,8 排気ガス通路 15 骨組支持体 18 筒状多孔板 19 リング部材 20 支持棒 29 スリット 30 ヒートインシュレータ板 31 孔 32 多孔平板 33 平板 34 襞部 35 襞部の谷部 36 襞部の内側部分 39 上流側金網 40 下流側金網 42 遮熱層 45 外側筒状金網部材 46 内側筒状金網部材 47,48 遮熱空気層 49 リング部材の切欠き 50 筒状成形ダイス 51 成形ダイスの溝 52 支持棒付き平板部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/02

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンから排出される排気ガスを流す
    排気管に接続された筒状ハウジング,及び内外に排気ガ
    ス通路を形成するように前記筒状ハウジング内に配置さ
    れ且つ排気ガス中に含まれるパティキュレートを捕集す
    る筒状フィルタから成るディーゼルパティキュレートフ
    ィルタ装置において,前記筒状フィルタは,周方向に蛇
    腹状に折り曲げられた襞部を備えた筒状フィルタ本体,
    該フィルタ本体で捕集された前記パティキュレートを加
    熱焼却するため前記フィルタ本体に接して配置されたヒ
    ータ,及び前記フィルタ本体の形状を保持するため前記
    フィルタ本体の内側に配置された骨組支持体を有し,更
    に,前記骨組支持体は,前記フィルタ本体の内側に配置
    され且つ軸方向に隔置して周方向に順次形成されたスリ
    ットを備えた筒状多孔板,及び該筒状多孔板の前記スリ
    ットを貫通して前記フィルタ本体の前記襞部に入り込む
    支持棒を備えたリング部材を有することから成るディー
    ゼルパティキュレートフィルタ装置。
  2. 【請求項2】 周方向に隣接する前記支持棒の間で且つ
    前記筒状多孔板の外面と前記フィルタ本体の前記襞部と
    の間には,前記フィルタ本体の前記襞部の軸方向に延び
    るヒートインシュレータ板が順次配置されていることか
    ら成る請求項1に記載のディーゼルパティキュレートフ
    ィルタ装置。
  3. 【請求項3】 前記ヒートインシュレータ板は,アルミ
    ナ,窒化ケイ素,炭化ケイ素等のセラミックス又は耐熱
    金属材から形成されていることから成る請求項2に記載
    のディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
  4. 【請求項4】 前記筒状多孔板は,所定の幅を有する多
    孔を備えた且つ幅方向に隔置して長さ方向に前記スリッ
    トを順次形成した多孔平板を筒状に成形加工することに
    よって形成されることから成る請求項1に記載のディー
    ゼルパティキュレートフィルタ装置。
  5. 【請求項5】 前記リング部材は,所定の幅を有する平
    板を両側縁部を残してジグザクに切断した一対の支持棒
    付き平板部材を筒状に成形加工することによって形成さ
    れることから成る請求項1に記載のディーゼルパティキ
    ュレートフィルタ装置。
  6. 【請求項6】 前記骨組支持体の成形加工は,前記支持
    棒付き平板部材の前記支持棒を前記多孔平板の前記スリ
    ットに嵌合し,筒状成形ダイスの周方向に形成した溝に
    前記支持棒付き平板部材の前記縁部を嵌合させつつ筒状
    に成形加工することによって形成されることから成る請
    求項5に記載のディーゼルパティキュレートフィルタ装
    置。
  7. 【請求項7】 前記筒状ハウジングは,複数の薄板材か
    ら成る積層の筒体,及び該筒体間に配置された遮熱空気
    層を形成する少なくとも1個の筒状金網部材から形成さ
    れ,前記筒体間の両端の開口部が密閉されていることか
    ら成る請求項1に記載のディーゼルパティキュレートフ
    ィルタ装置。
  8. 【請求項8】 前記筒状ハウジングは,前記筒体の内面
    側にアルミニウム系金属材を被覆した耐熱金属から成る
    遮熱層を有することから成る請求項7に記載のディーゼ
    ルパティキュレートフィルタ装置。
  9. 【請求項9】 前記フィルタ本体はセラミック繊維をラ
    ンダムに積層した積層材から形成され,前記ヒータを構
    成する金網は前記フィルタ本体の前記表面に接して配置
    されていることから成る請求項1に記載のディーゼルパ
    ティキュレートフィルタ装置。
  10. 【請求項10】 前記排気管から前記筒状ハウジングに
    流入した前記排気ガスは前記筒状フィルタの外側の前記
    排気ガス通路から内側に前記排気ガス通路へと流れ,前
    記ヒータは前記フィルタ本体の排気ガス流れの上流側に
    配置されていることから成る請求項1に記載のディーゼ
    ルパティキュレートフィルタ装置。
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