JP3303574B2 - 精密加工性に優れた鋼線およびその製造方法 - Google Patents

精密加工性に優れた鋼線およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精密ばねなどに好適な
鋼線とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】精密加工に適した鋼線は、長さ方向に均
一(組織の均一性,機械的特性〈引張強度など〉の均一
性など)であることが要求され、特に製造条件において
もその点に注意が払われている。一般的な製造工程は、
溶解鋳造後、熱間圧延した線材または必要に応じて所定
のサイズまで下引き伸線した線材を鉛浴中などで恒温変
態し、パーライト組織としたものを目的の線径まで冷間
伸線加工を行う。これらの工程の中で、長さ方向に均一
性を維持するため、圧延、熱処理、伸線加工などで温度
の管理が重要となっている。
【0003】冷間で線引される鋼線の特徴は高強度であ
ること、靱性に優れることなどである。このため、PC
用鋼線、ばね用鋼線、スチールコードなどの広い分野に
応用されており、従来までは、高強度化、高靱性化を目
的とした開発に注力されがちであった。例えば、特開平
4-289148号,同4-346618号,同6-2071号,同6-2039号公
報などが挙げられる。これらの発明の直接の目的は高強
度化であるが、基本的には精密加工への可能性もあり、
組織的な均一性を確保する技術である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、長さ方向への
均一性だけでは、近年ますます要求の高くなる加工後の
形状精度を満足するのは困難になってきている。ばねの
コイリング加工では、コイル径を決める曲げ加工と、
ピッチを決める捻り加工が線材に施される。この加工
で特に精度の要求されるのは自由長の均一さである。例
えば、昨今のオートメーション化、ロボット化の発展に
より、コイリングマシンで加工されたばねは、連続的に
ロボットにより次の部品に取り付けられる。そのため、
自由長がばらつくとうまく取り付けが行えず、操業での
大きな支障となる。
【0005】自由長の均一さを達成するには、従来、線
材長さ方向の均一性を追及してきたが、この自由長の精
度が厳しくなるに伴い、単に長さ方向の均一性だけでは
要求を満足できなくなってきた。一般に強加工される鋼
線の特性としては、捻回試験での破断までの捻回値、破
断形態に注目されていた。特に破断面の縦割れ(デラミ
ネーション)は、靱性を低下するということで、その対
策は種々図られている。しかし、捻回の加わる鋼線と精
密加工性との関係にはほとんど注目されていなかった
(鉄と鋼 1993 vol,79 No.9 P89) 。また、このような
加工では、表面状態や表面近傍の材料特性も非常に重要
であると考えられ、脱炭などを含め疲労特性に注目した
開発が多く手掛けられている。しかし、精密加工性の点
に注目した開発はほとんどなされていない。従って、本
発明の目的は、組織、弾塑性変形特性、特に断面内での
均一性に注目し、捻じり加工や曲げ加工が施される線材
の精密加工性を飛躍的に向上できる線材とその製造方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
消するためになされたもので、その第一の特徴は、C:
0.6〜1.0重量%,Si:0.1〜0.5重量%,
Mn:0.3〜0.6重量%を含有する鋼線において、
伸線加工後の組織が次の条件を満たすことにある。 パーライト組織のラメラ間隔が0.09〜0.13μ
m。 セメンタイト組織全体に対し、長さが10μm以上
で、長さ方向に対する角度が5°以内のセメンタイトの
割合が95%以上。 線表面からD/20(D:線径)の範囲のパーライト
の占める割合が98%以上。
【0007】また、第二の特徴は、上記の鋼線におい
て、捻回破断試験後における材料の長さ方向のうねりが
15μm以下としたことにある。第三の特徴は、上記の
いずれかの鋼線において、伸線加工後の線表面が下記の
条件の少なくとも一つを満たすことにある。 表面粗さ(10点平均Rtm)のn=10の標準偏差が
0.5〜2μm。 表面粗さにおける中間高さ(高い10点の平均と低い
10点の平均との中間値)よりも高い部分の面積が全面
積の60〜80%。 周方向の4箇所における表面粗さ(10点平均Rtm)
のn=10の標準偏差のばらつきが20%以下。
【0008】そして、このような鋼線を製造する方法
は、次の工程を含むことを特徴とする。 (1)C:0.6〜1.0重量%,Si:0.1〜0.
