JP3297870B2 - 容器成型用合成樹脂シート材料 - Google Patents

容器成型用合成樹脂シート材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主として弁当、
お惣菜、小物用品等の包装用具の材料として使用される
合成樹脂シート材料に関し、特に耐熱性に優れて機械強
度が大きく、衛生的で安価である合成樹脂シート材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】この様な用途向けの包装用具は、合成樹
脂シートをブロー成型によって製造され、その材料は価
格、環境衛生並びにリサイクルの立場からポリエチレン
テレフタレート樹脂(以下PETと略称する)のシート
が多用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したPETは、電
気特性、耐薬品性は優れているが包装具に必須の衝撃強
度、耐熱性が十分でなく、そのため衝撃強度不足によっ
て亀裂が入ったり傷が付きやすくて外観を損じ、且つ包
装具としての機能を失うこともあり、また耐熱性が低い
ので例えば高温の湯に晒されたり、電子レンジ加熱等に
よって変形を生じ易いと言う欠点があった。この欠点を
解消しようとしてガラス繊維を充填した強化プラスチッ
クとすることが提案されているが、透明性が悪くなるの
で用途によっては使用することができず、また、リサイ
クルするにも難点があると言う解決すべき課題を有して
いた。
【0004】そこで、本発明者は、PET等ポリオレフ
ィンテレフタレート樹脂を主体とし、ポリエチレンを含
むガラス転移温度が高い共重合体を組み合わせて使用す
ることで、衝撃強度、耐熱性、成型性に優れた性質を有
する包装用具に適した合成樹脂シートを開発し、前述の
様な商品の包装容器に好適な成型用の合成樹脂シート材
料を提供する事を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の容器成型用合成樹脂シート材料を、実施例の
図面と共通の符号を用いて説明すると、その構成は、ポ
リオレフィンテレフタレート樹脂と、エチレンと環状オ
レフィンとを共重合させたシクロオレフィンポリマーと
の混合物から成る中間層1の片面若しくは両面がポリエ
チレンテレフタレート又はコポリエステル樹脂からなる
コーティング層2で覆われている。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明を実施するに当たっては、
中間層1の材質は、一般にはPET又はポリブチレンテ
レフタレート(以下PBTと略称する)等のポリオレフ
ィンテレフタレート樹脂と、シクロオレフィンポリマー
とが、ポリオレフィンテレフタレートが50〜97%、
シクロオレフィンポリマーが3〜50%の配合割合で混
和された混合樹脂からなり、容器成型用として厚さは包
装具の用途に応じて一般的に0.1mm〜0.6mm程
度である。主原料がPETの場合は材料費節減のために
リサイクルによる再生原料を使用しても良い。又、原材
料の耐熱性を向上させる目的で混合されるシクロオレフ
ィンポリマーは、エチレンと環状オレフィンとの共重合
体であるが、環状オレフィンとしてペンタシクロペンタ
デセン類又はノルボルネン類が適当である。このシクロ
オレフィンポリマーはガラス転移温度が140℃と高
く、完全に水素化されているため、高い透明性、熱安定
性があり、吸水率が小さくて吸湿変形がなく、誘電正接
値が低いこと、更には低比重、耐薬品性に優れているこ
とから本発明の目的に則した原材料である。又、エチレ
ンを含有するので、主原料であるPET又はPBT等の
ポリオレフィンテレフタレート樹脂とも混合性が良好で
あることも好都合な点である。
【0007】コーティング層2は、被包装物品に触れる
面の外観、容器としての成型性、衛生上の見地から、P
ET若しくはコポリエステル樹脂の、リサイクル原材料
でない非再生原材料を用いる。コーティング層2が中間
層1の片面だけに施される場合は、当然容器の内側がコ
ーティングされるように、製造時に配慮すべきことはい
うまでもない。これらの樹脂は共に透明性が高く、曇り
が少なく、その上、光沢に優れている。PETのガラス
転移温度は69℃、又、コポリエステル樹脂のガラス転
移温度は81℃と中間層1と比較すると低いが、そのた
めにブロー成型又は真空成型を行った場合中間層1の成
型性を妨げることなく生産性の低下を防ぎ、更に柔軟で
あることから中間層1がひび割れたり亀裂が入ったりす
ることを防止する作用がある。これらのコーティング層
2の厚さは15ミクロン〜20ミクロンであることが適
当である。これらの樹脂を中間層1の表面に所定の厚さ
にコーティングする手段は、PET又はコポリエステル
樹脂の所定厚さの薄膜を熱圧着してもよいが、中間層1
の押し出しと同時にその上下面に押し出し成型すること
によって、生産能率を高めることが可能である。
【0008】上述した本発明による容器成型用合成樹脂
シート材料は、主体となる中間層1の素材として、PE
T等ポリオレフィンテレフタレートと、ガラス転移温度
が高いシクロオレフィンポリマーとの混合樹脂であるか
ら、従来のポリオレフィンテレフタレート単体の樹脂と
比較して軟化温度が高く包装容器として耐熱性に優れて
いる。尚、シクロオレフィンポリマーの混合によって軟
化温度が高くなるが、軟化温度の上昇は従来のブロー成
型及び真空成型で常用される成型温度の範囲内であり、
成型性並びに容器の生産性を阻害することはない。又、
シクロオレフィンポリマーは完全に水素化されているた
め、高い透明性、熱安定性があり、吸水率が小さくて吸
湿変形がなく、耐薬品性に優れている。又、誘電正接値
が低いので例えば電子レンジ加熱によっても発熱が少な
く熱変形しない。主原料であるポリオレフィンテレフタ
レートとして資源リサイクルによる再生PETを使用す
れば、材料費を節減することが可能であり、且つPET
が主体とされているのでリサイクルが可能であって環境
衛生上有利な特質を保有している。
【0009】又、リサイクルによる再生原料でない新し
い原料のPET若しくはコポリエステル樹脂からなるコ
ーティング層2は、成型性を損なう事なく、その柔軟性
によって中間層1がひび割れたり亀裂が入ったりするこ
とを防止し、更に、被包装物品に触れる面の外観、衛生
状態を完全に保持する作用がある。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例の詳細を図面に基き説明
する。図1は本発明の第1実施例の断面を示す拡大斜視
図、図2は第1実施例断面を示す拡大斜視図、図3は第
1実施例の容器成型用合成樹脂シート材料の応用例とし
て示す開蓋状態の弁当容器の斜視図である。
【0011】図1に示される本発明の第1実施例は、中
間層1の両面がコーティング層2によりコーティングさ
れた複合層構造の、主としてブロー成型用及び真空成型
用として開発された合成樹脂シート材料である。中間層
1は、PET90%、シクロオレフィンポリマー10%
の混合樹脂からなる。シクロオレフィンポリマーは、ジ
シクロペンタジエンが出発原料であるノルボルネン誘導
体を、メタセシス開環重合によりポリマーとし、該ポリ
マーの2重結合を水素化して完全に無くした環状オレフ
ィンとエチレンとの共重合体である。又、コーティング
層2は、シクロヘキサンジメタノールとエチレングリコ
ール及びテレフタル酸を素材料とするコポリエステル樹
脂を使用している。中間層1の厚さは0.2mm、コー
ティング層2の厚さは15ミクロンである。本実施例の
合成樹脂シート材料は120℃まで使用できる耐熱性を
有する。従って熱湯によっても、又、電子レンジ加熱に
よっても変形することはない。
【0012】図2に示される第2実施例は、中間層1、
コーティング層2共に原材料は第1実施例と同一である
が、コーティング層2が中間層1の片面だけとなってい
る。このような実施例の合成樹脂シート材料はコーティ
ング層2が容器の内側となるようにして使用する。
【0013】第3実施例は、第1実施例に於けるPET
をPBTに置き換えたものである。機械的強度並びに耐
熱性が第1実施例より優れている特徴を有する。層状構
造は第1実施例と同一であるから図示は省略する。尚、
前記第1乃至第3の各実施例において、コーティング層
2の材料をPETとした変形例も存在する。
【0014】図3に参考例として、第1実施例の合成樹
脂シート材料を使用して成型した弁当容器を示す。周知
の構造の弁当容器であって、容器本体3と仕切り4とが
一体となってブロー成型及び真空成型され、配列された
仕切り4の凹部に飯やお総菜を収容して同じ材料で作ら
れた蓋体を容器本体3の上に被せて包装する。
【0015】以上本発明の代表的と思われる実施例につ
いて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造
のみに限定されるものではなく、本発明にいう構成要件
を備え、本発明にいう目的を達成し、以下にいう効果を
有する範囲内において適宜改変して実施することができ
るものである。
【0016】
【発明の効果】以上の説明から既に明らかなように、本
発明は、容器成型用合成樹脂シート材料であって、主体
となる中間層1の素材が、ポリオレフィンテレフタレー
トとガラス転移温度が高いシクロオレフィンポリマーと
の混合樹脂であるから、従来のポリオレフィンテレフタ
レート単体樹脂と比較して軟化温度が高く包装容器とし
て耐熱性に優れている。この上昇した軟化温度は、従来
のブロー成型及び真空成型で常用される成型温度の範囲
内であるから成型性を阻害せず生産性は低下しない。
又、シクロオレフィンポリマーは完全に水素化されてい
るため、高い透明性、熱安定性があり、吸湿変形がな
く、耐薬品性に優れ、誘電正接値が低いので電子レンジ
で加熱しても熱変形を生じない。その上、主原料である
ポリオレフィンテレフタレートとして資源リサイクルに
よる再生PETを使用すれば、上記諸効果に加えて材料
費を節減することが可能であり、且つPETが主体とさ
れているのでリサイクルが可能であって環境衛生上有利
な特質を保有している。又、コーティング層2は、再生
原料でない非再生原料のPET若しくはコポリエステル
樹脂からなるので成型性を損なう事なくその柔軟性によ
って中間層1がひび割れたり亀裂が入ったりすることを
防止し、被包装物品に触れる面の外観、衛生状態は完全
に良好な状態で保持するという効果をも有するに至った
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の構造断面を示す拡大斜視図。
【図2】第2実施例の構造断面を示す拡大斜視図。
【図3】容器成型用合成樹脂シート材料の応用例を示す
参考斜視図。
【符号の説明】
1 中間層 2 コーティング層 3 容器本体

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンテレフタレート樹脂と、
    エチレンと環状オレフィンとを共重合させたシクロオレ
    フィンポリマーとの混合物から成る中間層(1)の片面若
    しくは両面がポリエチレンテレフタレート又はコポリエ
    ステル樹脂からなるコーティング層(2)で覆われている
    容器成型用合成樹脂シート材料。
  2. 【請求項2】 前記コーティング層(2)の厚さが15〜
    20ミクロンである請求項1に記載の容器成型用合成樹
    脂シート材料。
  3. 【請求項3】 前記中間層(1)を形成するポリオレフィ
    ンテレフタレートとシクロオレフィンポリマーとの配合
    割合が、ポリオレフィンテレフタレートが50〜97
    %,シクロオレフィンポリマーが3〜50%である請求
    項1記載の容器成型用合成樹脂シート材料。
  4. 【請求項4】 前記ポリオレフィンテレフタレートがポ
    リエチレンテレフタレートである請求項1記載の容器成
    型用合成樹脂シート材料。
  5. 【請求項5】 前記ポリオレフィンテレフタレートがポ
    リブチレンテレフタレートである請求項1記載の容器成
    型用合成樹脂シート材料。
  6. 【請求項6】 前記シクロオレフィンポリマーがエチレ
    ンとペンタシクロペンタデセン類との共重合体である請
    求項1記載の容器成型用合成樹脂シート材料。
  7. 【請求項7】 前記シクロオレフィンポリマーがエチレ
    ンとノルボルネン類との共重合体である請求項1記載の
    容器成型用合成樹脂シート材料。
  8. 【請求項8】 前記コーティング層(2)が非再生原料の
    ポリエチレンテレフタレート樹脂である請求項1記載の
    容器成型用合成樹脂シート材料。
  9. 【請求項9】 前記コーティング層(2)がコポリエステ
    ル樹脂である請求項1記載の容器成型用合成樹脂シート
    材料。
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