JP3297505B2 - 光ヘッド装置及び光情報装置 - Google Patents

光ヘッド装置及び光情報装置

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JP3297505B2
JP3297505B2 JP19335493A JP19335493A JP3297505B2 JP 3297505 B2 JP3297505 B2 JP 3297505B2 JP 19335493 A JP19335493 A JP 19335493A JP 19335493 A JP19335493 A JP 19335493A JP 3297505 B2 JP3297505 B2 JP 3297505B2
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hologram
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクあるいは光
カードなど、光媒体もしくは光磁気媒体上に記憶される
情報の記録・再生あるいは消去を行う光ヘッド装置、及
びその光学系、さらに、情報媒体に情報記録の記録・再
生・消去を行う光情報装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高密度・大容量の記憶媒体として、ピッ
ト状パターンを有する光ディスクを用いる光メモリ技術
は、ディジタルオーディオディスク、ビデオディスク、
文書ファイルディスク、さらにはデータファイルと用途
を拡張しつつ、実用化されてきている。微小に絞られた
光ビームを介して光ディスクへの情報記録再生が高い信
頼性のもとに首尾よく遂行されるメカニズムは、ひとえ
にその光学系に因っている。その光学系の主要部である
光ヘッド装置の基本的な機能は、回折限界の微小スポッ
トを形成する集光機能、前記光学系の焦点制御(フォー
カスサーボ)とトラッキング制御、及びピット信号(情
報信号)検出に大別される。
【0003】また、光ヘッド装置を構成する要素部品に
注目すると、光ビームを発生する光源、この光ビームを
ディスクに導きまたディスクで反射したこの光ビームを
信号検出系へ導くレンズ(群)、信号検出系を構成する
光学部品と光検出器、サーボ制御を担う駆動手段、など
から構成されている。このうち、光源については光ディ
スクの実用化初期に用いられた気体レーザに代わって、
小型で低コストの半導体レーザが主流になっている。
【0004】ところが、半導体レーザを読み書き可能な
光ディスクの光源として用いたときには読みだし時と書
き込み時の光出力変化にともなう波長変動によってレン
ズの屈折率が変わり、フォーカスサーボ制御が追従する
までの間、情報媒体上での光スポットがデフォーカス状
態になって情報の読みだしができなくなったり、書き込
みが不十分になるという問題がある。
【0005】これに対してはレンズの材料(硝材)とし
て波長分散の低い素材を用いるという方法が考えられる
が、一般に波長分散の低い硝材は屈折率が小さいため曲
率を大きくしなければならず、特にNAの大きなレンズ
をつくることが難しい。次に考えられるのは波長分散特
性の異なる複数のレンズを組み合わせて組レンズを構成
するという手段である。これを第1の従来例として図1
2に示す。
【0006】図12において、21は半導体レーザ光源
である。この半導体レーザー21から出射した直線偏光
の光ビーム3(レーザ光)は組レンズ402によって平
行光になり、くさび型プリズム35によって光ビーム整
形をされた後、ビームスプリッター36を透過して対物
レンズ4に入射し、情報媒体5上に集光される。情報媒
体5で反射した光ビ−ムはもとの光路を逆にたどってビ
ームスプリッター36で反射され、コリメートレンズA
(121)によって集光され、サーボ信号検出手段34
によってフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信
号を得ることができるように波面を変換された後に光検
出器7に入射する。光検出器7の出力を演算することに
よって、サーボ信号(フォーカスエラー信号とトラッキ
ングエラー信号)及び、情報信号を得ることができる。
ここで対物レンズ4は駆動装置110によって高速で動
かすためには軽量であることが必須であるため、屈折型
レンズの組レンズにすることが出来ない。そこで組レン
ズ402は色収差を過補正して(以下、これを色だしと
呼ぶ)対物レンズの色収差を相殺している。
【0007】次に、光ヘッド装置への応用例ではない
が、第2の従来例としてホログラムを用いてレンズ単体
として色消しを行っている例を図13に示す。図13に
おいて107は回折格子型のレンズ(ホログラムレン
ズ)、401は屈折型のレンズである。波長がλ0の時
のホログラムレンズ107の焦点距離をfhoe0とす
ると、波長がλ1の時の焦点距離fhoe1はfhoe
1=fhoe0×λ0/λ1...(1)となる。また
屈折型レンズ401の屈折率をn(λ)、焦点距離をf
(λ)とすると f(λ1)=f(λ0)×(n(λ0)−1)/(n(λ1)−1)...(2 )となる。
【0008】式(1)と式(2)より色消しの条件は λ1/(fhoe1×λ0)+(n(λ1)−2)/(f(λ0)×(n(λ0 )−1)) =1/fhoe0+1/f(λ0)...(3)となる。
【0009】ここで波長が長くなると式(1)では焦点
距離が短くなり、また、式(2)では焦点距離が長くな
るため、fhoe1とf(λ0)の正負を同じにして式
(3)を満たすように選べば図13に示したレンズ単体
で色消しができる。
【0010】このようにホログラムは回折素子であるた
め、ホログラムを用いて構成したホログラムレンズの焦
点距離の波長依存性は屈折率型のレンズとは逆になり、
正のパワーを持ったホログラムレンズと屈折率レンズど
うしまたは、負のパワーを持ったホログラムレンズと屈
折率レンズどうしを組み合わせることによって色消しを
実現できるため、レンズの曲率が比較的小さくてすむ上
に、ホログラムレンズは平面型の素子のため、軽量で量
産性にも優れているというように、非常に多くの利点が
ある。上記の従来例は、例えば、文献1−D.Faklis and
M.Morris(1991)Photonics Spectra Novenver 205 & De
cember 131(ディー、ファクリスとエム、モリス(19
91)フォトニクス スペクトラ11月号205ページ
及び12月号131ページ)、文献2−M.A.Gan et al.
