JP3266546B2 - 炊飯調理器 - Google Patents

炊飯調理器

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JP3266546B2
JP3266546B2 JP16101897A JP16101897A JP3266546B2 JP 3266546 B2 JP3266546 B2 JP 3266546B2 JP 16101897 A JP16101897 A JP 16101897A JP 16101897 A JP16101897 A JP 16101897A JP 3266546 B2 JP3266546 B2 JP 3266546B2
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恵子 青柳
保男 纐纈
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Tokyo Gas Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、本炊きからむら
しに移行させる炊飯調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】炊飯調理器としての炊飯器には温度セン
サとして、炊飯量判定のための釜蓋センサと、その他の
役割のための釜底センサとが設けられている。釜底セン
サは、本炊き工程からむらし工程に移行させるための移
行温度としての消火温度を決定するためのセンサであ
り、予め決められた消火温度に達したことが釜底センサ
で検知されると、消火が行われてむらし工程に移行して
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おいては、移行温度としての消火温度は、予め決定され
ており、加熱される釜内の状況によって変動するもので
はなかった。そのため、たとえば炊き込みご飯の醤油等
のような水以外のものが釜内にある結果、温度が上昇し
すぎて消火温度に達してしまった場合には、釜内の水分
蒸発が不十分にもかかわらず、即ち本炊きからむらしに
移行すべきでないにもかかわらず、そのまま消火されて
しまっていた。従って、むらしが終わって炊飯が完了し
ても、ご飯は、水分蒸発が不十分なためおいしさが不十
分であった。
【0004】さらに、このことと同様のことは、二段消
火を行う炊飯器においても起こる問題である。即ち、釜
内の状況によってこげがついたり、つかなかったりし
て、常に適当なこげをつけることができず、こげによる
おいしさを十分に確保するのが困難であった。さらに、
釜の変形やセンサの劣化が生じた場合に、予め決定され
た移行温度としての消火温度では、その変形や劣化が生
じた分だけ適切な本炊き工程からむらし工程に適切な移
行ができず、おいしくご飯を炊けなかった。
【0005】ゆえに、請求項1の発明は、適切な本炊き
からむらしへの移行を行う為の移行温度を決定できる炊
飯調理器を提供することを課題とする。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の発明の課題
に加えて、釜底センサと釜蓋センサの両者を用いること
なく、1つの温度センサで炊飯量の判別及び移行温度も
決定できる炊飯調理器を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、本炊
きから移行温度でむらしに移行させる炊飯調理器であっ
て、釜を加熱する加熱手段と、前記加熱手段で加熱され
る釜の温度を測定する温度測定手段と、前記温度測定手
段の測定結果に基づいて前記釜の温度が所定温度に達し
たことを検知する温度検知手段と、前記温度測定手段の
測定結果に基づいて前記温度検知手段が検知した所定温
度以降の温度変化パターンを特定する温度変化パターン
特定手段と、前記温度変化パターン特定手段の特定した
温度変化パターンが所定条件を満たすことに応じて、そ
の時点の前記温度測定手段が測定する前記釜の温度を移
行温度として決定する移行温度決定手段とを備え、前記
温度測定手段は、一定の時間間隔で前記加熱手段で加熱
される釜の温度を測定し、前記温度変化パターン特定手
段は、前記温度測定手段が測定した前記釜の温度の各時
点の温度傾斜によって温度変化パターンを特定し、前記
移行温度決定手段は、前記温度変化パターン特定手段が
特定した温度変化パターンの各時点の温度傾斜のうち正
の値のみを累積して和を演算する演算手段と、前記演算
手段が演算した和が所定値を越えたことに応じて、その
時点に対応する前記釜の温度を移行温度として決定する
決定手段とを備えたものである。
【0008】
【0009】このような発明によって、予め決定された
移行温度でむらしに移行させるのではなく、所定温度以
降の温度変化パターンが所定条件を満たすことで移行温
度が決定される。その結果、移行温度は、釜内の状況等
を表す温度変化パターンによって変化し、適切な本炊き
からむらしへの移行を行うための移行温度を決定でき
る。
【0010】ここで、移行温度とは、本炊きからむらし
に移行させる場合の温度であり、完全な消火を行ってむ
らしに移行させる場合には消火温度であり、完全な消火
が行われなくてもむらし工程に移行させる場合にはその
温度が含まれる。例えば、単なるレバー式のような完全
な消火でむらしに移行させる場合にはその消火温度が移
行温度となり、二段消火の場合には完全な消火のための
二段目の消火温度が移行温度となる。これに対し、二段
消火を行う場合であっても、一段目の消火が実質的にむ
らしに移行させるための消火温度であれば、一段目の消
火温度が移行温度であり、この場合には、移行温度以降
も完全には消火が行われていない状態となる。
【0011】また、温度測定手段が、一定の時間間隔で
加熱手段で加熱される釜の温度を測定し、温度変化パタ
ーン特定手段が、温度測定手段が測定した釜の温度の各
時点の温度傾斜によって温度変化パターンを特定する。
これによって、常に釜の温度を測定せず、一定の時間間
隔でサンプリングし、サンプリングされた各釜の温度で
の温度傾斜によって温度変化パターンを特定できる。
【0012】そして、演算手段は、温度変化パターン特
定手段が特定した温度変化パターンの各時点の温度傾斜
のうち、正の値のみを累積して和を演算する。決定手段
は、演算手段が演算した和が所定値を越えたことに応じ
て、その時点に対応する釜の温度を移行温度として決定
する。これによって、演算した和の値が所定値を越える
ような温度上昇カーブが得られることで移行温度を決定
できる。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の加熱手段が
釜の底を加熱し、温度測定手段が釜の縁の温度を測定す
る温度センサを含むことを特徴としている。このような
発明によって、釜内の温度に近い温度を測定できる釜の
縁の温度を測定する温度センサを用いて、むらしへの移
行温度を決定できる。この釜の縁の温度を測定する温度
センサは、釜蓋センサよりも精度よく炊飯量の判別を行
えるという利点があるが、釜底センサのように移行温度
のための温度ピークが表れにくく、予め決定された移行
温度でむらしに移行させる場合には、誤動作の可能性の
あるという欠点があるものの、釜内の状況が表れた所定
温度以降の温度変化パターンが考慮されて上記欠点を生
じることなく適切なむらしへの移行を行える。
【0014】
【0015】
【発明の効果】請求項1の発明は、予め決定された移行
温度でむらし工程に移行させるのでなく、所定温度に達
してからの温度変化パターンが所定条件を満たすことで
移行温度を決定するので、釜内の状況等を表す温度変化
パターンによって移行温度を決定することになり、予め
決定された移行温度で移行させる場合に生じる問題(例
えば醤油等が釜内に入っていることで温度が上昇してし
まって本来移行させるべきではないにもかかわらず移行
してしまうような問題)が起こらなくなって、本炊きか
らむらしへの移行を適切に行うための移行温度を決定で
きる。その結果、適切な移行が行われることで、水分の
蒸発が不十分というような問題や適当なこげがついた
り、つかなかったりするというような問題が起こりにく
く、おいしいご飯を炊くことができる炊飯調理器を提供
できる。
【0016】また、釜の温度を一定の時間間隔でサンプ
リングして測定するので、釜の温度の測定は常に行われ
る必要がなく、さらに、各時点での温度傾斜によって温
度変化パターンを特定して、時分割の釜の温度測定の場
合でも、上記同様の効果を得ることができる。そして、
温度変化パターンの各時点での温度傾斜のうち正の値の
みを累積して和を演算し、和の値が所定の値を越えたこ
とでその時点に対応する釜の温度を移行温度として決定
するので、温度上昇の変位度合いに着目した温度変化パ
ターンをもとにして移行温度の決定が行えて、所定温度
から移行温度までの温度上昇カーブに特徴がある場合
も、上記同様の効果を得ることができる。
【0017】請求項2の発明は、釜底センサと釜蓋セン
サの2種類のセンサを用いることなく、炊飯量の判別を
も行える釜の縁の温度を測定する温度センサを用いて移
行温度を決定できて、一つのセンサで対処するためセン
サの構成を簡略化できる。しかも、釜の縁の温度を測定
する温度センサは、釜内の温度に近い温度を測定するの
で、炊飯量の判別の精度が釜蓋センサを用いた場合に比
べて高いものの、移行温度のための温度ピークが表れに
くいため予め決定された移行温度のみで移行を行う場合
には誤動作が生じる可能性があるが、所定温度からの温
度変化パターンで移行温度を決定することで、そのよう
な誤動作を生じさせなくてすむ。そのため、従来に比べ
て炊飯量の判別精度が高く、センサ構成を簡略化しつ
つ、むらしへの移行を適切に行える炊飯調理器を提供で
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態に係
る炊飯調理器としてのガス炊飯器の断面図であり、図2
は図1のX−Xライン断面図である。図1及び図2を参
照して、本体ケース2は全体として直方体状をなしてお
り、炊飯釜20を収容するための内胴30を有する加熱
室3と、バルブ装置11及び制御装置CPを内蔵する制
御室1とに区画されている。そして、内胴30の底部3
1にはバーナ4のバーナトップ41が露出し、内胴30
の上方の開放部周縁により炊飯釜20の上端のフランジ
部21が支持されている。この炊飯釜20には中蓋24
が被蓋され、さらにその外側には、炊飯釜20及び内胴
30の上方域を覆うような外蓋23が開閉自在に設けら
れている。
【0019】バーナ4の主体部は、加熱室3の底部31
の下方の空間に収容され、バーナトップ41は底部31
の中央の開口から内胴30の下部に突出する。バーナ4
へは制御室1内のバルブ装置11を介してガスが供給さ
れ、燃焼用の空気も同様に制御室1内に導入された後連
通孔13を介して加熱室3の底部31の下方の空間に供
給される。
【0020】底部31の下方でバーナトップ41と主体
部とを繋ぐ筒部40の外周にはコードヒータ43がドー
ナツ状の支持板42に取付けられる態様で設けられてい
る。コードヒータ43の配設位置はドーナツ状に設定さ
れ、その内終端は底部31の中央の開口に略一致し、外
周端は内胴30の胴部よりも外側に位置するように設定
されている。
【0021】バーナ4はブンゼンバーナで一次空気と筒
部40の外周の環状空所から供給される二次空気とによ
って燃焼し、その燃焼排気は図1及び図2に示すよう
に、内胴30と炊飯釜20との間の間隙22を上昇し
て、フランジ部21の下方から外部に排出されるように
なっている。この例では、フランジ部21の上方域を被
蓋するように設けられ、かつ、加熱室3の上方に位置す
る外蓋23は、本体ケース2の側壁に軸支される。ま
た、外蓋23は制御室1の上方に設けられる操作パネル
10側から開閉できると共に、閉じた状態では操作パネ
ル10側に設けられた係脱自在のロック機構Rによって
ロックされるようになっている。そして、内胴30の上
端部で外蓋23の開閉の支点部とロック機構Rの設置部
を除く側方壁に一致する部分に排気口33が形成され、
排気口33の外側は本体ケース2の上端部に設けた共通
の内胴開口300に臨んでいる。
【0022】図3は、図1の検知センサの周辺を示した
拡大図であり、図4は、図3の検知センサのさらに近傍
の拡大図である。炊飯釜20の温度を検出するための検
知センサSとして、熱電対式の感熱素子が採用されてい
る。この検知センサSは、図3に示すように、本体ケー
ス2の加熱室3側の上端面となる上端フランジ部35に
設けられ、その感熱部が上端面部に露出している。従っ
て、内胴30内に炊飯釜20を収容して上端フランジ部
35によりフランジ部21を支持した状態では、フラン
ジ部21と検知センサSの感熱部とが接触する。その結
果、フランジ部21の部分の温度を検知できる。
【0023】この例では、排気口33よりも上方の上端
フランジ部35に内蔵されているので、間隙22を通過
した燃焼排気が検知センサSを加熱する心配が無いよう
に工夫されている。また、検知センサSは、詳細には、
図4のように、内胴30の上端フランジ部35に対して
上方に突出するようにバネにより付勢された状態で取付
けられている。その結果、炊飯釜20のフランジ部21
を上端フランジ部35によって支持させた状態とする
と、バネの付勢力により検知センサSの上端がフランジ
部21の下面に確実に圧接されるようになっている。
【0024】図5は、図1のガス炊飯器における移行温
度決定に必要な内部構成を示した概略ブロック図であ
る。図5に示すように、加熱手段としてのバーナ4は、
制御装置CPからの制御信号を受けるバルブ装置11に
よってそのガス量が調節されており、バルブ装置11は
火力制御手段の一例である。そして、温度測定手段とし
ての検知センサSはバーナ4によって加熱される炊飯釜
20の釜の縁の温度を測定し、その測定結果を表す信号
を制御装置CPの温度検知部50に送っている。温度検
知部50は、検知センサSから送られた測定値に基づい
て炊飯釜20の温度が所定温度に達したことを検知す
る。
【0025】温度検知部50が検知すると、その検知信
号が温度変化パターン特定部53に与えられ、温度変化
パターン特定部53は、検知センサSの測定値に基づい
て、所定温度移行の温度変化パターンを特定する。そし
て、その温度変化パターンを表すデータが移行温度決定
部55に送られる。移行温度決定部55は、温度変化パ
ターンが所定条件を満たすことに応じて、その時点の検
知センサSが測定する炊飯釜20の温度を移行温度とし
て決定する。そして、バルブ装置11が、移行温度でバ
ーナ4の火力を消火させ、本炊きからむらし工程に移行
させる。
【0026】図6は、移行温度決定部の内部構成を示し
た概略ブロック図である。図6の説明の前に、検知セン
サS、温度変化パターン特定部53についてもう少し説
明する。検知センサSは、一定の時間間隔でバーナ4で
加熱される炊飯釜20の温度を測定する。即ち、検知セ
ンサSは、一定の時間間隔で炊飯釜20の温度をサンプ
リングしている。そして、温度変化パターン特定部53
は、サンプリングされた温度データの各時点の温度傾斜
を算出し、その温度傾斜によって温度変化パターンを特
定する。温度傾斜は、現在のサンプリングデータと、前
回のサンプリングデータと、前々回のサンプリングデー
タとを用いることで求められる。そして、図6の演算部
57には、温度変化パターンを規定する各時点の温度傾
斜のデータが入力され、演算部57は、温度傾斜のうち
正の値のみを累積して和を演算する。演算された和の値
を示すデータは、決定部59に与えられ、決定部59
は、和が所定値を越えたことに応じてその時点に対応す
る検知センサSが測定する炊飯釜20の温度を移行温度
として決定する。
【0027】図7は、図1のガス炊飯器の制御を示した
第1のフロー図であり、図8は、第2のフロー図であ
り、図9は、第3のフロー図である。図7を参照して、
炊飯が開始されると、ステップ(図面ではSTで表す)
101において、強制弱燃焼が開始される。強制弱燃焼
は、ステップ102で示されるように、1分間継続され
る。この1分間は、制御装置CPの図示していないタイ
マーによって計測され、制御信号がバルブ装置11に入
力されることで実行される。そして、ステップ103で
示されるように、1分経過後は消火される。
【0028】なお、以下の経過時間の計測は、特に記載
しない限り、ステップ102と同様に、タイマーによっ
て行われる。次に、ステップ104で示されるように消
火状態が1分継続され、ステップ105に示されるよう
に温調燃焼の設定が行われる。ここでの温調設定は45
℃であり、45℃を保つような燃焼がステップ106に
示すように2分間継続される。2分経過後は、ステップ
107以降で炊飯量判別のためのステップが開始され
る。ただし、洗米後の置き炊きの場合はステップ107
に進むが、洗米後すぐに炊く場合にはステップ106の
後に50℃の温調燃焼が12分間継続し、その後にステ
ップ107に進む。
【0029】ステップ107は強制強燃焼のステップで
あり、ステップ108に示すように1分間継続され、所
定の熱量が炊飯釜20に与えられる。ここでの火力は炊
飯火力であり、大きな火力であるため、炊飯釜20の底
の温度が炊飯釜20の上方の温度よりもかなり高温の状
態になっている。即ち、炊飯釜20の内部は不均一で底
に近いほど高温な温度分布になっている。この不均一な
温度分布を均一化し、炊飯釜20内の平均化された温度
を得るべく、ステップ109で強制弱燃焼が開始され
る。強制弱燃焼は、ステップ110に示すように2分間
継続される。強制弱燃焼の火力は炊飯釜20内の温度を
平均化するような火力であり、強制強燃焼の火力である
炊飯火力の半分の火力が強制弱燃焼の火力となってい
る。その結果、ステップ108で与えられる熱量とステ
ップ110で与えられる熱量とが等しくなるようなバー
ナ4の制御がバルブ装置11によって行われている。
【0030】このような火力制御が行われることで、ス
テップ108の終了時点では炊飯釜20の上方と炊飯釜
20の底の温度は大きく相違しているものの、ステップ
109によって加熱が押えられて底の温度の上昇が押え
られ、上方には特にステップ108で与えらた熱の伝達
が行われ、ステップ110の終了時点で炊飯釜20内の
温度分布が均一化した状態になっている。そのため、ス
テップ110終了時の検知センサSが測定する温度は、
炊飯釜20内の平均化された温度に対応する炊飯釜20
の温度である。このような平均化を行うことで、米の量
に応じた熱容量と水の量に応じた熱容量によって平均化
された温度は異なり、炊飯量の判別が行われる。
【0031】そして、ステップ111で、測定された温
度に基づき実際の炊飯量の判定の所定の演算が行われ
る。演算が行われて炊飯量の判別が行われた後は、ステ
ップ112以降に進み、炊飯量に応じた炊飯制御が行わ
れる。即ち、ステップ112で炊飯量の大、中、小の分
岐が行われ、炊飯量が小の場合にはステップ113で弱
燃焼が開始され、中の場合にはステップ114で強制強
燃焼が開始され、大の場合にはステップ117で強燃焼
が開始される。ステップ113の弱燃焼の場合、ステッ
プ117の強燃焼の場合は、図8のステップ118で示
されるように検知センサSの検知温度(T1)が100
℃になるまで弱燃焼、強燃焼が継続される。これに対
し、ステップ114の強制強燃焼の場合には、ステップ
115に示すように2分間継続された後に、ステップ1
16で弱燃焼に切換えられる。ステップ116で弱燃焼
に切換えられた後は、ステップ113と同様に、図8の
ステップ118で検知センサSの検知温度(T1)が1
00℃になるまで弱燃焼が継続される。即ち、炊飯量に
よって燃焼状態を変えて炊飯制御を変化させている。
【0032】次に、ステップ119では、構成を図示し
ていないが、カウントダウンタイマーが動作し始める。
これは、検知センサSの検知温度が100℃に達してか
ら20分を経過した後に炊飯完了とするためである(ス
テップ140参照)。ステップ120では、炊飯量によ
り分岐が再度行われ、炊飯量によって燃焼状態を変えて
いる。即ち、ステップ121に示すように炊飯量が大の
場合には強制強燃焼が開始され、ステップ122に示す
ように炊飯量が中、小の場合には強制弱燃焼が開始され
る。ステップ121の強制強燃焼及びステップ122の
強制弱燃焼の両者とも、ステップ123に示すように1
分間継続され、その後ステップ124で弱燃焼になる。
【0033】ステップ124の弱燃焼の処理は、ステッ
プ125及びステップ126の処理から分かるように、
検知センサSの検知温度(T2)が108℃に達した
か、または、108℃には達していないが3分間が継続
されたかで、終了する。即ち、検知センサSの検知温度
(T2)が108℃に達すると、ステップ125からス
テップ130に進み、3分間が経過してしまうとステッ
プ126からステップ127に進む。ステップ127
は、炊飯量による分岐の処理であり、炊飯量が小の場合
はステップ129に進み、弱燃焼が継続され、炊飯量が
大、中の場合にはステップ128に進み、強燃焼に切り
替えられる。尚、ステップ127で炊飯量が大、中の場
合に、強燃焼を行ったのは、ステップ127の段階では
検知センサSの検知温度が108℃に達していないの
で、弱燃焼から強燃焼に変えて早く温度を108℃に立
ち上げるためである。
【0034】そして、次のステップ129は、ステップ
125と同じ処理であり、即ち、検知センサSの検知温
度(T2)が108℃に達したか否かを判別する処理で
ある。ステップ129で検知センサSの検知温度(T
2)が108℃に達すると、ステップ125と同様に、
ステップ130に進む。ステップ130は、炊飯量によ
る分岐の処理であり、炊飯量が小の場合にはステップ1
31に進んで弱燃焼が行われ、炊飯量が中、大の場合に
はステップ132に進んで強燃焼が行われる。ステップ
131の弱燃焼及びステップ132の強燃焼は、ステッ
プ133で検知センサSの検知温度(T3)が移行温度
としての消火温度に達するまで継続される。
【0035】このようにして、ステップ133で決定さ
れた移行温度としての消火温度に達したことを検知セン
サSが検知すると、ステップ134でバルブ装置11が
バーナ4のガス量を制御して完全な消火が行なわれ、以
降、むらし工程に移行する。尚、ステップ125及びス
テップ129とステップ134とで二段消火を行ってい
るのは、焦げ目を付けておいしいご飯を炊くためであ
る。
【0036】図10は、図1のガス炊飯器で7合の炊飯
を行った場合の温度変化を示したグラフであり、釜内の
温度(米の温度)、釜縁の温度、釜底の温度、釜
蓋の温度の経過時間に対する温度変化を表したグラフ
である。そして、時刻Aがステップ125又はステップ
129の終了時点、即ちステップ130の開始時点であ
り、時刻Bがステップ134の時点である。そのため、
時点Aから時点Bまでの検知センサSの測定温度(釜縁
の温度)で、温度変化パターン60が特定される。
【0037】ステップ133の処理についてもう少し具
体的に説明する。バーナ4で加熱される炊飯釜20の温
度が所定温度である108℃に達すると、図5の温度検
知部50がそのことを検知し、温度変化パターン特定部
53が108℃以降の炊飯釜20の温度変化を測定して
温度変化パターンを特定する。この温度変化パターンの
特定は、検知センサSが20秒毎に炊飯釜20の温度を
測定してサンプリングデータを検知しているので、各時
点における温度傾斜を演算し、その傾斜で規定される温
度変化パターンを特定して行われる。この温度変化パタ
ーンを規定する温度傾斜のうち、図6の演算部57は、
正の値のみを累積させて和を求める。そして、和の値が
所定の値を越えた時点に対応する温度をむらしに移行す
るための移行温度として演算部57が決定する。
【0038】即ち、移行温度としての消火温度は、予め
決定された温度ではなく、検知センサSの検知温度(T
2)が108℃に達してからの温度変化パターンによっ
て変わるものである。そのため、例えば炊き込みご飯を
炊くために醤油等が入った場合に、温度が予定以上に上
昇してしまっても、適当な焦げを付けることができる。
【0039】また、従来のように、炊飯量判別のための
釜蓋センサ、消火温度判定のための釜底センサの2種類
のセンサを用いる場合と異なり、釜縁センサのみで炊飯
量の判別と消火温度の判別を行っている。この場合、図
10に示すように、消火温度の判定の為の温度ピークが
表れにくいが、単に予め決定された消火温度でむらしに
移行させず、所定温度に達してからの温度変化パターン
で消火温度を決定するため、適切なこげをつけるための
消火温度を決定できる。
【0040】尚、所定温度として108℃とし、移行温
度としての消火温度を焦げ目が付いた後の温度としてい
るが、これに限定されるものでなく、108℃以下の温
度を所定温度とし、108℃を移行温度とし、一段消火
で焦げ目を付けないようにしてもよい。この場合には、
108℃で完全な消火が行われればよい。また、108
℃を一段消火とし、焦げ目の付いた後の温度を二段消火
として、移行温度としての消火温度後は完全に火力を0
としているが、必ずしも完全に火力を0にする必要はな
い。そのため、移行温度とは、完全な消火を行う場合の
温度の他、完全な消火を行わない場合の温度も含まれ、
むらしに移行させるための温度の全てが含まれる。
【0041】さらに、釜の縁の温度を測定する検知セン
サSの場合に、図10に示すような温度変化として測定
されるため、前述の消火温度の決定が効果あると説明し
たが、釜底センサを用いた場合に適用してもよい。
【0042】図9を参照して、むらし工程について簡単
に説明する。
【0043】ステップ135で炊飯量による分岐が行わ
れ、炊飯量が小の場合にはステップ136に進んで7分
間のむらし時間が確保され、炊飯量が中の場合にはステ
ップ137に進んで5分間のむらし時間が確保され、炊
飯量が大の場合にはステップ138に進んで3分間のむ
らし時間が確保される。ステップ136、ステップ13
7、ステップ138以降は、ステップ139に進み、蓋
のヒータがオンし、温調加熱が行われる。この温調加熱
は、ステップ140に示されるように、カウントダウン
タイマーが20分を示すまで行われる。そして、20分
が経過すると、ステップ141に進み、炊飯完了の報知
が行われ、保温が開始される。尚、本発明の実施の形態
では、炊飯調理器としてガス炊飯器を説明したが、ガス
炊飯器に限らず、電気炊飯器でもよく、さらには、炊飯
機能のついた炊飯機能付きガスコンロ、電気コンロであ
ってもよい。
【0044】また、時間条件、温度条件等は、実施の形
態での説明の場合に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る炊飯調理器としての
ガス炊飯器の断面図である。
【図2】図1のX−Xライン断面図である。
【図3】図1の検知センサ付近の拡大図である。
【図4】図3の検知センサ近傍のさらに拡大図である。
【図5】図1の移行温度の決定に必要な構成を示した概
略ブロック図である。
【図6】図5の移行温度決定部の内部構成を示した概略
ブロック図である。
【図7】図1のガス炊飯器の制御を示した第1のフロー
図である。
【図8】図1のガス炊飯器の制御を示した第2のフロー
図である。
【図9】図1のガス炊飯器の制御を示した第3のフロー
図である。
【図10】図1のガス炊飯器を用いて7合の炊飯量を炊
飯した場合の釜内温度(米の温度)、釜縁の温度、釜底
の温度、釜蓋の温度の時間に対する変化を示したグラフ
である。
【符号の説明】
4・・・バーナ S・・・検知センサ 50・・・温度検知部 53・・・温度変化パターン特定部 55・・・移行温度決定部 57・・・演算部 59・・・決定部
フロントページの続き (74)上記1名の代理人 100111257 弁理士 宮崎 栄二 (外1名) (72)発明者 阿部 真千子 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大 阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 青柳 恵子 東京都豊島区巣鴨4−22−4 パーク・ ノヴァ巣鴨1103 (72)発明者 纐纈 保男 名古屋市熱田区桜田町19番18号 東邦瓦 斯株式会社内 (72)発明者 大宅 崇史 名古屋市中川区福住町2番26号 リンナ イ株式会社内 審査官 豊島 唯 (56)参考文献 特開 昭62−38118(JP,A) 特開 平7−31538(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/00 105 A47J 27/00 109

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本炊きから移行温度でむらしに移行させ
    る炊飯調理器であって、 釜を加熱する加熱手段と、 前記加熱手段で加熱される釜の温度を測定する温度測定
    手段と、 前記温度測定手段の測定結果に基づいて前記釜の温度が
    所定温度に達したことを検知する温度検知手段と、 前記温度測定手段の測定結果に基づいて前記温度検知手
    段が検知した所定温度以降の温度変化パターンを特定す
    る温度変化パターン特定手段と、 前記温度変化パターン特定手段の特定した温度変化パタ
    ーンが所定条件を満たすことに応じて、その時点の前記
    温度測定手段が測定する前記釜の温度を移行温度として
    決定する移行温度決定手段とを備え、 前記温度測定手段は、一定の時間間隔で前記加熱手段で
    加熱される釜の温度を測定し、 前記温度変化パターン特定手段は、前記温度測定手段が
    測定した前記釜の温度の各時点の温度傾斜によって温度
    変化パターンを特定し、 前記移行温度決定手段は、 前記温度変化パターン特定手段が特定した温度変化パタ
    ーンの各時点の温度傾斜のうち正の値のみを累積して和
    を演算する演算手段と、 前記演算手段が演算した和が所定値を越えたことに応じ
    て、その時点に対応する前記釜の温度を移行温度として
    決定する決定手段とを備えた、炊飯調理器。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段は、前記釜の底を加熱し、 前記温度測定手段は、前記釜の縁の温度を測定する温度
    センサを含む、請求項1記載の炊飯調理器。
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