JP3289472B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

燃料噴射制御装置

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JP3289472B2
JP3289472B2 JP04412994A JP4412994A JP3289472B2 JP 3289472 B2 JP3289472 B2 JP 3289472B2 JP 04412994 A JP04412994 A JP 04412994A JP 4412994 A JP4412994 A JP 4412994A JP 3289472 B2 JP3289472 B2 JP 3289472B2
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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の燃料噴射制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】加圧燃料を燃料噴射弁から噴射して各気
筒に供給する燃料噴射装置を有する内燃機関では、機関
を停止した後の燃料油温度の上昇による、燃料系内の気
泡発生により機関の再始動が困難になる問題が生じる場
合がある。すなわち、内燃機関を停止後は、燃料噴射弁
からの燃料の噴射が停止するために、燃料噴射弁に燃料
を供給する燃料通路内は、流れがなくなって燃料が滞留
した状態になる。このように燃料通路内に滞留した燃料
油は、機関や排気系の熱を受けて温度が上昇し、ある程
度以上の温度になると燃料通路や燃料噴射弁内で気化し
て燃料油蒸気の気泡を生じるようになる。ところが、機
関を再始動する際に燃料通路や燃料噴射弁内に気泡が存
在すると、燃料噴射弁から始動に必要な量の燃料を噴射
することができず再始動が困難となる、いわゆるベーパ
ーロックの問題が生じるのである。特に、車両用機関等
では、機関停止後(車両停止後)は車両走行風がなくな
るため、エンジンルーム内の温度上昇が大きくなりベー
パーロックが生じ易くなる。
【0003】このベーパーロックが生じることを防止す
るため、例えば特開昭59−46360号公報に記載の
装置では、燃料通路から余剰燃料を燃料タンクに戻すリ
ターンパイプを設け、機関停止後も燃料ポンプから燃料
通路に燃料を供給して上記リターンパイプから燃料タン
クに循環させることにより、燃料通路に生じた気泡を燃
料タンク内に排出するようにしている。
【0004】また、例えば実開昭62−119474号
公報に記載の装置では、機関停止時に燃料通路内の燃料
圧力を上昇させる手段を設け、機関停止後に燃料通路内
の圧力を燃料蒸気圧より高い圧力になるように昇圧し
て、燃料通路内での燃料の気化を防止することにより気
泡の発生を防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開昭
59−46360号公報に記載の装置のように、機関停
止後燃料通路内の燃料をタンク内に循環させるようにし
た場合、機関停止後に燃料通路内で加熱された燃料がタ
ンク内に流入することになるため、タンク内の燃料温度
が上昇し、タンク内の燃料の蒸発によりエバポエミッシ
ョン(EVAPORATIVE EMISSION) が増大する問題が生じ
る。また、この装置では、気泡発生を防止するために燃
料通路と燃料タンクとを接続するリターンパイプを設け
る必要が生じるとともに、更に機関停止後も一定の期間
燃料供給ポンプの運転を継続する必要があり、装置が複
雑化する問題がある。
【0006】一方、上記実開昭62−119474号公
報の装置では、上記のようなリターンパイプ等を設ける
必要がなく、エバポエミッションの増大等の問題は生じ
ないものの、燃料通路内の圧力を上昇させるために問題
が生じる場合がある。すなわち、前述のように機関停止
後は燃料通路内の燃料油は機関や排気系の熱をうけて温
度が上昇する。このため、燃料通路内の燃料油に熱膨張
を生じることになる。ところが、燃料噴射停止後は燃料
通路は出口が閉鎖された状態となり、通路内容積は変化
しないため、通路内の燃料油の熱膨張により燃料油圧力
が上昇する。また、機関停止時の燃料油圧力が高けれ
