JP3281120B2 - 車両の振動低減装置 - Google Patents

車両の振動低減装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の振動つまり騒音
を、低減用振動を利用した干渉作用によって低減するよ
うにした車両の振動低減装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両、特にエンジンによる騒音振動つま
り第1振動が問題になる自動車等においては、スピ−カ
等から低減用振動つまり第2振動を発生させて、この第
1振動と第2振動との干渉により第1振動を低減するこ
とが提案されている。
【0003】この種の振動低減装置にあっては、特表平
1−501344号公報に示すように、振動源からの振
動つまり第1振動に相当する信号をリファレンス信号と
して取り出すリファレンス信号発生器と、第1振動によ
る騒音が問題となる所定空間での振動をピックアップす
るマイクと、所定空間に向けて第2振動を発生させるス
ピ−カと、スピ−カから出力させる第2振動を生成する
ための適応型デジタルフィルタと、上記フィルタのフィ
ルタ係数を逐次的に最適化するためのアルゴリズム演算
装置と、を有する。すなわち、リファレンス信号に応じ
て適応型デジタルフィルタがリファレンス信号のゲイン
や位相等を調整して第2振動を生成する一方、マイクで
検出される振動が小さくなるように、適応型デジタルフ
ィルタのフィルタ係数がアルゴリズム演算装置によって
逐次的に最適化される。そして、最適化のためのアルゴ
リズムとしては、一般には最少2乗法が用いられてい
る。
【0004】上述した振動低減装置にあっては、種々の
振動に対応して幅広く振動低減が行なえるという利点を
有する反面、計算量が極めて多くなるため、十分な応答
性を確保しようとすれば、高級な演算装置が必要にな
る。特に、スピ−カやマイクの数が多くなると、計算量
が級数倍的に多くなってしまう。
【0005】上述のような観点から、本出願人は、車両
においてはエンジンの回転に起因して生じる振動のよう
に、打消すべき第1振動が周期的なものが一般的である
点を勘案して、低減用振動生成のための計算量を極めて
少なくすることができ、しかも高級な演算装置を必要と
しなくてもすむ車両用振動低減装置を開発した。
【0006】すなわち、エンジンの回転に起因して発生
される第1振動の周期を検出する周期検出手段と、第1
振動の振動エネルギを低減させる第2振動(低減用振
動)を出力させる第2振動源(低減用振動発生源)例え
ばスピ−カと、車室等の振動低減すべく箇所の振動を検
出する振動検出手段例えばマイクと、第2振動源から出
力させる第2振動の振動エネルギを前記周期検出手段で
検出される1周期毎に設定する設定手段と、前記設定手
段の出力を前記振動検出手段および振動検出手段と第2
振動源との間の伝達特性に基づいて補正する補正手段
と、を備えた構成としてある。
【0007】このような構成とすることにより、単発的
あるいは突発的な振動には対応できないものの、周期検
出手段で検出された周期に基づいて、第2振動の波形生
成処理やマイクでピックアップする振動処理について1
周期分まとめて行なうことができて、この第2振動の振
動波形の最適化のための計算が極めて簡単になり、この
結果、高級な演算装置を用いなくとも十分に周期性振動
を低減できることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た周期性振動の低減装置にあっては、一旦振動低減の制
御を中止してから再び振動低減の制御を開始する場合
に、第2振動つまり低減用振動をあらたに最初から最適
化していくので、この最適化が十分になされるまでの間
は振動低減を十分に行なうことがむずかしいものとな
る。
【0009】本発明は以上のような事情を勘案してなさ
れたもので、低減すべき周期性振動の1周期分毎に低減
用振動を補正つまり最適化するものにおいて、制御開始
の早い時期から振動低減の効果を十分に得られるように
した車両の振動低減装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明にあっては次のような構成としてある。すな
わち、第1振動源によって発生される周期的な振動を車
両の所定空間において低減させる車両の振動制御装置で
あって、前記第1振動の周期を検出する周期検出手段
と、前記第1振動の振動エネルギを低減させる第2振動
を出力するための第2振動源と、前記所定空間の振動を
検出する振動検出手段と、前記第2振動1周期分の波形
信号に対応する情報、すなわちn個の波形振幅値を構成
要素として有するn次元ベクトルであるところの出力デ
ータについて、該nを後述する時系列変換時のサンプリ
ング周期との乗算値が前記周期検出手段で検出される第
1振動の周期と同じになるように設定する設定手段と、
前回の制御周期において前記設定手段で設定された前記
出力データを、前記振動検出手段の出力および該振動検
出手段と前記第2振動源との間の伝達特性に基いて前記
1周期毎に補正する補正手段と、前記補正手段で補正さ
れた前記出力データの前記構成要素をサンプリング周期
毎に配列することにより第2振動の波形信号に時系列変
換し、当該変換によって得られた波形信号を前記第2振
動源から出力させる出力手段と、所定の制御開始条件が
成立したとき、前記補正手段と前記出力手段の動作を開
始させる制御手段と、前記制御手段における制御の開始
時において、前回行われていた振動低減制御の制御終了
時点における前記第2振動の出力データを、制御開始の
際の初期値として設定する初期値設定手段と、を備えた
構成としてある。
【0011】上記構成を前提とした本発明の好ましい態
様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載の通
りである。
【0012】
【発明の効果】
【0013】請求項1に記載された本発明によれば、振
動低減の制御開始の際には、前回の振動低減の制御終了
時における出力デ−タを初期値として利用するので、ま
ったくあらたに低減用振動を最適化していく場合に比し
て、早い時期から振動低減の効果を得ることができる。
【0014】請求項2に記載されたような構成とするこ
とにより、前回の振動低減制御終了時のエンジン回転数
と今回あらたに行なわれる振動低減制御の開始時とのエ
ンジン回転数との差が大きすぎるとき、つまり初期値と
しての適合性が小さくなるときは、初期値設定を禁止す
ることにより、初期値設定による悪影響を回避すること
ができる。
【0015】請求項3に記載されたような構成とするこ
とにより、設定された初期値のうち振幅が0となるタイ
ミングから出力が開始されるので、いきなり振幅が大き
いタイミングから出力開始した場合に生じ易い異音発生
と感じさせてしまうような事態を防止する上で好ましい
ものとなる。
【0016】請求項4に記載されたような構成とするこ
とにより、低減用振動の出力ゲインが徐々に大きくされ
るので、制御開始前と開始後との間での振動変化をスム
−ズに行なう上で、特にいきなり低減用振動の振幅が大
きいタイミングで出力開始されて異音発生と感じさせて
しまうような事態を防止する上で好ましいものとなる。
【0017】
【実施例】以下本発明の実施例を添付した図面に基づい
て説明する。全体の概要 図1において、自動車1は、車室2内に運転席3と助手
席4と左右の後席5、6とを有する4人乗りの乗用車と
されている。車体前部に構成されたエンジンル−ム7に
は、直列4気筒のガソリンエンジン8が塔載され、その
イグニッションコイルが符号9で示される。
【0018】エンジン8が、エンジン回転数に応じた周
期的な振動を発生する騒音発生源つまり第1振動源とさ
れている。そして、車室2が、エンジン8の振動を低減
すべき所定空間とされている。このため、所定空間とし
ての車室2には、5個のスピ−カ11と、8個のマイク
12とが設置されている。スピ−カ11が、車室へエン
ジン騒音を低減するための第2振動を発生する第2振動
源つまり低減用振動発生源とされる。そして、マイク1
2が、車室の実際の振動を検出する振動検出手段とされ
る。なお、実施例ではスピ−カ11は、カセットデッキ
やチュ−ナ等のオ−ディオソ−ス用と兼用とされている
が、振動低減用として専用に設けたものであってもよ
い。
【0019】自動車1には、マイクロコンピュ−タを利
用して構成された制御ユニットUが塔載されている。制
御ユニットUに対する入出力関係を図2に示してあり、
制御ユニットUは、CPUからなる制御部20を有す
る。制御部20には、イグニッションコイル9の一次コ
イルからの信号つまりエンジン回転数に応じた点火パル
ス信号が、波形整形回路21、周期計算回路22を経て
入力されると共に、各マイク12からの信号が、アンプ
23、ロ−パスフィルタ24、A/D変換器25を介し
て入力される。また、制御部20からの出力信号は、D
/A変換器26、ロ−パスフィルタ27、アンプ28を
介してスピ−カ11へ出力される。
【0020】制御部20は、マイク12で検出される振
動が低減されるように、スピ−カ11から出力すべき第
2振動を最適化する。以下、制御部20による第2振動
の生成について説明するが、先ず、基本的な第2振動の
生成の点について説明する。
【0021】第2振動の生成(基本) 図3は、制御部20をブロック図的に示すものであり、
説明の簡単化のためにスピ−カ11およびマイク12を
それぞれ1個とした場合を示している。
【0022】制御部20は、周期計測回路22から入力
された結果によってスピ−カ11に出力するスピ−カ入
力信号yのベクトルyの周期を調整する(ステップ1、
以下ステップをSと略す)と共に、内蔵しているプロセ
ッサで、マイク12・スピ−カ2間の伝達特性であるイ
ンパルス応答hの行列hを、時系列h変換する(S
2)。
【0023】次に、制御部20はプロセッサで、インパ
ルス応答hの時系列hとマイク12から入力されるマイ
ク出力信号eとでベクトルyを逐次的に最適化し(S
3)、その後、このベクトルyを時系列yに変換してス
ピ−カ入力信号yとし(S4)、スピ−カ11に出力す
る。
【0024】スピ−カ11は、このスピ−カ入力信号y
をアンチ騒音Zとして再生する。一方、マイク12は、
騒音dとアンチ騒音Zが打ち消し合って振動エネルギが
低減した騒音を検出して、この結果をディジタルのマイ
ク出力信号eとして制御部20に内蔵されたプロセッサ
に出力する。以下、再びプロセッサは、上記ステップ3
およびステップ4を繰り返し行い、スピ−カ入力信号y
のベクトルyを逐次的に最適化して、最終的にマイク出
力信号eの値が0となるようにスピ−カ入力信号yのベ
クトルyを設定する。
【0025】次に、制御部20で行われる上記ステップ
のアルゴリズムの演算について、以下に説明する。
【0026】先ず、制御部20によるマイク12のマイ
ク出力信号eのサンプリング周期を△tとする。マイク
12・スピ−カ11間の伝達特性であるインパルス応答
hが有限時間J△t以内で0に収束すると仮定し、イン
パルス入力が与えられてからj△t時間経過後のインパ
ルス応答hの値をhj とすると、エンジン8から発生し
た第1振動である騒音d、スピ−カ入力信号yが与えら
れたときのスピ−カ11から発生する第2振動であるア
ンチ騒音Zおよびそのときの時刻kにおけるマイク出力
信号eの第kサンプル値e(k)の関係は、次式(1)で
表わすことができる。
【0027】e(k) =d(k)+Z(k) =d(k)+行列hT ・行列y(k) ・・・・(1) 但し、 行列h=[h012 ・・・・・hJ-1T 行列y(k)=[y(k) y(k-1) y(k-2)・・・・y
(k-J+1)]T d(k):e(k)に含まれている騒音dの成分 Z(k):e(k)に含まれているアンチ騒音Zの成分 y(k):スピ−カ入力信号yの第kサンプル値 従って、式(1)中のZ(k)は、次の式(2)で示され
る。
【0028】
【数1】
【0029】ところで、騒音dは、ある周期N△tを持
っている周期性騒音であるので、この騒音dの振動エネ
ルギを低減させるアンチ騒音Zおよびスピ−カ入力信号
y、騒音dと同じ周期N△tを持っている周期性振動お
よび周期性信号でなければならない。
【0030】従って、スピ−カ入力信号yに関して次式
(3)が成立する。 y(k) =y(K-qN)=y(k) y (k-1)=y(k-qN-1)=y(k+N-1) y(k-2) =y(k-qN-2)=y(k+N-2) ・・・・(3) ・・・ ・・・ ・・・ y(k-N+1) =y(k-(q+1)N+1)=y(k+1) 但し、 q=0,1,2,・・・・ ゆえに、式(1)は、 e(k) =d(k)+ベクトルhT ・時系列y(k) ・・・・(4) 但し、 時系列y(k) =[y (K) y(K+N-1) y(K+N-2) ・・
・・y(K+1)]T
【0031】
【数2】
【0032】尚、Qは、J≦(q+1)Nを満たす整数qの最
小値である。
【0033】次に、時刻kからさらにiだけ時間が経過
した時刻k+i のマイク出力信号eの第K+i サンプル値e
(K+i)(但し、i=1,2,・・・・)は、次式(5)
で表わすことができる。
【0034】 e(k+i)=d(k+i) +ベクトルhT ・時系列y(k+i) =d(k+i) +時系列h(i)T・時系列y(k) ・・・・・(5) 但し、 時系列y(k+i) =[y(k+i)'y(k+i'-1 ) y(k+N-1) y(k+N-2) ・・・・・y(k+i'+1)]T 時系列h(i) =[バ−hi 'バ−hi+1 '・・・・・バ−h
N+1 バ−h0バ−h1 ・・・・バ−hi ' -1T 尚、i’は、iをNで割ったときの整数剰余である。
【0035】ところで、式(5)において、kはマイク
入力信号eの任意の初期時点を表わしているに過ぎな
い。よって、k=0と置き、iを改めてkに置き直す
と、次式(6)が得られる。
【0036】 e(k) =d(k) +時系列h(k)T・時系列y(0) =d(k) +時系列h(k)T・ベクトルy 但し、 ベクトルy=[y(0) y(N-1) y(N-2) ・・・y(1) ]T =[y0N-1N-2 ・・・・y1T ここで、次の評価関数を導入する。 F=E[e(k)2] =E[d(k) +時系列h(k)T・ベクトルy] =E[d(k)2]+2ベクトルyT ・E[d(k) ・時系列h(k) ] +ベクトルyT ・E[時系列h(k) ・時系列h(k)T]ベクトルy ・・・・・・(7) 但し、E[ ]は、期待値を表わすものとする(Eは期
待演算子)。 式(7)より、この評価関数のベクトルyに関する勾配
は、次式(8)で与えられる。 ∂F/∂ベクトルy=2E[d(k) ・時系列h(k)] +2E[時系列h(k) ・時系列h(k)T]ベクトルy =2E[時系列h(k){d(k)+時系列h(k)Tベクトルy}] =2E[時系列h(k) ・e(k) ] ・・・・・(8) ここで、E[時系列h(k) ・e(K)]の瞬時推定値とし
て、時系列h(k)・e (K)を用いることにすれば、Fの最
小値を与える周期N△t(すなわち要素数N)を持つス
ピ−カ出力信号ベクトルであるベクトルyの値は、最急
降下法に基づく次の漸化式(9)を反復計算することに
にょり最適化することができる。
【0037】 ベクトルy(K+1) =ベクトルy(k) −μ・e(k) ・時系列h(k) ・・・(9) 但し、μ/2は収束係数である。
【0038】このようにして求めた漸化式(9)は、制
御部20に内蔵されたデ−タ処理装置であるプロセッサ
が騒音の振動エネルギを低減させるアンチ騒音の振動エ
ネルギの設定を補正する際には、以下に示すような、よ
り簡単なアルゴリズムに置き換えられる。
【0039】先ず、一対のスピ−カ11およびマイク1
2を用いる場合には、漸化式(9)は次式(10)に置
き換えられる。 y(k-j+QN) '(k+1)=y(k-j+QN) ' ・(k) −μ・e(k) ・hj ・・・(10) このときプロセッサは、時刻kにおいては、例えば以下
に示す4つの動作手順を行っている。
【0040】動作1:スピ−カ入力信号yk ' (k)をスピ
−カ11に対して出力する。 動作2:マイク出力信号e(K) をマイク12から入力す
る。 動作3:周期計測回路22から入力されたエンジン22
の回転周期にOrd/△tまたは1/(Ord・△t)を乗
じた値に最も近い整数値をNとする。 動作4:j=0,1,2,・・・・,J−1について漸
化式(10)の計算を行う。 但し、k’,(k−j+QN)’は、それぞれk(k−
j+QN)をNで,割ったときの整数剰余であり、ま
た、Ordは、低減させようとしている騒音のエンジン回
転数に対する最低次数を設定するための任意の一定の整
数である。
【0041】次に、複数のスピ−カ11・・・とマイク
12・・・とを用いる場合には、例えば、最急降下法に
基づき、
【0042】
【数3】
【0043】の瞬時推定値として、
【0044】
【数4】
【0045】を用いると、評価関数
【0046】
【数5】
【0047】を最小化する第1スピ−カ出力信号ベクト
ルであるベクトルy1 の最適値は、次の漸化式(11)
を反復計算することにより求められる。
【0048】
【数6】
【0049】但し、 ylk ' :時刻kにおける第1スピ−カ入力信号 e m :第mマイク出力信号 hlmj :第1スピ−カ・第mマイク間のインパルス応答
のj△t時間後の値 L:スピ−カの個数 M:マイクの個数 J:全てのスピ−カ・マイク間のインパルス応答が有限
時間△t以内で0に収束することを示す整数値 また、 ベクトルyl =[yl 0l N-1l N-2 ・・・y
l 1T 時系列hlm(k) =[バ−hlm k' バ−hlm k'+1 ・・・
バ−hlm N+1バ−hlm 0 バ−hlm 1・・・バ−hlm
k'-1T さらに、 バ−hlm 0=hlm 0 +hlm N +・・・・hlm QN バ−hlm 1=hlm 1 +hlm N+1+・・・hlm QN+1 ・・・・ ・・・ ・・・・ ・・・・ バ−hlm j-QN-1 =hlm j-QN-1 +hlm j-(Q-1)N-1 +・・・+hlm j-1 バ−hlm j-QN =hlm j-QN +hlm j-(Q-1)N +・・・+0 ・・・・ ・・・・ ・・・・・ ・・・・・ バ−hlm N-1 =hlm N-1 +hlm 2N-1 +・・・+0 l=1,2,・・・・,L m=1,2,・・・・,M 従って、漸化式(9)は次式(12)に置き換えられ
る。
【0050】
【数7】
【0051】このときプロセッサは、時刻kにおいて
は、例えば以下に示す4つの動作手順を行っている。
【0052】動作11:スピ−カ入力信号y1k ' (k),
2k ' (k),・・・・,ylk '(k )をそれぞれ第1スピ
−カ、第2スピ−カ、・・・、第Lスピ−カに対して出
力する。 動作12:マイク出力信号e1(k), e2(k),・・・, eM(k)
をそれぞれ第1マイク、第2マイク、・・・・、第Mマ
イクから入力する。 動作13:周期計測回路22から入力されたエンジン2
2の回転周期にOrd/△tまたは1/(Ord・ △t)を
乗じた値に最も近い整数値をNとする。 動作14:1=1、2、・・・・・Lおよびj=0,
1,2,・・・・J−1について漸化式(12)の計算
を行う。 また、上記の複数のスピ−カ11・・・とマイク12・
・・とを用いる場合について、
【0053】
【数8】
【0054】の瞬時推定値として、α・時系列h1k '(k)
・ek ' (k)を用いると、最急降下法に基づいて評価関数
【0055】
【数9】
【0056】を最小化する第1スピ−カ出力信号ベクト
ルであるベクトルy1 の最適値は、次の漸化式(13)
を反復計算することにより求められる。 ベクトルy1 (k+ 1)=ベクトルy1 (k) −μ・α・時系列h1k "(k)・ek "(k) ・・・・(13) 但し、k”は、kをMで割ったときの整数剰余に1を加
えた値であり、また、αは任意の定数である。この漸化
式(13)は、漸化式(11)よりも短時間で演算でき
る。
【0057】従って、漸化式(9)は次式(14)に置
き換えられる。 y1(k-J+QN) '(k+1) =y1(K-j+QN) '(k)−μ・α・ek(k)・ h1k " j ・・・・・(14) このときプロセッサは、時刻においては、例えば以下に
示す4つの動作手順を行っている。
【0058】動作21:スピ−カ入力信号y1k '(k), y
2k '(k), ・・・・、yLk '(k )をそれぞれ第1スピ−
カ、第2スピ−カ、・・・・・、第Lスピ−カに対して
出力する。 動作22:マイク出力信号ek "(k) を第k”マイクから
入力する。 動作23:周期計測回路22から入力されたエンジン2
2の回転周期にOrd/△tまたは1/(Ord・△t)を
乗じた値に最も近い整数値をNとする。 動作24:1=1、2、・・・・、Lおよびj=0、
1、2・・・・、J−1について漸化式(14)の計算
を行う。 従って、上記アルゴリズムの演算は、漸化式(9)、
(11)および(13)、あるいはこれら漸化式を単純
化した漸化式(10)、(12)および(14)を反復
計算するだけで良いので、スピ−カ入力制御の計算時間
を短縮することが可能となる。
【0059】振動低減制御開始時の制御 次に、図4以下を参照しつつ、前述した振動低減の制御
つまりANC制御を開始する際の特有の制御の点につい
て説明する。 (1)全体の概要(図4〜図7) 先ず、図4において、ANC制御部20と周期(エンジ
ン回転数)計測部22との関連において、各機能部分5
1〜54、つまりANC制御のON、OFF判定部51
と、メモリ52と、初期デ−タ修正部53と、出力開始
時のデ−タ調整部54とが設けられている。
【0060】判定部51は、ANC制御を実行するか否
かの判定を行なうもので、実施例では、IGパルスが所
定時間継続して入力されなかったとき(エンジン停止の
判定の相当)、あるいはエンジン回転数の変動つまり回
転周期の変動が大きいときにそれぞれANC制御を中止
つまりOFFさせ、その他のときにANC制御を実行つ
まりONさせる判定を行なう。そして、このANC制御
のONとOFFとの判定結果に基づいて、各部分20、
52〜54の制御が後述のように行なわれる。また、メ
モリ52は、ANC制御終了時点での低減用振動の波形
デ−タつまり出力デ−タを記憶しておくものである。
【0061】修正部53は、メモリに記憶されている波
形デ−タつまり出力デ−タを、この記憶されている出力
デ−タが生成された時点でのエンジン回転数(前回のA
NC制御終了時点のエンジン回転数)と、今回あらたに
ANC制御が開始されるときのエンジン回転数との差に
基づいて、調整するものである。より具体的には、上記
エンジン回転数の差に応じて、メモリ52に記憶されて
いる出力デ−タのデ−タ長(デ−タ数)を、後述するよ
うにして調整する。このデ−タ長を調整する一例を図式
的に図5に示してあるが、図5において旧デ−タとある
のがメモリ52に記憶されている出力デ−タであり、新
デ−タとして示すものが、今回あらたにANC制御が開
始されるときのエンジン回転数に対応したものとなる。
そして、この図5に示すデ−タ長調整においては、旧デ
−タによる振動波形を極力くずすことなく全体的に伸縮
させて、新デ−タとするようにしてある。
【0062】出力開始時のデ−タ調整部54は、初期デ
−タ修正部53で修正された初期値をANC制御部20
から出力する際、いきなり振幅が大きいタイミングで出
力されるのを防止するためのものである。このため、デ
−タ調整部54は、図6に示すようにANC制御部20
からの出力のうち振幅が0あるいはほぼ0となったタイ
ミングを待って出力を開始するか、あるいは図7に示す
ように出力ゲインを当初は0として徐々に出力ゲインを
大きくする。
【0063】(2)判定部51の詳細(図8) 図8は、判定部51の制御内容を示すフロ−チャ−であ
り、先ずZ(ステップ−以下同じ)1において、前述し
たように、IGパルスの入力状態とエンジン回転数の変
動の大きさをみることによって、ANC制御を実行する
か否かが判定される。Z2においては、Z1での判定結
果がONであるか否かが判別される。このZ2の判別で
NOのときは、Z3において、ANC制御がOFF中で
あるか否かが判別される。このZ3の判別でNOのと
き、つま現在ANC制御がONされているときは、その
ときの出力デ−タ(図5の旧デ−タとして示すものに相
当)をメモリ52に記憶させた後、Z5においてANC
制御をOFFさせる指令を出力する。
【0064】Z2の判別でYESのときのときは、Z6
において、現在ANC制御がON中であるか否かが判別
される。このZ6の判別でNOのとき、つまり今回あら
たにANC制御を開始させる場合のときは、Z7におい
て初期デ−タ修正部53によって初期デ−タを修正させ
た後、Z8において、ANC制御をONさせる指令を出
力する。Z3の判別でYESのとき、あるいはZ6の判
別でYESのときは、それぞれそのままリタ−ンされ
る。
【0065】(3)初期デ−タ修正部53の詳細(図5、
図9〜図14) 初期デ−タ修正部53の制御内容を示す図9のフロ−チ
ャ−トに示してある。この図9のQ(ステップ−以下同
じ)1において、メモリ52に記憶されている出力デ−
タのデ−タ数n0 が読込まれる。次いで、Q2におい
て、現在のエンジン回転数rが読込まれる。この後、Q
3において、ここに示す式にしたがって、現在のエンジ
ン回転数rに対応したデ−タ数n1 が算出される。な
お、この式中「sf」はサンプリング周波数(Hz)で
あり、「int」は計算結果を四捨五入した整数とする
意味である。
【0066】Q4においては、デ−タ数n0 とn1 とが
一致するか否かが判別される。このQ4の判別でNOの
ときは、Q5において、後述するようにしてデ−タ長補
正がなされた後、Q6に移行する。Q4の判別でYES
のときは、Q5を経ることなくQ6へ移行する。Q6で
は、Q5で補正されたあるいは補正されなかった波形デ
−タが、初期値としてANC制御部20へ転送される。
【0067】前記Q5におけるデ−タ長補正の一例につ
いて、図5、図10〜図12に基づいて説明する。先
ず、Q5において行なわるれるデ−タ長補正の内容を図
式的に図5に示してある。図5(1)に前回の振動波形を
示してあり、そのデ−タ値の数は6個である。図5(3)
に波形伸縮して得るべき今回の振動波形を示しており、
そのデ−タ値が8個の場合を示している。この図5にお
いて、先ず、図5(2)に示すように、仮の振動波形を形
成する。この仮の振動波形は、前回の振動波形のデ−タ
長と同じ長さのデ−タ長となるように設定されて、この
仮のデ−タ長上において、新デ−タ値数である8個のデ
−タ値に応じたサンプリング周期が設定される。実施例
の場合は、仮のデ−タ長(仮の振動波形)における仮の
サンプリング周期は、基本つまり前回のデ−タ長におけ
るサンプリング周期の6/8となる。
【0068】そして、仮のデ−タ長上において、仮のサ
ンプリングタイミング毎に、前回の振動波形におけるデ
−タ値をプロットする。このようにして得られた仮の振
動波形を、元の基本のサンプリング周期に戻す(仮の振
動波形を、基本のサンプリング周期毎に出力する)こと
により、図5(3)に示すような波形伸長された振動波形
が得られる。なお、波形縮長のときも同様にして行なわ
れるが、この場合は、仮のサンプリング周期が基本サン
プリング周期よりも大きいものとなる。
【0069】以上のことを前提として、前記Q5の内容
が、図10に示される。先ず、Q11において、iが1
にセットされた後、Q12において、jがここに示す式
にしたがって設定される。次いで、Q13において、k
がここに示す式にしたがって決定されるが、式中「in
t」の示す意味は、四捨五入された整数とすべきことを
意味する。例えば、図4に示すように、n0 が6、n1
が8、であるとすると、「int」でくくられたカッコ
内の値は当初は0.75であるので、kは8とされる。
【0070】Q13の後、Q14において、j=kであ
るか否かが判別される。このQ14の判別でYESのと
きは、Q15において、y(j)がy’(i)として設
定Sれた後、Q18に移行する。また、Q14の判別で
NOのときのときは、j−kがjとして設定された後、
Q17において、後述するy’(i)の計算がされた
後、Q18に移行する。Q15の処理は、jの位相位置
において丁度前回デ−タ値が存在する場合であり、Q1
6の処理はこのjの位相位置において前回デ−タ値が存
在しない場合である。
【0071】Q18では、iをi+1とした後、Q19
において、iが今回デ−タ数に相当するn1 と等しいか
否かが判別される。当初はQ19の判別でNOとなるの
で、Q12へ戻って、前述した処理が繰返されて、補間
が続行される。
【0072】Q19の判別でYESのときのときは、Q
20において、iを0設定した後、Q21において、
y’(i)をy(i)とした後、Q22においてi+1
がiとして設定される、そして、Q23において、iが
1 より大きいか否かが判別され、当初はこの判別でN
OとされてQ21以降の処理が繰返される。そして、Q
23の判別でYESのときとなった時点で補間終了とい
うことで、リタ−ンされる。
【0073】前述したQ12〜Q19の処理は、図5
(2)に示す仮デ−タを作成する処理であり、Q20以降
の処理が、この仮デ−タを図5(3)に示す新デ−タに変
更する処理となる。
【0074】前記Q17の内容が、図11に示される。
すなわち、図11のQ25において、k+1がn0 より
も大きいか否かが判別されて、このQ25の判別でNO
ときは、Q26において、1次補間を行なうため、iの
位相位置を挟んだ前後の値の相加平均値がy’(i)と
して設定される。また、Q25の判別でYESのときの
ときは、kの位相位置が最後のものとなって、その後の
位相位置が存在しないこととなるが、その後の位相位置
は最初の位相位置のものと等しいので、直前の位相位置
の値と最初の位相位置の値との相加平均値がy’(i)
として設定される。Q26あるいはQ27で示す相加平
均の意味、つまり1次補間の内容を、図12に図式的に
示してある。
【0075】図13は、アナログ処理によって、振動波
形の全体的な伸縮を行なう場合を示している。つまり、
前回デ−タが、スピ−カ11用のD/A変換器26とロ
−パスフィルタ27を通過する点を考慮して、このロ−
パスフィルタ27を通過した後の信号を、A/D変換器
41を経て再び制御部20へ戻すように設定する。そし
て、A/D変換器41のサンプリング周期を、分周回路
42によって設定する一方、分周回路42のサンプリン
グ周期を、制御部20からの指令信号を受けるサンプリ
ング調整器42によって、前回デ−タ数と今回デ−タ数
との比に応じた値となるように設定する。本実施例の場
合は、D/A変換およびA/D変換という極めて一般的
な手法によって振動波形の全体的な伸縮が行なうことが
でき、しかもD/A変換器としてスピ−カ11用を利用
することによって、振動波形伸縮用のD/A変換器を別
途専用に設ける場合に比して、構造が簡単となってコス
ト上も有利となる。
【0076】(4)初期値設定の禁止 前回のANC制御終了時点のエンジン回転数と、今回あ
らたにANC制御を開始するときのエンジン回転数が大
きく相違するときには、前述したメモリ52に記憶され
ている出力デ−タを利用した初期値設定を禁止するのが
好ましく、このための制御例を図14に示してある。こ
の図14に示すフロ−チャ−トは、その要部のみを示し
てあり、図9の一部を変形したものである。
【0077】すなわち、図9のQ3の後、図14におけ
るQ31において、デ−タ数n0 とn1 との差の絶対値
が偏差dとして算出される。そして、Q32において、
偏差dが所定値以上であるか否かが判別される。このQ
32の判別でNOのときは、メモリ52に記憶されてい
る出力デ−タを利用しても問題ないときであるとして、
図9のQ4以下の処理が行なわれる(初期値設定有
り)。
【0078】Q32の判別でNOのときは、Q33にお
いて、メモリ52に記憶されている出力デ−タのデ−タ
値が全て0となるように修正された後、図9のQ6へ移
行する。このQ33の処理は、メモリ52に記憶されて
いる出力デ−タの各位相における振幅を全て0に補正す
ることに相当して、実質的に初期値設定なしの状態と同
じである。なお、図14では、デ−タ数n0 とn1 との
差によりエンジン回転数の差をみるようにしてあるが、
直接エンジン回転数の差をみるようにしてもよい(AN
C制御終了時のエンジン回転数を記憶しておく)。
【0079】(5)出力デ−タ調整の詳細(図15、図1
6) 図15は、出力デ−タ調整部54の制御内容の一例を示
すもので、図6に示すように、振幅が0になったタイミ
ングを待って出力開始させる制御内容を示す。この図1
5において、先ず、Q41において、判定部51の判定
結果がONであるか否かが判別される。このQ41の判
別でNOのときは、出力調整の不用なときであり、この
ときは、Q49において、フラグを0にリセットした後
リタ−ンされる。
【0080】Q41の判別でYESのときは、Q42に
おいて、ANC制御部20からの信号がy’として入力
される(y’は、1周期分の複数のデ−タ数のうち1つ
づつのデ−タつまり振幅を示す)。この後Q43におい
て、フラグが0であるか否かが判別される。このQ43
の判別でYESのときのときは、ANC制御がOFF状
態からONになって、あらたにANC制御が開始される
ときである。このときは、Q44において、入力y’が
ほぼ0であるか否かが判別される。このQ44の判別で
NOのときは、Q45においてy’が0にされた後、Q
47において、y’がy”として設定された後、この
y”が調整部54からスピ−カ11へ出力される。
【0081】Q44の判別でYESのときのときは、Q
46においてフラグを1にセットした後、Q47に移行
する。このQ46を経るときは、y’を0に補正する処
理がなされないで、入力y’がそのまま調整部54の出
力y”とされる。そして、Q46を経た後は、Q43の
判別がNOとなって、このときは、ANC制御部20か
らの入力y’が常にそのまま調整部54の出力y”とさ
れる(調整部54の役割終了)。
【0082】このように、y’がほぼ0でない限り、Q
45の処理によって、低減用振動の振幅は0となって、
事実上低減用振動が発生されていないのと同じ状態とさ
れる。そして、y’がほぼ0となるタイミングとなった
時点で、スピ−カ11から低減用振動が出力され始める
ことになる。勿論、Q44の判別がYESとなった時点
が、図6における出力開始時点に相当する。
【0083】図16は、出力デ−タ調整部54の制御内
容を示す他の例であり、図7に示すように出力ゲインを
徐々に大きくしていく制御内容に相当する。この図16
において、先ず、Q51において、判定部51の判定結
果がONであるか否かが判別される。このQ51の判別
でNOのときは、Q58において、出力ゲインβが0に
セットされる。
【0084】Q51の判別でYESのときは、Q52に
おいて、y’が入力された後、Q53において、y’に
出力ゲインβ(当初は、Q58での設定からして0であ
る)のを乗算して、出力y”が設定される。そして、Q
54において、y”がスピ−カ11へ出力された後、Q
55において、出力ゲインβに所定の増大分dβ(1.
0よりも十分小さい値)が加算されて、あらたな出力ゲ
インβとされる。この後、Q56において、βが1.0
以上になったか否かが判別される。このQ56の判別で
NOのときは、そのままリタ−ンされて、Q52〜Q5
5の処理が繰返されて、徐々に出力ゲインβが大きくさ
れる。出力ゲインβが1.0になった時点で、Q56の
判別がYESとなって、このときは、Q57において、
βが1.0にセットされる。このQ57を経た後は、入
力y’と出力y”とが常に同じ値とされる(デ−タ調整
部54の役割終了)。
【0085】以上実施例について説明したが、低減用振
動発生源としては、スピ−カに限らず、エンジンと車体
との間に介在される容量可変式のアクチュエ−タとする
こともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された車両を上方から見た図。
【図2】低減用振動生成のための全体制御系統図。
【図3】図2のうち低減用振動の最適化部分の構成をブ
ロック図的に示す図。
【図4】初期値設定のための制御系統を示す図。
【図5】デ−タ長の修正を図式的に示す図。
【図6】低減用振動を振幅0のタイミングから出力する
のを図式的に示す図。
【図7】低減用振動の出力ゲインを徐々に大きくする様
子を図式的に示す図。
【図8】ANC制御のON/OFF判定部の制御内容を
示すフロ−チャ−ト。
【図9】初期デ−タ修正部の制御内容を示すフロ−チャ
−ト。
【図10】デ−タ長補正の制御内容を示すフロ−チャ−
ト。
【図11】デ−タ長補正の制御内容を示すフロ−チャ−
ト。
【図12】デ−タ長補正の際に行なわれる補間の内容を
図式的に示す図。
【図13】デ−タ長補正をアナログ回路を利用して行な
う場合の回路例を示す図。
【図14】初期値設定を禁止する場合の制御内容を示す
要部フロ−チャ−ト。
【図15】図6に示す制御内容を行なうためのフロ−チ
ャ−ト。
【図16】図7に示す制御内容を行なうためのフロ−チ
ャ−ト。
【符号の説明】
1:自動車 2:車室 8:エンジン(振動源) 11:スピ−カ(低減用振動発生源) 12:マイク(振動検出手段) 20:低減用振動生成回路 51:振動低減制御のON/OFF判定部 52:メモリ 53:初期デ−タ修正部 54:出力デ−タ調整部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−352197(JP,A) 特開 平4−303898(JP,A) 特開 平5−127684(JP,A) 特開 平6−274184(JP,A) 特開 平6−282284(JP,A) 特開 平6−337686(JP,A) 特開 平6−266376(JP,A) 特開 平4−109124(JP,A) 特開 平4−347559(JP,A) 特開 平5−39710(JP,A) 特開 平5−80777(JP,A) 特開 平4−203406(JP,A) 特開 平4−287733(JP,A) 特開 平1−191198(JP,A) 特開 平1−257798(JP,A) 特表 平4−505221(JP,A) 特表 平5−503622(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/178 B60R 11/02 F16F 15/02 G10K 11/16 F01K 1/00 F01K 1/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1振動源によって発生される周期的な振
    動を車両の所定空間において低減させる車両の振動制御
    装置であって、前記第1振動の 周期を検出する周期検出手段と、前記第1振動の振動エネルギを 低減させる第2振動を出
    力するための第2振動源と、 前記所定空間の振動を検出する振動検出手段と、前記第2振動1周期分の波形信号に対応する情報、すな
    わちn個の波形振幅値を構成要素として有するn次元ベ
    クトルであるところの出力データについて、該nを後述
    する時系列変換時のサンプリング周期との乗算値が 前記
    周期検出手段で検出される第1振動の周期と同じになる
    ように設定する設定手段と、前回の制御周期において前記設定手段で設定された前記
    出力データ を、前記振動検出手段の出力および該振動検
    出手段と前記第2振動源との間の伝達特性に基いて前記
    1周期毎に補正する補正手段と、前記補正手段で補正された前記出力データの前記構成要
    素をサンプリング周期毎に配列することにより第2振動
    の波形信号に時系列変換し、当該変換によって得られた
    波形信号を前記第2振動源から出力させる出力手段と、 所定の制御開始条件が成立したとき、前記補正手段と前
    記出力手段の動作を開始させる制御手段と、 前記制御手段における制御の開始時において、前回行わ
    れていた振動低減制御の制御終了時点における前記第2
    振動の出力データを 、制御開始の際の初期値として設定
    する初期値設定手段と、 を備えていることを特徴とする車両の振動低減装置。
  2. 【請求項2】請求項において、前記第1振動源がエンジンとされ、 前回の振動低減制御の終了時におけるエンジン回転数と
    今回あらたに行われる振動低減制御の開示時におけるエ
    ンジン回転数との差が所定値以上のとき、前記初期値設
    定手段による初期値の設定を禁止する禁止手段をさらに
    備えている ことを特徴とする車両の振動制御装置
  3. 【請求項3】請求項において、 前記初期値設定手段により設定された初期値の出力を、
    振幅が0あるいはほぼ0となるタイミングから行なわせ
    る出力タイミング設定手段をさらに備えている、ことを
    特徴とする車両の振動制御装置
  4. 【請求項4】請求項において、 振動低減の制御を開始する当初は、出力ゲインが徐々に
    大きくされて、最終的に所定の出力ゲインとされる、こ
    とを特徴とする車両の振動制御装置
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