JP3284728B2 - カラー画像形成方法 - Google Patents

カラー画像形成方法

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JP3284728B2
JP3284728B2 JP01136994A JP1136994A JP3284728B2 JP 3284728 B2 JP3284728 B2 JP 3284728B2 JP 01136994 A JP01136994 A JP 01136994A JP 1136994 A JP1136994 A JP 1136994A JP 3284728 B2 JP3284728 B2 JP 3284728B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタおよび電子写
真複写機等における画像形成方法に関し、特に、記録材
上の画像の光沢度を制御できる画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真方式を用いた画像形成
装置において、その定着手段としては、記録材の表面
(トナー像の形成面)および裏面にそれぞれ対向する上
側ロールおよび下側ロールを有し、これらロールをヒー
ターランプ等の発熱手段によって所定の温度に加熱する
ように構成された加熱ロール定着装置が広く用いられて
いる。また、その出力画像の光沢度は、主に使用するト
ナーの形成、記録材、記録材上のトナー量、および該画
像形成装置に用いられている定着器の構成、定着条件に
依存しており、特に上記の条件が変更されない場合、出
力画像の光沢度は原稿画像の光沢度に関わらずほぼ一義
的に決まる。これに対して原稿画像は、光沢度の高い写
真画像のようなものから光沢度の低い一般のビジネス文
書まで種々のものがあり、忠実な原稿画像の再現という
面からみると、一般に従来の市販されている電子写真方
式を用いた画像形成装置では不十分であり、必要に応じ
て、前述した光沢度を支配する要素を変化させることが
重要な課題となっている。
【0003】このような光沢度を支配する要素を変化さ
せる従来の画像形成装置としては、例えば、定着条件を
変える手段を有する画像形成装置が、特開昭60−51
866号公報に開示されている。図5に、この従来の画
像形成装置の構成図を示す。以下その動作を簡単に説明
する。原稿台上の原稿は、ミラー501,502、レン
ズ503を経て、色フィルター504を通して色分解さ
れ、一次帯電器505、除電器507、露光ランプ50
8による概知の方法で感光体506上に光像が投影され
て静電潛像が形成される。静電潛像は、その後現像部5
09で1色目のトナーによって顕像化され、転写部に至
り、トナー像が転写される。同様に2色目、3色目のト
ナー像が位置を同期させて記録材511上に転写され、
記録材511は剥離部512で転写ドラム510より剥
離され、搬送部513を経て、定着器514でトナー像
が定着され、排出される。このとき、定着器514は、
記録材511の種類に応じてその動作速度を変化させて
適切な定着条件が選択できるようになっている。また、
同様に定着条件を変える手段を有し、小型化に有利であ
るとする画像形成装置が、特開平4−1670号公報に
開示されている。図6にこの従来の画像形成装置の構成
図を示す。以下その動作を簡単に説明する。
【0004】原稿台上の原稿は、読み取り部601で色
分解され、各々画像信号に変換される。感光体603は
第1帯電器604により表面を均一に帯電され、その
後、レーザー走査光学装置602によって第1色目の画
像情報に応じて変調されたレーザー光が、感光体603
上に照射され、それによって感光体603上に第1色目
の静電潛像が形成される。次いで、感光体603上の第
1色目の静電潛像は現像器605により第1色目のトナ
ーで現像して可視化され、第1色目のトナー像が形成さ
れる。感光体上に形成された第1色目のトナー像は、感
光体603の回転に従って転写部に搬送されるが、この
時、転写ベルト606は図6に示すように感光体表面よ
り離間した状態にあり、像は乱されることなく通過す
る。また、ファーブラシ607も感光体表面より離間し
た状態にあり、像は乱されることなく通過する。感光体
は再び第1帯電器604により再帯電され、レーザー走
査光学装置602によって第2色目のトナーで現像され
て感光体上に2色のトナー像が形成される。同様に3色
目、4色目のトナー像が感光体上に形成された後、転写
ベルト606を、トナー像の位置、レジストロール60
8による記録材搬送とタイミングをあわせて感光体に圧
接し、第2帯電器609によってトナー像が記録材61
0上に転写される。トナー像が転写された記録材610
は、転写ベルト606に付着されたまま搬送され、曲率
分離によって分離された後、定着器611で定着され、
排出される。この装置においても、定着器の動作速度を
変化させて定着条件を選択することができる。
【0005】また、特開平3−116175号公報に
は、直列に2つの定着手段を有する画像形成装置が開示
されている。この画像形成装置は、記録材上のトナー像
にランプから熱線を照射することによりトナーの溶融を
行う一次定着手段と、この一次定着手段によってトナー
像が溶融定着された後に、加熱ロールとこれに圧接した
バックアップロールとの間を通すことによりトナー像の
定着を行う二次定着手段とにより構成され、二次定着手
段が加熱ロールとバックアップロールとを離間させる手
段を備えている。また、特開平4−157482号公報
には、並列に2つの定着手段を有する画像形成装置が開
示されている。この画像形成装置には、通常の定着条件
に設定された第1定着器と、トナー像が十分に溶融定着
されて光沢を有するように定着するための強化定着設定
がなされた第2定着器の2つが設けられており、記録材
搬送手段による記録材搬送の切り換えにより、いずれか
の定着器により定着される。また、実開平4−4265
8号公報には、カラー画像形成装置における高光沢なカ
ラー画像と低光沢な白黒画像の画質の両立という観点よ
り、回転式現像装置に3種の有彩色用現像器と高光沢な
カラー画像形成用の黒の現像器を配設し、さらに、回転
式現像装置とは別に、低光沢な白黒画像形成用の黒の現
像器を有する画像形成装置が開示されている。一方、特
開平4−204566号公報には、出力画像の光沢を制
御する方策として、3種の有彩色トナーよりも軟化点
が、例えば10℃以上高い黒色トナーを用い、黒色トナ
ーを最終形成色として画像形成し、かつ所望の光沢度に
対応して下色除去比率を調整することにより、出力画像
の光沢を変化させる画像形成装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た特開昭60−51866号公報および特開平4−16
70号公報に記載のような構成の画像形成装置を用いる
方法では、感光体や転写ドラムのプロセススピードと定
着器のスピードが異なって動作する場合、記録材の先端
が定着器に侵入する時点では記録材は転写分離の動作が
終了し、転写ドラムもしくは感光体から離間されていな
くてはならない。つまり、定着器のスピードと感光体や
転写ドラム等の像形成手段のスピードを異ならせて記録
を行う場合には、転写分離部と定着部との距離が、その
画像形成装置で使用する用紙の最大長さよりも長いこと
が要求され、装置の大型化を招くという欠点がある。ま
た、特開平3−116175号公報、特開平4−157
482号公報の構成の画像形成装置を用いる方法の場合
は、2つの定着手段が必要であり、消費電力、コストの
点で適切な手段とは言い難い。
【0007】以上、従来の画像形成装置を用いる場合に
おいては、出力画像の光沢度を制御するために、定着条
件を変更するか、または定着器の構成を工夫することに
よって主に対処されてきたが、最終的に記録材上に画像
を可視化するトナー自体の組成には言及されていない。
一般に、トナーの定着特性を支配する要因は、トナーの
主成分である結着樹脂の物性であり、トナーの結着樹脂
として代表的なものとしては、スチレン−アクリル系樹
脂およびポリエステル系樹脂があげられる。スチレン−
アクリル系樹脂は、一般に軟化点温度が比較的高く、低
光沢な出力画像を得るには適しているが、高光沢な出力
画像を得るためには、非常に高い熱量を与えることが必
要であり、限られた消費電力の範囲でこれを達成するこ
とは困難であり、装置の大型化、消費電力の増加が避け
られない。また、スチレン−アクリル系樹脂を低分子量
化することによって軟化点温度を下げ、それによって定
着に必要な熱量を削減することは可能であるが、スチレ
ン−アクリル系樹脂の低分子量化は、画像強度の低下を
招き、出力画像が屈曲等により、ひびわれを生じる等の
欠点を有する。
【0008】また、ポリエステル系樹脂は、現在市販さ
れている電子写真方式のカラー画像形成装置のトナーに
多用されており、一般に軟化点温度が比較的低く、高光
沢な出力画像を得るには適している。しかしながら、現
在市販されているポリエステル樹脂を用いたトナーは、
低光沢な出力画像を得るために、定着熱量を低下させて
も低光沢になりにくく、特にカラー画像の場合、溶融不
良による発色性の低下に伴う色再現域の縮小、および高
画像濃度領域での低温オフセット等の定着不良を生じる
等の欠点を有する。この点に鑑みて構成されているの
が、実開平4−42658号公報に開示された構成の画
像形成装置であるが、2つの黒色現像手段が必要であ
り、やはり、消費電力、コストの点で適性な手段とは言
い難い。
【0009】一方、特開平4−204566号公報に開
示された構成の画像形成装置を用いる場合には、高光沢
なカラー画像を得ようとした場合、下色除去率を低くす
る必要があり、このことは、画像のシャープネスの低
下、トナー消費量の増大とそれに伴いオフセット等の定
着不良が発生しやすくなるという欠点をもたらす。ま
た、低光沢なカラー画像を得ようとした場合には、下色
除去比率を高くする必要があり、彩度の低い領域におい
ては、低光沢な画像が得られるが、彩度の高い領域(主
に2種類以内の有彩色トナーで構成される領域)におけ
る光沢度は高いままで、一つの出力画像の中に、高光沢
と低光沢の領域が混在し、好ましくない。本発明は、上
記従来の問題点に鑑み、小型で消費電力の増加を伴なわ
ず、また、単位時間当りの画像排出枚数を減少させず、
光沢の有無にかかわらずオフセット等の定着不良を生じ
ない、記録材上の画像の光沢度を制御できる画像形成方
法を提供すること、具体的には、フルカラー画像に白黒
画像が混在した画像に対して、フルカラー画像を高光沢
に、白黒画像を低光沢に出力できる画像形成方法を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも、
一様に帯電された感光体上に露光して静電潛像を形成す
る潜像形成工程、前記静電潛像をトナーを用いて現像す
る現像工程、形成されたトナー像を記録材に転写し、ト
ナー現像保持体より分離する転写分離工程、および転写
されたトナー像を記録材上に定着する定着工程よりなる
カラー画像形成方法において、前記現像工程が、3種の
有彩色と黒色との4色のフルカラー画像形成用現像装置
によって3種の有彩色トナーと黒色トナーとを用いてフ
ルカラー画像を形成するものであり、かつ記録材上に形
成されるフルカラー画像が、前記3種の有彩色と黒色の
4色のトナー像の重ね合わせにより構成され、黒色のト
ナー像が最下層に形成されるように現像することよりな
り、該黒色トナーが、少なくとも樹脂成分と着色剤から
なり、該樹脂成分がアルコール単量体とカルボン酸単量
体とを重縮合して得られるテトラヒドロフラン不溶分を
含有していないポリエステル樹脂を含有し、該樹脂成分
のゲルパーミエーションクロマトグラフィーにて測定さ
れる分子量および分子量分布が、重量平均分子量(M
w)25,000ないし80,000、数平均分子量
(Mn)2,000ないし10,000、重量平均分子
量/数平均分子量(Mw/Mn)10以上を有し、フロ
ーテスター法による黒色トナーの見かけの溶融粘度が1
×104 ポイズとなる温度が120℃ないし140℃の
範囲であることを特徴とする。本発明において、黒色ト
ナーが、少なくとも前記3種の有彩色トナーよりも軟化
点が高いことが好ましく、さらに好ましくは、前記3種
の有彩色により構成される画像部においては、3種の有
彩色濃度から無彩色のグレー成分を分離して、黒色トナ
ーに置換する下色除去操作を行い、その下色除去係数を
最大で0.8以下とすることが好ましい。
【0011】以下、本発明について説明する。まず、本
発明において使用する黒トナーについて説明すると、
本発明において、黒色トナーは、少なくとも樹脂成分と
着色剤からなり、樹脂成分は、アルコール単量体とカル
ボン酸単量体とを重縮合して得られるテトラヒドロフラ
ン不溶分を含有せず、樹脂成分のゲルパーミエションク
ロマトグラフィーにて測定されるトナー樹脂成分の分子
量および分子量分布が、重量平均分子量(Mw)25,
000ないし80,000、数平均分子量(Mn)2,
000ないし10,000、重量平均分子量/数平均分
子量(Mw/Mn)10以上を有することが必要であ
る。黒色トナーの樹脂成分がテトラヒドロフラン不溶分
を含有していると、フルカラー画像に対して高光沢が得
られにくく、また、重量平均分子量が上記の範囲より大
きくなると、同様に高光沢画像が得られにくい。また、
重量平均分子量が上記の範囲より小さくなると、黒白画
像に対して低光沢が得られにくい。数平均分子量が上記
の範囲より大きいと定着温度が上昇し、したがって消費
電力の増加を伴う。また、数平均分子量が上記の範囲よ
り小さいとトナーの保存性が悪化する。さらに重量平均
分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が10より小さ
いと、低光沢画像が得られにくくなる。
【0012】また、本発明において使用する黒色トナー
においては、フローテスター法によるトナーの見かけの
溶融粘度が1×104 ポイズとなる温度が、120℃な
いし140℃であることが必要であるが、この温度は、
樹脂成分の軟化点を意味するものであって、この温度が
120℃よりも低い場合には、低光沢画像が得られにく
く、140℃より高い場合には、高濃度域で低温オフセ
ット等の定着不良を発生しやすくなる。なお、樹脂成分
の軟化点は、測定装置として島津フローテスターCFT
500−Aを使用し、測定条件として、ダイ=0.5m
m×1.0mm、昇温速度=5℃/min、荷重=10
kg、予熱時間=300sec、測定温度範囲=80〜
190℃のもとで測定したものである。また、樹脂成分
の分子量は、測定装置として全自動高温高速クロマトグ
ラフ(WATERS ALC/GPC 150C)を使
用し、溶媒としてテドラヒドロフランを用い、流速=
1.0ml/min、温度=40℃、検出器=示差屈
計(RI)の条件で測定したものである。
【0013】本発明において、テトラヒドロフラン不溶
分を含有しない樹脂成分としては、アルコール単量体と
カルボン酸単量体とを重縮合して得られるポリエステル
が使用される。アルコール単量体としては、例えば、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3
−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等ジオ
ール類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール
A、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキ
シプロビレン化ビスフェノールA等のビスフェノールA
アルキレンオキサイド付加物、その他の2価のアルコー
ルを挙げることができる。また、ポリエステルをテトラ
ヒドロフラン不溶分が発生しない程度に非線状化させる
ために、3価以上の多価アルコールが使用される。例え
ば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトラオ
ール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、
1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタン
トリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオー
ル、2−メチル−ブタントリオール、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒド
ロキシメチルベンゼン、その他を挙げることができる。
【0014】カルボン酸単量体としては、例えば、マレ
イン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタ
コン酸、グルタコン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、マロン酸類、或いはアルキルコ
ハク酸、それらの酸無水物、アルキルエステル、その他
の2価のカルボン酸を挙げることができる。さらに、3
価以上の多価カルボン酸を用いることができ、例えば、
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベ
ンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサント
リカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン
酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,
4−ブタントリカルボン酸、その他を挙げることができ
る。本発明において、樹脂成分は、一種類のポリエステ
ルより構成されてもよいが、線状ポリエステルと非線状
ポリエステルを混合したものであってもよい。その場
合、線状ポリエステルと非線状ポリエステルとの混合比
を調節することによって、トナーの分子量および分子量
分布を好適な範囲に任意に制御することができる。
【0015】また、黒色トナーは、3種の有彩色トナー
よりも軟化点が高いことが好ましく、特に、黒色トナー
の軟化点は、3種の有彩色トナーの軟化点より10℃以
上高いことが好ましい。黒色トナーの軟化点が有彩色ト
ナーの軟化点と同程度であれば、同じ定着条件の下で
は、同程度の光沢度しか得られない。つまり、高光沢が
要求されるフルカラー画像と低光沢が要求される文字画
像が混在する画像においては、画調認識手段を用いて、
カラー画像部分と文字画像部分とに分離しても、同時に
光沢に対する要求を満たすことは不可能である。上記の
ようなフルカラー画像と文字画像が混在する画像におい
て、効果的な光沢差を得るためには、黒色トナーの軟化
点は、3種の有彩色トナーの軟化点より10℃以上高い
ことが好ましい。本発明において、他の3種の有彩色ト
ナーとしては、公知のマゼンタ、シアン、およびイエロ
ー色のカラートナーが使用できる。
【0016】次に、本発明の画像形成方法について説明
する。本発明の画像形成方法は、少なくとも、一様に帯
電された感光体上に露光して静電潛像を形成する潜像形
成工程、前記静電潛像をトナーを用いて現像する現像工
程、形成されたトナー像を記録材に転写し、トナー現像
保持体より分離する転写分離工程、および転写されたト
ナー像を記録材上に定着する定着工程とより、そして、
現像工程において、上記3種の有彩色トナーと黒色トナ
ーとを用いてフルカラー画像を形成する。その場合、記
録材上に形成されるフルカラー画像が、前記3種の有彩
色と黒色の4色のトナー像の重ね合わせにより構成さ
れ、黒色のトナー像が最下層に形成されるように現像を
行う。また、本発明においては、3種の有彩色濃度から
無彩色のグレー成分を分離して、黒色トナーに置換する
下色除去操作を行うことが好ましい。その場合、下色除
去係数は最大で0.8以下、特に0.4〜0.7の範囲
が好ましい。なお、下色除去係数とは、3種の有彩色濃
度から分離した無彩色のグレー成分を黒色トナーに置換
する比率を示すもので、3種の有彩色濃度から分離した
無彩色のグレー成分量をA、その中で黒色に置換する量
をBとすると、B/Aで表される。下色除去係数が0.
8より高すぎると、フルカラー画像において、彩度の低
い部分で黒色トナーに起因する低光沢化が顕著になり、
フルカラー画像の中に、彩度の高い高光沢部分と彩度の
低い低光沢部分が混在することになり、好ましくはな
い。
【0017】図1は、本発明のカラー画像形成方法を実
施するための画像形成装置の一例の概略構成図である。
矢印の方向に回転する感光体101の周囲には、帯電器
102、回転現像器103、転写ドラム104、クリー
ナー105、前露光器106、電位センサ108等が配
置されている。感光体101は、暗部において帯電器1
02により一様帯電される。画像入力装置110等から
供給されるR(赤)、G(緑)、B(青)各色の濃度信
号は、色変換処理回路140によって、Y(イエロ
ー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)
各色の濃度信号に変換され、変換された濃度信号に応じ
て、光ビーム走査装置120によって感光体101の露
光が行われ、静電潛像が形成される。光ビーム走査装置
120は、半導体レーザー121、コレメータレンズ1
22、ポリゴンミラー123、結像光学系124、光ビ
ームパルス幅変換(PWM)回路130等により構成さ
れ、光ビームPWM回路130によって濃度に応じたパ
ルス幅信号に変換された光ビームにより、感光体101
に対して走査を行う。
【0018】回転現像器103は、イエロー、シアン、
マゼンタ、黒色の各トナーをそれぞれ有する4台の現像
器により構成される。この例においては、各現像器は、
2成分磁気ブラシ現像を用いた反転現像方式が採用され
る。適宜、回転現像器103は回転し、所望のトナーに
て静電潛像を現像する。回転現像器103には図示しな
い現像バイアス回路により交番電界を印加している。現
像バイアス回路は交流バイアスを供電する高圧交流電源
と直流バイアスを供電する高圧直流電源とを備えてい
る。転写ドラム104は記録材を外周に装着して回転を
行う。現像された感光体上のトナー像は、転写帯電器1
04bによって各色毎に記録材107に転写され、記録
材上に多色トナー画像が形成される。なお、104aは
記録材吸収用帯電器、104cは剥離用帯電器、104
dは剥離爪、104eは除電用帯電器である。この画像
形成装置において、黒色、イエロー、マゼンタ、シアン
の各色の順に、静電潛像の形成、現像、転写がそれぞれ
行われる。現像によって形成された転写材上のトナー像
は、黒色、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナー
像が重ね合わされた構造を有しており、黒色トナー像が
最下層になっている。これらの工程により得られたトナ
ー像が転写された転写材は、剥離爪104dにより転写
ドラム104から分離された後、定着器109により定
着され、多色画像が形成される。
【0019】色変換処理回路140は、例えば、図2に
示すような構成にて行っている。即ち、原稿を画像入力
装置201で処理して得たR、G、B色分解信号(R、
G、B)を濃度変換回路202で光量−濃度変換を行い
(Y1 、M1 、C1 )、さらに黒成分抽出回路203で
黒成分(K1 )抽出を行い、マスキング回路204で信
号Y2 、M2 、C2 、K2 に変換し、そして下色除去
(UCR)回路205にて色変換処理を行って信号Y3
、M3 、C3 、K3 を得る。色変換処理された信号
は、画像出力装置206によって出力画像として取り出
される。下色除去(UCR)処理においては、3信号中
の等価中性濃度(グレー成分)の除去量、および黒信号
生成量の決定方法として、フルブラック方式(100%
URC)やスケルトンブラック方式があり、高濃度部の
色再現範囲の拡大、およびシャープネス補足、トナー消
費量の節約によるランニングコストの低減の効果がある
ことが知られている。
【0020】図3を参照して、上述の方式によるUCR
処理について説明する。図3において、(a)はURC
処理前のY、M、C各色信号とグレー成分の関係を示
す。縦軸にトナー量をとると、3色混色時のグレー成分
は、3色の中の最小値に合致した量となり、それを図中
に斜線で示す。フルブラック方式では、図3(b)に示
すように、K色成分はグレー成分に等しく、Y、M、C
各色成分はグレー成分を差し引いた値となる。また、ス
ケルトンブラック方式においては、グレー成分にUCR
係数a(0<a<1)を掛け、Y、M、C各色成分から
グレー成分の差引量、および、K色成分の生成量を決定
する(図3(c)参照)。図3(d)は、URC処理前
のグレー成分とY、M、C、K各色信号の関係を示す。
また、(e)および(f)は、それぞれ上記両方式によ
るグレー成分とY、M、C、K各色信号の関係を示す。
図3(d)に示したように、UCR処理前は、グレー成
分は各々同量のY、M、C各色信号と等しい。フルブラ
ック方式においては、図3(e)に示したように、グレ
ー成分は全てK色信号に置換され、Y、M、C各色信号
は0である、しかしながら、フルブラック方式によるU
CR処理は、明部でのK色成分の生成による画質劣化が
著しいという問題がある。一方、スケルトンブラック方
式においては、図3(f)に示すように、グレー成分が
小さいとき(入力画像の明度が高い、または彩度が高
い)、グレー成分はY、M、Cの3色によって形成さ
れ、グレー成分が増加するに従いK色成分が生成され、
それが増加していくように設計されるのが一般的であ
り、フルブラック方式と比較してより実用的である。
【0021】本発明において好適に使用される定着器
は、互いに圧接しながら回転する加熱ロールおよび加圧
ロールと、上記加熱ロールと加圧ロールの少なくとも一
方の外周面にトナーオフセット防止用の離型剤を提供す
る離型剤供給手段とを備え、上記加熱ロールと加圧ロー
ルに未定着トナー像が形成されたシートを通過させてト
ナー像の定着を行う構造のものであり、上記加熱ロール
および加圧ロールが、内部に加熱源を有する基質ロール
と、この基質ロール上に設けられた金属含有充填剤が分
散された内側弾性体層と、この内側弾性体層を設けられ
た単層または複層の外部弾性体層とを各々備えた構造を
有している。
【0022】図4は、その一例の概略構成図である。定
着器は、加熱ロール401と加圧ロール402とでその
主要部が構成されている。加熱ロール401は、内部に
コルツランプ403を備えた基質ロール404、その上
に設けらた内側弾性体405、および、その上に設けら
れた外側弾性体406より構成されている。一方加圧ロ
ール402は、内部にコルツランプ418を備えた基質
ロール407、その上に設けられた内側弾性体408、
およびその上に設けられた外側弾性体409とより構成
されている。また、上記加熱ロール401と加圧ロール
402とは、図示されていない加熱機構により圧接され
ている。なお、413は離型剤供給手段であって、加圧
ロール401にシリコーン組成物414を塗布するため
のもである。なお、415はオイルパン、416は供給
ロール、417は塗布ロールである。トナー像411を
担持した記録材410は、加熱ロール401と加圧ロー
ル402の間に挿入され、定着が行われる。
【0023】次に、上記の構成の定着器に使用する材料
について説明する。上記加熱ロールと加圧ロールの一部
を構成する基質ロールは、これら内部に設けられた加熱
源からの熱エネルギーを内側弾性体層へ伝熱可能な高伝
熱性と剛性を必要とし、具体的にはステンレス合金、ア
ルミニウム等金属材料でもって構成することができる。
また、これらの基質ロール上に設けられる内側弾性体層
については、トナー像が形成されたシートに適度の押し
圧力と接触幅をもって加熱ロールおよび加圧ロールを接
触できる弾性ならびに厚みと、加熱源からの熱エネルギ
ーを外側弾性体層に伝熱可能な高伝熱性を必要とし、具
体的には金属含有充填剤が分散されたエラストマー、例
えば、フルオロシリコーンエラストマー、シリコーンカ
ーボンエラストマー、種々の他のシリコーンゴム、フル
オロエラストマー、および、エチレン・プロピレン・ジ
エンゴム等の種々の有機ゴム、種々の共重合体等で構成
することができる。ここで上記両ロールの内側弾性体層
を形成するエラストマーのゴム硬度の上限値はJIS硬
度において80°であり、一般には充填剤を分散させた
場合には40°〜70°である。
【0024】一方、これらの内側弾性体層上に設けられ
る外側弾性体層については、上記加熱源からの熱エネル
ギーを記録材上のトナー像に伝熱可能な高伝熱性と、ト
ナーオフセット防止用の離型剤との親和性ならびに耐摩
耗性を必要とするものであって、この構成材料として、
フルオロエラストマーおよびシリコーンエラストマーが
好適である。その具体例として、フルオロエラストマー
としては、フッ化ビニリデンとヘキサンフルオロプロピ
レンとの共重合体である商業的にバイトン(Vito
n)A(E.I.デュポン社の商標名)として知られて
いるもの、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレ
ンおよびテトラフルオロエチレンの3元重合体であるバ
イトンB(E.I.デュポン社の商標名)として知られ
ているもの、およびフルオレル(Fluorel)21
70、フルオレル2174、フルオレル2176、フル
オレル2177、フルオレルIVS76(以上フルオレ
ルは3M社の商品名)、バイトンGH、バイトンEGO
C、バイトンE430等が適用できる。またシリコーン
エラストマーの具体例としては、高温硬化型(HT
V)、室温硬化型(RTV)或いは低温硬化型(LT
V)等が使用できる。またシリコーンエラストマーの場
合は、離型剤が内側弾性体層に進入してしまうのを防止
するために中間層に耐油層を設けることが好ましい。さ
らに、フッ化ビニリデンを主成分とするフルオロエラス
トマーと他の材料との混合物、例えばテトラフルオロエ
チレン、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム等と
の混合物でもよい。伝熱性を適宜調整する金属含有充填
剤としては、銅、錫、銀、亜鉛、アルミニウム、鉄、
鉛、ポリブテン、白金、金、ベリリウム、ニッケル、ク
ロム、イリジウム、ルテニウム、タングステン、カドミ
ウム、バナジウム等の金属、これら金属の合金、金属酸
化物、およびこれらの金属塩等が利用できる。
【0025】
【実施例】次に本発明を実施例によって説明する。以下
の実施例においては、図1に示すカラー像形成装置を使
用し、次の条件で画像形成を行った。感光体101は、
暗部において帯電器102により−650Vに一様帯電
されるように設定し、そのプロセススピードは160m
m/secとした。また、回転現像器103におけるイ
エロー、シアン、マゼンタ、黒色のトナーをそれぞれを
用いる4台の現像器は、2成分磁気ブラシ現像を用いた
反転現像方式を採っており、平均粒径7μmのトナーを
用いた。回転現像器103には図示しない現像バイアス
回路により交番電界を印加するが、本実施例では直流電
圧−500V、交流電圧1500Vp−p、6KHzの
条件で交番電界を印加した。
【0026】定着器としては、図4に示される構成のも
のを使用した。加熱ロール401として、内部に500
Wのコルツランプ403を備え、外径43mmアルミニ
ウム製コア材で形成された基質ロール404上に、内側
弾性体405と、その上に外側弾性体406が設けられ
たものを使用した。内側弾性体は、シリコーンパウンド
(SH841U、東レ社製)100重量部に対して、結
晶性シリカ100重量部と加硫剤(RC4、東レ社製)
0.8部と充填混合して形成され、その熱伝導率λが
0.0017cal/cm sec degでそのゴム硬度がJIS硬
度において60°、おおよその厚みが3.0mmであっ
た。また、外側弾性体は、バイトンゴム(E−60C、
デュポン社製)100重量部とカーボン(東京材料社
製)2重量部と酸化マグネシウム(Mgo:#30、協
和化学社製)10重量部とを充填混合して形成され、そ
の熱伝熱率λが0.0005cal/cm sec degで厚みが2
0μmであった。一方加圧ロール402として、内部に
500Wのコルツランプ418を備え、外径49mmア
ルミニウム製コア材で形成された基質ロール407上に
内側弾性体408と、その上に外側弾性体409が設け
られたものを使用した。内側弾性体は、シリコーンコン
パウンド(SH841U、東レ社製)100重量部に対
して、結晶性シリカ50重量部と加硫剤(RC−4、東
レ社製)0.8部と充填混合して形成され、その熱伝導
率λが0.0015cal/cm sec degでゴム硬度がJIS
硬度において70°、おおよその厚みが1.0mmであ
った。外側弾性体は、バイトンゴム(E−60C、デュ
ポン社製)100重量部とカーボン(東京材料社製)2
重量部と酸化マグネシウム(Mgo:#30、協和化学
社製)10重量部とを充填混合して形成され、その熱伝
熱率λが0.0005cal/cm sec degで厚みが20μm
であった。また、上記加熱ロール401と加圧ロール4
02とは、図示されていない加熱機構により圧接され
て、中央部で6.0mmのニップ幅が形成され、かつ加
熱ロール401の表面温度が155℃、加圧ロール40
2の表面温度が150℃に各々設定されており、互いに
矢印方向に160mm/secの表面速度で回転するよ
うになっている。
【0027】次に本発明に使用した現像剤の処方を示
す。 例1 (1)非線状ビスフェノール系ポリエステル(ポリエス
テルA)100重量部 (ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物/ビス
フェノールA−プロピレンオキサイド付加物/テレフタ
ル酸/ドデセニルコハク酸/無水トリメリット酸縮合
物) 重量平均分子量(Mw)=83,000 数平均分子量(Mn)=3,600 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)=23 テドラヒドロフラン不溶解分=0% フローテスター法による見かけの溶融粘度が1×104
ポイズとなる温度Tが、T=130℃ (2)1次粒子径が45μmのカボンブラック 4重量
部 上記成分をエクストリューダーにて溶融し、混練した
後、冷却してジェットミルにより粉砕し、得られた粉砕
物を分級して、体積平均粒径7μmの黒色トナーを作製
した。得られた黒色トナーについて、トナーを構成する
樹脂成分の分子量および分子量分布を表1に示す。ま
た、フローテスター法による黒色トナーの見かけの溶融
粘度が1×104 ポイズになる温度も表1に示す。上記
黒色トナートと疎水性シリカ(R972:日本エアロジ
ル社製)を高速回転式混合機を用いて混合し、さらにア
クリルポリマーをコートした50μmのフェライトキャ
リアと混合して黒色現像剤を作製した。
【0028】例2 (1)非線状ビスフェノール系ポリエステル(ポリエス
テルA) 90重量部 (ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物/ビス
フェノールA−プロピレンオキサイド付加物/テレフタ
ル酸/ドデセニルコハク酸/無水トリメリット酸縮合
物) 重量平均分子量(Mw)=83,000 数平均分子量(Mn)=3,600 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)=23 テドラヒドロフラン不溶解分=0% フローテスター法による見かけの溶融粘度が1×104
ポイズとなる温度Tが、T=130℃ (2)非線状ビスフェノール系ポリエステル(ポリエス
テルB) 10重量部 (ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物/フ
マル酸) 重量平均分子量(Mw)=13,000 数平均分子量(Mn)=2,700 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)=4.
8 フローテスター法による見かけの溶融粘度が1×104
ポイズとなる温度Tが、T=105℃ (3)1次粒子径が45μmのカーボンブラック 4重
量部 上記成分をエクストリューダーにて溶融し、混練した
後、冷却してジェットミルにより粉砕し、得られた粉砕
物を分級して、体積平均粒径7μmの黒色トナーを作製
した。得られた黒色トナーについて、トナーを構成する
樹脂成分の分子量および分子量分布を表1に示す。ま
た、フローテスター法による黒色トナーの見かけの溶融
粘度が1×104 ポイズになる温度も表1に示す。上記
黒色トナートと疎水性シリカ(R972:日本エアロジ
ル社製)を高速回転式混合機を用いて混合し、さらにア
クリルポリマーをコートした50μmのフェライトキャ
リアと混合して黒色現像剤を作製した。
【0029】例3 (1)非線状ビスフェノール系ポリエステル(ポリエス
テルA) 70重量部 (ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物/ビス
フェノールA−プロピレンオキサイド付加物/テレフタ
ル酸/ドデセニルコハク酸/無水トリメリット酸縮合
物) 重量平均分子量(Mw)=83,000 数平均分子量(Mn)=3,600 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)=23 テドラヒドロフラン不溶解分=0% フローテスター法による見かけの溶融粘度が1×104
ポイズとなる温度Tが、T=130℃ (2)非線状ビスフェノール系ポリエステル(ポリエス
テルB) 30重量部 (ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物/フ
マル酸) 重量平均分子量(Mw)=13,000 数平均分子量(Mn)=2,700 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)=4.
8 フローテスター法による見かけの溶融粘度が1×104
ポイズとなる温度Tが、T=105℃ (3)1次粒子径が45μmのカーボンブラック 4重
量部 上記成分をエクストリューダーにて溶融し、混練した
後、冷却してジェットミルにより粉砕し、得られた粉砕
物を分級して、体積平均粒径7μmの黒色トナーを作製
した。得られた黒色トナーについて、トナーを構成する
樹脂成分の分子量および分子量分布を表1に示す。ま
た、フローテスター法による黒色トナーの見かけの溶融
粘度が1×104 ポイズになる温度も表1に示す。上記
黒色トナートと疎水性シリカ(R972:日本エアロジ
ル社製)を高速回転式混合機を用いて混合し、さらにア
クリルポリマーをコートした50μmのフェライトキャ
リアと混合して黒色現像剤を作製した。
【0030】例4(比較例) (1)非線状ビスフェノール系ポリエステル(ポリエス
テルA) 30重量部 (ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物/ビス
フェノールA−プロピレンオキサイド付加物/テレフタ
ル酸/ドデセニルコハク酸/無水トリメリット酸縮合
物) 重量平均分子量(Mw)=83,000 数平均分子量(Mn)=3,600 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)=23 テトラヒドロフラン不溶解分=0% フローテスター法による見かけの溶融粘度が1×104
ポイズとなる温度Tが、T=130℃ (2)非線状ビスフェノール系ポリエステル(ポリエス
テルB) 70重量部 (ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物/フ
マル酸) 重量平均分子量(Mw)=13,000 数平均分子量(Mn)=2,700 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)=4.
8 フローテスター法による見かけの溶融粘度が1×104
ポイズとなる温度Tが、T=105℃ (3)1次粒子径が45μmのカーボンブラック 4重
量部 上記成分をエクストリューダーにて溶融し、混練した
後、冷却してジェットミルにより粉砕し、得られた粉砕
物を分級して、体積平均粒径7μmの黒色トナーを作製
した。得られた黒色トナーについて、トナーを構成する
樹脂成分の分子量および分子量分布を表1に示す。ま
た、フローテスター法による黒色トナーの見かけの溶融
粘度が1×104 ポイズになる温度も表1に示す。上記
黒色トナートと疎水性シリカ(R972:日本エアロジ
ル社製)を高速回転式混合機を用いて混合し、さらにア
クリルポリマーをコートした50μmのフェライトキャ
リアと混合して黒色現像剤を作製した。
【0031】例5(比較例) (1)非線状ビスフェノール系ポリエステル(ポリエス
テルB)100重量部 (ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物/フ
マル酸) 重量平均分子量(Mw)=13,000 数平均分子量(Mn)=2,700 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)=4.
8 フローテスター法による見かけの溶融粘度が1×104
ポイズとなる温度Tが、T=105℃ (2)1次粒子径が45μmのカーボンブラック 4重
量部 上記成分をエクストリューダーにて溶融し、混練した
後、冷却してジェットミルにより粉砕し、得られた粉砕
物を分級して、体積平均粒径7μmの黒色トナーを作製
した。得られた黒色トナーについて、トナーを構成する
樹脂成分の分子量および分子量分布を表1に示す。ま
た、フローテスター法による黒色トナーの見かけの溶融
粘度が1×104 ポイズになる温度も表1に示す。上記
黒色トナートと疎水性シリカ(R972:日本エアロジ
ル社製)を高速回転式混合機を用いて混合し、さらにア
クリルポリマーをコートした50μmのフェライトキャ
リアと混合して黒色現像剤を作製した。
【0032】
【表1】 以上の例1〜例5に示した黒色の現像剤(トナー)を用
いて、前述した画像形成装置によって記録材上にトナー
像形成を行い、定着した時の画像サンプルの評価を行っ
た。その時の評価結果を表2に示す。なお、評価は、黒
色トナーの画像重量:1.0mg/cm2 における光沢
度について行った。定着画像の光沢度は、光沢度計(グ
ロスガードII[入射角75°]、米国ガードナー社製)
により測定した。
【0033】
【表2】 表2に示す評価結果の通り、例1〜3のトナーを用いた
場合は、定着スピード160mm/sにおいて、低光沢
画像(光沢度30以下)を得ることができたが、比較の
為の例4および5の2のトナーを用いた場合は、低光沢
画像を得ることができなかった。
【0034】また、上記例1の黒色のトナーと、富士ゼ
ロックス社製A−Color635用のイエロー、マゼ
ンタ、シアンのトナー(Mw:10,000、Mn:
3,300、フローテスター法による見かけの溶融粘度
が1×104 ポイズとなる温度:110℃)を用いて、
前述した画像形成装置によって、下色除去係数を変化さ
せ、黒、イエロー、マゼンタ、シアンの順に用紙上に画
像形成し、定着した。得られたカラー画像の光沢度の評
価を行った。その評価結果を表3に示す。
【0035】
【表3】 なお、UCR係数0としたときのY、M、Cの各色の画
像トナー重量(TMA)を0.5mg/cm2 、UCR
係数1としたときのKのTMAを1.0mg/cm2
する。表3に示す評価結果の通り、下色除去係数0.8
以下であれば(例1〜3のトナーを用いた場合)、高光
沢画像(光沢度50以上)を得ることができたが、下色
除去係数0.8以上の場合、高光沢画像を得ることがで
きなかった。
【0036】また、上記例1の黒色のトナーと、富士ゼ
ロックス社製A−Color635用のイエロー、マゼ
ンタ、シアンのトナー(Mw:10,000、Mn:
3,300、フローテスター法による見かけの溶融粘度
が1×104 ポイズとなる温度:110℃)を用いて、
下色除去係数を0.7とし、前述した画像形成装置によ
って、画像形成の順を変更し、定着した時のカラー画像
の光沢度の評価を行った。その時の評価結果を表4に示
す。
【0037】
【表4】 表4中、Aは記録材上に、K、Y、M、Cの順序で積層
された場合(すなわち、Kが最下層の場合)を意味し、
Bは、記録材上に、Y、M、C、Kの順序で積層された
場合を意味する。また、Y,M,Cの各色の画像トナー
重量(TMA)を0.15mg/cm2 、KのTMAを
0.7mg/cm2 とした。表4に示す評価結果の通
り、例1〜3の黒色のトナーが最下層に形成された場合
は、高光沢画像(光沢度50以上)を得ることができた
が、例1〜3の黒色のトナーが最上層に形成された場合
には、高光沢画像を得ることができなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明の画像形成方法は、以上の構成を
有するから、小型で消費電力の増加を伴わず、また、単
位時間当たりが像排出枚数を減少させず、写真画像のよ
うな光沢度の高いフルカラー画像と一般のビジネス文書
のような光沢度の低い白黒画像が混在した画像に対し
て、記録材上の画像の光沢度を制御することができ、ま
た、オフセット等の定着不良を生じさせず、画質を劣化
させることがないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成方法において使用するカラ
ー画像形成装置の一例の概略構成図である。
【図2】 下地除去操作を行うためのフローチャートで
ある。
【図3】 下地除去操作を行う場合のトナー量と各色成
分との関係、および色信号とグレー成分との関係を示す
グラフである。
【図4】 転写装置の概略構成図である。
【図5】 従来使用されているカラー画像形成装置の一
例の概略構成図である。
【図6】 従来使用されているカラー画像形成装置の他
の一例の概略構成図である。
【符号の説明】
101…感光体、102…帯電器、103…回転現像
器、104…転写ドラム、105…クリーナー、106
…前露光器、107…記録材、108…電位センサ、1
09…定着器、110…画像入力装置、120…光ビー
ム走査装置、121…半導体レーザー、122…コレメ
ータレンズ、123…ポリゴンミラー、124…結像光
学系、130…光ビームPWM回路、140…色変換処
理回路、201…画像入力装置、202…濃度変換回
路、203…黒成分抽出回路、204…マスキング回
路、205…下色除去(UCR)回路、206…画像出
力装置、401…加熱ロール、402…加圧ロール、4
03…コルツランプ、404…基質ロール、405…内
側弾性体、406…外側弾性体、407…基質ロール、
408…内側弾性体、409…外側弾性体、410…記
録材、411…トナー像、413…離型剤供給手段、4
14…シリコーン組成物、415…オイルパン、416
…供給ロール、417…塗布ロール、418…コルツラ
ンプ、501および502…ミラー、503…レンズ、
504…色フィルター、505…一次帯電器、506…
感光体、507…除電器、508…露光ランプ、509
…現像部、510…転写ドラム、511…記録材、51
2…剥離部、513…搬送部、514…定着器、601
…読み取り部、602…レーザー走査光学装置、603
…感光体、604…第1帯電器、605…現像器、60
6…転写ベルト、607…ファーブラシ、608…レジ
ストロール、609…第2帯電器、610…記録材、6
11…定着器。
フロントページの続き (72)発明者 杉崎 裕 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−249742(JP,A) 特開 平1−142740(JP,A) 特開 平3−164753(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/087 G03G 9/09 G03G 13/01 G03G 15/01 111

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、一様に帯電された感光体上
    に露光して静電潛像を形成する潜像形成工程、該静電潛
    像をトナーを用いて現像する現像工程、形成されたトナ
    ー像を記録材に転写し、トナー現像保持体より分離する
    転写分離工程、および転写されたトナー像を記録材上に
    定着する定着工程よりなるカラー画像形成方法におい
    て、前記現像工程が、3種の有彩色と黒色との4色のフ
    ルカラー画像形成用現像装置によって3種の有彩色トナ
    ーと黒色トナーとを用いてフルカラー画像を形成するも
    のであり、かつ記録材上に形成されるフルカラー画像
    が、前記3種の有彩色と黒色の4色のトナー像の重ね合
    わせにより構成され、黒色のトナー像が最下層に形成さ
    れるように現像することよりなり、該黒色トナーが、少
    なくとも樹脂成分と着色剤からなり、該樹脂成分がアル
    コール単量体とカルボン酸単量体とを重縮合して得られ
    るテトラヒドロフラン不溶分を含有していないポリエス
    テル樹脂を含有し、該樹脂成分のゲルパーミエーション
    クロマトグラフィーにて測定される分子量および分子量
    分布が、重量平均分子量(Mw)25,000ないし8
    0,000、数平均分子量(Mn)2,000ないし1
    0,000、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/M
    n)10以上を有し、フローテスター法による黒色トナ
    ーの見かけの溶融粘度が1×104 ポイズとなる温度が
    120℃ないし140℃の範囲であることを特徴とする
    カラー画像形成方法。
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