(1991)SPIE Vol.1507 p116(エム、エイ、ガン他(19
91)エス、ピー、アイ、イー 1507巻116ペー
ジ)、文献3−P.Twardowski and P.Meirueis(1991)SPI
E Vol.1507 p55(ピー、トワードウスキとピー、メイル
エイス(1991)エス、ピー、アイ、イー 1507
巻55ページ)などにおいて発表されている。
【0011】またホログラムレンズの作製法については
文献1にも述べられているように、図14に示すよう
に、シリコンLSIの製造工程で一般的に行われている
フォトリソグラフィー行程とエッチングを複数回繰り返
すことによって階段上の断面形状をもつマルチレベルホ
ログラムとしてホログラムレンズを作製することができ
る。また、K.Goto et al.(1987)J.J.A.P Vol.26 Supple
ment26-4(ケイ、ゴトウ他(1987)ジェー、ジェ
ー、エイ、ピー 26巻サプルメント26−4)−文献
4−に示されているように、超精密CNC旋盤を用いて
もホログラムレンズを図15に示すようにして、作製す
ることができる。
【0012】なお、文献4はホログラムレンズを光ヘッ
ド装置に応用した例ではあるが、その目的は球面レンズ
とホログラムレンズを組み合わせることによって非球面
レンズの効果(軸外収差などの収差の抑圧)を狙ったも
のであり、色収差補正を目的としたものではない。この
ため半導体レーザーの波長変動による焦点位置移動は補
正されていない。
【0013】第3の従来例として特開平3−15551
4号公報及び特開平3−155515号公報を引用す
る。第3の従来例は図16に示すように対物レンズ4
と、この対物レンズ4より光源側に配置されほぼパワー
を持たない(レンズ作用を持たない)色収差補正素子か
らなる対物レンズ系及び光情報記録再生装置の光学系で
ある。対物レンズそのものはホログラムレンズを用いる
場合も記述されているが、色収差補正素子は分散値の異
なる正レンズ250と負レンズ251の組み合わせから
構成されており、ホログラムレンズを用いた例は開示さ
れていない。正レンズ250と負レンズ251の分散値
が異なることを利用して色収差補正素子はほとんどレン
ズ作用(パワー)がないにもかかわらず、対物レンズの
色収差を補正できるという構成である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】半導体レーザーから放
射される光ビームには通常非点収差が含まれる。これは
半導体レーザーの出射面において活性層の広い方向を水
平方向としたとき、この水平方向の出射点がやや活性層
内に入り込んでいることに起因している。この非点収差
を除去するために、第1の従来例では、組レンズ402
を光軸方向に動かして調整する。この時、楕円ビーム補
正をコリメートレンズ(組レンズ402)の焦点距離に
置き換えて考えると、垂直方向と水平方向の、半導体レ
ーザー21の出射点から情報媒体5へと至る結像関係は
図17の(a)垂直方向、(b)水平方向に示すように
なる。図17では組レンズ402とくさび型プリズム3
5(図12)を合成したレンズをコリメートレンズ12
3として示している。また図17中の記号の意味は以下
の通りである。 f0:対物レンズ4の焦点距離 fc:組レンズ402(後述の図1などにおいてはコリ
メートレンズB−122) fcv:コリメートレンズ123の垂直方向等価焦点距
離(=fc) fch:コリメートレンズ123の水平方向等価焦点距
離(=fc×γ) γ:楕円補正率>1 δ:半導体レーザの非点隔差 δv:コリメートレンズの焦点位置FCからの垂直方向
物点(半導体レーザー21の出射点)位置のずれ量 δh:コリメートレンズの焦点位置FCからの水平方向
物点(半導体レーザー21の出射点)位置のずれ量 εv:対物レンズ4の焦点位置F0からの垂直方向像点
位置のずれ量 εh:対物レンズ4の焦点位置F0からの水平方向像点
位置のずれ量 図17では組レンズ402を光軸方向図中右に動かして
δv>0としている。ここで縦倍率の関係から εv=δv×(f0/fcv)2=δv×(f0/fc)2...(5) εh=δh×(f0/fch)2=δh×(1/γ2)×(f0/fc)2.. .(6) となる。
【0015】式(5)と式(6)より情報媒体5上で非
点収差をなくする(εv=εhとする)ためには、 δv×γ2=δh...(7) となるように組レンズ402(コリメートレンズ12
3)を移動すればよいことがわかる。
【0016】ところが、情報読み出し時(低出力時)に
合わせて、上記のように光学系を調整したとすると、書
き込み時(高出力時)には以下の理由によって情報媒体
5上での非点収差発生が問題となる。
【0017】半導体レーザーの出力を増加させると波長
は増加する。この時組レンズ402は色だしレンズであ
るので焦点距離fcは短くなり、δvとδhはfcが短
くなった分だけ増加し、この結果δh/δvがγ2より
も小さくなる。さらに半導体レーザーの出力を増加させ
るとδは減少するのでやはりδh/δvが減少する。こ
のように2つの効果が強めあって、式(7)の関係を崩
し、情報媒体5上での非点収差を発生させてしまうとい
う課題がある。
【0018】次に第2の従来例については、いずれもレ
ンズ単体については色収差の補正を詳しく研究している
ものの、このレンズの光ヘッド装置への応用例がなく、
以下に述べるような点において課題を有している。
【0019】1.第2の従来例を光ヘッド装置に適用す
ると、光ヘッド光学系に使用する各レンズの色収差をそ
れぞれ補正することになるため設計上の自由度がなく、
半導体レーザーの出力変化に伴う非点隔差量の変化を補
償できない、このために情報媒体上の集光スポットに非
点収差が生じて情報信号が劣化する、という課題があ
る。
【0020】2.光ヘッド装置においてはコリメートレ
ンズと対物レンズの組み合わせによる結像光学系が使用
されるが、第2の実施例を適用して色収差補正を行う
と、コリメートレンズと対物レンズなどのそれぞれのレ
ンズの色収差を補正するために、すべてホログラムレン
ズを各々使用することになるので、ホログラムレンズの
数が多くなりコスト高になる、という課題がある。