5重量%,Mn:0.3〜0.6重量%を含有する炭素
鋼を熱間圧延する工程。 (2)次の条件でγ化し、恒温変態を行う工程。 γ化温度:930〜1030℃ 恒温変態させるための冷媒温度: 570+(x+y)1/2 ×t±5℃ x:Cの含有量(重量%) y:Siの含有量(重量
%) t:鉛浴またはソルト浸漬時間(秒) (3)その後、150℃以下の温度で冷間線引加工を行
う工程。
【0009】
【作用】以下に、各構成要件の限定理由を説明する。ま
ず、化学成分比は公知の高炭素鋼を基準としており、一
般にパーライト鋼の線引材料成分でよい。次に、組織的
には伸線加工後の組織としてラメラ間隔が0.09〜
0.13μmであり、セメンタイト組織全体に対し、長
さが10μm以上で、引き抜き加工方向に対する角度が
5°以内のセメンタイトの割合が95%以上であれば加
工性に優れる。これは、従来は熱処理後の組織に注目し
ていることが多かったが、精密加工性を向上させるため
には、伸線後の組織が重要であることを意味する。ま
た、セメンタイトは熱処理後にすでに小さいものが存在
したり(疑似パーライト、ベイナイトとよばれる)、伸
線加工中に寸断されたりして短くなることがあるが、こ
れら短いものはいずれも精密加工性を劣化する。さら
に、線表面からD/20(D:線径)の範囲のパーライ
トの占める比を98%以上とすることで、ばねの自由長
のばらつきを低減することができる。
【0010】また、従来より鋼線の特性、例えば撚線性
などを評価するのに捻回試験が利用されているが、本発
明では捻回試験後のうねりが精密加工性、特にコイリン
グ加工性において非常に重要であるとの知見を得た。こ
のうねりが15μm以下ならばね形状が安定する。
【0011】表面粗さに関しては、上記〜の条件を
限定している。このような限定を行ったのは、これらの
範囲外では、特に曲げ加工などの加工治具と強く接触す
るところでの摩擦、発熱、弾塑性変形の不均一性のため
に精密加工性が劣化するからである。以上の成分,組
織,表面粗さの限定は、全て精密加工性の向上に寄与す
るが、組み合わせでさらに精密加工性が向上することは
明らかである。
【0012】そして、これらの材料を得る際のγ化温度
や恒温変態させるための冷媒温度あるいは冷間線引加工
時の温度を限定することによって、精密加工性を改善す
ることができる。これを外れる温度範囲では、熱処理後
のパーライトのラメラ間隔が大きくなるだけではなく、
伸線加工後のラメラ間隔も大きくなる。また、伸線加工
方向に垂直になったセメンタイトが加工中に寸断され易
くなる。さらに、恒温変態を行うにあたって、上記γ温
度と恒温変態条件を組み合わせることで、線表面からD
/20の範囲におけるパーライト組織の比を98%以上
とすることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。下記の成
分の合金を溶解鋳造し、1100℃の加熱後、熱間圧延
で5.5mmに加工した。その後、2.9mmにまで下
引き伸線を行い、供試材とした。この供試材を以下の試
験例における各条件で熱処理(オーステナイト化、恒温
変態)し、その後1.0mmまで150℃以下の冷間で
伸線加工を行った。そして、得られた線材で下記の諸元
のばねを1000個作製し、自由長を測定して標準偏差
を算出し、そのばらつきを調べた。
【0014】供試材の化学成分(wt%) C :0.81 Si:0.21 Mn:0.51
【0015】(試験例1:恒温変態温度と精密加工性の
関係)オーステナイト化温度を930℃、恒温変態温度
を次のA〜Eのそれぞれとし、伸線後の線材におけるパ
ーライト組織のラメラ間隔を測定した。 A:550+(x+y)1/2 ×t±5℃(t=3〜15) B:570+(x+y)1/2 ×t−5℃(t=3〜15) C:570+(x+y)1/2 ×t−5℃(t=3〜15) D:570+(x+y)1/2 ×t−5℃(t=3〜15) E:590+(x+y)1/2 ×t±5℃(t=3〜15) その結果、ラメラ間隔は、A:0.08μm,B:0.
09μm,C:0.11μm,D:0.13μm,E:
0.15μmであった。そして、各サンプルを用いてば
ねを作製し、自由長の標準偏差を算出した。ラメラ間隔
と標準偏差の関係を図1のグラフに示す。標準偏差0.
1mm以下のものを成形性良好とした(以下の各実施例
でも同様)が、同図に示すように、ラメラ間隔が0.0
9〜0.13μmのものは自由長のばらつきが小さいこ
とがわかる。
【0016】(試験例2:オーステナイト化温度と精密
加工性の関係)次に、恒温変態温度を一定{570+
(x+y)1/2 ×t±5℃(t=3〜15)}にし、オ
ーステナイト化温度を変化させて得られた線材でばねを
作製し、その自由長のばらつきを調べてみた。その結果
を図2に示す。同図に示すように、オーステナイト化温
度が930〜1030℃のものにおいてばらつきが小さ
く、良好な結果が得られた。
【0017】(試験例3:組織と精密加工性の関係)オ
ーステナイト化温度を930〜1030℃、恒温変態に
おける冷媒温度を 570+(x+y)1/2 ×t±5℃(t=3〜15) とし、その後1.0mmφまで線引した。これらについ
て組織分析を行い、セメンタイト組織全体に対し、所定
の長さと長さ方向に対する角度をもつセメンタイトの占
める割合が95%のものを選択してばね加工を行い、そ
の自由長のばらつきを標準偏差で評価した。図3におい
て、1は長さが10μm以上で、長さ方向に対する角度
が5°以内のセメンタイト、2は長さが10μmに満た
ないセメンタイト、3は長さ方向に対する角度が5°を
越えるセメンタイトを示している。その結果を図4に示
す。同図に示すように、長さが10μm以上、かつ長さ
方向に対する角度が5°以内のものが良好であることが
わかる。
【0018】(試験例4:捻回うねりと精密加工性の関
係)オーステナイト化温度を930〜1030℃、恒温
変態における冷媒温度を 570+(x+y)1/2 ×t±5℃(t=3〜15) とし、組織が異なる計27種類の線材を作製し、その後
1.0mmφまで線引した。これらについて捻回試験を
行い、捻回うねりを測定した。捻回うねりとは、図5に
示すように、線材Wの一端を固定して他端側に回転を加
え、波状に変形して破断した際における線材表面の凹凸
差Dをいう。ここでは固定端と回転端の間隔を100m
mとした。また、試験に用いる線材の組織分析を行い、
セメンタイト組織全体に対し、長さが10μm以上で、
長さ方向に対する角度が5°以内のセメンタイトが占め
る割合とパーライト組織のラメラ間隔を調査した。そし
て、捻回うねりが10〜30μm、上記セメンタイトが
占める割合が93〜97%、のものを選択してばね加工
を行い、その自由長のばらつきを標準偏差で評価した。
ラメラ間隔と標準偏差の関係を図6(A)〜(D)に示
す。同図に示すように、上記セメンタイトの割合が95
%以上で、ラメラ間隔が0.09〜0.13μmのもの
は自由長のばらつきが小さい。さらに、捻回うねりとの
関係も併せてみると、15μm以下のものでばらつきの
小さいことがわかる。
【0019】(試験例5:表面粗さと精密加工性の関
係)オーステナイト化温度を950℃、恒温変態におけ
る冷媒温度を 570+(x+y)1/2 ×t±5℃(t=3〜15) とし、得られた線材を冷間伸線(2.9mm→1mm)
する際、伸線潤滑剤やダイス摩耗などの条件を変え、表
面粗さの異なる供試材を得た。そして、各供試材を用い
てばねを作製し、その自由長のばらつきを標準偏差で評
価した。第一の評価基準は、10点平均粗さ(Rtm:ド
イツ規格)によるものである。このRtmを10回測定
し、それらの標準偏差と自由長の標準偏差との関係を調
べた。第二の評価基準は、図7に示すように、表面粗さ
における中間高さM(高い10点の平均と低い10点の
平均の中間値)よりも高い部分Hが全表面積に占める比
率によるものである。この比率と自由長の標準偏差との
関係を調べた。第三の評価基準は、線材周方向における
表面粗さのばらつきによるものである。図8に示すよう
に、線材外周を4等分する各位置A〜Dにおける表面粗
さRtmを10回測定し、各部の標準偏差のばらつき
{(標準偏差の最大値−その最小値)/4箇所における
標準偏差の平均値}を算出した。そして、その値と自由
長の標準偏差の関係を調べた。
【0020】各評価基準と自由長の標準偏差のばらつき
の関係を図9(A)〜(C)に示す。まず同図(A)に
示すように、10点平均粗さの標準偏差が0.5〜2.
