JP3287260B2 - 冷凍装置及びその冷媒充填方法 - Google Patents

冷凍装置及びその冷媒充填方法

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JP3287260B2 JP08804997A JP8804997A JP3287260B2 JP 3287260 B2 JP3287260 B2 JP 3287260B2 JP 08804997 A JP08804997 A JP 08804997A JP 8804997 A JP8804997 A JP 8804997A JP 3287260 B2 JP3287260 B2 JP 3287260B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置及びその
冷媒充填方法に係り、特に、冷媒回路への非共沸混合冷
媒の充填に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、R22等の単一冷媒を用いた冷凍
装置では、冷媒回路への冷媒の充填は、例えば、日本冷
凍協会編集の「新版・第4版 冷凍空調便覧(基礎
編)」の第704頁〜第705頁に記載されているよう
に、以下のように行われていた。
【0003】すなわち、まず、あらかじめ真空状態にし
ておいた冷媒回路の冷媒充填弁に、チューブを介して冷
媒ボンベを接続する。そして、この冷媒充填弁を開くこ
とによって、冷媒ボンベ内と冷媒回路内の圧力差によ
り、冷媒ボンベ内の冷媒を冷媒回路に流入させる。
【0004】そして、冷媒回路内に冷媒が充填されるに
つれ、冷媒回路内の冷媒の圧力は上昇する。そのため、
冷媒ボンベ内と冷媒回路内との圧力差が徐々に小さくな
り、冷媒の充填速度が減少していく。特に、冷媒ボンベ
が置かれている室外の空気温度、つまり外気温が低い場
合には、冷媒ボンベ内の圧力が減少するので、上記圧力
差は小さくなりやすい。
【0005】そのため、単位時間当たりに冷媒回路に充
填される冷媒量は減少する。そして、やがて冷媒の充填
速度が極端に遅くなるようになる。つまり、冷媒ボンベ
内の圧力の方が冷媒回路内の圧力よりも大きいのにも拘
わらず、実質的には冷媒がほとんど充填されないような
状態になる。
【0006】このような状態になった場合には、一般
に、冷媒の充填速度を大きくするために、以下のような
措置が採られている。
【0007】すなわち、冷媒ボンベを圧縮機の吸入側配
管の弁に接続し、圧縮機を運転させた状態で冷媒を供給
する。このようにすることにより、冷媒ボンベ内との圧
力差を大きく確保することができ、冷媒の充填速度を大
きくすることができる。ただし、この場合、圧縮機に液
冷媒が吸入されると圧縮機の破損を招くおそれがあるの
で、冷媒ボンベからはガス冷媒のみが供給されるように
しなければならない。従って、例えば、冷媒ボンベ内の
上部にガス冷媒が位置するよう冷媒ボンベを立てた状態
で設置し、ガス冷媒の元弁を上向きにした状態にするこ
とにより、ガス冷媒のみを供給し、液冷媒が吸入側配管
に流入しないようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、地球
環境問題に鑑み、代替冷媒としてR407C等の非共沸
混合冷媒の利用が進められている。非共沸混合冷媒は、
各冷媒の沸点の相違から、ガス状態における場合と液状
態における場合とで、冷媒の組成比が異なるという特徴
がある。
【0009】通常、非共沸混合冷媒は、液状態で組成が
調整され、冷媒ボンベに充填されている。そのため、上
記のように冷媒回路にガス状態で充填した場合には、各
冷媒の組成比が異なってくるという問題がある。つま
り、ガス状態で充填すると、冷媒ボンベ内の混合冷媒と
冷媒回路内に充填した混合冷媒とで組成比が異なり、性
質の異なる冷媒となる。従って、ガス冷媒で充填した場
合には、冷媒回路内の混合冷媒は、設計した通りの性能
を発揮することができなくなり、空気調和装置等の冷凍
