JP3294650B2 - 農作業車の伝動構造 - Google Patents
農作業車の伝動構造Info
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Description
し軸との間の伝動系に、クラッチ切り側に付勢され且つ
作動油供給によりクラッチ入り操作される摩擦式油圧ク
ラッチを介装してある農作業車の伝動構造に関する。
では、外部作業装置として例えば芝刈り作業装置を備え
て動力取り出し軸により駆動する構造である場合等にお
いて、油圧クラッチの切り操作時に、従動側が芝刈り作
業装置の駆動慣性力により回転状態を続行することがあ
るから、このようなクラッチ切り操作時に動力取り出し
軸の回転を確実に停止させるために、前記油圧クラッチ
のクラッチ切り側への付勢用バネのバネ力を利用して、
従動側を制動させる摩擦式ブレーキ機構を設ける構造が
考えられた。
造の如く従動側部材を固定部材に圧接させて制動させる
構造であれば、上記したような連れ回り回動や慣性力に
よる過剰回動を抑制することはできるけれども、従動側
が回転不能状態に制動される。
ピッチで形成される係合突起の回動位相と、外部作業装
置側の動力取り入れ部での係合凹部の回動位相とが異な
っている場合に、例えば、前述した芝刈り作業装置等
の、接地状態のままでは駆動部が回転操作できないよう
な作業装置にあっては、前記係合突起と係合凹部の咬合
わせが出来ない場合があり改善の余地があった。
公報に示されるように、油圧クラッチとは別構造の油圧
式制動機構を設け、クラッチ切り状態で、かつ、制動作
用も働かない状態を現出できるよう油圧回路構成するも
のが考えられた。
に応用すると、油圧クラッチとは別に制動部材と制動用
油圧シリンダ及び油圧配管等が必要で構造が複雑化して
コスト高になる欠点があった。
が慣性で回転するのを防止するものでありながら、クラ
ッチ切り操作時においても、伝動下手側でのある程度の
角度範囲内での回転を可能にして、前述の咬み合わせが
できないような状況に陥ることを、構造的に簡単なもの
で避けられるようにすることである。
の技術手段として請求項1に記載した発明の特徴構成
は、エンジンからの動力を、クラッチ切り側に付勢さ
れ、かつ、作動油供給によりクラッチ入り操作される摩
擦式油圧クラッチを介して動力取り出し軸に供給するよ
う伝動系を構成してある農作業車の伝動構造において、
前記摩擦式油圧クラッチにおける油圧ピストンがクラッ
チ切り位置に戻し操作されると、油圧ピストンに連動す
る制動作用部がクラッチ切り付勢力により固定側制動部
材に圧接して制動するブレーキ機構を備えるとともに、
前記固定側制動部材を、その固定側制動部材を支持する
ミッションケース側固定部材に対して、所定回転角度範
囲内でのみ相対回動を許容する回転規制手段を介して支
持させてある点にある。
徴構成は、エンジンからの動力を、クラッチ切り側に付
勢され、かつ、作動油供給によりクラッチ入り操作され
る摩擦式油圧クラッチを介して動力取り出し軸に供給す
るよう伝動系を構成し、前記油圧クラッチの伝動下手側
にギアシフト式変速機構を備えてある農作業車の伝動構
造において、前記摩擦式油圧クラッチにおける油圧ピス
トンがクラッチ切り位置に戻し操作されると、油圧ピス
トンに連動する制動作用部がクラッチ切り付勢力により
固定側制動部材に圧接して制動するブレーキ機構を備え
るとともに、前記固定側制動部材を、その固定側制動部
材を支持するミッションケース側固定部材に対して、所
定回転角度範囲内でのみ相対回動を許容する回転規制手
段を介して支持させてある点にある。
は、請求項1または2記載の農作業車の伝動構造におい
て、前記所定回転角度範囲を約60度に設定した点であ
る。
ッチ切り操作すると、油圧ピストンがクラッチ切り付勢
力によりクラッチ切り位置に戻し操作され、油圧ピスト
ンに連動する制動作用部が固定側制動部材に圧接されて
従動側にブレーキがかかる。その結果、動力取り出し軸
の慣性力による回転が阻止される。
による駆動回転方向とは反対方向に、予め設定された所
定角度の範囲内で回動が許容されるから、係合突起と係
合凹部が突き合わせ状態になった場合でも、油圧クラッ
チの伝動下手側の伝動軸を所定範囲で相対回動させる
と、回転位相が少しずれることで咬合可能となって、外
部作業装置との連結を円滑に行える。
分での連れ回りにより制動部材の係止片は常にミッショ
ンケース側固定部に接当した状態となっているから、次
回、クラッチ入り操作時に制動部材が衝撃的に接当停止
することが無い。
ッチの伝動下手側にギアシフト式変速機構を備えてある
場合には、油圧クラッチにおける油圧ピストンのクラッ
チ切り付勢力を有効利用して、動力取り出し軸の制動機
能を得ることができるとともに、クラッチ切り状態であ
っても伝動下手側に位置する変速機構の変速操作が可能
となる。
定角度範囲を約60度に設定すると、クラッチ切り状態
で伝動下手側の変速機構を、前述の係合突起と係合凹部
が突き合わせ状態になった場合などの、必要な範囲での
相対回動を可能にすることができるとともに、その相対
回動量が大きくなりすぎることも避けられる。
摩擦式油圧クラッチの切り操作時における従動側の連れ
回りや外部作業装置の慣性回動を確実に抑制できるもの
でありながら、エンジンによる駆動回転方向とは反対方
向には、所定角度の範囲内で回動が許容されるから、動
力取り出し軸をある程度相対回動させることが可能とな
り、動力取り出し軸と外部作業装置との連結作業が円滑
に行える効果ある。
ば、油圧クラッチにおける油圧ピストンのクラッチ切り
付勢力を有効利用して、動力取り出し軸の制動機能を得
ることができるとともに、ブレーキ機構において必要と
なる固定側制動部材の簡単な改良により、クラッチ切り
状態であっても伝動下手側に位置する変速機構の変速操
作が可能となり、簡単な構造によって、操作性に優れた
伝動構造を提供できるに至った。
度範囲を約60度に設定すると、クラッチ切り状態にお
ける伝動下手側の変速機構での回転位相のずれ修正など
に必要な相対回動を、適正な範囲で許すことができる。
を示している。この農用トラクタは、機体前部に搭載し
たエンジン1の動力をミッションケース2を介して前後
車輪3,4に伝えるとともに、機体後部に設けた後部動
力取り出し軸5及び機体下部に設けた中央動力取り出し
軸6に動力を供給するよう伝動系を構成してある。
1の動力が主クラッチ7、筒軸8を介してギアシフト式
主変速機構9に入力され、その変速出力が副変速機構1
0を介して後輪差動機構11に供給される一方、前輪増
速機構12を介して前輪3に供給されるよう機体走行駆
動系を構成してある。又、エンジン1の動力が直接供給
される入力軸13が前記筒軸8に遊転内嵌され、油圧式
PTOクラッチ14、ギアシフト操作式のPTO変速機
構15を介して前記各動力取り出し軸5,6に動力が供
給されるようPTO伝動系を構成してある。
について説明する。このPTOクラッチ14は、多板摩
擦式油圧クラッチで構成され、ユニット化した状態で予
め組付けたアセンブル状態でミッションケース2内に装
着できるよう構成してあり、このクラッチユニットは、
ミッションケース2の上部側に大きく形成した開口22
を通して上方側から組込めるようにしてある。つまり、
図3に示すように、従動側摩擦板23が一体回動自在に
係合されるとともに、従動軸24にスプライン外嵌され
る従動部材25をベアリング26を介して支持ケース2
7により回動自在に内嵌する状態でユニット状態で支持
してある。又、従動部材25のドラム部25aとスプラ
インボス部25bとにより形成される筒形空間に油圧ピ
ストン28をスライド自在に内嵌し、支持ケース27並
びに従動部材25に穿設して形成された内部油路L1,
L2を介して油圧ピストン28の油室Rに作動油を供給
するよう構成してある。この油圧ピストン28はスプラ
インボス部25bに外嵌固定されるベアリング29との
間に介装される圧縮スプリング30によりクラッチ切り
側に押圧付勢するよう構成してある。
チユニットを、ミッションケース2の上部に大きく形成
された開口22を通して上方側から挿入させ、図6、図
7に示すように、前記支持ケース27の左右両側フラン
ジ部27a,27aを、開口22における左右側壁部3
1,31の途中段差部に亘り架設連結固定してある。そ
して、クラッチユニットが装着された後にミッションケ
ース2の開口22をカバー32で閉塞させるよう構成し
てある。
は、パワーステアリング用油圧回路の戻り油が供給され
るよう構成され、その切換制御弁33はミッションケー
ス2の横側に形成した取付座34に直接ボルト固定する
ようにしてあり、制御弁33と前記油室Rとの間の油路
は、ミッションケース2内に穿設した内部油路L3と前
記支持ケース27及び従動部材25の内部油路L1,L
2とで構成され、これらの油路は、ミッションケース2
に支持ケース27と取付け固定し、かつ、ミッションケ
ース2に油圧制御弁33を取付け固定することによっ
て、そのまま連通接続されるように構成して、油圧配管
を省略して構造の簡素化を図るとともに、組付け作業性
の向上を図っている。
おける油圧ピストン28には、駆動側摩擦板35がスプ
ライン外嵌係合される内側係合部材36の摩擦板係合部
位に臨む位置でクラッチ作動用油圧室Rに連なる小径の
貫通孔37を形成して、スプライン係合部に油が円滑に
供給されるようにして、クラッチ切り作動時における摩
擦板35の軸芯方向の移動を円滑化させ、クラッチ切り
作動を確実に行えるようにしてある。尚、クラッチ入り
時において作動油圧の一部がロスすることとなるが、小
径であり作動には支承ないのである。
0によりクラッチ切り側にスライド操作されると従動側
に制動作用するブレーキ機構Bを備えてある。つまり、
油圧ピストン28に打ち込み固定された複数のピン38
が従動部材25のドラム部25aをスライド自在に挿通
する状態で設けられ、ドラム部25aの外方側において
このピン38にリング状の制動用摺接部材39〔制動作
用部の一例〕がビス止めされ、この摺接部材39が対向
する位置に支持ケース27に受け止め支持されたリング
状の固定側制動部材40が設けられている。前記固定側
制動部材40は、図7に示すように、支持ケース27に
打ち込み固定された支持ピン41〔ミッションケース側
固定部材の一例〕が係合して、回動が阻止されるよう構
成するとともに、支持ピン41が係合する係合凹部42
は所定回転角度〔約60度〕だけ相対回動を許容する構
成としてある。このように構成することで、クラッチ切
り状態においても、このクラッチよりも伝動下手側に設
けられるPTO変速機構15の切り換え操作が可能とな
るようにしてある。
2とが、前記固定側制動部材40をミッションケース側
固定部材の一例である支持ピン41に対して、前記所定
回転角度〔約60度〕だけ相対回動することを許容する
回転規制手段Aを構成している。
は、PTOクラッチ14が装着されない機種においても
素材を兼用する構成としている。つまり、PTOクラッ
チ14が装着されない場合には、図4に示すように、単
にベアリング43を支持する構成であり、PTOクラッ
チ14が装着される場合には、この素材から前記従動部
材25の内嵌部分とブレーキ機構Bの装着部分とを削り
出し加工して対応するのである。
容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
Claims (3)
