JP3292134B2 - レジンボンド砥石 - Google Patents

レジンボンド砥石

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難削材の重研削に
適したレジンボンド砥石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レジンボンド砥石は、ダイヤモンドなど
の砥粒をフェノール樹脂等の樹脂結合相中に分散させた
砥粒層を有する砥石の総称であり、研削中に樹脂結合相
が摩耗して砥粒が徐々に突き出す作用、いわゆる自生発
刃作用が良好であることから、他種の結合剤を使用した
砥石では研削しにくい難削材料の研削においても比較的
良好な切れ味が得られるという特徴を有している。
【0003】ところで最近では、従来よりいっそう硬く
加工が難しいサーメット、超硬合金並びに硬質セラミッ
クスなどが数多く登場し、広範な分野に使用されつつあ
るだけでなく、加工効率を向上するためにより高剛性、
高馬力の研削機械を用いるなど、研削条件が一段と厳し
くなりつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした厳しい研削条
件下では、フェノールを結合相として使用した従来のレ
ジンボンド砥石は結合相の強度および耐熱性が不足する
ため、被削材からの切り込み衝撃および高熱を受ける砥
粒を結合相が十分に保持することができず、切れ味や耐
久性が不足するという問題があった。
【0005】そこで、最近では伝統的なフェノール樹脂
の代わりに、ポリイミド樹脂を使用して結合相を形成す
る試みもなされているが、ポリイミド樹脂は砥粒との濡
れ性が悪い上、成形性が悪いという問題点を有する。ま
た、結合相による砥粒保持力を高めると研削後の砥粒層
の形状崩れが少ないものの、難削材に対する切れ味が低
下する傾向があり、逆に、結合相による砥粒保持力を弱
めると切れ味が良くなるものの砥粒相の形状崩れが激し
くなるといったように、難削材に対する切れ味の良好さ
と、研削後の形状維持性とを共に満足させることが難し
かった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、難削材の研削においても良好な切れ味が得られ、し
かも研削後の砥粒層の形状崩れが少ないレジンボンド砥
石を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るレジンボンド砥石では、熱硬化性樹脂
を主組成物とする母相中に、前記熱硬化性樹脂の硬化温
度よりもガラス転移点が高い熱可塑性樹脂をフィラーと
して前記樹脂結合相の5〜50vol%分散させた樹脂
結合相を使用したものであって、前記熱硬化性樹脂の硬
化温度は150〜330℃であり、前記熱可塑性樹脂の
ガラス転移点は250〜450℃であることを特徴とし
ている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を詳細に
説明する。なお、本発明に係るレジンボンド砥石は、砥
粒層の組成に主たる特徴を有するものであり、砥石の形
状や寸法はいかなるものであってもよい。例えば、台金
の外周または端面に砥粒層を形成または固定した砥石で
あってもよいし、台金を使用せず砥粒層そのものによっ
て砥石を形成したものであってもよい。また、砥石の形
状はホイール型、カップ型、総型、セグメント砥石、内
周研削砥石など従来使用されている如何なる形式であっ
てもよい。
【0009】本発明のレジンボンド砥石は、超砥粒を樹
脂結合相中に分散させた砥粒層を有するレジンボンド砥
石であって、樹脂結合相は、耐熱性の熱硬化性樹脂を主
組成物とする母相中に、前記熱硬化性樹脂の硬化温度よ
りもガラス転移点が高い耐熱性の熱可塑性樹脂をフィラ
ーとして前記樹脂結合相の5〜50vol%分散させた
ものであることを特徴としたものである。
【0010】耐熱性の熱硬化性樹脂としては、熱硬化性
ポリイミド樹脂や、ポリスチリルピリジン等の非ポリイ
ミド熱硬化性樹脂などが使用可能である。その中でも特
に好適なものは熱硬化性ポリイミド樹脂であり、この種
の熱硬化性ポリイミド樹脂の具体例としては、日本ポリ
イミド社商標名「KERIMID」や東芝ケミカル社商
標名「イミダロイ」などのPABM系ポリイミド樹脂、
NASAの商標名「PMR−15」および「LARC−
160」などのナジック酸変性系ポリイミド樹脂、鐘紡
NSC社商標名「THRMID」などのアセチレン末端
系ポリイミド樹脂、およびビスマレイミド樹脂が挙げら
れる。その中でも特にビスマレイミド樹脂が本発明に好
適である。これらの樹脂は砥粒との濡れ性も高く、また
成形性も良好である。
【0011】ビスマレイミド樹脂は、ビスマレイミド
(I)を母体とする熱硬化性樹脂の総称であり、具体例
としては、ビスマレイミドと芳香族ジアミンとから得ら
れるポリアミノビスマレイミド(例えば、ローヌ・プー
ラン社の付加型ポリイミドの商標名「キネル」)、ビス
マレイミドとアミノ安息香酸ヒドラジドとの付加反応に
より得られた「コンプイミド」(Boot社とTechnochemie
社の共同開発による耐熱性熱硬化性樹脂の商標名)、ジ
アリルビスフェノールA、アリルエーテル化ノボラッ
ク、ビスマレイミドとジシアネート化合物(III)と
の反応によるビスマレイミドトリアジン樹脂などを挙げ
ることができる。
【0012】いずれの熱硬化性樹脂においても、その硬
化温度は150〜330℃であり、特に好ましいのは1
50〜270℃である。硬化温度が低すぎるものは耐熱
性に劣るという問題があり、高すぎるものは生産性が悪
いという問題がある。
【0013】一方、フィラーとして使用する熱可塑性樹
脂としては、全芳香族ポリイミド、全芳香族ポリアミド
イミド、および非ポリイミド系全芳香族樹脂から選択さ
れる1種または2種以上の熱可塑性ポリイミド樹脂が好
適である。熱可塑性樹脂は、熱硬化性樹脂よりも耐熱性
が高く、高温強度を付加する役割を果たすと共に、被削
材に対する溶着性を低減し、研削抵抗を低下させる効果
を奏する。
【0014】全芳香族ポリイミドとしては、Du Po
nt社商標名「VESPEL」等のポリピロメリット酸
系ポリイミド樹脂、ポリビフェニル系ポリイミド樹脂、
三菱化成社商標名「PI2080」等のポリベンゾフェ
ノン系ポリイミド樹脂などが例示できる。以上の中で
も、ポリピロメリット酸系全芳香族ポリイミド樹脂が好
適である。
【0015】全芳香族ポリアミドイミドとしては、三菱
化成社商標名「TORLON」、東レ社商標名「TI−
5000」、住友化学社商標名「スミカPAI・M70
00」などが例示できる。
【0016】非ポリイミド系全芳香族樹脂としては、住
友化学社商標名「エコノール」等の全芳香族ポリエステ
ル樹脂、東亜燃料社商標名「TRADLON」等のポリ
パラバニック酸樹脂などが例示できる。
【0017】いずれの熱可塑性樹脂においても、ガラス
転移点Tgが熱硬化性樹脂の硬化温度よりも高いことが
必要であり、ガラス転移点Tgは250〜450℃、さ
らに好ましいのは280〜410℃である。ガラス転移
点Tgが熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低いと、熱硬化
性樹脂を硬化させる際に熱可塑性樹脂が溶解するため、
熱可塑性樹脂を非相溶のフィラーとして均一分散させる
ことができなくなる。また250℃よりもガラス転移点
Tgが低いと研削性能を向上する作用が得られ難くな
り、450℃よりも高い必要は通常ない。フィラーとし
ての熱可塑性樹脂中には、銅などの金属粉末や、炭化珪
素などの硬質粒子が含まれないため、熱可塑性樹脂粒子
は弾性体として機能し、砥石のクッション性を高め、被
削材の加工損傷の低減や、面粗さの向上に寄与する。ま
た、溶着性を低減する効果も果たす。
【0018】また、いずれの熱可塑性樹脂においても、
砥石成形前に不活性雰囲気下で熱処理を施して吸着水や
吸着ガス等を除去し、清浄化しておくことが好ましい。
熱処理としては、窒素やアルゴン等の不活性ガス中で2
50〜450℃において30〜240分加熱する程度の
熱処理が好ましい。砥石成形前に熱可塑性樹脂粉末に対
してこのような熱処理を行うことにより、耐摩耗性の向
上という効果を得ることができるからである。ただし、
熱処理は必須ではなく、熱処理を施さない熱可塑性樹脂
粉末も原料として使用することができる。
【0019】樹脂結合相には、金属粉末が結合相全体の
5〜20vol%程度分散されていてもよい。金属粉末
としては、Cu,Ag,Sn,Ni,Auなどが例示で
きるが、コストや効果の観点から特に好ましいのはCu
とAgである。2種以上の金属粉末を混合して添加して
もよい。金属粉末を添加することにより、樹脂結合相の
耐摩耗性を向上することが可能である。ただし、総添加
量が5vol%未満では効果が少なく、20vol%を
越えると砥粒保持力を低下させてしまうおそれがある。
【0020】粉末粒子の性状は球状等であっても効果は
得られるが、偏平状もしくは鱗片状であることがより好
ましい。偏平状や鱗片状などのようにアスペクト比が大
きい形状であると、樹脂結合相中における分散性を高め
ることが可能だからである。金属粉末の平均粒径は0.
5〜50μmであることが好ましく、5〜20μmであ
るとさらによい。平均粒径が小さすぎても大きすぎても
結合相の耐摩耗性を向上する効果が少なくなる。
【0021】樹脂結合相には、SiC,Si34,Cr
23,Al23,SiO2 などから選択される1種また
は2種以上の硬質粒子が、樹脂結合相全体の5〜20v
ol%分散されていてもよい。硬質粒子を添加しておけ
ば、個々の超砥粒の周囲に硬質粒子を均一に配置するこ
とができ、超砥粒の保持力を高めるなどの作用が得られ
る。ただし5vol%未満では効果が少なく、20vo
l%を越えると砥粒保持力を低下させてしまうおそれが
ある。粉末粒子の性状は球状等であっても効果は得られ
るが、偏平状もしくは鱗片状であることがより好まし
い。偏平状や鱗片状などのようにアスペクト比が大きい
形状であると、樹脂結合相中における分散性を高めるこ
とが可能だからである。硬質粒子の平均粒径は0.5〜
50μmであることが好ましく、5〜20μmであると
さらによい。平均粒径が小さすぎても大きすぎても超砥
粒の保持力を向上する効果が少なくなる。
【0022】樹脂結合相には、固体潤滑剤粉末が樹脂結
合相全体の5〜20vol%分散されていてもよい。固
体潤滑剤としては、ポリテトラフルオロエチレン等のフ
ッ素樹脂、hBN、フッ化カルシウム、グラファイト、
MoS2 等が例示でき、このような固体潤滑剤粉末の1
種または2種以上を添加することにより、砥粒層と被削
材との摩擦を低減して研削抵抗を減少させる効果が得ら
れる。ただし5vol%未満では効果が少なく、20v
ol%を越えると砥粒保持力を低下させてしまうおそれ
がある。粒子の性状は球状等であっても効果は得られる
が、偏平状もしくは鱗片状であることがより好ましい。
偏平状や鱗片状などのようにアスペクト比が大きい形状
であると、樹脂結合相中における分散性を高めることが
可能だからである。固体潤滑剤粉末の平均粒径は0.5
〜50μmであることが好ましく、5〜20μmである
とさらによい。平均粒径が小さすぎても大きすぎても研
削抵抗を減少させる効果が少なくなる。
【0023】さらに、砥粒層を台金に固定して砥石を形
成する場合には、台金として通常の金属台金のみなら
ず、ポリイミド樹脂等の樹脂からなる樹脂製台金や、ポ
リイミド樹脂とアルミニウム粉末との複合材料のような
複合材料製台金も使用することが可能である。樹脂製台
金や複合材料製台金を使用した場合には、金属製台金に
比して製造コストの低下が図れる上、台金自体の弾性を
増すことが可能であるから、レジンボンド砥粒層の被削
材への切り込み衝撃を緩和することが可能である。本発
明に特に好適な台金としては、50〜90%のアルミニ
ウム粉末を含有する熱硬化性ポリイミドからなる台金が
例示できる。
【0024】本発明のレジンボンド砥石では、樹脂結合
相中において熱可塑性樹脂フィラーの少なくとも一部が
単独に存在する非相溶の海島構造をとるように分散して
いることが好ましい。熱可塑性樹脂フィラーの粒子形状
や平均粒径は限定されないが、粒子形状は不定形状であ
ることが好ましく、平均粒径は1〜100μm程度であ
ることが好ましい。フィラー粒子の脱落を防止し、耐摩
耗性をより向上させることができるからである。
【0025】超砥粒の平均粒径および分散量は限定され
ないが、サーメットや超硬合金等の難削材に使用する場
合には、超砥粒の平均粒径が5〜125μm(#200
0〜#120)であることが好ましく、さらに好ましく
は10〜100μm(#800〜#140)とされる。
また、超砥粒の分散量は、砥粒層全体に対して12.5
〜37.5vol%であることが好ましく、より好まし
くは18〜31vol%とされる。上記範囲であればい
っそう良好な研削性が得られる。
【0026】超砥粒は、ダイヤモンドやCBNなど従来
使用されていたいかなる種類のものであってもよいが、
ダイヤモンド砥粒の方がCBN砥粒に比して樹脂結合相
との濡れ性が若干良好であることが本発明者らの実験で
判明している。ただし、CBN砥粒も勿論使用可能であ
る。
【0027】ダイヤモンド砥粒を用いる場合には、破砕
性に富んで切れ味が良好な天然破砕ダイヤモンドを使用
した方が、相対的に強靱な合成ダイヤモンドを使用する
よりも好ましい。なお、強靱な砥粒とは、ある程度の結
晶性を有して球形に近い、いわゆるブロッキーな砥粒を
いい、天然破砕ダイヤモンドよりも耐摩耗性が高い。破
砕性とは、強靱さを評価する尺度であり、日経技術図書
株式会社が発行した「ダイヤモンドツール」の238〜
239頁に記載されているポットミル法を用いて評価す
ることができる。ポットミル法とは、内径約12.5m
m、深さ約26mmの蓋ができるスチールカプセル内
に、粒度分級した2g(10カラット)の砥粒、および
直径が約7.9mmで重量が2.045〜2.025g
のスチールボール1個を入れ、回転数2400rpmお
よび振幅8.255mmの揺動機に固定し、粒度に応じ
て決められた一定時間(30〜180秒)揺動させ、最
も目の細かい4段目のふるいを通過した粉重量を、回収
試料の総重量で除した百分率(F値という)を求める方
法であり、F値が50以上の場合に破砕性が良いと称す
る。
【0028】本発明のレジンボンド砥石を製造するに
は、全ての材料の粉末を十分に混合した後、混合材料を
周知の成形装置内に型込し、熱硬化性樹脂の硬化温度ま
で材料を加熱すればよい。熱硬化性樹脂の硬化温度まで
加熱しても、熱可塑性樹脂の溶融温度はそれより高いた
め、熱可塑性樹脂の粉末は海島状に熱硬化性樹脂からな
る母相中に残り、所望の構造を有するレジンボンド砥粒
層が得られる。この砥粒層を必要に応じて台金に固定
し、形状修正して本発明のレジンボンド砥石が得られ
る。なお、砥粒層成形に先立って、熱可塑性樹脂を前述
した条件で熱処理しておくことが好ましい。
【0029】上記構成からなるレジンボンド砥石によれ
ば、熱硬化性樹脂を主組成物とする母相中に、その熱硬
化性樹脂の硬化温度よりもガラス転移点が高い熱可塑性
樹脂をフィラーとして樹脂結合相の5〜50vol%分
散させた樹脂結合相を使用したことにより、サーメット