【0021】3.ホログラムレンズの回折効率は波長に
依存して変化する。光ヘッドにおいて最適な回折効率を
得るための設計法が従来は示されていないため、信号再
生時に回折効率が低下し、+1次回折光として回折しな
かった光(透過光=0次回折光や−1次回折光や+2次
回折光)が発生して迷光となり、情報信号のS/N比を
低下させる、という課題があった。
【0022】さらに、第3の実施例では以下の課題があ
る。 1.色収差補正素子が正レンズと負レンズの2枚の組み
合わせからなるため、材料費、製造コスト、調整を含め
た組み合わせ工程のコスト、張り合わせ工程のコストが
必要になり、コストアップ要因になる。
【0023】2.色収差補正素子が正レンズと負レンズ
の2枚の組み合わせからなるため、重く、大きい。この
ため、光学系全体が重く、大きくなる。
【0024】3.色収差補正素子が正レンズと負レンズ
の2枚の組み合わせからなり重いため、高速で微動する
必要のある対物レンズと一体化して微動することが困難
である。このため、トラッキング、フォーカシングによ
り相対位置が変化するので、色収差以外の収差について
は、それぞれ独立して補正されていなければならない。
従って、レンズ設計、特に対物レンズの設計上自由度が
小さく非球面形状を採用せざるを得ず、設計、製造が困
難でコスト高になる。
【0025】4.色収差補正素子が正レンズと負レンズ
の2枚の組み合わせからなり重いため、高速で微動する
必要のある対物レンズと一体化して微動することが困難
である。このため、色収差補正素子の保持手段が対物レ
ンズの保持手段とは独立に必要であり、コストアップ要
因になり、また、光学系が大型になる。
【0026】そこで本発明では上記の課題に鑑み、光ヘ
ッド装置にホログラムレンズを応用することによって、
光源出力変更時の波長変動と非点隔差変動にもかかわら
ず焦点位置移動も非点収差の発生も起こらない、光ヘッ
ド装置を構成することを目的とする。また、ホログラム
レンズの回折効率を最適化し、安定に記録の読み書きを
行うことのできる光ヘッド装置を構成することを目的と
する。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明では上述の課題を
解決するため、半導体レーザー光源と、前記光源からの
光ビームを受け情報媒体上へ微小スポットに収束する結
像光学系(対物レンズとコリメートレンズを含む)と、
前記情報媒体で反射、回折した光ビームを受け光量に応
じて電気信号を出力する光検出器からなる光ヘッド装置
において、前記情報媒体近くに配置された対物レンズが
屈折型レンズとホログラムレンズの組み合わせであり、
ホログラムレンズとコリメートレンズの間に光ビーム整
形手段を具備するることを特徴とする光ヘッド装置とい
う構成にする。
【0028】またあるいは、半導体レーザー光源と、前
記光源からの光ビームを受け情報媒体上へ微小スポット
に収束する結像光学系と、前記情報媒体で反射、回折し
た光ビームを受け光量に応じて電気信号を出力する光検
出器からなる光ヘッド装置において、前記光検出器近く
に配置されたコリメートレンズが屈折型レンズとホログ
ラムレンズの組み合わせであることを特徴とする光ヘッ
ド装置という構成にする。
【0029】またあるいは、半導体レーザー光源と、前
記光源から出射される光ビームを受け情報媒体上へ微小
スポットに収束する結像光学系と、前記情報媒体で反
射、回折した光ビームを受け光量に応じて電気信号を出
力する光検出器を具備する光ヘッド装置であって、前記
情報媒体近くに配置された前記結像光学系の構成要素で
ある対物レンズは屈折型の凸レンズであり、前記結像光
学系はホログラムレンズを有し、前記ホログラムは凸レ
ンズ作用を持ち、前記半導体レーザー光源の波長変化に
よる前記ホログラムレンズの焦点距離変化量を前記屈折
型レンズの焦点距離変化量より大きく設定することによ
って、前記半導体レーザー光源の波長λが長いほど、前
記ホログラムレンズと前記対物レンズの総合焦点距離f
を短くし、記録の読みとり時の光源波長をλ0記録の
書込み時の光源波長をλ 1 ホログラムレンズを構成す
る硝材の波長λ0における屈折率をn0としたときにλ 0
≠λ 1 と設定し、かつ、前記ホログラムレンズの凹凸形
状の高さHを、 H=λ0/(n0−1)として記録の読みとり時における前記ホログラムレンズ
の回折効率を最大に することを特徴とする光ヘッド装置
という構成にする。
【0030】さらにまたは、半導体レーザー光源と、前
記光源からの直線偏光の光ビームを受け情報媒体上へ微
小スポットに収束する結像光学系と、前記情報媒体で反
射、回折した光ビームを受け光量に応じて電気信号を出
力する光検出器と、前記結像光学系中にホログラムレン
ズを組み合わせた光ヘッド装置において、前記ホログラ
ムレンズのうち1つは、偏光異方性ホログラムとλ/4
を組み合わせたものであることを特徴とする光ヘッド装
置という構成にする。
【0031】
【作用】上記手段を用いることにより、 (1)ホログラムレンズと対物レンズを組み合わせて用
いたり、対物レンズ4に直接ホログラムレンズを一体成
形して、対物レンズの色収差を過補正し、コリメートレ
ンズの焦点距離の変化と半導体レーザーの非点隔差量の
変化という2つの効果が相殺するので、半導体レーザー
の出力を変えても情報媒体上での非点収差を発生させな
いようにする事ができる。かつ、半導体レーザーから情
報媒体へと至る結像光学系において1枚のホログラムレ
ンズを用いるだけで、光学系全体の色収差を取り除くこ
とができる。 (2)光検出器に近いホログラムにレンズ作用と波面変
換及び分割作用を付加し、サーボ信号発生用光学素子と
しての特性も兼ねることによって、光ヘッド装置の部品
点数を削減できるので、軽量化、製造工程数の削減、信
頼性の向上、低コスト化などを実現できる。 (3)記録の読み込み時の光源波長λ=λ0とすると、
凹凸形状の高さHを、 H=λ0/(n(λ0)−1) とすることによって、記録信号の劣化もなく、また、記
録の読みとり時には不要な回折光成分が発生しないの
で、雑音の少ない読みとり信号を得ることができる。 (4)偏光異方性のホログラムレンズを1/4波長板と
ともに対物レンズに組み合わせて使い、往路においてX
方向の直線偏光光をホログラムレンズに入射させること
によって、回折によってレンズ作用を受けた上、1/4
波長板によって円偏光光になり、さらに、情報媒体によ
って反射される際に円偏光の回転方向が逆転し、再び1
/4波長板に入射して初めとは直角方向(Y方向)の直
線偏光になるため、復路においてはホログラムレンズに
よって回折を受けず、初めとは異なる曲率の球面波とな
って半導体レーザーの方に戻る。このため、復路では情
報媒体と半導体レーザーの間に結像関係が成り立たず、
戻り光は半導体レーザーの活性層上に結像せず、したが
って戻り光はほとんど活性層内に入らない。従って、戻
り光による半導体レーザーの雑音の問題を回避できる。
【0032】また、偏光異方性ホログラムレンズを1/
4波長板とともに光検出器に近いコリーメートレンズB
に組み合わせて使い、往路においてX方向の直線偏光光
をホログラムレンズに入射させると、回折によってレン
ズ作用を受けた上、1/4波長板によって円偏光光にな
り、さらに、情報媒体によって反射される際に円偏光の
回転方向が逆転し、再び1/4波長板に入射したときに
初めとは直角方向(Y方向)の直線偏光になるため、復
路においてはホログラムレンズによって回折を受けず、
初めとは異なる曲率の球面波となって半導体レーザーの
方に戻る。このため、復路では情報媒体と半導体レーザ
ーの間に結像関係が成り立たず、戻り光は半導体レーザ
ーの活性層上に結像せず、したがって戻り光はほとんど
活性層内に入らない。従って、戻り光による半導体レー
ザーの雑音の問題を回避できる。
【0033】
【実施例】以下図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明の第1の実施例の構成図である。21
は半導体レーザ光源である。この半導体レーザー21か
ら出射した光ビーム3(レーザ光)はコリメートレンズ
B(122)によって略平行光になり、くさび型プリズ
ム35によって光ビーム整形(楕円形状の光量分布を光
軸に垂直な2軸方向に対して同じにする、すなわち、略
円形に整形する。楕円ビーム補正と呼ばれることもあ
る。)をされた後、ビームスプリッター36を透過して
ホログラムレンズ107と対物レンズ4に入射し、情報
媒体5上に集光される(本願中では「集光」とは光ビー
ムを微少スポットに収束させること、と定義する)。情
報媒体5で反射した光ビ−ムはもとの光路を逆にたどっ
てビームスプリッター36で反射され、コリメートレン
ズA(121)によって集光され、サーボ信号検出手段
34によってフォーカスエラー信号やトラッキングエラ
ー信号を得ることができるように波面を変換された後に
光検出器7に入射する。光検出器7の出力を演算するこ
とによって、サーボ信号(フォーカスエラー信号とトラ
ッキングエラー信号)及び、情報信号を得ることができ
る。ホログラムレンズは位相型の回折素子であり、前記
ホログラムレンズのホログラムパターンは同心円状であ
る。ホログラムパターンの中心は軸外収差を小さくする
ため、組立誤差内で前記対物レンズの中心と一致してい
ることが望ましい。ここで対物レンズ4は駆動装置11
0によって高速で動かす必要があるが、ホログラムレン
ズ107は平面型の光学素子であるため軽量(数10ミ
リグラム以下)である上にホログラムレンズ107を用
いると対物レンズ4の集光パワーも小さくてすみ、それ
だけ対物レンズ4を軽量化できるので図1のように、ホ
ログラムレンズ107と対物レンズ4を組み合わせて用
いて駆動装置110によって一体駆動することができ
る。また、図12に示したように対物レンズ4に直接ホ
ログラムレンズ107を一体成形することにより、一層
の軽量化と低コスト化を図ることもできる。本実施例で
は第1の従来例とは逆に、対物レンズ4の色収差を過補
正し、光源波長が長くなるときにコリメートレンズB
(122)の焦点距離が長くなる分を補償している。こ
うすることによって、半導体レーザー21の出力増加に
伴って波長が増加した時、コリメートレンズB(12
2)の焦点距離fcは長くなり、δvとδhはfcが長
くなった分だけ減少し、この結果δh/δvがγ2より
も大きくなる。これに対して半導体レーザーの出力を増
加させるとδは減少するのでδh/δvが減少する。こ
のように2つの効果が相殺するので、半導体レーザー2
1の出力を変えても式(7)の関係を維持し、情報媒体
5上での非点収差を発生させないようにする事ができる
という効果がある。かつ、半導体レーザー21から情報
媒体5へと至る結像光学系において1枚のホログラムレ
ンズ107を用いるだけで、光学系全体の色収差を取り
除くことができる。従って、第3の従来例とは対照的
に、光ヘッド装置の小型化と低コスト化を実現できると
いう効果がある。また、前述のように、対物レンズ4と
ホログラムレンズ107を一体化する事ができるので、
色収差以外の収差を独立に取り除いておく必要はなく、
対物レンズ4とホログラムレンズ107の収差を総合的
に取り除けば良い。従って、対物レンズ4の設計自由度
が高く、製造し易い設計が可能である。従って、低コス
ト化を図ることができる。さらに、対物レンズ4とホロ
グラムレンズ107を一体化すると、保持手段も共通の
1個だけで良いため、低コスト化が可能であり、光学系
も小型化が可能であるという効果がある。
【0034】このように、本発明の、半導体レーザー2
1から情報媒体5へと至る結像光学系では、波長変化に
よる焦点距離のずれを抑圧でき、かつ、非点収差も発生
させないという効果があるが、この理由は、光ビーム整
形手段であるくさび型プリズム35よりも対物レンズ5
に近い側に色収差補正手段であるホログラムレンズ10
7を配置しているためである。
【0035】さらに、ホログラムレンズ107と対物レ
ンズ4はいずれも凸レンズ作用を持つため、対物レンズ
4の曲率を小さくできる。また、対物レンズ4の硝材
は、分散値の比較的大きな(アッベ数で60以下の)も
のを用いることも可能であり、屈折率が比較的大きくな
るので、やはり、対物レンズ4の曲率を小さくでき、対
物レンズの製造が容易になり、コストダウンできるとい
う効果がある。
【0036】また、色収差の除去と式(7)の条件を同
時に満たす分散値を持つコリメートレンズB(122)
用の硝材がないときには、図2に示す第2の実施例のよ
うにコリメートレンズB(122)にもホログラムレン
ズ109を組み合わせて波長分散特性を自由に設計する
ことができるようにするという効果を得ることもでき
る。
【0037】また、情報媒体5で反射してから再び対物
レンズ4を通り、ビームスプリーッター36で反射され
てコリメートレンズA(121)によって光検出器7上
に集光される結像光学系においても、フォーカスエラー
信号オフセットの発生を避けるためには色収差を補正し
ておく必要がある。さきに述べたように本発明では対物
レンズ4にホログラムレンズ104を組み合わせて色だ
しレンズとして用いるのでコリメートレンズA(12
1)も波長の増加に対して焦点距離が長くなる特性を残
したままでよいが、ここでも第3の実施例として図3に
示すようにホログラム103を用いることによって、よ
り完全な色消し特性を得たり、より安価な硝材を用いて
レンズを構成する事ができる。またホログラム103に
レンズ作用と波面変換及び分割作用を付加することによ
りサーボ信号発生用光学素子としての特性も兼ねること
ができる。このようなホログラムの実施例を図4〜図6
に示す。
【0038】本実施例ではフォーカスエラー信号の検出
方式として、スポットサイズディテクション法(SSD
法)を用いる場合について説明する。SSD法は特開
平2−185722号公報にも開示されているように光
ヘッド装置の組み立て許容誤差を著しく緩和できる上に
波長変動に対しても安定にサーボ信号を得ることのでき
る検出方法である。
【0039】SSD法を実現するためには、ホログラム
の復路の+1次回折光が曲率の異なる2種類の球面波と
なるように設計する。それぞれの球面波は図4において
光検出器7の平面の前側eと後ろ側fに焦点を持つよう
に設計し、実際に2光束干渉法を用いて干渉縞を記録し
たり、計算機ホログラム(CGH)の手法を用いてに干
渉縞を構成する。そして、図5に示すように復路の+1
回折光141と142を光検出器7上に形成した6分割
光検出器71によって受光する。ここで(b)がジャス
トフォーカス状態であり、(a)、(c)がデフォーカ
ス状態を表す。従って、フォーカスエラー信号FEは、 FE=(S10+S30−S20)−(S40+S60−S50)...(8 ) という演算によって得られる。
【0040】SSD法用のホログラムを実現する例を図
6に示す。図6においてA領域151は光検出器の前側
に焦点を持つ球面波141(図4)を発生させ、B領域
152は光検出器の後ろ側に焦点を持つ球面波142
(図4)を発生させる。図4のようなホログラムパター
ンから回折する波面のファーフィールドパターンはホロ
グラムパターンが分割されていることを反映してやはり
図6に示すように一部分が欠けるが、フォーカスエラー
信号には影響はない。
【0041】なお、前に、ホログラム103から発生す
る回折光が曲率の異なる2種類の球面波となるように設
計する、と述べたが、図5からもわかるようにSSD法
は回折光のX方向の形状変化を利用しているので、2つ
の光ビームは所定の方向の1次元の焦点位置(Y方向の
焦線:focal line)がそれぞれ光検出器の前側と後ろ側
であればよく、球面波には限らない。例えば非点収差を
含むものであっても構わない。
【0042】なお、情報媒体5の上で反射した光は、情
報媒体5上のトラック溝によって回折されることによる
回折パターンを持つ。このため、情報媒体5の上の集光
スポットとトラック溝の相対位置変化によりホログラム
上での光量分布に変化が起こる。例えば図6のX方向を
情報媒体のトラック溝と並行な方向として、+Y方向が
明るくなって、−Y方向が暗くなったり、この逆の光量
変化が起こったりする。
【0043】そこで図6の領域分割はここで示したよう
に数個〜数十個程度にすることが望ましい。なぜなら
ば、このようにホログラムの領域を多分割することによ
って+Y方向と−Y方向の非対称性を少なくし、情報媒
体5の上の集光スポットとトラック溝の相対位置変化に
よるホログラム上での光量分布変化の影響でフォーカス
エラー信号にオフセットが発生することを防ぐことがで
きるからである。従って、ホログラムの領域を多分割す
れば、安定なフォーカスサーボ特性が得られる。
【0044】また、情報媒体5の上の集光スポットとト
ラック溝の相対位置変化によるホログラム上での光量分
布変化をトラッキングエラー信号TEとして取り出すた
めに、図7に示すようにさらに別の回折領域153や1
54をホログラム104上に設けてもよい。この回折領
域153や154からのトラッキングエラー信号検出用
回折光163をトラッキングエラー信号検出用光検出器
72(図7)によって受光し式(9)に示す演算によっ
てトラッキングエラー信号TEを得ることができる。
【0045】TE=S70−S80 ...(9) このように、ホログラム103にレンズ作用と波面変換
及び分割作用を付加することによりサーボ信号発生用光
学素子としての特性も兼ねることによって、光ヘッド装
置の部品点数を削減できるので、軽量化、製造工程数の
削減、信頼性の向上、低コスト化などの効果を得ること
ができる。
【0046】次に第4の実施例としてホログラムレンズ
(またはホログラム)107の回折効率の制御について
述べる。
【0047】ホログラムレンズは図14に示したよう
に、シリコンLSIの製造工程で一般的に行われている
フォトリソグラフィー工程とエッチングを複数回繰り返
すことによって階段上の断面形状をもつマルチレベルホ
ログラムとしてホログラムレンズを作製することができ
る。また文献4に示されているように、超精密CNC旋
盤を用いてもホログラムレンズを作製することができる
(図15参照)が、いずれにしても図8に示したように
ホログラム基板29の表面に凹凸(レリーフ)を作製
し、透過する光の位相差を発生させるものである。この
時、この凹凸形状の高さ(図14の方法でホログラムレ
ンズを作成する場合は凹凸の頂点を結んだ線上の仮想的
な高さ)Hと波長λと屈折率n(λ)によって光の位相
差量が決まる。もちろん波長λに関わらず必要な回折光
(+1次回折光)の回折効率が最大になるような設計が
望ましいが、実際には回折効率が波長λに依存して変化