ば、熱膨張により到達する燃料油圧力も高くなる。この
ため、上記実開昭62−119474号公報の装置のよ
うに機関停止時に燃料通路内の圧力を上昇させると、機
関停止後の燃料油圧力が極めて高くなる場合が生じる。
【0007】一般に、燃料噴射弁としては開弁時に弁体
が内部の燃料油圧力に対抗する方向に作動する内開弁が
使用される。ところが、上記のように機関停止後燃料通
路内の燃料油圧力が高くなっている状態で機関を再始動
しようとすると、弁体の駆動力より、弁内部の燃料油圧
力が弁体に作用する力の方が大きくなるような場合が生
じる。このような状態が生じると、燃料噴射弁からの燃
料噴射ができなくなるため機関が始動不能に陥ることに
なる。
【0008】上記は、ベーパーロックの防止のために機
関停止後燃料油圧力を上昇させる場合について述べた
が、例えば気筒内に直接燃料を噴射する筒内燃料噴射弁
を備えた機関では、高圧の筒内に燃料を噴射するため燃
料噴射圧力は比較的高圧に設定するのが通常であり、燃
料通路内圧力は通常運転時も高くなっている。このた
め、機関停止時に特に燃料油の昇圧を行わない場合で
も、機関停止後の燃料油圧力上昇により、上記のような
機関再始動不能の問題が生じる場合がある。
【0009】内開弁に代えて、弁体が内部の圧力に対抗
する方向に閉じる形式の、いわゆる外開弁を使用すれば
上記始動不能の問題は生じないものの、外開弁では逆に
機関停止後の燃料油圧力上昇により、燃料油から弁体に
作用する開弁方向の力が閉弁方向の力より大きくなる
と、燃料噴射弁が急激に自然開弁してしまう問題が生じ
る。このように高圧下で外開弁が急激に開弁すると、燃
料通路内にウォータハンマーによる大きな圧力変動が生
じ、極端な場合には燃料系の構成部品が損傷するような
場合が生じる。
【0010】一方、前述の特開昭62−119474号
公報のように、燃料通路に燃料タンクに連通するリター
ン通路を設け、燃料通路内の圧力上昇時に余剰の燃料を
タンク内に放出すればこの問題を防止することは可能で
あるが、この場合前述のように装置の複雑化や、エバポ
エミッションの増大を生じる問題が発生する。また、内
開弁形式の燃料噴射弁の駆動ソレノイドを大型化して燃
料噴射弁の作動可能な限界圧力を高めたり、外開弁形式
の燃料噴射弁の閉弁スプリングの付勢力を高めることに
より自然開弁圧力を高めることも可能であるが、燃料噴
射弁の大型化や製品コストの増大を生じることになり好
ましくない。
【0011】本発明は上記問題に鑑み、機関停止後の温
度上昇にともなう燃料油圧力の上昇により生じる上記問
題を簡易に解決する手段を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
によれば、加圧燃料が供給される燃料通路と、前記燃料
通路内の燃料を内燃機関の気筒内に噴射する燃料噴射弁
と、前記燃料噴射弁の燃料噴射動作を制御する制御手段
とを備えた内燃機関の燃料噴射制御装置において、機関
停止時の機関冷却水温度と外気温度とに基づいて、機関
停止後の温度上昇による前記燃料通路内の燃料圧力の最
大到達値を推定する推定手段を備え、前記制御手段は、
前記推定された圧力最大到達値が予め定めた所定値以上
の場合、機関停止直後に前記燃料噴射弁からの燃料噴射
を行って前記燃料通路内の圧力を低下させることを特徴
とする内燃機関の燃料噴射制御装置が提供される。
【0013】更に、請求項に記載の本発明によれば、
請求項1において、前記制御手段は前記機関停止時に前
記燃料噴射弁からの燃料噴射を行うときに、吸気弁と排
気弁との両方が閉弁している気筒の燃料噴射弁からのみ
燃料噴射を行うようにした燃料噴射弁制御装置が提供さ
れる。
【0014】
【作用】請求項1に記載の本発明では、推定手段により
推定された燃料油圧力の最大到達値が、内開弁形式の燃
料噴射弁の作動不能となる限界圧力や、外開弁形式の燃
料噴射弁が自然開弁する限界圧力などの所定の圧力以上
になる場合には、制御手段は機関停止後も燃料噴射を継
続させ燃料通路内の燃料油圧力を低下させるため、燃料
油温度が上昇しても燃料油圧力は上記限界圧力には到達
せず、燃料噴射弁の作動不能や自然開弁などの問題が生
じない。
【0015】また、請求項に記載の本発明では、請求
項1において燃料噴射を継続する際に、吸気弁と排気弁
との両方が閉弁している気筒にのみ燃料噴射が行われる
ため、噴射された燃料は気筒内に留まり、次回の機関始
動時に燃焼する。このため、噴射した燃料が蒸発燃料と
して大気に放出されることがなく、さらに再始動時には
燃焼室内に確実に燃料が存在する気筒があるため機関の
始動が良好になる。
【0016】
【実施例】図1は本発明を適用する内燃機関の燃料噴射
系統の概略構成図を示している。図1において、1は内
燃機関の各気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁、3
は燃料噴射弁1に加圧燃料を供給するデリバリパイプ、
5はデリバリパイプ3に燃料を圧送する高圧ダイヤフラ
ムポンプ、7は燃料タンク、9は燃料フィードポンプを
それぞれ示している。
【0017】機関運転中、タンク7内の燃料は、フィー
ドポンプ9により昇圧され、フィルタ11を通過して異
物を除去され、プレッシャレギュレータ13により一定
の圧力(1次圧力、例えば0.3MPa程度)に圧力調
整された後、高圧ダイヤフラムポンプ5に供給される。
また、高圧ダイヤフラムポンプ5から吐出された燃料
は、逆止弁15、高圧配管17を通ってデリバリパイプ
3に供給され、デリバリパイプ3から燃料噴射弁1を介
して内燃機関の各気筒内に噴射される。
【0018】図1に20で示すのは、機関の制御を行う
エンジン制御回路(ECU)である。ECU20は、リ
ードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ
(RAM)、マイクロプロセッサ(CPU)、入出力ポ
ートを双方向バスで接続した公知の構成のディジタルコ
ンピュータから成っている。ECU20は、高圧ダイヤ
フラムポンプ5のストロークを制御してデリバリパイプ
3内の燃料油圧力(2次圧力)を機関負荷、回転数等に
応じて制御する燃圧制御を行う他、燃料噴射弁1の開弁
時間を制御して気筒内に供給される燃料量の制御、機関
点火時期の制御、等の機関の基本制御を行う。また、本
実施例では、機関停止時の機関運転状態から、機関停止
後のデリバリパイプ3内の燃料油の最大到達圧力を推定
する推定手段や、機関停止後に燃料噴射を継続してデリ
バリパイプ3内の圧力を低下させる制御手段としての機
能を果たしている。
【0019】上記制御のため、ECU20の入力ポート
には、デリバリパイプ3に設けた燃圧センサ31からデ
リバリパイプ3内の燃料圧力に対応する電圧信号が、ま
た、冷却水温度センサ33から機関冷却水温度に対応す
る電圧信号がそれぞれAD変換器34を介して入力され
ている他、機関吸気通路に設けたエアフローメータ35
から吸気温度と機関吸入空気量に対応する信号がそれぞ
れ同様にAD変換器34を介して入力されている。更
に、ECU20の入力ポートには、機関のディストリビ
ュータ(図示せず)に設けたクランク角センサ37か
ら、クランク回転角に応じて発生する、後述するNeパ
ルス信号とGパルス信号との2つの信号が入力されてい
る。
【0020】また、ECU20の出力ポートは、駆動回
路40を介して燃料噴射弁1に接続され、各燃料噴射弁
1の作動を制御している他、駆動回路40を介して高圧
ダイヤフラムポンプ5の容量制御装置に接続され、ポン
プ5の吐出量を制御している。また、ECU20の出力
ポートは点火回路41を介して、機関の点火プラグ(図
示せず)に接続され、各気筒の点火制御を行っている。
【0021】本実施例では、ECU20はデリバリパイ
プ3内の燃料油2次圧力を、通常の運転時においては5
MPa程度の圧力に制御している。従って運転停止(燃
料噴射停止)時には、デリバリパイプ3内の燃料油圧力
は5MPa程度になっている。この状態で機関の運転が
停止されるとデリバリパイプ3内の燃料油は機関自体や
排気系の熱を受けて温度が上昇し、燃料油の熱膨張によ
りデリバリパイプ3内の燃料油圧力は上昇する。
【0022】図2は、機関停止後のデリバリパイプ3内
の燃料油圧力の時間的変化を説明する図である。図2に
示すように、機関停止後デリバリパイプ3内の燃料圧力
は時間とともに上昇し、ある時間が経過すると最大値に
到達する。また、その後は機関の冷却とともにデリバリ
パイプ内の圧力は低下して行く。ところが、前述のよう
に、燃料噴射弁には、作動限界圧力(内開弁の場合)や
自然開弁圧力(外開弁の場合)が存在する。例えば、本
実施例では内開弁形式の燃料噴射弁が使用されており、
作動限界圧力は約7MPaである。このため、機関停止
後燃料圧力が上昇してこの作動限界圧力を越える期間
(例えば図2、区間A)が生じると、この期間内では燃
料噴射を行えず機関の再始動ができなくなる問題が生じ
る。
【0023】本実施例では、機関を停止する際に、機関
冷却水温度と外気温度(機関吸気温度)とに基づいて機
関停止後のデリバリパイプ3内の最大到達圧力を推定
し、この推定最大圧力が上記燃料噴射弁の作動限界圧力
を越える場合、すなわち機関停止後に再始動不能となる
期間が生じる場合には、機関停止直後に燃料噴射を行う
ことにより、図2に点線で示したように、デリバリパイ
プ3内圧力を機関停止後に上記再始動不能期間が生じな
い程度まで低下させる減圧制御を行う。
【0024】図3は、機関停止後のデリバリパイプ3内
の燃料油の最大到達圧力PMAX と機関冷却水温度TH
W、外気温(吸気温度)TATMとの関係を示す図であ
る。図3は機関停止前のデリバリパイプ3内圧力が5M
Paの場合の最大到達圧力を示している。図3に示すよ
うに、機関停止後の最大到達圧力PMAX は停止時の機関
冷却水温THWが高いほど、また外気温TATMが高い
ほど高くなり、冷却水温THWが一定の限界値Te以
上、かつ外気温TATMが一定の限界値Ta以上の範囲
(図3斜線部分)では燃料噴射弁の作動限界圧力(7M
Pa)を越えるようになる。
【0025】本実施例では、冷却水温度THWと外気温
TATMが上記範囲にある場合には、機関停止後に燃料
噴射弁から所定量の燃料を噴射してデリバリパイプ3内
の燃料油圧力を低下させるが、この停止時に噴射する燃
料の量は、冷却水温度THWと外気温TATMとに基づ
いて上記機関再始動不能期間が生じることを防止するの
に必要かつ十分な最小の量に設定される。
【0026】図4は、機関停止時の燃料噴射量と冷却水
温THWと外気温TATMとの関係を示す図である。図
4に示すように、減圧のための燃料噴射量TAUREは図
3の最大到達圧力に対応して、冷却水温度THWが高い
ほど、また外気温TATMが高いほど大きく設定され
る。これにより、機関停止時には、デリバリパイプ3内
の圧力は機関停止後の燃料油の最大到達圧力が高いほど
大幅に低減されるため、機関停止後の最大到達圧力が燃
料噴射量の作動限界圧力を越えることがなくなり、機関
停止後に再始動不能期間が生じることが防止される。
【0027】図5は、上記減圧制御動作を示すフローチ
ャートである。本ルーチンは、ECU20により機関運
転停止時(イグニッションスイッチがOFFにされたと
き)に一度だけ実行される。図5においてイグニッショ
ンスイッチがOFFにされると、ステップ501ではE
CU20の電源オフが遅延され、イグニッションOFF
後もステップ503以下の処理が実行可能となる。
【0028】次いでステップ503では、機関冷却水温
度THWがセンサ33から読み込まれるとともに、読み
込んだTHWが前述の限界値Teより大きいか否かが判
定され、ステップ505ではエアフローメータ35の吸
気温度センサから外気温TATMが読み込まれ、このT
ATMが前述の限界値Taより大きいか否かが判定され
る。
【0029】ステップ503、505のいずれかが成立
しない場合には、ルーチンはステップ515に進み、E
CU20の電源をOFFにした後ルーチンを終了する。
すなわち、図3で説明したように機関停止後の燃料油最
大到達圧力PMAX が燃料噴射弁の作動限界圧力を越える
のは、冷却水温度THWと外気温TATMとの両方が上
記限界値を越える場合である。このため、ステップ50
3、505のいずれか一方が成立しない場合には、減圧
のための燃料噴射を行わなくても再始動不能期間が生じ
ることはないので、ステップ507から513を実行す
ることなくルーチンを終了する。
【0030】また、ステップ503、505の両方が成
立した場合には、ステップ507に進み、上記冷却水温
度THWと外気温TATMとに基づいて図4の関係から
減圧のための燃料噴射量TAUREが決定される。本実施
例では、図4の関係はECU20のROMに予め数値マ
ップの形で格納されており、ステップ507ではこのマ
ップから減圧のための燃料噴射量TAUREが読み出され
る。