0μmのとき、自由長のばらつきが小さいことがわか
る。また、同図(B)に示すように、中間高さよりも高
い部分が60〜80%のとき、自由長のばらつきが小さ
いことがわかる。さらに、同図(C)に示すように、周
方向のばらつきが20%以下のとき、自由長のばらつき
が小さいことがわかる。
【0021】(試験例6:断面組織と精密加工性の関
係)オーステナイト化温度を930〜1030℃、恒温
変態における冷媒温度を 570+(x+y)1/2 ×t±5℃(t=3〜15) とし、これを冷間伸線して、熱処理条件の相違により断
面組織の異なる供試材を得た。そして、図10に示すよ
うに、線材断面において、線材表面からD/20(Dは
線材直径)の範囲における組織を調査し、同範囲におい
てパーライトの占める面積比を測定した。そしてこの供
試材をばね加工し、自由長のばらつきを標準偏差で評価
した。その結果、前記面積比が98%以上のものにおい
て自由長のばらつきが小さく、精密加工性に優れること
が確認された。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば長
さ方向のみならず断面方向における組織の均一性も確保
でき、精密加工性に優れた線材を得ることができる。特
に、ばね加工した際の自由長のばらつきを極力小さく抑
えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラメラ間隔と自由長の標準偏差の関係を示すグ
ラフである。
【図2】オーステナイト化温度と自由長の標準偏差の関
係を示すグラフである。
【図3】線材長さ方向に対するセメンタイトの状態を示
す説明図である。
【図4】セメンタイトの長さ,角度と標準偏差の関係を
示すグラフである。
【図5】捻回試験の説明図である。
【図6】ラメラ間隔と自由長の標準偏差の関係を示すグ
ラフで、(A)は捻回うねりが10μmのもの、(B)
は同15μmのもの、(C)は同20μmのもの、
(D)は同30μmのものを示す。
【図7】表面粗さに関する評価基準の説明図である。
【図8】表面粗さの測定位置を示す説明図である。
【図9】(A)はRtmの標準偏差と自由長の標準偏差と
の関係を示すグラフ、(B)は中間高さよりも高い面積
率と自由長の標準偏差との関係を示すグラフ、(C)は
周方向の表面粗さのばらつきと自由長の標準偏差との関
係を示すグラフである。
【図10】線材断面の説明図である。
【符号の説明】 1 長さが10μm以上で、長さ方向に対する角度が5
°以内のセメンタイト 2 長さが10μmに満たないセメンタイト 3 長さ方向に対する角度が5°を越えるセメンタイト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−170151(JP,A) 特開 平6−346190(JP,A) 特開 昭59−85843(JP,A) 特開 平4−346618(JP,A) 特開 平6−49592(JP,A) 特開 平6−226330(JP,A) 特開 平3−271329(JP,A) 特開 平3−215626(JP,A) 特開 平6−136452(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.6〜1.0重量%,Si:0.
    1〜0.5重量%,Mn:0.3〜0.6重量%を含有
    する鋼線において、伸線加工後の組織が次の条件を満た
    すことを特徴とする精密加工性に優れた鋼線。 パーライト組織のラメラ間隔が0.09〜0.13μ
    m。 セメンタイト組織全体に対し、長さが10μm以上
    で、長さ方向に対する角度が5°以内のセメンタイトの
    割合が95%以上。 線表面からD/20(D:線径)の範囲のパーライト
    の占める割合が98%以上。
  2. 【請求項2】 捻回破断試験後における材料の長さ方向
    のうねりが15μm以下であることを特徴とする請求項
    1記載の精密加工性に優れた鋼線。
  3. 【請求項3】 伸線加工後の線表面が下記の条件の少な
    くとも一つを満たすことを特徴とする請求項1または2
    記載の精密加工性に優れた鋼線。 表面粗さ(10点平均Rtm)のn=10の標準偏差が
    0.5〜2μm。 表面粗さにおける中間高さ(高い10点の平均と低い
    10点の平均との中間値)よりも高い部分の面積が全面
    積の60〜80%。 周方向の4箇所における表面粗さ(10点平均Rtm)
    のn=10の標準偏差のばらつきが20%以下。
  4. 【請求項4】 次の工程を含むことを特徴とする鋼線の
    製造方法。 (1)C:0.6〜1.0重量%,Si:0.1〜0.
    5重量%,Mn:0.3〜0.6重量%を含有する炭素
    鋼を熱間圧延する工程。 (2)次の条件でγ化し、恒温変態を行う工程。 γ化温度:930〜1030℃ 恒温変態させるための冷媒温度: 570+(x+y)1/2 ×t±5℃ x:Cの含有量(重量%) y:Siの含有量(重量
    %) t:鉛浴またはソルト浸漬時間(秒) (3)その後、150℃以下の温度で冷間線引加工を行
    う工程。
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