装置の性能が著しく減少してしまう。
【0010】したがって、非共沸混合冷媒については、
圧縮機の運転中に吸入側配管からガス冷媒を供給する従
来の充填方法は使用することができなかった。そのた
め、圧縮機を停止した状態で充填しなければならなかっ
たため、充填に多大の時間を要していた。
【0011】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、非共沸混合冷媒の性
質を変化させることなく、その充填を迅速に行うことに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、圧縮機(1)の吸入側から遠い位置にある
膨張弁(4)の下流側に冷媒充填部(10)を設け、膨張弁(4)
で冷媒を減圧して該冷媒充填部(10)部分を低圧にし、冷
媒供給源(12)と冷媒充填部(10)部分との圧力差を十分確
保したうえで、液冷媒を充填するようにした。あるい
は、気化手段(17)を備えた冷媒充填通路(16)を吸入側配
管(15)に設け、液冷媒を気化させたうえで吸入側配管(1
5)から充填するようにした。
【0013】具体的には、請求項1に記載の発明は、圧
縮機(1)、熱源側熱交換器(3)、減圧機構(4,6)、及び利
用側熱交換器(7)が配管(9)によって順に接続されて構成
される冷媒回路(50)を備えた冷凍装置において、上記減
圧機構(4,6)と利用側熱交換器(7)との間には、冷媒回路
(50)内に冷媒を充填する際に冷媒供給源(12)と接続され
る冷媒充填部(10)が設けられ、上記冷媒充填部(10)と利
用側熱交換器(7)との間には、受液器(5)が設けられてい
る構成としたものである。
【0014】上記発明特定事項により、減圧機構(4,6)
から利用側熱交換器(7)に向かって流れる冷媒を減圧機
構(4,6)によって減圧することにより、冷媒充填部(10)
部分の圧力は冷媒供給源(12)内の圧力よりも低くなる。
そして、冷媒供給源(12)内と冷媒充填部(10)部分との大
きな圧力差により、冷媒供給源(12)内の冷媒は迅速に充
填される。この際、冷媒充填部(10)は冷媒回路(50)にお
いて、圧縮機(1)に対して遠い位置に設けられているの
で、液冷媒を充填した場合であっても、液冷媒がそのま
ま圧縮機(1)に吸入されることはない。従って、液圧縮
による圧縮機(1)の破損は未然に防止される。
【0015】また、上記発明特定事項により、冷媒充填
部(10)から冷媒回路(50)に流入した液冷媒は、受液器
(5)に一時的に収容される。そのため、冷媒充填部(10)
から液冷媒が大量に流入しても、大量の液冷媒がそのま
ま圧縮機(1)に吸入されることはない。従って、圧縮機
(1)の破損の危険性は一層低減する。
【0016】請求項に記載の発明は、請求項1に記載
の冷凍装置において、減圧機構は、熱源側膨張弁(4)及
び利用側膨張弁(6)から成り、圧縮機(1)から吐出された
高圧冷媒が熱源側熱交換器(3)で凝縮し、利用側膨張弁
(6)で減圧し、利用側熱交換器(7)で蒸発して圧縮機(1)
に吸入するように利用側膨張弁(6)の開度を制御する冷
房運転と、圧縮機(1)から吐出された高圧冷媒が熱源側
熱交換器(3)で凝縮し、熱源側膨張弁(4)で減圧して冷媒
供給源(12)内の冷媒圧力よりも低圧になるよう該熱源側
膨張弁(4)の開度を制御し、冷媒供給源(12)の液冷媒を
冷媒充填部(10)から吸入する冷媒充填運転とを切り換え
る運転切換手段(11)を備えている構成としたものであ
る。
【0017】上記発明特定事項により、冷媒充填時に、
運転切換手段(11)が熱源側膨張弁(4)及び利用側膨張弁
(6)の開度を制御することにより、冷媒供給源(12)内と
冷媒充填部(10)部分との圧力差が大きく確保され、冷媒
供給源(12)内の冷媒が迅速に充填される。
【0018】請求項に記載の発明は、請求項1に記載
の冷凍装置の冷媒回路(50)に冷媒を充填する冷媒充填方
法であって、冷媒充填部(10)に冷媒供給源(12)を接続す
る工程と、圧縮機(1)を起動する工程と、圧縮機(1)から
吐出され熱源側熱交換器(3)を通過した高圧の冷媒を、
膨張弁(4)から成る減圧機構で減圧させて冷媒供給源(1
2)内の冷媒圧力よりも低圧になるよう該膨張弁(4)の開
度を調整する工程とを含んでいる方法としたものであ
る。
【0019】上記発明特定事項により、冷媒供給源(12)
と冷媒充填部(10)部分との圧力差が大きく確保され、冷
媒供給源(12)内の冷媒が迅速に充填される。
【0020】請求項に記載の発明が講じた手段は、請
求項1に記載の冷凍装置において、冷媒は非共沸混合冷
媒である構成としたものである。
【0021】上記発明特定事項により、非共沸混合冷媒
は、液状態で冷媒回路に充填されるので、充填に際して
その組成が変わることがない。そのため、冷媒を液状態
で充填する本発明の効果が、より有効に発揮される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0023】−空気調和装置(100)の構成− 実施形態の空気調和装置(100)は、図1に示すような冷
媒回路(50)を備えている。冷媒回路(50)は、圧縮機
(1)、四路切換弁(2)、熱源側熱交換器としての室外側熱
交換器(3)、熱源側膨張弁としての室外側電子膨張弁
(4)、受液器(5)、利用側膨張弁としての室内側電子膨張
弁(6,6,…)、利用側熱交換器としての室内側熱交換器
(7,7,…)、及びアキュムレータ(8)が冷媒配管(9)によっ
て順に接続されて構成されている。圧縮機(1)、四路切
換弁(2)、室外側熱交換器(3)、室外側電子膨張弁(4)、
受液器(5)、及びアキュムレータ(8)は、室外ユニット(U
1)に収納されている。室内側電子膨張弁(6,6,…)及び室
内側熱交換器(7,7,…)は、互いに並列に複数個設けら
れ、それぞれが室内ユニット(U2)に収納されている。
【0024】そして、本実施形態においては、室外側電
子膨張弁(4)と受液器(5)との間の冷媒配管に、冷媒充填
部としての冷媒充填弁(10)が設けられている。また、室
外側電子膨張弁(4)及び室内側電子膨張弁(6,6,…)の開
度を制御するコントローラ(11)が設けられている。
【0025】−空気調和装置(100)の冷媒充填方法− 空気調和装置(100)の冷媒回路(50)に冷媒を充填する方
法について説明する。本実施形態では、冷媒回路(50)に
充填する冷媒は、非共沸混合冷媒であるR407Cであ
る。
【0026】まず、冷媒の充填に先だって、あらかじめ
真空引きを行って冷媒回路(50)を真空状態にしておく。
【0027】次に、図1に示すように、R407Cが充
填された冷媒供給源である冷媒ボンベ(12)を、元弁(13)
が下方に位置するように傾けて設置する。このようにす
ることにより、液冷媒は冷媒ボンベ(12)内の下部に位置
するようになるので、冷媒ボンベ(12)の元弁(13)付近に
は、液冷媒のみが存在するようになる。そして、一端が
冷媒ボンベ(12)の元弁(13)に接続された冷媒ホース(14)
の他端を、冷媒充填弁(10)に気密に接続する。この際、
冷媒回路(50)に空気が混入しないように、冷媒ホース(1
4)のエアパージを行っておく。
【0028】そして、冷媒ボンベ(12)の元弁(13)及び冷
媒充填弁(10)を開く。その結果、冷媒ボンベ(12)内と冷
媒回路(50)内の圧力差により、冷媒ボンベ(12)内の冷媒
が冷媒充填弁(10)を通過して、冷媒回路(50)に流入す
る。このようにして、上記圧力差が小さくなるまで、一
定量の冷媒が冷媒回路(50)に充填される。
【0029】そして、上記圧力差が小さくなり、単位時
間当たりに充填される冷媒の質量、つまり冷媒の充填速
度が遅くなった後は、圧縮機(1)を起動し、以下のよう
な冷媒充填運転を行う。
【0030】すなわち、コントローラ(11)の指令によ
り、室内側電子膨張弁(6,6,…)は開き気味または全開に
設定され、室外側電子膨張弁(4)は、室外側電子膨張弁
(4)の下流側、つまり室内側の冷媒圧力が冷媒ボンベ(1
2)内の圧力よりも小さくなるように、絞り気味に設定さ
れる。このような状態において、冷媒は、冷媒回路(51)
を下記のように循環する。
【0031】圧縮機(1)から吐出された冷媒は、四路切
換弁(2)を経た後、室外側熱交換器(3)において凝縮す
る。凝縮した冷媒は、室外側電子膨張弁(4)において減
圧され、冷媒ボンベ(12)内の圧力よりも低い低圧の冷媒
となる。
【0032】従って、冷媒回路(50)のうち冷媒充填弁(1
0)が設けられた部分、すなわち冷媒充填弁(10)部分の圧
力は、冷媒ボンベ(12)内の圧力に比べて低くなり、冷媒
ボンベ(12)内と冷媒充填弁(10)部分との圧力差は大きく
なる。その結果、この圧力差によって、冷媒ボンベ(12)
内の冷媒は、冷媒回路(50)内に流入する。
【0033】そして、冷媒ボンベ(12)内から流入した冷
媒は、室外側電子膨張弁(4)で減圧された冷媒と合流す
る。合流した冷媒は、受液器(5)に流入し、液冷媒の一
部が滞留する。このことにより、冷媒ボンベ(12)から流
入した液冷媒が圧縮機(1)の吸入側配管(15)に大量に流
れ込むことが防止される。
【0034】受液器(5)内の冷媒は、各室内ユニット(U
2,U2,…)に分流し、室内側電子膨張弁(6,6,…)を通過し
た後、室内側熱交換器(7,7,…)に流入する。冷媒は、室
内側熱交換器(7,7,…)において蒸発した後、四路切換弁
(2)及びアキュムレータ(8)を経て圧縮機(1)に吸入され
る。
【0035】このようにして、冷媒は、冷媒充填弁(10)
を通じて、液状態で冷媒回路(50)内に迅速に充填され
る。その後は、空気調和装置(100)の能力を測定するこ
と等により、所定量の冷媒が充填されたことを確認し、
充填作業を終了する。
【0036】−冷房運転− 本空気調和装置(100)では、コントローラ(11)が室外側
電子膨張弁(4)及び室内側電子膨張弁(6,6,…)の開度を
調整することにより、上記の冷媒充填運転と以下の冷房
運転とが切り替えられる。次に、冷房運転について説明
する。
【0037】冷房運転においては、室外側電子膨張弁
(4)は全開に設定される一方、室内側電子膨張弁(6,6,
…)の開度は、室内の冷房負荷に応じて、室内側熱交換
器(7,7,…)の出口スーパーヒートまたは圧縮機吸入スー
パーヒートが所定値になるようにそれぞれ制御される。
【0038】圧縮機(1)から吐出された冷媒は、四路切
換弁(2)を通過した後、室外側熱交換器(3)において室外
空気と熱交換して凝縮する。凝縮した冷媒は、室外側電
子膨張弁(4)、冷媒充填弁(10)部分、及び受液器(5)を通
過した後、各室内ユニット(U2)に分流し、室内側電子膨
張弁(6,6,…)において減圧膨張される。減圧された冷媒
は、室内側熱交換器(7,7,…)において、室内空気と熱交
換し、蒸発する。この際、室内空気は冷却される。蒸発
した冷媒は、四路切換弁(2)及びアキュムレータ(8)を経
た後、圧縮機(1)に吸入される。
【0039】−空気調和装置(100)の効果− 空気調和装置(100)では、室外側電子膨張弁(4)の下流側
に冷媒充填弁(10)を設けている。そして、冷媒充填運転
時には、室外側電子膨張弁(4)を絞ることにより、冷媒
充填弁(10)部分を低圧にしている。そのため、冷媒ボン
ベ(12)内と冷媒充填弁(10)部分との圧力差が大きくな
り、冷媒ボンベ(12)内の冷媒は液状態で迅速に充填され
る。また、冷媒は液状態で充填されるので、充填時にR
407Cの組成比が変化することはなく、空気調和装置
(100)は設計通りの性能を発揮することができる。
【0040】上記冷媒充填弁(10)は、冷媒回路上、圧縮
機(1)の吸入側から遠い位置に設けられているので、冷
媒ボンベ(12)から流入した液冷媒がそのまま圧縮機(1)
に吸い込まれる危険性はほとんどない。また、冷媒充填
