JP3291107B2 - 電解イオン水生成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、水または食塩水等の処
理水を電気分解して酸性イオン水及びアルカリ性イオン
水を生成することのできる電解イオン水生成装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】水または食塩水等の処理水を電解槽の両
電極間で電気分解して酸性イオン水及びアルカリ性イオ
ン水を生成し、それぞれのイオン水を配管を通して導き
出すように構成された電解イオン水生成装置は、例えば
実公平５−１３５９号公報に示されている。この公報に
記載されている電解イオン水生成装置においては、電解
槽のマイナス電極に付着する異物（例えば、カルシウ
ム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム等）を除去す
るために、電解槽の両電極に印加する直流電圧の正逆を
切り換えて電極を電気的に洗浄すること（逆電洗浄）が
行われている。そして逆電洗浄の際に電解槽で生成され
た逆性のイオン水は、流出口に供給されることなく配管
の途中から分岐して排水され、流出口側の配管には常に
適正なイオン水が満たされるように構成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような電解イオ
ン水生成装置においては、電解槽の両電極を洗浄してい
るとき電解槽で生成された逆性のイオン水が配管の途中
から分岐して排出されるため、イオン水を使用すること
ができないといった問題と、配管の分岐部から流出口に
至る配管には常に適正なイオン水が満たされていて、ア
ルカリ性イオン水の満たされている配管内ではカルシウ
ムやナトリウムなどの析出物が順次沈澱付着して配管の
通路径が小さくなり、最終的には配管が詰まってイオン
水の流れを妨害してしまうといった問題があった。本発
明は、上記した各問題を解決すべくなされたものであ
り、配管洗浄の操作がされていない状態にて電解槽でイ
オン水が生成されているときには仮に逆電洗浄する場合
でも流出口に適正なイオン水を常に供給できて使用で
き、また配管洗浄の操作がされたときには流出口に至る
までの配管に逆性のイオン水が供給されて非洗浄時にア
ルカリ性イオン水の供給されている配管に沈澱付着して
いる析出物を溶解除去して洗浄することのできる電解イ
オン水生成装置を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め 、 本発明は、隔膜によってその内部に形成した第１電
極室と第２電極室にそれぞれ供給される食塩水等の被処
理水を電気分解して酸性イオン水とアルカリ性イオン水
を生成する電解槽と、該電解槽の前記第１電解室にて生
成された酸性イオン水を排出する第１排出管と、前記電
解槽の第２電解室にて生成されたアルカリ性イオン水を
排出する第２排水管と、前記第１排水管と第２排水管に
選択的に接続される酸性イオン水導出管と、前記第２排
水管と第１排水管に選択的に接続されるアルカリ性イオ
ン水導出管と、前記第１排水管、前記第２排水管及び前
記両イオン水導出管の接続部位に介装されて前記第１排
水管及び第２排水管をそれぞれ前記酸性イオン水導出管
又はアルカリ性イオン水導出管に連通させる管路切り換
え弁手段と、前記両電極室に設けた両電極への直流電圧
の印加方向を切り換える電極切り換え手段と、電解イオ
ン水の生成運転時には所定の設定時間毎または正逆切り
換え操作毎に前記切り換え弁手段と電極切り換え手段を
共に切り換えて前記電解槽から前記酸性イオン水導出管
に酸性イオン水が導かれるとともに前記アルカリ性イオ
ン水導出管にアルカリ性イオン水が導かれるようにし、
洗浄操作による配管洗浄時には前記切り換え弁手段又は
前記電極切り換え手段の一方のみを切り換えて前記電解
槽から前記酸性イオン水導出管にアルカリ性イオン水が
導かれるとともに前記アルカリ性イオン水導出管に酸性
イオン水が導かれるようにする制御手段とを備えた電解
イオン水生成装置を提供するものである。

【０００５】

【発明の作用・効果】本発明による電解イオン水生成装
置においては、電解槽の両電極室に水または食塩水など
の処理水を流した状態にて両電極室内の両電極に直流電
圧を印加すると、電解槽内で処理水は電気分解されてプ
ラス側電極の電極室からは酸性イオン水が生成されて排
出され、またマイナス側電極の電極室からはアルカリ性
イオン水が生成されて排出されて、各イオン水は各排出
管と切り換え弁手段と各導出管を通して各導出管の流出
口に導かれる。

【０００６】ところで、本発明による電解イオン水生成
装置においては、上記したイオン水の生成運転時、制御
手段が設定時間毎または正逆切り換え操作毎に切り換え
弁手段と電極切り換え手段を共に切り換えて電解槽から
酸性イオン水導出管に酸性イオン水が導かれるとともに
前記アルカリ性イオン水導出管にアルカリ性イオン水が
導かれるようにする。また、制御手段は、洗浄操作に基
づく配管洗浄時、切り換え弁手段及び前記電極切り換え
手段の一方のみを切り換えて電解槽から酸性イオン水導
出管にアルカリ性イオン水が導かれるとともにアルカリ
性イオン水導出管に酸性イオン水が導かれるようにす
る。

【０００７】したがって、配管洗浄の操作がされていな
い状態にて電解槽でイオン水が生成されているときに
は、各導出管の流出口に適正なイオン水を（酸性イオン
水導出管の流出口には酸性イオン水を、またアルカリ性
イオン水導出管の流出口にはアルカリ性イオン水を）常
に供給できて使用でき、各イオン水を長期間連続的に使
用することができる。また、設定時間毎または正逆切り
換え操作毎に切り換え弁手段と電極切り換え手段が共に
切り換えられるため、その度に電解槽の電極表面に付着
する異物を電気的に除去して洗浄することができるとと
もに排出管に沈澱付着している析出物を溶解除去して洗
浄することができて、長期間安定したイオン水生成能力
を維持することができる。また、配管洗浄の操作がされ
たときには、各導出管の流出口に至るまでの配管に逆性
のイオン水が供給されて、非洗浄時にアルカリ性イオン
水の供給されている配管に沈澱付着している析出物を酸
性イオン水にて溶解除去して洗浄することができて、配
管の通路径を十分に確保することができる。

【０００８】

【実施例】以下に、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。図１は本発明による電解イオン水生成装置を
概略的に示されていて、この電解イオン水生成装置は、
処理水（食塩濃度０．０５〜０．１４％の希塩水）を隔
膜１３の両側に対向配置した一対の電極１１，１２間で
電気分解して酸性イオン水とアルカリ性イオン水とを生
成する電解槽１０と、この電解槽１０に処理水を供給す
る供給経路と、電解槽１０のそれぞれの電極室１４，１
５で生成された酸性イオン水及びアルカリ性イオン水を
供給する排出経路を備えている。供給経路は、処理水が
貯蔵されるタンク２０と、このタンク２０と電解槽１０
の両電極室１４，１５を接続する処理水供給パイプ２１
を備えていて、処理水供給パイプ２１には電気制御装置
５０によって作動を制御されて処理水を両極室１４，１
５に供給する電動供給ポンプ２２が設けられている。な
お、タンク２０には図示を省略したが、タンク２０に設
けた塩濃度センサに基づいて、濃塩水タンクから電磁バ
ルブ（ピンチバルブ）または電動ポンプを介して濃塩水
が補給されるとともに、水道管から電磁給水弁を介して
水道水が補給されて所定の希塩水が順次補給されるよう
に構成されている。

【０００９】電解槽１０の各電極１１，１２は電極切り
換え手段５１を介して電源回路５２のプラス電極とマイ
ナス電極に接続されていて、電極切り換え手段５１と電
源回路５２の作動は電気制御装置５０によって制御され
るように構成されている。電極切り換え手段５１は、例
えば電磁リレー（半導体を用いたスイッチング回路でも
よい）であり、電気制御装置５０によって非通電状態と
されているときには電極１１にプラス電極が接続され電
極１２にマイナス電極が接続されるようにし、また通電
状態では電極１１にマイナス電極が接続され電極１２に
プラス電極が接続されるようにする。電源回路５２は、
交流電圧を所定値の直流電圧に変換するものであり、電
気制御装置５０からＯＦＦ信号を受けたときにはプラス
電極とマイナス電極間の直流電圧がゼロとなるように、
またＯＮ信号を受けたときには両電極間に所定値の直流
電圧が印加されるようになっている。

【００１０】一方、排出経路は、電解槽１０のそれぞれ
の電極室１４，１５で生成されたイオン水を排出する第
１及び第２の排出管３１，３２と、これら排出管３１，
３２に接続される酸性イオン水導出管３３とアルカリ性
イオン水導出管３４、そして第１排出管３１と両イオン
水導出管３３，３４の接続部位に介装されてこの第１排
出管３１を酸性イオン水導出管３３及びアルカリイオン
水導出管３４のいずれかに連通させる第１切り換え弁３
５と、第２排出管３２と両イオン水導出管３３，３４の
接続部位に介装されてこの第２排出管３２を酸性イオン
水導出管３３及びアルカリイオン水導出管３４のいずれ
かに連通させる第２切り換え弁３６とにより構成されて
いる。なお、各導出管３３，３４の端部、すなわち流出
口は当該装置の本体（上記した各構成部材を内蔵するも
の）の側板７０から僅かに突出して外部に開口するよう
に構成されていて、これら流出口には各イオン水を適宜
箇所に導くための導管（図示省略）が脱着可能に連結さ
れるように構成されている。

【００１１】第１切り換え弁３５及び第２切り換え弁３
６は、図１及び図２に示したように、それぞれ第１電気
モーター３７及び第２電気モーター３８の駆動によって
回転される球状弁体を有する回転式の弁であって、各電
気モーター３７，３８の駆動軸３７ａ，３８ａにはそれ
ぞれ円板カム３９，４０と円板カム４１，４２が一体的
に取り付けられている。各円板カム３９，４０は同一形
状であって、図２（ｂ）に示すように円周上の一箇所に
溝部３９ａ（４０ａ）が形成されており、本体に固定配
設した位置検出センサ４３，４４（図２（ａ）参照。）
がこの溝部３９ａ，４０ａに係合しているかいないかに
よって、第１切り換え弁３５及び第２切り換え弁３６の
切り換え状態（連通状態）が検出できるように構成され
ている。また、各円板カム４１，４２も同一形状であっ
て、図２（ｃ）に示すようにこれらの円周上の対向する
二箇所には溝部４１ａ及び４１ｂ、４２ａ及び４２ｂが
形成されており、本体に固定配設した位置検出センサ４
５，４６がこの溝部４１ａ，４２ａあるいは溝部４１
ｂ，４２ｂに係合することによって各電気モーター３
７，３８の停止タイミングが検出できるように構成され
ている。

【００１２】電気制御装置５０は、マイクロコンピュー
タを備えたものであって、前述した位置検出センサ４
３，４４及び位置検出センサ４５，４６からの検出信
号、さらにイオン水の生成運転を起動・停止させる生成
運転スイッチＳＷ１の操作によって得られる信号、及び
配管洗浄運転を開始・停止させる洗浄スイッチＳＷ２の
操作によって得られる信号に基づいて、前述した電動供
給ポンプ２２、電極切り換え手段５１、電源回路５２、
第１電気モーター３７、第２電気モーター３８の各作動
を制御するものであり、以下の各作動が得られるように
なっている。

【００１３】［生成運転時の作動］上記のように構成し
た電解イオン水生成装置において、図示状態で生成運転
スイッチＳＷ１が起動操作されて起動信号が出力される
と、電気制御装置５０は電動供給ポンプ２２を起動させ
てタンク２０から電解槽１０の電極室１４，１５に処理
水を供給させるとともに、各位置検出センサ４３，４４
からの信号に基づいて例えば電極切り換え手段５１を非
通電状態とし、また電源回路５２にＯＮ信号を出力して
電源回路５２のプラス電極とマイナス電極間の直流電圧
が所定値となるようにする。したがって、電解槽１０の
電極１１には電源回路５２のプラス電極が接続され、ま
た電極１２にはマイナス電極が接続されて、電解槽１０
内で電気分解により生成されて電極室１４から第１排出
管３１に流れる酸性イオン水は第１排出管３１から第１
切り換え弁３５を経て酸性イオン水導出管３３へと導か
れ、一方電極室１５から第２排出管３２に流れるアルカ
リ性イオン水は第２排出管３２から第２切り換え弁３６
を経てアルカリ性イオン水導出管３４へと導かれる。

【００１４】ところで、生成運転開始後の経過時間（電
気制御装置５０が備える図示しない逆転時間設定タイマ
ーが計時する）が設定時間（例えば、２時間）になる
と、電気制御装置５０は電源回路５２にＯＦＦ信号を出
力して電源回路５２のプラス電極とマイナス電極間の直
流電圧をゼロにするとともに、電極切り換え手段５１を
通電状態として電解槽１０の電極１１に電源回路５２の
マイナス電極が接続され、また電極１２にプラス電極が
接続されるようにし、また両電気モーター３７，３８を
起動させる。このため、各電気モーター３７，３８によ
って各切り換え弁３５，３６の連通状態が切り換えら
れ、各切り換えが完了した時点（各駆動軸３７ａ，３８
ａが１８０度回転された時点）で各円板カム４１，４２
の溝部４１ａ，４２ａあるいは４１ｂ，４２ｂが各位置
検出センサ４５，４６と係合して各電気モーター３７，
３８の停止タイミングが検出され、これに基づいて電気
制御装置５０が各電気モーター３７，３８を停止させる
とともに、電源回路５２にＯＮ信号を出力して電源回路
５２のプラス電極とマイナス電極間の直流電圧が所定値
となるようにする。したがって、電解槽１０の各電極室
１４，１５では逆性のイオン水が生成されて、電極室１
４から第１排出管３１に流れるアルカリ性イオン水は第
１排出管３１から第１切り換え弁３５を経てアルカリ性
イオン水導出管３４へと導かれ、一方電極室１５から第
２排出管３２に流れる酸性イオン水は第２排出管３２か
ら第２切り換え弁３６を経て酸性イオン水導出管３３へ
と導かれる。なお、各切り換え弁３５，３６の切り換え
完了後の経過時間は電気制御装置５０が備える逆転時間
設定タイマーにより再び計時される。

【００１５】かかる電極切り換え手段５１と両切り換え
弁３５，３６の連動した逆転動作は、生成運転スイッチ
ＳＷ１が停止操作されないかぎり設定時間毎に自動的に
行われ、これによって電解槽１０の各電極１１，１２が
電気的に逆電洗浄されるとともに、逆転前にアルカリ性
イオン水が流れている排出管が逆転によって流れる酸性
イオン水によって洗浄される。なお、生成運転スイッチ
ＳＷ１が停止操作されると、停止信号が出力されて、電
気制御装置５０は電動供給ポンプ２２を停止させるとと
もに、電源回路５２にＯＦＦ信号を出力して電源回路５
２のプラス電極とマイナス電極間の直流電圧がゼロとな
るようにし、また電極切り換え手段５１を非通電状態と
する。

【００１６】［配管洗浄時の作動］上記した生成運転時
において洗浄スイッチＳＷ２が起動操作されると、電気
制御装置５０において洗浄開始信号が出力されて、電気
制御装置５０は電極切り換え手段５１が非通電状態であ
れば通電状態とし通電状態であれば非通電状態とする。
したがって、電解槽１０では洗浄スイッチＳＷ２の操作
前とは逆性のイオン水が生成され、アルカリ性イオン水
は排出管から切り換え弁を経て酸性イオン水導出管３３
へと導かれ、また酸性イオン水は排出管から切り換え弁
を経てアルカリ性イオン水導出管３４へと導かれる。こ
のため、非洗浄時にアルカリ性イオン水の供給されてい
るアルカリ性イオン水導出管３４に沈澱付着している析
出物を酸性イオン水にて溶解除去して洗浄することがで
きる。従って、特にカルシウムやナトリウム等の析出物
が蓄積しやすいアルカリ性イオン水導出管を交換する手
間を省くことができる。また、希塩酸のような薬剤を循
環して析出物を除去しなくてもよいので、これらの薬剤
専用のポンプ及びタンク等を準備する必要もない。な
お、洗浄スイッチＳＷ２が停止操作されると、電気制御
装置５０において洗浄終了信号が出力されて、電気制御
装置５０は電極切り換え手段５１を洗浄前の状態に戻
す。上記した配管洗浄時には各導出管３３，３４に逆性
のイオン水が導かれるため、これら各イオン水は適宜廃
棄する必要があり、各イオン水導出管３３，３４の流出
口近くに廃棄バルブを設けて廃棄管を分岐形成しておく
と好ましい。そしてこの廃棄バルブも制御装置５０によ
って制御するよう構成すれば、廃棄すべきイオン水を誤
って使用するなどの不都合は生じない。

【００１７】上記実施例においては、電気制御装置５０
に逆転時間設定タイマーを設けて生成運転時に設定時間
毎に電極切り換え手段５１と両切り換え弁３５，３６が
共に切り換えられて、電解槽１０から酸性イオン水導出
管３３に酸性イオン水が導かれるとともにアルカリ性イ
オン水導出管３４にアルカリ性イオン水が導かれるよう
にしたが、上記したタイマーに代えて正逆切り換えスイ
ッチを設けて生成運転時には正逆切り換えスイッチの操
作毎に電極切り換え手段５１と両切り換え弁３５，３６
が共に切り換えられるように構成して本発明を実施する
ことも可能である。

【００１８】また上記実施例においては、洗浄スイッチ
ＳＷ２が操作されたとき電気制御装置５０によって電極
切り換え手段５１のみが切り換えられるようにしたが、
洗浄スイッチＳＷ２が操作されたとき両切り換え弁３
５，３６のみが切り換えられて、配管洗浄時には電解槽
１０で生成されるアルカリ性イオン水が排出管から切り
換え弁を経て酸性イオン水導出管３３へと導かれ、また
酸性イオン水が排出管から切り換え弁を経てアルカリ性
イオン水導出管３４へと導かれるようにして本発明を実
施することも可能である。また、上記実施例において
は、洗浄スイッチＳＷ２が起動操作されて停止操作され
るまでの間に配管洗浄が行われるように構成したが、電
気制御装置５０に配管洗浄時間を規定する洗浄タイマー
を設けて、洗浄スイッチＳＷ２が起動操作されて洗浄タ
イマーがタイムアップするまでの時間だけ配管洗浄が行
われるように構成して本発明を実施することも可能であ
る。

【００１９】また上記実施例においては、第１排出管３
１、第２排出管３２及び両イオン水導出管３３，３４の
接続部位に介装されて第１排出管３１及び第２排出管３
２をそれぞれ酸性イオン水導出管３３またはアルカリ性
イオン水導出管３４に連通させる切り換え弁手段とし
て、第１切り換え弁３５及び第２切り換え弁３６を採用
したが、この構成のものに代えて、図３に示すように第
１排出管３１、第２排出管３２、酸性イオン水導出管３
３、及びアルカリ性イオン水導出管３４が連結されて回
転部材６１の位置によって第１排出管３１及び第２排出
管３２から、酸性イオン水導出管３３あるいはアルカリ
性イオン水導出管３４へのイオン水の流路を切り換える
ことのできる単一の電動切り換え弁６０を採用して、切
り換え弁手段をコンパクトに構成することも可能であ
る。

【００２０】電動切り換え弁６０は、上記実施例の第１
切り換え弁３５及び第２切り換え弁３６と同様に電気モ
ーターによって駆動されるとともに一対のカム板と一対
の位置検出センサによって切り換え状態と電気モーター
の停止タイミングが検出できるように構成されていて、
電気制御装置によって上記実施例と同様に制御されるよ
うになっており、生成運転時において第１排出管３１を
通して酸性イオン水が供給され、第２排出管３２を通し
てアルカリ性イオン水が供給される時には、回転部材６
１が実線で示すように位置し、また第１排出管３１を通
してアルカリ性イオン水が供給され、第２排出管３２を
通して酸性イオン水が供給される時には、回転部材６１
が仮想線で示すように位置して、酸性イオン水導出管３
３には酸性イオン水が、またアルカリ性イオン水導出管
３４にはアルカリ性イオン水が常に供給されるようにな
っている。

【００２１】また、上記実施例においては、食塩水を電
解処理する装置に本発明を実施したが、真水を電解処理
する装置にも本発明は同様に実施することができるもの
である。また、上記実施例においては、タンク２０に溜
めた処理水を電動供給ポンプ２２で電解槽１０に供給す
るように構成した装置に本発明を実施したが、水道管か
ら電磁給水弁を介して処理水が電解槽１０に供給される
ように構成した装置にも本発明は同様に実施することが
可能であり、この場合には電磁給水弁が電気制御装置５
０によって上記実施例と同様の作動が得られるように制
御される。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による電解イオン水生成装置の一実施
例を示す概略図である。

【図２】 （ａ）は図１に示した切り換え弁部分の拡大
図、（ｂ）は図１に示した左方の円板カム単体の正面
図、（ｃ）は図１に示した右方の円板カム単体の正面図
である。

【図３】 本発明における切り換え弁手段の他の実施例
を示す要部概略図である。

【符号の説明】

１０…電解槽、１１，１２…電極、１３…隔膜、１４，
１５…電極室、２０…タンク、２１…処理水パイプ、２
２…電動供給ポンプ、３１…第１排出管、３２…第２排
出管、３３…酸性イオン水導出管、３４…アルカリ性イ
オン水導出管、３５…第１切り換え弁、３６…第２切り
換え弁、３７…第１電気モーター、３８…第２電気モー
ター、３９，４０，４１，４２…円板カム、４３，４
４，４５，４６…位置検出センサ、５０…電気制御装
置、５１…電極切り換え手段、５２…電源回路、６０…
電動切り換え弁、ＳＷ１…生成運転スイッチ、ＳＷ２…
洗浄スイッチ。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 隔膜によってその内部に形成した第１電
   極室と第２電極室にそれぞれ供給される食塩水等の被処
   理水を電気分解して酸性イオン水とアルカリ性イオン水
   を生成する電解槽と、該電解槽の前記第１電解室にて生
   成された酸性イオン水を排出する第１排出管と、前記電
   解槽の第２電解室にて生成されたアルカリ性イオン水を
   排出する第２排水管と、前記第１排水管と第２排水管に
   選択的に接続される酸性イオン水導出管と、前記第２排
   水管と第１排水管に選択的に接続されるアルカリ性イオ
   ン水導出管と、前記第１排水管、前記第２排水管及び前
   記両イオン水導出管の接続部位に介装されて前記第１排
   水管及び第２排水管をそれぞれ前記酸性イオン水導出管
   又はアルカリ性イオン水導出管に連通させる管路切り換
   え弁手段と、前記両電極室に設けた両電極への直流電圧
   の印加方向を切り換える電極切り換え手段と、電解イオ
   ン水の生成運転時には所定の設定時間毎または正逆切り
   換え操作毎に前記切り換え弁手段と電極切り換え手段を
   共に切り換えて前記電解槽から前記酸性イオン水導出管
   に酸性イオン水が導かれるとともに前記アルカリ性イオ
   ン水導出管にアルカリ性イオン水が導かれるようにし、
   洗浄操作による配管洗浄時には前記切り換え弁手段又は
   前記電極切り換え手段の一方のみを切り換えて前記電解
   槽から前記酸性イオン水導出管にアルカリ性イオン水が
   導かれるとともに前記アルカリ性イオン水導出管に酸性
   イオン水が導かれるようにする制御手段とを備えた電解
   イオン水生成装置。
2. 【請求項２】 前記管路切り換え弁手段として、前記電
   極切り換え手段の電気制御装置の制御下にて駆動される
   電動切り換え弁を採用した請求項１に記載の電解イオン
   水生成装置。