JP3283372B2 - 内燃機関の排気マニホルド - Google Patents

内燃機関の排気マニホルド

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JP3283372B2
JP3283372B2 JP02553694A JP2553694A JP3283372B2 JP 3283372 B2 JP3283372 B2 JP 3283372B2 JP 02553694 A JP02553694 A JP 02553694A JP 2553694 A JP2553694 A JP 2553694A JP 3283372 B2 JP3283372 B2 JP 3283372B2
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和彰 西野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の排気マニホル
ドに関する。
【0002】
【従来の技術】マニホルド集合部にフランジを溶接によ
り結合した内燃機関の排気マニホルドが公知である(実
開平2−72322号公報参照)。ところで、通常の排
気マニホルドでは図27(A)に示すように機関本体
1′にマニホルド2′を固定するための固定部材7′を
機関本体1′側に位置するフランジ6′に取付けて排気
マニホルド2′の振動ができるだけ小さくなるようにし
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、機関1′が
駆動されて排気マニホルド2′内に高温の排気ガスが流
通するようになると排気ガスの熱によってマニホルド温
度が上昇し、その結果排気マニホルド2′が枝管3′か
ら集合部4′に向けて熱膨張し、斯くして図27(B)
に示すようにフランジ6′の上端面が破線の位置から実
線の位置に移動するようになる。ところが、上述した排
気マニホルドにおけるように機関本体1′側に位置する
フランジ6′に固定部材7′を取付けた場合排気マニホ
ルド2′にこのような熱膨張が生じると排気マニホルド
2′の湾曲内周面2a′における熱膨張が比較的低温の
固定部材7′により制限されるので機関本体1′側に位
置するフランジ結合部、すなわち溶接ビード8′に大き
な歪みが生じるようになる。しかも、排気マニホルド湾
曲外周面2b′における熱膨張は比較的自由であり、さ
らに湾曲外周面2b′における熱膨張量は湾曲内周面2
a′における熱膨張量よりも大きいので溶接ビード8′
には図27(B)において矢印R′で示すような曲げ応
力も作用するようになる。しかしながら、マニホルド温
度が高いときに溶接ビード8′に大きな歪みが生じると
溶接ビード8′が塑性変形する恐れがあり、この場合機
関が停止されてマニホルド温度が低下すると溶接ビード
8′に過度の引張り応力が作用するようになり、その結
果機関の運転と停止とが交互に繰り返されることによっ
て溶接ビード8′の耐久性が低下する恐れがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明によれば、マニホルド集合部にフランジを結合
し、機関本体にマニホルドを固定するための固定部材を
機関本体側に位置する該フランジ部分に取付けた内燃機
関の排気マニホルドにおいて、上記フランジに隣接しか
つ機関本体側に位置する集合部の壁面をマニホルドのガ
ス流通空間内に窪ませている。また上記課題を解決する
ために本発明によれば、マニホルド集合部にフランジを
結合し、機関本体にマニホルドを固定するための固定部
材を機関本体側に位置する該フランジ部分に取付けた内
燃機関の排気マニホルドにおいて、上記機関本体側に位
置するフランジ結合部を補強部材により補強している。
本発明によればさらに、上記補強部材を上記フランジと
一体的に形成している。さらに上記課題を解決するため
に本発明によれば、マニホルド集合部にフランジを結合
し、機関本体にマニホルドを固定するための固定部材を
該フランジに取付けた内燃機関の排気マニホルドにおい
て、固定部材からフランジ結合部における集合部外周縁
までの距離と固定部材からフランジ結合部における集合
部内周縁までの距離との比が機関長手軸線に対し直角を
なす横断面上におけるマニホルドの湾曲内周面の全長と
該横断面上におけるマニホルドの湾曲外周面の全長との
比にほぼ一致するように固定部材の取付け位置を定めて
いる。さらに上記課題を解決するために本発明によれ
ば、一対のマニホルド集合部に共通のフランジを結合
し、機関本体にマニホルドを固定するための固定部材を
該フランジに取付けた内燃機関の排気マニホルドにおい
て、上記一対の集合部を機関本体の長手軸線に対し直角
をなす横断面内において互いに間隔を隔てて配置し、固
定部材からフランジ結合部における第1の集合部を備え
た第1のマニホルドの中心軸線までの距離と固定部材か
らフランジ結合部における第2の集合部を備えた第2の
マニホルドの中心軸線までの距離との比が上記横断面上
における該第2マニホルドの中心軸線長さと上記横断面
上における該第1マニホルドの中心軸線長さとの比にほ
ぼ一致するように固定部材の取付け位置を定めている。
【0005】
【作用】請求項1に記載の発明では、排気マニホルドが
熱膨張するとき窪ませられた集合部壁面も歪むので機関
本体側に位置するフランジ結合部に生じる歪みが低減さ
れる。請求項2に記載の発明では、補強部材により機関
本体側に位置するフランジ結合部に生じる歪みが低減さ
れる。請求項3に記載の発明ではさらに、排気マニホル
ドの組立てが容易にされる。請求項4に記載の発明で
は、集合部内周縁に作用する応力と集合部外周縁に作用
する応力とがほぼ釣り合うように固定部材の取付け位置
が定められる。請求項5に記載の発明では、第1マニホ
ルドのフランジ結合部に作用する応力と第2マニホルド
のフランジ結合部に作用する応力とがほぼ釣り合うよう
に固定部材の取付け位置が定められる。
【0006】
【実施例】図1は機関本体1側からみた排気マニホルド
2の正面図を示しており、図2は排気マニホルド2の側
面図を示しており、図3は図2のA部の部分拡大断面図
を示している。図1から図3を参照すると、2aは排気
マニホルド2の湾曲内周面、2bは排気マニホルド2の
湾曲外周面、3はマニホルド枝管、4は集合部、5は枝
管3に対し共通の枝管側フランジ、6は集合部側フラン
ジ、7は集合部側フランジ6を機関本体1に固定するた
めの固定部材をそれぞれ示す。枝管側フランジ5は例え
ば溶接により各枝管3の壁面に結合され、この枝管側フ
ランジ5により枝管3が機関本体1に連結される。集合
部側フランジ6も例えば溶接により集合部4の壁面に結
合され、この集合部側フランジ6により集合部4が図示
しない排気管に連結される。なお、8は集合部4と集合
部側フランジ6間に形成されてフランジ結合部を構成す
る溶接ビードを示している。さらに図2を参照すると、
固定部材7は例えば溶接によって互いに結合されたフラ
ンジ側固定部材7aと機関側固定部材7bとを具備す
る。フランジ側固定部材7aは機関本体1側に位置する
集合部側フランジ6に例えば溶接により固定され、一方
機関側固定部材7bは機関本体1に例えばボルト締めに
より固定される。この固定部材7は機関1が駆動された
ときの排気マニホルド2の振動を低減するよう作用す
る。
【0007】さらに、機関本体1側に位置しかつ溶接ビ
ード8に隣接する集合部4の壁面には排気マニホルド2
のガス流通空間9内に向けて窪んでいる窪み10が形成
される。この窪み10はその曲率が連続的に変化するよ
うに形成される。
【0008】ところで、機関1が駆動されてガス流通空
間9内に高温の排気ガスが流通するようになるとマニホ
ルド温度が高くなって排気マニホルド2が枝管3から集
合部4に向かう方向に熱膨張する。ところがこのとき集
合部側フランジ6は機関本体1側において固定部材7に
より固定されており、この固定部材7は比較的低温であ
るので排気マニホルド2の湾曲内周面2aにおける熱膨
張が固定部材7により制限されるようになる。これに対
し、排気マニホルド2の湾曲外周面2bにおける熱膨張
は比較的自由であり、その結果機関本体1側に位置する
溶接ビード8、特に集合部4壁面と溶接ビード8間の界
面に大きな歪みが生じる恐れがある。この界面に過度の
歪みが生じるとこの界面に亀裂が生じて排気マニホルド
2の耐久性が悪化する恐れがある。そこで、本実施例で
は機関本体1側に位置しかつ溶接ビード8に隣接する集
合部4の壁面に窪み10を形成することによってこの窪
み10において集合部4の壁面が歪みやすくなるように
し、マニホルド温度が高いときにこの窪み10が歪むこ
とによって集合部4壁面と溶接ビード8間の界面に生じ
る歪みを低減するようにしている。すなわち、マニホル
ド温度が高いときには図4において実線で示すように集
合部4壁面と溶接ビード8間の界面に歪みが生じると共
に窪み10にも歪みが生じ、すなわち一対の部分Fに歪
みが生じるので窪み10を設けない場合に比べて集合部
4壁面と溶接ビード8間の界面に生じる歪みを低減する
ことができる。その結果この界面において亀裂が生じる
のを阻止することができ、したがって排気マニホルド2
の耐久性を向上させることができる。なお、図4におい
て破線はマニホルド温度が低いとき、例えば機関1の停
止時を示している。
【0009】本実施例において排気マニホルド2は例え
ばプレス成形によって成形された一対のマニホルド半体
を互いに結合することにより構成できる。この場合マニ
ホルド半体をプレス成形する際に窪み10を同時に成形
でき、したがって窪み10を容易に形成することができ
る。
【0010】図5および図6に別の実施例を示す。この
実施例において図1から図4を参照して説明した実施例
と同様の構成要素は同一の番号で示す。図5および図6
を参照すると、湾曲内周面2aを構成する集合部4、す
なわち機関本体1側に位置する集合部4には補強部材1
1が設けられる。この補強部材11は下端の周縁部が溶
接ビード8において集合部側フランジ6および集合部4
壁面と一体的に溶接され、また補強部材11は機関本体
1側に位置する集合部4壁面に接するように設けられ
る。
【0011】マニホルド温度が高くなって排気マニホル
ド2が熱膨張すると本実施例においても集合部4の壁面
と溶接ビード8間の界面に歪みが生じる。しかしなが
ら、本実施例ではさらに補強部材11と溶接ビード8間
の界面にも歪みが生じ、すなわち図7に示すように一対
の部分Fに歪みが生じるようになる。その結果溶接ビー
ド8に生じる歪みを2ヵ所に分散させることができるの
でそれぞれの界面における歪みを低減することができ、
したがって集合部4壁面と溶接ビード8間の界面に亀裂
が生じるのを阻止できる。このため、排気マニホルド2
の耐久性を向上させることができる。
【0012】図8および図9に補強部材11の別の実施
例を示す。この実施例において、補強部材11の下端の
周縁部は機関本体1側に位置する集合部側フランジ6お
よび集合部4壁面と一体的に溶接され、残りの周縁部は
溶接ビード12を介して集合部4壁面に溶接される。
【0013】ところで図5および図6に示した実施例に
おいて、溶接ビード8に歪みが生じて溶接ビード8が塑
性変形した場合、次いでマニホルド温度が低下すると集
合部4は収縮して元の状態に戻り、これに対し溶接ビー
ド8は塑性変形したままであり、その結果補強部材11
の上端が集合部4の壁面から離れて補強部材11が集合
部4壁面に接しなくなってしまう。この場合再びマニホ
ルド温度が高くなって集合部4および溶接ビード8に歪
みが生じると補強部材11と溶接ビード8間の界面に生
じる歪みが小さくなり、すなわち集合部4壁面と溶接ビ
ード8間の界面に生じる歪みを低減できず、その結果溶
接ビード8に亀裂が生じる恐れがある。ところが、図8
および図9に示した実施例では補強部材11の全ての周
縁部が集合部4壁面に溶接されているので溶接ビード8
が塑性変形し次いでマニホルド温度が低下した場合に補
強部材11が集合部4壁面から離れるのを阻止できる。
その結果、補強部材11と溶接ビード8間の界面に生じ
る歪みを確保して集合部4壁面と溶接ビード8間の界面
に生じる歪みを低減することができる。さらに、本実施
例では集合部4壁面と溶接ビード12間の界面にも歪み
が生じるようになり、したがって図10に示す3ヵ所の
部分Fに歪みを分散させることができ、したがって排気
マニホルド2の耐久性をさらに向上させることができ
る。
【0014】ところで、本実施例では図11に示すよう
に補強部材11を集合部側フランジ6と一体的に、例え
ば鋳造または鍛造により形成するようにしている。図1
1を参照すると、補強部材11は溝部13を介して集合
部側フランジ6と一体的に形成される。この溝部13で
は補強部材11の肉厚が小さくなっており、このためこ
の溝部13において溶接を行うことによって補強部材1
1および集合部側フランジ4を集合部4壁面と一体的に
溶接することができる。このため、排気マニホルド2を
構成するための部品点数を減少でき、また製造工程を減
少できる。さらに、集合部4壁面に対する補強部材11
の位置決めを容易に行うことができる。
【0015】しかしながら、図12に示すように補強部
材11を集合部側フランジ6とは別個に形成することも
できる。図12に補強部材11を集合部側フランジ6と
別個に形成した場合の排気マニホルド2の製造工程を示
す。この場合、まず図12(A)に示すように排気マニ
ホルド2本体が予め定められた形状に成形され、次いで
図12(B)に示すように機関本体1側に位置する集合
部4壁面に補強部材11がその上端縁において溶接され
る。次いで、図12(C)に示すように枝管3には枝管
側フランジ5が溶接され、集合部4には集合部側フラン
ジ6が溶接される。この場合集合部4壁面、集合部側フ
ランジ6および補強部材11を一体的に溶接することが
できるので排気マニホルド2の製造工程を簡単にするこ
とができる。また、集合部側フランジ6は上端の位置が
補強部材11の下端の位置と一致するように位置決めす
ればよく、したがって集合部4に対する集合部側フラン
ジ6の位置決めを容易にすることができる。
【0016】図13に補強部材11のさらに別の実施例
を示す。図13を参照すると、補強部材11の下端縁は
集合部側フランジ6の上端面に溶接ビード14を介して
溶接され、補強部材11の上端縁は集合部4壁面に溶接
ビード12を介して溶接され、したがって本実施例にお
いて補強部材11は機関本体1側に位置する溶接ビード
8を被いつつ溶接ビード8から離間して設けられる。ま
た、上端縁と下端縁間の補強部材11には溶接ビード8
に向かう湾曲部15が形成されている。
【0017】この実施例では、排気マニホルド2が熱膨
張すると集合部4壁面と溶接ビード8間の界面に歪みが
生じると共に集合部4壁面と溶接ビード12間の界面に
も歪みが生じ、さらに補強部材11の湾曲部15にも歪
みが生じるようになる。すなわち、図14に示す3ヵ所
の部分Fに歪みを分散させることができる。その結果集
合部4壁面と溶接ビード8間の界面に生じる歪みを低減
することができるので排気マニホルド2の耐久性を向上
させることができる。また、本実施例において補強部材
11は機関本体1側に位置する溶接ビード8を被うよう
に設けられており、したがって機関本体1側に位置する
溶接ビード8に亀裂が生じた場合でもガス流通空間9内
を流通する排気ガスが外部に漏れるのを阻止することが
できる。
【0018】図15に補強部材11のさらに別の実施例
を示す。図15を参照すると、補強部材11の下端縁は
この実施例においても溶接ビード14を介して集合部側
フランジ6の上端面に溶接される。しかしながら、補強
部材11の上端縁は集合部4壁面に溶接されず、すなわ
ち補強部材11の上端縁からわずかばかり下方に位置す
る補強部材11壁面において溶接ビード12を介し集合
部4壁面に溶接される。また、図13に示した実施例と
同様に上端縁と下端縁間の補強部材11には溶接ビード
