JP3281681B2 - コンデンサラン型単相電動機の正逆転装置 - Google Patents

コンデンサラン型単相電動機の正逆転装置

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JP3281681B2 JP18315493A JP18315493A JP3281681B2 JP 3281681 B2 JP3281681 B2 JP 3281681B2 JP 18315493 A JP18315493 A JP 18315493A JP 18315493 A JP18315493 A JP 18315493A JP 3281681 B2 JP3281681 B2 JP 3281681B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動用コンデンサにて
駆動されるコンデンサラン型単相電動機を正逆転させる
コンデンサラン型単相電動機の正逆転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばショーケース等に用いられ
る凝縮器を冷却するためのファンを回転させる電動機と
しては、直列に接続された主巻線及び補助巻線を備え、
駆動用コンデンサにより駆動されるコンデンサラン型単
相電動機がある。そして、この電動機は、例えば実公平
4−52622号公報等に示されるもののように切換リ
レーにより駆動用コンデンサを主巻線又は補助巻線に交
互に切換接続して電動機を正逆転させる正逆転装置を備
えている。
【0003】ところで、電動機の回転方向を変化させる
際、電動機が停止する前に切換リレーの切換動作を行う
と電動機に逆起電力が発生するため、正逆転装置は切換
リレーの切換動作の前に一旦電動機を停止させる必要が
ある。
【0004】このため、正逆転装置は、電動機に対して
通電動作と遮断動作とを行なう通電リレーにより電動機
に対する通電を停止した後、切換リレーの切換動作を行
うようにしている。なお、図3は、通電リレー及び切換
リレーのオンオフの状態と電動機の回転方向との関係を
示すものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のコンデンサラン型単相電動機の正逆転装置におい
ては、同図のa点,b点,c点のように通電リレーの遮
断動作と切換リレーの切換動作とが同時に行なわれる際
に、通電リレー及び切換リレーにおいてチャタリングや
誤動作等が生じると、切換リレーの固定接点間にアーク
放電が起こり、相間短絡や接点溶着が起きるという問題
点があった。
【0006】本発明は、切換リレーの相間短絡及び接点
溶着を起こすことのないコンデンサラン型単相電動機の
正逆転装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、直列に接続さ
れた主巻線と補助巻線とを備え、駆動用コンデンサによ
り駆動されるコンデンサラン型単相電動機において、前
記主巻線又は補助巻線に前記駆動用コンデンサを交互に
並列に切換接続して前記電動機を正逆転させる切換リレ
ーと、前記電動機への通電と遮断動作とを行なう通電リ
レーと、前記通電リレーの遮断動作が行なわれた後に前
記切換リレーの切換動作を行なわせるように制御する制
御手段とを備え、前記切換リレーにて前記主巻線と補助
巻線にそれぞれ並列に組み込まれるよう前記駆動用コン
デンサを2個設け、かつそのうちの一方を前記通電リレ
ーと前記切換リレーとの間に配したものである。
【0008】
【作用】この構成により、切換リレーにてコンデンサラ
ン型単相電動機の直列に接続された主巻線と補助巻線に
2つの駆動用コンデンサが交互に接続されて、電動機は
正逆転される。そして、制御手段により、通電リレーの
遮断動作が行なわれた後に、切換リレーの切換動作が行
なわれるため、切換動作を行う際には切換リレーに電流
が流れない。したがって、通電リレーにチャタリングが
起きても、切換リレーの接点間にアーク現象は生じな
い。また電源間には、常に負荷、すなわちコンデンサお
よびモータの主巻線と補助巻線というモータ巻線が存在
するため、リレーがチャタリングしたり、誤動作した場
合でも相間短絡は発生しない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0010】図1は、本発明の一実施例に係るコンデン
サラン型単相電動機の正逆転装置の回路図である。
【0011】同図において、1はコンデンサラン型単相
電動機(以下電動機という)、L1は電動機1の主巻
線、L2は主巻線L1と直列に接続された補助巻線であ
る。また、R1は2つの固定接点a,bと1つの可動接
点cとを有する切換リレー、R2は通電リレーである。
【0012】C1,C2は切換リレーR1にて主巻線L
1と補助巻線L2にそれぞれ並列に組み込まれるよう設
けられた2個の駆動用コンデンサであり、上記2個のコ
ンデンサC1,C2のうち、一方のコンデンサC1は、
通電リレーR2と切換リレーR1の間に配されている。
なお、A,Bは電源供給ラインである。
【0013】ここで、この電動機1は、例えば交互に使
用される2つの凝縮器を備えたショーケースに配設さ
れ、これらの凝縮器を冷却する凝縮器冷却用ファンのフ
ァンモータとして用いられるものである。そして、この
電動機1を正逆転させることにより1つの凝縮器冷却フ
ァンにて2つの凝縮器を冷却することができるようにな
っている。
【0014】一方、2はショーケースの所定位置に設け
られ、通電リレーR2のオンオフ及び切換リレーR1の
切換動作を制御するための制御手段である制御部であ
る。そして、この制御部2は、図2に示すように電動機