【0031】次いで、ステップ509では減圧のための
燃料噴射を行う気筒を決定する。この決定方法について
は後に述べる。また、上記決定後、ステップ511で
は、駆動回路40を介して上記により決定された気筒の
燃料噴射弁を駆動し、TAUREの量の燃料噴射を行う。
また、上記に続いて、図5、ステップ513に示すよう
に燃料噴射を行った気筒の点火プラグに放電電圧を印加
して噴射した燃料を燃焼させるようにすれば、噴射され
た燃料が蒸発燃料として大気に放出されることを完全に
防止できる。
【0032】上記の減圧制御を実行後、ステップ515
ではECU20の電源がOFFにされ、本ルーチンは終
了する。なお、本実施例では機関停止後、燃料油圧力が
燃料噴射弁の作動限界圧力を越える場合にのみ減圧のた
めの燃料噴射を行うようにしているため、実際に減圧の
ための燃料噴射が実施される頻度は比較的少なくなって
いる。
【0033】次に、上記ステップ509における燃料噴
射気筒の決定について説明する。減圧のための燃料噴射
は、機関運転中の燃料噴射制御をそのまま継続した場合
に機関停止時に次に燃料噴射を行うことになっていた気
筒に行うようにしてもよいが、この場合機関停止のタイ
ミングによっては、この気筒の吸気弁または排気弁が開
弁している可能性があり、噴射された燃料が機関停止後
に蒸発して吸気弁または排気弁から気筒外に排出され、
吸気通路または排気通路から大気に放出される可能性が
ある。このため、次に燃料噴射を行うことが予定されて
いた気筒に燃料噴射を行う場合には、燃料噴射ととも
に、図5ステップ513に示したように噴射燃料に点火
して燃焼させることが好ましい。
【0034】なお、上記ステップ509において、吸気
弁と排気弁との両方が閉弁している気筒に機関停止時の
燃料噴射を行うようにすれば噴射された燃料は気筒内に
留まり、蒸発燃料が大気に放出されることが防止され
る。以下に説明する実施例では、ステップ509でNe
信号とG信号との2つのクランク回転角パルス信号に基
づいて、吸気弁と排気弁との両方が閉弁している気筒、
すなわち圧縮行程上死点近傍にある気筒を判別し、その
気筒に燃料噴射を行うようにしている。
【0035】ここで、Ne信号、G信号は、機関ディス
トリビュータに設けられたクランク軸の2分の1の速度
で回転するロータの周囲に設けられた突起(歯)が、ロ
ータに近接配置された電磁ピックアップ位置を通過する
毎に発生するパルス信号であり、それぞれのロータ外周
の歯の形状を設定することにより、任意のパルス信号を
発生させることができる。
【0036】図6は、4サイクル4気筒機関の場合のN
e信号とG信号とクランク回転角との関係の一例を示
す。図6の例では、Ne信号用ロータの周囲には5°毎
(クランク回転角にして10°毎)に回転パルス発生用
の歯が設けられており、さらに、第4気筒と第1気筒の
圧縮上死点(クランク角360°回転相当位置)に相当
する位置には気筒判別のために、歯数2枚に相当する欠
歯部分が設けられている。従って、Ne信号はクランク
回転角10°毎のパルス信号と1回転(クランク回転角
720°)当たり2回の欠歯信号から構成される(図6
参照)。
【0037】また、G信号は、図6に示すように、ロー
レベルの信号とハイレベルの信号とが組み合わされた波
形とされ、Ne信号とG信号との組合せにより以下の方
法で各気筒の圧縮上死点の判定が可能になるようにされ
ている。すなわち、図6において、先ずNe信号の欠歯
信号が入力されている場合には、第4または第1気筒が
圧縮上死点近傍にあることを意味し、さらにG信号がロ
ーレベルであれば第1気筒が(図6、)、ハイレベル
であれば第4気筒が(図6、)が、それぞれ圧縮上死
点近傍にあることが判定される。
【0038】また、Ne信号の欠歯信号が入力されてい
ない場合には、G信号がローレベルからハイレベルに変
化するまでに入力したNeパルスの数が2より大きく4
以下(2<Ne≦4)である場合(図6、)には第3
気筒が、また、G信号がローレベルからハイレベルに変
化するまでに入力したNeパルスの数が2以下で有る場
合には(図6、)第2気筒がそれぞれ圧縮上死点近傍
にあることが判定される。
【0039】この場合、図5ステップ509では上記に
より、Ne信号とG信号とから機関停止時に圧縮上死点
近傍にある気筒を判別し、この気筒に減圧のための燃料
噴射を行うようにする。これにより、噴射された燃料は
機関停止後も気筒内に留まり、大気に放出されることが
ないので点火プラグによる点火を行わずに未燃燃料の大
気放出が防止される。また、機関再始動時には上記気筒
内には燃料が確実に存在することになるため、機関再始
動が容易になる利点がある。
【0040】なお、図5の実施例では、イグニッション
スイッチがOFFにされてから機関冷却水温THWと外
気温TATMとに基づいて減圧のための燃料噴射が必要
か否かを判定しているが(図5、ステップ503、50
5)、機関運転中に一定時間毎に実行される別のルーチ
ンで常時THWとTATMとに基づいて機関停止時の減
圧のための燃料噴射が必要か否かを判断するようにして
もよい。この場合、減圧のための燃料噴射が必要とされ
ない場合には、イグニッションスイッチOFFと同時に
ECU20の電源をOFFにして、燃料噴射が必要な場
合にのみECU20の電源OFFを遅延させて図5、ス
テップ507から515を実行するようにすれば良い。
【0041】また、図5の実施例では、冷却水温度TH
Wと外気温TATMの限界値TeとTaとはそれぞれ一
定値としている。しかし、機関停止時のデリバリパイプ
3内の燃料圧力が高ければ限界値Te、Taは低くなる
ため、予め図3に相当する関係を機関停止時の燃料油圧
力の値を変えて実験等により求めておき、機関停止時に
燃圧センサ31で検出したデリバリパイプ3内の圧力に
応じて限界値Te、Taを求めるようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、燃料
噴射弁の駆動ソレノイドやリターンスプリングを大型化
したり、燃料油をタンクに戻すリターン通路を設けるこ
となく簡易な方法で機関停止後の燃料圧力上昇による問
題を解決することができる。
【0043】さらに、請求項に記載の本発明によれ
ば、吸気弁と排気弁との両方が閉弁している気筒にのみ
機関停止後の燃料噴射を行うようにしたことにより、請
求項1の効果に加え、エバポエミッションの悪化を防止
するとともに、機関再始動を容易にすることができる効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明する図である。
【図2】機関停止後の燃料油圧力の上昇を説明する図で
ある。
【図3】機関停止後の燃料油の最大到達圧力を示す図で
ある。
【図4】機関停止時の燃料噴射量の設定を示す図であ
る。
【図5】図1の実施例の減圧制御を示すフローチャート
の一例である。
【図6】機関停止後に燃料噴射を行う気筒の判別方法を
説明する図である。
【符号の説明】 1…燃料噴射弁 3…デリバリパイプ 5…高圧ダイヤフラムポンプ 7…燃料タンク 9…フィードポンプ 20…エンジン制御回路(ECU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 45/00 345 F02D 41/22 325 F02M 37/20 F02M 55/02 350 F02P 5/15

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧燃料が供給される燃料通路と、 前記燃料通路内の燃料を内燃機関の気筒内に噴射する燃
    料噴射弁と、 前記燃料噴射弁の燃料噴射動作を制御する制御手段とを
    備えた内燃機関の燃料噴射制御装置において、 機関停止時の機関冷却水温度と外気温度とに基づいて、
    機関停止後の温度上昇による前記燃料通路内の燃料圧力
    の最大到達値を推定する推定手段を備え、 前記制御手段は、前記推定された圧力最大到達値が予め
    定めた所定値以上の場合、機関停止直後に前記燃料噴射
    弁からの燃料噴射を行って前記燃料通路内の圧力を低下
    させることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記機関停止時に前記
    燃料噴射弁からの燃料噴射を行うときに、吸気弁と排気
    弁との両方が閉弁している気筒の燃料噴射弁からのみ燃
    料噴射を行う請求項1に記載の燃料噴射弁制御装置。
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