JP3293716B2 - 楕円形タイヤ磨き刃 - Google Patents

楕円形タイヤ磨き刃

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はタイヤバフ盤用の新規な
タイヤ磨き刃に関する。
【０００２】
【従来の技術】US特許第5,033,175号、第4,019,234号及
び第2,703,446号を本願の参考のために参照する。
【０００３】タイヤに再度トレッドを施す業界において
タイヤバフ盤は良く知られている。従来、タイヤバフ盤
は、廃タイヤを取り付けるための構造体と、再トレッデ
ィングの前に廃タイヤから磨耗したトレッドを取り除く
ための磨きハブとの両方を備える。廃タイヤを回転させ
高速回転している磨きハブに押し付ける。磨きハブの外
側周辺には多数のタイヤ磨き刃が取り付けられている。
磨き刃が廃タイヤに押し付けられ、タイヤの磨耗したト
レッド面領域から小さなゴム片を切断する。このよう
に、不必要な使用済みトレッドを除去して再トレッドに
必要とされる滑らかな面を得るためにタイヤは「磨かれ
る」。
【０００４】タイヤ磨き刃と、その間に配設されるスペ
ーサは、ハブ前部及び後部プレート間において磨きハブ
の周辺部に組み込まれる。上述のUS特許第2,703,446号
及び第4,019,234号はそのような従来技術の磨きハブ装
置を開示しており、これらの技術において、ハブの後部
プレートは、磨き刃とスペーサを取り付けるための軸方
向に延伸する支持ピンを備える。前部プレートが取り付
けられた刃及びスペーサに対して支持ピン上で取り付け
られて正規位置にロックされる。
【０００５】平らなスペーサを備えるタイヤ磨き曲がり
刃を使用することは、US特許第5,033,175号に開示され
ている。この特許においては、高速回転時の機械的崩壊
の可能性をより少なくするため、周囲方向においてイン
タロックされたハブを教示している。
【０００６】従来、タイヤ磨き刃の最も外側の部分、即
ち「作動刃」を円形のセグメントとして形成することが
一般的であった。即ち、作動刃は１つの半径で決定され
る円弧形である。しかしながら、そういったタイヤ磨き
刃がハブに組み立てられたとき、作動刃はハブの回転方
向に対して傾く傾向がある。その結果、各刃の実際の形
状は、刃がハブ状で回転するとき、磨かれるタイヤ面に
対してもはや円形ではなくなっている。実際、バフが回
転すると、傾いたタイヤ磨き刃の作動刃はタイヤ面に対
して接近離反することになる。これにより、不確実かつ
均一でないタイヤ磨きとなる。
【０００７】
【発明の概要】本発明は、従来技術の磨き刃に対して利
点を有する形状の新規なタイヤ磨き刃に関する。更に、
この新規なタイヤ磨き刃は磨き動作を向上させる。刃体
と作動刃の構成により作動刃の歯がタイヤトレッドに対
してより均一かつ精確に作用することでこの動作向上が
行われる。
【０００８】本発明により、タイヤバフ盤用のタイヤ磨
き曲がり刃が提供される。曲がり刃は、２つの平坦部あ
るいは「平面部」を備える非平面状の細長体を有する。
刃は、また、複数の歯を備えた外側作動刃を含んでな
り、該歯はハブの回転方向とほぼ平行な方向に延伸す
る。外側作動刃は２つの湾曲面を含んでなり、それぞれ
の湾曲面は楕円の一部を呈している。外側作動刃の２つ
の湾曲した楕円面は刃の中点で交差し、この中点で刃体
の２つの平面端部は連結されている。
【０００９】楕円形状の外側作動刃を使用することによ
り、ハブ上の刃の傾斜位置が補償される。その結果、傾
斜刃の作動刃の「有効形状」は円形となる。
【００１０】本発明においては、用語「非平面」、「曲
がり」及び「Ｖ字型」とは、すべて磨き刃形状を表わす
目的で使用され、磨き刃がハブ装置として一旦組み立て
られてこれをハブの周囲からハブの回転軸の方に向かっ
て半径方向に見た場合において用いられる。従って、
「非平面状の」刃体とは、その体が端から端までの長さ
全体にわたって１つの平面上にない体をいう。
【００１１】本明細書において刃に関して用いられる
「対称（形）」という語は、刃の形状に関して１つのパ
ターンが繰り返し用いられ刃の半分が他の半分と鏡像関
係となっていることを意味する。しかしながら、本発明
の好ましい実施例においては対称な刃を用いているが、
本発明は非平面、非対称の刃を用いることもでき、そう
いった形状のものも本発明に含まれる。
【００１２】更に、図３に示すように、曲がり刃は、ハ
ブの回転方向（ハブの軸平面）にほぼ平行に設けられた
複数の歯を備える。好ましい実施例においては、これら