- 【請求項1】 エンジン(1)からの動力を、クラッチ
切り側に付勢され、かつ、作動油供給によりクラッチ入
り操作される摩擦式油圧クラッチ(14)を介して動力
取り出し軸(5),(6)に供給するよう伝動系を構成
してある農作業車の伝動構造であって、 前記摩擦式油圧クラッチ(14)における油圧ピストン
(28)がクラッチ切り位置に戻し操作されると、油圧
ピストン(28)に連動する制動作用部(39)がクラ
ッチ切り付勢力により固定側制動部材(40)に圧接し
て制動するブレーキ機構(B)を備えるとともに、 前記固定側制動部材(40)を、その固定側制動部材
(40)を支持するミッションケース側固定部材(4
1)に対して、所定回転角度範囲内でのみ相対回動を許
容する回転規制手段(A)を介して支持させてある農作
業車の伝動構造。 - 【請求項2】 エンジン(1)からの動力を、クラッチ
切り側に付勢され、かつ、作動油供給によりクラッチ入
り操作される摩擦式油圧クラッチ(14)を介して動力
取り出し軸(5),(6)に供給するよう伝動系を構成
し、前記油圧クラッチ(14)の伝動下手側にギアシフ
ト式変速機構(15)を備えてある農作業車の伝動構造
であって、 前記摩擦式油圧クラッチ(14)における油圧ピストン
(28)がクラッチ切り位置に戻し操作されると、油圧
ピストン(28)に連動する制動作用部(39)がクラ
ッチ切り付勢力により固定側制動部材(40)に圧接し
て制動するブレーキ機構(B)を備えるとともに、 前記固定側制動部材(40)を、その固定側制動部材
(40)を支持するミッションケース側固定部材(4
1)に対して、所定回転角度範囲内でのみ相対回動を許
容する回転規制手段(A)を介して支持させてある農作
業車の伝動構造。 - 【請求項3】 所定回転角度範囲が約60度である請求
項1または2記載の農作業車の伝動構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34565692A JP3294650B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 農作業車の伝動構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34565692A JP3294650B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 農作業車の伝動構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06191300A JPH06191300A (ja) | 1994-07-12 |
JP3294650B2 true JP3294650B2 (ja) | 2002-06-24 |
Family
ID=18378079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34565692A Expired - Lifetime JP3294650B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 農作業車の伝動構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3294650B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018144305A1 (en) * | 2017-02-01 | 2018-08-09 | American Axle & Manufacturing, Inc. | Disconnecting power take-off unit with input shaft having pressed-on seal journal |
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JP4798147B2 (ja) * | 2008-02-06 | 2011-10-19 | 株式会社豊田自動織機 | ブレーキ構造 |
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CN113108000B (zh) * | 2021-04-13 | 2023-08-04 | 山推工程机械股份有限公司 | 一种机械推土机主离合器*** |
-
1992
- 1992-12-25 JP JP34565692A patent/JP3294650B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018144305A1 (en) * | 2017-02-01 | 2018-08-09 | American Axle & Manufacturing, Inc. | Disconnecting power take-off unit with input shaft having pressed-on seal journal |
US10145461B2 (en) | 2017-02-01 | 2018-12-04 | American Axle & Manufacturing, Inc. | Disconnecting power take-off with input shaft having pressed-on seal journal |
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JPH06191300A (ja) | 1994-07-12 |
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