弁(10)の下流側に受液器(5)を設けているので、冷媒ボ
ンベ(12)から大量の液冷媒が流入した場合であっても、
余剰の液冷媒は受液器(5)に貯留され、液冷媒が圧縮機
(1)に吸入される危険性は一層低減する。また、室内側
熱交換器(7,7,…)も受液器(5)と同様に、余剰の液冷媒
を貯留する役目も果たすため、上記の危険性はより一層
低減する。
【0041】また、冷媒充填弁(10)は、室外機に設けら
れているので、冷媒ボンベ(12)の取り付け及び取り外し
の作業を容易に行うことができる。
【0042】以上のように、本実施形態によれば、非共
沸混合冷媒を、その組成比を変えることなく迅速かつ確
実に充填することが可能となる。
【0043】<参考例> 図2に示す参考例の空気調和装置(200)は、液冷媒をガ
ス化したうえで、圧縮機(1)の吸入側配管(15)から充填
するものである。
【0044】−空気調和装置(200)の構成−参考例 の冷媒回路(51)の基本的な構成は実施形態の冷媒
回路(50)と同様なので、実施形態と同様の部分には同様
の符号を付し、その説明は省略する。
【0045】本冷媒回路(51)では、室外側電子膨張弁
(4)と受液器(5)との間には冷媒充填弁(10)を設けず、圧
縮機(1)の吸入側配管(15)に冷媒充填通路(16)を設けて
いる。
【0046】冷媒充填通路(16)は、図3に示すように、
吸入側配管(15)に設けられた冷媒充填用の穴(19)に嵌入
されたキャピラリーチューブ(17)と、このキャピラリー
チューブ(17)の先端に固着された継ぎ手(18)とから構成
されている。継ぎ手(18)は、開閉弁(図示せず)や冷媒
ホース(14)を介して冷媒ボンベ(12)を気密に接続するた
めの接続手段を構成している。キャピラリーチューブ(1
7)は、冷媒ボンベ(12)から流れてくる液冷媒を膨張させ
て気化する気化手段を構成している。
【0047】−空気調和装置(200)の冷媒充填方法− 空気調和装置(200)の冷媒充填方法を説明する。まず、
実施形態と同様に、冷媒回路(51)内を真空状態にした
後、圧縮機(1)を停止した状態で所定量の冷媒を充填す
る。そして、冷媒ボンベ(12)内と冷媒回路(51)内との圧
力差が小さくなった場合に、本空気調和装置(200)で
は、以下のような冷媒充填運転を行う。
【0048】まず、実施形態と同様に、圧縮機(1)を起
動し、冷媒回路(51)内で冷媒を循環させる。このとき、
吸入側配管(15)内は低圧になる。そして、冷媒ボンベ(1
2)の元弁(13)と継ぎ手(18)に接続された開閉弁(図示せ
ず)とを開口する。
【0049】冷媒ボンベ(12)内と吸入側配管(15)内との
圧力差により、冷媒ボンベ(12)内の冷媒は、冷媒ホース
(14)を通じて液状態でキャピラリーチューブ(17)に流入
する。この液冷媒は、キャピラリーチューブ(17)を通過
する際、減圧されて膨張し、ガス冷媒となる。つまり、
気化する。そして、このガス冷媒は、吸入側配管(15)を
流れるガス冷媒と合流し、圧縮機(1)に吸入される。
【0050】このようにして、冷媒は、液状態で組成を
変えることなく冷媒回路(50)内に迅速に充填される。そ
の後は、空気調和装置(200)の能力を測定すること等に
より、所定量の冷媒が充填されたことを確認し、充填作
業を終了する。
【0051】−空気調和装置(200)の効果− 空気調和装置(200)では、液状態の冷媒を、キャピラリ
ーチューブ(17)で気化したうえで吸入側配管(15)に流入
させている。そのため、液冷媒が圧縮機(1)に吸入され
ることがなく、液圧縮等による圧縮機(1)の破損の危険
性は著しく低下する。
【0052】特に、冷媒回路(51)が大規模な場合、吸入
側配管(15)にアキュムレータ(8)を設けただけでは、こ
のアキュムレータ(8)にすべての冷媒量を蓄えることが
できないため、圧縮機(1)への液冷媒の吸い込みのおそ
れをなくすことはできない。逆に言うと、すべての冷媒
量を蓄えることができるアキュムレータを用意すること
は、コストやスペースの点から現実的でない。そのた
め、単にアキュムレータ(8)を設けるだけでは足りず、
本形態のように冷媒充填通路(16)を設けることによっ
て、圧縮機(1)への液冷媒の吸入を確実に防止すること
ができる。
【0053】また、吸入側配管(15)内は、冷媒回路(50)
のうちで最も低圧となるため、冷媒ボンベ(12)内との圧
力差を最大限に確保することができる。そのため、冷媒
の充填速度が一層大きくなり、より迅速に冷媒を充填す
ることが可能となる。
【0054】また、冷媒充填通路(16)は、室外機に設け
られているので、冷媒ボンベ(12)の取り付け及び取り外
しの作業を容易に行うことができる。
【0055】このように、本参考例によれば、非共沸混
合冷媒を、その組成比を変えることなく迅速かつ確実に
充填することが可能となる。
【0056】−変形例− なお、上記膨張手段は、キャピラリーチューブ(17)に限
定されるものではなく、膨張弁等の他の膨張手段であっ
てもよく、また、ヒータのように冷媒を加熱して気化さ
せる手段等であってもよい。
【0057】充填する冷媒は、R407Cに限らず、他
の非共沸混合冷媒または疑似共沸混合冷媒であってもよ
いことは勿論である。
【0058】また、上記実施形態及び参考例に説明した
ように、本発明は非共沸混合冷媒の充填に際して特に効
果を発揮するが、充填する冷媒が共沸冷媒であっても迅
速に充填することができるのは勿論である。従って、充
填する冷媒は、単一冷媒等であってもよい。
【0059】上記実施形態及び参考例では、液冷媒を供
給する方法として、冷媒ボンベを傾けて設置する方法を
説明した。しかし、液冷媒の供給は、他の方法で行って
もよいことは勿論である。例えば、いわゆるサイフォン
式ボンベを用いて、ボンベを立てた状態で液冷媒を供給
してもよい。つまり、ボンベを立てた状態でボンベ内底
部に位置する液冷媒に対し、元弁に接続されたストロー
状の中空棒が延び、この中空棒を通じて液冷媒が排出さ
れるようにしたボンベを用いてもよい。
【0060】なお、本発明でいうところの冷凍装置は、
狭義の冷凍装置に限られず、ヒートポンプ式空気調和装
置、冷房専用機、暖房専用機、冷蔵装置等を含む広い意
味での冷凍装置をいう。
【0061】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
ような効果が発揮される。
【0062】請求項1に記載の発明によれば、冷媒回路
を循環する冷媒を減圧機構で減圧することにより、冷媒
供給源内と冷媒充填部部分との圧力差を大きくすること
ができるので、冷媒供給源内の冷媒を迅速に充填するこ
とが可能となる。冷媒充填部は、冷媒回路上、圧縮機か
ら遠い位置に設けられているので、冷媒供給源から液状
態で流入した冷媒がそのまま液状態で圧縮機に吸入され
る危険性を小さくすることができる。従って、冷凍装置
の信頼性を向上することができる。
【0063】また、冷媒充填部から冷媒回路に流入した
余剰の液冷媒を受液器に収容することができる。そのた
め、液冷媒が大量に流入しても、大量の液冷媒がそのま
ま圧縮機に吸入されることがなく、圧縮機の破損の危険
性をより低減することが可能となる。従って、冷凍装置
の信頼性を一層向上することができる。
【0064】請求項に記載の発明によれば、冷媒充填
時に、運転切換手段が熱源側膨張弁及び利用側膨張弁の
開度を制御するので、冷媒供給源内と冷媒充填部部分と
の圧力差を容易に確保することができ、冷媒供給源内の
冷媒を迅速かつ容易に充填することが可能となる。
【0065】請求項に記載の発明によれば、冷媒供給
源と冷媒充填部部分との圧力差を大きく確保することが
でき、冷媒供給源内の冷媒を迅速に充填することができ
る。しかも、圧縮機から遠い位置にある冷媒充填部から
冷媒を充填するので、冷媒を液状態で充填しても、液状
態のまま圧縮機に吸入される危険性は少ない。そのた
め、冷媒を液状態で充填することができる。
【0066】請求項に記載の発明によれば、非共沸混
合冷媒を液状態で充填することができるので、充填に際
してその組成が変わることはない。そのため、非共沸混
合冷媒の性質を変化させることなく、その充填を迅速に
行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気調和装置の冷媒回路図である。
【図2】空気調和装置の冷媒回路図である。
【図3】冷媒充填通路の構成図である。
【符号の説明】
(1) 圧縮機 (3) 室外側熱交換器 (4) 室外側電子膨張弁 (5) 受液器 (6) 室内側電子膨張弁 (7) 室内側熱交換器 (10) 冷媒充填弁 (12) 冷媒ボンベ (13) 元弁 (14) 冷媒ホース (15) 吸入側配管 (16) 冷媒充填通路 (17) キャピラリーチューブ (18) 継ぎ手
フロントページの続き (72)発明者 古田 真 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社 堺製作所 金岡工場内 (56)参考文献 特開 平8−210736(JP,A) 特開 平8−200899(JP,A) 特開 平8−200897(JP,A) 特開 平8−313120(JP,A) 実開 昭51−72952(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 45/00 F25B 1/00 395 F25B 13/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1)、熱源側熱交換器(3)、減圧機
    構(4,6)、及び利用側熱交換器(7)が配管(9)によって順
    に接続されて構成される冷媒回路(50)を備えた冷凍装置
    において、 上記減圧機構(4,6)と利用側熱交換器(7)との間には、冷
    媒回路(50)内に冷媒を充填する際に冷媒供給源(12)と接
    続される冷媒充填部(10)が設けられ、上記冷媒充填部(10)と利用側熱交換器(7)との間には、
    受液器(5)が設けられている ことを特徴とする冷凍装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の冷凍装置において、 減圧機構は、熱源側膨張弁(4)及び利用側膨張弁(6)から
    成り、 圧縮機(1)から吐出された高圧冷媒が熱源側熱交換器(3)
    で凝縮し、利用側膨張弁(6)で減圧し、利用側熱交換器
    (7)で蒸発して圧縮機(1)に吸入するように利用側膨張弁
    (6)の開度を制御する冷房運転と、 圧縮機(1)から吐出された高圧冷媒が熱源側熱交換器(3)
    で凝縮し、熱源側膨張弁(4)で減圧して冷媒供給源(12)
    内の冷媒圧力よりも低圧になるよう該熱源側膨張弁(4)
    の開度を制御し、冷媒供給源(12)の液冷媒を冷媒充填部
    (10)から吸入する冷媒充填運転とを切り換える運転切換
    手段(11)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の冷凍装置の冷媒回路(5
    0)に冷媒を充填する冷媒充填方法であって、 冷媒充填部(10)に冷媒供給源(12)を接続する工程と、 圧縮機(1)を起動する工程と、 圧縮機(1)から吐出され熱源側熱交換器(3)を通過した高
    圧の冷媒を、膨張弁(4)から成る減圧機構で減圧させて
    冷媒供給源(12)内の冷媒圧力よりも低圧になるよう該膨
    張弁(4)の開度を調整する工程と、 を含んでいることを特徴とする冷媒充填方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の冷凍装置において、 冷媒は非共沸混合冷媒であることを特徴とする冷凍装
    置。
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