や超硬合金等の難削材に対する研削性に優れており、こ
のような良好な研削性にも拘わらず、研削による砥粒層
の消耗が少ないために長期に亘って砥粒層の形状変化が
少ないという利点を有する。
【0030】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明の効果を実証す
る。 [実験1]難削材としてTiN系サーメットを使用し、
各種の組成を有するレジンボンド砥石を用いて研削性、
研削比、砥粒層の形状崩れの程度を比較した。 (共通寸法等) 砥石の形状:1A1型 砥石の寸法:外径200mm×砥石厚さ7mm×砥粒層
厚さ3mm×内径50.8mm
【0031】[比較例] 樹脂結合相を構成する熱硬化性樹脂:フェノール樹脂 硬化温度:180℃ ダイヤモンド砥粒の平均粒径:70μm ダイヤモンド砥粒の分散量:砥粒層全体に対して25v
ol% ダイヤモンドの破砕性:F値=35〜50
【0032】[実施例1] 樹脂結合相の母相を主構成する熱硬化性樹脂:ビスマレ
イミド樹脂 硬化温度:250℃ フィラーとなる熱可塑性樹脂:全芳香族ポリイミド樹脂 そのガラス転移点温度:285℃ 樹脂結合相中における熱可塑性樹脂の分散量:10vo
l% ダイヤモンド砥粒の平均粒径:70μm ダイヤモンド砥粒の分散量:砥粒層全体に対して25v
ol% ダイヤモンドの破砕性:F値=35〜50
【0033】[実施例2] 樹脂結合相の母相を主構成する熱硬化性樹脂:ビスマレ
イミド樹脂 硬化温度:250℃ フィラーとなる熱可塑性樹脂:全芳香族ポリイミド樹脂 そのガラス転移点温度:285℃ 樹脂結合相中における熱可塑性樹脂の分散量:10vo
l% ダイヤモンド砥粒の平均粒径:70μm ダイヤモンド砥粒の分散量:砥粒層全体に対して25v
ol% ダイヤモンドの破砕性:F値=35〜50 金属粉末(第2フィラー)の種類:銅粉 金属粉末の分散量:結合相全体の10vol% 金属粉末の平均粒径:2μm
【0034】[実施例3] 樹脂結合相の母相を主構成する熱硬化性樹脂:ビスマレ
イミド樹脂 硬化温度:250℃ フィラーとなる熱可塑性樹脂:全芳香族ポリイミド樹脂 そのガラス転移点温度:285℃ 樹脂結合相中における熱可塑性樹脂の分散量:10vo
l% ダイヤモンド砥粒の平均粒径:70μm ダイヤモンド砥粒の分散量:砥粒層全体に対して25v
ol% ダイヤモンドの破砕性:F値=35〜50 SiCの分散量:結合相全体の10vol% SiCの平均粒径:8μm
【0035】いずれの砥石においても、上記全ての材料
の粉末を十分に混合した後、混合材料を成形装置内に型
込し、熱硬化性樹脂の硬化温度まで材料を加熱して砥粒
層を形成し、次いで、この砥粒層を台金に固定し、形状
修正した。
【0036】[研削性能評価方法]次に、上記4種の砥
石を使用して、以下の条件で研削試験を行い、研削比、
法線抵抗、形状崩れを比較した。 被削材:三菱マテリアル株式会社製TiN系サーメット
「NX2525」 被削材寸法:幅200mm×厚さ7mm 研削様式:レシプロ研削 研削機械:岡本工作機械株式会社製平面研削盤3.2k
W 砥石周速:1500m/min t(切り込み):0.005mm F(テーブル送りスピード):10m/min 研削液:ソリューブル(1:50) 結果を表1に示す。なお、形状崩れの評価方法は、ホイ
ール外周面のうち縁から3mmの部分にのみ被削材を当
接させて研削を行い、研削後に生じた段差の高さを測定
しておこなった。
【0037】
【表1】
【0038】表1に示したように、本発明に係る実施例
1〜3では、フィラーとしてガラス転移点が高い熱可塑
性樹脂を含まない比較例に比べて、研削比が大きく、法
線抵抗が低減でき、しかも形状崩れが少なかった。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るレジ
