JP3303614B2 - 内燃機関のアイドル回転速度制御装置 - Google Patents

内燃機関のアイドル回転速度制御装置

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JP3303614B2
JP3303614B2 JP19673495A JP19673495A JP3303614B2 JP 3303614 B2 JP3303614 B2 JP 3303614B2 JP 19673495 A JP19673495 A JP 19673495A JP 19673495 A JP19673495 A JP 19673495A JP 3303614 B2 JP3303614 B2 JP 3303614B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のアイド
ル回転速度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関のアイドル回転速度制御
装置としては、内燃機関の回転速度を検出し、目標回転
速度との偏差に応じて、内燃機関に供給する空気量、燃
料量及び点火時期を調整し、内燃機関の回転速度を目標
回転速度近傍に安定させる装置が公知である(例えば実
開昭56−165962号)。
【0003】この装置は、それぞれの操作量が持つ特徴
を生かして、外乱(補機負荷、燃焼バラツキ等)によっ
て生じる内燃機関の回転変動を抑制しようというもので
ある。すなわち、内燃機関への供給空気量操作(一般的
にはスロットル弁をバイパスするバイパス通路に介装し
た補助空気弁の開度操作)あるいは供給燃料量操作は、
外乱の影響を定常的に抑え込む能力に優れている反面、
操作が内燃機関の回転速度変化として反映されるまでの
遅れが大きいことから、定常的な外乱の影響を抑えるよ
うに用い、一方、点火時期操作は、一般的に基本点火時
期をMBT(最大トルクを発生する点火時期)付近に設
定するために操作範囲が狭いといった欠点がある反面、
点火時期操作が内燃機関の回転速度変化となって現れる
までの遅れが小さいことから、過渡的に外乱を抑えるよ
うに用いている。
【0004】また、内燃機関の回転速度が低下したとき
に、内燃機関への供給空気量操作あるいは供給燃料量の
一時的増大により回転落ちを小さく抑える方法も知られ
ている(例えば特開平4−31494号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな内燃機関のアイドル回転速度制御装置にあっては、
アイドル回転速度制御時にアクセルペダルを踏んでスロ
ットル弁を瞬間的に開き、その後、スロットル弁を閉じ
た場合(以降、本操作を「チョイ踏み」と呼ぶ)には、
以下のように運転性が悪化する可能性があった。
【0006】アイドル回転速度制御は、一般的に、概
ね、次の条件を満たすときに実行される。 〔条件1〕スロットル開度が最小である。 〔条件2〕機関回転速度が所定値以下である。 従って、図3に示されるように、点Aにてチョイ踏みを
行った場合、点Aまではアイドル回転速度制御を実行し
(アイドル制御ON)、点A,B間では一時的にアイド
ル回転速度制御を休止し(アイドル制御OFF)、点B
以降ではアイドル回転速度制御を再開することになる。
【0007】この場合、点A,B間にてスロットル弁が
開操作されることで、コレクタに流入する空気が一時的
に増加し、それに伴い、ある遅れをおいて機関回転速度
が上昇する。すると、点B,C間ではアイドル回転速度
制御が実行されるため、機関回転速度を目標回転速度に
収束させるべく、補助空気弁は閉じ側に操作される。こ
こで、一般的に、補助空気弁は定常外乱を抑制するよう
に操作されるため、機関回転速度が目標回転速度となる
点Cにおいても、補助空気弁は閉じ側に操作されている
ことになる。従って、点C以降において、内燃機関への
供給空気量不足が生じ、機関回転速度が目標回転速度以
下に低下することがあった。
【0008】従来のアイドル回転速度制御装置にあって
