JP3269647B2 - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

排気ガス浄化装置

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JP3269647B2 JP24653191A JP24653191A JP3269647B2 JP 3269647 B2 JP3269647 B2 JP 3269647B2 JP 24653191 A JP24653191 A JP 24653191A JP 24653191 A JP24653191 A JP 24653191A JP 3269647 B2 JP3269647 B2 JP 3269647B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、自動車の排気
ガス浄化手段として排気管の途中に介装されて使用され
る排気ガス浄化装置に関する。更に詳しくは、本発明
は、この種の排気ガス浄化装置における大きな欠点、即
ちエンジン始動時(コールドスタート時)の排気ガスの
低浄化率の問題を大幅に改善することができる加熱手段
を組込んだ排気ガス浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の排気ガス浄化装置の主要
な構成要素である触媒担持母体として、コージェライト
などのセラミックス材を用いたセラミックス製のモノリ
スタイプのものと、金属(メタル)製のモノリスタイプ
のものが知られている。特に最近においては、機械的強
度、耐久性、通気抵抗、浄化効率、装置の小型化、など
の観点から金属製モノリスタイプのものが盛んに研究開
発されている。なお、以下の説明においては、説明の便
宜のために後者の金属製モノリスタイプのものを主とし
て説明する。金属製モノリスタイプの排気ガス浄化装置
は、一般に耐熱性の薄肉鋼板からの平板状帯材と前記薄
肉鋼板を波形成形した波板状帯材とを、相互に当接部を
有するように重積し、これを一括渦巻状に巻回積層する
か、あるいは階層状に重積して製作した軸方向に排気ガ
ス通路のための多数の網目状通気孔路(以下、セルとも
いう。)を有するハニカム状積層体(以下、ハニカム体
という。)と、前記ハニカム体を填装し固着するための
両端が開口した筒状の金属製ケースから構成されてい
る。そして、前記ハニカム体と金属製ケースとは、排気
ガス自体の高温度及び排気ガスと浄化用触媒との発熱反
応による高い温度雰囲気下で生起する熱膨張や熱的応力
に耐えるように、また自動車走行時の激しい振動に耐え
得るようにろう接または溶接などにより強固に固着され
る。なお、ハニカム体を構成する平板状帯材と波板状帯
材の当接部は種々の方法により固着されることはいうま
でもないことである。
【0003】この種の排気ガス浄化装置における大きな
問題は、次の点にある。即ち、エンジン始動時(コール
ドスタート時)において、金属製ハニカム体の壁面に担
持された、Pt,Pd,Rhなどの排気ガス浄化用触媒
が、排気ガスと効率的に触媒反応を起こす最適な温度条
件に達していないことであり、エンジンから排出される
CO(一酸化炭素)やHC(炭化水素化合物)などの有
害な物質のほとんどが浄化されずに大気中に放出されて
しまうという点にある。
【0004】前記したエンジン始動時(コールドスター
ト時)の問題点を解決するために種々の提案がなされて
いる。例えば、(i) 実開昭63−67609号には、セ
ラミックス製モノリスタイプを主触媒担持母体として使
用したコンバータにおいて、該主触媒担持母体の排気ガ
ス上流側の近傍部位に、予めハニカム状に製作したメタ
ル担体にアルミナをコートし、かつ通電可能とされたメ
タルモノリス触媒を配設する方法、(ii) 実開平2−9
4316号には、触媒本体の外周部に遠赤外線ヒータを
配設する方式、(iii) 実開平3−10022号には、モ
ノリスタイプの触媒の前面(排気ガスの上流側)に加熱
ヒータ、更に該ヒータの前面に排気ガスを整流するため
の整流板を配設する方式、などが提案されている。しか
しながら、これら従来の提案のものは、ヒータ機能を果
たすハニカム体を十分に高く昇温させて触媒反応を効率
的に行なわしめなければならないという要請からみて、
昇温温度が不十分であったり、解決のためにコストアッ
プを強いられたりして充分に満足のいくものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、前記した
従来のハニカム体にみられる問題点を解決すべくなされ
たものである。本発明者らは、コールドスタート時にハ
ニカム体の温度、特にハニカム体の内部全体を均一にか
つ充分に高い温度に昇温させる技術について種々、検討
を加えた。特に、従来技術において説明した実開昭63
−67609号などに提案されている排気ガス浄化装置
用の通電発熱式ハニカム体の改良について、鋭意、検討
を加えた。
【0006】その結果、本発明者らは、従来技術として
説明した実開昭63−67609号などに提案されてい
る耐熱製の薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材を当
接させるように重積して巻回タイプのハニカム体を製作
し、その中心部と外周部に電極材を配設してプレヒータ
としたもの(なお、前記従来技術は、更にハニカム体の
壁面をアルミナでコーティングしているが、これは形成
されるコーティング層に排気ガスの浄化用触媒を担持さ
せるためであると認められる。)は、次のような欠点が
あることを見い出した。例えば、前記構造の通電発熱式
のプレヒータとしてのハニカム体において、外部の電源
部(バッテリなど)に対して、ハニカム体の外周部電極
材を+極、中心部電極材を−極に接続して通電したと
き、(イ)外周部電極材(ハニカム体は導電性の円筒状
金属製ケース内で固着されるので、該金属製ケース全体
が外周部電極材となる。)の表面積に対するハニカム体
の外周部及びその近傍部位における単位体積当りの平板
状帯材と波板状帯材が形成する通電面積の割合と、
(ロ)中心部電極材(例えばNi製丸棒材)の表面積に
対するハニカム体の中心部及び近傍部位における単位体
積当りの平板状帯材と波板状帯材が形成する通電面積の
割合において、前者(イ)の方が圧倒的に多いことか
ら、前者の各セルの壁を通じて流れる電流密度が後者よ
り極めて少なくなること、別言すれば、通電によりハニ
カム体の外周部及びその近傍部位での抵抗加熱により得
られる発熱量は、ハニカム体の中心部及びその近傍部位
での抵抗加熱により得られる発熱量と比較して小さいも
のとなる。その結果、プレヒータとしてのハニカム体内
部の温度が不均一となる。
【0007】周知のように、この種のプレヒータ機能を
有する通電発熱式ハニカム体(H´)は、図8に示され
る態様で排気ガス浄化装置(A)に組込まれて使用され
るものである。図8は、従来の通電発熱式ハニカム体
(H´)を組込んだ排気ガス浄化装置(A)の一部を省
略した断面図である。図示されるように、排気ガス流
(F)に対し、排気ガスの上流側に通電発熱式ハニカム
体(H´)、下流側にPt、Pd、Rhなどの排気ガス
の浄化用触媒を担持したメイン(主)触媒(M)を金属
製ケース(C)内に配設して排気ガス浄化装置(A)を
構成する。そして、該通電発熱式ハニカム体(H´)の
中心部電極材(B1 )と外周部電極材(B2 )は、外部
電源部(4) に対して、導線( 5,6 )により接続され
る。なお、ハニカム体(H´)の配設において他部材と
の絶縁性に留意しなければならないが、図8は簡略化の
ためにこれを省略してある。
【0008】前記したように図8に示される従来タイプ