する。記録の読みとり時と記録時には光源出力の違いに
よって数nm波長が違うため、回折効率について最適な
設計が必要になる。
【0048】もし、記録の読みとり時に回折効率が低下
すると0次回折光(透過光)をはじめとして不要な次数
の回折光も発生し、それらがディスクに到達して反射
し、雑音を光検出器まで運んでくるので、読み出し信号
の劣化を招く。これに対して記録の書き込み時には、た
とえ回折効率が低下して0次回折光(透過光)をはじめ
として不要な次数の回折光が発生しても、数nmの波長
の違いでは不要な次数の回折光は高々1%以内であるの
、記録信号の劣化は起こらない。従って記録の読みと
り時に、必要な回折光(+1次回折光)の回折効率が最
大になるようにHを設計すればよいことがわかる。よっ
て、記録の読み込み時の光源波長λ=λ0波長λ 0 時の
ホログラムレンズ硝材の屈折率をn(λ)=n 0 とする
と、凹凸形状の高さHを、H=λ 0 /(n 0 −1)
.......... (10)とすることによって
記録信号の劣化もなく、雑音の少ない読みとり信号を得
ることができるという効果得られる。
【0049】さらに、第5の実施例として偏光異方性ホ
ログラムを用いて半導体レーザーの戻り光雑音を低減す
る例について図9を用いて述べる。図9において108
は偏光異方性ホログラムレンズ、15はλ/4波長板で
ある。偏光異方性ホログラム108は特開 昭61−1
89504にも開示されているように、ある偏光方向
(X方向とする)の直線偏光に対しては回折してホログ
ラムレンズとして働き、これと直角な方向(Y方向とす
る)の直線偏光光に対しては回折を起こさないという性
質を持つ。そこで図9のようにこのホログラムレンズ1
08を1/4波長板とともに対物レンズ4に組み合わせ
て使い、往路においてX方向の直線偏光の光ビーム30
2をホログラムレンズ108に入射させると、回折によ
ってレンズ作用を受けた上、1/4波長板15によって
円偏光の光ビーム303になり、さらに、情報媒体5に
よって反射される際に円偏光の回転方向が逆転し、再び
1/4波長板15に入射して初めとは直角方向(Y方
向)の直線偏光になるため、復路においてはホログラム
レンズ108によって回折を受けず、初めとは異なる曲
率の球面波の光ビーム304となって半導体レーザー2
1の方に戻る。このため、復路では情報媒体5と半導体
レーザー21の間に結像関係が成り立たず、戻り光は半
導体レーザーの活性層上に結像せず、したがって戻り光
はほとんど活性層内に入らない。従って、戻り光による
半導体レーザーの雑音の問題を回避できる。
【0050】本実施例では第1の従来例とは逆に、対物
レンズ4の色収差を過補正し、光源波長が長くなるとき
にコリメートレンズB(122)の焦点距離が長くなる
分を補償している。こうすることによって、半導体レー
ザー21の出力増加に伴って波長が増加した時、コリメ
ートレンズB(122)の焦点距離fcは長くなり、δ
vとδhはfcが長くなった分だけ減少し、この結果δ
h/δvがγ2よりも大きくなる。これに対して半導体
レーザーの出力を増加させるとδは減少するのでδh/
δvが減少する。このように2つの効果が相殺するの
で、半導体レーザー21の出力を変えても式(7)の関
係を維持し、情報媒体5上での非点収差を発生させない
ようにする事ができるという効果がある。かつ、半導体
レーザー21から情報媒体5へと至る結像光学系におい
てホログラムレンズ108と1/4波長板15を用いる
だけで、光学系全体の色収差を取り除くことができる。
従って、第3の従来例とは対照的に、光ヘッド装置の小
型化と低コスト化を実現できるという効果がある。ま
た、ホログラムレンズ108と1/4波長板は非常に軽
量であるため、対物レンズ4とホログラムレンズ108
と1/4波長板を一体化する事ができるので、色収差以
外の収差を独立に取り除いておく必要はなく、対物レン
ズ4とホログラムレンズ108の収差を総合的に取り除
けば良い。従って、対物レンズ4の設計自由度が高く、
製造し易い設計が可能である。従って、低コスト化を図
ることができる。さらに、対物レンズ4とホログラムレ
ンズ108を一体化すると、保持手段も共通の1個だけ
で良いため、低コスト化が可能であり、光学系も小型化
が可能であるという効果がある。
【0051】また、第6の実施例として、図10のよう
に偏光異方性を持ったホログラムレンズ108を1/4
波長板とともにコリーメートレンズB(122)に組み
合わせて使い、往路においてX方向の直線偏光の光ビー
ム3をホログラムレンズ108に入射させると、回折に
よってレンズ作用を受けた上、1/4波長板15によっ
て円偏光光になり、さらに、情報媒体5によって反射さ
れる際に円偏光の回転方向が逆転し、再び1/4波長板
15に入射したときに初めとは直角方向(Y方向)の直
線偏光の光ビーム305になるため、復路においてはホ
ログラムレンズ108によって回折を受けず、初めとは
異なる曲率の球面波となって半導体レーザー21の方に
戻る。このため、復路では情報媒体5と半導体レーザー
21の間に結像関係が成り立たず、戻り光は半導体レー
ザーの活性層上に結像せず、したがって戻り光はほとん
ど活性層内に入らない。従って、戻り光による半導体レ
ーザーの雑音の問題を回避できるという効果がある。
【0052】本実施例も、半導体レーザー21から情報
媒体5へと至る結像光学系においてホログラムレンズ1
08と1/4波長板15を用いるだけで、色収差を取り
除くことができる。従って、第3の従来例とは対照的
に、光ヘッド装置の小型化と低コスト化を実現できると
いう効果がある。
【0053】とくに、図2に示したホログラムレンズ1
09にかえて、本実施例のホログラムレンズ108と1
/4波長板を用いると、結像光学系全体の色収差、非点
収差、を取り除くことができ、かつ、半導体レーザーの
戻り光雑音もない結像光学系を構成できるという効果を
得ることができる。
【0054】さらに、第7の実施例として本発明の光ヘ
ッド装置を用いて構成した光情報装置の実施例を図11
に示す。図11において情報媒体5は情報媒体駆動機構
405によって回転される。光ヘッド装置311は前記
情報媒体5の所望の情報の存在するトラックのところま
