JP3277186B2 - 繊維シート状物及びこれを用いた電池用セパレータ - Google Patents
繊維シート状物及びこれを用いた電池用セパレータInfo
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Description
る。
チレン系重合体の側鎖であるベンゼン環の反応性の高さ
から、ベンゼン環にスルホン基を導入し、その親水性を
利用して、電池用セパレータなどの用途に利用すること
が提案されている。しかしながら、スチレン系重合体を
含有する繊維は脆く、伸度がないため、繊維シートに加
工するのが難しく、汎用性に乏しいものであった。
短絡を防止するために、セパレータが使用されている。
このセパレータとしては、水酸化カリウムのような電解
液に侵されず、しかも起電反応を円滑に行なえるよう
に、電解液の保持性に優れている必要があるため、スル
ホン化したポリオレフィン系繊維を使用したセパレータ
が使用されてきた。しかしながら、ポリオレフィン系繊
維はスルホン化しにくいため、電解液の保持性が不十分
であった。そのため、ポリオレフィン系繊維の1種であ
るポリスチレンを、ポリオレフィンと混合した繊維をス
ルホン化したセパレータが提案されている(特開平4−
174964号)が、この繊維はポリオレフィンによっ
て繊維強度をもたせているため、ポリオレフィンを多く
すればスルホン化しにくくなり、逆に、スルホン化しや
すくなるように、ポリスチレンを多くすると繊維強度が
低下し、繊維シートに加工することが難しいものであっ
た。
を解決するためになされたものであり、特定のスチレン
系重合体を含有する繊維を含む電池用セパレータを提供
することを目的とする。
タは、シンジオタクチック構造を有し、ガラス転移温度
が5℃以上低下した変性スチレン系重合体成分を含有
し、60〜200%の伸度を有する未延伸繊維、及び/
又はシンジオタクチック構造を有し、ガラス転移温度が
5℃以上低下した変性スチレン系重合体成分を含有し、
20〜150%の伸度を有する延伸繊維を含むことを特
徴とする電池用セパレータであって、少なくとも前記変
性スチレン系重合体成分がスルホン化されているもので
ある。
クチック構造を有するスチレン系重合体成分が、ガラス
転移温度が5℃以上低下した変性スチレン系重合体成分
であり、少なくとも前記変性スチレン系重合体成分がス
ルホン化されているので、電解液の保持性に優れた電池
用セパレータである。
が分割しているので、電解液の保持性に優れた電池用セ
パレータである。
ク構造を有し、ガラス転移温度が5℃以上低下した変性
スチレン系重合体成分(以下、特に断らない限り、「ス
チレン系重合体」はシンジオタクチック構造を有するも
のとする)を含有し、60〜200%の伸度を有する未
延伸繊維、及び/又はシンジオタクチック構造を有し、
ガラス転移温度が5℃以上低下した変性スチレン系重合
体成分を含有し、20〜150%の伸度を有する延伸繊
維を含む電池用セパレータであって、少なくとも前記変
性スチレン系重合体成分がスルホン化されているもので
ある。前記繊維は伸度があるため、繊維シート状物を得
ることができ、得られた繊維シート状物も加工性に優れ
ている。
詳細に説明する。
度に優れ、繊維化の容易な、シンジオタクチック構造を
有するスチレン系重合体成分を含有している。このシン
ジオタクチック構造とは、主鎖に対して、側鎖であるベ
ンゼン環や置換ベンゼン環が交互に反対方向に位置す
る、立体規則性を有するものをいい、このシンジオタク
チック構造はIRスペクトルや13C−NMRスペクトル
により、容易に分析できる。
のシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体成
分が含有されているのが好ましく、より具体的には、13
C−NMRスペクトルで分析して、ラセミダイアッドで
75%以上、より好ましくは85%以上、また、ラセミ
ペンタッドで30%以上、より好ましくは50%以上の
シンジオタクティシティーを有するものが好ましい。
例えば、ポリスチレンや、ポリメチルスチレン、ポリエ
チルスチレン、ポリイソプロピルスチレンなどのポリア
ルキルスチレンや、ポリクロロスチレン、ポリブロモス
チレン、ポリフルオロスチレンなどのポリハロゲン化ス
チレンや、ポリクロロメチルスチレンなどのポリハロゲ
ン化アルキルスチレン、ポリメトキシスチレン、ポリエ
トキシスチレンなどのポリアルコキシスチレンや、ポリ
ビニル安息香酸エステルなどがあり、これらを単独又は
混合して使用でき、水素化重合或いは共重合して使用で
きる。これらの中でも、ポリスチレン、ポリアルキルス
チレン、水素化ポリスチレン、及びこれら構造単位を含
む共重合体が好適に使用でき、これらの中でもポリスチ
レンが最も好適である。
量は、1〜400万であるのが好ましい。1万未満では
繊維形成性に劣り、400万を越えると、粘度が高く、
紡糸性に劣るためであり、より好ましくは5〜80万、
最も好ましくは10〜30万である。
ば、可塑剤を添加する、他の分子を共重合する、或いは
他の官能基を側鎖に導入するなどの方法により、ガラス
転移温度を5℃以上低下させた、変性スチレン系重合体
成分のベンゼン環は、より化学修飾しやすい(以下、特
に断らない限り、「変性スチレン系重合体」はガラス転
移温度を5℃以上低下させた、変性スチレン系重合体と
する)。一方、ガラス転移温度が30℃を越えて低下し
た変性スチレン系重合体成分は、物性が著しく低下する
ので、ガラス転移温度の低下は30℃以下に抑えるのが
好ましい。より好ましくは、5〜20℃の低下にする。
例えば、スチレン系重合体成分がガラス転移温度100
℃程度のポリスチレンの場合には、ガラス転移温度を7
0〜95℃に低下させた変性ポリスチレンとし、より好
ましくは、80〜95℃に低下させた変性ポリスチレン
とする。
中でも、可塑剤を添加する方法は、スチレン系重合体成
分の物性の低下が生じにくく、操作も簡単なため、好適
な方法である。この可塑剤としては、例えば、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、1,5ペンタンジオ
ールなどのアルキレングリコール、ヒドロベンゾイン、
ベンズピコールなどの芳香族グリコール、シクロペンタ
ン1,2−ジオール、シクロヘキサン1,2−ジオール
などの炭素環状グリコール、フタル酸ジメチルやフタル
酸ジエチルなどのフタル酸エステル、アジピン酸ジ−2
−エチルヘキシルやアジピン酸ジ−n−デシルなどの脂
肪族二塩基酸エステル、或いはリン酸トリブチル、リン
酸トリ−2−エチルヘキシルなどのリン酸エステルなど
を使用できる。これらの中でも、アルキレングリコール
はスチレン系重合体成分との相溶性が良く、可塑化効率
が高いため好適に使用でき、これらの中でもエチレング
リコールが最も好適に使用できる。
ではなく、ガラス転移温度の低下が5〜30℃となるよ
うに、適宜設定すれば良い。例えば、ポリスチレンに対
して、エチレングリコールを0.5〜10重量%、より
好ましくは1〜6重量%添加する。
チレン系重合体成分のみからなるものであっても良い
が、他の重合体成分と混合する場合、変性スチレン系重
合体成分の特性を活かすために、変性スチレン系重合体
成分は20重量%以上含まれているのが好ましく、より
好ましくは40重量%以上である。なお、変性スチレン
系重合体成分のベンゼン環を化学修飾するので、化学修
飾しやすいように、繊維表面の40%以上占めているの
が好ましい。
重合体成分としては、熱可塑性で、繊維形成性のもので
あれば良く、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−プロピ
レン共重合体などのポリオレフィンや、6−ナイロン、
66−ナイロンなどのナイロンや、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエス
テルなどを使用できる。アルカリ電池用セパレータ用の
繊維としては、耐アルカリ性に優れたポリオレフィンが
好適に使用でき、これらの中でもポリプロピレンが最も
好適に使用できる。
合体成分との配置状態は、例えば、変性スチレン系重合
体と他の重合体成分とを混合紡糸して得られる、レンコ
ン状或いは立体網目状などに変性スチレン系重合体成分
又は他の重合体成分が配置したものや、変性スチレン系
重合体と他の重合体成分とを複合紡糸して得られる、繊
維断面において、同心状又は偏心状の芯鞘型、海島型、
或いは図1(a)〜(d)に示すような、一成分1を他
成分2の間に配した菊花型、図1(e)に示すような、
一成分1と他成分2とを交互に2層以上に積層した多層
型のものがある。前者の混合紡糸したものは繊維強度に
優れると共に、変性スチレン系重合体成分のベンゼン環
を化学修飾しやすい、という特長があり、後者の複合紡
糸したものは、変性スチレン系重合体成分を繊維表面に
露出させることができるので、変性スチレン系重合体成
分のベンゼン環を化学修飾しやすい、という特長があ
る。後者の複合紡糸したものの中でも、同心状又は偏心
状の芯鞘型、海島型であると、繊維表面全部を変性スチ
レン系重合体成分とすることができるため、好適に使用
できる。
未延伸繊維や延伸繊維が分割できる場合には、分割して
細繊維化することにより、表面積が広くなり、しかもよ
り緻密な構造の繊維シート状物とすることができるの
で、電池用セパレータとして使用すると、電解液の保持
性により優れ、しかも短絡を防止できるため、好適に使
用できる。
体成分を含有する樹脂成分を、紡糸温度を300〜40
0℃、ドラフト比20〜160で溶融紡糸して得ること
ができる。紡糸温度が300℃未満であると、得られる
未延伸繊維の伸度が60%未満となるため加工性が悪
く、紡糸温度が400℃を越えると、変性スチレン系重
合体成分の分解が著しくなるためである。より好ましい
紡糸温度は、310〜360℃、最も好ましくは315
〜350℃である。
が20未満、或いは160を越えると、伸度60%以上
を有する未延伸繊維が得られないため、好ましいドラフ
ト比は20〜160で、より好ましくは30〜140で
ある。
%以上の伸度をもたせるために、冷却するのが好まし
い。但し、紡糸後、直ちに冷却したのでは、伸度60%
以上の未延伸繊維が得にくく、また、繊維が破断しやす
く紡糸性が悪くなるので、押出ノズルの押出口末端から
3mm以上離れた地点で冷却するのが好ましい。
限定するものではないが、例えば、押出ノズル径は0.
1〜0.5mm、より好ましくは0.2〜0.4mmである。
0〜200%の伸度を有するため、加工性に優れてい
る。また、繊維断面形状は円形以外に、三角形、四角
形、六角形などの多角形状、楕円形状、長円形状などで
も良く、特に限定するものではない。
シロン(東洋ボールドウィン社製、UTM−III−10
0)で1kgのセルを使用し、繊維の測定長さ(チャック
間)20mm、引張速度20mm/minの条件下で、繊維が破
断するまで引張り、引張る前の長さと破断時の長さか
ら、次の式により求める。なお、この測定は温度25℃
で行なう。
られる未延伸繊維を延伸して得ることができ、20〜1
50%の伸度を有し、強度に優れたものである。この延
伸繊維の伸度が20%未満であると、脆く、加工性が悪
く、150%を越えると、延伸しているにも関わらず、
強度がないためである。より好ましい伸度は20〜10
0%である。
に、適宜設定すれば良いが、一般的には、1.3〜3.0
倍の延伸を行なうのが好ましい。1.3倍未満では延伸
したにも関わらず、強度があまり向上せず、3.0倍を
越えると、繊維が破断しやすく、得られる延伸繊維の伸
度もなくなるためである。より好ましくは、1.4〜2.
5倍である。なお、この延伸は常温で行なうこともでき
るが、80〜200℃の温度条件下で、繊維が膠着する
ことなく、安定的に行なうことができる。
生じるため、複屈折率に変化が生じ、この値を測定する
ことにより、延伸繊維であるか、未延伸繊維であるかを
区別できる。
電解液の保持性に優れ、しかも樹枝状の金属の析出や電
極活物質の移動による短絡を防げるように、18μm以
下であるのが好ましく、より好ましくは7μm以下であ
る。なお、未延伸繊維や延伸繊維が異形断面を有する場
合には、円形断面に換算した値を繊維径とする。また、
未延伸繊維や延伸繊維が分割性を有している場合には、
分割後の繊維径が上記範囲内にあれば良い。
が、繊維シート状物の形成方法によって、適宜設定す
る。例えば、湿式法によって不織布を形成する場合に
は、3〜30mmであるのが好ましく、カード法やエアレ
イ法などの乾式法によって不織布を形成する場合には、
20〜110mmであるのが好ましい。
維を含む繊維シート状物を形成するが、未延伸繊維や延
伸繊維は優れた伸度を有しているため、破断することな
く、織物や編物、或いは不織布を形成できる。電池用セ
パレータとしては、三次元的な空間を多数有し、電解液
の保持性に優れた不織布が好適である。
これら繊維の特性を利用できるように、繊維シート状物
中、20重量%以上含まれているのが好ましく、より好
ましくは40重量%以上である。
しては、6−ナイロン、66−ナイロンなどのナイロン
系の樹脂や、エチレン−ビニルアルコール共重合体や、
ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチ
ルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン
−ブテン−プロピレン共重合体などのポリオレフィン系
の樹脂を単独で、又は、繊維断面において、同心状又は
偏心状の芯鞘型、或いは図1(a)〜(d)に示すよう
な、一成分1を他成分2の間に配した菊花型、図1
(e)に示すような、一成分1と他成分2とを交互に2
層以上に積層した多層型に組み合わせた繊維が使用でき
る。電池用セパレータとしては、耐アルカリ性及び耐酸
化性に優れるポリオレフィン系の樹脂を含む繊維が好適
に使用でき、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチ
ルペンテンを含む繊維は繊維強度に優れているため、よ
り好適に使用できる。
して、熱融着性繊維を含んでいると、熱融着性繊維で融
着して、繊維シート状物の形態安定性を向上させること
ができるので、より好適に使用できる。
の)の形成方法としては、例えば、カード法やエアレイ
法などの乾式法、湿式法などがあり、これらの中でも、
湿式法によって得られる繊維ウエブは緻密で、均一な表
面状態を有しているため、電池用セパレータとして使用
すると、樹枝状の金属の析出や電極活物質の移動を防止
でき、好適な繊維ウエブの形成方法である。
る場合、配向方向が交差した繊維を含んでいると、たて
方向とよこ方向の強度差が小さくなるので、好適な繊維
ウエブの形成方法である。
る方法としては、例えば、繊維ウエブを水流やニードル
などの作用によって絡合させる方法、繊維の熱融着性成
分を融着して結合する方法、バインダーによって結合す
る方法などがあり、これらの方法を単独で、或いは組み
合わせることができる。
によって絡合させる方法は、緊密に絡合して、微細な空
隙を形成するので、電解液の保持性に優れ、しかも油剤
や界面活性剤などを除去できるので、繊維シート状物を
形成した後にスルホン化する場合には、スルホン化を効
率的に行なうことができるため、好適な不織布の形成方
法である。また、前述の分割できる繊維を含んでいる
と、水流によって分割できるため、製造上の利点も有し
ている。
ば、ノズル径0.05〜0.3mm、より好ましくは、0.
10〜0.18mm、ピッチ0.2〜3mm、より好ましく
は、0.4〜1.2mmで一列に配列したノズルプレート
や、ノズルを格子状、千鳥状などの二列以上に配列した
ノズルプレートを使用し、水圧10〜300kg/cm2の水
流で、繊維ウエブの片面又は両面から処理する。
析出や電極活物質の移動による短絡が生じないように、
水流で処理する際、支持体として、50メッシュ以上の
細かいネットや、1個当りの孔面積が0.06mm2以下の
多孔板を使用するのが好ましい。
タは、0.05〜0.3mmであるのが好ましい。0.05m
m未満であると、電解液の保持性が低下しやすく、0.3
mmを越えると、活物質を多く充填できなくなるためであ
る。より好ましい厚さは0.06〜0.25mmである。
タにおける、未延伸繊維や延伸繊維のベンゼン環を化学
修飾する。なお、未延伸繊維や延伸繊維の化学修飾は、
繊維シート状物を形成する前でも良いが、形成した後の
方が、製造上、取り扱いやすい。
クロロ硫酸、塩化スルフリル、濃硫酸などでスルホン化
し、親水性に優れ、電解液の保持性に優れたものとす
る。
変性スチレン系重合体成分は、スルホン化を濃硫酸で容
易に行なうことができるため、繊維強度を低下させるこ
となく、効率的に、しかも十分に行なうことができ、親
水性に優れたものとすることができる。より具体的に
は、濃硫酸でスルホン化して導入される硫黄濃度が5p
pmまでスルホン化する場合に、ガラス転移温度が10
0℃程度のポリスチレンからなる繊維と、ガラス転移温
度が90℃程度の変性ポリスチレンからなる繊維とで
は、変性ポリスチレン繊維のスルホン化は、ポリスチレ
ン繊維のスルホン化の約半分の時間で行なうことができ
る。また、ガラス転移温度が90℃程度の変性ポリスチ
レン繊維は、従来、濃硫酸によるスルホン化では得るこ
とのできなかった、硫黄濃度が270ppmまでスルホ
ン化することができる。
度は、易スルホン化繊維を酸素燃焼フラスコ法により吸
収させた吸収液を、イオンクロマトグラフィー装置(D
IONEX社製、2000i/SP)により分析して得
られる硫黄濃度をいう。
に、ポリオレフィン系などのスルホン化されにくい樹脂
成分と、変性スチレン系重合体成分とが露出した繊維を
主体とする繊維シート状物や、ポリオレフィン系の樹脂
を主体とする繊維と、変性スチレン系重合体成分を主体
とする繊維を混合した繊維シート状物を、スルホン化し
た繊維シート状物は、親水性に優れた部分と、親水性に
劣る部分とを形成しているため、親水性に優れた部分で
は電解液の保持性に優れ、親水性に劣る部分では気体の
透過性に優れるため、密閉型の電池用セパレータとし
て、好適に使用できる。なお、この未延伸繊維や延伸繊
維が分割性であると、気体の透過性という効果以外に、
緻密な構造を形成することができ、より電解液の保持性
に優れているので、好適に使用できる。
親水性に優れており、一次又は二次電池用セパレータと
して使用できる。この電池は開放型でも密閉型でも良
く、形状も円筒形、扁平形、角形でも良い。より具体的
には、アルカリマンガン電池、水銀電池、酸化銀電池、
空気電池などの一次電池、ニッケル−カドミウム電池、
銀−亜鉛電池、銀−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛電
池、ニッケル−水素電池などの二次電池のセパレータと
して好適に使用できる。
た。
下の実施例に限定されるものではない。なお、樹脂の溶
融粘度は320℃、シェアレート103S−1における
もので、フローテスター(島津製作所製、フローテスタ
ー CFT−500C)で、直径1.0mm、長さ10.
0mmのノズルを用いて測定した。
で、次のようにして測定した。つまり、直径30mmに
裁断したセパレータを、温度20℃、相対湿度65%の
状態下で、水分平衡に至らせた後、重量(W0、mg)
を測定した。次に、セパレータ中の空気を水酸化カリウ
ム溶液で置換するように、比重1.3(20℃)の水酸
化カリウム溶液中に1時間浸漬し、水酸化カリウム溶液
を保持させた。次に、このセパレータを上下3枚づつの
ろ紙(No.2、直径30mm)で挟み、加圧ポンプに
より、21kgf/cm2の圧力を30秒間作用させた
後、セパレータの重量(W1、mg)を測定した。そし
て、下記の式により、加圧保液率を求めた。なお、この
測定は1つのセパレータに対して4回行ない、その平均
を加圧保液率とした。
転移温度100℃の、シンジオタクチック構造を有する
ポリスチレン(出光石油化学社製)のみを、直径0.2
5mm、温度320℃の押出ノズルから、0.14g/
分で吐出し、押出ノズルの押出口末端から5mm離れた
地点から下方10cmに亘って、エアーで冷却しながら
速度210m/分、ドラフト比66で巻き取り、円形断
面、繊維径15.4μm、伸度135%の未延伸繊維を
得た。
2倍延伸して、繊維径10.9μm、伸度29%の延伸
繊維を得た。この延伸繊維を1万デニールとなるように
集束し、ニップロール幅5mmのクリンパーで巻縮を付
与した後、50mm長に裁断した。
プロピレン(芯)−ポリエチレン(鞘)からなる同心円
状の芯鞘型複合繊維(繊維径20μm、繊維長51m
m、鞘成分の融着温度110℃)30重量%とを混綿
し、カーディングし、クロスレイヤーにより繊維の配向
方向を交差させて繊維ウエブを形成した後、温度130
℃、線圧80kg/cmでカレンダー処理して、目付6
5g/m2、厚さ0.2mmの不織布を得た。次いで、
この不織布を80℃、97%硫酸溶液中に、20分間浸
漬した後、水洗し、60℃で乾燥して、スルホン化によ
り導入された硫黄濃度4.0ppm、加圧保液率8.5%
のセパレータを得た。
ン(出光石油化学社製)96部に対して、可塑剤として
ポリエチレングリコールを4部添加して、ガラス転移温
度を90℃に変性した以外は、参考例1と全く同様にし
て、円形断面、繊維径15.4μm、伸度110%の未
延伸繊維を得た。
倍延伸した後、裁断して、繊維径12.5μm、繊維長
10mm、伸度50%の延伸繊維を得た。次いで、この
延伸繊維と70重量%と、参考例1と同じ樹脂成分から
なる芯鞘型複合繊維(繊維径20μm、繊維長15m
m)30重量%とを湿式法により繊維ウエブを形成した
後、この繊維ウエブを80メッシュの平織ネット上に載
置し、ノズル径0.13mm、ピッチ0.6mmのノズル
プレートを用いて、水圧130kg/cm2の水流で、
両面から2回ずつ処理して、繊維ウエブを絡合して絡合
繊維ウエブを得た後、参考例1と同じカレンダー処理及
びスルホン化処理を行ない、目付67g/m2、厚さ
0.2mm、スルホン化により導入された硫黄濃度9.3
ppm、加圧保液率13.1%のセパレータを得た。
スチレンと、溶融粘度270ポイズのポリプロピレンと
を、1:1の重量比率で、別々に溶融させた後、8つの
小孔を8つの溝で分割した横断面を有する、直径0.3
mm、320℃に加熱された押出ノズルの、小孔からポ
リプロピレン融液を、他方、溝から変性ポリスチレン融
液を夫々0.07g/分で吐出、複合し、押出ノズルの
押出口末端から5mm離れた地点から下方10cmに亘
って、エアーで冷却しながら、速度210m/分、ドラ
フト比87で巻き取り、円形断面、繊維径16.1μ
m、伸度130%の未延伸繊維を得た。
2倍延伸、裁断して、繊維径11.4μm、繊維長10
mm、伸度25%の延伸繊維(図1(a)参照)を得
た。この延伸繊維は、変性ポリスチレンが延伸繊維の中
心から伸びるポリプロピレンで8分割されており、変性
ポリスチレンが繊維表面の47.8%を占めており、ま
た、機械的に分割可能であり、分割後の繊維径はポリプ
ロピレンが2.9μm、変性ポリスチレンが2.8μmで
あった。
1と同じ芯鞘型複合繊維30重量%とを使用し、実施例
1と全く同様にして、繊維ウエブ形成、水流絡合、カレ
ンダー処理、及びスルホン化処理を行ない、目付65g
/m2、厚さ0.2mm、スルホン化により導入された
硫黄濃度9.6ppm、加圧保液率14.5%のセパレー
タを得た。
タクチック構造を有するポリスチレン(旭化成工業
(株)製)のみを使用したこと、及び200m/分、ド
ラフト比66で巻き取ったこと以外は、参考例1と全く
同様にして、断面円形、繊度15.4μm、伸度6.3%
の未延伸繊維を得た。その後、この未延伸繊維を120
℃のヒーター上で2倍延伸しようとしたが、ヒーターに
膠着するなど、安定的に延伸することができず、延伸繊
維を得ることができなかったため、セパレータを得るこ
ともできなかった。
クチック構造を有し、ガラス転移温度が5℃以上低下し
た変性スチレン系重合体成分を含有し、60〜200%
の伸度を有する未延伸繊維、及び/又はシンジオタクチ
ック構造を有し、ガラス転移温度が5℃以上低下した変
性スチレン系重合体成分を含有し、20〜150%の伸
度を有する延伸繊維を含む電池用セパレータであって、
少なくとも前記変性スチレン系重合体成分がスルホン化
されているものである。前記繊維は伸度があるため、繊
維シート状物を得ることができ、得られた繊維シート状
物も加工性に優れている。
は使用中に破断することなく、使用できるものである。
造を有しガラス転移温度が5℃以上低下した変性スチレ
ン系重合体成分がスルホン化されているため電解液の保
持性に優れた電池用セパレータである。
が分割していると、繊維径が小さく、しかも緻密な構造
を有する繊維シート状物となるので、より電解液の保持
性に優れた電池用セパレータである。
Claims (2)
- 【請求項1】 シンジオタクチック構造を有し、ガラス
転移温度が5℃以上低下した変性スチレン系重合体成分
を含有し、60〜200%の伸度を有する未延伸繊維、
及び/又はシンジオタクチック構造を有し、ガラス転移
温度が5℃以上低下した変性スチレン系重合体成分を含
有し、20〜150%の伸度を有する延伸繊維を含む電
池用セパレータであって、少なくとも前記変性スチレン
系重合体成分がスルホン化されている電池用セパレー
タ。 - 【請求項2】 未延伸繊維及び/又は延伸繊維が分割し
ていることを特徴とする請求項1記載の電池用セパレー
タ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12697894A JP3277186B2 (ja) | 1994-05-16 | 1994-05-16 | 繊維シート状物及びこれを用いた電池用セパレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12697894A JP3277186B2 (ja) | 1994-05-16 | 1994-05-16 | 繊維シート状物及びこれを用いた電池用セパレータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07310265A JPH07310265A (ja) | 1995-11-28 |
JP3277186B2 true JP3277186B2 (ja) | 2002-04-22 |
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ID=14948616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP12697894A Expired - Fee Related JP3277186B2 (ja) | 1994-05-16 | 1994-05-16 | 繊維シート状物及びこれを用いた電池用セパレータ |
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011165360A (ja) * | 2010-02-05 | 2011-08-25 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 電池用セパレータ |
WO2011096502A1 (ja) * | 2010-02-05 | 2011-08-11 | 三菱製紙株式会社 | 電池用セパレータ |
-
1994
- 1994-05-16 JP JP12697894A patent/JP3277186B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07310265A (ja) | 1995-11-28 |
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