1への通電を遮断するよう通電リレーR2がオフとなっ
た後に、切換リレーR1に切換動作を行わせるようにし
ている。
【0015】ここで、例えば通電リレーR2がオフとな
ると電動機1が停止し、この後切換リレーR1がオンと
なると切換リレーR1の可動接点cと固定接点aとが接
続状態となり、さらにこの後通電リレーR2がオンとな
ると、図1に示すように主巻線L1と駆動用コンデンサ
C2とが並列に接続されて電動機1は逆転するようにな
っている。
【0016】また、所定時間が経過して通電リレーR2
がオフとなった後、切換リレーR1がオフとなると、切
換リレーR1の可動接点cと固定接点bとが接続状態と
なり、さらにこの後通電リレーR2がオンとなると、補
助巻線L2と駆動用コンデンサC1とが並列に接続され
て電動機1は正転するようになっている。
【0017】ところで、このように通電リレーR2がオ
フとなった後、切換リレーR1の切換動作が行なわれる
ようになっているので、通電リレーR2がオフとなる
際、チャタリングが起きても切換リレーR1の固定接点
a,b間にアーク放電が起こることはなく相間短絡や接
点溶着が起きることもない。
【0018】なお、この後、切換リレーR1が切換動作
を行ない、この際チャタリングが起きても通電リレーR
2がオフとなっていることから、切換リレーR1の固定
接点a,b間にアーク放電が起こることはない。
【0019】このように、制御部2にて通電リレーR2
がオフとなった後、切換リレーR1の切換動作を行なわ
せるようにすることにより、切換動作する際には切換リ
レーR1に電流が流れないようにすることができる。こ
れにより、チャタリング等が起きても切換リレーR1の
固定接点a,b間にアーク放電が起こることはなく、相
間短絡や接点溶着が起きることもない。
【0020】このように、通電リレーR2がオフとなっ
た後に切換リレーR1の切換動作を行なわせるようにす
ることにより、相間短絡や接点溶着の発生を防ぐことが
できるが、さらに本発明では、切換リレーR1によって
切換接続され、主巻線L1および補助巻線L2に並列に
介挿して電動機を正逆転させる2つの駆動用コンデンサ
C1、C2を設けたことによって、通電リレーR2及び
切換リレーR1が誤動作しても相間短絡や接点溶着の発
生を着実に防げるようになる。
【0021】すなわち、例えば通電リレーR2がオフと
なるタイミングがずれて切換リレーR1の切換動作と一
致し、通電リレーR2にチャタリングが生じた場合で
も、通電リレーR2と切換リレーR1との間に駆動用コ
ンデンサC1が配されているので切換リレーR1の固定
接点a,b間にアーク放電が起こることはなく、相間短
絡や接点溶着が起きることもない。
【0022】また、切換リレーR1の切換動作のタイミ
ングがずれて通電リレーR2がオフとなるタイミングと
一致し、この際通電リレーR2にチャタリングが生じて
も駆動用コンデンサC1が配されているので切換リレー
R1の固定接点a,b間にアーク放電が起こることはな
く、相間短絡や接点溶着が起きることもない。要する
に、電源a,b間に常にコンデンサC1,C2および主
巻線L1、補助巻線L2なるモータの巻線という負荷が
存在するため、リレーのチャタリングや誤動作があって
も、相間短絡が発生しないのである。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、通電リレ
ーの遮断動作が行なわれた後に切換リレーの切換動作が
行なわれることで、各リレーにチャタリングや誤動作が
生じても切換リレーの相間短絡及び接点溶着が起きるの
を防ぐことができる。また、切換リレーにて主巻線及び
補助巻線にそれぞれ並列に組み込まれる2個の駆動用コ
ンデンサのうちの一方を通電リレーと切換リレーとの間
に配したので、切換リレーの相間短絡及び接点溶着が起
きるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るコンデンサラン型単相
電動機の正逆転装置の回路図。
【図2】上記コンデンサラン型単相電動機の正逆転装置
の通電リレー及び切換リレーのオンオフの状態と電動機
の回転方向の関係を示す図。
【図3】従来のコンデンサラン型単相電動機の正逆転装
置の通電リレー及び切換リレーのオンオフの状態と電動
機の回転方向の関係を示す図。
【符号の説明】
1 コンデンサラン型単相電動機 2 制御部 R1 切換リレー R2 通電リレー C1,C2 駆動用コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 7/36 301 H02K 17/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列に接続された主巻線と補助巻線とを
    備え、駆動用コンデンサにより駆動されるコンデンサラ
    ン型単相電動機において、前記主巻線又は補助巻線に前
    記駆動用コンデンサを交互に並列に切換接続して前記電
    動機を正逆転させる切換リレーと、前記電動機への通電
    と遮断動作とを行なう通電リレーと、前記通電リレーの
    遮断動作が行なわれた後に前記切換リレーの切換動作を
    行なわせるように制御する制御手段とを備え、前記切換
    リレーにて前記主巻線と補助巻線にそれぞれ並列に組み
    込まれるよう前記駆動用コンデンサを2個設け、かつそ
    のうちの一方を前記通電リレーと前記切換リレーとの間
    に配したことを特徴とするコンデンサラン型単相電動機
    の正逆転装置。
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