JP3291577B2 - α−オレフィンの重合に使用できる助触媒組成物 - Google Patents

α−オレフィンの重合に使用できる助触媒組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α−オレフィンの重合
に使用できる助触媒組成物に関する。また、本発明はこ
れらの組成物を含む触媒系に関するだけでなく、ハロゲ
ン化チタンを含む固体に関する。更に、本発明は、α−
オレフィンの重合、特にこれらの系の存在下で行われる
プロピレンの立体特異重合に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ハロゲ
ン化チタンを含む固体成分と一緒に、必要によりハロゲ
ン化されたアルキルアルミニウム化合物の如き有機金属
化合物からなる助触媒を含む触媒系によりプロピレンの
如きα−オレフィンを立体特異的に重合することが知ら
れている。
【0003】ハロゲン化アルキルアルミニウム化合物の
中で、アルキルアルミニウムジハロゲン化物は、電子供
与性化合物がそれらに添加される場合を除いて、α−オ
レフィンの立体特異重合に適さないことが知られている
(A.D.ケトレイ(Ketley)、巨大分子の立体化学、第1
巻、1967年、24〜27頁) 。ハロゲン化アルキルアルミニ
ウム化合物( これは、それらが上記の触媒系に最高の立
体特異性を与えるので好ましい)は、それらから有害な
不純物、例えばトリアルキルアルミニウム及びジアルキ
ルアルミニウムヒドリドを除去するように精製されたジ
アルキルアルミニウムハロゲン化物である(例えば、米
国特許第3,100,218 号( モンサント・ケミカル・カンパ
ニィ(MONSANTO CHEM.CO.) を参照のこと) 。
【0004】この型の多数の触媒系が文献に記載されて
いる。例えば、三塩化チタン及びジエチルアルミニウム
クロリドを含み、後者の1〜30重量%のエチルアルミニ
ウムジクロリドを添加した触媒系の存在下に於けるプロ
ピレンの重合に関する記載が特許CS-A-120,142号( ジリ
・メズリク(JIRI MEJZLIK)ら)(これはケミカル・アブス
トラクト、68巻、1968年、5ページ、参照番号65996gに
要約されている) に示されている。得られる立体特異性
の増加は生産性の低下により伴われる。
【0005】米国特許第4,400,494 号には、還元チタン
を含む成分及びアルキルアルミニウムハロゲン化物( そ
のハロゲン/ アルミニウム原子比は0.89〜0.98である)
を含む触媒系の存在下に於ける気相中のプロピレンの重
合に関する記載が示されている。この特許( 5欄、26〜
38行) に推奨される、これらの系を補充する添加剤の存
在は、それらを不安定にする。
【0006】更に、欧州特許出願第0,069,461 号( 東亜
燃料工業) の実施例1は、錯体にされた三塩化チタン、
ジエチルアルミニウムクロリド及び安息香酸エチルをベ
ースとする固体触媒成分を含む系(ジエチルアルミニウ
ムクロリドは固体触媒成分中に存在するチタン1グラム
原子当たり15モルの割合で使用され、安息香酸エチルは
ジエチルアルミニウムクロリド1モル当たり0.02モルの
割合で使用される) の存在下に於けるプロピレンの重合
を記載している。得られたポリマーは触媒残渣に関して
精製される必要がある。
【0007】また、特願昭第7231703 号( 徳山ソーダ)
の公開公報には、三塩化チタンとジアルキルアルミニウ
ムハロゲン化物( これには、ジアルキルアルミニウムハ
ロゲン化物1モル当たり0.001 〜0.1 モルのアルキルア
ルミニウムジハロゲン化物が添加された)の混合物及び
必要によりポリアミド及びポリエーテルから選ばれた化
合物の存在下に於ける液体モノマー中のプロピレンの重
合に関する記載が示されている。これらの系は得られる
ポリマーの機械的性質を改良することが明らかである
が、アルキルアルミニウムジハロゲン化物の混入は立体
特異性に有益な効果を有しない。加えて、触媒系の生産
性は、アルキルアルミニウムジハロゲン化物の量が増加
する場合に低下することがわかった。
【0008】フランス特許出願第2,551,759 号( ノーザ
ン・ペトロケミカル・カンパニィ(NORTHERN PETROCHEMI
CAL Co.)) は、三塩化アルミニウムと同時結晶化され、
安息香酸ブチルとともに粉砕することにより改質され、
液体プロピレンで洗浄された三塩化チタン、安息香酸ブ
チル及びジエチルアルミニウムクロリドを含む配合物を
連続的に混合することにより生成された触媒系の存在下
に於けるプロピレンの重合を記載している。これらの触
媒系の生産性を増大するためには、1未満の(Cl)/(Al)
の原子比のエチルアルミニウムクロリドが使用される。
【0009】上記の触媒系の殆どが、ハロゲン化チタ
ン、ハロゲン化有機アルミニウム化合物及び電子供与性
化合物をベースとする触媒固体の存在下に於けるプロピ
レンの重合を伴う。これらの触媒系、特に有機アルミニ
ウム化合物及び電子供与性化合物を含む混合物は、それ
らの工業上の重要性が与えられたとすると、多くの理論
研究の主題であった(例えば、S.パシンキイウィッツ(P
asynkiewicz)、Pure Appl. Chem.、1972年、30巻、509
〜521 頁及びK.B.スタロウィスキィ(Starowieski) ら、
J.Organomet.Chem. 、1976年、117 巻、C1〜C3頁を参照
のこと) 。これらの研究から、有機アルミニウム化合物
を電子供与性化合物と接触させることは、不安定な錯体
(これは分解して経時変化する錯体混合物を生成する)
の生成を生じることが明らかになる。従って、このよう
な溶液を重合に於けるそれらの使用のかなり前に調製す
ることは、考え難い。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、触媒性能を損
なわないでかなり長い期間にわたって貯蔵でき、優れた
触媒性質を有する既知の触媒の使用に固有の欠点をもた
ない助触媒組成物の提供に関する。こうして、或種のハ
ロゲン化有機アルミニウム化合物と特別の電子供与性化
合物の特定の比の組み合わせは、重合に使用するのが容
易であり、その触媒性能が数週間または更に数ケ月の貯
蔵中に損なわれない新規な助触媒組成物をもたらすこと
がわかった。
【0011】また、これらの組成物とハロゲン化チタン
を含む或種の触媒固体の組み合わせは、多量の電子供与
性化合物を使用する必要なしに生産性と立体特異性の間
の理想的な折衷を与える触媒系が得られることを可能に
することがわかった。従って、本発明は、その主な特徴
として、有機アルミニウムハロゲン化物(A) をエステ
ル、アミド及びケトンから選ばれた特別な電子供与性有
機化合物(ED)と接触させることにより得られる助触媒組
成物であって、有機アルミニウムハロゲン化物(A) が1
より大きく1.3 より小さいハロゲン(X)/アルミニウム(A
l)の原子比を有し、ハロゲン化物(A) と化合物(ED)が20
より大きいハロゲン化物(A)/化合物(ED)のモル比で使用
されることを特徴とする前記の助触媒組成物に関する。
【0012】本発明の助触媒組成物を調製するのに使用
できる有機アルミニウムハロゲン化物(A) は、一般式: AlR1 m 2 n p (I) ( 式中、R1 及びR2 はアルキル基、アルケニル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ア
