JP3281492B2 - N−ヒドロキシウレア類 - Google Patents
N−ヒドロキシウレア類Info
- Publication number
- JP3281492B2 JP3281492B2 JP26610994A JP26610994A JP3281492B2 JP 3281492 B2 JP3281492 B2 JP 3281492B2 JP 26610994 A JP26610994 A JP 26610994A JP 26610994 A JP26610994 A JP 26610994A JP 3281492 B2 JP3281492 B2 JP 3281492B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pyridyl
- reaction
- compound
- acid
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Pyridine Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
ウレア類に関するものである。本発明の化合物は、リポ
キシゲナーゼとトロンボキサン合成酵素の作用を同時に
阻害するものであり、アレルギー性疾患および炎症性疾
患の治療または緩和に有用なものである。
され、様々な生理活性を有する代謝産物を産生すること
が知られている。このうち、トロンボキサンA2あるい
はロイコトリエン類は、喘息、乾せん、腸炎、腎炎、潰
瘍、虚血などの各種疾患の原因となるアレルギー反応に
おける重要なケミカルメディエーターであり、これらの
産生酵素を同時に阻害して上記の各種疾患の治療または
緩和に相当な効果をもたらす新しいタイプの医薬品の出
現が望まれている。最近になり、このようなタイプの化
合物として、キノン誘導体(特開昭63−45257、
特開平5−78321)、クロマン誘導体またはジヒド
ロベンゾフラン誘導体(特開平5−310724)、イ
ミダゾリルフェノール誘導体(特開平6−9571)、
アミノクマラン誘導体(特開平6−41123)が知ら
れるようになった。
シゲナーゼとトロンボキサン合成酵素の作用を同時に阻
害する新規な化合物を見いだすべく、種々検討を行った
結果、上記公報に記載の化合物とは全く構造を異にす
る、新規なN−ヒドロキシウレア類が優れた作用を有す
ることを見出し本発明を完成した。
(I)
ニトロ基、ハロゲン原子が置換していてもよい低級アル
キル基又は低級アルコキシ基を表し、R2は水素原子又
はシクロアルキル基を表し、nは1ないし5の整数を表
す。)で表されるN−ヒドロキシウレア類又はその薬理
学的に許容される塩である。
ウレア類は3置換オレフィン化合物に属し、2種の幾何
異性体が存在するが、本発明には、いずれの異性体も、
また、異性体混合物も含まれる。また、必要に応じ、分
別結晶化法、あるいはクロマトグラフィーなどによっ
て、異性体混合物よりそれぞれの幾何異性体に分離する
ことができる。
ウレア類の各置換基について更に詳細に説明する。R1
のハロゲン原子が置換していてもよい低級アルキル基
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が
1個以上置換していてもよい低級アルキル基を意味し、
具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基等の低級アルキル基及びジフルオロメチル
基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリクロロエ
チル基等のハロゲン原子が置換した低級アルキル基を挙
げることができる。低級アルコキシ基としては、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、
ブトキシ基等を挙げることができる。また、本発明では
R1の好ましい置換基として、水素原子又はトリフルオ
ロメチル基を挙げることができる。
クロヘキシル基等のシクロアルキル基を表す。このう
ち、本発明では水素原子又はシクロヘキシル基がR2の
好ましい置換基として挙げられる。nは1ないし5の整
数、好ましくは1ないし4の整数を表す。
ロキシウレア類は、薬理学的に許容される酸性塩等の非
毒性酸性塩であってもよい。具体的には、塩酸、臭化水
素酸、硫酸、重亜硫酸、燐酸等から形成される無機酸
塩、及びギ酸、酢酸、クエン酸、フマル酸、グルコン
酸、乳酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、メタンスル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等か
ら形成される有機酸塩を挙げることができる。