8に向かう湾曲部15が形成されている。
【0019】この実施例においても、排気マニホルド2
が熱膨張すると集合部4壁面と溶接ビード8間の界面に
歪みが生じると共に集合部4壁面と溶接ビード12間の
界面にも歪みが生じ、さらに補強部材11の湾曲部15
にも歪みが生じる。本実施例ではさらに、補強部材11
と溶接ビード12間の界面にも歪みが生じ、その結果図
16に示す4ヵ所の部分Fに歪みを分散させることがで
きる。このため、集合部4壁面と溶接ビード8間の界面
に生じる歪みを低減することができるので排気マニホル
ド2の耐久性をさらに向上させることができる。
【0020】図17に固定部材7の別の実施例を示す。
上述の、例えば図1に示した実施例ではフランジ側固定
部材7aと機関側固定部材7bとは互いに固定されてい
る。このため、排気マニホルド2の湾曲内周面2aにお
ける排気マニホルド2壁面の熱膨張が制限され、その結
果機関本体1側に位置する溶接ビード8に大きな歪みが
生じる一因となっている。そこで図17に示した実施例
ではフランジ側固定部材7aと機関側固定部材7bとを
互いにボルト締めにより結合することによって湾曲内周
面2aにおける排気マニホルド2壁面の熱膨張をできる
だけ制限しないようにしている。すなわち、マニホルド
温度が高くなって湾曲外周面2bにおける熱膨張が湾曲
内周面2aにおける熱膨張よりも大きい場合フランジ側
固定部材7aがボルト周りに回転し、その結果機関本体
1側に位置する溶接ビード8に作用する応力を低減でき
る。したがってこの溶接ビード8に生じる歪みを低減す
ることができるので排気マニホルド2の耐久性を向上さ
せることができる。
【0021】また図17に示した実施例では、図18に
示すようにフランジ側固定部材7aと機関側固定部材7
bとの結合部においてこれら間に間隙16を設けてい
る。ところで図19を参照すると、本実施例では図19
における右側周面の全長LRは図19における左側周面
の全長LLよりも長くなっており、このため排気マニホ
ルド2が熱膨張するときには図19における右側周面の
熱膨張量が左側周面の熱膨張量よりも大きくなる。とこ
ろが本実施例では、この場合間隙16が小さくなるよう
にフランジ側固定部材7aが歪むので図19における右
側周面周りの溶接ビード8に過度の歪みが生じるのを阻
止できる。したがって排気マニホルド2の耐久性をさら
に向上させることができる。
【0022】図17に示した実施例では、機関側固定部
材7bは帯板状または棒状をなすよう形成されている。
しかしながら、図20に示すように機関側固定部材7b
に関節部7cを設けるようにしてもよい。この場合湾曲
内周面2aにおける熱膨張の制限をさらに低減でき、し
たがってマニホルド温度が高いときに溶接ビード8に生
じる歪みをさらに低減できる。
【0023】また図17に示した実施例において、機関
側固定部材7bのフランジ側固定部材7aとの結合穴7
dを、図21に示すように長軸が排気マニホルド2の熱
膨張方向に延びる長円形状にしてもよい。この場合、排
気マニホルド2が熱膨張するとフランジ側固定部材7a
が機関側固定部材7bに対し鉛直方向に摺動することに
よって機関本体1側に位置する溶接ビード8に作用する
応力が低減される。したがってこの溶接ビード8に生じ
る歪みを低減することができるので排気マニホルド2の
耐久性を向上させることができる。
【0024】図22に機関側固定部材7bの別の実施例
を示す。図22を参照すると、機関側固定部材7bは捻
じり部17を備えかつ可撓性を備えた帯板から構成され
る。本実施例において、マニホルド温度が高くなって湾
曲外周面2bにおける熱膨張が湾曲内周面2aにおける
熱膨張よりも大きいときフランジ側固定部材7aが機関
側固定部材7bとの結合部において回転し、またこのと
き機関側固定部材7bが捻じり部17と機関側結合穴7
e間において撓うので機関本体1側に位置する溶接ビー
ド8に作用する応力を低減できる。
【0025】図23に別の実施例を示す。図23を参照
すると、この実施例では一対の固定部材7が設けられ、
これら固定部材7の各フランジ側固定部材7aは集合部
側フランジ6の機関長手軸線方向側にそれぞれ固定され
る。次に図24を参照して各フランジ側固定部材7aの
取付け位置について説明する。
【0026】図24を参照すると、DMは集合部4にお
けるマニホルド2の直径、Daはフランジ側固定部材7
aから溶接ビード8における集合部4の内周縁4aまで
の距離、Dbはフランジ側固定部材7aから溶接ビード
8における集合部4の外周縁4bまでの距離、Laは図
24における排気マニホルド2の湾曲内周面2aの全
長、すなわち枝管側フランジ5から集合部側フランジ6
に到る湾曲内周面2aの長さ、Lbは図24における排
気マニホルド2の湾曲外周面2bの全長、すなわち枝管
側フランジ5から集合部側フランジ6に到る湾曲外周面
2bの長さをそれぞれ示す。ところで本実施例におい
て、排気マニホルド2が熱膨張したときに集合部内周縁
4aにおける溶接ビード8に作用する応力Faは次式で
表される。 Fa=Da・La・T・α・E ここでTはマニホルド温度、αは排気マニホルド2の線
膨張係数、Eは排気マニホルド2の弾性係数をそれぞれ
示す。これに対し、集合部外周縁4bにおける溶接ビー
ド8に作用する応力Fbは次式で表される。 Fb=Db・Lb・T・α・E
【0027】したがって、Fa=Fbとなるように距離
Da,Dbを定めることによって、すなわちFa=Fb
となるようにフランジ側固定部材7aの取付け位置を定
めることによって溶接ビード8に曲げモーメントが作用
するのを阻止できる。そこで本実施例では距離Da,D
bを以下のように定めている。 Da=DM・Lb/(La+Lb) Db=DM・La/(La+Lb) その結果、溶接ビード8に大きな歪みが生じるのが阻止
でき、したがって排気マニホルド2の耐久性を向上させ
ることができる。
【0028】図25に別の実施例を示す。図25を参照
すると、この実施例において排気マニホルド2は第1集
合部21を備えた第1マニホルド23と第2集合部22
を備えた第2マニホルド24とから構成される。これら
集合部21,22は共通の集合部側フランジ6に結合さ
れ、第1集合部21は溶接ビード25を介し、第2集合
部22は溶接ビード26を介し、それぞれ溶接される。
また、図23に示した実施例と同様に一対の固定部材7
が設けられ、これら固定部材7の各フランジ側固定部材
7aは集合部側フランジ6の機関長手軸線方向側にそれ
ぞれ固定される。次に図26を参照して各フランジ側固
定部材7aの取付け位置について説明する。
【0029】図26を参照すると、D0は溶接ビード2
5,26における第1マニホルド23の中心軸線から第
2マニホルド24の中心軸線までの距離、D1はフラン
ジ側固定部材7aから溶接ビード25における第1マニ
ホルド23の中心軸線までの距離、D2はフランジ側固
定部材7aから溶接ビード26における第2マニホルド
24の中心軸線までの距離、L1は図26における第1
マニホルド23の中心軸線長さ、L2は図26における
第2マニホルド24の中心軸線長さをそれぞれ示す。と
ころで本実施例において、排気マニホルド2が熱膨張し
たときに溶接ビード25に作用する応力F1と、溶接ビ
ード26に作用する応力F2と、はそれぞれ次式で表さ
れる。 F1=D1・L1・T・α・E F2=D2・L2・T・α・E
【0030】ところで、本実施例におけるように一対の
集合部21,22を設けた場合、例えば図1に示した実
施例におけるようにフランジ側固定部材7aを集合部側
フランジ6の機関本体1側に取付けるとF1>F2とな
って溶接ビード25,26に曲げモーメントが作用し、
その結果溶接ビード25の機関本体1側部分および溶接
ビード26の機関本体1側部分に大きな歪みが生じるよ
うになる。そこで本実施例ではF1=F2となるように
距離D1,D1を定めることによって、すなわちF1=
F2となるようにフランジ側固定部材7aの取付け位置
を定めることによって溶接ビード25,26に曲げモー
メントが作用するのを低減するようにしている。すなわ
ち距離D1,D2を以下のように定めている。 D1=D0・L2/(L1+L2) D2=D0・L1/(L1+L2) その結果、溶接ビード25,26に大きな歪みが生じる
のが阻止でき、したがって排気マニホルド2の耐久性を
向上させることができる。
【0031】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、排気マニホ
ルドが熱膨張するとき窪ませられた集合部壁面も歪むの
で機関本体側に位置するフランジ結合部に生じる歪みを
低減でき、したがって排気マニホルドの耐久性を向上さ
せることができる。請求項2に記載の発明では、補強部
材により機関本体側に位置するフランジ結合部に生じる
歪みを低減でき、したがって排気マニホルドの耐久性を
向上させることができる。請求項3に記載の発明ではさ
らに、排気マニホルドの組立てを容易に行うことができ
る。請求項4に記載の発明では、集合部内周縁に作用す
る応力と集合部外周縁に作用する応力とがほぼ釣り合う
ように固定部材の取付け位置が定められるので機関本体
側に位置するフランジ結合部に生じる歪みを低減でき、
したがって排気マニホルドの耐久性を向上させることが
できる。請求項5に記載の発明では、第1マニホルドの
フランジ結合部に作用する応力と第2マニホルドのフラ
ンジ結合部に作用する応力とがほぼ釣り合うように固定
部材の取付け位置が定められるので機関本体側に位置す
る各フランジ結合部に生じる歪みを低減でき、したがっ
て排気マニホルドの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】機関本体側からみた排気マニホルドの正面図で
ある。
【図2】図1に示した排気マニホルドの側面図である。
【図3】図2のA部の部分拡大断面図である。
【図4】排気マニホルドが熱膨張したときの歪みを説明
する図3と同様な部分拡大図である。
【図5】別の実施例を示す排気マニホルドの側面図であ
る。
【図6】図5に示した排気マニホルドの部分拡大断面図
である。
【図7】図5に示した排気マニホルドが熱膨張したとき
の歪みを説明する図6と同様な部分拡大図である。
【図8】さらに別の実施例を示す排気マニホルドの側面
図である。
【図9】図8に示した排気マニホルドの部分拡大断面図
である。
【図10】図8に示した排気マニホルドが熱膨張したと
きの歪みを説明する図9と同様な部分拡大図である。
【図11】集合部側フランジの斜視図である。
【図12】別の実施例における排気マニホルドの製造工
程を示す図である。
【図13】さらに別の実施例を示す排気マニホルドの部
分拡大断面図である。
【図14】図13に示した排気マニホルドが熱膨張した
ときの歪みを説明する図13と同様な部分拡大図であ
る。
【図15】さらに別の実施例を示す排気マニホルドの部
分拡大断面図である。
【図16】図15に示した排気マニホルドが熱膨張した
ときの歪みを説明する図15と同様な部分拡大図であ
る。
【図17】固定部材の別の実施例を示す排気マニホルド
の側面図である。
【図18】図17の線XVIII−XVIIIに沿って
みた断面図である。
【図19】機関本体側からみた排気マニホルドの正面図
である。
【図20】固定部材のさらに別の実施例を示す排気マニ
ホルドの側面断面図である。
【図21】機関側固定部材の別の実施例を示す図であ
る。
【図22】機関側固定部材のさらに別の実施例を示す図
である。
【図23】さらに別の実施例を示す排気マニホルドの頂
面図である。
【図24】図23に示した排気マニホルドの側面図であ
る。
【図25】さらに別の実施例を示す排気マニホルドの頂
面図である。
【図26】図25に示した排気マニホルドの側面図であ
る。
【図27】従来の排気マニホルドを示す図であり、
(A)は側面図、および(B)は図27(A)のA′部
分の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1…機関本体 2…排気マニホルド 2a…排気マニホルドの湾曲内周面 2b…排気マニホルドの湾曲外周面 3…枝管 4…集合部 6…集合部側フランジ 7…固定部材 7a…フランジ側固定部材 8…溶接ビード 10…窪み 11…補強部材 21…第1集合部 22…第2集合部 23…第1マニホルド 24…第2マニホルド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽島 孝志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 白谷 和彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 岩永 省吾 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 西野 和彰 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 縄田 英次 愛知県豊田市高丘新町天王1番地 アイ シン高丘株式会社内 (56)参考文献 実開 昭61−173717(JP,U) 実開 昭61−99624(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 7/10 F01N 7/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マニホルド集合部にフランジを結合し、
    機関本体にマニホルドを固定するための固定部材を機関
    本体側に位置する該フランジ部分に取付けた内燃機関の
    排気マニホルドにおいて、上記フランジに隣接しかつ機
    関本体側に位置する集合部の壁面をマニホルドのガス流
    通空間内に窪ませた内燃機関の排気マニホルド。
  2. 【請求項2】 マニホルド集合部にフランジを結合し、
    機関本体にマニホルドを固定するための固定部材を機関
    本体側に位置する該フランジ部分に取付けた内燃機関の
    排気マニホルドにおいて、上記機関本体側に位置するフ
    ランジ結合部を補強部材により補強した内燃機関の排気
    マニホルド。
  3. 【請求項3】 上記補強部材を上記フランジと一体的に
    形成した請求項2に記載の内燃機関の排気マニホルド。
  4. 【請求項4】 マニホルド集合部にフランジを結合し、
    機関本体にマニホルドを固定するための固定部材を該フ
    ランジに取付けた内燃機関の排気マニホルドにおいて、
    固定部材からフランジ結合部における集合部外周縁まで
    の距離と固定部材からフランジ結合部における集合部内
    周縁までの距離との比が機関長手軸線に対し直角をなす
    横断面上におけるマニホルドの湾曲内周面の全長と該横
    断面上におけるマニホルドの湾曲外周面の全長との比に
    ほぼ一致するように固定部材の取付け位置を定めた内燃
    機関の排気マニホルド。
  5. 【請求項5】 一対のマニホルド集合部に共通のフラン
    ジを結合し、機関本体にマニホルドを固定するための固
    定部材を該フランジに取付けた内燃機関の排気マニホル
    ドにおいて、上記一対の集合部を機関本体の長手軸線に
    対し直角をなす横断面内において互いに間隔を隔てて配
    置し、固定部材からフランジ結合部における第1の集合
    部を備えた第1のマニホルドの中心軸線までの距離と固
    定部材からフランジ結合部における第2の集合部を備え
    た第2のマニホルドの中心軸線までの距離との比が上記
    横断面上における該第2マニホルドの中心軸線長さと上
    記横断面上における該第1マニホルドの中心軸線長さと
    の比にほぼ一致するように固定部材の取付け位置を定め
    た内燃機関の排気マニホルド。
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