JP3300820B2 - 熱転写記録媒体 - Google Patents

熱転写記録媒体

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JP3300820B2
JP3300820B2 JP08401693A JP8401693A JP3300820B2 JP 3300820 B2 JP3300820 B2 JP 3300820B2 JP 08401693 A JP08401693 A JP 08401693A JP 8401693 A JP8401693 A JP 8401693A JP 3300820 B2 JP3300820 B2 JP 3300820B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写記録媒体に関し、
詳しくは、スティッキング現象やブロッキング現象を発
生させることなく、保存安定性及び印字品質に優れた熱
転写記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】熱転写記録方式においては、支持体及び
その支持体の表面に設けられた熱転写性インク層からな
る熱転写記録媒体の熱転写性インク層と被転写紙とを加
圧接触させ、支持体の反対面(裏面)にサーマルヘッド
を接触させた状態でヘッドにパルス状の信号電流を送っ
てサーマルヘッドを加熱させ、この熱により熱転写性イ
ンク層を溶融あるいは昇華させ、被転写紙に印字記録さ
せるようにしている。
【0003】熱溶融型転写方式は、黒色印字ではインク
層にカーボンブラックを加えた熱転写記録媒体により印
字し、カラー印字ではイエロー、マゼンタ、シアンの3
原色の熱転写記録媒体を別個に用意し、同一被転写紙に
各3原色を3回重ね転写し、画像形成する方法を採って
いる。一方、昇華型熱転写方式は、昇華するインク量を
サーマルヘッドの熱量によって制御し、容易に階調印字
ができる。高濃度に画像を印字するには、印加電圧を上
げるか又は電流パルスの印加時間を長くすればよく、ま
た低濃度に画像を印字するには、印加電圧を下げるか又
は電流パルスの印加時間を短くすればよい。カラー印字
は、熱溶融型と同様の方法により行なうことができ、サ
ーマルヘッド上の熱量を変化させることにより、階調性
のあるカラー印字が可能となる。
【0004】ところで従来より、熱溶融型又は昇華型熱
転写記録媒体の支持体には、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)などのプラスチックフィルムが汎用されて
いる。ただ、PET等のプラスチックフィルムは、転写
時のサーマルヘッドの熱でサーマルヘッドに接する部分
が融解してサーマルヘッドに融着し、記録媒体が安定し
た速度で搬送できなくなる。この現象(スティッキング
現象)は、印字品質を著しく低下させるだけでなく、融
着したフィルムがサーマルヘッドから剥がれる時に大き
な騒音を発生させたり、融着したまま記録媒体の搬送を
停止させたり、あるいは支持体を破断させたりする原因
になる。
【0005】このスティッキング現象を防止するため、
支持体の一方の面(熱転写性インク層と反対側でサーマ
ルヘッドに接する面)に耐熱保護層を形成する方法が種
々提案されている。例えば、特開昭55−7467号
及び同63−172688号公報等には、支持体の一方
にシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェ
ノール樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド
樹脂又はセルロース樹脂等からなる耐熱保護層を設ける
ことが提案されている。また、特開昭60−2019
89号公報には、芳香族ポリアミドからなる耐熱保護層
を設けることが、更に特開昭63−203387号公報
には、芳香族ポリサルフォン系樹脂からなる耐熱保護層
を設けることが、それぞれ提案されている。しかし、こ
れらの耐熱保護層は、スティッキング現象を防止するに
は不充分であるし、熱転写記録媒体をロール状態にして
保存した場合に耐熱保護層と熱転写性インク層とが張り
付いたりする、いわゆるブロッキング現象が発生する。
ブロッキング現象が発生すると、ロール状態の熱転写記
録媒体が円滑に搬送されなくなったり、耐熱保護層に移
行・付着したインク層成分がサーマルヘッドの発熱体及
びその近傍に融着又は付着し、印字品質を著しく低下さ
せる。
【0006】また、特開昭61−143195号公報
には、シリコーングラフト又はブロックアクリル系共重
合体からなる背面層(耐熱保護層)を設けることが提案
されている。シリコーングラフト又はブロックアクリル
系共重合体からなる背面層は、スベリ性に優れスティッ
キング現象を防止し、耐熱性及び耐ブロッキング性に優
れている。しかし、シリコーングラフト又はブロックア
クリル系共重合体は、成膜性に劣るため、この共重合体
からなる背面層は連続印字の際、サーマルヘッドにより
削られ、サーマルヘッドの発熱体及びその近傍に背面層
構成物が融着又は付着し、ブロッキング現象の発生の場
合と同様な印字品質の低下が発生するため、良好な印字
品質を得るには、サーマルヘッドの清掃を頻繁に行なわ
れなければならないという欠点がある。
【0007】更に、特開平1−221281号公報に
は、エチルセルロース樹脂にシリコーンオイルを添加し
た耐熱保護層を設けることが提案されているが、これは
常温で固体又は半固体の界面活性剤などを添加した樹脂
層を設ける方法(特開昭57−129789号公報)と
同様に、高温下での放置又は長期間の保存中に、シリコ
ーンオイル又は界面活性剤などの添加物がインク層に移
行し、転写むら及び画像の欠けを発生させ、著しく印字
品質を低下させるという難点がある。また更に、特開
平1−234292号公報には、アセテート基を含むセ
ルロースエステル樹脂又はこの樹脂にシリコーンオイル
を添加した層を耐熱保護層として設けることが記載され
ているが、このものでは前記又はの有する不都合が
依然として残されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、こ
れまで熱転写記録媒体の耐熱保護層としては種々のもの
が提案されているが、長時間印字等の条件下では、搬送
不良やサーマルヘッドの摩耗が発生したり或いは支持体
の破断等が発生したりなどして、印字品質の低下を引き
起こし、しかも耐ブロッキング性、耐サーマルヘッドカ
ス性等の面も不充分であって、未だ満足されるものは見
出されていないのが現状である。
【0009】従って、本発明の第1の目的は、スティッ
キング現象の発生を防止することができる熱転写記録媒
体を提供することである。本発明の第2の目的は、熱転
写記録媒体をロール状態で長期間又は高温下で保存した
場合にも、耐熱保護層の構成成分がインク層表面に移行
したり、ブロッキング現象が発生したりなどしない熱転
写記録媒体を提供することである。本発明の第3の目的
は、耐熱保護層がサーマルヘッドとの摩擦力によって削
られることなく、良好な印字品質が得られる熱転写記録
媒体を提供することである。更に、本発明の第4の目的
は、高速度プリンターに適用した場合にも前記の第1及
び第2の課題を解決できる熱転写記録媒体を提供するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上面に
熱転写性インク層を設け、かつ、支持体の下面に耐熱保
護層を設けた熱転写記録媒体において、該耐熱保護層が
セルロース及び/又はセルロース誘導体を幹ポリマーと
し、かつ、反応性シリコーンオイルとビニル単量体との
共重合体を枝ポリマーとしたセルロース変性重合体から
なることを特徴としている。
【0011】本発明者らは、前記課題を達成するために
種々検討を行なってきた結果、先にあげた特定の重合体
が熱転写記録媒体の耐熱保護層として望ましいことを見
出し、それに基づいて本発明を完成するに至ったもので
ある。
【0012】以下に、本発明を更に詳細に説明する。本
発明で使用されるセルロース及び/又はセルロース誘導
体としては、セルロース、ニトロセルロース、セルロー
スアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、
セルロースアセテートブチレート、エチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキ
シプロピル・エチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、カルボキシメチル・エチルセルロースなどがあ
る。中でも、溶媒に対する溶解性、安全性及び耐熱性の
点で、セルロースアセテートプロピオネート、セルロー
スアセテートブチレート及びエチルセルロースが好まし
い。これらセルロース及び/又はセルロース誘導体は単
独の使用であっても2種類以上が併用されてもよい。
【0013】本発明で使用される反応性シリコーンオイ
ルとしては、下記式(I)又は(II)
【化1】
【化2】 (ここで、Rはフェニル基又はメチル基、nは10〜2
00の整数である。)で表わされる構造を有する化合物
などの片末端にOH基、エポキシ基などの官能基を有す
るシリコーン化合物及び片末端にラジカル重合性不飽和
基を有するポリジアルキルシロキサン化合物などがあ
る。本発明において使用できる反応性シリコーンオイル
の分子量は、約500〜3000である。
【0014】また、本発明で使用されるビニル単量体と
しては、前記のセルロースおよび/またはセルロース誘
導体と反応性シリコーンオイルと共重合可能なものであ
り、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、
n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシル
アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブ
チルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、
2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタク
レレート、ラウリルメタクリレート、メチルビニルエー
テル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエー
テル、n−ブチルビニルエーテル、iso−ブチルビニ
ルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、弗化ビニル、弗化ビニリデン、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、アリルア
ルコール、グリシジルアリレート、グリシジルメタクリ
レート、グリシジルアリルエーテル、アクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水
マレイン酸、シトラコン酸、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロ
ールメタクリルアミド等のビニル単量体がある。これら
はビニル単独の使用であっても2種以上が併用されても
よい。
【0015】本発明のセルロース変性重合体は通常溶液
重合法によって製造される。この溶液重合法において
は、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン等の
ケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系
溶剤、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系
溶剤等が単独でまたは混合溶媒として使用出来る。ま
た、この溶液重合法においては、ベンゾイルパーオキシ
ド、ラウロイルパーオキシド、クメンハイドロパーオキ
シド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニ
トリル等の油溶性の重合開始剤が使用される。
【0016】セルロースおよび/またはセルロース誘導
体である幹ポリマーに枝ポリマーをグラフト重合させる
方法では(i)水素引抜き反応を利用する方法、および
(ii)セルロースにグラフト活性点をあたえる方法が
ある。(i)の方法ではセルロース誘導体の存在下にお
いて水素引抜き作用の強い重合開始剤を使用することが
望ましく、例えば、ベンゾイルパーオキシド、ジクミル
パーオキシド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカー
ボネート、t−アミルパーベンゾエート、t−ブチルパ
ーベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシド、ビス
(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等の有
機過酸化物類の使用が好ましい。また、(ii)の方法
では特開昭63−182302号公報に記載されている
ごとく、セルロースおよび/またはセルロース誘導体の
水酸基と反応可能な官能基、例えばカルボキシル基やイ
ソシアネート基を有するビニル単量体の該官能基を該セ
ルロース及び/又はセルロース誘導体の水酸基と反応せ
しめることにより該セルロース及び/又はセルロース誘
導体に二重結合を導入しグラフト化を図る方法等が有効
である。ここで、カルボキシル基を有するビニル単量体
としてはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロ
トン酸、マレイン酸等があり、イソシアネート基を有す
るビニル単量体としてはイソシアネートエチルメタクリ
レート、メタクリロイルイソシアネート等がある。この
場合は、上記有機過酸化物の他にアゾビスイソブチロニ
トリル、アゾビスバレロニトリル、アゾビスジメチルバ
レロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル
等の水素引抜き作用の弱いアゾ系重合開始剤も使用出来
る。
【0017】反応性シリコーンオイルを枝ポリマーに導
入する方法としては、ラジカル重合性シリコーンオイル
ならば通常公知の方法でビニル単量体と共重合させれば
よく、また末端に水酸基、エポキシ基等を有する反応性
シリコーンオイルの場合には、例えば前記カルボキシル
基含有ビニル単量体あるいはイソシアネート基含有ビニ
ル単量体を反応せしめることによって該反応性シリコー
ンオイルに二重結合を導入した上でビニル単量体と共重
合させる方法、あるいはカルボキシル基やイソシアネー
ト基を含有するビニル単量体の共重合体に前記反応性シ
リコーンオイルを反応させる方法等があり、前記反応性
シリコーンオイルの水酸基やエポキシ基と、前記ビニル
単量体のカルボキシ基やイソシアネート基との反応には
所定の触媒が使用されてもよい。
【0018】なお、本発明のセルロース変性重合体を合
成するにあたっては、セルロースおよび/またはセルロ
ース誘導体を必要であればセルロース中に含まれる水分
を除去し、5〜80重量%好ましくは10〜50重量%
程度、反応性シリコーンオイルを1〜60重量%好まし
くは5〜40重量%程度、ビニル単量体の一種または二
種以上を10〜85重量%程度とする。
【0019】本発明のセルロース及び/又はセルロース
誘導体を幹ポリマーとし、かつ、反応性シリコーンオイ
ルとビニル単量体との共重合体を枝ポリマーとしたセル
ロース変性重合体からなる耐熱性保護層を設けた熱転写
記録媒体は、シリコーン成分がセルロース及び/又はセ
ルロース誘導体とビニル単量体とに化学的に結合してい
るため、高温下での放置又は長期間の保存中のシリコー
ン成分のインク層への移行及びそれによる転写むらや画
像の欠けの発生を防止する効果を有することになる。ま
た、シリコーン成分がセルロース変性重合体の枝ポリマ
ー中に存在しているため、セルロース変性重合体が耐熱
保護層として膜を形成したときに、その表面にシリコン
成分が存在しやすくなり、スティッキング現象及びブロ
ッキング現象が防止される。この効果を充分に発揮させ
るには、セルロース変性重合体中の反応性シリコーンオ
イルを、セルロース変性重合体に対して10重量%以上
含有させることが好ましい。
【0020】高速プリンターを使用して熱転写記録を行
なう場合は、サーマルヘッド温度が高いためスティッキ
ング現象が発生し易い。これを防止するためには、軟化
点が150℃以上のセルロース及び/又はセルロースを
幹ポリマーとし、反応性シリコーンオイルとビニル単量
体との共重合体を枝ポリマーとしたセルロース変性重合
体を使用するのが好ましい。
【0021】また、耐熱保護層の材質によっては、使用
時に耐熱保護層がサーマルヘッドとの摩擦力によって削
られ、サーマルヘッドの発熱体及びその近傍に保護層構
成物が融着又は付着し、印字品質が低下する。従って、
本発明では、保護層構成物の融着又は付着を充分に抑制
するために、前記の軟化点が150℃以上のセルロース
変性重合体を使用することに加えて、このセルロース変
性重合体の膜強度が12mN以上のものにしておくのが
好ましい。
【0022】本発明に係るセルロース変性重合体からな
る耐熱保護層の厚さは、約0.01〜2.00μm好ま
しくは0.05〜0.75μmである。
【0023】ここで、本発明に使用するセルロース変性
重合体の製造例を幾つかを示す。部及び%はいずれも重
量基準である。
【0024】製造例1 撹拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備え
た500mlのフラスコに30部のL−AC(ダイセル
化学工業社製、セルロースアセテート)、65部のメチ
ルメタクリレート、5部のAK−5(東亜合成化学社
製、シリコーンマクロモノマー、分子量約5000)、
0.5部のBIC−75(化薬アクゾ社製、tーブチル
パーオキシイソプロピルカーボネート)及び20部のメ
チルイソブチルケトン20部を加え、80℃で4時間撹
拌した後、これに0.05部のBIC−75を30部の
メチルイソブチルケトンに溶解した溶液を添加し、80
℃で4時間撹拌して、固形分33%の乳白色の溶液を得
た。これを樹脂Aとする。
【0025】製造例2 撹拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備え
た500mlのフラスコに20部のCAB−381−0
1(イーストマン・コダック社製、セルロースアセテー
トブチレート)、50部のメチルメタクリレート、30
部のAK−5、0.5部のBIC−75及び20部のメ
チルイソブチルケトンを加え、80℃で4時間撹拌した
後、これに0.05部のBIC−75を30部のメチル
イソブチルケトンに溶解した溶液を添加し、80℃で4
時間撹拌して、固形分33%の乳白色の溶液を得た。こ
れを樹脂Bとする。
【0026】製造例3 撹拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備え
た500mlのフラスコに100部のN−14(ハーキ
ュレス社製、エチルセルロース)及び400部のトルエ
ンを加え、共沸により4時間脱水処理を行なった。10
0部の脱水処理された20%のエチルセルロースのトル
エン溶液に90部のメチルイソブチルケトン及び1部の
メタクリロイルイノシアネートを加え、室温で30分間
撹拌して、セルロースに不飽和二重結合を導入した。得
られた溶液に、20部のFM−0711(チッソ社製、
反応性シリコーンオイル、分子量1000)、50部の
メチルメタクリレート、10部のメタクリル酸及び1部
のアゾビスイソブチロニトリルを加え、80℃で4時間
撹拌した後0.05部のアゾビスイソブチロニトリルを
30部のトルエンに溶解した溶液を添加し、80℃で4
時間撹拌して固形分33%の淡黄色透明な溶液を得た。
これを樹脂Cとする。
【0027】製造例4 製造例3と同様にして、CAB−553−04(イース
トマン・コダック社製、セルロースアセテートブチレー
ト)を脱水処理して、20%のセルロースアセテートブ
チレートのメチルイソブチルケトン溶液を得た。170
部の得られた溶液に40部のメチルメタクリレート、1
0部のメタクリル酸、40部のメチルイソブチルケトン
及び1部のベンゾイルパーオキシドを加え、100℃で
4時間撹拌した後0.05部のベンゾイルパーオキシド
を30部のメチルイソブチルケトンに溶解した溶液を添
加し、80℃で4時間撹拌した。得られた溶液に10部
の前記式(II)で表わされた構造を有する反応性シリ
コーンオイル及び触媒として0.5部のテトラメチルア
ンモニウムクロリドを加え、90℃で8時間撹拌して、
固形分34%の溶液を得た。酸価の減少及びNMRによ
り、シリコーンオイルが樹脂骨格に導入されていること
を確認した。これを樹脂Dとする。
【0028】製造例5 製造例2の重合開始剤であるBIC−75をアゾビスイ
ソブチロニトリルに変えたこと以外は、すべて製造例2
と同様にして、固形分33%の不透明な溶液を得た。こ
れを樹脂Eとする。
【0029】本発明における支持体としては、前記した
ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルイミ
ド、ポリスルホン、ポリフェニルエーテル、ポリアミド
イミド、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリ
フェニルスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、フ
ッ素樹脂などのフィルムの他に、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナ
フタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン
などのフィルムが使用できる。好ましくは2軸配向性を
有するフィルムである。
【0030】本発明では、熱転写性インク層として、従
来公知の溶融型及び昇華型熱転写性インク層がそのまま
用いられ、特に制限されるものではない。即ち、本発明
で用いる熱転写性インク層は、着色剤、ワックス類、樹
脂類及び滑剤、界面活性剤等の添加剤などから構成され
る。この場合、着色剤としては、例えば、カーボンブラ
ック、ベンガラ、レーキレッドC、ファーストスカイブ
ルー、ベンジジンイエロー、フタロシアニングリーン、
フタロシアニンブルー、直接染料、油性染料、塩基性染
料等の顔料、染料等が使用される。
【0031】ワックス類としては、例えば、カルナバワ
ックス、オリキュリーワックス、キャンデリラワック
ス、ジャパンワックス、ケーンワックス、モンタンワッ
クス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、
セレシンワックス、パラフィンワックスなどの天然ワッ
クスや、フィッシャー・トロプシュワックス、低分子ポ
リエチレン、酸化ワックス、水素化ワックスなどの合成
ワックスが挙げられる。また、樹脂類としては、例え
ば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメ
タクリル酸、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル
アミド、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリド
ン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル
系樹脂:エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、メチルセルロース、酢酸セルロースなどの
セルロース系樹脂;ポリエステル樹脂;ポリアセタール
樹劇;エポキシ樹脂;テルペン樹脂;ロジン樹脂;フッ
素樹脂;シリコーン樹脂などが挙げられる。
【0032】添加剤としては、脂肪酸、脂肪酸の金属
塩、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、無機塩、非イオン
系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面
活性剤、両性界面活性剤などが使用でき、特に制限され
るものではない。なお、熱転写性インク層の形成方法
は、何ら制限されるものではない。
【0033】
【実施例】次に実施例及び比較例を示し本発明をさらに
具体的に説明する。なお、以下に示す部及び%はすべて
重量基準である。
【0034】実施例1 製造例1で得られた樹脂Aの4%のメチルエチルケトン
/シクロヘキサノン(9/1)溶液を約4.5μm厚の
ポリエチレンテルフタレート(PET)フィルムの下面
にワイヤーバーで塗布し、90℃で30秒間乾燥し、約
0.5μm厚の耐熱保護層を設けた。樹脂Aの軟化点
は、セイコー電子社製の熱機械分析装置により測定した
結果140℃であった。耐熱保護層の膜強度は、レスカ
社製のCSR 02スクラッチ強度試験器により測定し
た結果100mNであった。また、フィルムの上面に
は、下記の溶融型熱転写性インク(a)の分散液を塗布
・乾燥して、約2.8g/m2の付着量を有するインク
層を設けて、熱転写記録媒体を得た。 溶融型熱転写性インク(a) カルナバワックス 6部 パラフィンワックス 8部 カーボンブラック 4部 トルエン 82部
【0035】実施例2 製造例2で得られた樹脂Bの5%のメチルエチルケトン
/シクロヘキサノン(9/1)溶液を約4.5μm厚の
PETフィルムの下面にワイヤーバーで塗布し、90℃
で30秒間乾燥し、約0.5μm厚の耐熱保護層を設け
た。樹脂Bの軟化点及び耐熱保護層の膜強度は、それぞ
れ実施例1と同様の測定により、156℃及び13mN
であった。また、フィルムの上面には実施例1と同様に
してインク層を設けて、熱転写記録媒体を得た。
【0036】実施例3 製造例3で得られた樹脂Cの4%のメチルエチルケトン
溶液を約4.5μm厚のPETフィルムの下面にワイヤ
ーバーで塗布し、60℃で10秒間乾燥し、約0.5μ
m厚の耐熱保護層を設けた。樹脂Cの軟化点及び耐熱保
護層の膜強度は、それぞれ実施例1と同様の測定によ
り、170℃及び14mNであった。また、フィルムの
上面には、実施例1と同様にしてインク層を設けて、熱
転写記録媒体を得た。
【0037】実施例4 製造例4で得られた樹脂Dの5%のメチルエチルケトン
/シクロヘキサノン(9/1)溶液を約4.5μm厚の
PETフィルムの下面にワイヤーバーで塗布し、90℃
で30秒間乾燥し、約0.5μm厚の耐熱保護層を設け
た。樹脂Dの軟化点及び耐熱保護層の膜強度は、それぞ
れ実施例1と同様の測定により、165℃及び16mN
であった。また、フィルムの上面には、実施例1と同様
にしてインク層を設けて、熱転写記録媒体を得た。
【0038】実施例5 製造例2で得られた樹脂B(軟化点156℃)の7%の
メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(9/1)溶液
を約6.0μm厚のPETフィルムの下面にワイヤーバ
ーで塗布し、90℃で30秒間乾燥し、約0.6μm厚
の耐熱保護層を設けた。耐熱保護層の膜強度は、実施例
1と同様の測定により、13mNであった。また、フィ
ルムの上面には、下記の昇華型熱転写性インク(b)の
分散液を塗布・乾燥し、約0.8g/m2の付着量を有
するインク層を設けて、熱転写記録媒体を得た。 昇華型熱転写性インク(b) MSレッドG 6部 ポリビニルブチラール 5部 1,4−ジオキサノン 55部 トルエン 17部 メチルエチルケトン 17部
【0039】実施例6 製造例3で得られた樹脂C(軟化点170℃)の6%の
メチルエチルケトン溶液を、約6.0μm厚のPETフ
ィルムの下面にワイヤーバーで塗布し、60℃で20秒
間乾燥し、約0.6μm厚の耐熱保護層を設けた。耐熱
保護層の膜強度は、実施例1と同様の測定により、14
mNであった。また、フィルムの上面には、実施例5と
同様にして、インク層を設けて、熱転写記録媒体を得
た。
【0040】実施例7 製造例4で得られた樹脂D(軟化点165℃)の7%の
メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(9/1)溶液
を、約6.0μm厚のPETフィルムの下面にワイヤー
バーで塗布し、90℃で30秒間乾燥し、約0.6μm
厚の耐熱保護層を設けた。耐熱保護層の膜強度は、実施
例1と同様の測定により、16mNであった。また、フ
ィルムの上面には、実施例5と同様にして、インク層を
設けて、熱転写記録媒体を得た。
【0041】実施例8 製造例5で得られた樹脂Eの7%のメチルエチルケトン
/シクロヘキサノン(8/2)溶液を、約6.0μm厚
のPETフィルムの下面にワイヤーバーで塗布し、90
℃で60秒間乾燥し、約0.6μm厚の耐熱保護層を設
けた。樹脂Eの軟化点及び耐熱保護層の膜強度は、それ
ぞれ実施例1と同様の測定により、120℃及2mNで
あった。また、フィルムの上面には、実施例5と同様に
して、インク層を設けて、熱転写記録媒体を得た。
【0042】比較例1 5%のエチルセルロース/アルコール変性シリコーンオ
イル(90/10)のメチルエチルケトン/トルエン
(5/5)溶液を、約4.5μm厚のPETフィルムの
下面にワイヤーバーで塗布し、90℃で30秒間乾燥
し、約0.5μm厚の耐熱保護層を設けた。また、フィ
ルムの上面には、実施例1と同様にして、インク層を設
けて、熱転写記録媒体を得た。
【0043】比較例2 5%のFM−0725(チッソ社製、反応性シリコーン
オイル、分子量10,000)/メチルメタクリレート
(30/70)共重合体のメチルエチルケトン/メチル
イソブチルケトン(8/2)溶液を約4.5μm厚のP
ETフィルムの下面にワイヤーバーで塗布し、90℃で
30秒間乾燥し、約0.5μm厚の耐熱保護層を設け
た。また、フィルムの上面には、実施例1と同様にし
て、インク層を設けて、熱転写記録媒体を得た。
【0044】比較例3 7%のエチルセルロース/アルコール変性シリコーンオ
イル(90/10)のメチルエチルケトン/トルエン
(5/5)溶液を約6.0μm厚のPETフィルムの下
面にワイヤーバーで塗布し、90℃で30秒間乾燥し、
約0.6μm厚の耐熱保護層を設けた。また、フィルム
の上面には、実施例5と同様にして、インク層を設け
て、熱転写記録媒体を得た。
【0045】比較例4 7%のFM−0725/メチルメタクリレート(30/
30)共重合体のメチルエチルケトン/メチルイソブチ
ルケトン(8/2)溶液を約6.0μm厚のPETフィ
ルムの下面にワイヤーバーで塗布し、90℃で30秒間
乾燥し、約0.6μm厚の耐熱性保護層を設けた。ま
た、フィルムの上面には、実施例5と同様にして、イン
ク層を設けて、熱転写記録媒体を得た。
【0046】(評価)以上の実施例及び比較例で得られ
た熱転写記録媒体について印字を行ない、スティッキン
グ防止性、ブロッキング防止性、耐熱保護層のインク層
への移行性、サーマルヘッドの汚れ性及び熱感度を比較
した。それらの結果を表1に示す。なお、測定方法、評
価基準等は下記によった。
【0047】(1)スティッキング防止性 以下に示す昇華型プリンター又はライン型プリンターを
用いて評価した。 (A−1)溶融型プリンター:TEC B−30(東京
電気社製)を用いて25mJ/mm2の印字エネルギー
で、2″/secの速度にて印字した。 (A−2)溶融型プリンター:SWEDOT 196
(UBI社製)を用いて23mJ/mm2の印字エネル
ギーで、7″/secの速度にて印字した。 (B)昇華型プリンター:シャープカラービデオプリン
ターGZ−P11を用い、印加電圧14Vで転写した。 ◎:全くスティッキングせず、安定して搬送する。 ○:殆どスティッキングしない。 △:若干スティッキングする。 ×:スティッキングが著しく、搬送しない。
【0048】(2)ブロッキング防止性 1)インク層と耐熱保護層を重ね合わせ、4.0kg/
cm2の圧力下、40℃で72時間放置し、剥離させた
時のインク層の耐熱保護層への転写の程度を観察した。 2)インク層と耐熱保護層を重ね合わせ、4.0kg/
cm2の圧力下、50℃で72時間放置し、剥離させた
時のインク層の耐熱保護層への転写の程度を観察した。 ○:全くブロッキングによる転写がない。 △:若干ブロッキングによる転写が認められる。 ×:明らかに転写している。
【0049】(3)耐熱保護層のインク層への移行性 インク層と耐熱保護層を重ね合わせ、4.0kg/cm
2の圧力下、室温で72時間放置し、以下に示す昇華型
プリンター又はライン型プリンターを用いて評価した。 (A)溶融型プリンター:Intermec 8646
の標準の転写エネルギー(約17mj/mm2)で印字
し、耐熱保護層と接触させないで、上記と同様にして得
られた画像と比較した。 (B)昇華型プリンター:シャープカラービデオプリン
ターGZ−P11を用い、印加電圧12Vで転写し、耐
熱保護層と接触させないで、上記と同様にして得られた
画像と比較した。 ○:全く同様の画像が得られる。 △:画像ヌケや転写ムラが若干見られる。 ×:画像ヌケや転写ムラが著しい。
【0050】(4)サーマルヘッドの汚れ性 以下に示すプリンターで、連続で500m転写し、サー
マルヘッドの汚れを観察した。また、最初と最後の印字
品質を比較した。 (A−1)溶融型プリンター:TEC B−30(東京
電気社製)を用い、20mJ/mm2の印字エネルギー
で4″/secの速度にて印字した。 (A−2)溶融型プリンター:SWEDOT 196を
用い、22mJ/mm2の印字エネルギーで、7″/s
ecの速度にて印字した。 (B)昇華型プリンター:シャープカラービデオプリン
ターGZ−P11を用い、印加電圧12Vで転写した。 ○:全くサーマルヘッドの汚れがない。 △:少量の汚れがあり、印字品質に若干の低下がある。 ×:かなりひどく汚れ、印字品質が著しく低下する。
【0051】
【表1】
【0052】表1の結果から、本発明の熱転写記録媒体
は、スティッキング防止性に優れ且つ高速度プリンター
に対応できる熱感度を有する上に、ブロッキング防止
性、耐熱保護層のインク層への移動性及びサーマルヘッ
ドの汚れ性にも優れていることが分かる。
【0053】
【発明の効果】請求項1〜3の熱転写記録媒体によれ
ば、前記した構成の耐熱保護層を支持体下面に設けたこ
とから、次のような卓越した効果を奏し、良好な印字品
質を得ることができる。 (イ)スティッキング現象の発生を充分に防止すること
ができる。 (ロ)熱転写記録媒体をロール状態で長期間又は高温下
で保存した場合にも、耐熱保護層の構成成分がインク層
表面に移行したり、ブロッキング現象が発生したりする
ことが抑制される。 (ハ)耐熱保護層がサーマルヘッドとの摩擦力によって
削られるてサーマルヘッドが汚れることが抑制される。
【0054】請求項4の熱転写記録媒体によれば、前記
(イ)のスティッキング防止性が更に向上するという効
果が加わる。
【0055】請求項5の熱転写記録媒体によれば(ニ)
高速プリンターへの適合性及び前記(ハ)のサーマルヘ
ッドにより該保護層が削られることが更に抑制されると
いう効果が加わる。
【0056】請求項6の熱転写記録媒体によれば、前記
(ハ)の効果がさらに増強される。
フロントページの続き (72)発明者 酒井 豊 愛知県名古屋市瑞穂区二野町8−3 ナ トコペイント株式会社内 (72)発明者 寺西 茂和 愛知県名古屋市瑞穂区二野町8−3 ナ トコペイント株式会社内 (72)発明者 川上 進 愛知県名古屋市瑞穂区二野町8−3 ナ トコペイント株式会社内 (72)発明者 畑 宏則 愛知県名古屋市瑞穂区二野町8−3 ナ トコペイント株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−140293(JP,A) 特開 平2−274596(JP,A) 特開 平6−248002(JP,A) 特開 昭61−290093(JP,A) 特開 平2−137977(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上面に熱転写性インク層を設け且
    つ支持体下面に耐熱保護層を設けてなる熱転写記録媒体
    において、該耐熱保護層がセルロース及び/又はセルロ
    ース誘導体を幹ポリマーとし、かつ、反応性シリコーン
    オイルとビニル単量体との共重合体を枝ポリマーとした
    セルロース変性重合体からなることを特徴とする熱転写
    記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記セルロース誘導体がセルロースアセ
    テートブチレートである請求項1の熱転写記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記セルロース誘導体がエチルセルロー
    スである請求項1記載の熱転写記録体。
  4. 【請求項4】 前記反応性シリコーンオイルがセルロー
    ス変性重合体全体の10重量%を占める請求項1記載の
    熱転写記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記セルロース変性重合体の軟化点が1
    50℃以上である請求項1記載の熱転写記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記耐熱保護層の膜強度が12mN以上
    である請求項1記載の熱転写記録媒体。
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