は、このように、チョイ踏み時に運転性の悪化を招く恐
れがあった。また、前記特開平4−31494号の方法
に従っても、機関回転速度が低下してから初めて操作量
を制御する構成となっているため、チョイ踏み時の機関
回転速度低下を防止することができなかった。本発明
は、このような従来の問題点に鑑み、アイドル回転速度
制御時のチョイ踏み後の機関回転速度の低下を防止する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明では、図1に示すように、内燃機関の回転速度を
目標回転速度に維持するようにアイドル回転速度制御を
行う条件か否かを判定するアイドル回転速度制御条件判
定手段と、アイドル回転速度制御条件と判定されたとき
に、回転速度が目標回転速度に収束するように内燃機関
の操作量を演算し操作する回転速度フィードバック制御
手段と、を備える内燃機関のアイドル回転速度制御装置
において、スロットル開度を検出するスロットル開度検
出手段と、アイドル回転速度制御条件から、アクセルペ
ダルを瞬間的に踏んでスロットル弁が瞬間的に開いて後
閉じるチョイ踏み操作を行い、再びアイドル回転速度制
御条件に戻ってアイドル回転速度制御を開始したと仮定
した場合における、アイドル回転速度制御開始時の目標
回転速度を増大補正するように、前記スロットル開度検
出手段による前記チョイ踏み操作に相当する過去のスロ
ットル開度情報に応じて、アイドル回転速度制御開始
の目標回転速度の補正量を演算する目標回転速度補正量
演算手段と、前記目標回転速度補正量演算手段による補
正量に応じて目標回転速度を算出する目標回転速度算出
手段と、を設けたことを特徴とする。
【0010】すなわち、過去のスロットル操作の影響を
考慮して、アイドル回転速度制御時の目標回転速度を生
成し、その上で実回転速度を目標回転速度にフィードバ
ック制御する。これにより、チョイ踏み後、実回転速度
を設定回転速度にフィードバック制御することにより生
じていた過剰操作(図3の点B,C間での補助空気弁の
閉じ過ぎ)を回避できる。結果として、過剰操作による
運転性悪化を招くことなく(機関回転速度低下を招くこ
となく)、機関回転速度を滑らかに設定回転速度に収束
させることができる(図4参照)。
【0011】請求項2に係る発明では、前記目標回転速
度補正量演算手段は、アイドル回転速度制御開始前の
記チョイ踏み操作の時間に対応する所定時間内における
スロットル開時間及びスロットル開度の少なくとも1つ
に基づいて補正量を演算するものであることを特徴とす
る。これにより、簡便に補正量を演算することができ
る。請求項3に係る発明では、前記目標回転速度補正量
演算手段は、チョイ踏み操作後の回転吹き上がりと類似
するようにスロットル開度から機関回転速度への特性を
記述した第1モデル(m1)を備え、この第1モデル
(m1)の入力値を前記スロットル開度検出手段によっ
て検出されたスロットル開度としたときの第1モデル
(m1)の出力値に基づいて、補正量を演算するもので
あることを特徴とする。
【0012】このように、チョイ踏み操作後の回転吹き
上がりと類似するようにスロットル開度から機関回転速
度への特性を記述した第1モデル(m1)を用いること
で、過去のスロットル操作の影響による機関回転速度吹
き上がり量(目標回転速度補正量)を高精度に算出でき
る。これに伴い、実回転速度と目標回転速度との差が小
さくなり、チョイ踏み操作時に補助空気弁等の操作をほ
とんど無くすることができ(図4の点B,C間)、結果
として、補助空気弁等の操作による機関回転速度変動を
低減できる。
【0013】請求項4に係る発明では、前記目標回転速
度補正量演算手段は、チョイ踏み操作後の回転吹き上が
りと類似するようにスロットル開度から機関回転速度へ
の特性を記述した第1モデル(m1)に応じて設定さ
、設定回転速度を下回らない目標回転速度を生成する
ことができてオーバーシュートを起こさない第2モデル
(m2)を備え、この第2モデル(m2)の入力値を前
記スロットル開度検出手段によって検出されたスロット
ル開度としたときの第2モデル(m2)の出力値に基づ
いて、補正量を演算するものであることを特徴とする。
【0014】オーバーシュート特性を持つ第1モデル
(m1)を用いる場合、目標回転速度は設定回転速度を
下回ることがあるため、実回転速度も回転速度フィード
バック作用により目標回転速度を下回る可能性がある
(図11参照)。そこで、第1モデル(m1)に基づいて
設計されるオーバーシュートを生じない第2モデル(m
2)を用いることにより、オーバーシュートを生じない
(設定回転速度を下回らない)目標回転速度を生成す
る。これにより、機関回転速度が設定回転速度を下回り
にくくなる(図11参照)。
【0015】請求項5に係る発明では、前記目標回転速
度補正量演算手段は、チョイ踏み操作後の回転吹き上が
りと類似するようにスロットル開度から機関回転速度へ
の特性を記述した第1モデル(m1)の出力値に下限値
を設けた第3モデル(m3)を備え、この第3モデル
(m3)の入力値を前記スロットル開度検出手段によっ
て検出されたスロットル開度としたときの第3モデル
(m3)の出力値に基づいて、補正量を演算するもので
あることを特徴とする。
【0016】このように、第1モデル(m1)の出力値
下限値0を設けた第3モデル(m3)を用いること
で、第2モデル(m2)を用いる場合と同等以上の効果
をより確実に、しかも補正量算出をより容易にして実現
することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態(実施
例)を説明する。図2はシステム図である。内燃機関1
は、シリンダヘッド2、シリンダブロック3及びピスト
ン4により画成される燃焼室5を備え、この燃焼室5に
は吸気弁6を介して吸気通路7が接続されると共に、排
気弁8を介して排気通路9が接続されている。尚、本例
では、4サイクル4気筒レシプロエンジンとする。
【0018】吸気通路7にはアクセルペダルに連動して
開閉するスロットル弁10が介装されていて、これにより
吸入空気量が制御される。また、スロットル弁10をバイ
パスするバイパス通路11が設けられていて、このバイパ
ス通路11には電磁式の補助空気弁12が介装されている。
補助空気弁12はエンジンコントロールユニット(以下E
CUという)15からのデューティ信号により開度が調整
されて、補助空気量(≒アイドル時の吸入空気量)を制
御する。
【0019】また、吸気通路7、詳しくは吸気マニホー
ルドのブランチ部に、各気筒毎に電磁式の燃料噴射弁13
が設けられていて、ECU15からの駆動パルス信号によ
り、機関回転に同期した所定のタイミングで指令された
量の燃料を噴射供給する。また、燃焼室5内に臨ませて
点火栓14が設けられていて、ECU15からの信号によ
り、点火コイル(図示せず)を介して作動し、指令され
たタイミングで燃焼室5内の混合気に点火する。
【0020】補助空気弁12、燃料噴射弁13及び点火栓14
の制御のため、ECU15には、各種センサから信号が入
力されている。前記各種のセンサとしては、吸気通路7
にホットワイヤ式のエアフローメータ16が設けられてい
て、これにより吸入空気流量QAが検出される。また、
クランク軸の所定回転毎に基準信号を発生するクランク
角センサ17が設けられていて、基準信号の周期などから
機関回転速度NEを算出可能である。尚、本例ではカム
軸型クランク角センサとし、1燃焼毎(クランク角 180
°毎)に基準信号を出力するものとする。
【0021】また、スロットル弁10にスロットル開度検
出手段としてポテンショメータ式のスロットルセンサ18
が取付けられていて、これによりスロットル開度TVO
が検出される。また、シリンダブロック3のウォータジ
ャケット内に臨ませて水温センサ19が設けられていて、
これにより機関冷却水温TWが検出される。
【0022】また、排気通路9内に臨ませてO2 センサ
20が設けられていて、これにより機関吸入混合気の空燃
比(リッチ・リーン)と密接に関連する排気中酸素濃度
に応じた信号が出力される。ここにおいて、ECU15
は、図5に示す制御ルーチンに従って、制御を行う。
尚、この制御ルーチンは10ms毎に実行するものとする。
【0023】図5の制御ルーチンに従って説明する。ス
テップ1(図にはS1と記してある。以下同様)では、
カム軸型クランク角センサから1燃焼毎(クランク角 1
80°毎)に出力される基準信号の周期計測値TREF
(s) に基づいて、次式より機関回転速度NEを算出す
る。 NE=30/TREF ステップ2では、過去のスロットル開度情報に応じて、
アイドル回転速度制御時の目標回転速度の補正量を演算
する。この部分が目標回転速度補正量演算手段に相当す
る。
【0024】以下、ステップ2での目標回転速度の補正
量の演算方法について詳述する。先ず請求項2に係る発
明に従って目標回転速度の補正量を演算する方法を図6
のフローチャートを参照しつつ説明する。スロットルセ
ンサからの信号に基づいてスロットル開度TVO(t) を
逐次A/D変換して読込み、Tm(s) 前までのデータを
メモリに記憶する(ステップ11)。
【0025】アイドル回転速度制御条件か否かを判定し
(ステップ12)、アイドル回転速度制御条件であれば、
制御条件成立後、初回か否かを判定し(ステップ13)、
初回であれば、Tm(s) 前から現時点までのスロットル
開度TVO(t) を加算して、加算値sumTVOを算出
し(ステップ14)、この加算値sumTVOに応じた目
標回転速度の初期補正量y0を図7のテーブルを参照し
て求める(ステップ15)。
【0026】そして、アイドル回転速度制御中であれ
ば、制御開始後の経過時間をT(s) とすると、このTに
応じて、最初は1で、時間経過と共に段階的に減少して
最終的には0となる係数kを設定する(ステップ16)。
そして、初期補正量y0と係数kとから、次式により、
目標回転速度の補正量NEplusを算出する(ステップ1
7)。
【0027】NEplus=y0×k より具体的には、図8に示すように、アイドル回転速度
制御開始からの経過時間をTとするとき、T<T1な
ら、補正量NEplus=y0とし、T≧T1となると、補
正量NEplusをy0/3減少させ、以降は、T2経過す
る毎に、補正量NEplusをy0/3ずつ減少させて、最
終的には補正量NEplus=0とする。
【0028】ここで、T1,T2,Tmは、目標回転速
度の補正量がチョイ踏み後の回転吹き上がり具合と類似
するように設定する。一例としては、T1=1s、T2
= 0.2s、Tm=1sである。尚、ここでは、アイドル
回転速度制御開始前Tm(s) のスロットル開度加算値
(スロットル開時間及びスロットル開度)に応じて目標
回転速度の補正量を演算する例を示したが、アイドル回
転速度制御開始前Tm(s) のスロットル開時間あるいは
スロットル開度の最大値等に応じて目標回転速度の補正
量を演算してもよい。
【0029】次に請求項3に係る発明に従って目標回転
速度の補正量を演算する方法を説明する(図9のフロー
チャート参照)。ECUは、内燃機関のスロットル開度
から機関回転速度への特性を次の3次式及び無駄時間で
近似したモデルm1を備える。サンプリング時間は10ms
とする。qは10msの進み演算子である。
【0030】m1(q) =〔(b0×q2 +b1×q+b2)/
(a1×q3 +a2×q2 +a3×q+a4)〕×q-n1 ここで、スロットルセンサからの信号に基づいてスロッ
トル開度TVO(t) を逐次A/D変換して読込む(ステ
ップ21)。そして、目標回転速度補正量NEplus=y2
(t) とした場合、次式に従って、補正量y2(t) を演算
する(ステップ22)。
【0031】y2(t) =m1(q) ×TVO(t) m1(q) は、一般的によく用いられる時間同期のディジ
タルフィルタとなるため、詳細な作用及び実現方法の説
明は省略する。次に請求項4に係る発明に従って目標回
転速度の補正量を演算する方法を説明する(図9のフロ
ーチャート参照)。
【0032】ECUは、前記モデルm1と特性が類似
(特に低周波数領域にて伝達特性が類似)し、かつ、オ
ーバーシュートを生じないような次式のモデルm2を備
える(図10、図11参照)。サンプリング時間は10msとす
る。qは10msの進み演算子である。 m2(q) =〔(d0×q2 +d1×q+d2)/(c1×q3
c2×q2 +c3×q+c4)〕×q-n2 尚、モデルm2として、上記の式の代わりに、その低次
元モデルを用いてもよい。
【0033】ここで、スロットルセンサからの信号に基
づいてスロットル開度TVO(t) を逐次A/D変換して
読込む(ステップ21)。そして、目標回転速度補正量N
Eplus=y3(t) とした場合、次式に従って、補正量y
3(t) を演算する(ステップ22)。 y3(t) =m2(q) ×TVO(t) 次に請求項5に係る発明に従って目標回転速度の補正量
を演算する方法を説明する(図9のフローチャート参
照)。
【0034】ECUは、前記モデルm1の出力値に下限
値0を設けたモデルm3を備える。ここで、スロットル
センサからの信号に基づいてスロットル開度TVO(t)
を逐次A/D変換して読込む(ステップ21)。そして、
目標回転速度補正量NEplus=y4(t) とした場合、次
式に従って、補正量y4(t) を演算する(ステップ2
2)。
【0035】 y4(t) =max(m1(q) ×TVO(t) ,0) すなわち、m1(q) ×TVO(t) と、0とのうち大きい
方を選択して出力することで、下限値0を設ける。図5
に戻って説明を続ける。ステップ3では、アイドル回転
速度制御条件か否かを判定する。尚、アイドル回転速度
制御条件か否かは、スロットル開度、機関回転速度、車
速等の状態に基づいて、少なくともスロットル弁が全閉
であるときにアイドル回転速度制御条件と判定する。こ
の部分がアイドル回転速度制御条件判定手段に相当す
る。
【0036】アイドル回転速度制御条件の場合は、ステ
ップ4へ進んで、設定回転速度NEset と補正量NEpl
usとの和として、目標回転速度NEtgt =NEset +N
Eplusを算出する。この部分が目標回転速度算出手段に
相当する。尚、アイドル回転速度制御時の設定回転速度
NEset は、機関冷却水温TW、機関負荷(エアコン信
号)等の状態に応じ、マップを参照することにより設定
する。
【0037】また、これらの状態の変化により設定回転
速度が変更された場合には、変更前の設定回転速度と変
更後の設定回転速度とが連続的につながるように設定回
転速度が動的補償されて定められる。設定回転速度変更
と目標回転速度補正とが同時に行われる場合の目標回転
速度の生成例を図12に示す。そして、アイドル回転速度
制御条件の場合は、ステップ5へ進んで、アイドル時フ
ィードバック制御、すなわち、回転速度が目標回転速度
に収束するように、供給空気量、供給燃料量、点火時期
等のフィードバック制御を行う。この部分が回転速度フ
ィードバック制御手段に相当する。
【0038】供給空気量の制御は次のように行う。機関
冷却水温TW等に応じて、補助空気弁への基本デューテ
ィを設定した上で、実回転速度NEと目標回転速度NE
tgtとの偏差に応じて、実回転速度NEが目標回転速度
NEtgt に収束するように、デューティを補正して、補
助空気弁の開度を制御する。具体的には、例えば実回転
速度NEが目標回転速度NEtgt より低いときは、補助
空気弁の開度増大方向へデューティを補正する。
【0039】供給燃料量の制御は次のように行う。エア
フローメータにより検出される吸入空気流量QAと回転
速度NEとから基本燃料噴射量TP=K×QA/NE
(Kは定数)を定め、これに機関冷却水温TWによる水
温増量補正、O2 センサからの信号に基づく空燃比フィ
ードバック補正等の補正を加えて、最終的な燃料噴射量
TIを演算し、このTIに対応するパルス幅の駆動パル
ス信号を燃料噴射弁に出力する。以上は通常の燃料噴射
量制御と同じであるが、実回転速度NEと目標回転速度
NEtgt との偏差に応じて、補助空気弁の開度が増減さ