を示す。 (化合物1)N−ヒドロキシ−N−[(E)−7−フェ
ニル−7−(3−ピリジル)−6−ヘプテン−1−イ
ル]尿素 (化合物2)N−ヒドロキシ−N−[(Z)−7−フェ
ニル−7−(3−ピリジル)−6−ヘプテン−1−イ
ル]尿素 (化合物3)N’−シクロヘキシル−N−ヒドロキシ−
N−[(Z)−7−フェニル−7−(3−ピリジル)−
6−ヘプテン−1−イル]尿素 (化合物4)N−ヒドロキシ−N−[4−(3−ピリジ
ル)−4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−
ブテン−1−イル]尿素
ることができる。R1が水素原子である化合物、例えば
化合物1は以下に詳細に説明する反応工程に従って製造
される。
は、商業的に入手可能な化合物または既知の化合物から
公知の方法にもとずいて合成される。
ンゾイルピリジン(i)から、公知の標準的方法(ウィテ
ィッヒ反応)によって合成される。一般的に、反応溶媒
は本反応を阻害しない溶媒であればいかなるものでもよ
く、例えば芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジク
ロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素など)、あるい
はエーテル類(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサンなど)が挙げられる。この反応によっ
て得られた生成物は、既知の方法によって単離される
が、更なる精製は行なわずに次の工程に用いられる。
によってエステル(iii)と(iv)を合成する。例えば、カ
ルボン酸とアルコールを鉱酸(乾燥塩化水素、硫酸な
ど)の存在下に反応させる方法、酸クロリドとアルコー
ルを塩基(ジメチルアニリン、ピリジン、水酸化ナトリ
ウムなど)の存在下に反応させる方法、カルボン酸とジ
アゾメタンを反応させる方法などを用いることができ
る。ここに得られる(iii)と(iv)の混合物は既知の簡便
な方法、例えば再結晶あるいはクロマトグラフィーなど
によって単離、精製でき、それぞれを次の工程に用いる
ことができる。
を用いることによってアルコール(v)に変換する。ここ
で用いる還元剤としては水素化アルミニウムリチウム、
水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素
化ジイソブチルアルミニウムなどが挙げられ、好適なも
のとしては水素化アルミニウムリチウムが挙げられる。
ここで用いる反応溶媒は、本反応を阻害しないようなも
のであればいかなるものでもよく、例えば芳香族炭化水
素類(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、あるいは
エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなど)が挙げられる。好適なものとしてはテ
トラヒドロフランが挙げられる。この反応によって得ら
れた生成物は、既知の方法によって単離されるが、更な
る精製は行なわずに次の工程に用いられる。
よりアルデヒド(vi)を合成する。この段階において用い
る酸化反応は、例えばスワンら(D.Swern, et al.)によ
る方法[ジャーナル オブ オーガニック ケミストリ
ー(Journal of Organic Chemistry)第43巻、第2480
頁、1978年を参照]で行なうことができるが、これに限
定されるものではない。ここに得られた化合物は、再結
晶、あるいはクロマトグラフィー等の既知の方法によっ
て簡単に単離、精製することができる。
ルアミンと反応させてオキシム(vii)を合成する。この
反応は、塩基、例えばピリジン、トリエチルアミンの存
在下、反応を阻害しない有機溶媒中で行なわれる。用い
る溶媒としては、例えば芳香族炭化水素類(ベンゼン、
トルエン、キシレンなど)、アルコール類(メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノールな
ど)、あるいはエーテル類(ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンなど)が挙げられる。好適な
ものとしてはエタノールが挙げられる。ここで得られる
オキシム(vii)は、公知の手段、例えば再結晶、カラム
クロマトグラフィー等によって簡単に単離、精製するこ
とができる。
キシルアミン(viii)を得る。還元剤としては、シアノ水
素化ホウ素ナトリウム、ホウ素−ピリジン錯体、ホウ素
−トリエチルアミン錯体、ホウ素−ジメチルスルフィド
錯体などが挙げられるが、好適なものとしてはシアノ水
素化ホウ素ナトリウムを挙げることができる。ここで得
られる生成物は、再結晶、あるいはクロマトグラフィー
等の既知の方法によって簡単に単離、精製することがで
きる。
メチルシリルイソシアナートと反応させることにより最
終目的物の化合物1(ix)を得る。反応溶媒は反応に悪影
響を及ぼさない、例えば芳香族炭化水素類(ベンゼン、
トルエン、キシレンなど)、ハロゲン化炭化水素類(ジ
クロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素など)、ある
いはエーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなど)を挙げることができ、テトラヒド
ロフランがこの場合最も好ましい。ここに得られた化合
物は、再結晶、あるいはクロマトグラフィー等の既知の
方法によって簡単に単離、精製することができる。
反応によっても製造することができる。化合物4を例に
その反応工程を以下に詳細に示す。この反応工程におい
て用いられる出発物質は、商業的に入手可能な化合物ま
たは既知の化合物から公知の方法に基づいて製造するこ
とができる。
al.)による公知の方法[ジャーナル オブ メディシ
ナル ケミストリー(Journal of Medicinal Chemistry)
第34巻、第267頁、1991年を参照]、即ち、3-ブロモピ
リジンを原料とし、アルキル化(工程8)、トリメチル
シリル(TMS)化(工程9)してケトン(x)を合成す
る。この(x)に対し、ブロミド(xi)を付加させ(工程1
0)、脱保護(工程11)、脱水(工程12)、脱アセ
チル化(工程13)を行うことによりアルコール(xii)
に導くことができる。 工程14、15:この段階において、(xii)より光延反
応の条件を用いて、N,O−ビス(tert−ブトキシカル
ボニル)ヒドロキシルアミンと反応させ、N,Oが保護
されたヒドロキシルアミン誘導体(xiii)を合成する。次
いで、酸加水分解を行なうことによって、ヒドロキシル
アミン(xiv)に導く(国際特許第92/01682を参
照)。 工程16:この段階において、化合物1の合成における
工程7と同様な方法によって最終目的物である化合物4
(xv)を得る。
は、本発明の化合物と前述の非毒性の無機酸あるいは有
機酸を常法により反応させることにより簡単に製造する
ことができる。
炎症性疾患の治療薬として用いる場合、経口、または非
経口などの適当な投与方法により投与することができ
る。経口投与用の形態としては、例えば錠剤、顆粒剤、
カプセル剤、丸剤、散剤などが、また、非経口投与用の
形態としては、例えば注射剤、液剤、吸入剤などが挙げ
られる。これら医薬投与用組成物の製剤化に際しては、
本発明の化合物又はその薬理学的に許容される塩を常法
に従い調製することができる。例えば、経口剤の場合に
は、乳糖、ブドウ糖、コーンスターチ、ショ糖などの賦
形剤、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ヒドロ
キシプロピルセルロースなどの崩壊剤、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエ
チレングリコール、硬化油などの滑沢剤、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ゼラチン、アラビアゴムなどの結合剤、グリセリ
ン、エチレングリコールなどの湿潤剤、その他必要に応
じて界面活性剤、矯味剤などを使用して所望の投与剤形
に調製することができる。また、非経口剤の場合には、
水、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、
ポリエチレングリコール、寒天、トラガラントガムなど
の希釈剤を用いて、必要に応じて溶解補助剤、緩衝剤、
保存剤、香料、着色剤などを使用することができる。
び炎症性疾患の治療薬として処方する場合、その投与単
位は本発明化合物として、成人一人あたり、経口投与の
場合、1日5〜1000mg、好ましくは5〜100m
g、非経口投与の場合、1日1〜200mg、好ましく
は1〜20mgの範囲で投与され、それぞれ1日1〜3
回の分割投与により所望の治療効果が期待できる。
プテン-1-イル]尿素(化合物1)の合成 (1)(E,Z)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプテン酸 アルゴン下、5-カルボキシペンチルトリフェニルホスホ
ニウムブロミド(31.00g, 67.83 mmol) をテトラヒドロ
フラン (300 mL) に懸濁させ、0℃でn-ブチルリチウム
(1.47 M, n-ヘキサン溶液, 92.30 mL, 135.66 mmol)
を滴下し、同温で20分攪拌した。ついで、3-ベンゾイル
ピリジン (10.30 g, 56.53 mmol) のテトラヒドロフラ
ン (50 mL) 溶液を0℃で滴下し、室温で2時間攪拌し
た。反応後、水 (200 mL) で2回抽出し、水層を10%塩
酸水溶液でpH6とした後酢酸エチルで抽出した。飽和食
塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥したのち溶媒を
減圧留去し、(E,Z)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプ
テン酸 (18.74 g) を白色結晶として得た。精製せずに
次の反応に用いた。 (2)(E)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプテン酸エ
チルエステルおよび(Z)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-
ヘプテン酸エチルエステル (E,Z)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプテン酸 (18.7
4 g) のエタノール(200 mL) 溶液に、濃硫酸 (40 mL)
を滴下し、3時間加熱還流した。反応後室温に戻し、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH8-9にし、酢酸エチル
で抽出した。飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥したのち溶媒を減圧留去し、残渣をカラムクロマト
グラフィー(シリカゲル 1 kg, n-ヘキサン:酢酸エチル
=1:2) で精製し、(E)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-
6-ヘプテン酸エチルエステル(5.61 g) および (Z)-7-フ
ェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプテン酸エチルエステル
(4.60 g) をそれぞれ白色結晶として得た。
ヘプテン-1-オール アルゴン下、(E)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプテ
ン-1-オール (1.00 g,3.24 mmol) のテトラヒドロフラ
ン (20 mL) 溶液に、0℃で水素化アルミニウムリチウ
ム (123 mg, 3.24 mmol) を加え、室温で1時間攪拌し
た。反応後、水(5.0 mL)を加え、室温で15分間攪拌した
のちテトラヒドロフラン (10 mL) で希釈し、セライト
でろ過した。酢酸エチルで希釈したのち飽和食塩水で洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥したのち溶媒を減圧留去
して、(E)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプテン-1-
オール (0.95 g) を黄色油状物として得た。精製せずに
次の反応に用いた。 (4)(E)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプテナール アルゴン下、オキザリルクロリド 0.61 mL, 7.12 mmol)
のジクロロメタン(40mL) 溶液に、-78℃でジメチルス
ルホキシド (1.01 mL, 14.24 mmol) を滴下し、30分間
攪拌した。次いで同温で (E)-7-フェニル-7-(3-ピリジ
ル)-6-ヘプテン-1-オール (0.95 g) のジクロロメタン
(10 mL) 溶液を滴下し、-78℃で1時間攪拌した。更に
トリエチルアミン (2.97 mL, 21.37 mmol) を加え、室
温で1.5時間攪拌した。反応後、水を滴下して室温で30
分攪拌したのちエーテルで抽出し、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をカラムクロマ
トグラフィー (シリカゲル100g, クロロホルム:メタノ
ール=9:1) で精製し、 (0.83 g) を黄色油状物とし
て得た。
ヘプテナールオキシム (E)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプテナール (0.83
g, 3.15 mmol) のエタノール (2.0 mL) 溶液に、ピリ
ジン (2.0 mL) と塩酸ヒドロキシルアミン(0.33 g, 4.7
2 mmol) を加え、室温で2時間攪拌した。反応後、溶媒
を減圧留去し、酢酸エチルで希釈したのち水、飽和食塩
水で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥したのち溶
媒を減圧留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー (シ
リカゲル100 g, クロロホルム:メタノール=9:1)
で精製し、(E)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプテナ
ールオキシム (0.78 g) を白色結晶として得た。 (6)(E)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプテン-1-
イルヒドロキシルアミン アルゴン下、 (E)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプ
テナールオキシム(0.78 g, 2.80 mmol) の酢酸 (4.0 m
L) 溶液に、0℃でナトリウムシアノボロヒドリド (0.8
8 mg, 13.98 mmol) を加え、室温で15分間攪拌した。反
応後、15%水酸化ナトリウム水溶液でpH7、ついで飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液でpH>9とし、酢酸エチルで抽出
した。飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し
たのち溶媒を減圧留去し、残渣をカラムクロマトグラフ
ィー (シリカゲル 80 g, クロロホルム:メタノール=
9:1) で精製し、(E)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-
ヘプテン-1-イルヒドロキシルアミン(0.62 g) を白色結
晶として得た。
-(3-ピリジル)-6-ヘプテン-1-イル]尿素 アルゴン下、(E)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプテ
ン-1-イルヒドロキシルアミン (623 mg, 2.209 mmol)
のテトラヒドロフラン (8.0 mL) 溶液に、トリメチルシ
リルイソシアナート (0.36 mL, 2.65 mmol) を加え、室
温で15時間攪拌した。反応後、揮発物を減圧留去し、残
渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 120 g, ク
ロロホルム:メタノール=9:1) で精製し、N-ヒドロ
キシ-N-[(E)-7-フェニル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプテン-1
-イル]尿素 (552 mg) を白色結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) :δ 1.32 (m, 2H), 1.44 (m, 2H), 1.6
0 (m, 2H), 2.13 (m, 2H), 3.52 (t, 2H), 6.08 (t, 1
H), 7.12 (m, 1H), 7.17 (m, 1H), 7.26-7.40(m, 5H),
8.37 (m, 1H), 8.54 (d, 1H).
プテン-1-イル]尿素(化合物2)の合成 上記化合物は、実施例1(2)で得られる(Z)-7-フェニ
ル-7-(3-ピリジル)-6-ヘプテン酸エチルエステルを用
い、以下実施例1と同様な方法によって合成した。1 H-NMR (CDCl3) : δ 1.32 (m, 2H), 1.47 (m, 2H), 1.
56 (m, 2H), 2.05 (m, 2H), 3.51 (t, 2H), 5.46 (br,
2H), 6.15 (t, 1H), 7.16 (m, 2H), 7.19-7.29 (m, 4
H), 7.33 (m, 1H), 7.49 (m, 1H), 8.43 (d, 1H), 8.47
(m, 1H).
-(3-ピリジル)-6-ヘプテン-1-イル]尿素(化合物3)の
合成 上記化合物は、実施例2における最終工程のトリメチル
シリルイソシアナートの代わりにシクロヘキシルイソシ
アナートを用いることにより合成した。1 H-NMR (CDCl3) : δ 1.14-2.04 (m, 18H), 4.10 (m, 2
H), 4.18-4.20 (m,1H), 6.20 (m, 1H), 6.98 (d, 1H),
7.14-7.29 (m, 5H), 7.38 (m, 1H), 7.57 (m, 1H), 8.3
3 (d, 1H), 8.40 (m, 1H).
チルフェニル)-3-ブテン-1-イル]尿素(化合物4)の合
成 (1)1-(3-ピリジル)-1-(3-トリフルオロメチルフェニ
ル)-4-トリメチルシリルオキシブタン-1-オール アルゴン下、m-ブロモベンゾトリフロリド (7.8 g, 34.
665 mmol) のテトラヒドロフラン (96 mL) 溶液に、マ
グネシウム (1.67 g, 69.583 mmol) とヨウ素(触媒量)
を加え、徐々に加熱してグリニャール試薬を調製した。
次いで1-(3-ピリジル)-4-トリメチルシリルオキシブタ
ン-1-オン(3.91 g, 17.378 mmol) のテトラヒドロフラ
ン (56 mL) 溶液を0℃で滴下し、室温で1時間攪拌し
た。反応後、水を滴下して酢酸エチルで抽出し、飽和食
塩水で洗浄ののち硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減
圧留去し、粗体の1-(3-ピリジル)-1-(3-トリフルオロメ
チルフェニル)-4-トリメチルシリルオキシブタン-1-オ
ール (5.69 g) を得た。精製することなく次の反応に用
いた。 (2)1-(3-ピリジル)-1-(3-トリフルオロメチルフェニ
ル)ブタン-1,4-ジオール 1-(3-ピリジル)-1-(3-トリフルオロメチルフェニル)-4-
トリメチルシリルオキシブタン-1-オール (5.69 g) を
エタノール (40 mL) に溶解し、10%HCl (10 mL)を滴下
し、室温で1時間攪拌した。反応後、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液を加え、溶媒を減圧留去したのち残渣を酢
酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥ののち溶媒を減圧留去し、粗体の1-(3-ピ
リジル)-1-(3-トリフルオロメチルフェニル)ブタン-1,4
-ジオール (4.63 g) を得た。精製せずに次の反応に用
いた。
-トリフルオロメチルフェニル)-1-ブテン 1-(3-ピリジル)-1-(3-トリフルオロメチルフェニル)ブ
タン-1,4-ジオール (4.63 g) を酢酸 (50 mL) に溶解
し、濃硫酸 (10 mL) を滴下し、60℃で40分間攪拌
した。反応後、炭酸水素ナトリウムで中和し、次いで水
を加え、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥ののち溶媒を減圧留去し、残渣
をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 100 g, クロ
ロホルム:酢酸エチル=1:1)で精製し、4-アセトキ
シ-1-(3-ピリジル)-1-(3-トリフルオロメチルフェニル)
-1-ブテン (2.21 g) を得た。 (4)4-(3-ピリジル)-4-(3-トリフルオロメチルフェニ
ル)-3-ブテン-1-オール 4-アセトキシ-1-(3-ピリジル)-1-(3-トリフルオロメチ
ルフェニル)-1-ブテン(0.89 g) をメタノール (5 mL)
に溶解し、15%水酸化ナトリウム水溶液 (6 mL)を滴下
し、室温で1.5時間攪拌した。反応後、溶媒を減圧留去
し、水を加えたのち酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水
で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥ののち溶媒を減圧留去
して4-(3-ピリジル)-4-(3-トリフルオロメチルフェニ
ル)-3-ブテン-1-オールを得た。精製することなく次の
反応に用いた。
ル)-4-(3-ピリジル)-4-(3-トリフルオロメチルフェニ
ル)-3-ブテン-1-イルヒドロキシルアミン 4-(3-ピリジル)-4-(3-トリフルオロメチルフェニル)-3-
ブテンー1ーオール (0.69 g) より、国際特許第92/0
1682の方法に従って光延反応の条件下N,O-ビス(ter
t-ブトキシカルボニル)ヒドロキシルアミンと反応させ
ることにより、N,O-ビス(tert-ブトキシカルボニル)-4-
(3-ピリジル)-4-(3-トリフルオロメチルフェニル)-3-ブ
テン-1-イルヒドロキシルアミン (0.98g)を得た。 (6)4-(3-ピリジル)-4-(3-トリフルオロメチルフェニ
ル)-3-ブテン-1-イルヒドロキシルアミン N,O-ビス(tert-ブトキシカルボニル)ー4-(3-ピリジル)-4
-(3-トリフルオロメチルフェニル)-3-ブテン-1-イルヒ
ドロキシルアミン (0.98 g) より、国際特許第92/0
1682の方法に従ってトリフルオロ酢酸で加水分解を
行なって、4-(3-ピリジル)-4-(3-トリフルオロメチルフ
ェニル)-3-ブテン-1-イルヒドロキシルアミン (0.33 g)
を得た。
-(3-トリフルオロメチルフェニル)-3-ブテン-1-イル]尿
素 4-(3-ピリジル)-4-(3-トリフルオロメチルフェニル)-3-
ブテン-1-イルヒドロキシルアミン (0.33 g) より、実
施例1の工程7と同様な方法によってN-ヒドロキシ-N-
[4-(3-ピリジル)-4-(3-トリフルオロメチルフェニル)-3
-ブテン-1-イル]尿素 (0.27 g) を得た。1 H-NMR (CDCl3) : δ 2.30 (q, 2H), 3.46 (t, 3H), 6.
26 (s, 2H), 6.28 (buried t, 0.5H), 6.37 (t, 0.5H),
7.31-7.74 (m, 6H), 8.39-8.58 (m, 2H), 9.21 (s, 1
H)13 C-NMR (CDCl3) : δ 27.60, 27.74, 49.28, 49.32, 7
9.37, 122.97, 123.08, 123.63, 123.90, 124.03, 124.
47, 125.67, 125.98, 129.29, 129.72, 129.79, 129.9
5, 130.52,131.05, 131.32, 133.94, 134.32, 134.58,
137.27, 137.38, 137.78,139.83, 142.75, 147.93, 1
48.42, 148.84, 150.18, 161.66.
になるまで混合した後、ヒドロキシプロピルセルロース
の5W/V%エタノール溶液を加えて練合、顆粒化する。1
6メッシュの篩に通し整粒した後、常法により打錠し、
1錠当たりの重量130mg、直径7mm、主薬含量2
5mgの錠剤とした。
マグネシウムを均一になるまで充分に混合した後、3号
カプセルに充填し、1カプセル当たりの内容物の重量1
50mg、主薬含量25mgのカプセル剤とした。
験) ラット多形核白血球を用い、ロイコトリエンB4の産生
量を指標として実験を行った。Wister系雄性ラット(日
本クレア)に12%カゼインナトリウムをラットに腹腔内
投与し、16時間後に腹腔内洗浄を行い多形核白血球を回
収した。得られた多形核白血球はリン酸緩衝液(137 mM
NaCl, 3 mM KCl, 8 mM Na2HPO4, 2mM KH2PO4)に懸濁
し、(2.5×105 cells/0.4 mL)、被験化合物(最終濃
度10-5 M)を添加して10分間、さらに、カルシウム溶液
(10 mM CaCl2, 0.86% NaCl)0.1mLを添加して5分間、3
7℃でインキュベートを行なった後、カルシウムイオノ
フォア(20 μM A-23187)1.25 μLにより反応を開始し
た。反応時間は5分間とし、メタノール 250 μLにて反
応を停止した。反応停止後、20分間遠心し(4℃, 3000
rpm)、上清中のロイコトリエンB4量をEIA法(Cayman
社製キット)により測定した。
用試験) ヒト血小板ミクロソームを用い、トロンボキサンA2の安
定代謝物であるトロンボキサンB2の産生量を指標として
実験を行った。ヒト血小板ミクロソーム(50μg protei
n/mL)と被験化合物(最終濃度10ー6 M)とを含む緩衝液
(20mM Tris-HCl buffer, 1mM EDTA, pH 7.5)1 mL を
攪拌後、0℃で30分間インキュベートした。これにプロ
スタグランジンH2(100 ng/2 μL)を加え、23℃で3分
間インキュベートを行い反応させた。次いで、1M 塩酸
を加え、酸性にして反応を停止させた後、1M Tris-Base
で中和し、3,000 rpmで20分間遠心分離し、その上清中
のトロンボキサンB2量をEIA法(Cayman社製キット)に
より測定した。
物4を用い上記の試験を行い、各化合物のロイコトリエ
ンB4産生抑制作用(LTBI)及びトロンボキサンB2
産生抑制作用(TxSI)をIC50で表1(第1表)に
示した。第1表より本発明の化合物は、リポキシゲナー
ゼとトロンボキサン合成酵素の作用をともに阻害するこ
とが分かる。
ゼ阻害作用と強いトロンボキサン合成酵素阻害作用を有
することから、アレルギー性疾患または炎症性疾患の治
療用薬剤として、具体的にはアラキドン酸の代謝産物に
起因する各種疾患、たとえば喘息、乾せん、腸炎、腎
炎、潰瘍、虚血などの治療薬、予防薬として有用であ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】式(I) 【化1】 (式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、ハ
ロゲン原子が置換していてもよい低級アルキル基又は低
級アルコキシ基を表し、R2は水素原子又はシクロアル
キル基を表し、nは1ないし5の整数を表す。)で表さ
れるN−ヒドロキシウレア類又はその薬理学的に許容さ
れる塩。 - 【請求項2】R1が水素原子で、R2が水素原子である請
求項1記載のN−ヒドロキシウレア類又はその薬理学的
に許容される塩。 - 【請求項3】R1がハロゲン原子、ニトロ基、ハロゲン
原子が置換していてもよい低級アルキル基又は低級アル
コキシ基である請求項1記載のN−ヒドロキシウレア類
又はその薬理学的に許容される塩。 - 【請求項4】R2がシクロアルキル基である請求項1記
載のN−ヒドロキシウレア類又はその薬理学的に許容さ
れる塩。 - 【請求項5】R1が水素原子又はトリフルオロメチル基
で、R2がシクロヘキシル基である請求項1記載のN−ヒ
ドロキシウレア類又はその薬理学的に許容される塩。 - 【請求項6】nが1ないし4の整数である請求項1ない
し請求項5記載のN−ヒドロキシウレア類又はその薬理
学的に許容される塩。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26610994A JP3281492B2 (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | N−ヒドロキシウレア類 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26610994A JP3281492B2 (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | N−ヒドロキシウレア類 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08104673A JPH08104673A (ja) | 1996-04-23 |
JP3281492B2 true JP3281492B2 (ja) | 2002-05-13 |
Family
ID=17426448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26610994A Expired - Fee Related JP3281492B2 (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | N−ヒドロキシウレア類 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3281492B2 (ja) |
-
1994
- 1994-10-06 JP JP26610994A patent/JP3281492B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08104673A (ja) | 1996-04-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5273986A (en) | Cycloalkylthiazoles | |
TWI518072B (zh) | 塔適那偉(atazanavir)硫酸氫鹽之製法及其新穎的形式 | |
US6184238B1 (en) | N-hydroxyurea derivative and pharmaceutical composition containing the same | |
US4904685A (en) | Antiallergy and antiinflammatory agents | |
EP1248785B1 (fr) | Tetrahydropyridines, procede pour leur preparation et compositions pharmaceutiques les contenant | |
EP1438291B1 (fr) | Aralkyl-tetrahydro-pyridines, leur preparation et compositions pharmaceutiques les contenant | |
JP3281492B2 (ja) | N−ヒドロキシウレア類 | |
JPS648621B2 (ja) | ||
JP3322885B2 (ja) | N−ヒドロキシウレア誘導体 | |
JP4353570B2 (ja) | N−ヒドロキシ尿素誘導体 | |
BE897671A (fr) | Composes hydrocarbornes heterocycliques appartenant aux series indoliques et leur application pharmacologique | |
JPH05310724A (ja) | クロマン誘導体若しくはジヒドロベンゾフラン誘導体 | |
EP1383761B1 (fr) | Phenyl- et pyridyl-pipéridines avec une activité du tnf | |
JP3558154B2 (ja) | N−ヒドロキシ尿素誘導体 | |
JPS625974A (ja) | 新規フエニル酢酸誘導体、それらを含有する医薬組成物、およびそれらの製造法 | |
JP2000186088A (ja) | 含窒素縮合複素環誘導体、その製造法および用途 | |
EP1448550B1 (fr) | Tetrahydropyridyl-alkyl-heterocycles azotes avec une activite du tnf | |
US6291482B1 (en) | N-hydroxyurea derivative and pharmaceutical composition containing the same | |
US4176230A (en) | 5-(6-Alkylindol-3-ylmethylene)-1,3-dimethyl-2-(methylimino)-4-imidazolidinones | |
JP3558152B2 (ja) | N−ヒドロキシ尿素誘導体 | |
JP4353571B2 (ja) | N−ヒドロキシ尿素誘導体 | |
JP3753541B2 (ja) | トリアゾロ−1,4−ジアゼピン系化合物 | |
JP3281503B2 (ja) | N−ヒドロキシウレア化合物 | |
JPH0764826B2 (ja) | ベンズイミダゾール誘導体 | |
JPS62223150A (ja) | 1,4−ベンゾキノン誘導体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080222 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090222 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |