JP3282375B2 - 相補型絶縁ゲート電界効果トランジスタ - Google Patents

相補型絶縁ゲート電界効果トランジスタ

Info

Publication number
JP3282375B2
JP3282375B2 JP13659294A JP13659294A JP3282375B2 JP 3282375 B2 JP3282375 B2 JP 3282375B2 JP 13659294 A JP13659294 A JP 13659294A JP 13659294 A JP13659294 A JP 13659294A JP 3282375 B2 JP3282375 B2 JP 3282375B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
type
channel
effect transistor
gate field
field effect
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13659294A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07321220A (ja
Inventor
竜一郎 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP13659294A priority Critical patent/JP3282375B2/ja
Publication of JPH07321220A publication Critical patent/JPH07321220A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3282375B2 publication Critical patent/JP3282375B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アナログ回路部、また
はアナログ回路とデジタル回路とを同時に混載した回路
部に用いるMOS型電界効果トランジスタ(MOSFET)に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】集積回路装置に使われる相補型MOSFET
(以下CMOSと略す)はpチャネルMOSFETとnチャネルMO
SFETとにより構成されるものである。従来、ゲート電極
に使用する材料をn+ ポリシリコンとするか、p+ ポリ
シリコンとするかでCMOSには次の2種類の構成だけが考
えられていた。すなわち、 (1) ゲート電極にn+ ポリシリコンを使用すると、nチ
ャネルMOSFETは表面チャネル型となり、pチャネルMOSF
ETは埋め込みチャネル型となる。 (2) ゲート電極にn+ ポリシリコンとp+ ポリシリコン
とをそれぞれ使用すると、nチャネルMOSFETはn+ ポリ
シリコンゲートで表面チャネル型になり、pチャネルMO
SFETはp+ ポリシリコンゲートで表面チャネル型とな
る。
【0003】ここで(2) のようにn+ ポリシリコンとp
+ ポリシリコンとを使用すると、CMOS製造工程は複雑に
なり、製造コストを上昇させる。しかし、このCMOSはp
チャネルMOSFETを表面チャネル型にすることができ、短
チャネル効果に対して有利である。一般に、MOSFETをサ
ブミクロン域以下に微細化するとしきい値電圧(スレッ
ショルド電圧、以下Vthと記す)の低下、Vthのドレイ
ン電圧依存性の増大、及びサブスレッショルド域のリー
ク電流の増大という現象等が現れ、これらの微細化に対
する悪影響を短チャネル効果と呼んでいる。微細化する
ことにより現れるこの短チャネル効果に対しては、埋め
込みチャネル型より表面チャネル型の方が強い。それは
表面チャネル型の方が、ドレイン電流がSiO2/Si 界面近
傍を流れ、ドレイン電圧の影響を受けにくいからであ
る。
【0004】実際には、埋め込みチャネル型のpチャネ
ルMOSFETでも、例えば特公平4-82064 号公報で提案され
ている第7図(本説明における図9)のように工夫する
ことにより、サブミクロン域までの微細化にも対応でき
る。なお、図9において、16はp型ソース/ドレイン
領域、17はゲート電極、18はゲート酸化膜、19は
側壁酸化膜、20はソース/ドレイン領域と同導電型の
p型チャネル領域、21はチャネル領域と反対導電型の
n型高濃度不純物層、22はn型ウェルである。この図
9の埋め込みpチャネル型MOSFETは高濃度不純物層21
を形成することにより、ドレイン電圧によるポテンシャ
ルの伸びを抑制し、短チャネル効果をある程度は抑制で
きる。しかし、本質的に埋め込みチャネルタイプは短チ
ャネル効果に弱い。それでデジタル回路のような高速、
高集積、低消費電力化を求められる回路において、pチ
ャネルMOSFETも微細化に対して有利な表面チャネル型に
しようという傾向にある。
【0005】ところで、アナログ回路に使用されるMOSF
ETについては、微細化よりもプロセスの安定化、高精度
化が重要である。それはアナログ回路においてはMOSFET
の製造工程によるばらつき(MOSFETのペア性など)が、
即、回路性能の低下に直結するからである。このためア
ナログ回路に使用されるMOSFETのゲート長は一般に数μ
m以上として性能を維持している。これはデジタル回路
に用いられるMOSFETのゲート長(1μm以下)に比べて
十分に大きい値となっており改善が望まれる点である。
【0006】また、アナログ回路用のCMOSに要求される
性能としては、MOSFETのペア性の他に、MOSFETの内部ノ
イズがある。特にMOSFETはバイポーラトランジスタに比
べて内部ノイズが大きく、実用上問題がある。先に述べ
た(1) のようなnチャネルMOSFETが表面チャネル型、p
チャネルMOSFETが埋め込みチャネル型の場合や、(2)の
ようなnチャネルMOSFETとpチャネルMOSFETが共に表面
チャネル型の場合において、これらは微細化に注目した
改良がされてきてはいるが、内部ノイズの低減という観
点での改良はなされてこなかった。前記の特公平4-8206
4 号公報についても、短チャネル効果を抑制する(微細
化を達成する)目的のためのものであって、内部ノイズ
の低減については考えられていない。このため従来はMO
SFETで内部ノイズを低減する方法としてゲート面積を大
きくする方法が取られていた。一般に、MOSFETの内部雑
音はゲート面積に反比例すると報告されていて(例えば
IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES, VOL.ED-29,
NO.6, JUNE 1982 )、その他には内部ノイズを低減する
有効な方法がなかったので、内部ノイズを低減するた
め、およびMOSFETのペア性を向上させるためにゲート面
積を大きくしていた。従って特にアナログ回路において
集積度を上げることがノイズ問題で阻害されているとい
う問題があった。また、内部ノイズが問題となるアナロ
グ回路においてはノイズの少ないことが判っている結晶
性の良い領域を利用するバイポーラトランジスタが使用
されてきた。
【0007】ところで、アナログ回路とデジタル回路を
混載した回路(アナログ/デジタル混載回路)でアナロ
グ回路部、デジタル回路部が共にCMOSで構成されている
場合は、従来デジタル回路部のCMOSの構成がそのままア
ナログ回路部まで使用されていた。即ち、先に述べた
(1) のようなnチャネルMOSFETが表面チャネル型、pチ
ャネルMOSFETが埋め込みチャネル型の場合はデジタル回
路部とアナログ回路部共に(1) のCMOSの構成が使用され
ていた。また、先に述べた(2) のようなnチャネルMOSF
ETとpチャネルMOSFETが共に表面チャネル型の場合にお
いては、そもそもデジタル回路部に要求される性能(素
子の微細化による高速、高集積、低消費電力化)のため
にpチャネルMOSFETを表面チャネル型にしたのである
が、(2) のCMOSの構成がデジタル回路部のみならず、ア
ナログ回路部にも使用されてきた。このためにアナログ
回路部の内部ノイズを低減する特別な手段は取られてお
らず、内部ノイズを低減するためにはアナログ回路部の
ゲート面積を大きくしていた。それでも内部ノイズが問
題となる場合では、アナログ回路部はバイポーラトラン
ジスタ、デジタル回路部はCMOSが使われる回路が取られ
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アナロ
グ回路においてCMOSを使用する場合、内部ノイズを低減
するためにゲート面積を大きくすることを述べたが、こ
れはアナログ回路のチップ面積を増大させ、製品コスト
を上昇させるという問題点があった。さらに、ゲート面
積を大きくすると、ゲート酸化膜容量とソース、ドレイ
ンの接合容量等が増え、動作速度を低下させる現象が生
じると共に、消費電力を増大させるという問題点もあっ
た。また、アナログ回路においてバイポーラトランジス
タを使用する場合、バイポーラトランジスタはベース電
流を流して素子を動作させるために、CMOSに比べて本質
的に消費電力が大きく、さらに入力インピーダンスを大
きくできないという問題点があった。そして、一般にバ
イポーラトランジスタの製造工程にはシリコン基板上に
シリコンをエピタキシャル成長させる工程があり、この
工程のためにCMOS製造工程よりも製造コストが高いとい
う問題点もあった。
【0009】また、アナログ/デジタル混載回路におい
て、アナログ回路部、デジタル回路部を共にCMOSで製造
した場合、アナログ回路部のノイズを低減するために、
アナログ回路部のMOSFETのゲート面積を大きくする必要
があり、結局、チップ面積を増大させ、製造コストを上
昇させるという問題点があった。さらに、ゲート面積を
大きくすると、ゲート酸化膜容量とソース、ドレインの
接合容量等が増え、動作速度の低下及び消費電力の増大
という問題点もあった。また、アナログ/デジタル混載
回路において、アナログ回路部をバイポーラトランジス
タで、そしてデジタル回路部をCMOSで製造した場合、バ
イポーラトランジスタの製造工程とCMOSの製造工程の2
種類の製造工程が同一チップに対して必要になり、この
ために製造工程が非常に複雑になり、製造コストを大幅
に上昇させるという問題があった。さらに、消費電力や
入力インピーダンスの問題も存在している。また、アナ
ログ/デジタル混載回路において先に述べた(2) のよう
にnチャネルMOSFETとpチャネルMOSFETを共に表面チャ
ネル型にした場合、デジタル回路部に要求される性能
(素子の微細化による高速、高集積、低消費電力化)を
満足することはできるが、アナログ回路部に要求される
性能(内部ノイズの低減およびゲート面積の縮小)に関
しては満足できず、つまりアナログ回路部とデジタル回
路部に要求される異なる性能を同時に満足できないとい
う問題点があった。
【0010】従って本発明の目的は、アナログ回路及び
アナログ/デジタル混載回路においてアナログ回路部に
使用されるCMOSの内部ノイズを低減する構成を提供し、
CMOSの内部ノイズの低減とゲート面積の縮小を同時に達
成できるアナログ回路用のCMOSを提供することである。
また本発明の目的は、アナログ回路及びアナログ/デジ
タル混載回路において内部ノイズの問題でアナログ回路
部にバイポーラトランジスタを使用しなくても済むよう
にするアナログ回路用のCMOSを提供することである。さ
らに本発明の目的は、アナログ/デジタル混載回路にお
いてはアナログ回路部に要求される性能(内部ノイズの
低減及びゲート面積の縮小)とデジタル回路部に要求さ
れる性能(素子の微細化による高速、高集積、低消費電
力化)を同時に満足するアナログ/デジタル混載回路用
のCMOSを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明の構成は、本発明のアナログ回路部のトランジ
スタがCMOSで構成されていて、ゲート電極にはn+ ポリ
シリコンとp+ ポリシリコンがそれぞれ使用されてお
り、nチャネルMOSFETはp+ ポリシリコンゲートを用い
ることにより埋め込みnチャネル型にしてあり、pチャ
ネルMOSFETはn+ポリシリコンゲートを用いることによ
り埋め込みpチャネル型にしてある。また別の構成は、
アナログ/デジタル混載回路のトランジスタがCMOSで構
成されていて、ゲート電極にはn+ ポリシリコンまたは
+ ポリシリコンが使用されており、アナログ回路部の
nチャネルMOSFETはp+ ポリシリコンゲートを用いるこ
とにより埋め込みnチャネル型にしてあり、pチャネル
MOSFETはn+ ポリシリコンゲートを用いることにより埋
め込みチャネル型にしてある。そして、デジタル回路部
のnチャネルMOSFETはn+ ポリシリコンゲートを用いる
ことにより表面チャネル型にしてあり、pチャネルMOSF
ETはp+ ポリシリコンゲートを用いることにより表面チ
ャネル型にしてあることが特徴である。
【0012】
【作用】本発明の作用は次に示す実験事実に基づいてな
されていることを説明する。図8は、表面チャネル型、
埋め込みチャネル型それぞれのMOSFETの内部ノイズの測
定結果である。内部ノイズは10Hzでの入力換算雑音電
圧密度として縦軸に示している。また、横軸はゲート電
圧Vg を示しており、しきい値電圧Vthを差し引く(V
g −Vthの絶対値)ことにより、素子のVthのズレを補
正してある。測定条件としては、アナログ回路における
素子が飽和領域で使われるので、各ゲート電圧に対して
飽和領域で内部ノイズを測定している。実線は表面チャ
ネル型MOSFETの測定結果であり、破線は埋め込みチャネ
ル型MOSFETの測定結果である。どちらもゲート長、ゲー
ト幅、ゲート酸化膜厚は同じ設定である。結果は、どの
ゲート電圧に対しても埋め込みチャネル型の方が内部ノ
イズが小さく、また、最大で70%程度埋め込みチャネ
ル型の方が内部ノイズが小さいことが明らかとなってい
る。
【0013】これは定性的には次のように説明される。
表面チャネル型MOSFETにおいてドレイン電流はSiO2/Si
界面近傍を流れる。それに対して埋め込みチャネル型MO
SFETではドレイン電流はSiO2/Si界面近傍から広がって
流れる。また、SiO2/Si界面近傍は格子欠陥が多く、格
子欠陥はチャネル領域を流れている電流のキャリアをラ
ンダムに捕獲、放出し、これにより電流の密度揺らぎが
起き、内部ノイズが発生していると考えられている。こ
れらのことより、埋め込みチャネル型MOSFETはSiO2/Si
界面近傍から広がって電流が流れているので、表面チャ
ネル型に比べてSiO2/Si界面近傍の影響を受けにくいと
考えられ、内部ノイズが小さいと予測される。この予測
がほぼ正しいことが図8の実測データで示された訳であ
る。
【0014】
【発明の効果】この実験事実に基づいて本発明の効果に
ついて説明する。本発明の請求項1によれば、p型、n
型共に埋め込みチャネル型の構成としたので、各チャネ
ルの深い領域を電流が流れ、内部ノイズが発生しにくい
相補型絶縁ゲート電界効果トランジスタとなる。また、
従来のCMOS構成のアナログ回路に比べて内部ノイズが少
なく、かつゲート面積の小さい集積度をあげた回路が実
現する。また、アナログ/デジタル混載回路でアナログ
回路に埋め込みチャネル型が用いられるので、アナログ
回路における内部ノイズが低減される。さらに請求項2
によれば、埋め込みチャネル型と表面チャネル型とを同
時に形成するものでも、埋め込みチャネル型による内部
ノイズの低減効果があり、請求項3に示すようにアナロ
グ/デジタル混載回路においてアナログ回路部に埋め込
みチャネル型、デジタル回路部に表面チャネル型を用い
ることで、デジタル回路部に要求される高速性等の性能
とアナログ回路部に要求される性能とを同時に満足させ
ることができる。
【0015】つまり、アナログ回路及びアナログ/デジ
タル混載回路のアナログ回路部において、nチャネルMO
SFET、pチャネルMOSFET共に埋め込みチャネル型にする
ことにより、従来技術で述べた(1) のような場合におい
てnチャネルMOSFETが埋め込みチャネル型にされること
によりnチャネルMOSFETの内部ノイズを大幅に低減す
る。また、従来技術で述べた(2) ような場合においてn
チャネルMOSFETとpチャネルMOSFETとが共に埋め込みチ
ャネル型にされることによりnチャネルMOSFETとpチャ
ネルMOSFET共に内部ノイズを大幅に低減する。
【0016】そしてアナログ/デジタル混載回路におい
てアナログ回路部のnチャネルMOSFET、pチャネルMOSF
ET共に埋め込みチャネル型にし、デジタル回路部のnチ
ャネルMOSFET、pチャネルMOSFET共に表面チャネル型に
すると、アナログ回路部に要求される性能(内部ノイズ
の低減及びゲート面積の縮小)を埋め込みチャネル型で
満足でき、デジタル回路部に要求される性能(素子の微
細化による高速、高集積、低消費電力化)を表面チャネ
ル型で満足できる。に比べて内部ノイズを低減でき、同
時にゲート面積を小さくできる。これによりチップ面積
の増大によるコスト上昇を避けると共に、動作速度の向
上、低消費電力化を達成することができる。
【0017】また従来、アナログ回路部にバイポーラト
ランジスタを使用している場合、本発明を適用すること
でCMOSで製造できる場合もあり、この場合はバイポーラ
トランジスタを使用する従来構成に対して、低消費電
力、高入力インピーダンス及び製造コストの低減を実現
できる。特に、アナログ/デジタル混載回路においてア
ナログ回路部をバイポーラトランジスタで、デジタル回
路部をCMOSで製造した場合に比べ、本発明を使用するこ
とによりCMOSで製造できる場合は大幅に製造コストを低
減できる。故に本発明の構成により、アナログ回路部と
デジタル回路部に要求される異なる性能を同時に満足す
るCMOS構成のアナログ/デジタル混載回路を実現でき
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。図1は、本発明のアナログ回路に使用されるCM
OSの模式的構成断面図である。図1において、Si基板1
に、n型Siウェル2、p型Siウェル3が形成され、p+
型Siソース/ドレイン4がn型Siウェル2上に形成さ
れ、n+ 型Siソース/ドレイン5がp型Siウェル3上に
形成されている。また、p- 型チャネル領域6、n-
チャネル領域7がそれぞれのソース/ドレイン部の間に
設けられ、素子間分離用のSi酸化膜(LOCOS 酸化膜)8
によって分離されている。その他通常のCMOSに見られる
構造の如く、ゲートSi酸化膜9、側壁酸化膜10、n+
型ポリシリコンゲート電極11、p+ 型ポリシリコンゲ
ート電極12、金属ケイ化物(シリサイド)13、層間
絶縁膜14、Al配線15がMOSFETを構成している。
【0019】図2〜図4は、図1に示したアナログ回路
用のCMOSの製造工程を説明するものである。まず図2に
示すように、Si基板1上に通常工程に従って表面濃度2.
0 ×1016 (cm-3) のn型Siウェル2、表面濃度2.0 ×10
17 (cm-3) のp型Siウェル3を形成し、素子分離用にSi
酸化膜(LOCOS 酸化膜)8を形成し、160 Åのゲート酸
化膜9を形成した後、しきい値電圧Vth制御用のイオン
注入をn型Siウェル2上にはホウ素(B) を30KeV 、1.0
×1012 (cm-2) の条件で、p型Siウェル3にはリン(P)
を80KeV 、3.5 ×1012 (cm-2) の条件で行い、p- 型Si
チャネル領域6とn- 型Siチャネル領域7をそれぞれ形
成する。
【0020】次に、図3のように公知の技術により中性
(ノンドープ、高抵抗)のポリシリコンを化学蒸着法で
体積させ、そしてn型Siウェル2上のポリシリコンには
リン(P) を、p型Siウェル3上のポリシリコンにはホウ
素(B) をイオン注入し、選択的にn+ 型ポリシリコンゲ
ート電極11とp+ 型ポリシリコンゲート電極12を形
成する。
【0021】次に、図4のように通常工程に従って電界
緩和層(図示しない)を形成後、化学蒸着法でSiO2を堆
積し、エッチング除去を行って側壁酸化膜10を形成
し、自己整合的にn型Siウェル2上にはp+ 型Siソース
/ドレイン4を、p型Siウェル3上にはn+ 型Siソース
/ドレイン5を形成する。
【0022】次に、公知の技術により自己整合的にシリ
サイド13をポリシリコンゲート11、12上とソース
/ドレイン4、5上に形成し、化学蒸着法で層間絶縁膜
14を堆積させ、ソース/ドレインとAl配線とをつなげ
るコンタクト用の穴をあけた後、Al(アルミ)をパター
ン蒸着させてAl配線15(図1)を形成し、図1のよう
になる。この後、図示しないが通常工程に従ってMOSFET
を完成させる。
【0023】このように製造したアナログ回路は、nチ
ャネルMOSFETもpチャネルMOSFETも共に埋め込みチャネ
ル型になっており、通常工程で製造されるCMOSに比べ
て、内部ノイズが小さい。
【0024】(第二実施例)本発明のアナログ/デジタ
ル混載回路に使用されるCMOSについての一実施例を図5
〜図7を用いて説明する。図5は同じSi基板1にアナロ
グ回路部とデジタル回路部とが二つ並べて形成してある
模式的なCMOSの構成断面図である。Si基板1には、n型
Siウェル2、p型Siウェル3がそれぞれアナログ回路部
とデジタル回路部に分離されて設けられている。そし
て、p+ 型Siソース/ドレイン4がn型Siウェル2に、
またn+ 型Siソース/ドレイン5がp型Siウェル3に形
成され、それぞれのソース/ドレイン間にp- 型チャネ
ル領域6、n- 型チャネル領域7の層が形成されてい
る。なおアナログ回路部のチャネル領域6、7は、ウエ
ルと伝導タイプが異なるのでそれぞれ埋め込み層とな
り、デジタル回路部のチャネル領域6、7は同じ伝導タ
イプのウエルに形成するので、埋め込みチャネルとはな
らず、ただキャリア濃度調節としての層となり、表面チ
ャネルとして働く。
【0025】そして素子間分離用のSi酸化膜(LOCOS 酸
化膜)8が各ウエル2、3を分離するように形成され、
各チャネル領域上にそれぞれゲートSi酸化膜9を設け、
+型ポリシリコンゲート電極11がp- 型チャネル領
域6上に、またp+ 型ポリシリコンゲート電極12がn
- 型チャネル領域7上にパターン形成され、側壁酸化膜
10が各ゲートの両サイドに形成されている。そしてソ
ース/ドレイン領域上を金属ケイ化物(シリサイド)1
3の薄膜で覆った後、層間絶縁膜14でSi基板1上面全
部を保護し、ソース/ドレイン部のコンタクトとなる開
口部を設けて、そこにAl配線15を形成して、アナログ
/デジタル混載回路CMOSが形成されている。
【0026】図6、図7は、図5に示したアナログ/デ
ジタル混載回路用CMOSの製造工程を説明するものであ
る。図6に示すように、Si基板1上に通常工程に従って
表面濃度2.0 ×1016 (cm-3) のn型Siウェル2、表面濃
度2.0 ×1017 (cm-3) のp型Siウェル3をそれぞれ形成
し、素子分離用のSi酸化膜(LOCOS 酸化膜)8を形成
し、160 Åのゲート酸化膜9を形成した後、しきい値電
圧Vth制御用のイオン注入を、アナログ回路部のn型Si
ウェル2上にはホウ素(B) を30KeV 、1.0 ×1012 (c
m-2) の条件で、またアナログ回路部のp型ウェル3上
にはリン(P) を80KeV 、3.5 ×1012 (cm-2) の条件で、
さらにデジタル回路部のn型Siウェル2上にはリン(P)
を80KeV 、2.0 ×1012 (cm-2) の条件で、そしてデジタ
ル回路部のp型ウェル3上にはホウ素(B) を30KeV 、2.
0 ×1011 (cm-2) の条件で行い、p- 型Siチャネル領域
6とn- 型Siチャネル領域7をそれぞれ形成する。
【0027】次に、図7のように公知の技術により中性
(ノンドープ、高抵抗)のポリシリコンを化学蒸着法で
堆積させ、アナログ回路部のn型Siウェル2上のポリシ
リコン11aにはリン(P) をイオン注入し、アナログ回
路部のp型Siウェル3上のポリシリコン12aにはホウ
素(B) を、デジタル回路部のn型Siウェル2上のポリシ
リコン12dにはホウ素(B) を、そしてデジタル回路部
のp型Siウェル3上のポリシリコン11dにはリン(P)
をイオン注入して、選択的にn+ 型ポリシリコンゲート
電極11とp+ 型ポリシリコンゲート電極12をパター
ン形成する。これ以後は第1実施例と同様な製造方法に
より製造することにより、図5に示すようなアナログ/
デジタル混載回路用CMOSを得ることができる。
【0028】このように製造したアナログ/デジタル混
載回路はアナログ回路部が埋め込みチャネル型で内部ノ
イズが小さく、デジタル回路部は表面チャネル型で微細
化に適した構造になっていて、かつ製造工程をほとんど
複雑にしない。
【0029】以上説明したように、本発明によるアナロ
グ回路用のCMOSはnチャネルMOSFETとpチャネルMOSFET
共に埋め込みチャネル型であり、内部ノイズの低減とゲ
ート面積の縮小を同時に達成するCMOSを実現することが
可能である。また、本発明によるアナログ/デジタル混
載回路はアナログ回路部が埋め込みチャネル型になって
いて、アナログ回路部とデジタル回路部に要求される異
なる性能を同時に満足するCMOSのアナログ/デジタル混
載回路を実現することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す CMOSFETの模式的断
面図。
【図2】本発明の第1実施例の製造工程の模式的断面図
(その1)。
【図3】本発明の第1実施例の製造工程の模式的断面図
(その2)。
【図4】本発明の第1実施例の製造工程の模式的断面図
(その3)。
【図5】本発明の第2実施例を示す CMOSFETの模式的断
面図。
【図6】本発明の第2実施例の製造工程の模式的断面図
(その1)。
【図7】本発明の第2実施例の製造工程の模式的断面図
(その2)。
【図8】本発明の原理を説明するもので、埋め込みチャ
ネル型と表面チャネル型との内部ノイズの測定結果を示
す図。
【図9】微細化に対して改良された従来の埋め込みチャ
ネル型MOSFETの断面図。
【符号の説明】
1..Si基板 2..n型Siウェル 3..p型Siウェル 4..p+ Siソース/ドレイン 5..n+ Siソース/ドレイン 6..p- Siチャネル領域(アナログ部は埋め込み型、
デジタル部は表面型) 7..n- Siチャネル領域(アナログ部は埋め込み型、
デジタル部は表面型) 8..素子間分離用のSi酸化膜(LOCOS酸化膜) 9..ゲートSi酸化膜 10..側壁酸化膜 11..n+ 型ポリシリコンゲート電極 12..p+ 型ポリシリコンゲート電極 13..金属ケイ化物(シリサイド) 14..層間絶縁膜 15..Al配線 16..p型ソース/ドレイン 17..ゲート電極 18..ゲート酸化膜 19..側壁酸化膜 20..ソース/ドレイン領域と同導電型のp型チャネ
ル領域 21..チャネル領域と反対導電型のn型高濃度不純物 22..n型ウェル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/092 H01L 21/8238 H01L 29/78 H01L 21/334 - 21/336 H01L 27/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】nチャネル絶縁ゲート電界効果トランジス
    タとpチャネル絶縁ゲート電界効果型トランジスタとが
    同一基板上に形成された相補型絶縁ゲート電界効果トラ
    ンジスタであって、 n型主表面とp型主表面を有する半導体基板と、 p型のゲート電極と、n型の1対のソース/ドレイン領
    域と、n型のチャネル領域とを含んで前記p型主表面上
    に形成された埋め込みチャネル型nチャネル絶縁ゲート
    電界効果トランジスタと、 n型のゲート電極と、p型の1対のソース/ドレイン領
    域と、p型のチャネル領域とを含んで前記n型主表面上
    に形成された埋め込みチャネル型pチャネル絶縁ゲート
    電界効果トランジスタとを有し、 同一基板上に形成された前記相補型絶縁ゲート電界効果
    トランジスタが、アナログ回路とデジタル回路とを同一
    基板上に形成した回路のアナログ回路素子であること
    特徴とする相補型絶縁ゲート電界効果トランジスタ。
  2. 【請求項2】nチャネル絶縁ゲート電界効果トランジス
    タとpチャネル絶縁ゲート電界効果型トランジスタとが
    同一基板上に形成された相補型絶縁ゲート電界効果トラ
    ンジスタであって、 n型主表面とp型主表面を有する半導体基板と、 p型のゲート電極と、n型の1対のソース/ドレイン領
    域と、n型のチャネル領域とを含んで前記p型主表面上
    に形成された埋め込みチャネル型nチャネル絶縁ゲート
    電界効果トランジスタと、 n型のゲート電極と、p型の1対のソース/ドレイン領
    域と、p型のチャネル領域とを含んで前記n型主表面上
    に形成された埋め込みチャネル型pチャネル絶縁ゲート
    電界効果トランジスタと、 前記p型主表面上に形成され、n型のゲート電極と、n
    型の1対のソース/ドレイン領域と、p型のチャネル領
    域とを含む表面チャネル型nチャネル絶縁ゲート電界効
    果トランジスタと、 前記n型主表面上に形成され、p型のゲート電極と、p
    型の1対のソース/ドレイン領域と、n型のチャネル領
    域とを含む表面チャネル型pチャネル絶縁ゲート電界効
    果トランジスタとを有すること を特徴とする相補型絶縁ゲート電界効果トランジスタ。
  3. 【請求項3】同一基板上に形成された前記相補型絶縁ゲ
    ート電界効果トランジスタが、アナログ回路とデジタル
    回路を同一基板上に形成した回路に使用される場合にお
    いて、 前記埋め込みチャネル型nチャネル絶縁ゲート電界効果
    トランジスタと、前記埋め込みチャネル型pチャネル絶
    縁ゲート電界効果トランジスタとが、共にアナログ回路
    部で使用される素子であり、 前記表面チャネル型nチャネル絶縁ゲート電界効果トラ
    ンジスタと、前記表面チャネル型pチャネル絶縁ゲート
    電界効果トランジスタとが、共にデジタル回路部で使用
    される素子であること を特徴とする請求項2記載の相補型絶縁ゲート電界効果
    トランジスタ。
JP13659294A 1994-05-25 1994-05-25 相補型絶縁ゲート電界効果トランジスタ Expired - Fee Related JP3282375B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13659294A JP3282375B2 (ja) 1994-05-25 1994-05-25 相補型絶縁ゲート電界効果トランジスタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13659294A JP3282375B2 (ja) 1994-05-25 1994-05-25 相補型絶縁ゲート電界効果トランジスタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07321220A JPH07321220A (ja) 1995-12-08
JP3282375B2 true JP3282375B2 (ja) 2002-05-13

Family

ID=15178902

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13659294A Expired - Fee Related JP3282375B2 (ja) 1994-05-25 1994-05-25 相補型絶縁ゲート電界効果トランジスタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3282375B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6484111B1 (en) 1997-02-12 2002-11-19 Sony/Tektronix Corporation Real time signal analyzer
JP2010245432A (ja) * 2009-04-09 2010-10-28 Renesas Electronics Corp 半導体装置

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1168105A (ja) 1997-08-26 1999-03-09 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置
JP2000077613A (ja) * 1998-08-28 2000-03-14 Nec Corp 半導体装置の製造方法
US6747318B1 (en) * 2001-12-13 2004-06-08 Lsi Logic Corporation Buried channel devices and a process for their fabrication simultaneously with surface channel devices to produce transistors and capacitors with multiple electrical gate oxides
JP2004039720A (ja) * 2002-07-01 2004-02-05 Seiko Instruments Inc 半導体集積回路装置
JP5224633B2 (ja) 2004-03-30 2013-07-03 キヤノン株式会社 半導体装置の製造方法
WO2006011364A1 (ja) * 2004-07-28 2006-02-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 発振器
JP5073158B2 (ja) * 2004-09-03 2012-11-14 三星電子株式会社 半導体装置及びその製造方法
JP5394680B2 (ja) * 2008-08-28 2014-01-22 セイコーインスツル株式会社 半導体集積回路装置
JP5267497B2 (ja) * 2010-04-05 2013-08-21 ソニー株式会社 固体撮像装置
JP5388939B2 (ja) * 2010-04-27 2014-01-15 キヤノン株式会社 固体撮像素子
JP5241883B2 (ja) * 2011-05-02 2013-07-17 キヤノン株式会社 固体撮像装置及びこれを用いたカメラ
JP6110686B2 (ja) * 2013-02-26 2017-04-05 旭化成エレクトロニクス株式会社 半導体装置の製造方法
CN107195645B (zh) * 2016-03-14 2023-10-03 松下知识产权经营株式会社 摄像装置
JP7145032B2 (ja) * 2018-10-19 2022-09-30 キヤノン株式会社 表示装置および電子機器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6484111B1 (en) 1997-02-12 2002-11-19 Sony/Tektronix Corporation Real time signal analyzer
JP2010245432A (ja) * 2009-04-09 2010-10-28 Renesas Electronics Corp 半導体装置
US8803237B2 (en) 2009-04-09 2014-08-12 Renesas Electronics Corporation Semiconductor device

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07321220A (ja) 1995-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0749165B1 (en) Thin film transistor in insulated semiconductor substrate and manufacturing method thereof
JP3082671B2 (ja) トランジスタ素子及びその製造方法
US5801080A (en) Method of manufacturing semiconductor substrate having total and partial dielectric isolation
KR100495023B1 (ko) 반도체 장치 및 그 제조 방법
US6958519B2 (en) Methods of forming field effect transistors and field effect transistor circuitry
JP3282375B2 (ja) 相補型絶縁ゲート電界効果トランジスタ
US20010005030A1 (en) Semiconductor device and fabrication method
US6787849B2 (en) Semiconductor devices and methods of manufacturing the same
JP3383219B2 (ja) Soi半導体装置及びその製造方法
JPH11297984A (ja) Ldd型mosトランジスタの構造および形成方法
US5290714A (en) Method of forming semiconductor device including a CMOS structure having double-doped channel regions
JPH01205470A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP3103159B2 (ja) 半導体装置
US6440788B2 (en) Implant sequence for multi-function semiconductor structure and method
JPH10107280A (ja) 半導体集積回路装置およびその製造方法
JPH08186179A (ja) 相補型半導体装置
US5933736A (en) Method of manufacturing a semiconductor device
JPH08316335A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH0778977A (ja) 半導体装置
JP2549657B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPS62262462A (ja) 半導体装置
JP3017838B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
KR102616982B1 (ko) 수직 채널 전계효과 트랜지스터 소자, 이를 이용한 3진법 cmos 및 이들의 제조방법
JP2506947B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH04115538A (ja) 半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110301

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees