JP3299131B2 - 粒子センサ - Google Patents

粒子センサ

Info

Publication number
JP3299131B2
JP3299131B2 JP32266196A JP32266196A JP3299131B2 JP 3299131 B2 JP3299131 B2 JP 3299131B2 JP 32266196 A JP32266196 A JP 32266196A JP 32266196 A JP32266196 A JP 32266196A JP 3299131 B2 JP3299131 B2 JP 3299131B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
frequency
sensor element
primary resonance
resonance point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32266196A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1030981A (ja
Inventor
寿一 廣田
和義 柴田
泰人 矢島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP32266196A priority Critical patent/JP3299131B2/ja
Priority to US08/855,395 priority patent/US5920007A/en
Priority to DE69700114T priority patent/DE69700114T2/de
Priority to EP97303267A priority patent/EP0807820B1/en
Publication of JPH1030981A publication Critical patent/JPH1030981A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3299131B2 publication Critical patent/JP3299131B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16NLUBRICATING
    • F16N29/00Special means in lubricating arrangements or systems providing for the indication or detection of undesired conditions; Use of devices responsive to conditions in lubricating arrangements or systems
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/02Analysing fluids
    • G01N29/036Analysing fluids by measuring frequency or resonance of acoustic waves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M11/00Component parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart from, groups F01M1/00 - F01M9/00
    • F01M11/10Indicating devices; Other safety devices
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16NLUBRICATING
    • F16N2200/00Condition of lubricant
    • F16N2200/04Detecting debris, chips, swarfs
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/01Indexing codes associated with the measuring variable
    • G01N2291/015Attenuation, scattering
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/02Indexing codes associated with the analysed material
    • G01N2291/024Mixtures
    • G01N2291/02416Solids in liquids
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/02Indexing codes associated with the analysed material
    • G01N2291/024Mixtures
    • G01N2291/02433Gases in liquids, e.g. bubbles, foams

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体中の固体粒子
を検出するための粒子センサに関する。
【0002】
【従来の技術】液体又は気体の流体中に固体粒子が混在
するとき、その固体粒子の存在を検出することが求めら
れる場合がある。特に、固体粒子が流体中に本来、混在
すべきではないのにも拘わらず混在し、その流体の作用
を阻害する場合、固体粒子の検出が重要になる。
【0003】例えば、自動車のエンジン又は重機械のエ
ンジンなどの内燃機関は、ガソリン、軽油等を動力源と
するが、これらの内燃機関はエンジンオイル等の潤滑剤
を用いて、エンジン等の回転面や摺動面の摩擦抵抗及び
磨耗を低減する。しかし、内燃機関の使用に伴って、磨
耗により金属粉等の固体粒子が生じて、潤滑剤に混入
し、回転面及び摺動面の磨耗を早めることがある。通常
は、オイルフィルター等の濾過器により、潤滑剤中の固
体粒子等を除去するが、潤滑剤中の固体粒子を検出する
ことにより、潤滑剤の状態をより詳細にモニターするこ
とができる。
【0004】また、エンジンなどの内燃機関に限らず、
変速機などの動力伝達機構、油圧サーボバルブなどの油
圧配管系、工業的な圧延加工、プレス加工などに用いら
