JP3268407B2 - ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

ポリオレフィンの製造方法

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JP3268407B2
JP3268407B2 JP24841893A JP24841893A JP3268407B2 JP 3268407 B2 JP3268407 B2 JP 3268407B2 JP 24841893 A JP24841893 A JP 24841893A JP 24841893 A JP24841893 A JP 24841893A JP 3268407 B2 JP3268407 B2 JP 3268407B2
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章 佐野
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日石三菱株式会社
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオレフィンの新規製
造方法に関する。さらに詳細には、本発明は固体当りの
重合体収量および遷移金属当りの重合体収量を著しく増
加させ、その結果重合体中の触媒残渣を除去する工程を
不要ならしめ、また生成重合体のかさ密度を高め、かつ
生成ポリマーの微粉状部分を減少させ平均粒径が大きい
良好な粒子を生成せしめ、また同時に狭い分子量分布を
有するポリオレフィンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】従来こ
の種の技術分野においては、ハロゲン化マグネシウム、
酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの無機マグ
ネシウム固体を担体としてこれにチタンまたはバナジウ
ムなどの遷移金属の化合物を担持させた触媒が数多く知
られている。しかしながら、これらの公知技術において
は、得られるポリオレフィンのかさ密度は一般に小さ
く、また平均粒径も比較的小さく、粒径分布も概して広
いため微粒子状粉末部分が多く、ポリマーを成形加工す
るさいにも粉塵の発生、成形時の能率の低下等の問題を
生ずるため、生産性およびポリマーハンドリングの面か
ら改良が強く望まれていた。さらに、近年要求の高まっ
ているペレット化工程を省略し、粉体ポリマーをそのま
ま加工機にかけるためにはまだまだ改良が必要とされて
いる。
【0003】本発明者らは先に上記の欠点を改良した新
規触媒成分を見出し、既に種々の特許出願を行った(特
公平1−11651、特公平1−12289、特開昭6
0−149605、特開昭62−32105、特開昭6
2−207306等)。これらの触媒成分を用いた場合
かさ密度が高く、平均粒径の大きいポリマーを得ること
ができるが、ペレット化工程を省略し、粉体ポリマーを
そのまま加工機にかけるためにはさらに改良が必要とさ
れた。
【0004】本発明はこれらの欠点を改良し、さらにか
さ密度が高く、かつ粒径分布が狭く、ポリマーの微粒子
状部分が著しく少なく、流動性の良好な重合体を極めて
高活性に得ることを目的として鋭意研究の結果、本発明
に到達したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、固
体触媒成分と有機金属化合物を触媒としてオレフィンを
重合または共重合する方法において、該固体触媒成分が
次の[I]、[II]、[III]および[IV]を相
互に反応させて得られる反応生成物であることを特徴と
するポリオレフィンの製造方法に関する。
【0006】[I](1)ケイ素酸化物および/または
アルミニウム酸化物、および (2)チタン化合物またはチタン化合物とバナジウム化
合物を相互に反応させて得られる反応生成物 [II](1)ハロゲン化マグネシウム、 (2)一般式Me(OR)nz-n (ここでMeはNa,Mg,Ca,Zn,Cd,B,A
l,Siお よびSnから選ばれる元素、zは元素Meの
原子価、nは0<n≦z、Xはハロゲン原子、Rは炭素
数1〜20の炭化水素残基を示す)で表される化合物、
および、 (3)チタン化合物またはチタン化合物とバナジウム化
合物を相互に反応させて得られる反応生成物 [III]有機アルミニウム化合物 [IV]少なくとも一つのSi−O−C結合および/また
は少なくとも一つのSi−N−C結合を有するケイ素化
合物
【0007】本発明の方法を用いることにより、平均粒
径が比較的大きく、粒度分布が狭く、微粒子状部分が少
ないポリオレフィンが極めて高活性に得られ、また生成
ポリオレフィンのかさ比重が高く、自由流動性も良好で
ある等、重合操作上非常に有利となり、さらにペレット
として用いる場合はもちろんのこと粉体状のままでも成
形加工に供することができ、成形加工時のトラブルも少
ないというきわめて大きな効果が得られる。
【0008】本発明の触媒を用いて得られるポリマーは
分子量分布がきわめて狭く、また、ヘキサン抽出量が少
なく、低重合物の副生が非常に少ないことも特徴であ
る。したがって本発明の方法で得られた分子量分布の狭
いポリオレフィンをフィルム用に供した場合には、強度
が高く、透明性にすぐれかつ抗ブロッキング性およびヒ
ートシール性がすぐれているなど多くの長所を有する。
【0009】以下、本発明を具体的に説明する。
【0010】本発明のポリオレフィンの製造方法におい
て用いる触媒は、 [I](1)ケイ素酸化物および/またはアルミニウム
酸化物([I]−(1) ) (2)チタン化合物またはチタン化合物とバナジウム化
合物([I]−(2) )を反応させて得られる反応生成物
(第[I]成分)、および [II](1)ハロゲン化マグネシウム([II]−(1) ) (2)一般式Me(OR)nz-n (ここでMeはNa,Mg,Ca,Zn,Cd,B,A
l,Siお よびSnから選ばれる元素、zは元素Meの
原子価、nは0<n≦z、Xはハロゲン原子、Rは炭素
数1〜20の炭化水素残基を示す)で表される化合物
([II]−(2) ) (3)チタン化合物またはチタン化合物とバナジウム化
合物([II]−(3) )を相互に反応させて得られる反応
生成物(第[II]成分)、および [III]有機アルミニウム化合物(第[III]成分)、お
よび [IV]少なくとも一つのSi−O−C結合および/また
は少なくとも一つのSi−N−C結合を有するケイ素化
合物(第[IV]成分)を相互に反応させて得られる物質
からなる固体触媒成分と有機金属化合物とからなる。
【0011】〈1〉固体触媒成分 1.第[I]成分 本発明において用いるケイ素酸化物([I]−(1) )と
はシリカもしくは、ケイ素と周期律表1〜17族の少な
くとも一種の他の金属との複酸化物である。
【0012】本発明において用いるアルミニウム酸化物
([I]−(1) )とはアルミナもしくはアルミニウムと
周期律表1〜17族の少なくとも一種の他の金属との複
酸化物である。
【0013】ケイ素またはアルミニウムと周期律表1〜
17族の少なくとも一種の他の金属の複酸化物の代表的
なものとしてはAl23 ・MgO、Al23 ・Ca
O、Al23 ・SiO2 、Al23 ・MgO・Ca
O、Al23 ・MgO・SiO2 、Al23 ・Cu
O、Al23 ・Fe23 、Al23 ・NiO、S
iO2 ・MgOなどの天然または合成の各種複酸化物を
例示することができる。ここで上記の式は分子式ではな
く、組成のみを表すものであって、本発明において用い
られる複酸化物の構造および成分比率は特に限定される
ものではない。なお、当然のことながら、本発明におい
て用いるケイ素酸化物および/またはアルミニウム酸化
物は少量の水分を吸収していても差しつかえなく、また
少量の不純物を含有していても支障なく使用できる。
【0014】また、これらのケイ素酸化物および/また
はアルミニウム酸化物の性状は、本発明の目的を損なわ
ない限り特に限定されないが、好ましくは粒径が1〜2
00μm、細孔容積が0.3ml/g以上、表面積が5
0m/g以上のシリカが望ましい。また使用するにあ
たって予め200〜800℃で常法により焼成処理を施
すことが望ましい。
【0015】ケイ素酸化物および/またはアルミニウム
酸化物と接触反応させるチタン化合物またはチタン化合
物およびバナジウム化合物([I]−(2))として
は、チタンまたはチタンおよびバナジウムのハロゲン化
物、アルコキシハロゲン化物、アルコキシド、ハロゲン
化酸化物を挙げることができる。チタン化合物としては
4価のチタン化合物と3価のチタン化合物が好適であ
り、4価のチタン化合物としては具体的には一般式[T
i(OR)4−n](ここでRは炭素数1〜20の
アルキル基、アリール基またはアラルキル基などの炭化
水素基を示し、Xはハロゲン原子を示す。nは0≦n≦
4である。)で示される化合物が好ましく、四塩化チタ
ン、四臭化チタンの四ヨウ化チタン等のテトラハロゲン
化チタン、モノメトキシトリクロロチタン、ジメトキシ
ジクロロチタン、トリメトキシモノクロロチタン、テト
ラメトキシチタン、モノエトキシトリクロロチタン、ジ
エトキシジクロロチタン、トリエトキシモノクロロチタ
ン、テトラエトキシチタン、モノイソプロポキシトリク
ロロチタン、ジイソプロポキシジクロロチタン、トリイ
ソプロポキシモノクロロチタン、テトライソプロポキシ
チタン、モノブトキシトリクロロチタン、ジブトキシジ
クロロチタン、トリブトキシモノクロロチタン、テトラ
ブトキシチタン、モノペントキシトリクロロチタン、モ
ノフェノキシトリクロロチタン、ジフェノキシジクロロ
チタン、トリフェノキシモノクロロチタン、テトラフェ
ノキシチタン等を挙げることができる。3価のチタン化
合物としては、四塩化チタン、四臭化チタン等の四ハロ
ゲン化チタンを水素、アルミニウム、チタンあるいは周
期律表I〜III族金属の有機金属化合物により還元し
て得られる三ハロゲン化チタンが挙げられる。また一般
式Ti(OR)4−m(ここでRは炭素数1〜20
のアルキル基、アリール基またはアラルキル基等の炭化
水素基を示し、Xはハロゲン原子を示す。mは0<m≦
4である。)で示される4価のハロゲン化アルコキシチ
タンまたはテトラアルコキシチタンを周期律表I〜II
I族金属の有機金属化合物により還元して得られる3価
のチタン化合物が挙げられる。これらのチタン化合物の
中でハロゲン含有チタンが好ましく、特にテトラハロゲ
ン化チタンが好ましい。バナジウム化合物としては四塩
化バナジウム、四臭化バナジウム、四ヨウ化バナジウ
ム、テトラエトキシバナジウムの如き4価のバナジウム
化合物、オキシ三塩化バナジウム、エトキシジクロルバ
ナジル、トリエトキシバナジル、トリブトキシバナジ
ル、の如き5価のバナジウム化合物、三塩化バナジウ
ム、バナジウムトリエトキシドの如き3価のバナジウム
化合物が挙げられる。
【0016】チタン化合物とバナジウム化合物を併用す
るときのV/Tiモル比は2/1〜0.01/1の範囲
が好ましい。
【0017】ケイ素酸化物および/またはアルミニウム
酸化物([I]−(1))とチタン化合物またはチタン
化合物とバナジウム化合物([I]−(2))との反応
割合は成分[I]−(1)の焼成処理の有無またはその
焼成処理条件により異なるが、成分[I]−(1)1g
あたり、成分[I]−(2)を0.01〜10.0mm
ol、好ましくは0.1〜5.0mmol、さらに好ま
しくは0.2〜2.0mmol用い、反応させることが
望ましい。
【0018】成分[I]−(1)と成分[I]−(2)
の反応方法としては、本発明の目的を損なわない限り特
に限定されないが、十分脱水処理を施した不活性炭化水
素溶媒 (後述)の存在下に、温度20〜300℃、好ましくは
50〜150℃で5分〜10時間加熱混合し、その後不
活性炭化水素溶媒を50〜150℃で窒素ブローまたは
減圧除去する方法、あるいは成分[I]−(1)と成分
[I]−(2)とを不活性炭化水素溶媒の不存在下にそ
のまま接触させ、反応生成物を得る方法が挙げられる。
本発明では不活性炭化水素溶媒を使用する方法が好まし
い。
【0019】なお成分[I]−(1)と成分[I]−
(2)とを接触反応させた後、不活性炭化水素で数回洗
浄後、不活性炭化水素を除去してもよい。
【0020】2.第[II]成分 本発明に使用されるハロゲン化マグネシウム([II]
−(1))としては実質的に無水のものが用いられ、フ
ッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウ
ム、およびヨウ化マグネシウムがあげられ、特に塩化マ
グネシウムが好ましい。
【0021】また本発明において、これらのハロゲン化
マグネシウムはアルコール、エステル、ケトン、カルボ
ン酸、エーテル、アミン、ホスフィンなどの電子供与体
で処理したものであってもよい。
【0022】本発明に使用される一般式Me(OR)n
z-n (ここでMeはNa,Mg,Ca,Zn,Cd,
B,Al,SiおよびSnから選ばれる元素、zは元素
Meの原子価、nは0<n≦z、Xはハロゲン原子を示
す。またRは炭素数1〜20、好ましくは1〜8、のア
ルキル基、アリール基、アラルキル基等の炭化水素基を
示し、それぞれ同一でもまた異なっていてもよい)で表
される化合物([II]−(2) )としては、たとえばNa
OR、Mg(OR)2 、Mg(OR)X、Ca(OR)
2 、Zn(OR)2 、Cd(OR)2 、B(OR)3
Al(OR)3、Al(OR)2 X、Al(OR)X
2 、Si(OR)4 、Si(OR)3 X、Si(OR)
22 、Si(OR)X3 、Sn(OR)4 などで示さ
れる各種の化合物をあげることができる。これらの好ま
しい具体例としては、Mg(OC252 、Mg(O
25 )Cl、Al(OCH33 、Al(OC2
53 、Al(On−C373 、Al(Oi−C3
73 、Al(On−C493 、Al(Osec
−C493 、Al(Ot−C493 、Al(O
CH32 Cl、Al(OC252 Cl、Al(O
CH3 )Cl2 、Al(Oi−C372 Cl、Al
(Oi−C37 )Cl2 、Si(OC254 、S
i(OC253 Cl、Si(OC252 Cl
2 、Si(OC25 )Cl3 などの化合物をあげるこ
とができる。
【0023】ハロゲン化マグネシウム([II]−
(1))および一般式 Me(OR)z−nで表さ
れる化合物([II]−(2))と相互に接触反応させ
るチタン化合物またはチタン化合物およびバナジウム化
合物([II]−(3))としては、具体的には前記成
分[I]−(2)として用いられる各種のチタン化合物
およびバナジウム化合物から任意に選択されるものであ
り、成分[I]−(2)と同一または異なる化合物であ
ってもどちらでもよいが、好ましくは、一般式Ti(O
R)4−n(ここでRは炭素数1〜20のアルキル
基、アリール基またはアラルキル基等の炭化水素基を示
し、Xはハロゲン原子を示し、nは0≦n≦4であ
る。)で表されるアルコキシ含有チタン化合物が望まし
く、特にテトラアルコキシチタンが好ましい。
【0024】成分[II]−(1)と成分[II]−
(2)との反応割合は、Me/Mg(モル比)が0.0
1〜10、好ましくは0.1〜5の範囲が望ましい。
【0025】また、成分[II]−(3)の反応割合
は、成分[II]−(3)/成分[II]−(1)(モ
ル比)で0.01〜5、好ましくは0.05〜1.0の
範囲が望ましい。
【0026】成分[II]−(1)、成分[II]−
(2)および成分[II]−(3)を相互に接触反応さ
せる際の接触順序としては、特に限定されるものではな
く、成分[II]−(1)、成分[II]−(2)およ
び成分[II]−(3)を同時に接触反応させる方法、
各成分を任意の順序に接触反応させる方法のいずれでも
よいが、好ましくは各成分を同時に接触反応させる方
法、あるいは成分[II]−(1)と成分[II]−
(2)を予め接触反応させた後、成分[II]−(3)
をさらに接触反応させる方法が望ましい。
【0027】これらの接触反応方法は特に限定されるも
のではなく、不活性炭化水素溶媒の存在下または不存在
下、温度0〜200℃にて30分〜50時間、ボールミ
ル、振動ミル、ロッドミル、衝撃ミルなどを用いて共粉
砕する方法を用いてもよく、また、不活性炭化水素、ア
ルコール類、フェノール類、エーテル類、ケトン類、エ
ステル類等あるいはこれらの混合物からなる有機溶媒
(なお、これらの有機溶媒については後に具体的に説明
する)中で、20〜400℃好ましくは50〜300℃
の温度で5分〜10時間混合加熱反応させ、しかる後溶
媒を蒸発除去する方法を用いてもよい。本発明において
は成分[II]−(1)および成分[II]−(2)を
共粉砕させた後、該共粉砕物と成分[II]−(3)を
有機溶媒中で反応させ、しかる後溶媒を蒸発除去する方
法が好ましく用いられる。かくして第[II]成分が得
られる。
【0028】3.第[III]成分 本発明で第[III]成分として使用される有機アルミ
ニウム化合物としては、
【0029】一般式 RAlX3−n
【0030】(ここでRは炭素数1〜24、好ましくは
1〜12のアルキル基、アリール基、アラルキル基等の
炭化水素基、Xはハロゲンを示し、nは0<n≦3であ
る)で表される化合物が好適であり、具体的には、ジメ
チルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロ
リド、ジエチルアルミニウムプロミド、ジイソプロピル
アルミニウムクロリド、メチルアルミニウムジクロリ
ド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアル
ミニウムジクロリド、トリメチルアルミニウム、トリエ
チルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウ
ム、トリデシルアルミニウム、エチルアルミニウムセス
キクロライド、などを挙げることができ、これらの中で
もジエチルアルミニウムクロリドが特に好ましい。
【0031】4.第[IV]成分 本発明において用いられるケイ素化合物のうち少なくと
も一つのSi−O−C結合を有する化合物としては
【0032】一般式 R Si(OR
4−(a+b+c+d)
【0033】(ここで、R、RおよびRは水素ま
たは炭素数1〜20、好ましくは1〜12のアルキル基
等の鎖式飽和炭化水素基、シクロアルキル基等の脂環式
炭化水素基、アリール基、アラルキル基等の芳香族炭化
水素基、架橋炭化水素基などの炭化水素基であり、互い
に同一でもよく異なってもよく、Rは炭素数1〜2
0、好ましくは1〜12のアルキル基等の鎖式飽和炭化
水素基、シクロアルキル基等の脂環式炭化水素基、アリ
ール基、アラルキル基等の芳香族炭化水素基、架橋炭化
水素基などの炭化水素基を示すものであり、また、Xは
塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子を示すものであ
り、a、b、cおよびdは0≦a<4、0≦b<4、0
≦c<4、0<d<4でかつ、0<a+b+c<4、1
<a+b+c+d≦4)が挙げられる。これら化合物と
しては、例えば、RSi(OR3、R
Si(OR X、RSi(OR)X、R
Si(OR、RSi(OR)X、R
Si(OR)などで示される各種の化合物を
あげることができる。
【0034】これらの具体例としては、CHSi(O
CH、CHSi(OC、CHSi
(Oi−C、CSi(OCH
Si(OC、CSi(Oi−
、i−CSi(OCH、i−
Si(OC、i−CSi(O
i−C、n−CSi(OCH
n−CSi(OC、n−CSi
(Oi−C、n−CSi(OCH
、n−CSi(OC、i−C
Si(OCH、i−CSi(OC
、t−CSi(OCH、t−C
i(OC、(PH)Si(OCH
(PH)Si(OC、(CyH)Si(OC
、(CyH)Si(OC、(NO
R)Si(OCH、(NOR)Si(OC
、HSi(OCH、HSi(OC
、HSi(Oi−C
【0035】(CH)HSi(OCH、(CH
)HSi(OC、(CH)HSi(Oi
−C、(C)HSi(OCH
(C)HSi(OC、(C)H
Si(Oi−C、(i−C)HSi
(OCH、(i−C)HSi(OC
、(i−C)HSi(Oi−C
、(n−C)HSi(OCH
(n−C)HSi(OC、(n−C
)HSi(Oi−C、(n−C
HSi(OCH、(n−C)HSi(OC
、(i−C)HSi(OCH
(i−C)HSi(OC、(t−C
)HSi(OCH、(t−C)HSi
(OC、(PH)HSi(OCH
(PH)HSi(OC、(CyH)HSi
(OCH、(CyH)HSi(OC
(NOR)HSi(OCH、(NOR)HSi
(OC
【0036】CHSi(OCHCl、CH
i(OCCl、CHSi(Oi−C
Cl、CHSi(OCHBr、CH
Si(OCBr、CHSi(Oi−C
Br、CHSi(OCHI、CH
i(OCI、CHSi(Oi−C
I、CSi(OCHCl、CSi
(OCCl、CSi(Oi−C
Cl、CSi(OCHBr、C
Si(OCBr、CSi(Oi
−CBr、CSi(OCHI、
Si(OCI、CSi(Oi
−CI、i−CSi(OCH
l、i−CSi(OCCl、i−C
Si(Oi−CCl、n−CSi
(OCHCl、n−CSi(OC
Cl、n−CSi(Oi−CCl、
n−CSi(OCHCl、n−C
i(OCCl、n−CSi(Oi−C
Cl、i−CSi(OCH
l、i−CSi(OCCl、i−C
Si(Oi−CCl、t−CSi
(OCHCl、t−CSi(OC
Cl、t−CSi(Oi−CCl、
(PH)Si(OCHCl、(PH)Si(OC
Cl、(PH)Si(Oi−C
l、(CyH)Si(OCHCl、(CyH)S
i(OCCl、(CyH)Si(Oi−C
Cl、
【0037】CHSi(OCH)Cl、CH
i(OC)Cl、CHSi(Oi−C
)Cl、CSi(OCH)Cl、C
Si(OC)Cl、CSi(Oi
−C)Cl、i−CSi(OCH)C
、i−CSi(OC)Cl、n−C
Si(OCH)Cl、n−CSi(O
)Cl、n−CSi(OCH)Cl
、n−CSi(OC)Cl、i−C
Si(OCH)Cl、i−CSi(OC
)Cl、t−CSi(OCH)C
、t−CSi(OC)Cl、(P
H)Si(OCH)Cl、(PH)Si(OC
)Cl、(CyH)Si(OCH)Cl、(C
yH)Si(OC)Cl
【0038】(CHSi(OCH、(CH
Si(OC、(CSi(O
CH、(CSi(OC
(i−CSi(OCH、(i−C
Si(OC、(n−CSi
(OCH、(n−CSi(OC
、(n−CSi(OCH
(n−CSi(OC、(i−C
Si(OCH、(i−CSi
(OC、(t−CSi(OC
、(t−CSi(OC
(PH)Si(OCH、(PH)Si(OC
、(CyH)Si(OCH、(Cy
H)Si(OC、(NOR)Si(OC
、(NOR)Si(OC
【0039】(CH)(C)Si(OCH
、(CH)(C)Si(OC
(CH)(i−C)Si(OCH、(C
)(i−C)Si(OC、(CH
)(t−C)Si(OCH、(t−C
)Si(OC、(C)(i−C
)Si(OCH、(C)(i−C
)Si(OC、(C)(t−C
)Si(OCH、(C)(t−C
)Si(OC、(C)(PH)
Si(OCH、(C)(PH)Si(OC
、(C)(CyH)Si(OCH
、(C)(CyH)Si(OC
(CHSi(Oi−C、(C
Si(Oi−C、(i−CSi
(Oi−C、(t−CSi(Oi
−C、(PH)Si(Oi−C
、(CyH)Si(Oi−C
【0040】(CHSi(OCH)Cl、(C
Si(OC)Cl、(CSi
(OCH)Cl、(CSi(OC
Cl、(i−CSi(OCH)Cl、(i
−CSi(OC)Cl、(t−C
Si(OCH)Cl、(t−CSi
(OC)Cl、(PH)Si(OCH)C
l、(PH)Si(OC)Cl、(CyH)
Si(OCH)Cl、(CyH)Si(OC
)Cl、(CH)(t−C)Si(OC
)Cl、(CH)(t−C)Si(OC
)Cl、(CH)(PH)Si(OCH)C
l、(CH)(PH)Si(OC)Cl、(C
)(CyH)Si(OCH)Cl、(CH
(CyH)Si(OC)Cl、(PH)Si
(Oi−C)Cl、(CyH)Si(Oi−C
)Cl、(CH)(t−C)Si(Oi
−C)Cl、(CH)(PH)Si(Oi−
)Cl、(CH)(CyH)Si(Oi−
)Cl、
【0041】(CHSi(OCH)、(C
Si(OC)、(CSi(O
CH)、(CSi(OC)、(CH
(t−C)Si(OCH)、(CH
(t−C)Si(OC)、(CH
(PH)Si(OCH)、(CH(PH)Si
(OC)、(CH(CyH)Si(OCH
)、(CH(CyH)Si(OC)、な
どの化合物をあげることができる。(PH=ベンゼン
環、CyH=シクロヘキシル環、NOR=ノルボルネン
環を表す)
【0042】また本発明で使用される、少なくとも一つ
のSi−N−C結合を有するケイ素化合物としては、
【0043】一般式 R Si(NR
4−(a+b+c+d)
【0044】(ここでR、R、Rは水素または炭
素数1〜20、好ましくは1〜12のアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基等の炭化水素基を示し、Rは炭
素数1〜20、好ましくは1〜12のアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基の炭化水素基であり、R、R
およびRは互いに同一でもよく異なってもよく、ま
た、R、RおよびRが炭化水素基の場合は、
、R、RおよびRは互いに同一でも異なって
いてもよく、Xはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロ
ゲン原子を表し、a、b、cおよびdは0≦a<4、0
≦b<4、0≦c<4、0<d≦4、ただし0<a+b
+c+d≦4)を挙げることができる。
【0045】これらのケイ素化合物の具体例としては、
Si{N(CH、Si{N(C
、HSi{N(CH、HSi{N(C
、CHSi{N(CH、CH
Si{N(C、CSi{N(CH
、CSi{N(C、C
Si{N(CH、CSi{N
(C、CSi{N(CH
、CSi{N(C、C
i{N(CH、CSi{N(C
、CSi{N(CH
Si{N(C
【0046】Si{NH(CH)}、Si{NH
(C)}、HSi{NH(CH)}、HS
i{NH(C)}、CHSi{NH(C
)}、CHSi{NH(C)}、C
Si{NH(CH)}、CSi{NH
(C)}、CSi{NH(C
)}、CSi{NH(C)}、C
Si{NH(CH)}、CSi{NH
(C)}、CSi{NH(C
)}、CSi{NH(C)}、C
Si{NH(CH)}、CSi{NH
(C)}
【0047】HSi{N(CH、HCH
Si{N(CH、HCSi{N(CH
、(CHSi{N(CH
(CH)(C)Si{N(CH
(CH)(C)Si{N(CH
(CH)(C)Si{N(CH
【0048】HSi{N(C、HCH
Si{N(C、HCSi{N
(C、(CHSi{N(C
、(CH)(C)Si{N(C
、(CH)(C)Si{N(C
、(CH)(C)Si{N(C
【0049】HSi{NH(CH)}、HCH
Si{NH(CH)}、HCSi{NH(C
)}、(CHSi{NH(CH)}
(CH)(C)Si{NH(CH)}
(CH)(C)Si{NH(CH)}
(CH)(C)Si{NH(CH)}
【0050】HSi{NH(C)}、HCH
Si{NH(C)}、HCSi{NH
(C)}、(CHSi{NH(C
)}、(CH)(C)Si{NH(C
)}、(CH)(C)Si{NH(C
)}、(CH)(C)Si{NH(C
)}
【0051】HSiN(CH、HCHSi
N(CH、HSiN(CH、H
(CHSiN(CH、 H(C
SiN(CH、(CHSiN(C
、(CH(C)SiN(CH
、(CH)(CSiN(CH)2、
【0052】HSiN(C、HCH
iN(C、HSiN(C
、H(CHSiN(C、H(C
SiN(C、(CHSiN(C
、(CH(C)SiN(C
、(CH)(CSiN(C
【0053】HSiNH(CH)、HCHSi
NH(CH)、HSiNH(CH)、H
(CHSiNH(CH)、H(C
iNH(CH)、(CHSiNH(CH)、
(CH(C)SiNH(CH)、(CH
)(CSiNH(CH)、
【0054】HSiNH(C)、HCH
iNH(C)、HSiNH(C
)、H(CHSiNH(C)、H
(CSiNH(C)、(CH
iNH(C)、(CH(C)SiN
H(C)、(CH)(CSiNH
(C)、
【0055】Si{N(CHCl、Si{N
(CCl、HSi{N(CH
Cl、HSi{N(CCl、CHSi
{N(CHCl、CHSi{N(C
Cl、CSi{N(CH
Cl、CSi{N(CCl、C
Si{N(CHCl、CSi
{N(CCl、CSi{N(CH
Cl、CSi{N(C
Cl、CSi{N(CHCl、C
Si{N(CCl、CSi{N
(CHCl、CSi{N(C
Cl、
【0056】Si{NH(CH)}Cl、Si{N
H(C)}Cl、HSi{NH(CH)}
Cl、HSi{NH(C)}Cl、CHSi
{NH(CH)}Cl、CHSi{NH(C
)}Cl、CSi{NH(CH)}
l、CSi{NH(C)}Cl、C
Si{NH(CH)}Cl、CSi{NH
(C)}Cl、CSi{NH(C
)}Cl、CSi{NH(C)}
Cl、CSi{NH(CH)}Cl、C
Si{NH(C)}Cl、CSi{N
H(CH)}Cl、CSi{NH(C
)}Cl、等があげられる。また
【0057】
【化1】
【0058】
【化2】
【0059】これらの化合物の中でHSi(OCH
、(CH)HSi(OCH、(C)H
Si(OC、(CH)HSi(OC
、Si{N(CH、CHSi
{N(CH、(CH)HSi{N(C
、(CH)HSi{N(C
、(CHSi{N(CH、(C
Si{N(C、などが特に好ま
しい。
【0060】もちろん二種類以上のケイ素化合物を混合
して使用しても差し支えない。
【0061】5.固体触媒成分の製造 本発明において固体触媒成分を得る際の第I成分〜第I
V成分の反応順序としては、 (A)第[I]成分と第[II]成分をまず反応させ、
次に第[III]成分を反応させ、しかる後、第[I
V]成分を反応させる方法; (B)第[I]成分と第[II]成分をまず反応させ、
次に第[IV]成分を反応させ、しかる後、第[II
I]成分を反応させる方法; (C)第[I]成分と第[II]成分をまず反応させ、
しかる後、第[III]成分と第[IV]成分との反応
物を反応させる方法;のいずれでもよい。
【0062】第[I]成分と第[II]成分の反応割合
は、成分[I]−(1)1gあたり成分[II]−
(1)が0.01〜20.0mmol、好ましくは0.
1〜10mmol、さらに好ましくは0.2〜4.0m
molとなるようにすることが望ましい。
【0063】第[III]成分の反応割合は、上記いず
れの反応順序においても成分[III]/(成分[I]
−(2)+成分[II]−(3))(モル比)が0.1
〜100、好ましくは0.2〜10、さらに好ましくは
0.5〜5となるようにすることが望ましい。
【0064】第[IV]成分の反応割合は、上記いずれ
の反応順序においても成分[IV]/(成分[I]−
(2)+成分[II]−(3))(モル比)が0.01
〜10、好ましくは0.03〜5、さらに好ましくは
0.05〜1となるようにすることが望ましい。
【0065】第[I]成分と第[II]成分との反応方
法は、特に制限されるものではなく、温度0〜200℃
にて、30分〜50時間、共粉砕処理を行ってもよい
し、また不活性炭化水素、アルコール類、フェノール
類、エーテル類、ケトン類、エステル類、ニトリル類、
アミナ類など、あるいはそれらの混合物からなる有機溶
媒中で、温度0〜300℃で、5分〜48時間混合加熱
し、しかる後溶媒を除去する方法を用いてもよく、好ま
しくは有機溶媒中で処理した後、該有機溶媒を除去する
方法が望ましい。
【0066】第[I]成分と第[II]成分との反応生
成物とまず第[III]成分を反応させる方法(添加順
序(A))としては、特に限定されるものではなく、不
活性炭化水素溶媒の存在下あるいは不存在下に反応させ
ることができるが、特に不活性炭化水素溶媒の存在下に
反応させるのが好ましい。この時の反応は、温度0〜3
00℃、好ましくは20〜150℃の加熱下に5分〜2
0時間行うことが望ましい。さらに、上記反応生成物に
第[IV]成分を反応させる方法も、特に限定されるも
のではなく、不活性炭化水素溶媒の存在下あるいは不存
在下に反応させることができる。ここで、第[I]成分
と第[II]成分との反応生成物と第[III]成分を
不活性炭化水素溶媒の存在下に反応させた場合は、その
まま第[IV]成分を添加して反応させてもよいし、一
度不活性炭化水素溶媒を窒素ブローまたは減圧下に除去
した後、あらたに不活性炭化水素溶媒を添加し、第[I
V]成分を添加して反応させてもよい。また不活性炭化
水素溶媒を使用せず、第[IV]成分を添加して反応さ
せてもよい。また[I]成分と第[II]成分との反応
生成物と第[III]成分を不活性炭化水素溶媒の不存
在下に反応させた場合は、そのまま第[IV]成分を添
加して反応させてもよいし、あらたに不活性炭化水素溶
媒を添加し、第[IV]成分を添加して反応させてもよ
い。この時の反応は、温度0〜300℃、好ましくは2
0〜150℃の加熱下に5分〜20時間行うことが望ま
しい。
【0067】第[I]成分と第[II]成分との反応生
成物とまず第[IV]成分を反応させる方法(添加順序
(B))としては、特に限定されるものではなく、不活
性炭化水素溶媒の存在下あるいは不存在下に反応させる
ことができる。この時の反応は、温度0〜300℃、好
ましくは20〜150℃の加熱下に5分〜20時間行う
ことが望ましい。さらに、上記反応生成物に第[II
I]成分を反応させる方法も、特に限定されるものでは
なく、上記添加順序(A)の場合と同様不活性炭化水素
溶媒の存在下あるいは不存在下に反応させることができ
る。この時の反応は、温度0〜300℃、好ましくは2
0〜150℃の加熱下に5分〜20時間行うことが望ま
しい。
【0068】第[I]成分と第[II]成分との反応生
成物に、第[III]成分と第[IV]成分の反応生成
物を反応させる方法(添加順序(C))としては、特に
限定されるものではないが、成分[III]と成分[I
V]を不活性炭化水素溶媒の存在下に、0〜300℃、
好ましくは20〜150℃の加熱下に5分〜20時間反
応させた反応生成物を、第[I]成分と第[II]成分
との反応生成物に加え、0〜300℃、好ましくは20
〜150℃の加熱下に5分〜20時間反応させる方法を
好ましく用いることができる。
【0069】もちろん、第[I]成分および第[II]
成分の調製、さらに第[III]成分および第[IV]
成分を反応させて固体触媒成分を調製する際の操作は、
不活性ガス雰囲気中で行うべきであり、また湿気はでき
るだけ避けるべきである。
【0070】なお本発明の第[I]成分および第[I
I]成分の調製、さらに第[III]成分および第[I
V]成分を反応させて固体触媒成分を調製する際に用い
られる前記各種の有機溶媒は、以下の通りである。
【0071】まず、本発明において用いる前記不活性炭
化水素溶媒とは、一般のZiegler触媒に不活性な
炭化水素溶媒であれば特に限定されるものではなく、例
えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、ノナン、デカン、ベンゼン、トルエン、
キシレン等、またはこれらの混合物等を挙げることがで
きる。
【0072】本発明において用いる前記アルコール類お
よびフェノール類とは一般式ROH(ここでRは炭素数
1〜20のアルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
ラルキル基等の炭化水素基、または酸素、窒素、イオ
ウ、塩素その他の元素を含む有機基である)で表される
化合物をいい、具体的にはメタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノー
ル、オクタノール、2−エチルヘキサノール、フェノー
ル、クロロフェノール、ベンジルアルコール、メチルセ
ロソルブおよびエチルセロソルブ等またはこれらの混合
物等をあげることができる。
【0073】また、用いる前記エーテルとしては、一般
式R−O−R’(ここでR、R’は炭素数1〜20のア
ルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基等
の炭化水素基を示し、同一でもまた異なっていてもよ
い。これらは酸素、窒素、イオウ、塩素、その他の元素
を含む有機基であってもよい。またRとR’とで環状を
形成していてもよい)で表される化合物が好ましく用い
られ、これらの具体的なものとしては、ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブ
チルエーテル、ジアミルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、アニソール等が挙げられる。またこれ
らは混合物として用いてもよい。
【0074】用いる前記ケトンとしては、一般式
【0075】
【化3】
【0076】(ここでR、R’は炭素数1〜20のアル
キル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基等の
炭化水素基を示し、同一でもまた異なっていてもよい。
これらは酸素、窒素、イオウ、塩素、その他の元素を含
む有機基であってもよい。またRとR’とで環状を形成
していてもよい)で表される化合物が好ましく用いら
れ、これらの具体的なものとしては、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチル
ケトン、ジヘキシルケトン、アセトフェノン、ジフェニ
ルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。またこれ
らは混合物として用いてもよい。
【0077】また前記エステル類としては、炭素数2〜
30の有機酸エステルが挙げられ、具体的には、ギ酸メ
チル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸オ
クチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチ
ル、メタクリル酸メチル、安息香酸メチル、安息香酸エ
チル、安息香酸プロピル、安息香酸オクチル、安息香酸
フェニル、安息香酸ベンジル、o−メトキシ安息香酸エ
チル、p−メトキシ安息香酸エチル、p−エトキシ安息
香酸ブチル、p−トルイル酸メチル、p−トルイル酸エ
チル、p−エチル安息香酸エチル、サリチル酸エチル、
サリチル酸フェニル、ナフトエ酸メチル、ナフトエ酸エ
チル、アニス酸エチル、など、またはこれらの混合物が
挙げられる。
【0078】また前記ニトリル類としては、たとえばア
セトニトリル、プロピオニトリル、ブチルニトリル、ペ
ンチロニトリル、ベンゾニトリル、ヘキサンニトリル、
等が例示され、またこれらは混合物として用いてもよ
く、
【0079】また前記アミン類としてはメチルアミン、
エチルアミン、ジエチルアミン、トリブチルアミン、ピ
ペリジン、トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、
ピコリン、テトラメチレンジアミン等があげられ、これ
らは混合物として用いてもよい。
【0080】かくして、第[I]成分と第[II]成分
を接触反応させた反応生成物と、第[III]成分およ
び第[IV]成分を接触反応させることにより固体触媒
成分を得る。
【0081】<実施例>以下に実施例をのべるが、これ
らは本発明を実施するための説明用のものであって本発
明はこれらに制限されるものではない。
【0082】〔ポリマー物性測定方法〕 n値:島津製フローテスター(CFT−500)を使用
し、170℃で試料に種々の荷重を加え、直径2.0±
0.01mm、長さ40.0±0.01mmのダイより
押し出し、下式によりせん断応力に対するせん断速度勾
配を計算しn値とする。
【0083】
【数1】
【0084】ヘキサン抽出:共重合体パウダーを180
℃でロール練りし、次に5cm×5cm×0.2mmの
シートにプレス成形し、それを沸とうヘキサン中で5h
r抽出した時の重量減少の%をヘキサン抽出量とした。
【0085】融点:走査熱量計(DSC、セイコー電子
(株)社製型)を用い、サンプル重量5mgで、180
℃で一度溶融後、−40℃まで冷却しその後10℃/m
inの速度で昇温した時の吸熱ピークトップの温度を融
点とした。
【0086】実施例1 (a)固体触媒成分の製造 攪はん機および環流冷却器をつけた500ml三ツ口フ
ラスコを窒素置換し、この中に600℃で焼成したシリ
カ(富士デビソン、#955)50gを入れ、脱水ヘキ
サン160ml、四塩化チタン2.2mlを加えてヘキ
サンリフラックス下3時間反応させた。冷却後デカンテ
ーションで上澄み液を除去し、120℃で減圧乾燥を行
いヘキサンを除去した。(第[I]成分)
【0087】1/2インチ直径を有するステンレススチ
ール製ボールが25個入った内容積400mlのステン
レススチール製ポットに、市販の無水塩化マグネシウム
10g、トリエトキシアルミニウム4.2gを入れ窒素
雰囲気下、室温で16時間ボールミリングを行い反応生
成物を得た。
【0088】別の攪はん機および環流冷却器をつけた5
00ml三ツ口フラスコを窒素置換し、脱水エタノール
160mlに該反応生成物7.5gおよびテトラブトキ
シチタン5.0gを加え、エタノールのリフラックス下
で3時間反応させた。(第[II]成分)
【0089】冷却後前記第[I]成分50gを加え、エ
タノールのリフラックス下で3時間反応させた。冷却後
デカンテーションで上澄み液を除去し、150℃で6時
間減圧乾燥を行った。
【0090】次にヘキサン150ml、ジエチルアルミ
ニウムクロリドを80mmol加え、ヘキサンリフラッ
クス下で1時間反応させた。その後、メチルジメトキシ
シラン24mmolを加えて40℃で1時間反応させた
後、70℃で窒素ブローによりヘキサンを除去し固体触
媒成分を得た。
【0091】(b)気相重合 気相重合装置としては攪はん機が付いたステンレス製オ
ートクレープを用い、ブロワー、流量調節器および乾式
サイクロンでループをつくり、オートクレープはジャケ
ットに温水を流すことによって温度を調節した。80℃
に調節したオートクレープに上記固体触媒成分を250
mg/hrおよびトリエチルアルミニウムを50mmo
l/hrの速度で供給し、またオートクレープ気相中の
ブテン−1/エチレンモル比を0.35に、さらに水素
を全圧の15%となるように調製しながら各々のガスを
供給し、全圧を8kg/cmGに保ちながらブロワー
により系内のガスを循環させ、生成ポリマーを間欠的に
抜き出しながら10時間の連続重合を行った。重合終了
後、オートクレープ内部の点検を行ったところ、内壁お
よび攪はん機には全くポリマーは付着していなかった。
【0092】触媒効率は220,000g共重合体/g
Tiときわめて高活性であった。生成したエチレン共重
合体は、メルトフローレイト(MFR)1.05g/1
0min、密度0.9202g/cmであり、かさ密
度0.49g/cm、平均粒径720μmの形状の丸
いかさ密度の高い粒状物であった。またこの共重合体の
融点は121.1℃、n値は1.41と分子量分布はき
わめて狭いものであった。
【0093】実施例2 実施例1において、メチルジメトキシシランを24mm
ol使用する代わりに、メチルジメトキシシランを32
mmol使用することを除いては、実施例1と同一の条
件で固体触媒成分を調製した。得られた固体触媒成分を
用い、実施例1と同様の気相重合を行った。結果を表1
に示した。
【0094】実施例3 実施例1において、メチルジメトキシシランを24mm
ol使用する代わりに、メチルジエトキシシランを24
mmol使用することを除いては、実施例1と同一の条
件で固体触媒成分を調製した。得られた固体触媒成分を
用い、実施例1と同様の気相重合を行った。結果を表1
に示した。
【0095】実施例4 実施例1において、メチルジメトキシシランを24mm
ol使用する代わりに、ビスジメチルアミノジメチルシ
ランを8mmol使用することを除いては、実施例1と
同一の条件で固体触媒成分を調製した。得られた固体触
媒成分を用い、実施例1と同様の気相重合を行った。結
果を表1に示した。
【0096】実施例5 攪はん機および環流冷却器をつけた500ml三ツ口フ
ラスコを窒素置換し、ヘキサン150ml、実施例1で
得られた第[I]成分と第[II]成分との反応生成物
50gおよびジメチルジメトキシシラン10mmolを
加えてヘキサンリフラックス下で1時間反応させ、次に
ジエチルアルミニウムクロリドを80mmol加え、さ
らにヘキサンリフラックス下で1時間反応させた。その
後、70℃で窒素ブローによりヘキサンを除去し固体触
媒成分を得た。
【0097】得られた固体触媒成分を用い、実施例1と
同様の気相重合を行った。結果を表1に示した。
【0098】実施例6 攪はん機および環流冷却器をつけた500ml三ツ口フ
ラスコを窒素置換し、ヘキサン150ml、実施例1で
得られた第[I]成分と第[II]成分との反応生成物
50gを加えた。そこにジエチルアルミニウムクロリド
100mmolとメチルジメトキシシラン30mmol
のヘキサン混合溶液を加え、ヘキサンリフラックス下で
1時間反応させた。その後、70℃で窒素ブローにより
ヘキサンを除去し固体触媒成分を得た。
【0099】得られた固体触媒成分を用い、実施例1と
同様の気相重合を行った。結果を表1に示した。
【0100】
【表1】
【0101】実施例7 (a)固体触媒成分の製造 攪はん機および環流冷却器をつけた500ml三ツ口フ
ラスコを窒素置換し、この中に600℃で焼成したシリ
カ(富士デビソン、#955)50gを入れ、脱水ヘキ
サン160ml、テトラブトキシチタン6.8mlを加
えてヘキサンリフラックス下3時間反応させた。冷却後
デカンテーションで上澄み液を除去し、120℃で減圧
乾燥を行いヘキサンを除去した。(第[I]成分)
【0102】1/2インチ直径を有するステンレススチ
ール製ボールが25個入った内容積400mlのステン
レススチール製ポットに、市販の無水塩化マグネシウム
10g、トリエトキシアルミニウム4.2gを入れ窒素
雰囲気下、室温で16時間ボールミリングを行い反応生
成物を得た。
【0103】別の攪はん機および環流冷却器をつけた5
00ml三ツ口フラスコを窒素置換し、脱水エタノール
160mlおよび2−エチルヘキサノール10mlを加
え、該反応生成物7.5gおよびテトラブトキシチタン
5.0gを加え、エタノールのリフラックス下で3時間
反応させた。(第[II]成分)
【0104】冷却後前記第[I]成分50gを加え、エ
タノールのリフラックス下で3時間反応させた。冷却後
デカンテーションで上澄み液を除去し、150℃で6時
間減圧乾燥を行った。
【0105】次にヘキサン150ml、ジエチルアルミ
ニウムクロリドを100mmol加え、ヘキサンリフラ
ックス下で1時間反応させた。その後、メチルジメトキ
シシラン30gを加えて40℃で1時間反応させた後、
70℃で窒素ブローによりヘキサンを除去し固体触媒成
分を得た。
【0106】(b)気相重合 実施例1と同様に気相重合を行い、触媒効率は180,
000g共重合体/gTiときわめて高活性であった。
生成したエチレン共重合体は、メルトフローレイト(M
FR)0.96g/10min、密度0.9205g/
cmであり、かさ密度0.50g/cm、平均粒径
680μmの形状の丸いかさ密度の高い粒状物であっ
た。またこの共重合体の融点は120.4℃、n値は
1.41と分子量分布はきわめて狭いものであった。
【0107】実施例8 (a)固体触媒成分の製造 攪はん機およひ環流冷却器をつけた500ml三ツ口フ
ラスコを窒素置換し、この中に600℃で焼成したシリ
カ(富士デビソン、#955)50gを入れ、脱水ヘキ
サン160ml、四塩化チタン2.2mlを加えてヘキ
サンリフラックス下3時間反応させた。冷却後デカンテ
ーションで上澄み液を除去し、120℃で減圧乾燥を行
いヘキサンを除去した。(第[I]成分)
【0108】1/2インチ直径を有するステンレススチ
ール製ボールが25個入った内容積400mlのステン
レススチール製ポットに、市販の無水塩化マグネシウム
10g、トリエトキシアルミニウム4.2gを入れ窒素
雰囲気下、室温で16時間ボールミリングを行い反応生
成物を得た。
【0109】別の攪はん機および環流冷却器をつけた5
00ml三ツ口フラスコを窒素置換し、脱水エタノール
160mlと該反応生成物7.5gを加え、20℃で四
塩化チタン2.8gを30分かけて滴下し、その後エタ
ノールのリフラックス下で3時間反応させた。(第[I
I]成分)
【0110】冷却後前記第[I]成分50gを加え、エ
タノールのリフラックス下で3時間反応させた。冷却後
デカンテーションで上澄み液を除去し、150℃で6時
間減圧乾燥を行った。
【0111】次にヘキサン150ml、ジエチルアルミ
ニウムクロリドを80mmol加え、ヘキサンリフラッ
クス下で1時間反応させた。その後、メチルジメトキシ
シラン24mmolを加えて40℃で1時間反応させた
後、70℃で窒素ブローによりヘキサンを除去し固体触
媒成分を得た。
【0112】(b)気相重合 実施例1と同様に気相重合を行い、触媒効率は230,
000g共重合体/gTiときわめて高活性であった。
生成したエチレン共重合体は、メルトフローレイト(M
FR)1.01g/10min、密度0.9185g/
cmであり、かさ密度0.47g/cm、平均粒径
700μmの形状の丸い粒状物であった。またこの共重
合体の融点は121.8℃、n値は1.43と分子量分
布はきわめて狭いものであった。
【0113】実施例9 実施例1において、第[I]成分を調製する際の四塩化
チタンの代わりに四塩化チタンと四塩化バナジウムの
1:1(モル比)混合物を2.5ml使用することを除
いては、実施例1と同様の方法で固体触媒成分を調製し
た。
【0114】実施例1と同様に気相重合を行い、触媒効
率は220,000g共重合体/gTiときわめて高活
性であった。生成したエチレン共重合体は、メルトフロ
ーレイト(MFR)1.40g/10min、密度0.
9196g/cmであり、かさ密度0.45g/cm
、平均粒径760μmの形状の丸い粒状物であった。
またこの共重合体の融点は122.3℃、n値は1.4
5と分子量分布はきわめて狭いものであった。
【0115】実施例10 実施例1において、第[I]成分を調製する際のシリカ
の代わりにアルミナを使用することを除いては、実施例
1と同様の方法で固体触媒成分を調製した。
【0116】実施例1と同様に気相重合を行い、触媒効
率は140,000g共重合体/gTiときわめて高活
性であった。生成したエチレン共重合体は、メルトフロ
ーレイト(MFR)1.30g/10min、密度0.
9225g/cmであり、かさ密度0.46g/cm
、平均粒径580μmの形状の丸い粒状物であった。
またこの共重合体の融点は120.5℃、n値は1.4
2と分子量分布はきわめて狭いものであった。
【0117】実施例11 実施例1において、第[I]成分を調製する際のシリカ
の代わりにシリカ・アルミナを使用することを除いて
は、実施例1と同様の方法で固体触媒成分を調製した。
【0118】実施例1と同様に気相重合を行い、触媒効
率は150,000g共重合体/gTiときわめて高活
性であった。生成したエチレン共重合体は、メルトフロ
ーレイト(MFR)0.59g/10min、密度0.
9227g/cmであり、かさ密度0.44g/cm
、平均粒径610μmの形状の丸い粒状物であった。
またこの共重合体の融点は121.2℃、n値は1.4
3と分子量分布はきわめて狭いものであった。
【0119】実施例12 実施例1において、第[II]成分を調製する際のトリ
エトキシアルミニウムの代わりにトリエトキシボロン
3.8gを使用することを除いては、実施例1と同様の
方法で固体触媒成分を調製した。
【0120】実施例1と同様に気相重合を行い、触媒効
率は190,000g共重合体/gTiときわめて高活
性であった。生成したエチレン共重合体は、メルトフロ
ーレイト(MFR)0.73g/10min、密度0.
9195g/cmであり、かさ密度0.47g/cm
、平均粒径720μmの形状の丸い粒状物であった。
またこの共重合体の融点は121.9℃、n値は1.4
5と分子量分布はきわめて狭いものであった。
【0121】実施例13 実施例1において、第[II]成分を調製する際のトリ
エトキシアルミニウムの代わりにジエトキシマグネシウ
ム3.0gを使用することを除いては、実施例1と同様
の方法で固体触媒成分を調製した。
【0122】実施例1と同様に気相重合を行い、触媒効
率は180,000g共重合体/gTiときわめて高活
性であった。生成したエチレン共重合体は、メルトフロ
ーレイト(MFR)1.00g/10min、密度0.
9196g/cmであり、かさ密度0.47g/cm
、平均粒径670μmの形状の丸い粒状物であった。
またこの共重合体の融点は120.8℃、n値は1.4
5と分子量分布はきわめて狭いものであった。
【0123】比較例1 (a)固体触媒成分の製造 攪はん機および環流冷却器をつけた500ml三ツ口フ
ラスコを窒素置換し、この中に600℃で焼成したシリ
カ(富士デビソン、#955)50gを入れ、脱水ヘキ
サン160ml、四塩化チタン2.2mlを加えてヘキ
サンリフラックス下3時間反応させた。冷却後デカンテ
ーションで上澄み液を除去し、120℃で減圧乾燥を行
いヘキサンを除去した。(第[I]成分)
【0124】1/2インチ直径を有するステンレススチ
ール製ボールが25個入った内容積400mlのステン
レススチール製ポットに、市販の無水塩化マグネシウム
10g、トリエトキシアルミニウム4.2gを入れ窒素
雰囲気下、室温で16時間ボールミリングを行い反応生
成物を得た。
【0125】別の攪はん機および環流冷却器をつけた5
00ml三ツ口フラスコを窒素置換し、脱水エタノール
160mlに該反応生成物7.5gおよびテトラブトキ
シチタン5.0gを加え、エタノールのリフラックス下
で3時間反応させた。(第[II]成分)
【0126】冷却後前記第[I]成分50gを加え、エ
タノールのリフラックス下で3時間反応させた。冷却後
デカンテーションで上澄み液を除去し、150℃で6時
間減圧乾燥を行った。
【0127】次にヘキサン150ml、ジエチルアルミ
ニウムクロリドを80mmol加え、ヘキサンリフラッ
クス下で1時間反応させた。その後、70℃で窒素ブロ
ーによりヘキサンを除去し固体触媒成分を得た。
【0128】(b)気相重合 実施例1と同様に気相重合を行い、触媒効率は250,
000g共重合体/gTiであった。生成したエチレン
共重合体は、メルトフローレイト(MFR)0.95g
/10min、密度0.9198g/cmであり、か
さ密度0.45g/cm、平均粒径650μmであっ
た。またこの共重合体の融点は122.5℃、n値は
1.52であった。
【0129】比較例2 (a)固体触媒成分の製造 攪はん機および環流冷却器をつけた500ml三ツ口フ
ラスコを窒素置換し、この中に600℃で焼成したシリ
カ(富士デビソン、#955)50gを入れ、脱水ヘキ
サン160ml、テトラブトキシチタン6.8mlを加
えてヘキサンリフラックス下3時間反応させた。冷却後
デカンテーションで上澄み液を除去し、120℃で減圧
乾燥を行いヘキサンを除去した。(第[1]成分)
【0130】1/2インチ直径を有するステンレススチ
ール製ボールが25個入った内容積400mlのステン
レススチール製ポットに、市販の無水塩化マグネシウム
10g、トリエトキシアルミニウム4.2gを入れ窒素
雰囲気下、室温で16時間ボールミリングを行い反応生
成物を得た。
【0131】別の攪はん機および環流冷却器をつけた5
00ml三ツ口フラスコを窒素置換し、脱水エタノール
160mlおよび2−エチルヘキサノール10mlを加
え、該反応生成物7.5gおよびテトラブトキシチタン
5.0gを加え、エタノールのリフラックス下で3時間
反応させた。(第[II]成分)
【0132】冷却後前記第[I]成分50gを加え、エ
タノールのリフラックス下で3時間反応させた。冷却後
デカンテーションで上澄み液を除去し、150℃で6時
間減圧乾燥を行った。
【0133】次にヘキサン150ml、ジエチルアルミ
ニウムクロリドを100mmol加え、ヘキサンリフラ
ックス下で1時間反応させた。その後、70℃で窒素ブ
ローによりヘキサンを除去し固体触媒成分を得た。
【0134】(b)気相重合 実施例1と同様に気相重合を行い、触媒効率は250,
000g共重合体/gTiであった。生成したエチレン
共重合体は、メルトフローレイト(MFR)0.86g
/10min、密度0.9190g/cmであり、か
さ密度0.44g/cm、平均粒径680μmであっ
た。またこの共重合体の融点は122.0℃、n値は
1.48であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の触媒の製造工程を示すフローチャート
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−10929(JP,A) 特開 平7−10928(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/65 - 4/658

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体触媒成分と有機金属化合物を触媒と
    してオレフィンを重合または共重合する方法において、
    該固体触媒成分が次の[I]、[II]、[III]および
    [IV]を相互に反応させて得られる反応生成物であるこ
    とを特徴とするポリオレフィンの製造方法。 [I](1)ケイ素酸化物および/またはアルミニウム
    酸化物、および (2)チタン化合物またはチタン化合物とバナジウム化
    合物を相互に反応させて得られる反応生成物 [II](1)ハロゲン化マグネシウム、 (2)一般式Me(OR)nz-n (ここでMeはNa,Mg,Ca,Zn,Cd,B,A
    l,Siお よびSnから選ばれる元素、zは元素Meの
    原子価、nは0<n≦z、Xはハロゲン原子、Rは炭素
    数1〜20の炭化水素残基を示す)で表される化合物、
    および、 (3)チタン化合物またはチタン化合物とバナジウム化
    合物を相互に反応させて得られる反応生成物 [III]有機アルミニウム化合物 [IV]少なくとも一つのSi−O−C結合および/また
    は少なくとも一つのSi−N−C結合を有するケイ素化
    合物
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