れる分、空燃比が一定となるように燃料噴射量は増減さ
れる。但し、エアフローメータによる吸入空気流量の検
出遅れを補償すべく、実回転速度NEと目標回転速度N
Etgt との偏差に応じて、燃料噴射量を過渡補正するよ
うにすると、アイドル回転速度制御がより良好となる。
【0040】点火時期の制御は次のように行う。機関回
転速度NE及び基本燃料噴射量TPに応じて、基本点火
時期を設定した上で、実回転速度NEと目標回転速度N
Etgt との偏差に応じて、実回転速度NEが目標回転速
度NEtgt に収束するように、点火時期を補正する。具
体的には、例えば実回転速度NEが目標回転速度NEtg
t より低いときは、点火時期を進角方向(出力増大方
向)へ補正する。
【0041】アイドル回転速度制御条件でない場合は、
ステップ6へ進んで、非アイドル時制御を行う。供給空
気量については、機関冷却水温TW等に応じて補助空気
弁への基本デューティを設定し、これに基づいて制御す
る。供給燃料量については、通常の燃料噴射量制御を行
う。
【0042】点火時期については、機関回転速度NE及
び基本燃料噴射量TPに応じて基本点火時期を設定し、
これに基づいて制御する。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、過去のスロットル操作の影響を考慮して、
アイドル回転速度制御時の目標回転速度を生成し、その
上で実回転速度を目標回転速度にフィードバック制御す
ることにより、チョイ踏み後、実回転速度を設定回転速
度にフィードバック制御することにより生じていた補助
空気弁の閉じ過ぎ等の過剰操作を回避でき、その結果と
して、過剰操作による運転性悪化を招くことなく(機関
回転速度低下を招くことなく)、機関回転速度を滑らか
に設定回転速度に収束させることができるという効果が
得られる。
【0044】請求項2に係る発明によれば、アイドル回
転速度制御開始前の所定時間内におけるスロットル開時
間及びスロットル開度の少なくとも1つに基づいて目標
回転速度の補正量を演算することで、簡便に補正量を演
算することができるという効果が得られる。請求項3に
係る発明によれば、スロットル開度から機関回転速度へ
の特性を記述した第1モデル(m1)を用いることで、
過去のスロットル操作の影響による機関回転速度吹き上
がり量(目標回転速度補正量)を高精度に算出でき、こ
れに伴い、実回転速度と目標回転速度との差が小さくな
り、チョイ踏み操作時に補助空気弁等の操作をほとんど
無くすることができ、結果として、補助空気弁等の操作
による機関回転速度変動を低減できるという効果が得ら
れる。
【0045】請求項4に係る発明によれば、前記第1モ
デル(m1)に基づいて設計されるオーバーシュートを
生じない第2モデル(m2)を用いることで、オーバー
シュートを生じない(設定回転速度を下回らない)目標
回転速度を生成することができ、機関回転速度が設定回
転速度を下回りにくくなるという効果が得られる。請求
項5に係る発明によれば、前記第1モデル(m1)の出
力値に下限値を設けた第3モデル(m3)を用いること
で、第2モデル(m2)を用いる場合と同等以上の効果
をより確実に、しかも補正量算出をより容易にして実現
することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本構成を示す機能ブロック図
【図2】 本発明の一実施例を示すシステム図
【図3】 従来技術の問題点を説明する図
【図4】 本発明の作用を説明する図
【図5】 ECU内の制御ルーチンを示すフローチャー
【図6】 目標回転速度補正量演算方法の一例を示すフ
ローチャート
【図7】 初期補正量設定用テーブルを示す図
【図8】 目標回転速度補正量の生成例を示す図
【図9】 目標回転速度補正量演算方法の他の例を示す
フローチャート
【図10】 モデル特性を示す図
【図11】 モデルによる制御特性を示す図
【図12】 設定回転速度が変更された場合の目標回転速
度の生成例を示す図
【符号の説明】
1 内燃機関 10 スロットル弁 12 補助空気弁 13 燃料噴射弁 14 点火栓 15 ECU 16 エアフローメータ 17 クランク角センサ 18 スロットルセンサ 19 水温センサ 20 O2 センサ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の回転速度を目標回転速度に維持
    するようにアイドル回転速度制御を行う条件か否かを判
    定するアイドル回転速度制御条件判定手段と、 アイドル回転速度制御条件と判定されたときに、回転速
    度が目標回転速度に収束するように内燃機関の操作量を
    演算し操作する回転速度フィードバック制御手段と、 を備える内燃機関のアイドル回転速度制御装置におい
    て、 スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段と、アイドル回転速度制御条件から、アクセルペダルを瞬間
    的に踏んでスロットル弁が瞬間的に開いて後閉じるチョ
    イ踏み操作を行い、再びアイドル回転速度制御条件に戻
    ってアイドル回転速度制御を開始したと仮定した場合に
    おける、アイドル回転速度制御開始時の目標回転速度を
    増大補正するように、 前記スロットル開度検出手段によ
    前記チョイ踏み操作時に相当する過去のスロットル開
    度情報に応じて、アイドル回転速度制御開始時の目標回
    転速度の補正量を演算する目標回転速度補正量演算手段
    と、 前記目標回転速度補正量演算手段による補正量に応じて
    目標回転速度を算出する目標回転速度算出手段と、 を設けたことを特徴とする内燃機関のアイドル回転速度
    制御装置。
  2. 【請求項2】前記目標回転速度補正量演算手段は、アイ
    ドル回転速度制御開始前の前記チョイ踏み操作の時間に
    対応する所定時間内におけるスロットル開時間及びスロ
    ットル開度の少なくとも1つに基づいて補正量を演算す
    るものであることを特徴とする請求項1記載の内燃機関
    のアイドル回転速度制御装置。
  3. 【請求項3】前記目標回転速度補正量演算手段は、チョ
    イ踏み操作後の回転吹き上がりと類似するようにスロッ
    トル開度から機関回転速度への特性を記述した第1モデ
    ルを備え、この第1モデルの入力値を前記スロットル開
    度検出手段によって検出されたスロットル開度としたと
    きの第1モデルの出力値に基づいて、補正量を演算する
    ものであることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の
    アイドル回転速度制御装置。
  4. 【請求項4】前記目標回転速度補正量演算手段は、チョ
    イ踏み操作後の回転吹き上がりと類似するようにスロッ
    トル開度から機関回転速度への特性を記述した第1モデ
    ルに応じて設定され、設定回転速度を下回らない目標回
    転速度を生成することができてオーバーシュートを起こ
    さない第2モデルを備え、この第2モデルの入力値を前
    記スロットル開度検出手段によって検出されたスロット
    ル開度としたときの第2モデルの出力値に基づいて、補
    正量を演算するものであることを特徴とする請求項1記
    載の内燃機関のアイドル回転速度制御装置。
  5. 【請求項5】前記目標回転速度補正量演算手段は、チョ
    イ踏み操作後の回転吹き上がりと類似するようにスロッ
    トル開度から機関回転速度への特性を記述した第1モデ
    ルの出力値に下限値を設けた第3モデルを備え、この
    第3モデルの入力値を前記スロットル開度検出手段によ
    って検出されたスロットル開度としたときの第3モデル
    の出力値に基づいて、補正量を演算するものであること
    を特徴とする請求項1記載の内燃機関のアイドル回転速
    度制御装置。
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