れる作動油、洗浄油などについても、その流体中の固体
粒子及び/又はこれらの油の粘度等を中心として、流体
の状態を管理することは重要である。更に、大気中の浮
遊粒子の存在、その濃度等も、大気汚染の程度をモニタ
ーするうえで重要である。例えば、工場における排煙中
の浮遊粒子を検出することである。
【0005】このような流体中の固体粒子を検出するた
めのセンサとして、特開平7−301594号公報に
は、圧電膜を用いたセンサ素子を有する粒子センサが開
示されている。このセンサでは、流体中の固体粒子が、
圧電膜を有する検出部又は検出部を載置する振動部に衝
突することにより、振動部及び検出部が振動し、圧電膜
がこの振動を電気信号に変換し、圧電膜を挟んでいる電
極がこの電気信号を出力する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な粒子センサを用いた固体粒子の検出において、対象と
なる流体がオイル等の液体である場合、流体中には固体
粒子のほかに泡も含まれいることが多く、その泡が衝突
した際にも振動部が振動し、その振動による信号が検出
部から出力される。流体中の固体粒子の濃度を正確に知
るためには、このような泡の衝突による振動から生じる
信号(以下、「泡信号」という)と、固体粒子の衝突に
よる振動から生じる信号(以下、「粒子信号」という)
とを区別する必要がある。
【0007】固体粒子の衝突による振動は、一般に図1
4に示す信号波形のような、センサ素子の持つ一次共振
点の振動として現れ、一方、泡の衝突による振動は、多
くの場合、図15に示す信号波形ような、センサ素子の
持つ一次共振点の振動よりも周波数の低い長周期振動と
して現れる。
【0008】しかしながら、泡の衝突によっても、図1
6や図17に示すような、センサ素子の持つ一次共振振
動を伴う振動が発生する場合が少なからずある。このよ
うな一次共振振動を伴う泡の衝突による振動は、固体粒
子の衝突による振動と区別することが困難であるため、
従来の粒子センサでは、泡信号を粒子信号と誤って認識
することあり、このことがセンサの精度を低下させる一
因となっていた。
【0009】なお、泡の衝突による一次共振振動と固体
粒子の衝突による振動とを区別する方法として、両者の
一次共振振動の立ち上がり時間の違いや、泡の衝突によ
る一次共振振動に混在する一次共振振動より周波数の低
い振動成分の有無から判断する方法も考えられたが、区
別が不完全であるという問題があった。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、粒子信号を泡
信号から分離でき、固体粒子に対する感度が向上した高
精度の粒子センサを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、流体の
入口と出口とを有する流路、及び当該流路中に配置さ
れ、流体中の固体粒子の衝突に対して感応できる程度の
質量を有する振動部と該振動部の振動を検出し電気信号
に変換する検出部とを含むセンサ素子を有する粒子セン
サであって、センサ素子の持つ一次共振点よりも周波数
の高い振動を選択的に検出する手段を備えたことを特徴
とする粒子センサ、が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者は、固体粒子の衝突によ
る振動と、泡の衝突による振動とを明確に区別すべく、
鋭意研究したところ、固体粒子の衝突による振動には、
その立ち上がり部分に、センサ素子の持つ一次共振点よ
りも周波数の高い振動成分が混在しており、これが固体
粒子の衝突による振動に特有のものであることが判明し
た。本発明は、このような知見に基づいてなされたもの
であり、泡の衝突による振動にはほとんど含まれず、固
体粒子の衝突による振動に含まれる、センサ素子の持つ
一次共振点よりも周波数の高い振動を選択的に検出する
手段を備えたことにより、粒子信号を泡信号から分離す
ることができる。
【0013】以下、本発明の実施形態を図面を参照しな
がら詳細に説明する。図1は、粒子センサの基本構造の
一例を示した説明図である。本例において、流体の流れ
る流路は、流体の入口32を形成するノズル33と、流
体の出口34を形成するノズル35と、これらノズル3
3、35が固定され、ノズル33、35の間においてセ
ンサ素子10を収容するハウジング30とから構成され
ている。センサ素子10は、o-リング等の弾性部材3
6、37を介して、ハウジング30の内部に固定されて
いる。なお、センサ素子10のハウジングへの固定手段
は弾性部材に限定されるものではなく、ネジ止め、接着
等であってもよい。
【0014】図1の粒子センサは、センサ素子10に対
して、出口34が入口32の反対側に配置され、かつセ
ンサ素子10の振動部14の周囲の少なくとも一部に孔
部18が形成されており、入口32から流入した流体が
孔部18を流れて出口34から流出するように、センサ
素子10の振動部14が入口32で形成される流体の流
れの延長に配置された構造となっている。このような構
造の粒子センサは、軸流粒子センサと称され、センサ素
子の持つ一次共振点よりも周波数の高い振動を比較的検
出しやすいため本発明を適用するのに好ましいが、他の
構造であってもよい。
【0015】図2は、センサ素子の一例を示す平面図
(a)と、そのI−I断面図(b)である。センサ素子は、
流体中の固体粒子の衝突に対して感応できる程度の質量
を有する振動部14と振動部14の振動を検出し電気信
号に変換する検出部(変換装置)20とを含む。
【0016】本例において、振動部14は肉薄の板形状
で、該振動部14が振動できるようにこれを固定する固
定部16と一体となって基体12を構成している。基体
12には、振動部14が肉薄になるように空所(凹部)
17が形成されており、空所17の反対側の振動部14
の表面14sに検出部20が設けられている。また、振
動部14の周囲に、基体12をその厚さ方向に貫通する
ようにして一対の孔部18が形成されている。
【0017】なお、振動部14は、図のようにその全周
が固定部に保持されている必要はなく、振動部14の少
なくとも一部分が保持されていればよい。例えば、振動
部14の周囲の一端部のみが、固定部16にいわゆる片
持ち状態で保持されていてもよい。空所17は、図のよ
うな凹部に限られず閉塞空間としてもよい。また、図1
の例では、空所(凹部)は出口34側に形成されている
が、入口32側に形成されていてもよい。更に、図1の
例では、検出部20が振動部14に対して入口32側に
配置されているが、検出部20が振動部14に対して出
口34側に配置されていてもよい。
【0018】孔部18の数、形状等には特に制限はない
が、一対の孔部18は互いに同一の形状であり、振動部
14を軸方向に貫く仮想的な平面に対して、対称的に配
置されていることが好ましい。基体12の形状は板状が
好ましいが、特に限定されず、用途に応じて適宜選ばれ
る。
【0019】振動部14は、固体粒子や泡が衝突した際
に、検出部20とともに上下方向、すなわち検出部20
及び空所17の方向に振動する。この振動に好適な形状
のため、振動部14は、板形状であることが好ましい。
振動部14の厚さは1〜100μmであることが好まし
い。厚さが100μmを超えると感度が低下し、厚さが
1μm未満では機械的強度が低下する。
【0020】振動部14の構成材料としては、本発明の
センサにより固体粒子の検出が行われる種々の流体に接
触しても変性しないような化学的安定性の高いものが好
ましく、具体的にはセラミックスであることが好まし
い。例えば、安定化ジルコニア、部分安定化ジルコニ
ア、マグネシア、ムライト、窒化アルミニウム、窒化珪
素、ガラス等を用いることができる。固定部16は、振
動部14と同一の材料で構成してもよいし、異なる材料
で構成してもよい。
【0021】検出部20は、圧電膜22と、圧電膜22
を挟む第一電極24及び第二電極26を有する。第一電
極24は、圧電膜の外表面22sの少なくとも一部を被
覆し、第二電極26は、振動部14の表面14sの少な
くとも一部を被覆する。圧電膜22は、微視的には、応
力に対応して誘電分極を生じ、巨視的には、応力に応じ
て、電気信号、例えば、電荷又は電圧を出力する。この
とき、圧電膜は、その厚さ方向に屈曲変位が発現するも
のであることが好ましい。
【0022】圧電膜22は、固体粒子や泡が第一電極2
4及び/又は振動部14に接触するとき、振動部14と
ともに、圧電膜22の膜厚さの方向に振動し、この振動
が圧電膜22に応力を加える。第一電極24及び第二電
極26は、圧電膜22の電気信号を、リード28及びリ
ード29を通じて、端子パッドに出力する。
【0023】圧電膜の厚さは、1〜100μmであるこ
とが好ましい。厚さが100μmを超えると感度が低下
し、厚さが1μm未満では信頼性が確保し難い。圧電膜
には、好適には、圧電性セラミックスを用いることがで
きるが、電歪セラミックス又は強誘電体セラミックスで
あってもよく、更には、分極処理が必要な材料であって
も、必要がない材料であってもよい。
【0024】圧電膜に用いるセラミックスとしては、例
えば、ジルコン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛、ニッケ
ルニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸鉛、
アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛、マンガンタングステ
ン酸鉛、コバルトニオブ酸鉛、チタン酸バリウム等、又
はこれらの何れかを組み合わせた成分を含有するセラミ
ックスが挙げられる。例えば、マグネシウムニオブ酸鉛
とジルコン酸鉛とチタン酸鉛との組成比が20:37:
43付近の場合、キュリー点が高く、また圧電特性が優
れており、センサの材料に適している。上記セラミック
スに、更に、ランタン、カルシウム、ストロンチウム、
モリブデン、タングステン、バリウム、ニオブ、亜鉛、
ニッケル、マンガン等の酸化物、若しくはこれらの何れ
かの組み合わせ、又は他の化合物を、適宜、添加したセ
ラミックスを用いてもよい。例えば、マグネシウムニオ
ブ酸鉛と、ジルコン酸鉛と、チタン酸鉛とからなる成分
を主成分とし、更にランタンやストロンチウムを含有す
るセラミックスを用いることが好ましい。
【0025】第一電極及び第二電極は、用途に応じて適
宜な厚さとするが、0.1〜50μmの厚さであること
が好ましい。第一電極は、室温で固体であって、導電性
の金属で構成されていることが好ましい。例えば、アル
ミニウム、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、
銅、亜鉛、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウ
ム、銀、スズ、タンタル、タングステン、イリジウム、
白金、金、鉛等を含有する金属単体又は合金が挙げられ
る。
【0026】第二電極は、白金、ルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、イリジウム、チタン、クロム、モリブ
デン、タンタル、タングステン、ニッケル、コバルト等
の高融点の金属を含有する単体又は合金からなることが
好ましい。第二電極は、圧電膜の熱処理の時に高温に晒
される場合があるので、高温酸化雰囲気に耐えられる金
属であることが好ましいからである。また、これらの高
融点金属と、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化ケイ
素、ガラス等のセラミックスとを含有するサーメットで
あってもよい。
【0027】図1において、ノズル33を通じてハウジ
ング30内に流入してきた流体は、矢印で示すように、
振動部14及び振動部14に載置された検出部20に流
れを遮られるような状態でこれらに接触する。この際
に、流体中の固体粒子又は泡が振動部14又は検出部2
0に衝突し、振動部14及び検出部20が振動する。流
体は振動部14及び検出部20に接触した後、孔部18
を抜け、ノズル35を通じて外部に流出する。
【0028】図4(a)は上記のような構成の粒子センサ
(センサ素子の持つ一次共振点は320kHz)で検出
された粒子信号の実波形であり、図4(b)はそれを周波
数成分解析して得られたグラフである。また、図5(a)
は同センサで検出された泡信号の実波形で、図5(b)は
それを周波数成分解析して得られたグラフである。これ
らの図からわかるように、粒子信号の波形にはセンサ素
子の持つ一次共振点(0.32MHz)よりも周波数の
高い振動が含まれ、一方、泡信号の波形にはそのような
振動がほとんど含まれていない。
【0029】本発明は、上記のような粒子センサにおい
て、センサ素子の持つ一次共振点よりも周波数の高い振
動を選択的に検出する手段を備えたものである。センサ
素子の持つ一次共振点よりも周波数の高い振動を選択的
に検出する手段としては、例えば、高域フィルタの使用
を挙げることができる。すなわち、センサ素子の持つ一
次共振点よりも周波数の高い振動を選択的に通過させる
ことができる高域フィルタを備え、これに検出部から出
力された信号を通すことで、粒子信号のみを選択的に検
出できる。
【0030】図7は、図6に示す粒子信号を高域フィル
タに通して得られた波形であり、センサ素子の持つ一次
共振点よりも周波数の高い振動の波形を選択的に通過さ
せ現している。一方、図8は泡信号を高域フィルタに通
した場合を示したものであるが、泡の衝突による振動に
は、大部分の場合、センサ素子の持つ一次共振点よりも
周波数の高い振動が含まれていないので、高域フィルタ
を通過できる振動成分がなく、図7のような波形は現れ
ない。このように、高域フィルタを使用することによ
り、粒子信号を泡信号から分離することができる。
【0031】なお、このように高域フィルタを用いた場
合には、振動部の構造等により、センサ素子の持つ一次
共振点よりも周波数の高い振動が発生しにくいとき、例
えば、センサ素子の持つ一次共振点よりも周波数の高い
振動が1〜2回で収束してしまうようなときでも、図9
のようにその信号を選択的に検出することができる。
【0032】また、センサ素子の持つ一次共振点よりも
周波数の高い振動を選択的に検出する別の手段として、
その一次共振点が400kHz以下、好ましくは300
kHz以下となるようなセンサ素子を備えることが挙げ
られる。このようなセンサ素子を備えると、固体粒子が
衝突した際にセンサ素子の持つ一次共振点よりも周波数
の高い振動が出現しやすくなる。上記のようなセンサ素
子は、その寸法や材料、振動部の形状等を適宜選択する
ことで得ることができる。例えば、振動部をアスペクト
比6以下の板形状とする、すなわち検出部を載置してい
ない状態のセンサ素子を示した図3において、振動部1
4の長辺の長さAと短辺の長さBの比(A/B)を6以
下にすると、センサ素子の持つ一次共振点よりも周波数
の高い振動が出現しやすくなる。
【0033】図10及び図12は上記のようなセンサ素
子を備えたセンサにて得られた、粒子信号の波形を示し
たものであり、一方、図11及び図13は同センサにて
得られた、泡信号(一次共振振動を伴うもの)の波形を
示したものである。それぞれの図を比較してわかるよう
に、図10及び図12には、振動の立ち上がりの部分
に、図11及び図13に存在しない、センサ素子の持つ
一次共振点よりも周波数の高い振動が現れている。
【0034】なお、先述の高域フィルタを用いた場合に
は、センサ素子の持つ一次共振点よりも周波数の高い振
動が発生しにくい状況においても、僅かに発生した当該
振動を検出することがある程度可能であるが、上記のよ
うに所定の周波数の一次共振点をもつようなセンサ素子
を備え、センサ素子の持つ一次共振点よりも周波数の高
い振動が出現しやすくした上で、更に高域フィルタを用
いるようにすると、より明確に当該振動を検出できるの
で好ましい。
【0035】ところで、泡信号の中にもセンサ素子の持
つ一次共振点よりも周波数の高い振動が含まれる場合が
あるが、この場合においても、そのような振動を含む泡
信号は、後述の実施例に示すように、全泡信号のうちの
1割程度であるので、センサ素子の持つ一次共振点より
も周波数の高い振動を選択的に検出すれば、ほぼ正確に
粒子信号を泡信号から分離できる。
【0036】また、同じく後述の実施例に示すように、
上記1割程度の泡信号も、その多くはセンサ素子の持つ
一次共振点の周波数の2倍未満の周波数の振動しか持た
ず、センサ素子の持つ一次共振点の周波数の3倍以上の
周波数の振動を持った泡信号はほとんど存在しない。一
方、粒子信号は、センサ素子の持つ一次共振点の周波数
の2倍以上の周波数の振動を含み、少なくともセンサ素
子の持つ一次共振点の周波数の3〜5倍の範囲に含まれ
る周波数成分を、ほとんどすべての粒子信号が有してい
る。
【0037】したがって、より高い精度で粒子信号を泡
信号から分離しようとするときは、センサ素子の持つ一
次共振点の周波数の2倍以上の周波数の振動を選択的に
検出するようにするのが好ましく、センサ素子の持つ一
次共振点の周波数の3倍以上の周波数の振動を選択的に
検出するようにすると更に確実に分離できる。
【0038】なお、高周波ノイズ低減の観点から、選択
的に検出する振動には、その周波数の上限を設定するこ
とが好ましく、具体的には上限値を10MHz以下、よ
り好ましくは5MHz以下、更に好ましくは2MHz以
下とする。ただし、この上限値をあまり低くし過ぎる
と、検出する信号の周波数範囲が狭くなって検出信号の
振幅が小さくなってしまうので、検出信号の振幅と高周
波ノイズの両方を考慮して適宜選択するのがよい。
【0039】次に、センサ素子の製造方法を説明する。
基体は、グリーンシート又はグリーンテープである成形
層を、熱圧着等で積層し、次いで、焼結することで一体
化できる。例えば、図2の基体12では、2層のグリー
ンシート又はグリーンテープを積層するが、その第二層
に、空所17に対応する所定形状の貫通孔を積層前に予
め設けておけばよい。また、成形型を用いる加圧成形、
鋳込み成形、射出成形等によって、成形層を作成し、切
削、研削加工、レーザー加工、プレス加工による打ち抜
き等の機械加工により、空所等を設けてもよい。成形層
は、互いに同一の厚さである必要はないが、焼結による
収縮が同じ程度になるようにしておくことが好ましい。
【0040】セラミックスからなる振動部14に、検出
部20を形成する方法としては、金型を用いたプレス成
形法又はスラリー原料を用いたテープ成形法等によって
圧電体を成形し、この焼結前の圧電体を、焼結前の基体
における振動部に、熱圧着で積層し、同時に焼結して、
基体と圧電体とを形成する方法がある。この場合には、
電極は後述する膜形成法により、基体又は圧電体に予め
形成しておく必要がある。
【0041】圧電膜の焼結温度は、これを構成する材料
によって適宜定められるが、一般には、800〜140
0℃であり、好ましくは、1000〜1400℃であ
る。この場合、圧電膜の組成を制御するために、圧電膜
材料の蒸発源の存在下に焼結することが好ましい。
【0042】一方、膜形成法では、振動部14に、第二
電極26、圧電膜22、及び第一電極24をこの順序に
積層して、検出部20を形成する。公知の膜形成法、例
えば、スクリーン印刷のごとき厚膜法、ディッピング等
の塗布法、イオンビーム、スパッタリング、真空蒸着、
イオンプレーティング、化学蒸着法(CVD)、メッキ
等の薄膜法等が適宜用いられるが、これらに何等限定さ
れるものではない。この中では、スクリーン印刷法が安
定に製造することができるので好ましい。
【0043】第二電極26、リード28、29及び端子
パッドは、スクリーン印刷によって、同時に印刷塗布す
ることができる。また、圧電膜22は、好ましくは、ス
クリーン印刷、ディッピング、塗布等によって形成す
る。これらの手法は、圧電膜の材料からなるセラミック
粒子を主成分とするペーストやスラリーを用いて、基体
上に膜形成することができ、良好な圧電体特性が得られ
る。
【0044】また、このように圧電膜を膜形成法によっ
て形成すると、接着剤を用いることなく、検出部と振動
部とを一体的に接合することができるため、信頼性、再
現性に優れ、更に、集積化しやすいことから、特に好ま
しい。また、そのような膜の形状は、適当なパターンを
形成してもよい。スクリーン印刷法、フォトリソグラフ
ィ法等によって、パターン形成してもよく、また、レー
ザー加工法、スライシング、超音波加工等の機械加工法
を用い、不必要な部分を除去してパターン形成してもよ
い。
【0045】そして、このようにして基体上に形成され
たそれぞれの膜(22、24、26)は、各膜の形成の
都度、熱処理して、基体と一体構造となるようにしても
よく、又は、これらの膜を形成した後に、これらの膜を
同時に熱処理して、各膜を基体に一体的に接合せしめて
もよい。なお、薄膜法により第一電極又は第二電極を形
成する場合には、これらの電極を一体化するためには、
必ずしも熱処理を必要としない。
【0046】孔部18は、基体製造時に同時にグリーン
シート若しくはグリーンテープ又は成形型により得られ
た成形層に対して、切削加工、研削加工、プレス加工等
により打ち抜く等の機械加工をすることにより形成して
もよい。すなわち、孔部の形状に対応して、グリーンシ
ート等を機械加工すればよい。また、基体焼結後にレー
ザー加工、切削加工、超音波加工等の機械加工により孔
部を形成してもよい。更にまた、検出部形成後に同様の
加工法により形成してもよい。
【0047】以上、振動部の振動を検出し電気信号に変
換する検出部(変換装置)としては、圧電膜の圧電作用
を利用する例を中心に説明した。しかし、上記検出部は
圧電作用を利用するものには限られない。例えば、電磁
誘導作用を利用するようにしてもよく、この場合の検出
部は、振動部に設けられるコイルと、このコイルに流れ
る電気信号を検出する電気回路と、当該コイルに磁場を
形成する磁石(電磁石であってもよい。)とを有する。
振動部と共にコイルが振動する際に、電磁誘導によりコ
イルに電流が流れ、この電流を電気回路が検出する。
【0048】また、静電容量変化を利用する場合には、
検出部は、振動部の表面に設けた一対の電極と、この電
極に挟まれた誘電体と、電極に接続する電子回路を有
し、この特定の空間に荷電される静電容量を電子回路に
より検出する。
【0049】振動部に投光し、受光部での光の入射変化
を利用する場合には、検出部は、光ダイオード等の振動
部に投光するデバイスと、振動部で反射した光量を測定
するデバイスとを有する。反射した光量を測定するデバ
イスとしては、光センサー等を用いることができる。振
動部が振動するに従って、振動部で反射する光量が変化
し、その光量変化を測定する。
【0050】導体の歪に対する電気抵抗変化を利用する
場合には、検出部は、振動部の表面に設けた導体と、こ
の導体に接続する電子回路を有する。振動部とともに導
体が振動する際に、振動により導体が歪み、抵抗が変化
するので、電気回路でこの抵抗変化を検出する。
【0051】半導体の歪に対する電気抵抗変化を利用す
る場合には、検出部は、振動部の表面に設けた半導体
と、この半導体に接続する電子回路を有する。振動部と
共に半導体が振動する際に、振動により半導体が歪み、
抵抗が変化するので、電気回路でこの抵抗変化を検出す
る。
【0052】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で広く
解釈されるべきである。
【0053】(実施例1)図1に示すような基本構造を
有する粒子センサであって、そのセンサ素子10の持つ
一次共振点が320kHzであるものを作製した。な
お、センサ素子10は、厚さ0.3mmの部分安定化ジ
ルコニアからなる基体12を有し、振動部14は、厚さ
が10μmで、図3に示す長辺の長さAが2mm、短辺
の長さBが0.5mm(アスペクト比A/B=4)で同
じく部分安定化ジルコニアからなり、この振動部14の
周囲に2mm×1.5mmの四角形の孔部18が2つ形
成されている。また、図2に示す圧電膜22は厚さが2
0μmで、ランタン及びストロンチウムを含有するマグ
ネシウムニオブ酸鉛とジルコン酸鉛とチタン酸鉛とから
なり、第1電極24は厚さが0.3μmで金からなり、
第2電極26は厚さが5μmで白金からなるものであ
る。
【0054】このような粒子センサを用い、次のように
して、粒子信号と泡信号の周波数成分の調査を行った。
まず、1μm程度のろ過性能を有するろ紙でこして得ら
れた固体粒子の混在していないオイルと、固体粒子の混
在するオイルとを、粒子センサにオイル流量2.3リッ
トル/分、オイル圧力4kgf/cm2で各々別々に流
して、前者では泡信号を、後者では粒子信号を出力させ
た。固体粒子としては、1〜50μm程度の大きさの金
属粒子を用いた。そして、それぞれの信号を増幅器で増
幅し、これを高域フィルタに通した後の信号をオシロス
コープで観察した。このようにして、高域フィルタの遮
断周波数Fcを様々に変えながら、各遮断周波数Fcに
おいて、粒子センサから出力された全信号数に対して、
高域フィルタ通過後にオシロスコープで検出された信号
数の割合を求めた。この結果を図18に示した。
【0055】図18より、遮断周波数Fcがセンサ素子
の持つ一次共振点の周波数に等しい320kHz(0.
32MHz)のときには、高域フィルタ通過後に約10
%の泡信号しか検出されないことがわかる。すなわち、
泡信号の約90%はセンサ素子の持つ一次共振点よりも
低い周波数成分しか持たないことになる。また、遮断周
波数Fcが700kHz(0.7MHz)のときには高
域フィルタ通過後に検出される泡信号が存在しないの
で、上記約10%の泡信号もせいぜい700kHz未満
(センサ素子の持つ一次共振点の周波数の約2倍未満)
の周波数成分しか持たないことになる。
【0056】一方、粒子信号については、遮断周波数F
cが1.5MHzのときまで、すべての粒子信号が高域
フィルタ通過後に検出され、遮断周波数Fcが1.8M
Hzのときに84%の信号が高域フィルタ通過後に検出
された。これより、すべての粒子信号は、最低でも1.
