JP3302347B2 - 分光スペクトル帰属同定方法および分光スペクトル帰属同定装置 - Google Patents

分光スペクトル帰属同定方法および分光スペクトル帰属同定装置

Info

Publication number
JP3302347B2
JP3302347B2 JP34122199A JP34122199A JP3302347B2 JP 3302347 B2 JP3302347 B2 JP 3302347B2 JP 34122199 A JP34122199 A JP 34122199A JP 34122199 A JP34122199 A JP 34122199A JP 3302347 B2 JP3302347 B2 JP 3302347B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
function
spectrum
spectral
spectral spectrum
processing step
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP34122199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001159603A (ja
Inventor
実 鳥海
政孝 遠藤
一朗 岡部
功 佐藤
裕之 渡辺
Original Assignee
株式会社半導体先端テクノロジーズ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社半導体先端テクノロジーズ filed Critical 株式会社半導体先端テクノロジーズ
Priority to JP34122199A priority Critical patent/JP3302347B2/ja
Publication of JP2001159603A publication Critical patent/JP2001159603A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3302347B2 publication Critical patent/JP3302347B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、分光スペクトル
の同定技術に係り、特に分光分析を行う装置等により試
料に関する分光スペクトルを測定して得られた分光スペ
クトルデータを基にスペクトル成分を同定するための分
光スペクトル帰属同定方法および分光スペクトル帰属同
定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、材料計測で得られる分光スペクト
ルのような観測波形の多くは、特定の成分に特有の幾つ
かの孤立ピーク波形の重なりとして現れる。したがっ
て、このような波形を基に各成分の同定や定量などが盛
んに行われている。例えば、試料に関する分光スペクト
ルを測定し、分光スペクトル中の各スペクトル成分の波
長および強度を基に、試料に含まれる物質を同定し、物
質の量を測定することは広く行われている。既知の物質
であれば、その波長や強度は既に知られており、同定に
利用される。
【0003】この一方で、理論計算による同定も行われ
ている。例えば、物質の分子構造を基に分子軌道法によ
り遷移エネルギーおよび振動子強度を計算し、測定され
た分光スペクトルと比較することで、スペクトル同定が
行われる。この場合、遷移エネルギーと各スペクトル成
分の分光波長を比較し、振動子強度と各スペクトル成分
の吸収強度を比較することになる。理論計算から予想で
きる分光スペクトルはスペクトル幅を持たない単なる線
スペクトルの並びである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実測さ
れる分光スペクトルは線スペクトルの並びでなく、より
広い幅を持った帯スペクトルの並びである。そのため
に、実測される分光スペクトルの実測値と理論計算との
形態の違いが大きく、同定できない場合が多いという問
題点があった。
【0005】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、スペクトル幅がなくピーク高だ
けで比較する従来の分光スペクトル方法よりも容易に分
光スペクトルの帰属を同定ができ、可視分光スペクトル
や紫外分光スペクトル、真空紫外分光スペクトルに限ら
ず赤外分光スペクトルやラマン分光スペクトル、核磁気
共鳴分光スペクトルなど広い分野の分光スペクトルに適
用できる分光スペクトル帰属同定方法および分光スペク
トル帰属同定装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明にかかる分光スペクトル帰属同定方法は、帰属同
定すべき分光スペクトルに対して分子軌道法の理論値を
用いて帰属を同定する分光スペクトル帰属同定方法であ
って、分子軌道法で計算した遷移エネルギーを中心エネ
ルギーとして、振動子強度を積分エネルギーとしたピー
ク波形の関数を当てはめてモデル関数を作成する工程を
有するものである。
【0007】また、請求項2記載の発明にかかる分光ス
ペクトル帰属同定方法は、上記請求項1記載の発明にお
いて、前記ピーク波形の関数としてガウス関数を当ては
めてモデル関数を作成する工程を有するものである。
【0008】また、請求項3記載の発明にかかる分光ス
ペクトル帰属同定方法は、上記請求項2記載の発明にお
いて、帰属同定すべき分光スペクトルに対して、分子軌
道法で計算した遷移エネルギーを中心エネルギーとする
とともに、振動子強度を積分エネルギーとして、ガウス
関数を当てはめてモデル関数を作成する工程を有するも
のである。
【0009】また、請求項4記載の発明にかかる分光ス
ペクトル帰属同定方法は、上記請求項1記載の発明にお
いて、前記ピーク波形の関数としてローレンツ関数を当
てはめてモデル関数を作成する工程を有するものであ
る。
【0010】また、請求項5記載の発明にかかる分光ス
ペクトル帰属同定方法は、上記請求項1乃至4のいずれ
か一項に記載の発明において、分子軌道法の計算結果
を、観測値と類似したスペクトル幅を有した前記ピーク
波形で表現する工程を有するものである。
【0011】また、請求項6記載の発明にかかる分光ス
ペクトル帰属同定方法は、上記請求項1乃至5のいずれ
か一項に記載の発明において、通常の測定された少なく
とも分光波長、吸光度を含む分光スペクトルを入力デー
タとし入力する第1処理工程と、分子軌道法で対応する
分子構造を基に計算された遷移エネルギーと振動子強度
を入力データとする第2処理工程と、前記ピーク波形の
関数を選択し、モデル関数を作成する第3処理工程と、
分光スペクトルとの残差平方和を最小化し、パラメータ
を決定する第4処理工程と、前記第4処理工程で計算し
て得られたパラメータを用いてモデル関数を計算し、同
定の様子を表示する第5処理工程を有するものである。
【0012】また、請求項7記載の発明にかかる分光ス
ペクトル帰属同定方法は、上記請求項6に記載の発明に
おいて、分光スペクトルが入力データとして入力され、
出力データを画面上に表示して同定を可能にする端末入
出力工程と、前記第1処理工程乃至前記第5処理工程を
実行するプログラムを格納する記憶工程と、前記残差平
方和を最小にして最適化する前記第4処理工程を実行す
る演算工程と、分子軌道計算値および前記ピーク波形の
関数を入力データとして記憶する入力データメモリ工程
と、パラメータベクトルが格納される出力データメモリ
工程を有し、当該パラメータベクトルを用いてモデル関
数を計算し、出力データとして前記端末入出力工程で用
いる入出力端末の画面上に表示して分光スペクトルの帰
属同定を行うものである。
【0013】また、請求項8記載の発明にかかる分光ス
ペクトル帰属同定装置は、帰属同定すべき分光スペクト
ルに対して分子軌道法の理論値を用いて帰属を同定する
分光スペクトル帰属同定装置であって、分子軌道法で計
算した遷移エネルギーを中心エネルギーとして、振動子
強度を積分エネルギーとしたピーク波形の関数を当ては
めてモデル関数を作成する手段を有するものである。
【0014】また、請求項9記載の発明にかかる分光ス
ペクトル帰属同定装置は、上記請求項8記載の発明にお
いて、前記ピーク波形の関数としてガウス関数を当ては
めてモデル関数を作成する手段を有するものである。
【0015】また、請求項10記載の発明にかかる分光
スペクトル帰属同定装置は、上記請求項9に記載の発明
において、帰属同定すべき分光スペクトルに対して、分
子軌道法で計算した遷移エネルギーを中心エネルギーと
するとともに、振動子強度を積分エネルギーとして、ガ
ウス関数を当てはめてモデル関数を作成する手段を有す
るものである。
【0016】また、請求項11記載の発明にかかる分光
スペクトル帰属同定装置は、上記請求項8に記載の発明
において、前記ピーク波形の関数としてローレンツ関数
を当てはめてモデル関数を作成する手段を有するもので
ある。
【0017】また、請求項12記載の発明にかかる分光
スペクトル帰属同定装置は、上記請求項8乃至11のい
ずれか一項に記載の発明において、少なくともガウス関
数、ローレンツ関数を含む所定の関数群の中から、前記
ピーク波形の関数を分光スペクトルに応じて最適に選択
して設定する手段を有するものである。
【0018】また、請求項13記載の発明にかかる分光
スペクトル帰属同定装置は、上記請求項8乃至12のい
ずれか一項に記載の発明において、通常の測定された少
なくとも分光波長、吸光度を含む分光スペクトルを入力
データとし入力する第1処理工程を実行する手段と、分
子軌道法で対応する分子構造を基に計算された分子軌道
計算値と分子軌道計算値を入力データとする第2処理工
程を実行する手段と、前記ピーク波形の関数を選択し、
モデル関数を作成する第3処理工程を実行する手段と、
分光スペクトルとの残差平方和を最小化し、パラメータ
を決定する第4処理工程を実行する手段と、前記第4処
理工程で計算して得られたパラメータを用いてモデル関
数を計算し、同定の様子を表示する第5処理工程を実行
する手段を有するものである。
【0019】また、請求項14記載の発明にかかる分光
スペクトル帰属同定装置は、上記請求項13に記載の発
明において、分光スペクトルが入力データとして入力さ
れ、出力データを画面上に表示して同定を可能にするた
めの入出力端末と、前記第1処理工程乃至前記第5処理
工程を実行するプログラムが格納されている記憶装置
と、前記残差平方和を最小にして最適化する前記第4処
理工程を実行する演算手段と、分子軌道計算値および前
記ピーク波形の関数を入力データとして記憶する入力デ
ータメモリと、パラメータベクトルが格納される出力デ
ータメモリを有し、当該パラメータベクトルを用いてモ
デル関数を計算し、出力データとして前記入出力端末の
画面上に表示して分光スペクトルの帰属同定を行うよう
に構成されているものである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は、帰属同定すべき
分光スペクトルに対して、分子軌道法で計算した遷移エ
ネルギーを中心エネルギーとするとともに、振動子強度
を積分エネルギーとしたガウス関数をピーク波形の関数
として当てはめる点にある。これにより、スペクトル幅
がなくピーク高だけで比較する従来の分光スペクトル方
法よりも容易に分光スペクトルの帰属を同定ができるよ
うになるといった効果を奏する。その理由は、分子軌道
法の計算結果を、観測値と類似したスペクトル幅を有し
たピーク波形で表現できるからである。さらに加えて、
可視分光スペクトルや紫外分光スペクトル、真空紫外分
光スペクトルに限らず、赤外分光スペクトルやラマン分
光スペクトル、核磁気共鳴分光スペクトルなど広い分野
の分光スペクトルに適用できるようになるといった効果
を奏する。その理由は、ピーク波形の関数を分光スペク
トルに合わせてガウス関数やローレンツ関数などに自由
に設定することができるからである。以下、この発明の
一実施の形態を詳細に説明する。
【0021】初めに、本発明の分光スペクトル帰属同定
方法の原理を説明する。分光スペクトル計測において
は、分光スペクトルの分析対象領域に含まれる孤立ピー
ク波形を同定することを目的としている。本実施の形態
では、分子軌道法に基づいて得られた遷移エネルギーお
よび振動子強度を利用して測定分光スペクトルにおける
孤立ピーク波形の幅および強度の推定を行う。
【0022】まず、m点からなる分光スペクトルの測定
値I(j);j=1,2,…,m(自然数)がn個のピ
ーク波形fi(j;p);i=1,2,…,n(自然
数)を含み観測されたとすると、分光スペクトルの測定
値I(j)は、下記の式(1)で表現される。
【0023】
【数1】
【0024】上記式(1)において、pは各ピークに含
まれるパラメータを要素とするベクトルであり、n
(j)は雑音を表す。もちろん、観測値にベースライン
の寄与が含まれていたり、装置関数の寄与が含まれるこ
とはあるが、以下の議論は同様に成り立つので、ここで
はベースラインや装置関数は無視できるとして説明を進
める。
【0025】分光スペクトルの帰属同定のための推定を
行うためには、測定値から推定曲線への残差の二乗和R
(p)を最小化すれば良い。
【0026】
【数2】
【0027】ここで、Wjは重み係数であって、観測値
に含まれる誤差(雑音)の影響を最小限に抑え、高い精
度を得るような適合を行えば良い。
【0028】例えば、各ピーク波形を表す関数をガウス
関数とすれば、下記の式(3)となる。
【0029】
【数3】
【0030】すなわち、ピーク波形の中心波長λmax
して、当てはめ因子pは定数aとwになる。
【0031】分子軌道法により得られた遷移エネルギー
を中心波長λmaxとし、また振動子強度を式(4)に示
すエネルギー積分値になるという拘束条件のもとで、上
記測定値から推定曲線への残差の二乗和R(p)を最小
化することにより、当てはめ因子aとwが定まる。
【0032】
【数4】
【0033】このパラメータ推定は非線型最小二乗法で
あるから、一般的なシンプレックス法やGauss−N
ewton(ガウス−ニュートン)法、共役勾配法など
の公知の最適化法が適用できる。
【0034】本発明では、線スペクトルでなく、スペク
トル線の広がりを考慮してあるために、実測のスペクト
ルとの対応がつきやすく、容易に分光スペクトルの帰属
を同定できる。
【0035】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、以下に掲げる効果を奏する。まず第1の効果は、分
子軌道法の計算結果を、観測値と類似したスペクトル幅
を有したピーク波形で表現できるので、スペクトル幅が
なくピーク高だけで比較する従来の分光スペクトル方法
よりも容易に分光スペクトルの帰属を同定ができること
である。
【0036】また第2の効果は、ピーク波形の関数を分
光スペクトルに合わせてガウス関数やローレンツ関数な
どに自由に設定することができるので、可視分光スペク
トルや紫外分光スペクトル、真空紫外分光スペクトルに
限らず、赤外分光スペクトルやラマン分光スペクトル、
核磁気共鳴分光スペクトルなど広い分野の分光スペクト
ルに適用できることである。
【0037】以下、この発明の一実施の形態を図面に基
づいて詳細に説明する。図1は本発明の分光スペクトル
帰属同定方法を説明するためのフローチャートである。
本実施の形態では、一例として、ポリ(ヒドロキシスチ
レン)の真空紫外分光スペクトルを帰属同定した実施例
について記す。本発明の分光スペクトルの同定方法のフ
ローチャートを図1に示す。
【0038】図1を参照すると、本実施例では、まず、
通常の測定された分光スペクトル(分光波長、吸光度
等)を入力データとし入力する(処理1(第1処理工
程))。続いて、分子軌道法で対応する分子構造を基に
計算された遷移エネルギー(分子軌道計算値)と振動子
強度(分子軌道計算値)を入力データとする(処理2
(第2処理工程))。続いて、ピーク波形の関数を選択
し、モデル関数を作成する(処理3(第3処理工
程))。続いて、分光スペクトルとの残差平方和を最小
化し、パラメータを決定する(処理4(第4処理工
程))。続いて、この処理4(第4処理工程)で計算し
て得られたパラメータを用いてモデル関数を計算し、同
定の様子を表示する(処理5(第5処理工程))。
【0039】次に、図1に示した分光スペクトル帰属同
定方法を実行する本発明の分光スペクトル帰属同定装置
を図2に示す。図2は本発明の分光スペクトル帰属同定
装置10の構成を説明するためのブロック図である。図
2において、1は入出力端末、2は入力データ、3は記
憶装置、4はCPU、5は出力データ、6は入力データ
メモリ、7は出力データメモリ、10は分光スペクトル
帰属同定装置を示している。図2を参照すると、本実施
の形態の分光スペクトル帰属同定装置10は、分光スペ
クトルが入力データとして入力され、出力データ5を画
面上に表示して同定を可能にするための入出力端末1
と、上記処理1(第1処理工程)乃至処理5(第5処理
工程)を実行するプログラム(例えば、非線型最小二乗
法プログラム)が格納されている記憶装置3と、前記残
差平方和を最小にして最適化する処理4(第4処理工
程)を実行するCPU4(演算手段)と、分子軌道計算
値およびピーク波形関数を入力データ2として記憶する
入力データメモリ6と、パラメータベクトルが格納され
る出力データメモリ7を備えている。このパラメータベ
クトルを用いてモデル関数を計算し、出力データ5とし
て入出力端末1の画面上に表示し、同定を可能にする。
【0040】次に分光スペクトル帰属同定装置10の動
作(分光スペクトル帰属同定方法)について説明する。
図2を参照すると、本実施の形態の分光スペクトル帰属
同定装置10は、まず最初に、入出力端末1により入力
された分光スペクトル、分子軌道計算値およびピーク波
形関数を入力データ2とし、入力データメモリ6へ記憶
する。記憶装置3には、上記処理1(第1処理工程)乃
至処理5(第5処理工程)を実行するプログラムが格納
されている。処理4(第4処理工程)を実行するために
記憶装置3に格納されている非線型最小二乗法プログラ
ム(計算手段の一例)を用いてCPU4(演算手段)に
より前記残差平方和を最小にして最適化する(処理4
(第4処理工程))ことによりパラメータベクトルを出
力データメモリ7へ出力する。このパラメータベクトル
を用いてモデル関数を計算し、出力データ5として入出
力端末1の画面上に表示し、同定を可能にする。
【0041】
【実施例】実施例1.以下、この発明の実施例1を図面
に基づいて詳細に説明する。本実施例では、図2に示す
分光スペクトル帰属同定装置10を用いた分光スペクト
ルの帰属同定の例について示す。本実施例では、まず、
通常の測定された分光スペクトルを入力データとする
(処理1(第1処理工程))。すなわち、弗化マグネシ
ウム基板上にポリ(ヒドロキシスチレン)溶液を回転塗
布し、90℃程度で1分間程度乾燥させ、厚さ90nm
程度のポリ(ヒドロキシスチレン)薄膜の試料を作成
し、真空紫外分光光度計によりポリ(ヒドロキシスチレ
ン)の分光スペクトルを測定し、入力データとする(処
理1(第1処理工程))。その分光スペクトルを図3に
示す。
【0042】続いて、分子軌道法で対応する分子構造を
基に遷移エネルギーと振動子強度を計算して求める(処
理2(第2処理工程))。具体的には半経験的分子軌道
計算プログラムMOPACを用いて、分子軌道法により
ポリ(ヒドロキシスチレン)の遷移エネルギーと振動子
強度を計算する。すなわち、ポリ(ヒドロキシスチレ
ン)のモデル分子として、エチルフェノールの分子構造
を入力ファイルとして、Z−matrixを作成し、そ
の分子構造を最適化し、当該最適化した分子構造におけ
る分子軌道エネルギーおよび分子軌道間の積分値を基
に、遷移エネルギーおよび振動子強度を求める。その結
果の主な値を表1に示す。表1はポリ(ヒドロキシスチ
レン)の分子軌道法により計算された分光波長と振動子
強度を示す表である。
【0043】
【表1】
【0044】続いて、ピーク波形のモデル関数を選択
し、最適化法によりパラメータを決定する。すなわち、
表1に示す各遷移エネルギーに対応するピーク波形を、
遷移エネルギーを中心波長λmaxとし、式(5)に示す
エネルギー積分値を振動子強度とするガウス分布(式
(6))でモデル化する(処理3(第3処理工程))。
【0045】
【数5】
【0046】
【数6】
【0047】続いて、130nm程度(nm:10億分
の1メートル)から300nm程度まで2nm間隔で8
5点測定した分光スペクトルI(j);j=1,2,
…,85との上記モデル波形との残差平方和(式
(7))をシンプレックス法で最適化し、パラメータベ
クトルpを求める(処理4(第4処理工程))。
【0048】
【数7】
【0049】続いて、当該処理4(第4処理工程)で計
算して得られたパラメータを用いてモデル波形(式
(8))を表示し、観測値と比較し、同定の様子を表示
する(処理5(第5処理工程))。
【0050】
【数8】
【0051】以上の処理により得られたモデル波形を図
4に示す。図4はポリ(ヒドロキシスチレン)の分光ス
ペクトルのモデル波形を示す図である。本実施例では、
図4に示すように、容易に観測スペクトルと分子軌道計
算とを対応づけることが可能になり、各ピーク波形の帰
属が容易にできるようになる。すなわち、200nm前
後の吸収スペクトルは分子軌道法で良く再現されてお
り、同定可能である。一方、150nmよりも短波長側
ではスペクトルを再現することができず、計算による振
動子強度が小さく、計算が不適当であることが分かっ
た。
【0052】参考として、従来の振動子強度を線スペク
トルで示した同定を図5に示す。図5に示すように、計
算値はスペクトル幅のない線で表されるため、観測値と
の対応が取り難く、同定が難しいことが分かる。
【0053】実施例2.以下、この発明の実施例2を図
面に基づいて詳細に説明する。以下では、ポリ(メチル
メタクリレート)に適用した実施例を示し、本発明の手
法が、スペクトル同定法として有効であることを示す。
【0054】本実施例では、まず、弗化マグネシウム基
板上にポリ(メチルメタクリレート)溶液を回転塗布
し、180℃程度で1分間程度乾燥させ、厚さ100n
m程度のポリ(メチルメタクリレート)薄膜の試料を作
成し、真空紫外分光光度計によりポリ(メチルメタクリ
レート)の分光スペクトルを測定する。その分光スペク
トルを図6に示す。
【0055】続いて、半経験的分子軌道計算プログラム
MOPACを用いて、分子軌道法によりポリ(メチルメ
タクリレート)の遷移エネルギーと振動子強度を計算す
る。すなわち、ポリ(メチルメタクリレート)のモデル
分子として、メチルメタクリレートの分子構造を入力フ
ァイルとして、Z−matrixを作成し、構造最適化
し、当該最適化した分子構造における分子軌道エネルギ
ーおよび、分子軌道間の積分値を基に、遷移エネルギー
および振動子強度を求める。当該各遷移エネルギーに対
応するピーク波形を、遷移エネルギーを中心波長λmax
とし、エネルギー積分値を振動子強度とするローレンツ
分布でモデル化する。
【0056】続いて、130nm程度から300nm程
度まで2nm間隔で85点測定した分光スペクトルI
(j);j=1,2,…,85との上記モデル波形との
残差平方和をGauss−Newton(ガウス−ニュ
ートン)法で最適化し、パラメータベクトルpを求め
た。その結果から得られたモデル波形を図7に示す。
【0057】これより、本実施例では、容易に観測スペ
クトルと分子軌道計算とを対応づけることが可能にな
り、各ピーク波形の帰属が容易にできた。以上の本発明
の方法で分光スペクトルの同定を行うことができるよう
になるといった効果を奏する。
【0058】なお、本発明が上記各実施の形態に限定さ
れず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形
態は適宜変更され得ることは明らかである。また上記構
成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定され
ず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にす
ることができる。また、各図において、同一構成要素に
は同一符号を付している。
【0059】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、以下に掲げる効果を奏する。まず第1の効果は、分
子軌道法の計算結果を、観測値と類似したスペクトル幅
を有したピーク波形で表現できるので、スペクトル幅が
なくピーク高だけで比較する従来の分光スペクトル方法
よりも容易に分光スペクトルの帰属を同定ができること
である。
【0060】また第2の効果は、ピーク波形の関数を分
光スペクトルに合わせてガウス関数やローレンツ関数な
どに自由に設定することができるので、可視分光スペク
トルや紫外分光スペクトル、真空紫外分光スペクトルに
限らず、赤外分光スペクトルやラマン分光スペクトル、
核磁気共鳴分光スペクトルなど広い分野の分光スペクト
ルに適用できることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の分光スペクトル帰属同定方法を説明
するためのフローチャートである。
【図2】 本発明の分光スペクトル帰属同定装置の構成
を説明するためのブロック図である。
【図3】 ポリ(ヒドロキシスチレン)の分光スペクト
ルの測定データを示す図である。
【図4】 ポリ(ヒドロキシスチレン)の分光スペクト
ルのモデル波形を示す図である。
【図5】 ポリ(ヒドロキシスチレン)の分光スペクト
ルの従来の同定を示す説明図である。
【図6】 ポリ(メチルメタクリレート)の分光スペク
トルの測定データを示す図である。
【図7】 ポリ(メチルメタクリレート)の分光スペク
トルのモデル波形を示す図である。
【符号の説明】
1 入出力端末、 2 入力データ、 3 記憶装置、
4 CPU、 5出力データ、 6 入力データメモ
リ、 7 出力データメモリ、 10 分光スペクトル
帰属同定装置。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 功 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社半導体先端テクノロジーズ内 (72)発明者 渡辺 裕之 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社半導体先端テクノロジーズ内 (56)参考文献 特開 平2−196945(JP,A) 特開 平8−44701(JP,A) 特開 平9−297101(JP,A) 特開 昭63−25521(JP,A) 特開 平6−82307(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61 G01J 3/00 - 3/52 JICSTファイル(JOIS) 実用ファイル(PATOLIS) 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帰属同定すべき分光スペクトルに対して
    分子軌道法の理論値を用いて帰属を同定する分光スペク
    トル帰属同定方法であって、 分子軌道法で計算した遷移エネルギーを中心エネルギー
    として、振動子強度を積分エネルギーとしたピーク波形
    の関数を当てはめてモデル関数を作成する工程を有する
    ことを特徴とする分光スペクトル帰属同定方法。
  2. 【請求項2】 前記ピーク波形の関数としてガウス関数
    を当てはめてモデル関数を作成する工程を有することを
    特徴とする請求項1に記載の分光スペクトル帰属同定方
    法。
  3. 【請求項3】 帰属同定すべき分光スペクトルに対し
    て、分子軌道法で計算した遷移エネルギーを中心エネル
    ギーとするとともに、振動子強度を積分エネルギーとし
    て、ガウス関数を当てはめてモデル関数を作成する工程
    を有することを特徴とする請求項2に記載の分光スペク
    トル帰属同定方法。
  4. 【請求項4】 前記ピーク波形の関数としてローレンツ
    関数を当てはめてモデル関数を作成する工程を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の分光スペクトル帰属同
    定方法。
  5. 【請求項5】 分子軌道法の計算結果を、観測値と類似
    したスペクトル幅を有した前記ピーク波形で表現する工
    程を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    一項に記載の分光スペクトル帰属同定方法。
  6. 【請求項6】 通常の測定された少なくとも分光波長、
    吸光度を含む分光スペクトルを入力データとし入力する
    第1処理工程と、 分子軌道法で対応する分子構造を基に計算された遷移エ
    ネルギーと振動子強度を入力データとする第2処理工程
    と、 前記ピーク波形の関数を選択し、モデル関数を作成する
    第3処理工程と、 分光スペクトルとの残差平方和を最小化し、パラメータ
    を決定する第4処理工程と、 前記第4処理工程で計算して得られたパラメータを用い
    てモデル関数を計算し、同定の様子を表示する第5処理
    工程を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    か一項に記載の分光スペクトル帰属同定方法。
  7. 【請求項7】 分光スペクトルが入力データとして入力
    され、出力データを画面上に表示して同定を可能にする
    端末入出力工程と、 前記第1処理工程乃至前記第5処理工程を実行するプロ
    グラムを格納する記憶工程と、 前記残差平方和を最小にして最適化する前記第4処理工
    程を実行する演算工程と、 分子軌道計算値および前記ピーク波形の関数を入力デー
    タとして記憶する入力データメモリ工程と、 パラメータベクトルが格納される出力データメモリ工程
    を有し、 当該パラメータベクトルを用いてモデル関数を計算し、
    出力データとして前記端末入出力工程で用いる入出力端
    末の画面上に表示して分光スペクトルの帰属同定を行う
    ことを特徴とする請求項6に記載の分光スペクトル帰属
    同定方法。
  8. 【請求項8】 帰属同定すべき分光スペクトルに対して
    分子軌道法の理論値を用いて帰属を同定する分光スペク
    トル帰属同定装置であって、 分子軌道法で計算した遷移エネルギーを中心エネルギー
    として、振動子強度を積分エネルギーとしたピーク波形
    の関数を当てはめてモデル関数を作成する手段を有する
    ことを特徴とする分光スペクトル帰属同定装置。
  9. 【請求項9】 前記ピーク波形の関数としてガウス関数
    を当てはめてモデル関数を作成する手段を有することを
    特徴とする請求項8に記載の分光スペクトル帰属同定装
    置。
  10. 【請求項10】 帰属同定すべき分光スペクトルに対し
    て、分子軌道法で計算した遷移エネルギーを中心エネル
    ギーとするとともに、振動子強度を積分エネルギーとし
    て、ガウス関数を当てはめてモデル関数を作成する手段
    を有することを特徴とする請求項9に記載の分光スペク
    トル帰属同定装置。
  11. 【請求項11】 前記ピーク波形の関数としてローレン
    ツ関数を当てはめてモデル関数を作成する手段を有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の分光スペクトル帰属
    同定装置。
  12. 【請求項12】 少なくともガウス関数、ローレンツ関
    数を含む所定の関数群の中から、前記ピーク波形の関数
    を分光スペクトルに応じて最適に選択して設定する手段
    を有することを特徴とする請求項8乃至11のいずれか
    一項に記載の分光スペクトル帰属同定装置。
  13. 【請求項13】 通常の測定された少なくとも分光波
    長、吸光度を含む分光スペクトルを入力データとし入力
    する第1処理工程を実行する手段と、 分子軌道法で対応する分子構造を基に計算された分子軌
    道計算値と分子軌道計算値を入力データとする第2処理
    工程を実行する手段と、 前記ピーク波形の関数を選択し、モデル関数を作成する
    第3処理工程を実行する手段と、 分光スペクトルとの残差平方和を最小化し、パラメータ
    を決定する第4処理工程を実行する手段と、 前記第4処理工程で計算して得られたパラメータを用い
    てモデル関数を計算し、同定の様子を表示する第5処理
    工程を実行する手段を有することを特徴とする請求項8
    乃至12のいずれか一項に記載の分光スペクトル帰属同
    定装置。
  14. 【請求項14】 分光スペクトルが入力データとして入
    力され、出力データを画面上に表示して同定を可能にす
    るための入出力端末と、 前記第1処理工程乃至前記第5処理工程を実行するプロ
    グラムが格納されている記憶装置と、 前記残差平方和を最小にして最適化する前記第4処理工
    程を実行する演算手段と、 分子軌道計算値および前記ピーク波形の関数を入力デー
    タとして記憶する入力データメモリと、 パラメータベクトルが格納される出力データメモリを有
    し、 当該パラメータベクトルを用いてモデル関数を計算し、
    出力データとして前記入出力端末の画面上に表示して分
    光スペクトルの帰属同定を行うように構成されているこ
    とを特徴とする請求項13に記載の分光スペクトル帰属
    同定装置。
JP34122199A 1999-11-30 1999-11-30 分光スペクトル帰属同定方法および分光スペクトル帰属同定装置 Expired - Fee Related JP3302347B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34122199A JP3302347B2 (ja) 1999-11-30 1999-11-30 分光スペクトル帰属同定方法および分光スペクトル帰属同定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34122199A JP3302347B2 (ja) 1999-11-30 1999-11-30 分光スペクトル帰属同定方法および分光スペクトル帰属同定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001159603A JP2001159603A (ja) 2001-06-12
JP3302347B2 true JP3302347B2 (ja) 2002-07-15

Family

ID=18344325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34122199A Expired - Fee Related JP3302347B2 (ja) 1999-11-30 1999-11-30 分光スペクトル帰属同定方法および分光スペクトル帰属同定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3302347B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AUPS155202A0 (en) * 2002-04-05 2002-05-16 Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation Methods of identifying endmember spectral values for hyperspectral image data
JP5031605B2 (ja) * 2008-01-30 2012-09-19 新日本製鐵株式会社 核磁気共鳴スペクトルの帰属方法
JP5155845B2 (ja) * 2008-03-25 2013-03-06 住友化学株式会社 構造推定装置、構造推定方法、構造推定プログラムおよび記録媒体
GB201406340D0 (en) * 2014-04-08 2014-05-21 Analog Devices Technology Dominant signal detection method and apparatus
GB201406346D0 (en) 2014-04-08 2014-05-21 Analog Devices Technology Unwanted component reduction system
JP7018297B2 (ja) * 2017-11-16 2022-02-10 日本電子株式会社 スペクトル解析装置及び方法
CN109341855B (zh) * 2018-10-26 2020-10-30 中国人民解放军海军工程大学 一种基于fbg光谱奇偶分解的精确寻峰方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001159603A (ja) 2001-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Valensise et al. Removing non-resonant background from CARS spectra via deep learning
US7243030B2 (en) Methods, systems and computer programs for deconvolving the spectral contribution of chemical constituents with overlapping signals
JP4884483B2 (ja) ヘアを分析するための方法
Kriesten et al. Fully automated indirect hard modeling of mixture spectra
Goicoechea et al. MULTIVAR. A program for multivariate calibration incorporating net analyte signal calculations
JP2012505404A (ja) 波長変調スペクトロスコピー装置の較正方法
Kandjani et al. A new paradigm for signal processing of Raman spectra using a smoothing free algorithm: Coupling continuous wavelet transform with signal removal method
WO2014094039A1 (en) A background correction method for a spectrum of a target sample
Rutan Adaptive kalman filtering
JP3302347B2 (ja) 分光スペクトル帰属同定方法および分光スペクトル帰属同定装置
Fedunov et al. Theory of fluorescence spectrum dynamics and its application to determining the relaxation characteristics of the solvent and intramolecular vibrations
Lórenz-Fonfrı́a et al. Curve-fitting of Fourier manipulated spectra comprising apodization, smoothing, derivation and deconvolution
JP2000346801A5 (ja)
Brouckaert et al. Calibration transfer of a Raman spectroscopic quantification method from at-line to in-line assessment of liquid detergent compositions
JP2000346801A (ja) Ftir法による多成分ガス分析方法
Vishnevskiy et al. Gas standards in gas electron diffraction: accurate molecular structures of CO 2 and CCl 4
Davies et al. Numerical 1-loop correction from a potential yielding ultra-slow-roll dynamics
Łydżba-Kopczyńska et al. Optical constants of liquid pyrrole in the infrared
JP3250113B2 (ja) 近赤外分析法における検量線の作成方法
CN109253981B (zh) 基于红外光谱的定量分析模型建立方法及装置
Barbe et al. The 2ν2 and 3ν2− ν2 bands of ozone
JPH0829255A (ja) 波形解析装置
Carneiro et al. Speeding-up exchange-mediated saturation transfer experiments by Fourier transform
Ng et al. First analysis of the hybrid A/B-type 2ν8 band of C2HD3 and the Coriolis interactions with the ν3+ ν4 band by high-resolution FTIR spectroscopy
JP6572169B2 (ja) 成分濃度測定装置及び成分濃度測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080426

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090426

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100426

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees