JP3276463B2 - 硬質ポリウレタンフォームの製造法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォームの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建材、構造材、断熱材
あるいはその他の用途に利用される硬質ポリウレタンフ
ォームを製造する方法に関する。詳しくは、発泡剤とし
て1,1-ジクロロ-1- フルオロエタンおよび/または2,2-
ジクロロ-1,1,1- トリフルオロエタン、およびポリオー
ルとして特定のポリエステルポリオールを使用して得ら
れる断熱性能およびその他の物性に優れた硬質ポリウレ
タンフオームの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、硬質ポリウレタンフォームは、断
熱性能、寸法安定性および施工性が優れているために、
冷蔵庫、冷凍庫、建築材等の断熱材として広範囲に使用
されてきた。しかし、近年、地球のオゾン層保護のため
クロロフルオロカーボン類の規制が実施され、この規制
対象には硬質ポリウレタンフォームの発泡剤として使用
されているトリクロロフルオロメタン(以下、CFC−
11と記す)も含まれている。そのためCFC−11に
かわる発泡剤の開発が急務となり、1,1-ジクロロ-1- フ
ルオロエタン(以下、HCFC−141bと記す)およ
び/または2,2-ジクロロ-1,1,1- トリフルオロエタン
(以下、HCFC−123と記す)等のハイドロクロロ
フルオロカーボンが代替発泡剤の候補と考えられてい
る。しかしながら、発泡剤としてHCFC−141bま
たはHCFC−123を用いた場合、従来のCFC−1
1を用いて発泡するフォームに比べ、(1) 熱伝導率の低
下、(2) 発泡効率の低下、(3) 寸法安定性および圧縮強
さ等のフォーム物性の劣化等の問題があり、満足な硬質
ポリウレタンフォームが得られなかった。特に、断熱材
用途としての冷蔵庫やショウケース等に利用する場合、
CFC−11使用時と同程度の断熱性能が求められてい
るが、HCFC−141bおよびHCFC−123自身
の熱伝導率がCFC−11と比較して劣るため、従来使
用されてきた原料と組み合わせると、硬質ポリウレタン
フォームの熱伝導率が低下し低温寸法安定性も劣化する
等、実用的に満足する硬質ポリウレタンフォームが得ら
れなかった。
【0003】このような問題を有するHCFC−141
bまたはHCFC−123を発泡剤として使用する硬質
ポリウレタンフォームの断熱性能および物性を向上させ
るために種々の改良が試みられてきた。例えば、特開平
03−86735号公報(出願人;三井東圧化学
(株))には、HCFC−141bを発泡剤として使用
する系において、原料としてポリエーテルポリオール以
外に芳香族ポリエステルポリオールまたはカプロラクト
ン開環ポリエステルポリオールをポリオール全体の1〜
60重量%併用し、熱伝導率を低下させずに寸法安定性
および圧縮強度を改良している。該特許において、芳香
族ポリエステルポリオールとしてはジエチレングリコー
ル/フタル酸系エステルを使用している。特開平05−
125141号公報には、HCFC−141bまたはH
CFC−123を発泡剤として使用する系において、従
来よく使用されてきたポリエーテルポリオール以外に、
芳香族ポリエステルポリオールをポリオール全体の5重
量%以上併用し、熱伝導率、寸法安定性および圧縮強度
を改良している。該特許において、芳香族ポリエステル
ポリオールの原料としては、無水フタル酸系化合物にト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセ
リン、ソルビトール、エチレングリコール、ジエチレン
グリコールなどの組み合わせが記載されている。特開平
04−154846号公報には、HCFC−141bま
たはHCFC−123を発泡剤として使用する系におい
て、2官能以上のポリオールと3官能以上の芳香族カル
ボン酸とから得られる芳香族ポリエステルポリオールを
使用し、熱伝導率、寸法安定性および圧縮強度を改良し
ている。以上の先行技術は、本発明者らの検討および知
見によれば、フォームの形成過程における成形性、およ
び得られたフォームの断熱性能、寸法安定性および圧縮
強度などの物性に関していずれも従来の方法より改良さ
れているとはいえまだ不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、HCFC−141bまたはHCFC−12
3を発泡剤として使用し得られる硬質ポリウレタンフォ
ームの断熱性能および物性を向上させることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するために鋭意検討した結果、主たる発泡剤
としてHCFC−141bおよび/またはHCFC−1
23を使用して硬質ポリウレタンフォームを製造する際
に、特殊なポリエステルポリオール成分を使用すること
により、断熱性能が優れ物性の良好な硬質ポリウレタン
フオームを製造する方法を見い出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、成分(A) 有機ポリイソシアナート、
(B) 低分子量の活性水素化合物、(C) 低分子量の芳香族
ポリエステルポリオール、(D) 1,1-ジクロロ-1- フルオ
ロエタンおよび/または2,2-ジクロロ-1,1,1- トリフル
オロエタンを主体とする発泡剤、(E) 触媒、(F) 整泡剤
および必要により(G) その他の助剤、から硬質ポリウレ
タンフォームを製造する方法において、成分(C) 低分子
量の芳香族ポリエステルポリオールが、無水フタル酸お
よびo-フタル酸から選ばれる成分(a) 1モルに対して、
グリセリンおよびトリメチロールプロパンから選ばれる
開始剤1モルにプロピレンオキサイドおよび/またはエ
チレンオキサイドを0.8 〜2.5 モル付加して得られるト
リオール成分(b) 0.7 〜1.4 モル、およびエチレングリ
コールおよびプロピレングリコールから選ばれるジオー
ル成分(c) 0.7 〜1.4 モルを、成分(a) に対する成分
(b) および(c) のモル比の合計((b) /(a) +(c) /
(a) )が2.0 以上となる範囲で反応させて得られる酸価
が5mg-KOH/g以下の芳香族ポリエステルポリオールであ
り、かつ、成分(C) の比率が成分(B) および成分(C) の
総量に対して20〜80重量%であることを特徴とする硬質
ポリウレタンフォームの製造法である。
【0006】成分(C) の芳香族ポリエステルポリオール
は、無水フタル酸およびo-フタル酸から選ばれる成分
(a) 1モルに対して、グリセリンおよびトリメチロール
プロパンから選ばれる開始剤1モルにプロピレンオキサ
イドおよび/またはエチレンオキサイドを0.8 〜2.5 モ
ル付加して得られるトリオール成分(b) 0.7 〜1.4 モ
ル、およびエチレングリコールおよびプロピレングリコ
ールから選ばれるジオール成分(c) 0.7 〜1.4 モルを反
応させて得られる酸価が5mg-KOH/g以下の芳香族ポリエ
ステルポリオールである。成分(b) におけるプロピレン
オキサイドおよび/またはエチレンオキサイドの付加モ
ル数は0.8 以下では本発明としての効果が弱く、2.5 以
上では得られるフォームの寸法安定性および圧縮強度が
低下する。成分(a) に対する成分(b) および(c) のモル
比は、それぞれ0.7 〜1.4 である。この範囲より小さい
と生成ポリエステルポリオールの縮合度が上がり粘度が
極端に増加するので使用不可能となり、反対に、大きい
と縮合度が低下してフォームの寸法安定性や圧縮強度が
低下する。このようにして得られた成分(C) の芳香族ポ
リエステルポリオールは、成分(B) および成分(C) の総
量に対して20〜80重量%となるように混合して硬質ポリ
ウレタンフォーム用の原料として使用するが、好ましく
は40〜70重量%である。使用部数が20重量%未満では本
発明としての効果が弱く、80重量%を超えるものでは粘
度が大幅に増加するので余分な減粘剤が必要となるか、
あるいは、ポリイソシアナートまたは発泡剤との相溶性
が低下し、反応の均一性または貯蔵安定性が損なわれ
る。これらの芳香族ポリエステルポリオールは、通常の
方法に従って合成する。反応温度は、150 〜230 ℃が好
ましい。エステル化に伴い生成する水は、減圧または窒
素バブルにより徐々に除去する。この時、脱水が充分で
ないとエステルの加水分解により酸価が目標値まで低下
しない。反応時間は4 〜10時間が適当である。反応触媒
は使用してもしなくても良いが、使用しないと反応が遅
くヒドロキシル基の脱水による副生物(エーテル)が多
くなり好ましくない。触媒は、エステル化またはエステ
ル交換触媒として通常よく使用されるテトラキス(n-ブ
チル)チタネートおよびその他の金属触媒がある。しか
し、成分(b) を合成する際にアルキレンオキサイド付加
触媒として沸点の高い3級アミンを使用する場合は、こ
れがそのまま成分(b) 中に残存してエステル化触媒とな
るので特に触媒を添加する必要はない。
【0007】成分(A) の有機ポリイソシアナートとして
は、1分子中に2個以上のイソシアナート基を有する有
機化合物であって、脂肪族系および芳香族系ポリイソシ
アナートおよびこれらの変性品が含まれる。芳香族ポリ
イソシアナートとしては、具体的には例えば、4,4'- ジ
フェニルメタンジイソシアナート(4,4'- MDI)、2,
4'- ジフェニルメタンジイソシアナート(2,4'- MD
I)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアナート
(粗製MDI)、2,4-ジイソシアナートトルエン(2,4-
TDI)、2,6-ジイソシアナートトルエン(2,6-TD
I)、粗製TDI、アニリン/ジアミノトルエン(TD
A)/ホルムアルデヒドから合成されるトリイソシアナ
ート、およびこれらの混合物も含まれる。脂肪族ポリイ
ソシアナートとしては例えば、ヘキサメチレンジイソシ
アナート(HDI)、イソホロンジイソシアナート(I
PDI)等がある。また、これらの変性品として、ポリ
オールまたはアミンまたはチオールなどの活性水素化合
物と上記イソシアナートとの反応物であるイソシアナー
トプレポリマー、またはこれらのイソシアナートのカル
ボジイミド変性品等がある。これらの中で好ましい有機
ポリイソシアナートは、芳香族ポリイソシアナートまた
はその変性品であり、特に好ましくはMDI、粗製MD
Iおよびこれらの変性品である。これらの有機ポリイソ
シアナートは、通常、活性水素当量に対して0.9 〜1.1
倍のイソシアナート当量となるように使用するが、部分
的にイソシアヌレート化させる時は、1.1 倍よりも多い
量を使用しても良い。
【0008】成分(B) の低分子量活性水素化合物とは、
イソシアナート基と反応する官能基を有する化合物であ
るが、具体的には、ポリオール類、1級および/または
2級アミン類、およびチオール類である。これらの活性
水素化合物は、通常、少なくとも2個の活性水素基を有
しかつ活性水素当量が約31〜約200 である。これらの化
合物の中で主たる活性水素化合物としてはポリオールが
使用される。1級および/または2級アミン類として
は、具体的には例えば、エチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、ピペラジン、4,4'- ジアミノジフェニルメ
タン(4,4'- MDA)、2,4'- ジアミノジフェニルメタ
ン(2,4'- MDA)、2,4-ジアミノトルエン(2,4-TD
A)、2,6-ジアミノトルエン(2,6-TDA)などがあ
る。チオール類としては、具体的には例えば、チオグリ
コール、あるいはβ−メルカプトプロピオン酸とペンタ
エリスリトールのエステル化により得られる多価チオー
ル化合物などがある。しかし、主として使用される好ま
しい低分子量の活性水素化合物はポリオールである。ポ
リオールとしては、具体的には例えば、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、α−メチルグル
コシド、ソルビトール、シュークロースなどの脂肪族系
の低分子量ポリオール、あるいは、ビスフェノール−A
やN,N',N"-トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレー
トなどの芳香族系のポリオールがある。しかし、より好
ましい低分子量活性水素化合物としては、これらの低分
子量ポリオール、水、前記のアミン類およびチオール類
を開始剤としてこれにプロピレンオキサイド、エチレン
オキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキ
サイドを付加して得られる低分子量ポリエーテルポリオ
ールである。また、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン
酸と低分子量グリコールのエステル化、あるいは、カプ
ロラクトンの開環重合により得られる脂肪族ポリエステ
ルポリオール、あるいはテトラヒドロフランの開環重合
により得られるポリテトラメチレンエーテルグリコール
などがある。
【0009】これらの活性水素化合物は、活性水素基を
少くとも2個有し、かつ、活性水素当量は31〜200 が好
ましいが、この範囲外にある活性水素化合物であって
も、少量であればこれらのポリオールと併用することが
可能である。具体的には、例えば、前記の開始剤にプロ
ピレンオキサイド、エチレンオキサイドまたはブチレン
オキサイドを付加重合して得られる高分子量ポリエーテ
ルポリオール、末端アミノ基含有高分子量ポリエーテル
および高分子量ポリエチレンエーテルグリコールがあ
る。また、活性水素基を1個のみ有する化合物も少量で
あれば併用できる。その他、ウレタン樹脂の製造で使用
し得る活性水素化合物であればどんなものでも基本的に
は併用可能である。その理由は、本発明の方法で得られ
る硬質ポリウレタンフォームが架橋構造のしっかりした
ポリマーのため、少量であればポリマー骨格に大きな影
響を与えないことによる。
【0010】成分(D) の発泡剤は、1,1-ジクロロ-1- フ
ルオロエタン(HCFC−141b)および2,2-ジクロ
ロ-1,1,1- トリフルオロエタン(HCFC−123)の
いずれか、または両方を主体とする発泡剤混合物である
が、これらの発泡剤以外にも場合により他の発泡剤を併
用することも可能である。場合により併用する発泡剤と
しては、水、炭酸ガス、エアー(窒素)、およびハロゲ
ン化炭化水素化合物類、即ち、メチレンクロライド、ト
リクロロフルオロメタン(CFC−11)、ジクロロジ
フルオロメタン(CFC−12)、ジクロロフルオロメ
タン(CFC−21)、クロロジフルオロメタン(CF
C−22)、トリクロロフルオロエタン(HCFC−1
31)、2,2-トリクロロ-1,1,1- トリフルオロエタン
(CFC−113)、1,2,2-トリクロロ-1,1- ジフルオ
ロエタン(HCFC−122)、、クロロペンタフルオ
ロエタン(CFC−115)などがある。また、ペンタ
ン、イソペンタン、シクロペンタン、2-メチルブタン、
ヘキサン、シクロヘキサンなどを含む炭化水素化合物、
さらに蟻酸メチル、ジメチルエーテルおよびジエチルエ
ーテルなどの低沸点化合物がある。これらの中で特に水
は通常よく併用される。
【0011】成分(E) の触媒としては、従来から公知の
硬質ポリウレタンフォーム用触媒である。具体的には、
3級アミン類として、トリエチルアミン、トリエチレン
ジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチ
ルプロパンジアミン、テトラメチルヘキサンジアミン、
ペンタメチルジエチレントリアミン、N−メチルモルフ
ォリン、および、ビス(N,N−ジメチルアミノエチ
ル)エーテル、2-〔N−(ジメチルアミノエトキシエチ
ル)−N−メチルアミノ〕エタノール、ビス(アミノエ
チル)エーテル類や、金属触媒としては、ジブチルチン
ジラウレート、スタナスオクトエート、オクチル酸鉛な
どがある。また、3量化触媒(イソシアヌレート化触
媒)としては、酢酸カリウム、オクチル酸カリウム、2,
4,6-トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサハイドロ
-1,3,5- トリアジン、テトラアルキルアンモニウムクロ
ライド、テトラアルキルアンモニウムブロマイド、テト
ラアルキルアンモニウムアイオダイドなどがある。この
他にも硬質ポリウレタンフォームの触媒として使用し得
るものであれば何でも良い。これらの触媒は、単独また
は混合して使用し、その使用量は成分(A) および(B) の
合計量に対して0.01〜5重量%が適当である。
【0012】成分(F) の整泡剤としては、従来から公知
の硬質ポリウレタンフォーム用のシリコーン誘導体が使
用される。例えば、日本ユニカー(株)製のL−542
0、L−5340、SZ−1645、SZ−1627
等、信越化学工業(株)製のF−343、F−347、
F−350S、F−345、F−348等、トーレダウ
コーニング(株)製のSH−193、SH−190等が
適当である。これらの整泡剤の使用量は、活性水素化合
物100 重量部に対して0.5 〜5 重量部が適当である。
【0013】成分(G) の必要により使用される助剤とし
ては、従来から公知の難燃剤、可塑剤、減粘剤、安定
剤、無機フィラーおよび有機フィラーなどである。
【0014】本発明の硬質ポリウレタンフォームを製造
する方法としては、従来から硬質フォームの製造で汎用
されているすべての成形方法が適用可能である。最も簡
便な方法としては、前記ポリオール、触媒、整泡剤、収
縮防止剤および発泡剤を予め混合しておいた混合物(プ
レミックスレジン)と、有機ポリイソシアナートを6000
〜9000rpm の高速回転ラボスターラーで強力攪拌混合
し、特定容器中で発泡させる方法がある。しかし、実際
の生産方法としては、高圧発泡機で上記2液を衝突混合
して型の中に注入する方法である。また、スプリー発泡
機を使用してフォームを製造することも可能である。本
発明を実施するには、ポリオール、発泡剤、触媒および
整泡剤の所定量を混合してレジン液とする。レジン液と
有機ポリイソシアナートとを一定の比率で高速混合し、
空隙または型に注入もしくはスプレーする。この時、イ
ソシアナート当量とレジン液中の活性水素当量の比が0.
7 :1 から5 :1 となるように有機ポリイソシアナート
とレジン液との液比を調節する。
【0015】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
る。 <使用原料>実施例中で使用した原料は次の通りであ
る。 イソシアナートA:三井東圧化学(株)製のコスモネー
トM−200(粗製MDI)のポリオール変性品とT−
100(2,4-TDI)の変性品を混合して得られるポリ
イソシアナートでNCO%=28.9。 ポリオールA:ソルビトール/グリセリンの混合物にプ
ロピレンオキサイドを付加して得られる水酸基価 460mg
-KOH/gのポリエーテルポリオール。 HCFC−141b:1,1-ジクロロ-1- フルオロエタ
ン。 HCFC−123:2,2-ジクロロ-1,1,1- トリフルオロ
エタン。 PMDETA:花王(株)製のウレタン化発泡触媒でカ
オライザーNo-3(N,N,N',N",N"- ペンタメチルジエチレ
ントリアミン)。 SZ−1645:日本ユニカー(株)社製のポリジメチ
ルシロキサン誘導体でシリコーン整泡剤。
【0016】ポリエステルポリオール類は、次の参考例
に従って製造した。 参考例1 トリオールAの合成 2リッターオートクレーブにグリセリン920g(10 モル)
およびジメチルパルミチルアミン7.5gを触媒として混合
して110 ℃に昇温した後、プロピレンオキサイド626g
(1.08モル) を3 時間かけて付加反応させた。得られた
トリオールAの水酸基価は1090mg-KOH/gであった。 参考例2 トリオールBの合成 2リッターオートクレーブにグリセリン920g(10 モル)
およびジメチルパルミチルアミン8.0gを触媒として混合
し110 ℃に昇温した後、プロピレンオキサイド870g(15
モル) を3 時間かけて付加反応させた。得られたトリオ
ールBの水酸基価は 945mg-KOH/gであった。 参考例3 トリオールCの合成 2リッターオートクレーブに固体のトリメチロールプロ
パン1070g( 8モル) を装入しジメチルパルミチルアミン
6.5gを触媒として添加して110 ℃に昇温した後、プロピ
レンオキサイド464g(8モル) を5 時間かけて付加反応さ
せた。得られたトリオールCの水酸基価は 880mg-KOH/g
であった。 参考例4 ポリエステルポリオールAの合成 無水フタル酸26.6Kg(180モル) およびトリオールA27.8
Kg(180モル) を50リッターオートクレーブに仕込み120
℃に昇温した後、1時間反応させ、その後、エチレング
リコール15.6Kg(251モル) を添加し200 〜220 ℃に昇温
して脱水しながら3時間反応させた。水の留出がなくな
ったのでその後窒素をバブルさせながら7時間反応させ
た。得られたポリエステルポリオールAの水酸基価は50
0 mg-KOH/g、酸価は0.48mg-KOH/g、水分0.025 重量%、
粘度は 24000cps/25℃であった。ポリエステルポリオー
ル中のエチレングリコールおよびグリセリンの含有率を
ガスクロマトグラフィーで調べたところ、それぞれ5.4
および3.1 重量%であった。 参考例5 ポリエステルポリオールBの合成 無水フタル酸26.6Kg(180モル) およびトリオールB32.2
Kg(180モル) を50リッターオートクレーブに仕込み120
℃に昇温した後、1時間反応させ、その後、エチレング
リコール15.6Kg(251モル) を添加し、その後参考例4と
同様の方法で反応させた。得られたポリエステルポリオ
ールBの水酸基価は475 mg-KOH/g、酸価は0.53mg-KOH/
g、水分0.023 重量%、および粘度は 18000cps/25℃で
あった。ポリエステルポリオール中のエチレングリコー
ルおよびグリセリンのの含有率はそれぞれ5.1 および3.
3 重量%であった。 参考例6 ポリエステルポリオールCの合成 無水フタル酸26.6Kg(180モル) およびトリオールC34.6
Kg(180モル) を50リッターオートクレーブに仕込み120
℃に昇温した後、1時間反応させ、その後、エチレング
リコール15.6Kg(251モル) を添加し、その後参考例4と
同様の方法で反応させた。得られたポリエステルポリオ
ールCの水酸基価は465 mg-KOH/g、酸価は0.48mg-KOH/
g、水分0.025 重量%、粘度は 26000cps/25℃であっ
た。ポリエステルポリオール中のエチレングリコールの
含有率は5.5 重量%であった。 比較参考例 ポリエステルポリオールDの合成(従来技術) 無水フタル酸27.2Kg(184モル) 、グリセリン16.9Kg(184
モル) およびエチレングリコール15.9Kg(257モル) を使
用して参考例4と同様の方法で合成した。得られたポリ
エステルポリオールDの水酸基価は573 mg-KOH/g、酸価
は0.93mg-KOH/g、水分0.06重量%、粘度は 65000cps/25
℃であった。ポリエステルポリオール中のエチレングリ
コールおよびグリセリンの含有率は、それぞれ6.2 およ
び7.9 重量%であった。
【0017】実施例1〜4 表1に示したポリオール、発泡剤、触媒、整泡剤の所定
量を予め混合して発泡機械のタンクに入れ20℃に保温し
た。フロン系発泡剤の使用量はウレタン樹脂に対して15
%に固定した。また、ポリイソシアナートAを別のタン
クに入れ20℃に保温した。その後、機械発泡により型に
注入して成形試験を行った。型はボックス型( 250× 2
50× 250mmの木箱)、および予め45℃に調整したアルミ
製縦型パネル(サイズ:内寸 400× 400×30厚みmm)を
使用した。6分後にフォームを脱型し、得られたフォー
ムの物性を測定した。発泡密度、寸法安定性、圧縮強度
および熱伝導率の測定値を表1に示すがいずれの値も数
カ所測定の平均値である。なお、硬質フォームの諸物性
の測定条件は、以下の通りである。 フリー密度:100 × 100×100mm フリー発泡より得られ
たフォームのコアー部の密度である。 熱伝導率 :200 × 200×20mm、(Auto- λ EKO) 寸法安定性:95×95×95mm、-30 ℃× 24 時間
【0018】比較例1〜2 実施例と同様の操作で、表1に表示した処方で硬質ポリ
ウレタンフォームを得た。得られた硬質フォームの物性
値を表1に示す。
【0019】
【発明の効果】実施例1〜4と比較例1〜2の対照から
明らかなように、HCFC−141bまたはHCFC−
123を使用して硬質ポリウレタンフォームを製造する
際に、活性水素化合物の一部として芳香族ポリエステル
ポリオールを使用すると、断熱性能(熱伝導率)、寸法
安定性および圧縮強度の優れたフォームが得られた。
【0020】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−154846(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成分(A) 有機ポリイソシアナート、(B) 低
    分子量の活性水素化合物、(C) 低分子量の芳香族ポリエ
    ステルポリオール、(D) 1,1-ジクロロ-1- フルオロエタ
    ンおよび/または2,2-ジクロロ-1,1,1- トリフルオロエ
    タンを主体とする発泡剤、(E) 触媒、(F) 整泡剤および
    必要により(G) その他の助剤、から硬質ポリウレタンフ
    ォームを製造する方法において、成分(C) 低分子量の芳
    香族ポリエステルポリオールが、無水フタル酸およびo-
    フタル酸から選ばれる成分(a)1モルに対して、グリセ
    リンおよびトリメチロールプロパンから選ばれる開始剤
    1モルにプロピレンオキサイドおよび/またはエチレン
    オキサイドを0.8 〜2.5モル付加して得られるトリオー
    ル成分(b) 0.7 〜1.4 モル、およびエチレングリコール
    およびプロピレングリコールから選ばれるジオール成分
    (c) 0.7 〜1.4 モルを、成分(a) に対する成分(b) およ
    び(c) のモル比の合計((b) /(a) +(c)/(a) )が2.0
    以上となる範囲で反応させて得られる酸価が5mg-KOH/
    g以下の芳香族ポリエステルポリオールであり、かつ、
    成分(C) の比率が成分(B) および成分(C) の総量に対し
    て20〜80重量%であることを特徴とする硬質ポリウレタ
    ンフォームの製造法。
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