5〜1.8MHz(センサ素子の持つ一次共振点の周波
数の約5倍)の周波数成分を含むことになる。また、遮
断周波数Fcが6MHzのときに、高域フィルタ通過後
に検出される粒子信号が存在しないので、粒子信号に含
まれる周波数成分は、高いものでも5MHz程度であ
る。
【0057】以上より、センサ素子の持つ一次共振点よ
りも高い周波数の振動を選択的に検出すれば、ほぼ正確
に粒子信号を泡信号から分離することができることがわ
かる。また、センサ素子の持つ一次共振点の周波数〜そ
の2倍未満の周波数の成分を含む泡信号が、10%程度
あるので、それによる粒子信号と泡信号との誤認を低減
するためには、センサ素子の持つ一次共振点の周波数の
2倍以上の周波数の振動を選択的に検出すればよい。更
に確実に粒子信号を泡信号から分離するためには、セン
サ素子の持つ一次共振点の周波数の3倍以上の周波数の
振動を選択的に検出すればよい。また、高周波ノイズ低
減の観点から、選択的に検出する振動に上限を設定する
のが好ましいが、粒子信号に含まれる周波数成分などを
考慮すると、その上限値は10MHz程度とするのがよ
い。
【0058】(実施例2)上記実施例1と同じ粒子セン
サを用い、オイル流量を1.6リットル/分、2.3リ
ットル/分、3.2リットル/分に変化させて(オイル
圧力は一定=4kgf/cm2)、それぞれ実施例1と
同様に粒子信号と泡信号の周波数成分の調査を行い、そ
の結果を図19に示した。
【0059】(実施例3)上記実施例1と同じ粒子セン
サを用い、オイル圧力を2.4kgf/cm2、4kg
f/cm2、6kgf/cm2に変化させて(オイル流量
は一定=2.3リットル/分)、それぞれ実施例1と同
様に粒子信号と泡信号の周波数成分の調査を行い、その
結果を図20に示した。
【0060】上記実施例2及び実施例3の結果を示す図
19及び図20より、粒子センサを流れるオイルの流量
や圧力を変えても、高域フィルタ通過後の信号検出割合
はほとんど変化しないことがわかった。
【0061】(実施例4)振動部14の長辺の長さAが
2mm、短辺の長さBが0.3mm(アスペクト比A/
B=6.7)であって、一次共振点の周波数が610k
Hzであるようなセンサ素子10を有する粒子センサを
用いた以外は、上記実施例1と同様にして、粒子信号と
泡信号の周波数成分の調査を行い、その結果を図21に
示した。
【0062】図21より、遮断周波数Fcがセンサ素子
の持つ一次共振点の周波数に等しい610kHz(0.
61MHz)のときには、高域フィルタ通過後に約8%
の泡信号しか検出されないことがわかる。すなわち、泡
信号の約92%はセンサ素子の持つ一次共振点よりも低
い周波数成分しか持たないことになる。また、遮断周波
数Fcが1.2MHzのときには高域フィルタ通過後に
検出される泡信号が存在しないので、上記約8%の泡信
号もせいぜい1.2MHz未満(センサ素子の持つ一次
共振点の周波数の約2倍未満)の周波数成分しか持たな
いことになる。一方、粒子信号については、遮断周波数
Fcが0.7MHzのときまで、すべての粒子信号が高
域フィルタ通過後に検出され、遮断周波数Fcが10M
Hzのときに、高域フィルタ通過後に検出される粒子信
号が存在しなくなる。
【0063】以上より、センサ素子の形状を変えて、セ
ンサ素子の持つ一次共振点の周波数を変化させても、泡
信号の約9割はセンサ素子の持つ一次共振点の周波数よ
りも低い周波数成分しか持たず、残りの約1割の泡信号
もセンサ素子の持つ一次共振点の周波数の2倍未満の周
波数成分しか持たないことがわかる。なお、粒子信号の
高域フィルタ通過後の検出割合が100%となる最大の
遮断周波数Fcが、実施例1に比して実施例4が低いの
は、センサ素子の振動部のアスペクト比の違いによるも
のである。すなわち、振動部のアスペクト比が小さいほ
ど、高い周波数の振動が出現しやすくなる。
【0064】なお、固体粒子として、大きさが50μm
以上の粒子や、セラミックス等の他の材料の粒子を使用
した場合でも、前述と同様な周波数特性を持つ粒子信号
が得られた。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
固体粒子の衝突による振動に特有のセンサ素子の一次共
振点よりも周波数の高い振動を選択的に検出できるの
で、泡信号を粒子信号と誤って認識する割合が低減し、
センサの精度が向上する。また、粒子信号を泡信号から
分離することができるので、泡信号を排除することによ
り相対的に固体粒子に対する感度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】粒子センサの基本構造の一例を示す説明図であ
る。
【図2】センサ素子の一例を示す説明図で、(a)が平面
図、(b)がそのI−I断面図である。
【図3】振動部の形状を表すため、検出部を載置しない
状態で示したセンサ素子の平面図である。
【図4】(a)は固体粒子の衝突による振動で生じた信号
の波形図であり、(b)はそれを周波数成分解析して得ら
れたグラフである。
【図5】(a)は泡の衝突による振動で生じた信号の波形
図であり、(b)はそれを周波数成分解析して得られたグ
ラフである。
【図6】固体粒子の衝突による振動で生じた信号の波形
図である。
【図7】固体粒子の衝突による振動で生じた信号を高域
フィルタに通して得られた波形図である。
【図8】泡の衝突による振動で生じた信号を高域フィル
タに通して得られた波形図である。
【図9】固体粒子の衝突による振動で生じた信号を高域
フィルタに通して得られた波形図である。
【図10】一次共振点が400kHz以下となるような
センサ素子を備えた粒子センサにて得られた、固体粒子
の衝突による振動で生じた信号の波形図である。
【図11】一次共振点が400kHz以下となるような
センサ素子を備えた粒子センサにて得られた、泡の衝突
による振動で生じた信号の波形図である。
【図12】一次共振点が400kHz以下となるような
センサ素子を備えた粒子センサにて得られた、固体粒子
の衝突による振動で生じた信号の波形図である。
【図13】一次共振点が400kHz以下となるような
センサ素子を備えた粒子センサにて得られた、泡の衝突
による振動で生じた信号の波形図である。
【図14】固体粒子の衝突による振動(センサ素子の持
つ一次共振点の振動)で生じた信号の波形図である。
【図15】泡の衝突による振動(センサ素子の持つ一次
共振点の振動よりも周波数の低い長周期振動)で生じた
信号の波形図である。
【図16】泡の衝突による振動(センサ素子の持つ一次
共振点の振動を伴う振動)で生じた信号の波形図であ
る。
【図17】泡の衝突による振動(センサ素子の持つ一次
共振点の振動を伴う振動)で生じた信号の波形図であ
る。
【図18】実施例1の結果を示すグラフである。
【図19】実施例2の結果を示すグラフである。
【図20】実施例3の結果を示すグラフである。
【図21】実施例4の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10…センサ素子、12…基体、14…振動部、16…
固定部、17…凹部、18…孔部、20…検出部、22
…圧電膜、24…第一電極、26…第二電極、28…リ
ード、29…リード、30…ハウジング、32…入口、
33…ノズル、34…出口、35…ノズル、36…弾性
部材、37…弾性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−29675(JP,A) 特開 昭54−46597(JP,A) 特開 昭62−280634(JP,A) 特開 平5−18884(JP,A) 特開 平4−274731(JP,A) 特開 昭60−94758(JP,A) 特開 昭63−61920(JP,A) 特開 平3−282373(JP,A) 特開 平1−98311(JP,A) 特開 平5−332852(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 15/02 G01V 9/00 H01L 41/08 H02N 2/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の入口と出口とを有する流路、及び
    当該流路中に配置され、流体中の固体粒子の衝突に対し
    て感応できる程度の質量を有する振動部と該振動部の振
    動を検出し電気信号に変換する検出部とを含むセンサ素
    子を有する粒子センサであって、センサ素子の持つ一次
    共振点よりも周波数の高い振動を選択的に検出する手段
    を備えたことを特徴とする粒子センサ。
  2. 【請求項2】 センサ素子に対して、出口が入口の反対
    側に配置され、かつセンサ素子の振動部の周囲の少なく
    とも一部に孔部が形成されており、当該入口から流入し
    た流体が当該孔部を流れて当該出口から流出するよう
    に、当該センサ素子の当該振動部が当該入口で形成され
    る流体の流れの延長に配置された請求項1記載の粒子セ
    ンサ。
  3. 【請求項3】 センサ素子の持つ一次共振点よりも周波
    数の高い振動を選択的に検出する手段として、高域フィ
    ルタを備えた請求項1記載の粒子センサ。
  4. 【請求項4】 センサ素子の持つ一次共振点よりも周波
    数の高い振動を選択的に検出する手段として、その一次
    共振点が400kHz以下となるようなセンサ素子を備
    えた請求項1記載の粒子センサ。
  5. 【請求項5】 センサ素子の持つ一次共振点よりも周波
    数の高い振動として、当該一次共振点の周波数の2倍以
    上の周波数の振動を選択的に検出する手段を備えた請求
    項1記載の粒子センサ。
  6. 【請求項6】 センサ素子の持つ一次共振点よりも周波
    数の高い振動として、当該一次共振点の周波数の3倍以
    上の周波数の振動を選択的に検出する手段を備えた請求
    項1記載の粒子センサ。
  7. 【請求項7】 センサ素子の持つ一次共振点よりも周波
    数の高い振動として、上限10MHz以下の周波数の振
    動を選択的に検出する手段を備えた請求項1記載の粒子
    センサ。
  8. 【請求項8】 センサ素子の持つ一次共振点よりも周波
    数の高い振動として、上限5MHz以下の周波数の振動
    を選択的に検出する手段を備えた請求項1記載の粒子セ
    ンサ。
  9. 【請求項9】 センサ素子の持つ一次共振点よりも周波
    数の高い振動として、上限2MHz以下の周波数の振動
    を選択的に検出する手段を備えた請求項1記載の粒子セ
    ンサ。
JP32266196A 1996-05-16 1996-12-03 粒子センサ Expired - Fee Related JP3299131B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32266196A JP3299131B2 (ja) 1996-05-16 1996-12-03 粒子センサ
US08/855,395 US5920007A (en) 1996-05-16 1997-05-13 Particle sensor that distinguishes between particles and bubbles in a fluid
DE69700114T DE69700114T2 (de) 1996-05-16 1997-05-14 Nachweis aufschlagender Teilchen in einer Flüssigkeit mit Hochpassfilter zur Blasendiskriminierung
EP97303267A EP0807820B1 (en) 1996-05-16 1997-05-14 Detecting inpinging particles in a liquid with a high pass filter for discriminating bubbles

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-121460 1996-05-16
JP12146096 1996-05-16
JP32266196A JP3299131B2 (ja) 1996-05-16 1996-12-03 粒子センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1030981A JPH1030981A (ja) 1998-02-03
JP3299131B2 true JP3299131B2 (ja) 2002-07-08

Family

ID=26458819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32266196A Expired - Fee Related JP3299131B2 (ja) 1996-05-16 1996-12-03 粒子センサ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5920007A (ja)
EP (1) EP0807820B1 (ja)
JP (1) JP3299131B2 (ja)
DE (1) DE69700114T2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6196059B1 (en) * 1997-08-11 2001-03-06 Fraunhofer Gesellschaft Zur Forderung Der Angewandten Forschung E.V. Piezoelectric resonator, process for the fabrication thereof including its use as a sensor element for the determination of the concentration of a substance contained in a liquid and/or for the determination of the physical properties of the liquid
US7114375B2 (en) * 2004-01-13 2006-10-03 Battelle Memorial Institute Process monitoring and particle characterization with ultrasonic backscattering
US7805978B2 (en) * 2006-10-24 2010-10-05 Zevex, Inc. Method for making and using an air bubble detector
WO2009029533A1 (en) * 2007-08-24 2009-03-05 Zevex, Inc. Ultrasonic air and fluid detector
FR2931550B1 (fr) * 2008-05-20 2012-12-07 Commissariat Energie Atomique Dispositif pour la detection gravimetrique de particules en milieu fluide comprenant un oscillateur entre deux canaux fluidiques, procede de realisation et methode de mise en oeuvre du dispositif
FR2931549B1 (fr) * 2008-05-20 2017-12-08 Commissariat A L'energie Atomique Dispositif pour la detection gravimetrique de particules en milieu fluide, comprenant un oscillateur traverse par une veine fluidique, procede de realisation et methode de mise en oeuvre du dispositif
WO2010091314A2 (en) * 2009-02-06 2010-08-12 Zevex, Inc. Air bubble detector
US10698427B2 (en) 2016-10-31 2020-06-30 Ge Oil & Gas Pressure Control Lp System and method for assessing sand flow rate

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3816773A (en) * 1972-10-12 1974-06-11 Mobil Oil Corp Method and apparatus for detecting particulate material in flow stream
US3841144A (en) * 1972-10-12 1974-10-15 Mobil Oil Corp Sand detection probe
US3854323A (en) * 1974-01-31 1974-12-17 Atlantic Richfield Co Method and apparatus for monitoring the sand concentration in a flowing well
US4149415A (en) * 1976-08-09 1979-04-17 Probe Engineering Company Limited Apparatus for sensing moving particles or small moving objects
US4131815A (en) * 1977-02-23 1978-12-26 Oceanography International Corporation Solid piezoelectric sand detection probes
JPS5446597A (en) * 1977-09-20 1979-04-12 Shimadzu Corp Collision characteristic meter for powders
GB1585708A (en) * 1977-12-20 1981-03-11 Shell Int Research Method and means of detecting solid particles in a fluid flowing through a conduit
JPS6094758A (ja) * 1983-10-28 1985-05-27 Toko Inc 抵抗調整装置とその製造方法
JPS62280634A (ja) * 1986-05-29 1987-12-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 粒子の粒径・速度測定方法およびその装置
JPH0754268B2 (ja) * 1986-09-03 1995-06-07 株式会社小松製作所 音響振動解析装置およびその製造方法
JPH0618314B2 (ja) * 1987-10-09 1994-03-09 株式会社村田製作所 集積型共振子の製造方法
JPH03282373A (ja) * 1990-03-30 1991-12-12 Copal Electron Co Ltd 加速度センサの構造並にその製造方法
US5090254A (en) * 1990-04-11 1992-02-25 Wisconsin Alumni Research Foundation Polysilicon resonating beam transducers
US5148669A (en) * 1990-11-05 1992-09-22 A. Ahlstrom Corporation Detection of particulates in a hot gas flow
JPH0518884A (ja) * 1991-07-12 1993-01-26 Sintokogio Ltd 粒度分布測定装置
JP3009945B2 (ja) * 1991-07-18 2000-02-14 日本碍子株式会社 圧電/電歪膜型素子
JP3323343B2 (ja) * 1994-04-01 2002-09-09 日本碍子株式会社 センサ素子及び粒子センサ

Also Published As

Publication number Publication date
EP0807820A1 (en) 1997-11-19
DE69700114D1 (de) 1999-03-25
DE69700114T2 (de) 1999-07-22
US5920007A (en) 1999-07-06
JPH1030981A (ja) 1998-02-03
EP0807820B1 (en) 1999-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3323343B2 (ja) センサ素子及び粒子センサ
EP0816839B1 (en) Sensor for impinging particles in a fluid with measures for suppressing the bursting of bubbles
US7089813B2 (en) Mass sensor and mass sensing method
US5747671A (en) Axial flow particle sensor
US5987972A (en) Method for detection of solid particles in fluid and particle sensor used in said method
JP3299131B2 (ja) 粒子センサ
EP1603173A2 (en) Piezoelectric/Electrostrictive film-type device
US5969236A (en) Particle sensor
EP1154497B1 (en) Piezoelectric/electrostrictive film type device
JP3388176B2 (ja) 圧電センサ装置とそれを用いた電気的定数変化の検出方法
EP2020692B1 (en) Piezoelectric film device
EP0766086A2 (en) Multiple element particle sensor and signal processing electronics
US5925972A (en) Multiple element particle sensor and signal processing electronics
US6541895B2 (en) Piezoelectric/electrostrictive film element
CN1143184A (zh) 传感器部件和颗粒传感器
JPH04204339A (ja) 静電容量式圧力検知装置
JP4936909B2 (ja) 流体特性測定装置の使用方法
JP2000121471A (ja) 圧力検出素子及び圧力センサ
EP1552260A2 (en) Pressure sensor and production thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020402

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees