JP3303939B2 - 中性線欠相検知回路装置 - Google Patents

中性線欠相検知回路装置

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JP3303939B2
JP3303939B2 JP11508193A JP11508193A JP3303939B2 JP 3303939 B2 JP3303939 B2 JP 3303939B2 JP 11508193 A JP11508193 A JP 11508193A JP 11508193 A JP11508193 A JP 11508193A JP 3303939 B2 JP3303939 B2 JP 3303939B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、単相3線方式の交流
電路の中性線に欠相が発生した場合に,これを検知して
外部に保護信号を出力する中性線欠相検知回路装置の、
欠相の発生と同時にそれを検出できるよう改良された回
路構成に関する。
【0002】
【従来の技術】単相3線方式の交流電路の中性線に欠相
(以降、単3中性線欠相と略称することがある。)が発
生した場合にこれを検知して,遮断器に遮断動作を行わ
せる等の保護動作,あるいは警報動作を行わせるための
保護信号を出力する装置が必要である。こうした保護信
号を出力する装置として、中性線欠相検知回路装置がす
でに広く知られている。図5は、このような従来例の中
性線欠相検知回路装置の回路構成を、単相3線方式の交
流電路と共に示す回路図である。図6は、図5に示した
中性線欠相検知回路装置の各部の動作波形の一例を示す
線図で、それぞれ(a)は正常時における欠相検知手段
の電圧検出回路部の入力端子間電圧波形、(b−1)は
中性線欠相発生時における欠相検知手段の電圧検出回路
部の入力端子間電圧波形、(b−2)は同じくレベル弁
別部の出力する電圧波形、(b−3)は同じく積分回路
の出力する電圧波形、(b−4)は中性線欠相発生時に
おける比較回路部の出力する電圧信号波形である。
【0003】図5において、1Bは、全波整流回路7A
と、電源回路8と、欠相検知手段2Bと、欠相判別手段
4と、保護信号増幅手段6とを備える中性線欠相検知回
路装置である。全波整流回路7Aは、例えば、互いにブ
リッジ接続されたダイオード71a,ダイオード71
b,ダイオード71cおよびダイオード71dで構成さ
れ、単相3線方式の交流電路9の第一の外側線91と,
第二の外側線92からの交流電圧を入力して,全波整流
を行う公知のフルブリッジ形の全波整流回路である。電
源回路8は、全波整流回路7Aの出力するリプルを多く
含んだ直流を入力して、平滑化と電圧の安定化を行う公
知の直流電源回路である。
【0004】欠相検知手段2Bは、半波整流回路部26
と、電圧検出回路部27と、電圧比較回路部21Bと、
積分回路部28とを備えている。半波整流回路部26
は、例えばダイオードで構成されており、ダイオードで
構成されているとして説明すると、そのアノードに交流
電路9の中性線93からの交流電圧を入力し、そのカソ
ードから電圧検出回路部27の一方の入力端子に向けて
出力する。電圧検出回路部27は、2個の入力端子と,
1個の出力端子とを備え、一方の入力端子には半波整流
回路部26からの出力を入力し、他方の入力端子は全波
整流回路7Aのマイナス極に接続され、両入力端子に入
力される入力電圧の差電圧に比例する電圧27aを、出
力端子から電圧比較回路部21Bに向けて出力する電子
回路である。なお、電圧検出回路部27では、その内部
で両入力端子の間が図中で点線により示した抵抗器によ
り接続されている。電圧比較回路部21Bは、正常時に
おける電圧27aの波高値よりも高い値に設定されてい
る比較基準電圧;Vs21 を発生する回路を内蔵してお
り、入力された電圧27aの比較基準電圧(Vs21 )を
越える分を、信号電圧21bとして積分回路部28に向
けて出力する電子回路である。積分回路部28は、例え
ばコンデンサを主体とした電子回路であり、信号電圧2
1bを積分してその結果を信号電圧2bとして欠相判別
手段4に向けて出力する。
【0005】欠相判別手段4は、基準電圧発生回路部4
1と、電圧比較回路部42とを備えている。基準電圧発
生回路部41は、電源回路8の出力の間に互いに直列に
接続された抵抗器41a,41bとで構成され、抵抗器
41aと抵抗器41bとの接続点の電圧;Vs41 を、電
圧比較回路部42の一方の入力端子であるその反転入力
端子に向けて出力する。電圧比較回路部42は、例えば
演算増幅器であり、他方の入力端子であるその非反転入
力端子に信号電圧2bを入力し、その値が反転入力端子
に入力されている基準電圧(Vs41 )を越えるとハイレ
ベル(以降、「H」と略称することがある。)となり、
信号電圧2bの値が基準電圧(Vs41 )を下回るとロー
レベル(以降、「L」と略称することがある。)となる
2値の電圧信号4bを出力する。
【0006】保護信号増幅手段6は、中性線欠相検知回
路装置1Bからの保護信号を受け取って保護動作あるい
は警報動作を行う図示しない保護装置等に所定の動作を
行わせるのに際し、2値の電圧信号4bの持つ電圧値,
電力値のままでは装置に動作を行わせるのに不十分であ
る場合に設置されて、電圧信号4bに対して,電圧増幅
あるいは電力増幅が施された保護信号6aを出力する公
知の増幅機能を備える電子回路である。保護信号増幅手
段6が設置される場合は、その出力6aが、中性線欠相
検知回路装置1Bの出力する保護信号となる。
【0007】上記した構成を持つ従来例の中性線欠相検
知回路装置1Bの動作について、図6も参照して以下で
説明する。説明の順序として、まず、交流電路9の中性
線93に欠相が発生していない正常時における動作につ
いて説明する。交流電路9においては、図示しない単相
3線方式の交流電源から、外側線91と中性線93の間
に接続された単相交流負荷94Aと、外側線92と中性
線93の間に接続された単相交流負荷94Bとのそれぞ
れに、単相交流電気が供給されている。ところで、単相
交流負荷94Aと,単相交流負荷94Bのそれぞれのイ
ンピーダンスの値が、同一値になることは有りえないの
であるが、単相3線方式の交流電源から交流電気が供給
されていることにより、外側線91と中性線93との間
の電圧;v1 の値と、中性線93と外側線92との間の
電圧;v2 の値とは、ほとんど一致している。そのた
め、中性線欠相検知回路装置1Bでは、中性線93の電
位が外側線92の電位よりも高い半周期においては、中
性線93→半波整流回路部26→電圧検出回路部27の
一方の入力端子→電圧検出回路部27の他方の入力端子
→ダイオード71b→外側線92の経路により、電圧検
出回路部27の両入力端子間に,単相交流負荷94Bに
加えられている交流電圧(v2 )が印加され、その電圧
に比例する電圧27aが電圧検出回路部27から出力さ
れる。また、中性線93の電位が外側線91の電位より
も高い半周期においては、中性線93→半波整流回路部
26→電圧検出回路部27の一方の入力端子→電圧検出
回路部27の他方の入力端子→ダイオード71a→外側
線91の経路により、電圧検出回路部27の両入力端子
間に,単相交流負荷94Aに加えられている交流電圧
(v 1 )が印加され、その電圧に比例する電圧27aが
電圧検出回路部27から出力される。(図6aを参照)
電圧比較回路部21Bの持つ比較基準電圧(Vs21 )の
値は、正常時における電圧27aの波高値よりも高く設
定されているために、この場合には、電圧比較回路部2
1Bからの出力21bは零である。したがって、信号電
圧2bも零であり、パルス信号4b,保護信号6aは共
に「L」である。この「L」である保護信号6aは、中
性線93に欠相が発生していないことを意味する信号で
ある。
【0008】ところが、時刻;t。において単3中性線
欠相が発生すると、単相交流負荷94Aと,単相交流負
荷94Bのそれぞれのインピーダンスの値が、同一値で
ないために、電圧(v1 )の値と、電圧(v2 )の値と
は、単相交流負荷94Aと,単相交流負荷94Bのそれ
ぞれのインピーダンスの値に従う比率で按分されること
となる。したがって、電圧(v1 )の値と、電圧
(v2 )の値とは同一ではなくなり、いずれか一方の値
が他方よりも大きくなる。電圧検出回路部27の両入力
端子間には、この電圧(v1 )と電圧(v2 )が交互の
半周期毎に印加されることとなる。(図6b−1 は、電
圧(v1 )の方が高くなった事例の場合を示してい
る。)電圧検出回路部27から出力される電圧27a
(この事例では、入力端子間電圧の値と電圧27aの値
とは同一である。)は、電圧比較回路部21Bにおい
て、比較基準電圧(Vs21 )と比較されるが、電圧(v
1 )に対応する部分の波高値が比較基準電圧(Vs21
よりも高いので、比較基準電圧(Vs21 )を越える分
が、信号電圧21bとして積分回路部28に向けて出力
される(図6b−2 を参照)。信号電圧21bを入力し
た積分回路部28は、図6b−3 に示したごとく、時間
の経過に従いしだいにその電圧の値が高められる電圧
を、信号電圧2bとして出力する。
【0009】時刻(t。)から時間;ta が経過した時
刻;t1 において、電圧比較回路部42に入力される信
号電圧2bの値が基準電圧(Vs41 )の値を越えるの
で、電圧比較回路部42は、時刻(t1 )から電圧信号
4bを「L」から「H」に切替えて出力する(図6b−
4 を参照)。この「H」となった電圧信号4bを入力し
た保護信号増幅手段6からは、「H」に切替えられた保
護信号6aが保護装置等に向けて出力され、所定の保護
動作あるいは警報動作が行われるのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来例の中性
線欠相検知回路装置においては、比較的に簡単な回路構
成により、単3中性線欠相が発生した場合にこれを検知
して,遮断器等に所定の保護動作を行わせることが可能
であるが、この従来例の中性線欠相検知回路装置には、
次記する新しい問題が発生している。
【0011】図7には、図6において例示した場合より
も、単相交流負荷94Aと,単相交流負荷94Bとのイ
ンピーダンスの値が大きく相違する事例の場合の図5に
示した中性線欠相検知回路装置の各部の動作波形の一例
を示した。この単相交流負荷94Bとのインピーダンス
の値が大きく相違する事例の場合には、電圧(v1 )の
値と、電圧(v2 )の値は、単相交流負荷94Aと,単
相交流負荷94Bのそれぞれのインピーダンスの値に従
う比率で按分されるものであるために、電圧(v1 )の
方が高くなる事例の場合であるとして、電圧(v1 )の
値が図6に示した場合よりも高く、かつ、電圧(v2
の値が図6に示した場合よりも低くなる。この一層アン
バランスになった電圧(v1 )と電圧(v2 )とが交互
の半周期に電圧検出回路部27の両入力端子間に印加さ
れる(図7a参照)。
【0012】この場合には、電圧検出回路部27から出
力される電圧27aの、電圧(v1)に対応する部分の
波高値が図6中に示した場合よりも高いので、比較基準
電圧(Vs21 )を越える分である信号電圧21bの値
も、図6中に示した場合よりも高くなる(図7b参
照)。このために、積分回路部28において、信号電圧
2bの電圧値の上昇率は図6中に示した場合よりも増大
される(図7c参照)。したがって、信号電圧2bの値
が基準電圧(Vs41 )の値を越えるのに要する時間;t
b は、図6中に示した時間(ta )よりも短時間となる
(図7d参照)。
【0013】すなわち、中性線欠相検知回路装置1Bに
おいては、中性線に欠相が発生してから「H」の保護信
号6aが出力されるまでの時間は、単相交流負荷94A
と,単相交流負荷94Bとのインピーダンスの値の差異
により変動するのである。あるいは、単相交流負荷94
Aと,単相交流負荷94Bとのインピーダンスの値の差
が小さくなると、中性線に欠相が発生してから「H」の
保護信号6aが出力されるまでの時間が長くなる、と言
うこともできる。
【0014】ところが平成4年に、日本工業規格が改正
されて、単3中性線欠相保護機能付きの漏電遮断器の過
電圧引き外しにおける過電圧動作時間の規定が新たに定
められて、1〔s〕以内に動作を要することになった。
前記した動作特性を持つ従来例の中性線欠相検知回路装
置1Bでは、この改定された規格値に合格することがで
きなくなっている。
【0015】この発明は、前述の従来技術の問題点に鑑
みなされたものであり、その目的は、単相交流負荷94
Aと,単相交流負荷94Bとのインピーダンスの値の差
の大小にかかわらず、単3中性線欠相の発生後直ちに単
3中性線欠相の発生を検知することが可能な中性線欠相
検知回路装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明では前述の目的
は、 1)一対の外側線と中性線とを有する単相3線方式の交
流電路に中性線欠相が発生した場合に,これを検知して
信号を出力する装置であって、欠相検知手段と、欠相判
別手段とを備え、欠相検知手段は,単相3線方式の交流
電路の電圧を入力して,一方の外側線と中性線の間の電
圧に比例する電圧,および他方の外側線と中性線の間の
電圧に比例する電圧のそれぞれの半波を交互に出力させ
たうえで,この電圧を用いて中性線欠相の有無に対応す
る信号を生成して欠相判別手段に向けて出力するもので
あり、欠相判別手段は,欠相検知手段の出力する信号を
入力し,この信号を基にして,中性線欠相の有無に対応
させた2値の電圧信号を出力するものである、中性線欠
相検知回路装置において、欠相検知手段は、電圧比較回
路部と、パルス発生回路部とを備え、電圧比較回路部
は、一方の外側線と中性線の間の電圧に比例する電圧お
よび他方の外側線と中性線の間の電圧に比例する電圧の
半波が交互に出力される電圧を用いて,この電圧を中性
線欠相が発生していない場合における前記電圧の波高値
よりもやや低い値を持つ基準電圧値と比較して,基準電
圧値を越えた部分に比例した電圧を出力するものであ
り、パルス発生回路部は、電圧比較回路部が出力する電
圧を入力する毎に一定導通幅を有するパルス信号を出力
するものであり、欠相判別手段は、欠相検知手段の出力
するパルス信号のパルス周期が,単相3線方式の交流電
路から供給される交流電圧の周波数に従う周期にほぼ等
しい場合と,前記の交流電圧の周波数に従う周期のほぼ
1/2である場合とにより,そのレベルが異なる2値の
電圧信号を出力するものである回路構成とすること、ま
た2)一対の外側線と中性線とを有する単相3線方式の
交流電路に中性線欠相が発生した場合に,これを検知し
て信号を出力する装置であって、欠相検知手段と、欠相
判別手段とを備え、欠相検知手段は,単相3線方式交流
電路の電圧を入力して中性線欠相の有無に対応する信号
を欠相判別手段に向けて出力するものであり、欠相判別
手段は,欠相検知手段の出力する信号を入力し,中性線
欠相の有無に対応した2値の電圧信号を出力するもので
ある、中性線欠相検知回路装置において、欠相検知手段
は、位相回路部と、差動増幅回路部とを備え、位相回路
部は、単相3線方式の交流電路の一方の外側線の電圧を
入力して,その位相を反転させた電圧を出力するもので
あり、差動増幅回路部は、位相回路部の出力する電圧を
第一の入力端子に入力し,単相3線方式の交流電路の中
性線の電圧を第二の入力端子に入力し,単相3線方式の
交流電路の他方の外側線の電圧を第三の入力端子に入力
し,第二の入力端子と第一の入力端子との間の電圧と,
第二の入力端子と第三の入力端子との間の電圧との差電
圧の絶対値に比例する電圧を出力するものであり、欠相
判別手段は、基準電圧発生回路部と、電圧比較回路部と
を備え、基準電圧発生回路部は、比較の基準となる基準
電圧を発生して出力するものであり、電圧比較回路部
は、基準電圧発生回路部からの基準電圧を一方の入力端
子に入力し,欠相検知手段の出力する電圧を他方の入力
端子に入力し,他方の入力端子に基準電圧を越える電圧
が入力されている期間だけハイレベルとなり,その他の
期間はローレベルとなる2値の電圧信号を出力するもの
である回路構成とすること、により達成される。
【0017】
【作用】この発明においては、 中性線欠相検知回路装置において、欠相検知手段は、
電圧比較回路部と、パルス発生回路部とを備え、電圧比
較回路部は、一方の外側線と中性線の間の電圧に比例す
る電圧および他方の外側線と中性線の間の電圧に比例す
る電圧の半波が交互に出力される電圧を用いて,この電
圧を中性線欠相が発生していない場合における前記電圧
の波高値よりもやや低い値を持つ基準電圧値と比較し
て,基準電圧値を越えた部分に比例した電圧を出力する
ものであり、パルス発生回路部は、電圧比較回路部が出
力する電圧を入力する毎に一定導通幅を有するパルス信
号を出力するものであり、欠相判別手段は、欠相検知手
段の出力するパルス信号のパルス周期が,単相3線方式
の交流電路から供給される交流電圧の周波数に従う周期
にほぼ等しい場合と,前記の交流電圧の周波数に従う周
期のほぼ1/2である場合とにより,そのレベルが異な
る2値の電圧信号を出力するものである回路構成とする
ことにより、まず電圧比較回路部により、単3中性線欠
相が発生していない場合には、交流電気の周波数に従う
周期の1/2の周期を持ち,しかも頭部だけが残された
脈動電圧が得られ、また、単3中性線欠相が発生した場
合には、交流電気の周波数に従う周期と同一の周期を持
ち、しかも頭部だけが残された脈動電圧が直ちに得られ
る。
【0018】次にパルス発生回路部により、単3中性線
欠相が発生していない場合には、一定導通幅を有するパ
ルス信号が、交流電気の周波数に従う周期の1/2の周
期により得られ、また、単3中性線欠相が発生した場合
には、一定導通幅と一定波高値を有するパルス信号が、
交流電気の周波数に従う周期と同一の周期により得ら
る。
【0019】このパルス発生回路部からの上記のパルス
信号が,欠相判別手段に入力されることにより、前記の
機能を備える欠相判別手段からは、単3中性線欠相の有
無に対応してレベルが異なる2値の電圧信号が出力され
る。この電圧信号のレベルの変更は、積分要素が使用さ
れていないことにより、単3中性線欠相が発生,あるい
はその解消に伴い直ちに行われる。
【0020】これにより、一方の外側線と中性線の間に
接続される単相交流負荷と,他方の外側線と中性線の間
に接続される単相交流負荷とのインピーダンスの値の差
の大小にかかわらず、単3中性線欠相の発生後直ちに単
3中性線欠相の発生を検知することが可能となる。中
性線欠相検知回路装置において、欠相検知手段は、位相
回路部と、差動増幅回路部とを備え、位相回路部は、単
相3線方式の交流電路の一方の外側線の電圧を入力し
て,その位相を反転させた電圧を出力するものであり、
差動増幅回路部は、位相回路部の出力する電圧を第一の
入力端子に入力し,単相3線方式の交流電路の中性線の
電圧を第二の入力端子に入力し,単相3線方式の交流電
路の他方の外側線の電圧を第三の入力端子に入力し,第
二の入力端子と第一の入力端子との間の電圧と,第二の
入力端子と第三の入力端子との間の電圧との差電圧の絶
対値に比例する電圧を出力するものであり、欠相判別手
段は、基準電圧発生回路部と、電圧比較回路部とを備
え、基準電圧発生回路部は、比較の基準となる基準電圧
を発生して出力するものであり、電圧比較回路部は、基
準電圧発生回路部からの基準電圧を一方の入力端子に入
力し,欠相検知手段の出力する電圧を他方の入力端子に
入力し,他方の入力端子に基準電圧を越える電圧が入力
されている期間だけハイレベルとなり,その他の期間は
ローレベルとなる2値の電圧信号を出力するものである
回路構成とすることにより、まず差動増幅回路部から出
力される電圧は、単3中性線欠相が発生していない場合
には、一方の外側線と中性線の間の電圧と,他方の外側
線と中性線の間の電圧とがほぼ同一の波形であるので、
位相回路部で一方の外側線の電圧が反転されることによ
り、他方の外側線の電圧とほぼ一致することになるため
に、零かあるいは零に極めて近い値となる。また、単3
中性線欠相が発生した場合には、一方の外側線と中性線
の間の電圧と,他方の外側線と中性線の間の電圧とが異
なったものになるので、その差電圧に比例した値とな
る。
【0021】この差動増幅回路部から出力された電圧
が、欠相判別手段に入力されることにより、単3中性線
欠相が発生すると、欠相判別手段から単相3線方式の交
流電路の供給する交流電気の周波数に従う周期の1/2
の周期で、2値の電圧信号が出力される。この電圧信号
の出力は、積分要素が使用されていないことにより、単
3中性線欠相の発生に伴い直ちに行われる。
【0022】これにより、一方の外側線と中性線の間に
接続される単相交流負荷と,他方の外側線と中性線の間
に接続される単相交流負荷とのインピーダンスの値の差
の大小にかかわらず、単3中性線欠相の発生後直ちに単
3中性線欠相の発生を検知することが可能となる。
【0023】
【実施例】以下この発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。 実施例1;図1は、請求項1に対応するこの発明の一実
施例による中性線欠相検知回路装置の回路構成を、単相
3線方式の交流電路と共に示す回路図である。図2は、
図1に示した中性線欠相検知回路装置の各部の動作波形
の一例を示す線図で、それぞれ(a−1)は正常時にお
ける欠相検知手段の電圧検出回路部の入力端子間電圧波
形、(a−2)は同じく欠相検知手段のパルス発生回路
部が出力するパルス信号波形、(b−1)は中性線欠相
発生時における欠相検知手段の電圧検出回路部の入力端
子間電圧波形、(b−2)は同じく欠相検知手段のパル
ス発生回路部が出力するパルス信号波形、(b−3)は
同じく欠相判別手段が出力する2値の電圧信号波形、
(b−4)は同じく判定回路が出力する2値の電圧信号
波形である。図1において、図5に示した従来例による
中性線欠相検知回路装置と同一部分には同じ符号を付
し、その説明を省略する。なお、図1中には、図5で付
した符号については、代表的な符号のみを記した。
【0024】図1において、1は、図5に示した従来例
による中性線欠相検知回路装置1Bに対して、欠相検知
手段2Bに替えて欠相検知手段2を、欠相判別手段4に
替えて欠相判別手段3をそれぞれ用い、しかも欠相判別
手段3の出力と保護信号増幅手段6の入力との間に判定
回路5を配置するようにした中性線欠相検知回路装置で
ある。欠相検知手段2は、図5に示した従来例による欠
相検知手段2Bに対して、電圧比較回路部21Bに替え
て電圧比較回路部21を、積分回路部28に替えてパル
ス発生回路部22をそれぞれ用いるようにしたものであ
る。
【0025】電圧比較回路部21は、図5に示した従来
例による電圧比較回路部21Bに対して、比較基準電圧
を発生する回路として、正常時における電圧27aの波
高値よりもやや低い値に設定されている比較基準電圧;
Vs21 を発生する回路を内蔵するようにした点が異なっ
ている。電圧比較回路部21は、入力された電圧27a
の比較基準電圧(Vs21 )を越える分を、信号電圧21
aとしてパルス発生回路部22に向けて出力する。パル
ス発生回路部22は、電圧比較回路部21が出力する信
号電圧21aを入力する毎に、一定の導通幅;ΔT
2aと,一定の波高値;V2aとを有するパルス信号2aを
出力するものである。なお、パルス信号2aの各パルス
の周期は、交流電路9に単3中性線欠相が発生していな
い場合には、交流電路9の交流電圧(v1 ,v2 )の周
波数の半周期に等しい周期;ΔTf であり、交流電路9
に単3中性線欠相が発生した場合には、前述したところ
により、電圧(v1 )もしくは電圧(v2 )のいずれか
の値が小さくなり、比較基準電圧(Vs21 )の値を下回
ることになるため、パルス信号2aの各パルスの周期
は、2・ ΔTf となるものである。
【0026】欠相判別手段3は、欠相検知手段2から入
力されるパルス信号2aのパルス周期が、周期(Δ
f )である場合には「L」であり、パルス信号2aの
パルス周期が、周期(2・ΔTf )である場合には
「H」となる2値の電圧信号3aを出力する電子回路で
ある。判定回路5は、欠相判別手段3から入力される電
圧信号3aを入力して、2値の電圧信号3aが「L」で
ある場合には,電圧信号3aと同一の「L」であり、電
圧信号3aが「L」から「H」に変わった場合には、
「H」が継続時間;ΔT5 の間継続したことを判定し、
電圧信号3aのレベルと同一の「H」となる、2値の電
圧信号5aを出力する電子回路である。なお、判定回路
5において、時間間隔(ΔT5 )は、適切な時間間隔長
に設定されるものとする。さらに、保護装置等に所定の
動作を行わせるのに際し、電圧信号5aの持つ電圧値,
電力値のままでは装置に動作を行わせるのに不十分であ
る場合には、従来例の中性線欠相検知回路装置1Bの場
合と同様に、電圧信号5aは保護信号増幅手段6に向け
て出力される。
【0027】上記した構成を持つこの発明による中性線
欠相検知回路装置1の動作について、図2も参照して以
下で説明する。まず、交流電路9の中性線93に欠相が
発生していない正常時における動作について説明する。
この場合に電圧検出回路部27から出力される電圧27
aは、中性線欠相検知回路装置1Bの場合と同じであ
る。この電圧27aを入力した電圧比較回路部21で
は、正常時における電圧27aの波高値よりもやや低い
値に設定されている比較基準電圧(Vs21 )と比較し
て、入力された電圧27aの比較基準電圧(Vs21 )を
越える分を信号電圧21aとして出力するので、信号電
圧21aの周期はΔTf である。(図2a−1を参照) この信号電圧21aがパルス発生回路部22に入力され
るので、パルス信号2aの各パルスの周期もΔTf であ
り(図2a−2 を参照)、したがって、欠相判別手段3
が出力する2値の電圧信号3aは「L」である。この
「L」である電圧信号3aを入力した判定回路5は、
「L」である2値の電圧信号5aを出力する。
【0028】ところが、時刻;t。において単3中性線
欠相が発生すると(図2b−1 中には、電圧(v2 )の
第2番目の半波で単3中性線欠相が発生したとして示し
た。)、前述したとおり、電圧(v1 )の値と、電圧
(v2 )の値とは同一ではなくなり、いずれか一方の値
が他方よりも大きくなる。電圧検出回路部27の両入力
端子間には、この電圧(v1 )と電圧(v2 )が交互の
半周期毎に印加される。(図2b−1 は、電圧(v2
の方が高くなった事例の場合を示している。)この電圧
に比例する電圧27a(この事例では、入力端子間電圧
の値と電圧27aの値とは同一である。)を入力する電
圧比較回路部21では、比較基準電圧(Vs21 )と比較
されるが、電圧(v1 )に対応する部分の波高値が比較
基準電圧(Vs21 )よりも低いので、電圧(v1 )に対
応する部分においては信号電圧21aは発生されない。
したがって、時刻(t。)以降では、信号電圧21aの
周期は2・ΔTf となる。
【0029】この信号電圧21aがパルス発生回路部2
2に入力されるので、パルス信号2aの各パルスの周期
も2・ΔTf に変更される(図2b−2 を参照)。パル
ス信号2aの周期が2・ΔTf に変更されると、ΔTf
を越えた時間が経過しても次のパルス信号2aが到着し
ないことで,パルスの周期が変化したことを欠相判別手
段3は判別し、欠相判別手段3は、時刻;t3 において
2値の電圧信号3aを「L」から「H」に変えて出力す
る(図2b−3 を参照)。この「H」である電圧信号3
aを入力した判定回路5は、時間間隔(ΔT5 )が経過
した時刻;t4において、電圧信号5aを「L」から
「H」に変えて出力する(図2b−4 を参照)。
【0030】これにより、欠相判別手段3においては、
電圧信号3aの「L」から「H」への変更は、単相交流
負荷94Aと,単相交流負荷94Bとのインピーダンス
の値の差の大小にかかわらず、単3中性線欠相の発生
後,電圧(v1 ,v2 )の持つ周波数の1サイクル程度
という極めて短時間の内に行われる。また、時間間隔
(ΔT5 )は、適切な時間間隔に設定できるものである
から、時間間隔(ΔT5 )を例えば0.9〔s〕に選定
することにより、中性線欠相検知回路装置1は、単3中
性線欠相が発生後,1〔s〕以内に「H」である保護信
号6を出力することが可能となる。なおまた、単3中性
線欠相が解消されれば、欠相判別手段3において、電圧
信号3aの「H」から「L」への変更は、単3中性線欠
相の解消後,電圧(v1 ,v2 )の持つ周波数の1サイ
クル程度以内という極めて短時間の内に行われる。
【0031】実施例1における今までの説明では、欠相
検知手段2の備える電圧検出回路部27は、その一方の
入力端子に中性線93からの交流電圧を半波整流回路部
26を介して入力し、その他方の入力端子は全波整流回
路7Aのマイナス極に接続されるとしてきたが、これに
限定されるものではない。例えば、第一の外側線91か
らの交流電圧は、半波整流回路部26のごとき第一の半
波整流回路に入力し、また第二の外側線92からの交流
電圧を、半波整流回路部26のごとき第二の半波整流回
路に入力し、両半波整流回路の出力を並列接続したうえ
で電圧検出回路部27の一方の入力端子に接続し、電圧
検出回路部27の他方の入力端子には中性線93を接続
するものであってもよいものである。この場合には、電
圧検出回路部27の両入力端子の間は、必ずしも抵抗器
により接続されているものである必要は無い。
【0032】実施例2;図3は、請求項2に対応するこ
の発明の一実施例による中性線欠相検知回路装置の回路
構成を、単相3線方式の交流電路と共に示す回路図であ
る。図4は、図3に示した中性線欠相検知回路装置の各
部の動作波形の一例を示す線図で、それぞれ(a)は正
常時における欠相検知手段の入力端子間電圧波形、(b
−1)は中性線欠相発生時における欠相検知手段の入力
端子間電圧波形、(b−2)は同じく欠相検知手段が出
力する電圧波形、(b−3)は同じく欠相判別手段が備
える比較回路部に入力される電圧波形、(b−4)は同
じく欠相判別手段が出力する電圧信号波形、(b−5)
は同じく判定回路が出力する2値の電圧信号波形であ
る。図3において、図5に示した従来例による中性線欠
相検知回路装置と同一部分には同じ符号を付し、その説
明を省略する。なお、図3中には、図5で付した符号に
ついては、代表的な符号のみを記した。
【0033】図3において、1Aは、図5に示した従来
例による中性線欠相検知回路装置1Bに対して、全波整
流回路7Aに替えて整流回路7を、欠相検知手段2Bに
替えて欠相検知手段2Aをそれぞれ用い、しかも欠相判
別手段4の出力と保護信号増幅手段6の入力との間に判
定回路5Aを配置するようにした中性線欠相検知回路装
置である。整流回路7は、整流回路7Aと同様に、例え
ば、互いにブリッジ接続された4個のダイオードで構成
され、単相3線方式の交流電路9の第一の外側線91
と,第二の外側線92からの交流電圧を入力して,全波
整流を行う公知のフルブリッジ形の全波整流回路であ
る。
【0034】欠相検知手段2Aは、位相回路部23と、
差動増幅回路部24とを備えている。位相回路部23
は、例えば第一の外側線91の電圧(v1 )を入力し
て,その位相を反転させた電圧(v1a)を出力する公知
の電子回路である。差動増幅回路部24は、位相回路部
23の出力する電圧(v1a)を第一の入力端子に入力
し、中性線93の電圧を第二の入力端子に入力し、第二
の外側線92の電圧(v2 )を第三の入力端子に入力
し、第二の入力端子と第一の入力端子との間の電圧(v
1a)と,第二の入力端子と第三の入力端子との間の電圧
(v2 )との差電圧の絶対値に比例する電圧;24aを
出力する電子回路である。
【0035】この実施例の場合において欠相判別手段4
は、基準電圧発生回路部41の生成する基準電圧(Vs
41 )の値を、正常時における電圧24aの波高値より
もやや高い値に設定しており、電圧比較回路部42は、
非反転入力端子に電圧24aを入力し、その値が反転入
力端子に入力されている基準電圧(Vs41 )を越えると
「H」となり、電圧24aの値が基準電圧(Vs41 )を
下回ると「L」となる2値の電圧信号4aを出力する。
【0036】判定回路5Aは、電圧信号4aが「L」で
ある場合には,電圧信号4aと同一の「L」であり、電
圧信号4aが「L」と「H」とが交互に切り換わる2値
の電圧信号4aに変わった場合には、その状態が継続時
間;ΔT5aの間継続したことを判定し「H」となる、2
値の電圧信号5bを出力する電子回路である。なお、判
定回路5Aにおいて、時間間隔(ΔT5a)は、適切な時
間間隔長に設定されるものとする。さらに、保護装置等
に所定の動作を行わせるのに際し、電圧信号5bの持つ
電圧値,電力値のままでは装置に動作を行わせるのに不
十分である場合には、従来例の中性線欠相検知回路装置
1Bの場合と同様に、電圧信号5bは保護信号増幅手段
6に向けて出力される。
【0037】上記した構成を持つこの発明による中性線
欠相検知回路装置1Aの動作について、図4も参照して
以下で説明する。まず、交流電路9の中性線93に欠相
が発生していない正常時における動作について説明す
る。この場合には、電圧(v1)と電圧(v2 )は、図
4aに示す関係に有るので、電圧(v1 )を反転したも
のである電圧(v1a)(図4中には示さず)は、電圧
(v2 )とほぼ一致したものとなる。したがって、電圧
24aの波高値はほぼ零となる。この電圧24aを入力
した電圧比較回路部42は、正常時における電圧24a
の波高値よりもやや高い値に設定されている基準電圧
(Vs41 )と比較し、入力された電圧24aがこれより
も低い値であるので、「L」である2値の電圧信号4a
を出力する。ところが、時刻;t。において単3中性線
欠相が発生すると、前述したとおり、電圧(v1 )の値
と、電圧(v2 )の値とは同一ではなくなり、いずれか
一方の値が他方よりも大きくなる(図4b−1 は、電圧
(v2 )の方が高くなった事例の場合を示している)。
したがって、差動増幅回路部24からは高い波高値の電
圧24aが出力される(図4b−2を参照)。電圧比較
回路部42においては、その非反転入力端子に入力され
た電圧24aを反転入力端子に入力されている基準電圧
(Vs41 )と比較することとなるので、両入力端子間に
は、電圧24aの基準電圧(Vs41 )を越える分が電
圧;v42として印加される(図4b−3を参照)。電圧
比較回路部42からは、零を越える値の電圧(v42)が
存在している期間は「H」となり、それ以外では「L」
となる2値の電圧信号4aが、時刻(t。)の直後であ
る時刻;t5 から出力される(図4b−4を参照)。こ
の「H」と「L」が交互に繰り返される2値の電圧信号
4aを入力した判定回路5Aは、時刻(t5 )から時間
間隔(ΔT5a)が経過した時刻;t6 において、2値の
電圧信号5bを「L」から「H」に変えて出力する(図
2b−5 を参照)。
【0038】これにより、欠相判別手段4においては、
電圧信号4aとして、「H」と「L」が交互に繰り返さ
れる2値の電圧信号が出力されるようになる条件は、単
相交流負荷94Aと,単相交流負荷94Bとのインピー
ダンスの値の差の大小にかかわらず、単3中性線欠相の
発生後,電圧(v1 ,v2 )の持つ周波数の半サイクル
以内という極めて短時間の内に行われる。また、時間間
隔(ΔT5a)は、適切な時間間隔に設定できるものであ
るから、時間間隔(ΔT5a)を例えば0.9〔s〕に選
定することにより、中性線欠相検知回路装置1Aは、単
3中性線欠相が発生後,1〔s〕以内に「H」である保
護信号6を出力することが可能となる。
【0039】なお、単3中性線欠相が解消されれば、欠
相判別手段4において、電圧信号4aの「L」が連続す
る状態への変更は、単3中性線欠相の解消後直ちに行わ
れる。実施例2における今までの説明では、整流回路7
は、互いにブリッジ接続された4個のダイオードで構成
されたフルブリッジ形の全波整流回路であるとしてきた
が、これに限定されるものではない。例えば、2個のダ
イオードを用いて、それぞれのダイオードのアノード
は、第一の外側線91と,第二の外側線92に接続し、
両ダイオードのカソードは並列接続したうえで電源回路
8に供給するものであってもよいものである。この場合
には、両ダイオードのカソードと,中性線93との間か
らの両入力端子の間からリプルを含む直流が、電源回路
8に与えられる。
【0040】
【発明の効果】この発明においては、中性線欠相検知回
路装置を前述した構成として、単相3線式の交流負荷の
インピーダンスの値の差の大小にかかわらず、単3中性
線欠相の発生後直ちに、欠相判別手段から欠相が発生し
たことに対応する信号を出力することを可能としたこと
により、1〔s〕以内の動作に対応できる保護信号を,
単相3線式の交流負荷のインピーダンスの値の差の大小
にかかわらず,出力することが可能になるとの効果が有
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に対応するこの発明の一実施例による
中性線欠相検知回路装置の回路構成を、単相3線方式の
交流電路と共に示す回路図
【図2】図1に示した中性線欠相検知回路装置の各部の
動作波形の一例を示す線図で、(a−1)は正常時にお
ける欠相検知手段の電圧検出回路部の入力端子間電圧波
形、(a−2)は同じく欠相検知手段のパルス発生回路
部が出力するパルス信号波形、(b−1)は中性線欠相
発生時における欠相検知手段の電圧検出回路部の入力端
子間電圧波形、(b−2)は同じく欠相検知手段のパル
ス発生回路部が出力するパルス信号波形、(b−3)は
同じく欠相判別手段が出力する2値の電圧信号波形、
(b−4)は同じく判定回路が出力する2値の電圧信号
波形
【図3】請求項2に対応するこの発明の一実施例による
中性線欠相検知回路装置の回路構成を、単相3線方式の
交流電路と共に示す回路図
【図4】図3に示した中性線欠相検知回路装置の各部の
動作波形の一例を示す線図で、(a)は正常時における
欠相検知手段の入力端子間電圧波形、(b−1)は中性
線欠相発生時における欠相検知手段の入力端子間電圧波
形、(b−2)は同じく欠相検知手段が出力する電圧波
形、(b−3)は同じく欠相判別手段が備える比較回路
部に入力される電圧波形、(b−4)は同じく欠相判別
手段が出力する電圧信号波形、(b−5)は同じく判定
回路が出力する2値の電圧信号波形
【図5】従来例の中性線欠相検知回路装置の回路構成
を、単相3線方式の交流電路と共に示す回路図
【図6】図5に示した中性線欠相検知回路装置の各部の
動作波形の一例を示す線図で、(a)は正常時における
欠相検知手段の電圧検出回路部の入力端子間電圧波形、
(b−1)は中性線欠相発生時における欠相検知手段の
電圧検出回路部の入力端子間電圧波形、(b−2)は同
じくレベル弁別部の出力する電圧波形、(b−3)は同
じく積分回路の出力する電圧波形、(b−4)は中性線
欠相発生時における比較回路部の出力する電圧信号波形
【図7】図5に示した中性線欠相検知回路装置の、図6
において例示した場合よりも、単相交流負荷94Aと,
単相交流負荷94Bとのインピーダンスの値が大きく相
違する事例の場合の、各部の動作波形の一例を示す線図
で、(a)は正常時における欠相検知手段の電圧検出回
路部の入力端子間電圧波形、(b−1)は中性線欠相発
生時における欠相検知手段の電圧検出回路部の入力端子
間電圧波形、(b−2)は同じくレベル弁別部の出力す
る電圧波形、(b−3)は同じく積分回路の出力する電
圧波形、(b−4)は中性線欠相発生時における比較回
路部の出力する電圧信号波形
【符号の説明】
1 中性線欠相検知回路装置 1A 中性線欠相検知回路装置 2 欠相検知手段 2a パルス信号 2A 欠相検知手段 21 電圧比較回路部 21a 信号電圧 22 パルス発生回路部 27 電圧検出回路部 3 欠相判別手段 3a 電圧信号 4 欠相判別手段 5 判定回路 5a 電圧信号

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の外側線と中性線とを有する単相3線
    方式の交流電路に中性線欠相が発生した場合に,これを
    検知して信号を出力する装置であって、欠相検知手段
    と、欠相判別手段とを備え、欠相検知手段は,単相3線
    方式の交流電路の電圧を入力して,一方の外側線と中性
    線の間の電圧に比例する電圧,および他方の外側線と中
    性線の間の電圧に比例する電圧のそれぞれの半波を交互
    に出力させたうえで,この電圧を用いて中性線欠相の有
    無に対応する信号を生成して欠相判別手段に向けて出力
    するものであり、欠相判別手段は,欠相検知手段の出力
    する信号を入力し,この信号を基にして,中性線欠相の
    有無に対応させた2値の電圧信号を出力するものであ
    る、中性線欠相検知回路装置において、 欠相検知手段は、電圧比較回路部と、パルス発生回路部
    とを備え、電圧比較回路部は、一方の外側線と中性線の
    間の電圧に比例する電圧および他方の外側線と中性線の
    間の電圧に比例する電圧の半波が交互に出力される電圧
    を用いて,この電圧を中性線欠相が発生していない場合
    における前記電圧の波高値よりもやや低い値を持つ基準
    電圧値と比較して,基準電圧値を越えた部分に比例した
    電圧を出力するものであり、パルス発生回路部は、電圧
    比較回路部が出力する電圧を入力する毎に一定導通幅を
    有するパルス信号を出力するものであり、 欠相判別手段は、欠相検知手段の出力するパルス信号の
    パルス周期が,単相3線方式の交流電路から供給される
    交流電圧の周波数に従う周期にほぼ等しい場合と,前記
    の交流電圧の周波数に従う周期のほぼ1/2である場合
    とにより,そのレベルが異なる2値の電圧信号を出力す
    るものである、ことを特徴とする中性線欠相検知回路装
    置。
  2. 【請求項2】一対の外側線と中性線とを有する単相3線
    方式の交流電路に中性線欠相が発生した場合に,これを
    検知して信号を出力する装置であって、欠相検知手段
    と、欠相判別手段とを備え、欠相検知手段は,単相3線
    方式交流電路の電圧を入力して中性線欠相の有無に対応
    する信号を欠相判別手段に向けて出力するものであり、
    欠相判別手段は,欠相検知手段の出力する信号を入力
    し,中性線欠相の有無に対応した2値の電圧信号を出力
    するものである、中性線欠相検知回路装置において、 欠相検知手段は、位相回路部と、差動増幅回路部とを備
    え、位相回路部は、単相3線方式の交流電路の一方の外
    側線の電圧を入力して,その位相を反転させた電圧を出
    力するものであり、差動増幅回路部は、位相回路部の出
    力する電圧を第一の入力端子に入力し,単相3線方式の
    交流電路の中性線の電圧を第二の入力端子に入力し,単
    相3線方式の交流電路の他方の外側線の電圧を第三の入
    力端子に入力し,第二の入力端子と第一の入力端子との
    間の電圧と,第二の入力端子と第三の入力端子との間の
    電圧との差電圧の絶対値に比例する電圧を出力するもの
    であり、 欠相判別手段は、基準電圧発生回路部と、電圧比較回路
    部とを備え、基準電圧発生回路部は、比較の基準となる
    基準電圧を発生して出力するものであり、電圧比較回路
    部は、基準電圧発生回路部からの基準電圧を一方の入力
    端子に入力し,欠相検知手段の出力する電圧を他方の入
    力端子に入力し,他方の入力端子に基準電圧を越える電
    圧が入力されている期間だけハイレベルとなり,その他
    の期間はローレベルとなる2値の電圧信号を出力する
    のである、ことを特徴とする中性線欠相検知回路装置。
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