JP3305822B2 - 硬化性樹脂組成物、それを用いた接着剤およびシール剤 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、それを用いた接着剤およびシール剤

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JP3305822B2 JP19180293A JP19180293A JP3305822B2 JP 3305822 B2 JP3305822 B2 JP 3305822B2 JP 19180293 A JP19180293 A JP 19180293A JP 19180293 A JP19180293 A JP 19180293A JP 3305822 B2 JP3305822 B2 JP 3305822B2
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英也 相馬
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属などの各種材質の
材料の接着やシール等に使用される無溶剤型で、硬化が
速く、油面に対しても良好な接着性を有し、かつ耐熱接
着強度の優れた硬化性樹脂組成物および該硬化性樹脂組
成物からなる接着剤およびシール剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、金属材料を接合する方法として
は、溶接工法を用いることが一般的であり、その後耐腐
蝕性付与のための電着塗装や外観性を良くするため静電
塗装など各種塗装が行われている。
【0003】溶接は非常に高い温度で行なわれるため
に、接合部等に熱歪が生じ、応力集中が発生する原因と
なっている。更に溶接は、熟練者が必要なこと、多くの
電力を必要とすること、異種金属の接合が難かしいこ
と、非金属の混在する材料では接合が不可能なことなど
の問題がある。又、各種塗装においては塗膜の焼き付け
及び乾燥のためにオーブンを使用して加熱する場合が多
いので、接合部及びシール部に熱履歴を与えている。
【0004】これに対して接着剤は、使い方によって上
記の溶接の問題点をほぼ解決し、更に接合部に掛かる応
力を分散させ耐久性を増すこと、振動を軽減することな
どのメリットもあるため、接着剤による各種材料の接合
及びシールが次第に行なわれるようになってきている。
【0005】例えば、エポキシ樹脂系接着剤としては、
ジシアンジアミド等を硬化剤とする一液型接着剤、アミ
ンやポリアミドを硬化剤とする二液型接着剤等が多数提
案されている。しかし、一液型エポキシ系接着剤では、
150〜180℃程度の温度でも30分程度の長い硬化
時間を必要とし、また二液型エポキシ樹脂系接着剤は、
硬化不良などを防止するために、硬化剤との混合比率を
一定にし、かつ完全均一な混合が必要であるなど、管理
に手間が掛かったり、難しいなどの問題点がある。
【0006】ウレタン樹脂系接着剤には、湿気硬化タイ
プの一液型ウレタン樹脂系接着剤と、一方の液にイソシ
アネート類を、他方の液にポリオールをそれぞれ含有さ
せた二液型ウレタン樹脂系接着剤がある。しかしなが
ら、一液型では硬化に数日を要すること、二液型では二
液型エポキシ樹脂系接着剤と同様に定量的配合と完全均
一な混合を必要とし、かつ発泡を防止するため湿度を管
理した環境下で接着する必要があることなどそれぞれ問
題がある。更に、ウレタン樹脂系接着剤は金属油面に対
する接着性が一般的に悪いという問題点がある。
【0007】アクリル樹脂系接着剤としては、いわゆる
SGAと言われる二液型の接着剤が各種の用途に利用さ
れているが、低沸点成分を多量に含有するため、臭気が
強く、かつ硬化物の耐熱性が十分でなく、またラフな混
合でよいとされているにしても二液型のために管理に注
意を要する等の問題点がある。
【0008】ウレタン変性(メタ)アクリレート系の硬
化性樹脂組成物としては、ウレタン変性(メタ)アクリ
レートと有機過酸化物を使用した接着性の良好な樹脂組
成物(特開昭63−165418号公報,特開昭63−
165419号公報)の提案はあるが、接合体が熱履歴
を受けると接着力が低下してしまうという欠点がある。
また、ウレタン変性アクリレート樹脂に対して3価また
は5価の有機リン化合物を配合してなる耐熱性の良好な
樹脂組成物(特公昭55−30527号公報)の提案も
あるが、接着力が十分でない。従って、油面に対しても
良好な接着性と十分な接着力を有し、かつ各種塗装など
において高温(例えば140〜200℃)の熱履歴を受
けても、接着力の低下が少ない耐熱性を備えた十分満足
できる硬化性樹脂組成物の開発が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
問題などを解決するためになされたものであり、無溶剤
型で、油面に対して良好な接着性を有し、かつ硬化物が
高温度に耐える耐熱性を有する接着剤またはシール剤と
して使用できる硬化性樹脂組成物、また該硬化性樹脂組
成物を使用した積層体および充填物を提供するものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、(a)
1分子当たり少なくとも1個以上の(メタ)アクリロイ
ル基と1個以上のウレタン結合を有し、かつ分子内にポ
リブチレングリコール構造を有するウレタン変性(メ
タ)アクリレート[I]または該ウレタン変性(メタ)
アクリレート[I]と[I]以外のウレタン変性(メ
タ)アクリレート[II]の合計を40〜90重量部、
(b)上記ウレタン変性(メタ)アクリレート以外の
(メタ)アクリレート10〜60重量部、上記(a)と
(b)の合計100重量部に対して、(c)下記一般式
(1)で表されるリン酸化合物および/またはその塩
0.1〜20重量部、(d)平均粒径が50μm以下の
無機粉末充填剤10〜150重量部及び(e)硬化させ
るために有効な量の重合開始剤を含有することを特徴と
する硬化性樹脂組成物である。
【0011】
【化1】 [式中、RはCH2 =CR1 CO(OR2m を表わ
す。但し、R1 はHまたはCH3 、R2 は−C24
−,−C36 −,−CH2 CH(CH3 )−,−C4
8 −,−C612−または−C24 −O−CO−C
510−で、mは1〜10の整数である。nは1または
2である。] また、本発明は、前記硬化性樹脂組成物からなることを
特徴とする接着剤およびシール剤である。
【0012】以下、本発明の硬化性樹脂組成物を構成す
る各成分の詳細について説明する。本発明で用いる
(a)成分において、『1分子当たり少なくとも1個以
上の(メタ)アクリロイル基と1個以上のウレタン結合
を有し、かつ分子内にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性(メタ)アクリレート[I]』とは、
水酸基を有する(メタ)アクリレートと、ポリイソシア
ネートと、使用するポリオールの少なくとも1種がポリ
ブチレングリコール構造を有するポリオールとを反応さ
せて得られる1分子当り2個の(メタ)アクリロイル基
を有する反応生成物を主成分とするウレタン変性(メ
タ)アクリレートである。
【0013】上記水酸基を有する(メタ)アクリレート
の具体例は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘプチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0014】上記ポリイソシアネートとしては、脂肪族