ンボンド砥石は、熱硬化性樹脂を主組成物とする母相中
に、その熱硬化性樹脂の硬化温度よりもガラス転移点が
高い熱可塑性樹脂をフィラーとして樹脂結合相の5〜5
0vol%分散させた樹脂結合相を使用したことによ
り、サーメットや超硬合金等の難削材に対する研削性に
優れている。しかも、このような良好な研削性にも拘わ
らず、研削による砥粒層の消耗が少ないために長期に亘
って砥粒層の形状変化が少ないという利点を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 務 福島県いわき市泉町黒須野字江越246− 1 三菱マテリアル株式会社 いわき製 作所内 (56)参考文献 特表 平8−508940(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24D 3/02 310 B24D 3/02 B24D 3/00 320 B24D 3/28

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超砥粒を樹脂結合相中に分散させた砥粒
    層を有するレジンボンド砥石であって、前記樹脂結合相
    は、熱硬化性樹脂を主組成物とする母相中に前記熱硬化
    性樹脂の硬化温度よりもガラス転移点が高い熱可塑性樹
    脂をフィラーとして前記樹脂結合相全体の5〜50vo
    l%分散させたものであり、 前記熱硬化性樹脂の硬化温度は150〜330℃であ
    り、前記熱可塑性樹脂のガラス転移点は250〜450
    ℃である ことを特徴とするレジンボンド砥石。
  2. 【請求項2】 前記熱硬化性樹脂は熱硬化性ポリイミド
    樹脂であり、前記熱可塑性樹脂は、全芳香族ポリイミ
    ド、全芳香族ポリアミドイミド、および非ポリイミド系
    全芳香族樹脂から選択される1種または2種以上の熱可
    塑性ポリイミド樹脂であることを特徴とする請求項1記
    載のレジンボンド砥石。
  3. 【請求項3】 前記熱硬化性樹脂は、ビスマレイミド樹
    脂であり、前記熱可塑性樹脂は、ポリピロメリット酸系
    全芳香族ポリイミド樹脂であることを特徴とする請求項
    1記載のレジンボンド砥石。
  4. 【請求項4】 前記樹脂結合相には、金属粉末が前記樹
    脂結合相全体の5〜20vol%分散されていることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレジンボン
    ド砥石。
  5. 【請求項5】 前記樹脂結合相には、SiC,Si
    3 4 ,Cr 2 3 ,Al 2 3 ,SiO 2 から選択される1
    種または2種以上の硬質粒子が前記樹脂結合相全体の5
    〜30vol%分散されていることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載のレジンボンド砥石。
  6. 【請求項6】 前記樹脂結合相には、固体潤滑剤粒子が
    前記樹脂結合相全体の5〜30vol%分散されている
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のレジ
    ンボンド砥石。
  7. 【請求項7】 前記樹脂結合相には、SiC,Si
    3 4 ,Cr 2 3 ,Al 2 3 ,SiO 2 から選択される1
    種または2種以上の硬質粒子と、固体潤滑剤粒子とが、
    合計して前記樹脂結合相全体の5〜30vol%分散さ
    れていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載のレジンボンド砥石。
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