の排気ガス浄化装置(A)において、プレヒータ機能を
有する通電発熱式ハニカム体(H´)は通電により内部
が均一に加熱昇温されず、その内部を通過する排気ガス
は不均一に加熱されて下流側の主触媒(M)に至る。即
ち、排気ガスは触媒反応にとって最適な温度に均一に加
熱されずに主触媒(M)内に流入してしまい、この結
果、最適な排気ガス浄化を達成することができない。ま
た、従来の通電発熱式ハニカム体(H´)においては、
前記した電流密度の相違から中央部位を適温にすると外
周部位が低温となるが、これを解消しようとして外周部
位を適温にすると中心部位、特に中心部電極材の近傍部
位はオーバヒートし、極端な場合にはメルトダウン(溶
損)してしまいハニカム体(H´)の耐振耐久性(機械
的強度)が大きく損なわれる。
【0009】これに対し、本発明者らは、従来のプレヒ
ータ機能を有するハニカム体(H´)の構造において、
前記(イ)と(ロ)で述べたように電極材(中心部電極
材B1 ,外周部電極材B2 )に対する通電面積を略同一
にする手段を講じた場合、ハニカム体内部が均一に加熱
されること、そして、これにより高い排気ガス浄化効率
が達成されることを見い出した。更に、その際ハニカム
体の側にも排気ガスの浄化能を持たせるために、特にH
C(炭化水素化合物)やCO(一酸化炭素)を酸化する
酸化触媒やNOx (窒素酸化物)をも還元することがで
きる酸化還元触媒を該ハニカム体の壁面に担持させたと
き、触媒反応が発熱反応であるために加熱特性が改善さ
れ、これがエンジン始動時(コールドスタート時)の排
気ガス浄化に有効であることを見い出した。そして、こ
のような態様のもとでハニカム体は、プレキャタライザ
ーとしての用途の他に従来の主触媒(M)に代替して使
用できることも判明した。本発明は、前記知見をベース
とした通電発熱式排気ガス浄化装置、特にその主要な構
成要素である通電発熱式で、かつ触媒が担持されて排気
ガス浄化能を有するハニカム体(以下、単に通電発熱式
触媒という。)を提供しようとするものである。
【0010】
【問題点を解決するための手段】本発明を概説すれば、
本発明は、通電発熱式触媒(H)または該通電発熱式触
媒(H)の後部に配設される主触媒から成る排気ガス浄
化装置において、該通電発熱式触媒(H)が、(i) 薄肉
金属板製の平板状帯材と波板状帯材を相互に当接するよ
うに重積して製作したハニカム状構造体であるととも
に、該ハニカム状構造体の中心部から外周部に行くに従
って排気ガス流方向の幅が順次、小さくなる幅(l)を
有するハニカム体(H1)で構成され、かつ、(ii)前記
ハニカム体(H1 )が、排気ガスの浄化用触媒を担持し
たものであり、更に、(iii)前記ハニカム体(H1
が、中心部と外周部に外部の電源に接続する電極材を配
設したものである、ことを特徴とする排気ガス浄化装置
に関するものである。
【0011】以下、本発明の技術的構成及び実施態様に
ついて、図面を参照して説明する。なお、本発明は図示
のものに限定されないことはいうまでもないことであ
る。
【0012】図1は、本発明の第一実施例の通電発熱式
触媒(H)の一部を省略した断面図であり、図2は斜視
図である。本発明の通電発熱式触媒(H)は、1つには
前記した図8に示される従来の通電発熱式ハニカム体
(H´)に代替してプレキャタライザーとして使用され
るものである。即ち、排気ガス流方向(F)に対し主触
媒(M)の上流側に、プレヒータとして配設されて使用
されるものである。また、本発明の通電発熱式触媒
(H)は、場合によっては主触媒(M)に代替してメイ
ンキャタライザーとして使用してもよい。本発明の通電
発熱式触媒(H)は、従来の通電発熱式ハニカム体(H
´)と比較して、次の点で大きく相違する
【0013】(a)従来の通電発熱式ハニカム体(H
´)は、前述したように、かつ図8に示されるように耐
熱性の薄肉金属板製で所定幅(l´)の平板状帯材(1)
と波板状帯材(2) を相互に当接するように重積し、これ
を一括渦巻状に巻回して製作した巻回タイプのハニカム
体であり、かつその中心部と外周部に電極材(B1 ,B
2 )を配設したものである。なお、前記平板状帯材と波
板状帯材の巻回積層により図2に示されるように多数の
排気ガスの網目状通気孔路(セル)(3) が自動的に形成
される。従って、図8に示されるように、ハニカム体
(H´)の幅の厚み、即ち排気ガス流方向(F)の厚み
(l´)が一定のものである。 (b)これに対して、本発明の通電発熱式触媒(H)を
構成するハニカム体(H1 )は、ハニカム状構造体とい
う意味では従来と同様のものであるが、図1〜図2に示
されるように排気ガス流方向(F)の幅(l)が、該ハ
ニカム体(H1 )の中心部から外周部に行くに従って、
順次大→小に傾斜(漸減)しているものである。なお、
該ハニカム体(H1 )の中心部と外周部に夫々、電極材
が配設されるが、中心部の電極材(B1 )と外周部の電
極材(B2 )の幅も、前記したハニカム体(H1 )の中
心部と外周部の幅(l)の相違(B1 >B2 )に対応さ
せてもよい。
【0014】前記した相違点は重要な意義を有するもの
である。即ち、例えば図1の態様のもとで通電したと
き、より具体的には外部の電源部(4) に対してリード線
( 5,6 )をもってハニカム体(H1 )の外周部電極材
(B2 )を+極側、中心部電極材(B1 )を−極側に接
続して通電したとき、外周部電極材(B2 )→中心部電
極材(B1 )に至る各セルの壁(これは当然のことなが
ら平板状帯材(1) と波板状帯材(2) で構成される。)を
通じて電気が流れる通電経路において、ハニカム体(H
1 )の幅(l)を外周部→中心部に行くに従って漸増さ
せたことを反映して電極材自体の幅においてB1 >B2
の関係が成立するため、ハニカム体(H1 )内部のどの
部位においても略同じ密度の電気が流れることになる。
別言すれば、該通電経路において電気はほぼ同じ抵抗値
の導体(各セル壁)を流れることになり、これにより均
一な抵抗発熱を得ることができる。これは、ハニカム体
(H1 )の中心部の幅>外周部の幅としたこと、即ちこ
れに対応してB1 >B2 としたことの利点である。上記
した点は前記(イ)(ロ)で説明した外周部電極材(B
2 )の表面積とその近傍部位の通電面積の割合と、中心
部電極材(B1 )の表面積とその近傍部位の通電面積の
割合が、本発明においては略同一になっていることから
容易に判ることである。
【0015】更に、本発明の通電発熱式触媒(H)の別
の構成上の大きな特徴点は、該通電発熱式触媒(H)を
後述する主触媒(M)と組合わせて使用する場合、後者
の側だけでなく該通電発熱式触媒(H)自体にも排気ガ
スの浄化用触媒を担持させている点にある。なお、本発
明の通電発熱式触媒(H)は該主触媒(M)として使用
できることは、前記した通りである。周知のように、排
気ガス中のHC(炭化水素化合物)やCO(一酸化炭
素)は、酸化触媒(Pt,Pd,Cr,V,Cuなど)
のもとで発熱反応によりCO2 やH2 Oに無害化され
る。また、理論空燃比近傍で排気ガス中に排出されるH
C,CO及びNOx を同時に浄化する酸化還元(三元)
触媒(Pt−Rh系,Pt−Pd−Rh系など)はよく
知られているものであり、これら排気ガス成分はCO2
やH2 Oに酸化されたりN2 に還元されたりする。な
お、三元触媒系でも全体的には発熱的に触媒反応が進行
する。本発明において、通電発熱式触媒(H)の側にも
排気ガスの浄化用触媒を担持する意味は、排気ガス浄化
装置(A)全体の浄化能を向上させる一方、前記したよ
うに触媒反応に基づく発熱量の有効活用にあり、この発
熱量をヒータ特性の向上に使うという点にある。本発明
において、通電発熱式触媒(H)の壁面に担持させる触
媒として、前記した触媒反応からわかるように発熱量の
大きさからみて酸化触媒が好ましいが、酸化還元(三元
触媒)(a three-way catalyst)であってもよい。な
お、これら触媒成分を担持させる方法は、後述する主触
媒(M)のところで説明する。
【0016】本発明において、前記通電発熱式触媒
(H)を構成するハニカム体(H1 )を製作するために
使用される平板状帯材(1) としては、通常のメタルモノ
リスタイプの主触媒担持母体の製作に使用されている帯
材、例えばクロム鋼(クロム13〜25% )、Fe−Cr20
% −AI 5% などの耐熱性のステンレス鋼、あるいはこ
れに耐酸化性を改善するために希土類を加えた耐熱性の
ステンレス鋼などの厚さ0.04mm〜0.1mm の帯材を使用す
る。また、波板状帯材(2) として、前記平板状帯材(1)
から所定の略正弦波もしくは台形波を有するように波付
加工したものが使用される。このほか、ハニカム体の高
温下での通電性を考慮してNi−Cr合金、Ni−Cr
−Fe合金、Ni−Cr−Al−Fe合金なども使用さ
れる。特に、本発明においては、前記したように通電発
熱式触媒(H)を構成するハニカム体(H1 )の壁面に
排気ガス浄化用触媒を担持させて使用するものであり、
該ハニカム体(H1 )を構成する部材、即ち平板状帯材
(1) と波板状帯材(2)にAlを含有させたりあるいはそ
の表面にAl層を設けたものを熱処理して、その表面に
ウィスカー状もしくはマッシュルーム状のアルミナ(A
2 3 )層を析出させたものが好ましい。前記ウィス
カー状などのアルミナは、後述するようにPt,Pd,
Rhなどの排気ガス浄化用触媒を担持するためのウォッ
シュコート層を強固に保持することができるので好まし
いものである。
【0017】本発明において、前記通電発熱式触媒
(H)を構成するハニカム体(H1 )の中心部及び外周
部には、その軸方向に電極材(B1 ,B2 )が配設され
る。このような電極材(B1 ,B2 )としては、前記し
たハニカム体(H1 )の構造にあわせて所望の形状のも
のを使用すればよい。例えば電極材(B1 ,B2 )とし
て耐熱鋼やニッケル等の線材、棒材、または板材などが
使用される。本発明において、前記ヒータ機能を有する
ハニカム体(H)は、図1〜図2に示されるように巻回
タイプのハニカム体を金属製ケース(C1 )内で固着さ
れて使用されるのが常態であるため、該金属製ケース
(C1 )を外部電極材(C=B2 )としもよいことはい
うまでもない。しかし、前記したように別体の電極材
(B2 )を使用することもできる。
【0018】本発明の通電発熱式触媒(H)と外部電源
部(4) の配設関係(通電接続)は、排気ガス浄化装置
(A)の全体からみたときは図8のように行なえばよ
く、また該触媒(H)を中心にみたときは図1〜図2の
ように行なえばよい。本発明において、図示されていな
いが、外部電源部(4) から電極材(B1 ,B2 )への電
力供給は、タイマーで時間を限っておこなってもよい
し、あるいはハニカム体の所望の部位に取付けたセンサ
ー(熱電対など)によりハニカム体の温度や排気ガス温
度を測定して所望の設定値でオン−オフされるようにし
てもよく、その態様に何等の制限を受けるものではな
い。なお、図1〜図2には電力供給のオン−オフのスイ
ッチング(7) が示されている。また、外部電源部(4) と
して直流電源を例示したが、他の実施例が示すように交
流電源であってもよいことは言うまでもないことであ
る。
【0019】本発明の通電発熱式触媒(H)の第二実施
例を図3で説明する。図3で示される第二実施例のもの
は、通電発熱式触媒(H)を構成するハニカム体
(H1 )が二つのハニカム体(H1 ,H2 )で構成さ
れ、該ハニカム体(H1 ,H2 )を直列に配設したもの
であり、夫々の構造は図1〜図2で示される単一ハニカ
ム体(H1 )のものと基本的に同じである。ただ、各ハ
ニカム体(H1 ,H2 )の幅(l)を直線的でなく非直
線的(凹曲線的)に変化させた点が相違する。このよう
に各ハニカム体の幅(l)を直線的に変化させるか非直
線的に変化させるかは、ハニカム体の製造プロセスによ
るものである。
【0020】本発明の通電発熱式触媒(H)の第三実施
例を図4で説明する。第三実施例のものは、図3で示さ
れる第二実施例のものと略同様であり、二つのハニカム
体(H1 ,H2 )を並列配設している。なお、第三実施
例においては、ハニカム体の幅を非直線的(凸曲線状)
に変化させている点、及び各ハニカム体の共通の金属製
ケース(C1 )を外部電極材(B2 )としている点で、
第二実施例のものと相違する。
【0021】本発明の通電発熱式触媒(H)の第四実施
例を図5で説明する。第四実施例のものは、図4で示さ
れる第三実施例のものと略同様であるが、ハニカム体の
幅(l)を非直線的(段階状)に変化させている点、及
び外部電源部(4) として交流電源を使用している点で相
違する。
【0022】本発明の通電発熱式触媒(H)の第五実施
例を図6で説明する。第五実施例のものは、通電発熱式
触媒(H)を構成するハニカム体(H1 )として、両端
面が外側に凸形状を有するものを採用し、これによりハ
ニカム体(H1 )の排気ガス流方向の幅(l)を調整し
ている。なお、外部電源部(4) は交流電源である。ま
た、第五実施例のものにおいては、ハニカム体(H1
の形状からして排気ガス流の流速分布を調整することが
できるという利点がある。
【0023】本発明の通電発熱式触媒(H)の第六実施
例を図7で説明する。第六実施例のものは、通電発熱式
触媒(H)を構成するハニカム体(H1 )として、一方
の端面を外側に凸形状、他方の端面を凹形状としたもの
を採用し、これによりハニカム体(H1 )の排気ガス流
方向の幅(l)を調整している。なお、第六実施例にお
いても、前記第五実施例と同様に排気ガス流の流速分布
を調整することができる。
【0024】本発明の通電発熱式触媒(H)の1つの使
い方としては、プレキャタライザーとしての機能を重視
して、前記したように排気ガス浄化装置(A)の主要な
構成要素である主触媒(M)の前部に配設されて使用さ
れるものである。勿論、主触媒(M)に代替して、即ち
メインキャタライザーとして使用してもよいことは言う
までもないことである。次に、該主触媒(M)について
説明する。排気ガス浄化装置(A)の主要な構成要素で
ある主触媒(M)は、セラミックス製モノリスタイプの
ものであってもよく、あるいは金属(メタル)製モノリ
スタイプのものであってもよい。これらは、常法に従っ
て製作すればよく、例えば主触媒(M)の前駆体である
主触媒担持母体を製作し、これに排気ガス浄化用触媒を
担持させればよい。以下に金属(メタル)製モノリスタ
イプの該主触媒担持母体の製法を説明するが、前記した
通電発熱式触媒(H)を構成するハニカム体(H1 〜H
n )も、以下に説明する態様で製作すればよい。なお、
触媒の担持法は後述する。
【0025】図9に示される断面形状が円形の主触媒担
持母体は、耐熱性で薄肉金属板製の平板状帯材(1) と波
板状帯材(2) を相互に当接するように重積し、これを一
括渦巻状に巻回積層して製作される。巻回積層により排
気ガスの経路となる多数の網目状通気孔路(セル)(3)
が自動的に形成される。前記した巻回タイプの通電発熱
式触媒(H)も、この方式により製作されるものであ
る。より具体的には、次のようにして製作すればよい。
Fe−Cr 20%−Al 5% −Ce 0.02%の耐熱鋼の厚さ
0.04mm、幅38mmの薄肉鋼帯からなる平板状帯材をフォー
ミングギアの間を通過させ、ピッチ幅(3.0mm),波高(1.
4mm) の波板状帯材とする。次いで、前記平板状帯材と
波板状帯材を相互に重積し、スリット入り巻回成形棒の
スリット部にその端部を挿入し、一括巻回積層して、例
えば軸方向に多数の網目状通気孔路(セル密度 300cps
i)を有する外径70mmのメタル製主触媒担持母体とすれ
ばよい。
【0026】図10に示される断面形状が円形の主触媒
担持母体は、耐熱性で薄肉金属板製の平板状帯材(1) 波
板状帯材(2) を相互に当接するように階層状に重積して
製作したものである。
【0027】図11に示される断面形状が円形の主触媒
担持母体は、耐熱性で薄肉金属板製の平板状帯材(1) と
波板状帯材(2) を当接させて浄化エレメント(E)と
し、該浄化エレメント(E)の所望の数を固定軸(S)
を起点として放射状に外延させて製作したものである。
【0028】図12に示される断面形状が円形の主触媒
担持母体は、耐熱性で薄肉金属板製の平板状帯材と波板
状帯材を当接させて浄化エレメント(E)とし、該浄化
エレメント(E)を最外面が平板状帯材となるように階
層状に重積するとともに、上下両最外面に設定された二
つの固定点(S1 ,S2 )を中心に各浄化エレメント
(E)を逆向きに折曲げて、即ち各浄化エメレント
(E)を略S字状カーブに変曲させて製作したものであ
る。
【0029】以上のようにして製作される各種構造の主
触媒担持母体に、Pt,Pd、Rhなどの排気ガス浄化
用触媒を担持させるためには、通常の方法を採用すれば
よい。例えば、まず、前記、触媒をハニカム構造の主触
媒担持母体の壁面に担持させるための触媒担持層を形成
する。これには、活性アルミナ(r−Al2 3 )粉末
とアルミナゾルを配合したスラリーを塗布し、これを60
0 ℃に加熱処理すればよい。次いで、このようにして形
成された触媒担持層にPt,Pd、Rh触媒などの触媒
を担持させるためには、含浸処理などの通常の方法を採
用して触媒成分を担持させればよい。以上のようにして
主触媒(M)が製作される。
【0030】本発明の通電発熱式触媒(H)は、図8に
示されるように排気ガス浄化装置(A)を製作するため
に前記した主触媒(M)と共に金属製ケース(C)内に
固着されるものである。このような金属製ケース(C)
は、前記通電発熱式体触媒(H)と主触媒(M)を内部
に収容し固着するためのものであり、両端が開口してい
るものであれば、その形状に何らの制約を受けるもので
はない。金属製ケース(C)の素材として、前記主触媒
担持母体と同種の耐熱鋼を用いてもよいし、更に耐熱耐
食性に富むものを用いてもよい。また、外側部分の金属
材料を内側部分より耐熱耐食性に富むものとした二重構
造のもの、具体的には内側部分にフェライト系ステンレ
ス鋼を、外側部分にオーステナイト系ステンレス鋼を使
用したものを用いてもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明の通電発熱式触媒(H)は、排気
ガス浄化装置の主要な構成要素(プレキャタライザー)
として金属製ケース(C)内において主触媒(M)の上
流側に配設されて使用されたり、あるいは主触媒(M)
に代替して(メインキャタライザーとして)使用された
りするものである。そして、前記通電発熱式触媒(H)
は、その内部において温度分布が均一でかつ十分な抵抗
加熱が得られるような構造を採用し、更にハニカム体
(H)の壁面にヒータ特性を向上させるために排気ガス
浄化用触媒を担持させている。従って、本発明において
は、排気ガスが通電発熱式触媒(H)において均一、か
つ触媒反応に好適な充分に高い温度に加熱昇温されるた
め、排気ガス処理において特に問題となるコールドスタ
ート時の排気ガス浄化能力を大幅に改善することができ
る。また、本発明の通電発熱式触媒(H)は、それ自体
に排気ガス浄化用の触媒を担持しているため排気ガス浄
化装置(A)全体の浄化性能を向上させることができ
る。更に、本発明の通電発熱式触媒(H)において、そ
の構成部材が加熱時に局部的に加熱されることがなく、
部材劣化に伴う耐振耐久性(機械的強度)の低下を防止
することができる。更にまた、該触媒(H)それ自体が
ヒータとなるため別途にヒータ材を作成し、配設しなく
てよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の通電発熱式触媒(H)の
一部を省略した断面図である。
【図2】図1に示される通電発熱式触媒(H)の斜視図
である。
【図3】本発明の第二実施例の通電発熱式触媒(H)の
一部を省略した断面図である。
【図4】本発明の第三実施例の通電発熱式触媒(H)の
一部を省略した断面図である。
【図5】本発明の第四実施例の通電発熱式触媒(H)の
一部を省略した断面図である。
【図6】本発明の第五実施例の通電発熱式触媒(H)の
一部を省略した断面図である。
【図7】本発明の第六実施例の通電発熱式触媒(H)の
一部を省略した断面図である。
【図8】従来の排気ガス浄化装置(A)の一部を省略し
た断面図である。
【図9】主触媒(M)の第一実施例の断面図である。
【図10】主触媒(M)の第二実施例の断面図である。
【図11】主触媒(M)の第三実施例の断面図である。
【図12】主触媒(M)の第四実施例の断面図である。
【符号の説明】
H………通電発熱式触媒 H1 ,Hn ……ハニカム体 A………排気ガス浄化装置 F………排気ガスの流れ方向 B1 ,B2 ………電極材 C………排気ガス浄化装置の金属製ケース C1 ………ハニカム体(H1 )の金属製ケース M………主触媒 1………平板状帯材 2………波板状帯材 3………セル(網目状通気孔路) 4………外部電源部 5,6………リード線
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F01N 3/28 301 B01D 53/36 C (72)発明者 粟坂 守良 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 長尾 朗 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 西田 俊之 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平5−115793(JP,A) 特開 平4−284852(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 37/36 B01D 53/86 F01N 3/20,3/28

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通電発熱式触媒(H)または該通電発熱式
    触媒(H)の後部に配設される主触媒とから成る排気ガ
    ス浄化装置において、前記通電発熱式触媒(H)が、 (i) 薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材を相互に当
    接するように重積して製作したハニカム状構造体である
    とともに、前記ハニカム状構造体の中心部から外周部に
    行くに従って排気ガス流方向の幅が順次、小さくなる幅
    (l)を有するハニカム体(H1 )で構成され、かつ、 (ii)前記ハニカム体(H1 )が、排気ガスの浄化用触媒
    を担持したもので構成され、更に、 (iii)前記ハニカム体(H1 )が、中心部と外周部に外
    部の電源に接続する電極材を配設したもので構成された
    ものである、 ことを特徴とする排気ガス浄化装置。
  2. 【請求項2】ハニカム体(H1 )が、複数のハニカム体
    (H1 〜Hn )に分割されたものである請求項1に記載
    の排気ガス浄化装置。
  3. 【請求項3】ハニカム体(H1 )が、前記ハニカム体
    (H1 )用の金属製ケース内で固着されたものである請
    求項1に記載の排気ガス浄化装置。
  4. 【請求項4】ハニカム体(H1 )の幅(l)が、中心部
    から外周部に行くに従って直線状に変化するものである
    請求項1に記載の排気ガス浄化装置。
  5. 【請求項5】ハニカム体(H1 )の幅(l)が、中心部
    から外周部に行くに従って非直線状に変化するものであ
    る請求項1に記載の排気ガス浄化装置。
  6. 【請求項6】ハニカム体(H1 )の金属製ケースが、外
    周部電極材(B2 )となるものである請求項3に記載の
    排気ガス浄化装置。
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