で、光ヘッド装置駆動装置312によって粗動される。
前記光ヘッド装置312はまた前記情報媒体5との位置
関係に対応してフォーカスエラー信号やトラッキングエ
ラー信号を電気回路403へ送る。前記電気回路403
はこの信号に対応して、前記光ヘッド装置311へ、対
物レンズを微動させるための信号を送る。この信号によ
って、前記光ヘッドは、前記光ディスクに対してフォー
カスサーボと、トラッキングサーボを行い、前記情報媒
体5に対して、情報の読みだし、または書き込みや消去
を行う。本実施例の光情報装置は、光ヘッド装置311
として本発明で上述したS/N比が非常によい情報信号
を得ることのできる光ヘッド装置を用いるので、情報の
再生を正確かつ、安定に実行することができるという効
果を有する。また、本発明の光ヘッド装置は小型かつ軽
量であるため、これを用いた本実施例の光情報装置も小
型かつ軽量で、アクセス時間も短い、という効果を有す
る。また、本発明の光ヘッド装置は色収差が抑圧できて
いるため、安定に情報記録ができるので、これを用いた
本実施例の光情報装置も安定にS/N比の良い記録再生
ができるという効果がある。特に第1から第5の実施例
の光ヘッド装置では光源の半導体レーザーの持つ非点隔
差に起因する非点収差も抑圧できるため、これを用いた
本実施例の光情報装置も特に、安定にS/N比の良い記
録再生ができるという効果がある。
【0055】
【発明の効果】以上に述べたことから明らかなように、
本発明では以下のような効果が得られる。 (1)ホログラムレンズと対物レンズを組み合わせて用
いたり、対物レンズ4に直接ホログラムレンズを一体成
形して、対物レンズの色収差を過補正することによっ
て、コリメートレンズの焦点距離の変化と半導体レーザ
ーの非点隔差量の変化という2つの効果が相殺するの
で、半導体レーザーの出力を変えても式(7)の関係を
維持し、情報媒体上での非点収差を発生させないように
する事ができるという効果がある。かつ、半導体レーザ
ーから情報媒体へと至る結像光学系において1枚のホロ
グラムレンズを用いるだけで、光学系全体の色収差を取
り除くことができ、光ヘッド装置の小型化と低コスト化
を実現できるという効果がある。また、材料コストが高
く成形の難しい低分散硝材を用いなくてもよいので、低
コスト化が実現できる上に、非球面レンズの加工も容易
になるという効果がある。
【0056】また、組レンズなどを用いなくて 良く、
1枚のホログラムレンズを加えるだけの構成であるの
で、光ヘッド装置の小型化と低コスト化を実現できると
いう効果がある。また、対物レンズとホログラムレンズ
を一体化する事ができるので、色収差以外の収差を独立
に取り除いておく必要はなく、対物レンズとホログラム
レンズの収差を総合的に取り除けば良い。従って、対物
レンズの設計自由度が高く、製造し易い設計が可能であ
る。従って、低コスト化を図ることができる。さらに、
対物レンズとホログラムレンズを一体化すると、保持手
段も共通の1個だけで良いため、低コスト化が可能であ
り、光学系も小型化が可能であるという効果がある。 (2)光検出器に近いホログラムにレンズ作用と波面交
換及び分割作用を付加し、サーボ信号発生用光学素子と
しての特性も兼ねることによって、光ヘッド装置の部品
点数を削減できるので、軽量化、製造工程数の削減、信
頼性の向上、低コスト化などの効果を得ることができ
る。 (3)記録の読み込み時の光源波長λ=λ 0 、ホログラ
ムレンズを構成する硝材の波長λ 0 における屈折率をn 0
とすると、凹凸形状の高さHを、 H=λ 0 /( 0 −1) とすることにより、記録の読みとり時には不要な回折光
成分が発生しないので、雑音の少ない読みとり信号を得
ることができるという効果得られる。 (4)偏光異方性のホログラムレンズを1/4波長板と
ともに対物レンズに組み合わせて使い、往路においてX
方向の直線偏光光をホログラムレンズ108に入射させ
ることによって、回折によってレンズ作用を受けた上、
1/4波長板によって円偏光光になり、さらに、情報媒
体によって反射される際に円偏光の回転方向が逆転し、
再び1/4波長板に入射して初めとは直角方向(Y方
向)の直線偏光になるため、復路においてはホログラム
レンズによって回折を受けず、初めとは異なる曲率の球
面波となって半導体レーザーの方に戻る。このため、復
路では情報媒体と半導体レーザーの間に結像関係が成り
立たず、戻り光は半導体レーザーの活性層上に結像せ
ず、したがって戻り光はほとんど活性層内に入らない。
従って、戻り光による半導体レーザーの雑音の問題を回
避できるという効果がある。また、偏光異方性ホログラ
ムレンズを1/4波長板とともに光検出器に近いコリー
メートレンズBに組み合わせて使い、往路においてX方
向の直線偏光光をホログラムレンズに入射させると、回
折によってレンズ作用を受けた上、1/4波長板によっ
て円偏光光になり、さらに、情報媒体によって反射され
る際に円偏光の回転方向が逆転し、再び1/4波長板に
入射したときに初めとは直角方向(Y方向)の直線偏光
になるため、復路においてはホログラムレンズによって
回折を受けず、初めとは異なる曲率の球面波となって半
導体レーザーの方に戻る。このため、復路では情報媒体
と半導体レーザーの間に結像関係が成り立たず、戻り光
は半導体レーザーの活性層上に結像せず、したがって戻
り光はほとんど活性層内に入らない。従って、戻り光に
よる半導体レーザーの雑音の問題を回避できるという効
果がある。 (5)本発明の光ヘッド装置を用いて構成した光情報装
置は、本発明で上述したS/N比が非常によい情報信号
を得ることのできる光ヘッド装置を用いるので、情報の
再生を正確かつ、安定に実行することができるという効
果を有する。また、本発明の光ヘッド装置は小型かつ軽
量であるため、これを用いた本実施例の光情報装置も小
型かつ軽量で、アクセス時間も短い、という効果を有す
る。また、本発明の光ヘッド装置は色収差が抑圧できて
いるため、安定に情報記録ができるので、これを用いた
本実施例の光情報装置も安定にS/N比の良い記録再生
ができるという効果がある。特に第1から第5の実施例
の光ヘッド装置では光源の半導体レーザーの持つ非点隔
差に起因する非点収差も抑圧できるため、これを用いた
本実施例の光情報装置も特に、安定にS/N比の良い記
録再生ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の光ヘッド装置の概略断
面図
【図2】本発明の第2の実施例の光ヘッド装置の概略断
面図
【図3】本発明の第3の実施例の光ヘッド装置の概略断
面図
【図4】本発明の第3の実施例におけるホログラムから
得られる回折光(球面波)の様子及びホログラムの設計
法を説明するための概略断面図
【図5】(a)は本発明の第3の実施例の光検出器上で
の回折光のデフォーカス状態を説明するための平面図 (b)は本発明の第3の実施例の光検出器上での回折光
のフォーカス状態を説明するための平面図 (c)は本発明の第3の実施例の光検出器上での回折光
のデフォーカス状態を説明するための平面図
【図6】本発明の第3の実施例のホログラムのホログラ
ムパターンを表す平面図
【図7】本発明の第3の実施例の光ヘッド装置の要部
(ホログラムパタ−ンと光検出器)の概略斜視図
【図8】本発明の第4の実施例の要件であるホログラム
レンズの概略断面図
【図9】本発明の第5の実施例の要件である偏光異方性
ホログラムレンズと1/4波長板と対物レンズの概略断
面図
【図10】本発明の第5の実施例の要件である偏光異方
性ホログラムレンズと1/4波長板とコリメートレンズ
の概略断面図
【図11】本発明の実施例の光情報装置の概略断面図
【図12】従来の光ヘッド装置の概略断面図
【図13】従来のホログラムレンズを用いた色消しレン
ズの概略断面図
【図14】従来例、及び本発明の実施例の要件であるホ
ログラムレンズの作製例の概略説明図
【図15】従来例、及び本発明の実施例の要件であるホ
ログラムレンズの作製例の概略説明図
【図16】従来の色消し光学系の概略断面図
【図17】従来例、及び本発明の実施例の光学系におけ
る光線の軌跡の一部を示した線図的説明図
【符号の説明】
3 光ビーム 4 対物レンズ 5 情報媒体 7 光検出器 21 半導体レーザー 34 サーボ信号検出手段 35 くさび型プリズム 36 ビームスプリッター 107 ホログラムレンズ 110 駆動手段 121 コリメートレンズA 122 コリメートレンズB 301 光スポット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 誠 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 和田 秀彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 西野 清治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−132024(JP,A) 特開 平3−56901(JP,A) 特開 平2−154333(JP,A) 特開 平2−276034(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/135

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザー光源と、前記光源から出射
    される光ビームを受け情報媒体上へ微小スポットに収束
    する結像光学系と前記情報媒体で反射、回折した光ビー
    ムを受け光量に応じて電気信号を出力する光検出器を具
    備する光ヘッド装置であって、 前記情報媒体近くに配置され前記結像光学系の構成要素
    である対物レンズは屈折型の凸レンズであり、 前記結像光学系はまた、ホログラムレンズを有し、 前記ホログラムレンズは凸レンズ作用を持ち、前記半導
    体レーザー光源の波長変化による前記ホログラムレンズ
    の焦点距離変化量を前記屈折型レンズの焦点距離変化量
    より大きく設定することによって、前記半導体レーザー
    光源の波長λが長いほど、前記ホログラムレンズと前記
    対物レンズの総合焦点距離fを短くし、 記録の読みとり時の光源波長をλ0記録の書込時の光
    源波長をλ 1 ホログラムレンズを構成する硝材の波長
    λ0における屈折率をn0としたときにλ 0 ≠λ 1 と設定
    し、かつ、前記ホログラムレンズの凹凸形状の高さH
    を、 H=λ0/(n0−1)として記録の読みとり時における前記ホログラムレンズ
    の回折効率を最大に することを特徴とする光ヘッド装
    置。
  2. 【請求項2】ホログラムレンズと半導体レーザー光源の
    間に屈折型の第1のコリメートレンズを具備し、半導体
    レーザー光源の波長λが長くなると、前記ホログラムレ
    ンズと対物レンズの総合焦点距離が短くなり、反対に前
    記第1のコリメートレンズの焦点距離は長くなり、その
    結果、前記ホログラムレンズと前記対物レンズと前記第
    1のコリメートレンズの総合焦点距離は前記半導体レー
    ザー光源の波長λが変化しても略一定であることを特徴
    とする請求項1に記載の光ヘッド装置。
  3. 【請求項3】ホログラムレンズと第1のコリメートレン
    ズの間に光ビーム整形手段を具備することを特徴とする
    請求項2に記載の光ヘッド装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3に記載のいずれかの
    ヘッド装置であって、前記情報媒体から反射した光ビー
    ムを分岐する分岐手段と、前記分岐手段によって分岐さ
    れた光ビームを前記光検出器上に集光する第2のコリメ
    ートレンズを具備し、 前記第2のコリメートレンズは屈折型レンズとホログラ
    ムの組み合わせからなり、前記ホログラムはレンズ作用
    を有することを特徴とする光ヘッド装置。
  5. 【請求項5】情報媒体の駆動機構と、請求項1〜に記
    載のいずれかの光ヘッド装置と、フォーカスサーボ機構
    とトラッキングサーボ機構と、前記サーボ機構を実現す
    るための電気回路と、電源または外部電源との接続部と
    を少なくとも有する光情報装置。
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