の歯は、平面部に対して３°から５°傾斜している。こ
の実施例においては、各歯の先頭端縁−該先頭端縁はハ
ブの回転方向を向いている−は刃の１つの平面部におい
ては刃体の一側に位置し（図３において右側の平面部に
あっては、歯の先頭端縁、即ち刃が右から左の方へ回転
するときは左側の端縁は右側平面部の下側に位置し）、
該歯の後端縁−前記先頭端縁の反対側の端縁−は刃体の
他方の一側（図３における上側）に位置する。
【００１３】本発明によれば、タイヤに対して優れた磨
き作動を行うとことができ、またオペレータは、ハブ装
置による切断（磨き）の際に、安定した運転・制御を行
うことができる。
【００１４】本発明の新規な曲がり刃及び該刃の歯の構
成により生じる安定性を与える正当な理由として次の２
つがあげられる。
【００１５】第１は、本発明の対称形の刃がハブ装置の
全体的な安定性を与えると考えられることである。刃が
タイヤを磨くとき、タイヤから刃の第１の平面部に対し
て力が作用する。次に、刃の第２の平面部がタイヤを横
切るので、第２の平面部に対してタイヤから同じ大きさ
の反対方向の力が作用する。このように交互に、大きさ
が等しく反対方向に力が働くので、ハブが回転すると
き、ハブ装置を一定に安定させると考えられる。
【００１６】第２は、楕円形の湾曲作動刃を使用するこ
とにより、該作動刃の歯によって均一な円柱表面が形成
され、この表面がタイヤに接触させられるからである。
刃はハブの軸に対して角度を持つように配置されるの
で、楕円形の作動面は、ハブに取り付けられてハブと共
に回転するとき、円形面に「変換」される。このように
刃の歯は磨き作動の際従来に比べてより均一に使用され
る。
【００１７】本発明の曲がり刃は、例えば炭素鋼のよう
な従来技術の既成の剛性材料から製作することことも可
能であるし、形つくりが可能な延性材料、あるいは弾性
材料からも製作可能である。
【００１８】同様にハイブリット製造も適している。ハ
イブリット製造においては、延性材料は平面刃を製作す
るために用いられる。次に、歯及び歯の下側で約1/8イ
ンチの長さ延伸する刃体の一部分は高周波焼き入れが施
される。刃体の他の部分は処理がなされず、刃は、次に
所定位置に曲げられる。このように、万一硬化された刃
の部分にクラックが生じても、刃の他の部分にはクラッ
クは生じないので、刃はそのまま残る。代替的に、刃の
延性部分は、焼きなまさない状態で刃の中間部に用いる
ことができる。
【００１９】
【実施例】本発明の特徴である新規事項は特許請求の範
囲に記載される通りである。しかしながら、発明そのも
の並びに発明の目的及び効果は、添付の図面を参照して
以下の説明によって最もよく理解される。
【００２０】本発明によれば、タイヤ磨き曲がり刃１０
は、細長い弧状の、非平面体１２である。非平面、ある
いは「曲がった」体は２つの平面端部（平面部）１４、
１６を有し、これらの端部は該体の中点において交わっ
て頂角１８を形成する。刃１０は作動刃２０を有し、作
動刃には、従来技術として良く知られるように複数の歯
２２が形成されている。作動刃２０は２つの湾曲面２
４、２６を有するように構成されており、それぞれの湾
曲面は楕円面の一部となっている。これらの２つの楕円
面は刃の中点で交わる。刃１０は刃の長軸に添って曲が
っているので、タイヤ磨きハブ装置に組み込まれたと
き、それぞれの平面部１４、１６は、ハブの回転方向
（及びハブ軸に直交する平面）に対して角度を持つ。こ
の角度を有しているため、研磨されるタイヤに刃が接触
したとき楕円形作動刃は円形面に「変換」されるという
効果が生じる。図４は、本発明の楕円形状概念をよりグ
ラフィカルに表わすものである。なお、上記概念の理解
を容易にするため、図における寸法は誇張されている。
図に示すように、半径Ｒの円弧状の作動刃（破線で表
示）は２つの楕円面Ｅ１、Ｅ２を含むように変形され
る。
【００２１】このように、複数の曲がり刃−これらの刃
のすべてが２つの楕円作動刃を有する−によってほぼ円
柱状の磨き面が形成され、この磨き面がタイヤを均一に
磨く。
【００２２】当業者は、使用される適宜楕円面は刃のサ
イズ及び刃の変移角に依存することが理解できる。図５
に示すように、刃の半径Ｒは磨きハブのサイズ（従来の
ハブの直径は一般的に９インチ、１０．５インチ、１
１．５インチ）に依存して決定される。角Ａは、ハブ上
の刃（即ち、各平面部）の傾斜角、換言すれば、ハブの
回転軸に直交する面と刃（即ち、各平面部）がなす角度
である。これらのデータが与えられるならば、刃の作動
刃を形成する楕円形状は長径２Ｘと短径２Ｒとによって
得られる。ここで、Ｘ=ＲsecantＡである。
【００２３】刃の図１及び図２に示す特に好ましい構成
においては、円柱ハブ軸に直交する平面と各平面部１
４、１６とがなす角は、９インチ径のハブの場合、約４
°であり、１１．５インチ径のハブの場合、約３°であ
る。
【００２４】本発明を実施するにあたり、１組の取付け
用孔２８を１個ずつ各平面部１４、１６の中点に形成す
ることが特に望ましい。取付け用孔をこの位置に設ける
ことにより、各平面部にただ１つの支持ピン（磨き刃ハ
ブに設けられる）を使用するで足りる。ピンを各平面部
の中心に位置させることで、刃体が頂角１８に添って破
断するというまれな事態が生じたときでさえ、回転ハブ
における該平面部の変移を防ぐことができる。このよう
に、安全な設計となっている。
【００２５】本発明の趣旨から逸脱することなく図示の
実施例に種々の変更を与えることが可能であることは当
業者に理解されうる。このような変更は特許請求の範囲
に記載された事項によってカバーされるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のタイヤ磨き曲がり刃の側面図であっ
て、作動刃の楕円状の湾曲面を示す。
【図２】図１のタイヤ磨き曲がり刃の平面図。
【図３】図２の曲がり刃の一部を示す拡大平面図であっ
て、刃体に対する歯の向きを示す図。
【図４】従来の円形表面に対して本発明において使用さ
れる楕円表面の概略説明図。
【図５】本発明において使用される楕円表面を決定する
方法を示す説明図。
【符号の説明】
１０ タイヤ磨き曲がり刃 １２ 非平面体 １４ 平面端部（平面部） １６ 平面端部（平面部） １８ 頂角 ２０ 作動刃 ２２ 歯 ２４ 楕円状湾曲面 ２６ 楕円状湾曲面 ２８ 刃取付け用孔
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B23D 71/02 B29D 30/54

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 回転ハブを有するタイヤバフ盤用のタイ
    ヤ磨き刃であって、 細長の、弧状かつ非平面状の体であって、前記体の中点
    における頂角部分で互いに交差する２つの平面部を有す
    る体と、 ２つの湾曲面を有する作動刃であって、前記それぞれの
    湾曲面は楕円の一部であり、かつ、前記湾曲面は、前記
    作動刃が前記回転ハブに取り付けられて回転するときに
    円形の作動刃として作用する作動刃とを、 含んでなるタイヤ磨き刃。
  2. 【請求項２】 請求項１の刃であって、前記刃は、刃の
    長さ方向における中点に関して対称である刃。
  3. 【請求項３】 請求項２の刃であって、前記作動刃の前
    記２つの湾曲した楕円面は前記中点において交差する、
    刃。
  4. 【請求項４】 請求項１の刃であって、前記作動刃は前
    記刃体に対して同じ角度で配置された複数の歯を有し、
    前記各平面部の前記歯は先頭端縁及び後端縁を有し、一
    方の平面部の前記頭端縁は前記刃体の一側に位置し、他
    方の平面部の前記先端縁は前記刃体の前記一側の反対側
    の側部に位置する、刃。
  5. 【請求項５】 請求項１の刃であって、ハブの回転軸と
    直交する平面と前記各平面部とがなす角は約４°であ
    る、刃。
  6. 【請求項６】 請求項１の刃であって、ハブの回転軸と
    直交する平面と前記各平面部とがなす角は約３°であ
    る、刃。
  7. 【請求項７】 請求項１の刃であって、前記体は剛性を
    有する、刃。
  8. 【請求項８】 請求項１の刃であって、前記体は弾性を
    有する、刃。
  9. 【請求項９】 請求項１の刃であって、前記作動刃は高
    周波焼き入れが施されている、刃。
  10. 【請求項１０】 請求項１のタイヤ磨き刃であって、前
    記刃に２つの取り付け用孔を設け、該孔を１つずつ前記
    各平面部分の中点に設けた、刃。
  11. 【請求項１１】 請求項４の刃であって、前記複数の歯
    はハブの回転軸に垂直な面内に位置する、刃。
JP21950694A 1993-08-31 1994-08-22 楕円形タイヤ磨き刃 Expired - Fee Related JP3293716B2 (ja)

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