ルキルアリール基、アルコキシ基及びアリールオキシ基
から選ばれた同一または異なる炭化水素基を表し;Xは
ハロゲンであり;m及びnは、夫々0≦m<2及び0≦
n<2であるようなあらゆる数を表し、且つpは1<p
<1.3 であるような数を表し、m、n及びpの合計は3
に等しい)により表すことができる。
【0013】式(I) 中、R1 及びR2 はアルキル基、ア
ルコキシ基及びアリールオキシ基から選ばれることが好
ましく、Xは塩素であることが好ましく、mは1≦m<
1.95であるような数を表すことが好ましく、pは1<p
<1.15であるような数を表すことが好ましい。式(I)
中、R1 は最も特別には2〜8個の炭素原子を含む線状
アルキル基または分岐アルキル基から選ばれてもよく、
2 は最も特別にはこれらの基及び6〜35個の炭素原子
を含む必要により置換されたアリールオキシ基から選ば
れてもよい。
【0014】式(I) 中、pは一般に1.005 より大きく、
1.01より大きいことが好ましく、最も特別には1.015 よ
り大きい。この式(I) 中、pは一般に1.1 より小さく、
1.08より小さいことが好ましく、最も特別には1.06より
小さい。示されるように、特に、式(I) 中のpに選定さ
れた値により、本発明に使用できる有機アルミニウムハ
ロゲン化物(A) は純粋な特定される有機アルミニウム化
合物ではないが、1より大きく1.3 より小さいハロゲン
(X)/アルミニウム(Al)の原子比を有し、その実験構造式
が式(I) に相当する組成物を得るのに適した量の異なる
有機アルミニウム化合物の混合物である。
【0015】一般式(I) に相当するハロゲン化物(A) の
例として、エチル−、n−プロピル−及びi−ブチルア
ルミニウムクロリド、エチルアルミニウムフルオリド、
ブロミド及びヨージドの如きアルキルアルミニウムハロ
ゲン化物、エトキシアルミニウムクロリドの如きアルコ
キシアルミニウムハロゲン化物並びに好適な割合の上記
の化合物の混合物が挙げられる。
【0016】ハロゲン化物(A) のその他の例は、アルキ
ルアルコキシアルミニウムハロゲン化物及びアルキルア
リールオキシアルミニウムハロゲン化物を含む。これら
の化合物は、既知の方法でハロゲン化アルキルアルミニ
ウム化合物とアルコール、フェノールまたは酸素との反
応により得ることができる。使用できるアルキルアルコ
キシアルミニウムハロゲン化物として、エチルエトキシ
アルミニウムクロリド、イソブチルエトキシアルミニウ
ムクロリド、エチルブトキシアルミニウムクロリド及び
これらの混合物が挙げられる。使用できるアルキルアリ
ールオキシアルミニウムハロゲン化物として、エチルフ
ェノキシアルミニウムクロリドが挙げられる。
【0017】ハロゲン化物(A) の特別な類は、ハロゲン
化アルキルアルミニウム化合物とヒドロキシ芳香族化合
物(そのヒドロキシル基は立体障害を受けている)の反
応の生成物を含むだけでなく、これらの生成物とそれら
が誘導されるハロゲン化アルキルアルミニウム化合物と
の混合物を含む。ヒドロキシ芳香族化合物(そのヒドロ
キシル基は立体障害を受けている)は、一般にヒドロキ
シル基に対して両オルト位でsec-アルキル基またはtert
- アルキル基により置換された一環式または多環式ヒド
ロキシアリーレンから選ばれ、ヒドロキシル基に対して
オルト位でジ-tert-アルキル化されたフェノール及び3
−(3,5−ジ−tert- ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸のエステルから選ばれることが好まし
い。これらの化合物の中で、n−オクタデシル3−
(3,5−ジ−tert- ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネートを使用して、また2,6−ジ−tert
- ブチル−4−メチルフェノールを使用して最良の結果
が得られた。
【0018】このような有機アルミニウムハロゲン化物
(A) を得るため、好適なハロゲン含量を有するハロゲン
化アルキルアルミニウム化合物及びヒドロキシ芳香族化
合物が、100 〜1、好ましくは60〜5、特に50〜10のハ
ロゲン化アルキルアルミニウム化合物/ ヒドロキシ芳香
族化合物のモル比で、不活性炭化水素希釈剤中で、前記
の反応生成物の少なくとも部分生成に必要とされる時間
( これは5分〜24時間を要することがある) にわたって
前もって接触させることができ、これは殆どの場合ガス
の発生により伴われ、反応の進行が測定されることを可
能にする。
【0019】上記の全ての有機アルミニウムハロゲン化
物(A) の中で、アルキルアルミニウムクロリド(A) 、特
に1.005 より大きく、好ましくは1.01より大きく、更に
特別には1.015 より大きく、1.1 より小さく、好ましく
は1.08より小さく、更に特別には1.06より小さい塩素/
アルミニウム原子比を有するエチルアルミニウムクロリ
ドを使用して最良の結果が得られる。これらの塩化物
は、アルキルアルミニウムモノ−及びジクロリドまたは
トリアルキルアルミニウムとアルキルアルミニウムジク
ロリドとを好適な割合で混合することにより得ることが
でき、これらの化合物のアルキル基は同一であることが
好ましく、典型的にはエチル基である。
【0020】本発明の助触媒組成物を調製するのに使用
できる特別な電子供与性有機化合物(ED)は、エステル、
アミド及びケトンから選ばれる。エステル及びアミド
は、モノカルボン酸及びポリカルボン酸のエステル及び
アミド、特に脂肪族カルボン酸のエステル及びアミド、
オレフィン性カルボン酸のエステル及びアミド、脂環式
カルボン酸のエステル及びアミド、並びに芳香族カルボ
ン酸のエステル及びアミドであり得る。上記の3−
(3,5−ジ−tert-ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸のエステルがまた好適である。アミド
は、窒素原子の位置で、特にアルキル基及びフェニル基
で一置換または二置換されていてもよい。
【0021】使用できるエステルとして、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸フェニル、クロロ酢酸エチル、プロピ
オン酸メチル、酪酸エチル、吉草酸エチル、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、安息
香酸エチル、安息香酸ブチル、トルイル酸メチル、トル
イル酸エチル、エチルアニセート、コハク酸ジエチル、
コハク酸ジブチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジブチ
ル、マロン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、イタコン
酸ジエチル、イタコン酸ジブチル、フタル酸モノエチ
ル、フタル酸ジメチル、フタル酸エチルメチル、フタル
酸ジエチル、フタル酸ジ−n−プロピル、フタル酸ジイ
ソブチル、フタル酸ジ−n−ヘキシル、フタル酸ジ−n
−オクチル及びフタル酸ジフェニルが挙げられる。
【0022】使用できるアミドとして、ホルムアミド、
アセトアミド、プロピオンアミド、n−ブチルアミド、
n−バレルアミド、n−カプロアミド、ラウルアミド、
ステアルアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルア
セトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、クロロア
セトアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、β,
β−ジメチルアクリルアミド、アジパミド、ベンズアミ
ド、フタルアミド、N,N−ジメチルベンズアミド、ベ
ンズアニリド及びN,N−ジフェニルベンズアミドが挙
げられる。
【0023】使用できるケトンとして、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルア
セトン、プロピオフェノン、アセトフェノン及びベンゾ
フェノンが挙げられる。安息香酸エステル、トルイル酸
エステル及びフタル酸エステルの如き芳香族カルボン酸
のエステルを使用して非常に良好な結果が得られる。置
換または無置換のベンズアミドまたはフタルアミドの如
き、芳香族カルボン酸から誘導されたアミドがまた非常
に好適である。室温で液体である電子供与体が有利に使
用される。液体芳香族カルボン酸エステルが非常に好適
である。アルキルアルミニウム化合物に可溶性である芳
香族カルボン酸エステルを使用することが好ましい。安
息香酸エチルが電子供与性化合物(ED)として特に最も好
ましい。
【0024】本発明の助触媒組成物の調製に関して、幾
つかの有機アルミニウムハロゲン化物(A) と幾つかの電
子供与性化合物(ED)の使用が何ら除外されないことは、
自明である。本発明の助触媒組成物の生成の一般条件
は、それらが化合物(ED)に対して以下に規定されるよう
な大過剰のハロゲン化物(A) を含む最終生成物をもたら
さない限り、重要ではない。
【0025】一般に、ハロゲン化物(A) と化合物(ED)の
互いの接触は、液相中で確立される。本発明の助触媒組
成物は実質的にハロゲン化物(A) と化合物(ED)を接触さ
せることにより得られる生成物からなるので、この接触
は非重合条件下で、即ち重合性α−オレフィン及び/ま
たはハロゲン化チタンを含む触媒固体の不在下で行われ
る。
【0026】この接触は不活性希釈剤の存在下で行われ
てもよい。この場合、関与する化合物の少なくとも一種
が可溶性である希釈剤が選ばれる。希釈剤が使用される
場合、溶解された化合物の全濃度が5重量%以上である
ことが好ましく、それが5〜20重量%であることが更に
好ましい。この希釈剤は、一般に液体の脂肪族炭化水
素、脂環式炭化水素及び芳香族炭化水素、例えば、液体
のアルカン、イソアルカン及びシクロアルカン並びにベ
ンゼンから選ばれる。
【0027】本発明に好ましいハロゲン化物(A) 及び化
合物(ED)はこれらの希釈剤に可溶性である。また、ハロ
ゲン化物(A) 及び化合物(ED)の互いの接触を行うことが
可能であり、これは、関与する化合物の少なくとも一種
が液状であるような温度及び圧力条件を選択することに
より、希釈剤の不在下に於ける本発明の好ましい実施態
様を構成する。ハロゲン化物(A) 及び化合物(ED)は、通
常の温度及び圧力条件下でしばしば液体であり、且つ/
またはそれらの夫々がしばしば他方を溶解し得る。これ
らの同じ条件下で、得られた助触媒組成物そのものはま
たしばしば液体形態をとる。この助触媒組成物は均一な
液体の形態をとることが好ましい。この形態は、それが
小容積の助触媒組成物の貯蔵、輸送及び容易な取扱を可
能にするので有利である。また、それは希釈剤を使用し
ないで行われる重合方法、特に液状に保たれたモノマー
中、または気相中で行われるプロピレンの重合方法に於
けるこれらの組成物の使用の状況下で有利である。
【0028】ハロゲン化物(A) 及び化合物(ED)を接触さ
せて本発明の助触媒組成物を生成する方法に関して、上
記されたこと、即ちハロゲン化物(A) は純粋な特定の化
合物ではなく、1より大きく1.3 より小さい(X)/(Al)原
子比をもたらすように選ばれた割合の有機アルミニウム
化合物の混合により得られる( その結果、それらの実験
組成式は式(I) に一致する) ことが考慮されるべきであ
る。以下、ハロゲン化物(A) を調製するのに使用される
それ程ハロゲン化されていない有機アルミニウム化合物
または未ハロゲン化有機アルミニウム化合物を(AA)と称
し、ハロゲン化物(A) を調製するのに使用される更にハ
ロゲン化された有機アルミニウム化合物を(AB)と称する
場合、−化合物(ED)を、適当な量の化合物(AA)及び(AB)
を予備混合することにより前もって生成されたハロゲン
化物(A) と接触させること;−化合物(AB)が他の二つに
対して過剰に存在する場合、ハロゲン化物(A) の”現
場”生成のために化合物(AA)、次いで化合物(ED)を連続
して適当な量でそれに導入すること;または化合物(E
D)、次いで化合物(AA)を連続して適当な量でそれに導入
することが可能である。
【0029】上記の助触媒組成物の生成の第一の方法は
好ましい方法である。本発明の助触媒組成物の生成に関
与する化合物は、一般に0〜90℃の温度、好ましくは室
温(25 ℃) の領域の温度で互いに接触させられる。本発
明の助触媒組成物を調製するためのハロゲン化物(A) 及
び化合物(ED)の使用は、上記のハロゲン化物(A)/化合物
(ED)の高いモル比で行われる。
【0030】ハロゲン化物(A) 対化合物(ED)のこのモル
比は、20より大きく、好ましくは30より大きい。このモ
ル比は、35より大きいことが有利であり、殆どの場合50
より大きく、それが少なくとも52である場合に最良の結
果が得られる。一般に、モル比(A)/(ED)は約150 を越え
ず、それはしばしば約90を越えない。殆どの場合、モル
比(A)/(ED)は75を越えない。
【0031】こうして、モル比(A)/(ED)は一般に35〜15
0 であり、しばしば40〜90であり得る。ハロゲン化物
(A) 及び化合物(ED)が非希釈液体の形態で使用されて液
体の助触媒組成物を得る場合、これらのモル比はしばし
ば50より大きく、好ましくは少なくとも52であり90を越
えず、最も特別には52〜75である。最良の生産性/ 立体
選択性の折衷を生じる助触媒組成物は、ハロゲン化物
(A)/化合物(ED)のモル比が52〜75であるような割合で、
液体の芳香族カルボン酸エステル、更に特別には安息香
酸エチルを1.01〜1.06の(Cl)/(Al) 原子比のアルキルア
ルミニウムクロリドに添加することにより得られる。
【0032】本発明の助触媒組成物の調製は、その調製
が完結するとすぐに、それがハロゲン化チタンを含む固
体成分と接触させられることを目的とする場合、少なく
とも30分の期間( 熟成段階) にわたってそれを室温( 約
25℃) で維持することにより有利に完結できる。熟成段
階は室温で少なくとも約1時間続くことが有利である。
それにより得られた助触媒組成物は、異なる成分間の錯
生成反応及びこれらの錯体の分解に起因して経時変化す
る複雑な化学組成を有する。これらの異なる反応にもか
かわらず、本発明の助触媒組成物はその触媒性質を失わ
ないで貯蔵し得る。
【0033】こうして、それは、その触媒性質が実質的
に変更されないで、50℃程度の温度まで数ケ月にわたっ
て貯蔵し得る。上記の助触媒組成物は、ハロゲン化チタ
ンを含む固体と組み合わせて使用されてα−オレフィン
の重合に使用できる触媒系を生成することができ、これ