ポリイソシアネートと芳香族ポリイソシアネートが例示
される。脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば水
添ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI)、
イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソ
シアネートメチル)シクロヘキサン、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシア
ネート等があり、また芳香族ポリイソシアネートとして
は、例えばトリレンジイソシアネート(TDI)、キシ
リレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシ
リレンジイソシアネート(TMXDI)、ジフェニルメ
タンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシ
アネート等が挙げられる。本発明に於いて好ましいポリ
イソシアネートは、脂肪族ポリイソシアネートのイソホ
ロンジイソシアネート(IPDI)及び水添ジフェニル
メタンジイソシアネート(水添MDI)、芳香族ポリイ
ソシアネートのトリレンジイソシアネート(TDI)で
ある。
【0015】本発明で用いるウレタン変性(メタ)アク
リレート[I]は、分子内にポリブチレングリコール構
造を有し、この構造はウレタン変性(メタ)アクリレー
トの製造の際に使用するポリオールの少なくとも1種が
ポリブチレングリコール構造を有するポリオールである
ことによるものである。このポリブチレングリコール構
造を有するポリオールを使用したウレタン変性(メタ)
アクリレート[I]の分子量は、好ましくはポリスチレ
ン換算で1,000〜40,000である。分子量が
1,000より小さいと硬化物が硬くなりすぎて接着力
が低下し、また40,000より大きいと硬化物が柔軟
になり耐熱性が低下する。この分子量の値は、GPCシ
ステム(東ソー社製 SC−8010)を使用し、市販
の標準ポリスチレンで検量線を作成して求めた重量平均
分子量(Mw)である。
【0016】本発明で上記[I]を得るために使用する
ポリオールには、ポリブチレングリコール、ポリブチレ
ングリコール構造をその一部に有するポリオール、ポリ
ブチレングリコールと多塩基酸からなるポリエステルポ
リオール、ポリブチレングリコール構造をその一部に有
するポリオールと多塩基酸からなるポリエステルポリオ
ール及びポリブチレングリコール構造をその一部に有す
るポリオールと該構造を有していないポリオールと多塩
基酸からなるポリエステルポリオールが包含される。
【0017】ポリブチレングリコール構造をその一部に
有するポリオールの例としては、ポリブチレングリコー
ル構造に加え、少なくとも1種類以上のポリプロピレン
グリコール構造および/またはポリエチレングリコール
構造を有するポリオール等が挙げられる。
【0018】上記のポリエステルポリオールを得るため
に使用してもよい多塩基酸の例としては、無水マイレン
酸、マイレン酸、フマール酸、無水イタコン酸、イタコ
ン酸、無水フタル酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフ
タル酸、ヘット酸、アジピン酸、テトラヒドロキシ無水
フタル酸等がある。
【0019】ウレタン変性(メタ)アクリレート[I]
を製造する際、ポリオール成分としてポリブチレングリ
コール構造を有するポリオールと該構造を有していない
ポリオールを併用してもよい。該構造を有していないポ
リオールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール
や、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリ
オール、ポリカーボネートジオール、ビスフェノール誘
導体、ポリブタジエンポリオール等が挙げられる。
【0020】ポリブチレングリコール構造を有するウレ
タン変性(メタ)アクリレート[I]を得るのに使用す
るポリオールの平均分子量は、162〜約38,00
0、より好ましくは300〜35,000である。
【0021】上記のポリオールとポリイソシアネートと
水酸基を有する(メタ)アクリレートからウレタン変性
(メタ)アクリレート[I]を製造するには、これらを
公知の方法で反応させればよい。例えば、ポリオール
にポリイソシアネートを反応させた後に水酸基を有する
(メタ)アクリレートを反応させる、ポリイソシアネ
ートと水酸基を有する(メタ)アクリレートとを反応さ
せた後にポリオールを反応させる、もしくはポリオー
ルとポリイソシアネートと水酸基を有する(メタ)アク
リレートとを同時に反応させるなどの方法で製造でき
る。この際、通常ジブチル錫ジラウレート等の触媒を用
い、反応温度は50〜100℃程度である。
【0022】本発明の組成物中における(a)成分の添
加量は、(a)成分と(b)成分の合計100重量部に
対し、40〜90重量部、好ましくは50〜80重量部
であり、この添加量が40重量部より少ない場合は耐熱
性が得られ難くなり、90重量部より多い場合は、高粘
度になるため作業性に問題が発生する。
【0023】上記ウレタン変性(メタ)アクリレート
[I]以外のウレタン変性(メタ)アクリレート[I
I]は、ポリブチレングリコール構造を有していないウ
レタン変性(メタ)アクリレートであって、本発明の目
的を損なわない範囲で使用してもよい。このようなウレ
タン変性(メタ)アクリレートとしては、ポリオールと
してポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等のポリアルキレングリコール、各種ポリエステルポ
リオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボ
ネートポリオール、ビスフェノール誘導体、ポリブタジ
エンジオール等を用いて製造されるものが挙げられる。
【0024】上記[I]及び[II]は、いずれも1種
又は2種以上を組合わせて用いることができる。
【0025】ウレタン変性(メタ)アクリレート[I
I]の配合量は、ウレタン変性(メタ)アクリレート
[I]と[II]の合計100重量部に対して50重量
部以下、より好ましくは40重量部以下である。この配
合量が50重量部を越えると耐熱性や接着性を低下させ
ることがある。
【0026】本発明で用いる(b)成分の上記ウレタン
変性(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリレート
としては、各種の単官能モノマーや多官能モノマーが挙
げられる。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレ
ート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリ
レート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イ
ソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデ
カトリエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル
オキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、アルキルオキシ(ポリ)エチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、アルキルオキシ(ポリ)プロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキ
シ(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、フェノキシ(ポリ)プロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル
(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ターシャリーブチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、モルホリン(メタ)アクリレート、エトキシカル
ボニルメチル(メタ)アクリレート、エチレンオキシド
変性フタル酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド
変性コハク酸(メタ)アクリレート、トリフロロエチル
(メタ)アクリレート、テトラフロロプロピル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等の単
官能(メタ)アクリレート、及びポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリグリセロールジ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリ
レート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシア
ヌレート等および各種のエポキシ(メタ)アクリレート
などの多官能(メタ)アクリレート等があり、これらは
1種または2種以上組合わせて用いることができる。こ
れらの中でも、臭気及び硬化時の発泡防止の面から、
(メタ)アクリレートの沸点が100℃以上のものが好
ましく、特に好ましいのは150℃以上のものである。
【0027】これらの(b)成分のウレタン変性(メ
タ)アクリレート以外の(メタ)アクリレートの添加量
は、組成物の硬化物の耐熱性および作業性を考慮に入れ
ると、(a)成分のウレタン変性(メタ)アクリレート
と(b)成分のウレタン変性(メタ)アクリレート以外
の(メタ)アクリレートの合計100重量部に対し、1
0〜60重量部、好ましくは20〜50重量部である。
【0028】本発明の組成物にはその他の成分として、
ラジカル重合性のあるジアリルマレート、ジアリルフタ
レート、トリアリルイソシヌレート、アリルグリシジル
エーテルなどのアリル基を持つ化合物、マイレン酸、マ
イレン酸無水物、イタコン酸等の不飽和酸、スチレン、
ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、ビニルピロリ
ドン、ビニルカプロラクタム、アルキルビニルエーテル
等も、本発明の目的を損なわない範囲で用いてもよい。
【0029】本発明で用いる(c)成分の前記一般式
(1)で表されるリン酸化合物としては、例えば(メ
タ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、
(メタ)アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェ
ート、(メタ)アクリロイルオキシイソプロピルアシッ
ドホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシポリオキ
シエチレングリコールアシッドホスフェート、(メタ)
アクリロイルオキシポリオキシプロピレングリコールア
シッドホスフェート、カプロラクトン変性(メタ)アク
リロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジ(メ
タ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、
ジ(メタ)アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフ
ェート、ジ[カプロラクトン変性(メタ)アクリロイル
オキシエチル]アシッドホスフェート等が挙げられる。
【0030】また、本発明で用いる(c)成分の前記一
般式(1)で表されるリン酸化合物の塩は、該式におい
て塩の形になっていない、リン原子に結合した水酸基を
有するものが好ましい。リン酸化合物と塩を形成する物
質は、組成物中の他の成分に対する塩の溶解性等を考慮
して、アミノ基を有する有機化合物、例えばアルカノー
ルアミン、一分子中にアミノ基と(メタ)アクリロイル
基を共に有する化合物が好ましい物質として挙げられ
る。該塩の具体例を挙げれば、例えばアクリロイルオキ
シエチルアシッドホスフェート−モノエタノールアミン
ハーフソルト、(メタ)アクリロイルオキシエチルアシ
ッドホスフェート−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレートハーフソルト、(メタ)アクリロイルオキシエ
チルアシッドホスフェート−ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートハーフソルト等が挙げられる。
【0031】(c)成分のリン酸化合物及びその塩は1
種または2種以上組合せて用いることができる。(c)
成分の使用量は、前記(a)成分のウレタン変性(メ
タ)アクリレートと(b)成分の(メタ)アクリレート
の合計100重量部に対して0.1〜20重量部、好ま
しくは0.5〜15重量部が望ましい。0.1重量部未
満の場合では組成物の接着性を向上させる効果が少な
く、20重量部を越えても組成物の接着性は向上せず、
むしろ低下する傾向が見られ、かつ組成物の保存安定性
が悪くなる。
【0032】本発明に用いられる(e)成分の重合開始
剤としては、熱重合開始剤、光重合開始剤およびこれら
の併用が好ましい。重合開始剤として用いられる熱重合
開始剤および光重合開始剤の具体例を下記に示す。
【0033】熱重合開始剤としては、例えばケトンパー
オキサイド類のメチルエチルケトンパーオキサイド、シ
クロヘキサンパーオキサイド、3,3,5−トリメチル
シクロヘキサンパーオキサイド、メチルシクロヘキサン
パーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイ
ド、アセチルアセトンパーオキサイド等が、パーオキシ
ケタール類の1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオ
キシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,
1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン、2,2−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)
オクタン、ノルマルブチル−4,4−ビス(ターシャリ
ーブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(ター
シャリーブチルパーオキシ)ブタン等が、ハイドロパー
オキサイド類の、ターシャリーブチルハイドロパーオキ
サイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピ
ルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイ
ドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,
5−ジハイドロパーオキサイド,1,1,3,3−テト
ラメチルブチルハイドロパーオキサイド等が、ジアルキ
ルパーオキサイド類の、ジターシャリーブチルパーオキ
サイド、ターシャリーブチルクミルパーオキサイド、ジ
クミルパーオキサイド、α、α′−ビス(ターシャリー
ブチルパーオキシ−メタ−イソプロピル)ベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパ
ーオキサイド)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(ターシャリーブチルパーオキサイド)ヘキシン−3
等が、ジアシルパーオキサイド類の、アセチルパーオキ
サイド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパー
オキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウリノイル
パーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイル
パーオキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベン
ゾイルパーオキサイド、メタ−トルオイルパーオキサイ
ド等が、パーオキシジカーボネート類の、ジイソプロピ
ルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルキヘシル
パーオキシジカーボネート、ジノルマルプロピルパーオ
キシジカーボネート、ビス(4−ターシャリーブチルシ
クロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エ
トキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル
−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ
アリルパーオキシジカーボネート等が、パーオキシエス
テル類の、ターシャリーブチルパーオキシアセテート、
ターシャリーブチルパーオキシイソブチレート、ターシ
ャリーブチルパーオキシピヴァレート、ターシャリーブ
チルパーオキシデカネート、クミルパーオキシネオデカ
ネート、ターシャリーブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサネート、ターシャリーブチルパーオキシ−3,3,
5−トリメチルヘキサネート、ターシャリーブチルパー
オキシラウレート、ターシャリーブチルパーオキシベン
ゾエート、ジターシャリーブチルパーオキシイソフタレ
ート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパー
オキシ)ヘキサン、ターシャリーブチルパーオキシマレ
イックアシッド、ターシャリーブチルパーオキシイソプ
ロピルカーボネート、クミルパーオキシオクテート、タ
ーシャリーヘキシルパーオキシネオデカネート、ターシ
ャリーヘキシルパーオキシピヴァレート、ターシャリー
ブチルパーオキシネオヘキサネート、ターシャリーヘキ
シルパーオキシネオヘキサネート、クミルパーオキシネ
オヘキサネート等が、その他の過酸化物としては、アセ
チルシクロヘキシルスルフォニルパーオキサイド、ター
シャリーブチルパーオキシアリルカーボネート等の有機
過酸化物が挙げられる。
【0034】本発明では組成物の安定性や硬化時間を考
慮して、熱重合開始剤としては10時間半減期を得るた
めの分解温度が80℃〜160℃の有機過酸化物が好ま
しい。これらの中では、パーオキシケタール類、パーオ
キシエステル類及びハイドロパーオキサイド類が好まし
く、特にパーオキシケタール類の1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、パーオキシエステル類のターシャリーブ
チルパーオキシベンゾエート及びハイドロパーオキサイ
ド類のクメンハイドロパーオキサイドが好ましい。
【0035】有機過酸化物以外の熱重合開始剤として
は、アゾニトリル化合物類のアゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメ
チルヴァレロニトリル)、1,1′アゾピス(シクロヘ
キサン−1−カーボニトリル)、2−フェニルアゾ−4
−メトキシ−2,4−ジメチルヴァレロニトリル等が、
アゾアミジン化合物類の2,2′−アゾビス(2−メチ
ルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド等が、サ
イクリックアゾアミジン化合物類の2,2′−アゾビス
[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等
が、アゾアミド化合物の2,2′−アゾビス{2−メチ
ル−ノルマル−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−
2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2′
−アゾビス{2−メチル−ノルマル−[1,1−ビス
(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド}及び
1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルム
アミド等が、アルキルアゾ化合物類の2,2′−アゾビ
ス(2,4,4−トリメチルペンタン)等が挙げられ
る。
【0036】前述の熱重合開始剤を用いた硬化性樹脂組
成物の硬化温度は、通常100℃〜250℃の範囲内
で、より好ましくは110℃〜220℃である。100
℃未満で硬化させた場合には、硬化時間が長くなり、ま
た樹脂組成物の硬化が不十分になる等の問題が発生する
ことがあり、250℃を越えると硬化時間は短縮される
が、樹脂組成物の強度が低下しやすい。
【0037】光重合開始剤としては、ベンゾフェニル及
びその誘導体、ベンジル及びその誘導体、アントラキノ
ン及びその誘導体、ベンゾイン、ベンゾインメチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイ
ソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベン
ゾイン誘導体、ジエトキシアセトフェノン及びその他の
アセトフェノン誘導体、2−ジメチルアミノエチルベン
ゾエート、p−ジメチルアミノエチルベンゾエート、ジ
フェニルジスルフィド、チオキサントン及びその誘導
体、カンファーキノン等が挙げられる。
【0038】これらの重合開始剤は、1種まはた2種以
上を併用して用いる。勿論、熱重合開始剤と光重合開始
剤を併用することも可能である。重合開始剤の使用量
は、前記の(a)成分、(b)成分、(c)成分及び所
望により用いるその他のラジカル重合性成分の合計10
0重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。0.
1重量部未満の場合では硬化が遅くなり、10重量部を
越えても硬化速度は向上せず、むしろ耐熱性の低下が生
ずることがある。
【0039】なお、本発明の硬化性組成物をレドックス
硬化系とすることで、室温硬化性樹脂組成物とすること
もできる。その際には有機過酸化物と硬化促進剤とを用
いる。有機過酸化物としては前記のものを用いることが
できる。硬化促進剤にはチオ尿素誘導体、アミン類、ア
ルデヒドとアミンの縮合反応物、有機酸塩、有機キレー
ト化合物等が挙げられ、例えば、チオ尿素誘導体として
はジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、エチレンチオ
尿素、テトラメチルチオ尿素、メルカプトベンヅイミダ
ゾール等のチオアミド化合物が挙げられる。アミン類と
しては、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−
ジメチルアニリン、エチレンジアミン、トリエタノール
アミン等が挙げられる。アルデヒドとアミンの縮合反応
物としてはブチルアルデヒドとアニリンの縮合反応物が
挙げられる。有機酸塩としては、ナフテン酸コバルト、
ナフテン酸銅、ナフテン酸亜鉛等が挙げられる。有機キ
レート化合物としては、銅アセチルアセトネート、鉄ア
セチルアセトネート、バナジウムアセチルアセトネー
ト、コバルトアセチルアセトネート等が挙げられる。こ
れら硬化促進剤は、一種または二種以上組み合わせて用
いてもよい。なお、有機過酸化物及び硬化促進剤のいず
れも含有しない組成物を2つに分け、一方に有機過酸化
物を、他方に硬化促進剤をそれぞれ加えることにより、
二液型の硬化性樹脂組成物とすることも可能である。
【0040】本発明に使用する(d)成分の無機粉末充
填剤としては、結晶シリカ粉、溶融シリカ粉、球状シリ
カ粉、フュームドシリカ等のシリカ粉、球状のものを含
むアルミナ粉、炭化珪素粉、窒化珪素粉、窒化ほう素
粉、タルク粉、炭酸カルシウム粉、ガラスビーズ、シラ
スバルーン、酸化チタン粉などが例示される。使用する
無機粉末充填剤はシリカ又はアルミナが好ましく、また
他の無機粉末充填剤と併用する場合には、その50重量
%以上がシリカ又はアルミナであることが好ましい。
【0041】本発明では、接着性と耐熱性の面を考慮し
て、無機粉末充填剤は平均粒径が50μm以下のものを
使用し、特に平均粒径が30μm以下であることが好ま
しい。平均粒径が50μmを越えると接着性および耐熱
性が低下する。なお、平均粒径は、粉体粒度分析装置
(ニューメタルス エンド ケミカルス コーポレーシ
ョン社製のGranulometer 751)により
測定された値で示す。
【0042】こられの無機粉末充填剤を何種類か併用す
ることは何等差し支えない。無機粉末充填剤の使用量
は、前記の(a)成分と(b)成分の合計100重量部
に対して、10〜150重量部、好ましくは20〜12
5重量部程度である。10重量部未満では耐熱性が得ら
れ難くなり、150重量部より多いと組成物の粘度が高
すぎて作業性が悪くなり、かつ硬化物が脆くなる等の不
具合が生ずるためである。
【0043】無機粉末充填剤に、有機系充填剤を本発明
の目的を損なわない範囲で併用してもよく、例えばウレ
タン樹脂粉、(メタ)アクリル樹脂粉、シリコーン樹脂
粉、フッ素樹脂粉、フェノール樹脂粉、再生ゴム粉等が
挙げられる。更に、硬化物の強度及び耐熱性を向上させ
るために、各種のガラスファイバー、各種のアラミド繊
維、ナイロン繊維等の繊維状のものを併用してもよい。
【0044】本発明の硬化性樹脂組成物には、その貯蔵
安定性向上のため少量の重合禁止剤を含有させることが
できる。重合禁止剤としては、メチルハイドロキノン、
ハイドロキノン、カテコール、ハイドロキノンモノメチ
ルエーテル、モノターシャリーブチルハイドロキノン、
2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノン、P−ベ
ンゾキノン、2,5−ジフェニル−P−ベンゾキノン、
2,5−ジターシャリーブチル−P−ベンゾキノン、ピ
クリン酸、フェノチアジン、ターシャリーブチルカテコ
ール、2−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2,6
−ジターシャリーブチル−P−クレゾール等の一般的に
使用されている重合禁止剤を用いることが可能である。
【0045】これら重合禁止剤の使用量は、前記の
(a)成分と(b)成分の合計100重量部に対して
0.001〜3重量部、より好ましくは0.01〜2重
量部である。使用量が0.001重量部未満の少ない場
合には組成物の貯蔵安定性の向上は少なく、3重量部を
越えて多い場合には密着性が低下しやすく、硬化時間が
長くなる。
【0046】本発明の硬化性樹脂組成物には、本発明の
目的を損なわない範囲で、一般に使用されている各種エ
ラストマー、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、増粘
剤、チクソトロピー付与剤、シランカップリング剤、チ
タンネートカップリング剤、キレート化剤、染料、顔
料、難燃剤、界面活性剤などの添加剤を使用してもよ
い。
【0047】本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させるに
は、それが含有する重合開始剤に応じて、加熱、光照射
あるいはこれらを組合せた方法が好ましい。また、有機
過酸化物と硬化促進剤を併用するレドックス硬化系組成
物は常温硬化のみならず、加熱により更に硬化を促進さ
せることができる。本発明の組成物は活性エネルギー線
の照射により硬化させることができ、その際組成物は必
ずしも重合開始剤を含有していなくてもよい。
【0048】組成物を加熱硬化させる方法としては、例
えばオーブンやドライヤー等の熱風を使用する方法、ラ
ンプやヒーター等の近赤外及び遠赤外を含む赤外線を使
用する方法、又直接ヒーター等で加熱する方法等が利用
でき、光硬化させる方法としては、例えば可視光線及び
紫外線を利用する方法、更に電子線等の活性エネルギー
線等を利用する方法がある。
【0049】本発明の硬化性樹脂組成物を用いて、接着
又はシールされている積層体や充填物を形成することが
できる。本発明の硬化性樹脂組成物を用いて積層体や充
填物を得るために使用される好ましい材料としては、例
えばメッキされたものを含む各種金属材料、各種プラス
チック材料、各種セラミック材料等が挙げられるが、中
でも上記金属材料が好適である。
【0050】本発明の硬化性樹脂組成物は、優れた油面
接着性と速い硬化速度を有し、かつその硬化物は優れた
接着強度、耐熱性、柔軟性と強靱性を示す。特に、特定
の無機粉末充填剤は接着性改善に大きく寄与し、硬化収
縮の低減、硬化物の強度の向上が図られるため、上記諸
性能を相俟つて、本発明の硬化性樹脂組成物は従来にな
い総合的に優れた特性を発揮する。
【0051】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0052】参考例1 [ウレタン変性(メタ)アクリレートの合成例]ポリイ
ソシアネートとしてイソホロンジイソシアネート26.
1重量部、および触媒としてジブチル錫ジラウレート
0.005重量部を反応容器内に入れ、反応温度50℃
に維持しながら撹拌を行い、次にポリオールとして平均
分子量1000のポリブチレングリコール60.3重量
部を徐々に加えて反応させた。更に、反応液を70℃に
昇温、維持しながら撹拌下に、水酸基を有する(メタ)
アクリレートとして2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト13.6重量部を徐々に加えて反応を行った。この反
応液中のイソシアネート基を赤外吸収スペクトルを用い
て分析し、イソシアネート基の吸収が無くなるまで反応
を続けた。
【0053】上記の様な方法で得られたウレタン変性
(メタ)アクリレートを用いて実施例及び比較例の配合
を行って組成物を得た。なお、得られた組成物を用いた
積層体は下記(イ)、(ロ)及び(ハ)の方法により接
着強さ及び耐熱性を評価した。
【0054】(イ)引張り剪断接着強さ試験(実施例1
〜24、27、28および比較例1〜14) 市販の1.6t(mm)の冷間圧延(SPCC)油面鋼
板を25×100(mm)に切断して試験片とし、この
試験片の表面をウエス拭きした後、その表面に硬化性樹
脂組成物を塗布し、2枚の試験片同士を貼合せた。これ
を150℃のオーブン(PH−200、タバイエスペッ
ク社製)中に15分間放置硬化させ、積層体を得た。積
層体は、常温に戻してから引張り剪断試験機(RTM−
1T,UTM−5T、(株)オリエンテック社製)を使
用して、引張り剪断強度(JISK−6850)を測定
した。配合は表1〜8及び14に、測定結果は表9〜1
3及び15に示す通りである。
【0055】(ロ)引張り接着強さ試験(実施例25〜
26) 市販の3.0t(mm)の白板ガラスを12.7×1
2.7(mm)に切断して試片片とし、この試験片の表
面を乾燥ウエス拭きした後、その表面(12.7×1
2.7mm)に硬化性樹脂組成物を塗布し、2枚の試験
片同士を貼合せた。これに4,000(mJ/cm2
の紫外線を照射(UV照射炉、F450−20、ソマー
ル社製)して組成物を硬化させ、積層体を得た。積層体
の12.7×12.7mmの2つの面それぞれに引張り
接着強さ試験用の鉄製治具を接着し、引張り剪断試験機
(RTM−1T,UTM−5T、(株)オリエンテック
社製)を使用して、引張り接着強さ(JIS K−68
49)を測定した。配合は表14に、測定結果は表15
に示す。
【0056】(ハ)耐熱性 上記(イ)及び(ロ)の方法で得た積層体を下記、
又はの条件で加熱処理した後、それぞれ上記(イ)及
び(ロ)の方法で接着強度を測定した。結果を破壊状態
と併せて表9〜13及び表15に示す。 180℃のオーブン中で60分間 200℃のオーブン中で60分間 220℃のオーブン中で60分間
【0057】実施例1〜4 表1に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性(メタ)アクリレートで、イソシアネ
ート成分がIPDIであり、平均分子量がそれぞれ異な
るもの70重量部と、メトキシジエチレングリコールメ
タクリレート30重量部、これらの合計100重量部に
対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアシッド
ホスフェート5重量部、1,1−ビス(タ−シャリーブ
チルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サン2重量部と平均粒径が10μmの球状シリカ粉50
重量部を添加して配合した。
【0058】比較例1 表6に示した分子中にエチレングリコールとアジピン酸
のポリエステルポリオール(EGアジペート)構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェト5重量部、1,1−ビス(ターシャ
リーブチルーパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmの球状シリ
カ粉50重量部を添加して配合した。
【0059】比較例2 表6に示した分子中にビスフェノールA変性エチレンオ
キサイド構造を有するウレタン変性アクリレートで、イ
ソシアネート成分がTDIであるもの70重量部と、メ
トキシジエチレングリコールメタクリレート30重量
部、これら100重量部に対して、(2−ヒドロキシエ
チル)メタクリルアシッドホスフェート5重量部、1,
1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン2重量部と平均粒径が1
0μmの球状シリカ粉50重量部を添加して配合した。
【0060】比較例3 表6に示した分子中にポリカーボネートジオール構造を
有するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成
分がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチ
レングリコールメタクリレート30重量部、これら10
0重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリ
ルアシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ター
シャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmの球状シ
リカ粉50重量部を添加して配合した。
【0061】実施例5 表1に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートのイソシアネート成分が
TDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレング
リコールメタクリレート30重量部、これら100重量
部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアシ
ッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシャリ
ーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサン2重量部と平均粒径が10μmの球状シリカ粉
50重量部を添加して配合した。
【0062】実施例6 表2に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、フェノキシエチル
メタクリレート30重量部、これら100重量部に対し
て、(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアシッドホス
フェート5重量部、1,1−ビス(ターシャリーブチル
パーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン
2重量部と平均粒径が10μmのシリカ粉50重量部を
添加して配合した。
【0063】実施例7 表2に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの30重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート70重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのシリカ粉
50重量部を添加して配合した。
【0064】実施例8 表2に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの50重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート50重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのシリカ粉
50重量部を添加して配合した。
【0065】実施例9 表2に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの90重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート10重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのシリカ粉
50重量部を添加して配合した。
【0066】比較例4 表6に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの30重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート70重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのシリカ粉
50重量部を添加して配合した。
【0067】実施例10 表2に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、ターシャリーブチルパ
ーオキシベンゾエート4重量部と平均粒径が10μmの
シリカ粉50重量部を添加して配合した。
【0068】実施例11 表3に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がTDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレン
グリコールメタクリレート30重量部、これら100重
量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリルア
シッドホスフェート5重量部、ターシャリーブチルパー
オキシベンゾエート4重量部と平均粒径が10μmのシ
リカ粉50重量部を添加して配合した。
【0069】実施例12 表3に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、クメンハイドロパーオ
キサイド2重量部と平均粒径が10μmのシリカ粉50
重量部を添加して配合した。
【0070】実施例13 表3に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート1重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのシリカ粉
50重量部を添加して配合した。
【0071】実施例14 表3に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート10重量部、1,1−ビス(ター
シャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのシリカ
粉50重量部を添加して配合した。
【0072】実施例15 表3に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート20重量部、1,1−ビス(ター
シャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのシリカ
粉50重量部を添加して配合した。
【0073】実施例16 表4に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、メタクリロイルオキシエチルアシッド
ホスフェートモノエタノールアミンハーフソルト1重量
部、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン2重量部と平均
粒径が10μmのシリカ粉50重量部を添加して配合し
た。
【0074】実施例17 表4に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、メタクリロイルオキシエチルアシッド
ホスフェートモノエタノールアミンハーフソルト5重量
部、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン2重量部と平均
粒径が10μmのシリカ粉50重量部を添加して配合し
た。
【0075】比較例5 表6に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、トリ−n−ブチルホスファイト5重量
部、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン2重量部と平均
粒径が10μmのシリカ粉50重量部を添加して配合し
た。
【0076】比較例6 表7に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、トリ−n−ブチルホスフィン5重量
部、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン2重量部と平均
粒径が10μmのシリカ粉50重量部を添加して配合し
た。
【0077】比較例7 表7に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、トリ−n−ブチルホスフェート5重量
部、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン2重量部と平均
粒径が10μmのシリカ粉50重量部を添加して配合し
た。
【0078】比較例8 表7に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(モノ/ジ)エチルホスフェート5重
量部、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン2重量部と平
均粒径が10μmのシリカ粉50重量部を添加して配合
した。
【0079】比較例9 表7に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、トリエチルホスフェート5重量部、
1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン2重量部と平均粒径
が10μmのシリカ粉50重量部を添加して配合した。
【0080】比較例10 表7に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、ジエチルホスファイト5重量部、1,
1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン2重量部と平均粒径が1
0μmのシリカ粉50重量部を添加して配合した。
【0081】比較例11 表8に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート25部、1,1−ビス(ターシャ
リーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのシリカ粉5
0重量部を添加して配合した。
【0082】実施例18 表4に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのシリカ粉
10重量部を添加して配合した。
【0083】実施例19 表4に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのシリカ粉
100重量部を添加して配合した。
【0084】実施例20 表4に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのシリカ粉
125重量部を添加して配合した。
【0085】実施例21 表5に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのシリカ粉
150重量部を添加して配合した。
【0086】比較例12 表8に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのシリカ粉
5重量部を添加して配合した。
【0087】実施例22 表5に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が30μmのシリカ粉
50重量部を添加して配合した。
【0088】実施例23 表5に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が1μmのシリカ粉5
0重量部を添加して配合した。
【0089】比較例13 表8に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が60μmのシリカ粉
50重量部を添加して配合した。
【0090】実施例24 表5に示した分子中にポリブチレングリコール構造を有
するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成分
がIPDIであるもの70重量部と、メトキシジエチレ
ングリコールメタクリレート30重量部、これら100
重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メタクリル
アシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmのアルミナ
粉50重量部を添加して配合した。
【0091】実施例25 表14に示した分子中にポリブチレングリコール構造を
有するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成
分がIPDIであり平均分子量が3,500のもの70
重量部と、メトキシジエチレングリコールメタクリレー
ト30重量部、これら100重量部に対して、(2−ヒ
ドロキシエチル)メタクリルアシッドホスフェート5重
量部、ベンジルジメチルケタール0.5重量部と平均粒
径が10μmのシリカ粉50重量部を添加して配合し
た。
【0092】実施例26 表14に示した分子中にポリブチレングリコール構造を
有するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成
分がIPDIであり平均分子量が3,500のもの70
重量部と、2−ヒドロキシエチルメタクリレート30重
量部、これら100重量部に対して、(2−ヒドロキシ
エチル)メタクリルアシッドホスフェート5重量部、ベ
ンジルジメチルケタール0.5重量部と平均粒径が10
μmのシリカ粉50重量部を添加して配合した。
【0093】実施例27 表14に示した分子中にポリブチレングリコール構造を
有するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成
分がIPDIであり平均分子量が3,500のもの35
重量部と、ポリオール成分がエチレングリコールとアジ
ピン酸のポリエステル構造であるウレタン変性(メタ)
アクリレートで、イソシアネート成分がIPDIであり
平均分子量が3,000のもの35重量部と、メトキシ
ジエチレングリコールメタクリレート30重量部、これ
ら100重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メ
タクリルアシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス
(ターシャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmの
シリカ粉50重量部を添加して配合した。
【0094】実施例28 表14に示した分子中にポリブチレングリコール構造を
有するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成
分がIPDIであり平均分子量が3,500のもの49
重量部と、ポリオール成分がエチレングリコールとアジ
ピン酸のポリエステル構造であるウレタン変性(メタ)
アクリレートで、イソシアネート成分がIPDIであり
平均分子量が3,000のもの21重量部と、メトキシ
ジエチレングリコールメタクリレート30重量部、これ
ら100重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メ
タクリルアシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス
(ターシャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmの
シリカ粉50重量部を添加して配合した。
【0095】比較例14 表14に示した分子中にポリブチレングリコール構造を
有するウレタン変性アクリレートで、イソシアネート成
分がIPDIであり平均分子量が3,500のもの28
重量部と、ポリオール成分がエチレングリコールとアジ
ピン酸のポリエステル構造であるウレタン変性(メタ)
アクリレートで、イソシアネート成分がIPDIであり
平均分子量が3,000のもの42重量部と、メトキシ
ジエチレングリコールメタクリレート30重量部、これ
ら100重量部に対して、(2−ヒドロキシエチル)メ
タクリルアシッドホスフェート5重量部、1,1−ビス
(ターシャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン2重量部と平均粒径が10μmの
シリカ粉50重量部を添加して配合した。
【0096】
【表1】
【0097】
【表2】
【0098】
【表3】
【0099】
【表4】
【0100】
【表5】
【0101】
【表6】
【0102】
【表7】
【0103】
【表8】
【0104】
【表9】
【0105】
【表10】
【0106】
【表11】
【0107】
【表12】
【0108】
【表13】
【0109】
【表14】
【0110】
【表15】
【0111】実施例29及び比較例15 実施例29においては実施例1で得た組成物、また比較
例15では比較例2で得た組成物それぞれを用いた。1
インチの鉄パイプ(外径約34mm、内径約28mm)
を長さ10mmに輪切りにしたものを、その空間部分が
直立した円筒状となるようにガラス板上に接着後、その
円筒状空間部に上記組成物を充填し、それを150℃の
オーブン中に15分間放置して組成物を硬化させて充填
物を得た。次いで充填物の耐熱性を調べるため、この充
填物を220℃のオーブン中で60分間加熱処理後取出
し、室温で放冷後、充填物中の組成物が硬化した部分を
観察した。比較例15ではパイプの内壁面から硬化物が
剥離し、硬化物には多くの亀裂が発生したが、実施例2
9では剥離及び亀裂の発生は観察されず、外観も良好で
あった。
【0112】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の硬化性樹脂
組成物は、無溶剤型であり、油面材料に対して良好な接
着性を有し、硬化物の耐熱性が優れた組成物である。ま
た、本発明の硬化性樹脂組成物を使用した積層体および
充填物も耐熱性に優れたものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−74735(JP,A) 特開 平2−135211(JP,A) 特開 平3−250014(JP,A) 特開 昭63−235317(JP,A) 特開 昭58−174475(JP,A) 特開 昭56−99210(JP,A) 特開 昭62−143909(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 290/00 - 290/14 C08F 299/00 - 299/08 C08G 18/67 C09J 4/00 - 4/06 C09J 175/14 - 175/16 C09K 3/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)1分子当たり少なくとも1個以上の
    (メタ)アクリロイル基と1個以上のウレタン結合を有
    し、かつ分子内にポリブチレングリコール構造を有する
    ウレタン変性(メタ)アクリレート[I]または該ウレ
    タン変性(メタ)アクリレート[I]と[I]以外のウ
    レタン変性(メタ)アクリレート[II]の合計を40
    〜90重量部、(b)上記ウレタン変性(メタ)アクリ
    レート以外の(メタ)アクリレート10〜60重量部、 上記(a)と(b)の合計100重量部に対して、
    (c)下記一般式(1)で表されるリン酸化合物および
    /またはその塩0.1〜20重量部、(d)平均粒径が
    50μm以下の無機粉末充填剤10〜150重量部およ
    び(e)硬化させるために有効な量の重合開始剤を含有
    することを特徴とする硬化性樹脂組成物。 【化1】 [式中、RはCH2 =CR1 CO(OR2m を表わ
    す。但し、R1 はHまたはCH3 、R2 は−C24
    −,−C36 −,−CH2 CH(CH3 )−,−C4
    8 −,−C612−または−C24 −O−CO−C
    510−で、mは1〜10の整数である。nは1または
    2である。]
  2. 【請求項2】 重合開始剤が熱重合開始剤および/また
    は光重合開始剤であることを特徴とする請求項1記載の
    硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の硬化性樹脂組成物からな
    ることを特徴とする接着剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の硬化性樹脂組成物からな
    ることを特徴とするシール剤。
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