は本発明の第二の特徴を構成する。
【0034】これらの固体に含まれるハロゲン化チタン
は、その主成分であってもよく、またはこれらの固体の
全化学組成の一部、更に少量部分のみに相当してもよ
い。このハロゲン化チタンは、塩化物、特に四塩化物ま
たは三塩化物であることが好ましい。ハロゲン化チタン
が化学組成の少量部分のみに相当する固体の例は、所
謂”担持”触媒である。ハロゲン化物用の担体は、一般
に性質が無機である。ハロゲン化マグネシウム、特に塩
化マグネシウム(そのX線回折スペクトルはこの化合物
の通常のスペクトルと異なる)が、この目的にしばしば
使用される。
【0035】担体及びハロゲン化チタンの両方は、電子
供与性化合物、特にエステルと組み合わせることがで
き、またはそれらを含むことができる。ハロゲン化チタ
ンが主成分である固体の例は、全重量の50%より多く、
しばしば全重量の60%より多くが固体のハロゲン化チタ
ンからなる固体である。このハロゲン化物は三塩化チタ
ンであることが好ましく、最も特別には電子供与性化合
物と錯体にされた三塩化チタンである。これらの固体は
本発明の触媒系の成分として好ましい。
【0036】これらの固体は既知の方法により得ること
ができる。四ハロゲン化物及びテトラ(炭化水素基−オ
キシ)チタン型の化合物並びにこれらの混合物から選ば
れたチタン化合物の初期の還元を伴う方法により得られ
た固体を使用することが一般に好ましい。四ハロゲン化
チタンの例として、四ヨウ化物、四臭化物及び四塩化物
が挙げられる。テトラ(炭化水素基−オキシ)チタン型
の化合物の例として、テトラメトキシチタン、テトライ
ソプロポキシチタン及びテトラ−n−ブトキシチタンの
如きテトラアルコキシド;並びにテトラアリールオキシ
ド、例えばテトラフェノキシチタン、テトラクレジルオ
キシチタン及びテトラナフチルオキシチタンが挙げられ
る。
【0037】上記のチタン化合物の中で、四ハロゲン化
チタンが好ましく、この中で、四塩化チタンが好まし
い。その還元は、特にチタン化合物が四ハロゲン化チタ
ンである場合、水素またはマグネシウム及び好ましくは
アルミニウムの如き金属の加入により行われてもよい。
それにもかかわらず、有機金属還元剤(これは例えば有
機マグネシウム還元剤であり得る)の加入によりチタン
化合物の還元を行うことが好ましい。
【0038】チタン化合物の還元が有機アルミニウム還
元剤の加入により行われる場合に、最良の結果が得られ
る。好ましく使用できる有機アルミニウム還元剤は、ア
ルミニウム原子に直接結合された少なくとも一つの炭化
水素基を含む化合物である。この型の化合物の例は、ア
ルキル基が1〜12個、好ましくは1〜6個の炭素原子を
含むモノアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウ
ム及びトリアルキルアルミニウム、例えばトリエチルア
ルミニウム、イソプレニルアルミニウム、ジイソブチル
アルミニウムヒドリド及びエトキシジエチルアルミニウ
ムである。この型の化合物を使用して、アルキルアルミ
ニウムクロリド、特にジエチルアルミニウムクロリド及
びエチルアルミニウムセスキクロリドにより最良の結果
が得られる。
【0039】本発明に従って使用できる触媒系の固体成
分を得るため、上記の還元された固体は少なくとも一種
の錯生成剤による処理にかけられる。この錯生成剤は、
上記のチタン化合物またはアルミニウム化合物中に存在
するチタン原子またはアルミニウム原子との配位を与え
ることができる1個以上の孤立電子対を有する1個以上
の原子または基を含む有機化合物から一般に選ばれる。
錯生成剤は脂肪族エーテルの群から選ばれることが好ま
しく、更に脂肪族が2〜8個の炭素原子、好ましくは4
〜6個の炭素原子を含む脂肪族エーテルから選ばれるこ
とが特に好ましい。非常に良好な結果を与える脂肪族エ
ーテルの典型例はジイソアミルエーテルである。
【0040】触媒固体の生産性及び/または立体特異性
を安定化または改良するように設計された、錯生成剤に
よるこれらの処理は、公知であり、文献に充分に記載さ
れている。こうして、錯生成剤による処理は、還元され
た固体を錯生成剤の存在下で粉砕することからなるもの
であってもよい。それは、錯生成剤の存在下に於ける還
元された固体の熱処理からなるものであってもよい。ま
た、それは、液体の炭化水素化合物及び極性補助溶媒、
例えばエーテルを含む混合溶媒の存在下に於ける還元さ
れた固体の抽出洗浄からなるものであってもよい。ま
た、錯生成剤の存在下で有機アルミニウム還元剤による
チタン化合物、特に四塩化物の還元を行い、例えば錯生
成剤とこの還元剤との反応の生成物の炭化水素中の溶液
を四塩化チタンに添加することにより行い、次いでそれ
により得られた還元された固体を錯生成剤の不在下で、
または先の錯生成剤と同一もしくは異なる錯生成剤の更
なる量の存在下で、熱処理にかけることが可能である。
また、四塩化チタンをベースとする固体の均一な溶液を
生成するのに充分な量で錯生成剤による処理を行い、こ
うして溶解された固体を加熱することにより再沈させる
ことが可能である。
【0041】本発明の触媒系の固体成分の調製のため、
錯生成剤による処理は活性化処理と組み合わせてもよ
く、またはその後に活性化処理が行われてもよい。これ
らの活性化処理はまた公知であり、また文献に記載され
ている。それらは、一般に無機ハロゲン化合物、有機ハ
ロゲン化合物、ハロゲン間化合物及びハロゲンから選ば
れた少なくとも一種の薬剤により行われる。これらの薬
剤の中に、下記のものが挙げられる。 −無機ハロゲン化合物として、金属及び非金属のハロゲ
ン化物、例えばハロゲン化チタン及びハロゲン化ケイ
素; −有機ハロゲン化合物として、ハロゲン化炭化水素、例
えばハロゲン化アルカン及び四塩化炭素; −ハロゲン間化合物として、例えば塩化ヨウ素及び臭化
ヨウ素; −ハロゲンとして、塩素、臭素及びヨウ素。
【0042】活性化処理に非常に適した薬剤の例は、四
塩化チタン、四塩化ケイ素、ヨードブタン、モノクロロ
エタン、ヘキサクロロエタン、クロロメチルベンゼン、
四塩化炭素、塩化ヨウ素及びヨウ素である。四塩化チタ
ンを使用して最良の結果が得られた。錯生成剤及び可能
な活性化処理に使用される薬剤が生じる物理形態は前駆
体の調製に重要ではない。これらの薬剤はガス形態また
は液体形態で使用されてもよく、液体形態はそれらが通
常の温度及び圧力条件で最も普通にとり得る形態であ
る。また、錯生成剤による処理及び一般に液体の脂肪族
炭化水素、脂環式炭化水素及び芳香族炭化水素、例えば
液体のアルカン及びイソアルカン並びにベンゼンから選
ばれる不活性炭化水素希釈剤(例えば、助触媒組成物の
調製に関して上記されたような不活性炭化水素希釈剤)
の存在下に於ける可能な活性化処理を行うことが可能で
ある。
【0043】最も普通の錯生成処理及び活性化処理の処
理条件に関する詳細は、特に、ベルギー特許第780,758
号( ソルベイ・アンド・シイ(SOLVAY &Cie))、ベルギ
ー特許第864,708 号( 住友化学( 株))、米国特許第4,36
8,304 号( チッソ( 株))及び米国特許第4,295,591 号(
エクソン・リサーチ・アンド・エンジニアリング・カン
パニィ(EXXON RESEARCH AND ENGINEERING CO.)) に見ら
れるだけでなく、最後の特許に引用された文献にも見ら
れる。
【0044】触媒系の固体成分は、その調製中のいずれ
かの時点で、還元もしくは錯生成工程後、または可能な
活性化工程後に、好ましくは還元工程後に、その構成粒
子の脆砕性を減じることを目的とする処理を受けてもよ
い。”予備重合(prepolymerisation)”と称されるこの
処理は、固体が含むハロゲン化チタンの重量に対して約
5〜500 重量%の”予備重合された”α−モノオレフィ
ンを一般に含む固体を得るように、固体を重合条件下で
エチレンまたは良好にはプロピレンの如き低級α−モノ
オレフィンと接触させることからなる。この”予備重
合”は、固体上に所望の量の予備重合されたα−モノオ
レフィンを得るのに充分な時間にわたって上記の不活性
炭化水素希釈剤中の固体の懸濁液中で行われることが有
利である。この別形により含まれる固体成分はそれ程脆
くなく、しかも、重合が比較的高い温度で行われる場合
でさえも、良好な形態のポリマーが得られることを可能
にする。
【0045】加えて、固体成分は、その調製中のいずれ
かの時点で、好ましくは活性化工程が行われる場合には
その活性化工程の後に、その性質の安定性を維持するこ
とを目的とし、且つ/またはその立体特異性を増大する
ことを目的とする別の活性化処理を受けてもよい。この
別の活性化処理は、好ましくは固体成分が調製された媒
体から分離され、上記の不活性炭化水素希釈剤で洗浄さ
れた固体成分を、有機アルミニウム化合物及び有機アル
ミニウム化合物とヒドロキシ芳香族化合物(そのヒドロ
キシル基は立体障害を受けている)から選ばれた化合物
との反応の生成物から選ばれた活性剤と接触させること
からなる。有機アルミニウム化合物はトリアルキルアル
ミニウム及びアルキルアルミニウムクロリドから選ばれ
ることが好ましい。これらの化合物の中で、ジエチルア
ルミニウムクロリドを使用して最良の結果が得られた。
ヒドロキシ芳香族化合物は、ハロゲン化物(A) の性質に
関して上記されたのと同じ定義及び限定に一致する。
【0046】上記の別の活性化処理、特に有機アルミニ
ウム化合物及びヒドロキシ芳香族化合物の性質に関する
更なる詳細は、この処理が行われる処理条件及び得られ
た予備活性化された固体の微細組織とともに、ベルギー
特許第803,875 号( ソルベイ・アンド・シイ) 及びフラ
ンス特許第2,604,439 号( ソルベイ・アンド・シイ) に
見られ、これらの内容が参考として本明細書に含まれ
る。
【0047】本発明に使用できる触媒系の組成物に関与
する固体の好ましい調製方法は、ベルギー特許第780,75
8 号( ソルベイ・アンド・シイ) に記載されている。こ
の方法は、温和な条件下に於ける有機アルミニウム還元
剤(この場合、アルキル鎖が2〜6個の炭素原子を含む
ジアルキルアルミニウムクロリドであることが好まし
い)による四塩化チタンの還元を含む。それにより得ら
れた還元された固体の任意の熱処理の後に、これは上記
の錯生成剤による処理を受ける。最後に、四塩化チタン
による処理が行われ、それにより生成された錯体にされ
た三塩化チタンをベースとする固体が分離され、そして
一般に上記の不活性炭化水素希釈剤、好ましくは3〜12
個の炭素原子を含む液体の脂肪族炭化水素( これは更に
前記の固体の調製中に使用し得る希釈剤である) から選
ばれた希釈剤により洗浄される。
【0048】前節に記載された好ましい調製方法は、錯
体にされた三塩化チタンをベースとする固体の粒子(こ
れらはまたベルギー特許第780,758 号に記載されてい
る)をもたらす。これらの粒子はほぼ球形であり、一般
に5〜100 ミクロン、殆どの場合10〜50ミクロンの直径
を有する。それらは、またほぼ球形の微粒子の凝集体か
らなり、これらの微粒子は0.05〜1ミクロン、殆どの場
合0.1 〜0.3 ミクロンの直径を有し、しかも極めて多孔
質である。その結果、粒子は、75m2/gより大きく、殆ど
の場合100 〜250m2/g である比表面積、及び0.15cm3/g
より大きく、殆どの場合0.20〜0.35cm3/g である全多孔
度を有する。微粒子の内部多孔度は、直径200 Å未満の
細孔に相当する細孔容積の高い値( これは0.11cm3/g よ
り大きく、殆どの場合0.16〜0.31cm3/g である) により
支持されるように、粒子のこの全多孔度に最大に寄与す
る。
【0049】好ましい操作条件を選んで、ベルギー特許
第780,758号に記載された調製方法に従って得られた錯
体にされた三塩化チタン(成分(a))をベースとする固
体は式: TiCl3・(AlRCl2)x・Cy (式中、Rは2〜6個の炭素原子を含むアルキル基であ
り;Cは上記の錯生成剤であり;xは0.20より小さい
らゆる数であり;且つyは0.009より大きく、一般に0.2
0より小さいあらゆる数である)に相当する。
【0050】この調製方法の別法として、上記の方法が
挙げられ、下記の方法からなる。−任意の熱処理の後、
錯生成剤による処理の前に、還元された固体を重合条件
下で低級α−モノオレフィン(プロピレン)と”予備重
合すること”。この”予備重合”は、一般に1分〜1時
間の時間にわたって約20〜80℃で、上記の不活性炭化水
素希釈剤中の還元された固体の懸濁液中で行われる; −有機アルミニウム化合物とヒドロキシ芳香族化合物の
反応の生成物の溶液を成分(a) の炭化水素中の懸濁液に
導入し、次いで好ましくは15〜90分の時間にわたって好
ましくは約20〜40℃の温度に保つことにより、固体の別
の活性化処理を行うこと。
【0051】これらの別法は別々に使用されてもよく、
または組み合わせて使用使用されてもよい。上記の触媒
系の固体成分の調製に適した一つ以上の別法にもかかわ
らず、その固体成分は最後にその生成媒体から分離さ
れ、次いで一般に、適当な場合にその加入によりそれが
調製された希釈剤と同じ性質の不活性希釈剤により洗浄
される。
【0052】分離され、洗浄された、本発明に使用でき
る触媒系の固体成分は、その後必要により、例えばベル
ギー特許第846,911 号( ソルベイ・アンド・シイ) に記
載された方法に従って通常の方法で乾燥されてもよい。
それが洗浄され、必要により乾燥された後に、本発明の
触媒系の固体成分は、上記されたような不活性炭化水素
希釈剤(これはまた懸濁重合の希釈剤として使用でき
る)と再度直ちに接触させられてもよい。それは、長期
間にわたって、その品質を損なうことなく、このような
希釈剤中で、または乾燥形態で、好ましくは冷却状態で
貯蔵し得る。また、それは鉱油またはシリコーンオイル
中の懸濁液の形態で貯蔵し得る。
【0053】また、本発明は、上記の触媒系の存在下で
行われるα−オレフィンの重合方法に関する。この目的
のために、助触媒組成物及びハロゲン化チタンを含む固
体成分は、重合媒体に導入される前に互いに接触させら
れてもよく、またはこの媒体に別々に添加されてもよ
い。予備接触は、それが行われる場合には、一般に-40
〜80℃の温度で、この温度に依存する時間( これは数秒
〜数時間または更に数日の範囲であり得る) にわたって
行われる。
【0054】上記のように特定され組み合わせられた、
固体成分及び助触媒組成物を含む触媒系は、末端不飽和
のオレフィン(その分子は2〜18個、好ましくは2〜6
個の炭素原子を含む)、例えばエチレン、プロピレン、
1−ブテン、1−ペンテン、メチル−1−ブテン、1−
ヘキセン、3−及び4−メチル−1−ペンテン及びビニ
ルシクロヘキセンの重合に適用される。それらは、強度
にアイソタクチックの結晶性ポリマーへのプロピレン、
1−ブテン及び4−メチル−1−ペンテンの立体特異重
合に特に有利である。
【0055】また、それらは、これらのα−オレフィン
の互いの共重合に適用されるだけでなく、4〜18個の炭
素原子を含むジオレフィンとの共重合に適用される。ジ
オレフィンは、1,4−ヘキサジエンの如き非共役脂肪
族ジオレフィン、4−ビニルシクロヘキセンの如き非共
役一環式ジオレフィン、環内ブリッジを有する脂環式ジ
オレフィン、例えばジシクロペンタジエン及びメチレン
−及びエチリデンノルボルネン、並びにブタジエンまた
はイソプレンの如き共役脂肪族ジオレフィンであること
が好ましい。
【0056】更に、それらは、ブロックコポリマーと称
されるコポリマーの製造に適用され、これらのコポリマ
ーはα−オレフィン及びジオレフィンから生成される。
これらのブロックコポリマーは可変の長さを有する鎖セ
グメントの連続からなる。夫々のセグメントは、α−オ
レフィンのホモポリマーまたはα−オレフィンとα−オ
レフィン及びジオレフィンから選ばれた少なくとも一種
のコモノマーを含むランダムコポリマーからなる。α−
オレフィン及びジオレフィンは上記のものから選ばれ
る。
【0057】本発明の触媒系は、プロピレンのホモポリ
マー、並びに合計で少なくとも50重量%のプロピレン、
好ましくは75重量%のプロピレンを含むコポリマーの製
造に特に良く適する。重合は、既知の方法に従って、溶
媒または助触媒組成物の調製に関して記載されたような
不活性炭化水素希釈剤中の溶液中または懸濁液中で行わ
れてもよい。その希釈剤はブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン
またはこれらの混合物から選ばれることが好ましい。こ
れらの方法では、同じ希釈剤中の溶液の形態の助触媒組
成物を使用すること、またはそれを純粋な形態で重合媒
体に導入することが、差別しないで可能である。また、
液状に保たれたモノマーまたはモノマーの一種中で、あ
るいは気相中で重合を行うことが可能である。この場
合、助触媒組成物を純粋な形態で(希釈剤を使用しない
で)使用することが好ましい。
【0058】重合温度は一般に20〜200 ℃、好ましくは
50〜90℃で選ばれ、最良の結果が65〜85℃で得られる。
圧力は一般に大気圧〜80気圧、好ましくは10〜50気圧で
選ばれる。この圧力は当然に使用温度に依存する。重合
は連続式または不連続式で行われてもよい。所謂ブロッ
クコポリマーの調製はまた既知の方法に従って行われて
もよい。単独重合に関して上記された方法に従ってα−
オレフィン、一般にプロピレンを重合することからなる
二工程法を使用することが好ましい。次いで、その他の
α−オレフィン及び/またはジオレフィン、一般にエチ
レンが依然として活性なホモポリマー鎖の存在下で重合
される。この第二の重合は、第一工程中に反応しなかっ
たモノマーを完全に、または部分的に除去した後に行わ
れてもよい。
【0059】使用される固体成分の量は、そのTiCl3
量により決められる。それは、一般に重合媒体の濃度が
希釈剤、液体モノマーまたは反応器容積1リットル当た
り0.01ミリモルのTiCl3 より大きく、好ましくは1リッ
トル当たり0.05ミリモルより大きいように選ばれる。使
用される助触媒組成物の合計量は重要ではない。それが
含む有機アルミニウムハロゲン化物(A) に関して表され
る、この量は一般に希釈剤、液体モノマーまたは反応器
容積1リットル当たり0.1 ミリモルより大きく、好まし
くは1リットル当たり0.5 ミリモルより大きい。
【0060】固体成分の量と助触媒組成物の量の比はま
た重要ではない。一般に、これらの量は、組成物中に存
在する有機アルミニウムハロゲン化物(A) の量対固体成
分中に存在する三塩化チタンの量のモル比が1〜30モル
/ モル、好ましくは5〜25モル/ モルであるように選ば
れる。これらの条件下で、助触媒組成物が含み得る比較
的少量の化合物(ED)( 上記を参照のこと) に鑑みて、触
媒系中のこの化合物(ED)対三塩化チタンのモル比はまた
非常に低い値、有利には1未満、好ましくは0.1 〜0.5
に保つことができ、それにより触媒性質に及ぼす望まし
くない副作用を避けることができる。
【0061】本発明の方法により製造されたポリマーの
分子量は、水素、ジエチル亜鉛、アルコール、エーテル
及びハロゲン化アルキルの如き一種以上の分子量調節剤
を重合媒体に添加することにより調節し得る。以下の実
施例は本発明を説明するのに利用できる。
【0062】
【実施例】これらの実施例に使用される記号の意味、記
載されるパラメーターを表す単位及びこれらのパラメー
ターの測定方法を以下に明らかにする。α=予備活性化
された触媒固体中に含まれるTiCl3 1g 当たり、1時間
当たりに得られる、重合媒体中に不溶性のポリマーのグ
ラム数として通常表される触媒活性。この活性はX線蛍
光法によるポリマーの残留チタン含量の測定から間接に
評価される。
【0063】fit =全ポリマーのアイソタクチックトリ
アド(triads)( メソ形態中の三つのモノマープロピレン
単位の配列連鎖) のモル分率。この分率はMacromolecul
es、6巻、6号、925 頁(1973)及びこの文献の参考文
献(3) 〜(9) に記載されるように13C NMR により測定さ
れる。I.I=その分率により評価されるポリマーのアイ
ソタクチシティ・インデックス( 回収された固体ポリマ
ー( これは沸騰ヘプタンに不溶性である)の全量に対す
る%で表される) 。
【0064】G=100 ℃、60°の捩じり角度、70℃に固
定される金型の温度、5分間の状態調節時間で測定され
たポリマーの捩り剛性率(Standard BS 2782- パートI-
方法150A;ISO 458/1, 方法B;DIN 53447 及びASTM D 104
3)。この剛性率はdaN/cm2 で表される。MFI =230 ℃で
2.16kgの負荷のもとに測定されたメルトフローインデッ
クス(g/10 分で表される)(ASTM規格D1238)。
【0065】ASG =パッキング・ダウン(packing dow
n) により測定された不溶性ポリマー部分の見掛比重( g
/l で表される) 。例1及び2並びに例3R〜5R (例3R〜5Rは比較例
として示される) A.錯体にされた三塩化チタンをベースとする固体成分
の調製 1.還元 乾燥ヘキサン90ml及び純粋なTiCl460 mlを、400rpmで回
転する2枚羽根攪拌機を備えた800 mlの反応器に窒素雰
囲気下に導入する。このヘキサン/TiCl4溶液を0( ±
1)℃に冷却する。4時間の経過中に、ヘキサン190 ml
及びジエチルアルミニウムクロリド(DEAC)70mlからなる
溶液を添加し、その間0( ±1)℃の温度を反応器中で
保つ。
【0066】DEAC/ ヘキサン溶液の添加後、微細粒子の
懸濁液からなる反応媒体を0( ±1)℃で15分間攪拌を
保ち、次いで1時間の経過で25℃にし、この温度に1時
間保ち、その後、約1時間の経過で65℃にする。その媒
体を65℃で2時間攪拌を保つ。 2.予備重合 得られた懸濁液を、その後、約55℃に冷却する。次いで
2バールの圧力でプロピレンを反応器のガス雰囲気中に
導入する。この導入を、固体1kg当たり70g の重合プロ
ピレンを得るのに充分な時間( 約45分) にわたって続け
る。次いで、こうして" 予備重合された" 固体の懸濁液
を40℃に冷却する。
【0067】次いで液相を固体から分離し、固体生成物
を乾燥ヘキサン200 mlで7回洗浄し、夫々の洗浄の際に
固体を再懸濁する。 3.錯生成剤による処理 得られた" 予備重合された" 還元固体を希釈剤(ヘキサ
ン)456 ml中で懸濁させ、ジイソアミルエーテル(DIAE)
86mlを添加する。その懸濁液を50℃で1時間攪拌する。
こうして処理された固体を、その後、液相から分離す
る。
【0068】4.TiCl4 による処理 処理された固体をヘキサン210 ml中に再懸濁させ、TiCl
452 mlを添加する。その懸濁液を70℃で2時間攪拌(15
0rpm) を保つ。次いで液相を濾過により除去し、錯体に
された三塩化チタンをベースとする固体( 前駆体) をヘ
キサン270 mlで14回洗浄する。
【0069】5.予備活性化 ヘキサン280 ml中に懸濁された固体前駆体( 1kg当たり
約780gのTiCl3 を含む)74gを、150rpmで回転するパドル
攪拌機を備えた800 mlの反応器に導入する。ヘキサン1
リットル当たりDEAC( 化合物(D))80g 及びチバ・ガイギ
ー社により商品名イルガノックス1076として市販される
n−オクタデシル3−(3,5−ジ−tert- ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート( 化合物(I))17
6.2gを混合することにより前もって調製された予備活性
剤のヘキサン中の溶液120 mlを、この反応器に徐々に(3
0 分) 導入する。それ故、予備活性剤の調製に使用され
た化合物(D) と化合物(I) のモル比は2であり、予備活
性剤対前駆体のモル比(前駆体中に存在するTiCl3 1モ
ル当たりの最初に使用された化合物(D) のモル数として
表される)は0.2 に等しい。
【0070】化合物(D) と化合物(I) の混合中に観察さ
れるガス発生が停止した15分後まで予備活性剤の溶液を
反応器に導入しない。こうして予備活性剤で処理された
懸濁液を30℃で1時間攪拌を保つ。沈降が起こった後、
得られる触媒固体を分離し、乾燥ヘキサン100 mlで5回
洗浄し、夫々の洗浄に際して固体を再懸濁させ、次いで
50℃の流動床中で窒素流の通過により乾燥する。
【0071】それにより得られた触媒固体は1kg当たり
616gのTiCl3 を含む。 B.液体モノマー中のプロピレンの懸濁重合 1.助触媒組成物の調製 例1及び2を行うため、純粋な液体のエチルアルミニウ
ムジクロリド(EADC)を純粋な液体のジエチルアルミニウ
ムクロリド(DEAC)に添加して1.05( 例1)及び1.02( 例
2)に等しい(Cl)/(Al) 原子比を有するエチルアルミニ
ウムクロリド( 有機アルミニウムハロゲン化物(A) ) を
得る。
【0072】こうして予備生成されたこのエチルアルミ
ニウムクロリドに、安息香酸エチル(EB)を、エチルア
ミニウムクロリド対EBのモル比が60(例1)及び57(例
2)に等しくなるように添加する。それにより得られた
助触媒組成物を、重合に使用する前に25℃で1時間保
つ。例3R〜例5R(比較例)を行うため、その操作は
助触媒組成物の調製中に−エチルアルミニウムクロリド
対EBのモル比がわずかに、20に等しくなるように、EBを
例2のエチルアウミニウムクロリドに添加する(例3
R);−エチルアルミニウムクロリド対EBのモル比が57
に等しくなるように、EBを純粋な液体のDEAC(Cl/Al原
子比=1.00)に添加する(例4R);−トリエチルアル
ミニウムを純粋な液体のDEACに添加した0.95に等しいCl
/Al原子比を有するエチルアルミニウムクロリドを得る
(エチルアルミニウムクロリド対EBのモル比=57)(例
5R)以外は上記のとおりである。
【0073】2.重合−基準条件 下記の成分を、前もって乾燥された5リットルのオート
クレーブに窒素流のもとに導入し、乾燥窒素雰囲気下に
保つ。 −触媒固体100mg; −助触媒組成物が含むアルミニウム対触媒固体に含まれ
るチタンの原子比が約15に等しくなるような容量の助触
媒組成物; −1バールの分圧下の水素; −液体プロピレン3リットル。
【0074】反応器を3時間にわたって攪拌しながら70
℃に保つ。次いで過剰のプロピレンを脱気し、次いで生
成されたポリプロピレン(PP)を回収する。重合実験の結
果を下記の表1に纏める。 (1)この例の助触媒組成物は不安定であり、記載された
結果は熟成のわずかに2日後に最早得られない。
【0075】この表の検討は、本発明(例1及び2)の
助触媒組成物を含む系を使用して結果の最良の折衷が得
られることを示す。例6 1.02に等しい(Cl)/(Al) 原子比のエチルアルミニウムク
ロリドを得、エチルアルミニウムクロリド1モル当たり
0.017 モルのEBを含むように、EADC及びEBをDEACに連続
して添加することにより助触媒組成物を調製する。調製
された1時間後に基準条件下で重合に使用された、この
組成物の性能を下記の表2に記録する。
【0076】例7〜12 例6の助触媒組成物を三つの部分[(a) 、(b) 、(c) ]
に分け、これらを基準条件下の重合に使用する前に種々
の期間にわたって夫々0℃、30℃及び60℃で貯蔵する。
表2は、これらの組成物の貯蔵条件を記録するだけでな
く、重合試験の結果を記録する。
【0077】 例13R 0.97に等しい(Cl)/(Al) 原子比の組成物を得、エチルア
ルミニウムクロリド1モル当たり0.017 モルのEBを含む
ように、トリエチルアルミニウム及びEBをDEACに連続し
て添加することにより助触媒組成物を調製する。調製さ
れた2日後に重合(基準条件)で試験した場合、この組
成物は、5447の活性αでもって粘着性ポリマー( そのア
イソタクチシティインデックス(I.I) はわずかに90.4%
であり、NMR により測定されるアイソタクチックトリア
ドのモル分率(fit) はわずかに0.89である) の製造をも
たらす。
【0078】例14R及び15R 1.02に等しい(Cl)/(Al) 原子比のエチルアルミニウムク
ロリドを得、エチルアルミニウムクロリド1モル当たり
0.02モルの電子供与性化合物を含むように、EADC及びエ
チレングリコールジメチルエーテル( 例14R)またはピ
ペラジン( 例15R)をDEACに連続して添加することによ
り助触媒組成物を調製する。
【0079】これらの例に使用された電子供与性化合物
は有機アルミニウムハロゲン化物または不活性炭化水素
希釈剤のいずれにも可溶性ではないので、重合に容易に
使用できる均一な助触媒組成物を得ることは不可能であ
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−23806(JP,A) 特開 昭57−177007(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 10/00 C08F 4/642 CA,REGISTRY(STN)

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯蔵でき、有機アルミニウムハロゲン化
    物(A) をエステル、アミド及びケトンから選ばれた電子
    供与性有機化合物(ED)と接触させることにより得ること
    ができる助触媒組成物であって、有機アルミニウムハロ
    ゲン化物(A) が1より大きく1.3 より小さいハロゲン
    (X)/アルミニウム(Al)の原子比を有すること、及びハロ
    ゲン化物(A) と化合物(ED)が20より大きいハロゲン化物
    (A)/化合物(ED)のモル比で使用されることを特徴とする
    前記の助触媒組成物。
  2. 【請求項2】 実質的に電子供与性有機化合物(ED)と有
    機アルミニウムハロゲン化物を接触させることにより得
    られる生成物からなることを特徴とする請求項1に記載
    の助触媒組成物。
  3. 【請求項3】 電子供与性有機化合物(ED)がα−オレフ
    ィンの不在下で有機アルミニウムハロゲン化物(A) と接
    触させられることを特徴とする請求項1に記載の組成
    物。
  4. 【請求項4】 電子供与性有機化合物(ED)がハロゲン化
    チタンを含む固体の不在下で有機アルミニウムハロゲン
    化物(A) と接触させられることを特徴とする請求項1に
    記載の組成物。
  5. 【請求項5】 電子供与性有機化合物(ED)がα−オレフ
    ィンとハロゲン化チタンを含む固体の不在下で非重合条
    件下で有機アルミニウムハロゲン化物(A) と接触させら
    れることを特徴とする請求項3及び4のいずれかに記載
    の組成物。
  6. 【請求項6】 有機アルミニウムハロゲン化物(A) が一
    般式: AlR1 m 2 n p (I) ( 式中、R1 及びR2 はアルキル基、アルケニル基、シ
    クロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ア
    ルキルアリール基、アルコキシ基及びアリールオキシ基
    から選ばれた同一または異なる炭化水素基を表し;Xは
    ハロゲンであり;m及びnは、夫々0≦m<2及び0≦
    n<2であるようなあらゆる数を表し、且つpは1<p
    <1.3 であるような数を表し、m、n及びpの合計は3
    に等しい)に相当する化合物から選ばれることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 式(I) 中、R1 及びR2 がアルキル基、
    アルコキシ基及びアリールオキシ基から選ばれ、Xが塩
    素であり、mが1≦m≦1.95であるような数を表し、且
    つpが1<p<1.15であるような数を表すことを特徴と
    する請求項6に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 有機アルミニウムハロゲン化物(A) が1.
    01≦(Cl)/(Al) ≦1.08であるような塩素/ アルミニウム
    原子比を有するアルキルアルミニウムクロリドであるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の組
    成物。
  9. 【請求項9】 アルキルアルミニウムクロリドがエチル
    アルミニウムクロリドであることを特徴とする請求項8
    に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 有機アルミニウムハロゲン化物がハロ
    ゲン化アルキルアルミニウム化合物とヒドロキシ芳香族
    化合物(そのヒドロキシル基は立体障害を受けている)
    の反応の生成物を含むことを特徴とする請求項1〜9の
    いずれか一項に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 ハロゲン化物(A)/化合物(ED)のモル比
    が35〜150 であることを特徴とする請求項1〜10のいず
    れか一項に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 ハロゲン化物(A)/化合物(ED)のモル比
    が50より大きく90を越えないことを特徴とする請求項11
    に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 電子供与性有機化合物(ED)が液体の芳
    香族カルボン酸エステルであることを特徴とする請求項
    1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 有機アルミニウムハロゲン化物(A) が
    1.01〜1.06の(Cl)/(Al) 原子比を有するアルキルアルミ
    ニウムクロリドであること、及び化合物(ED)が52〜75の
    ハロゲン化物(A)/化合物(ED)のモル比で使用される安息
    香酸エチルであることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れか一項に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 化合物(ED)が、ハロゲン化物(A) に1
    より大きく1.3 より小さい(X)/(Al)原子比を与えるのに
    適したハロゲン含量を有する有機アルミニウム化合物を
    その原子比をあたえるのに適した割合で予備混合するこ
    とにより予備生成されたハロゲン化物(A) と接触させら
    れることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記
    載の組成物。
  16. 【請求項16】 化合物(ED)が液状に保たれたハロゲン
    化物(A) に導入されることを特徴とする請求項1〜5の
    いずれか一項に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 組成物が液状形態をとることを特徴と
    する請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 【請求項18】(a) ハロゲン化チタンを含む固体、(b)
    請求項1〜17のいずれか一項に記載の助触媒組成物を含
    むことを特徴とするα−オレフィンの重合に使用できる
    触媒組成物。
  19. 【請求項19】 固体(a)が電子供与性化合物で錯体に
    された三塩化チタンをベースとする固体であることを特
    徴とする請求項18記載の触媒組成物
  20. 【請求項20】 固体(a)が式: TiCl3・(AlRCl2)x・Cy (式中、Rは2〜6個の炭素原子を含むアルキル基であ
    り;xは0.20より小さいあらゆる数であり;yは0.009
    より大きいあらゆる数であり;且つCは錯生成剤であ
    る)に相当することを特徴とする請求項19記載の触媒
    組成物
  21. 【請求項21】 固体(a)が、有機アルミニウム化合物
    とヒドロキシ芳香族化合物(そのヒドロキシル基は立体
    障害を受けている)との反応の生成物による活性化処理
    にかけられていることを特徴とする請求項19又は20
    記載の触媒組成物
  22. 【請求項22】 請求項18〜21のいずれか一項に記
    載の触媒組成物の存在下で行なわれることを特徴とする
    α−オレフィンの重合方法。
  23. 【請求項23】 プロピレンの立体特異重合に適用され
    る請求項22に記載の方法。
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