JP3264517B2 - 縦型構造へテロ接合バイポーラトランジスタ - Google Patents

縦型構造へテロ接合バイポーラトランジスタ

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JP3264517B2 JP17264592A JP17264592A JP3264517B2 JP 3264517 B2 JP3264517 B2 JP 3264517B2 JP 17264592 A JP17264592 A JP 17264592A JP 17264592 A JP17264592 A JP 17264592A JP 3264517 B2 JP3264517 B2 JP 3264517B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/30Technical effects
    • H01L2924/301Electrical effects
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  • Bipolar Transistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、縦型構造へテロ接合
バイポーラトランジスタに関し、より詳しくは、電力増
幅用の縦型構造へテロ接合バイポーラトランジスタに関
する。
【0002】
【従来の技術】最近、マイクロ波帯での電力増幅用トラ
ンジスタの需要が高まっている。中でも、既に実用化さ
れているGaAsFETに比して、高い利得と低いアウト
プットコンダクタンスをもつ縦型ヘテロジャンクション
・バイポーラ・トランジスタ(以下「HBT」という。)が
高効率増幅器を実現する手段として注目されている(例
えば、N.L.ウォン(Wang)他,“10GHzにおけるエ
ミッタ共通およびベース共通HBTの超高電力効率動
作" IEEE トランスアクション・オン・マイクロ
ウェーブ・セオリー・アンド・テクニクス,vol.38,N
o.10,pp1381−1389)。
【0003】知られているように、上記HBTは、高電
流密度で動作するため、必然的に発熱密度が高くなる。
したがって、適正に動作させるためには、基板表面に形
成された接合部(pn接合)の発熱を効率良く半導体基板外
へ逃がさなければならない。上記文献では、接合部の発
熱を基板裏面側へ逃がす手段を採用している。すなわ
ち、半導体基板を薄く削るとともに、接合部から周
辺へ引き出した電極の直下にバイアホール(基板裏面側
から基板表面側へ貫通する孔)を設け、このバイアホー
ルに熱伝導性の良好な金属材料を埋め込んでいる。な
お、マイクロ波帯用に限らず、広くバイポーラ・トラン
ジスタの電極構造について調べると、特開平3−333
5号公報に見られるように、半導体基板表面に形成され
た接合部(半導体基板(コレクタ)に略矩形状のベース領
域を設け、このベース領域内にインターデジタル(すだ
れ状)構造をもつエミッタ領域を設けたもの)の上に、基
板表面から突起するバンプ電極を設けたものがある。詳
しくは、ベース領域,エミッタ領域の略全域にそれぞれ
薄膜電極を設け、各薄膜電極のうち上記インターデジタ
ル構造部以外の所定の面積を有する部分(引き出し電極
部)の上に上記バンプ電極を設けている。このトランジ
スタでは、上記バンプ電極を通して、接合部の発熱を効
率良く基板外へ逃がすことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記HBT
では、次のような問題が生ずる。 (i)基板を薄く削るのに加え、バイアホールを開口する
ため、ウエハに割れ欠けが生じて歩留が低下する。 (ii)上記バイアホールは、加工精度の制約を受けて、接
合部(発熱箇所)から少なくとも5μm以上離間する。こ
のため、熱抵抗を効果的に減らすことが困難である。 (iii)マイクロ波帯では接合部からのエミッタ引き出し
線が無視できないインダクタンスをもち、フィードバッ
クインダクタンスとして働いて損失となる。
【0005】このように多くの問題が生ずるため、従来
は、マイクロ波帯での電力増幅用としてHBTを実用化
することができなかった。ここで、先に述べたバンプ電
極を設けることによって放熱の問題を解決することが考
えられる。しかしながら、特開平3−3335号公報で
は、上記バンプ電極はある程度の幅寸法を有することか
ら、インターデジタル構造部ではなく、所定の面積を有
する引き出し電極部に設けられている。このままでは素
子の寄生容量(Cbe,Cbc,Cec)を低減するのに限界があ
る。また、インターデジタル構造部から離間した箇所に
バンプ電極を設けているため、エミッタインダクタンス
を十分には低減できない。このため、上記バンプ電極
は、これまでマイクロ波帯用トランジスタには採用され
ることがなかった。
【0006】そこで、この発明の目的は、基板表面に形
成された接合部の発熱を効率良く逃がすことができる
上、引き出し線のインダクタンスや寄生容量などを低減
でき、マイクロ波帯での電力増幅用として実用に供する
ことができる縦型構造へテロ接合バイポーラトランジス
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の縦型構造へテロ接合バイポーラトランジ
スタは、半導体基板表面に形成されたベース領域内に、
このベース領域との界面に接合部をなすエミッタ領域を
備え、上記エミッタ領域内で上記接合部は複数に分割さ
れており、上記エミッタ領域の直上に、上記複数に分割
された各接合部に共通するバンプ電極が設けられ、上記
エミッタ領域の幅寸法と上記バンプ電極の幅寸法とが実
質的に一致していることを特徴としている。
【0008】また、上記バンプ電極は金または金を含む
金属からなるのが望ましい。
【0009】また、上記バンプ電極はヒートシンクに接
続されているのが望ましい。
【0010】また、上記複数に分割された接合部は、平
行に並ぶ複数の短冊状のフィンガー部であり、このフィ
ンガー部の長手方向の寸法およびこの方向の上記バンプ
電極の幅寸法は、5μm乃至40μmの範囲に設定されて
いるのが望ましい。
【0011】
【作用】エミッタ領域の直上に、複数に分割された各接
合部に共通に設けられたバンプ電極は、発熱箇所の極め
て近傍に位置する。例えば、エミッタトップ型HBTの
場合、バンプ電極と発熱箇所(ベース/コレクタ接合)と
の距離は、エミッタ厚とベース厚との和(0.5μm程度)
となる。すなわち、従来のバイアホールを設けた場合や
引き出し電極部の上にバンプ電極を設けた場合に比し
て、引き出し距離が略10分の1程度となる。したがっ
て、上記バンプ電極をヒートシンクに接続することによ
って、放熱効率が著しく高まり、熱抵抗が大幅に低減さ
れる。同時に、エミッタから最短距離で、かつ、太い接
地線で接地されるので、インダクタンスは極小に低減さ
れる。また、上記エミッタ領域の幅寸法と上記バンプ電
極の幅寸法(基板側に接触する箇所の断面の寸法)とが略
一致している場合、一致していない場合に比して次のよ
うな利点がある。まず、エミッタ領域の幅寸法よりもバ
ンプ電極の幅寸法が小さい場合は、エミッタ領域のうち
バンプ電極の周囲にはみ出した部分の放熱効率が低下す
る。これに対して、両寸法が一致している場合は、エミ
ッタ領域全域の放熱が効率良く行なわれる。一方、エミ
ッタ領域の幅寸法よりもバンプ電極の幅寸法が大きい場
合は、エミッタに接続されたバンプ電極がベース領域や
コレクタ領域にはみ出すため、寄生容量(ベース/エミ
ッタ間容量Cbe,エミッタ/コレクタ間容量Cce)が増加
して、素子特性が悪くなる。これに対して、両寸法が一
致している場合は、このような寄生容量が小さいレベル
に抑えられる。以上のように素子特性が向上する結果、
この縦型構造へテロ接合バイポーラトランジスタをマイ
クロ波帯での電力増幅用として実用に供することが可能
となる。
【0012】また、上記バンプ電極が金または金を含む
金属からなる場合、一般的な鉛−スズ合金で構成されて
いる場合よりも熱伝導率が大きくなる。したがって、熱
抵抗がさらに低減される。
【0013】また、上記バンプ電極がヒートシンクに接
続されている場合、既述のように、放熱効率が著しく高
まり、熱抵抗が大幅に低減される。
【0014】また、エミッタ領域内で複数に分割された
接合部は、平行に並ぶ複数の短冊状のフィンガー部であ
ることが多い。これは、高周波用トランジスタでは、エ
ミッタフィンガー幅を小さくしてベース抵抗を低減する
のが望ましいからである(エミッタフィンガー幅は、加
工精度その他の制約から一般には1〜10μmとされ
る。)。この場合において、このフィンガー領域の長手
方向の寸法およびこの方向の上記バンプ電極の寸法は、
5μm乃至40μmの範囲に設定されている場合、この範
囲外に設定されている場合に比して次のような利点があ
る。まず、上記フィンガー部の長手方向の寸法およびこ
の方向の上記バンプ電極の寸法が5μm以下に設定され
ている場合は、バンプ電極の熱抵抗が極端に大きくな
る。また、一般にバンプ電極の幅寸法と高さ寸法とは同
程度に仕上がるため、素子表面とバンプ電極に接続され
るヒートシンクとの隙間が狭くなり、寄生容量が増大し
て好ましくない。しかも、このような小さいサイズのバ
ンプ電極を安定に形成することは困難である。これに対
して、両寸法が5μm以上に設定されている場合は、バ
ンプ電極の熱抵抗,素子表面とヒートシンクとの間の寄
生容量をそれぞれ実用レベルまで下げることができる。
しかも、バンプ電極をメッキ法による一般的なプロセス
で形成できる。一方、上記フィンガー部の長手方向の寸
法およびこの方向の上記バンプ電極の寸法が40μm以
上に設定されている場合(バンプ電極の幅寸法は、一般
には80〜110μmに設定される。)は、本発明者によ
る種々の実験結果から、コレクタ抵抗、ベース抵抗、コ
レクタ,ベース各電極のエレクトロマイグレーションお
よび寄生容量Cbe,Cceが無視できないレベルになり、
素子特性が悪くなることが分かった。これに対して、両
寸法が40μm以下に設定されている場合は、コレクタ
抵抗,ベース抵抗および寄生容量Cbe,Cceをそれぞれ実
用レベルまで下げることができる。なお、この場合の寄
生容量Cbe,Cceは、短冊状のフィンガー部の隙間また
は周囲に露出したベース領域,コレクタ領域と、この各
領域に対向するバンプ電極の底面との間の静電容量であ
る。
【0015】
【実施例】以下、この発明の縦型構造へテロ接合バイポ
ーラトランジスタを実施例により詳細に説明する。
【0016】図1はこの発明の一実施例のマイクロ波電
力増幅用npnエミッタトップ型HBTの平面パターンを
示し、図2は上記HBTの断面を示している。これらの
図に示すように、このHBTは、半絶縁性基板10の表
面に順に積層されたサブコレクタ層12,コレクタ層8,
ベース層7,エミッタ層5を備えている(以下、サブコレ
クタ層12とコレクタ層8とを併せて、単に「コレクタ
層8」という。)。接合部として、コレクタ層8とベース
層7との界面にベース/コレクタ接合、ベース層7とエ
ミッタ層5との界面にベース/エミッタ接合がそれぞれ
形成されている。各半導体層8,7,5上には、それぞれ
コレクタ電極9,ベース電極6,エミッタ電極3が設けら
れている。さらに、エミッタ電極3の直上に、Ti層2
を介して、金(Au)からなる円柱状のバンプ電極1が設
けられている。図1に示すように、上記エミッタ層5は
平行に並ぶ4つの短冊状のフィンガー部5aに分割形成
されており、ベース電極6は、このフィンガー部5aの
隙間(および両側)に露出しているベース層7に、くし状
にパターン形成されている。上記エミッタ電極3は、略
円状にパターン形成されており、4つのフインガー部5
aにそれぞれ接触する一方、層間絶縁膜11によってベ
ース電極6と絶縁されている。また、コレクタ電極9
は、ベース電極6の両側に形成されている。
【0017】高周波用接合部の場合、ベース抵抗を低減
するためにエミッタフィンガー部5aの幅は小さいほう
が望ましいが、加工精度その他の制約から、上記フィン
ガー部5aの幅は一般的な1〜4μmの範囲に設定されて
いる。同様に、ベース電極6,コレクタ電極9の幅も小
さいほうが望ましいが、加工精度とエレクトロマイグレ
ーション耐性の制約から、一般的な1〜3μmの範囲に
設定されている。一方、フィンガー部5aの長手方向の
寸法は5〜40μmの範囲に設定されている。また、上
記バンプ電極1の幅寸法(直径)は、フィンガー部5aが
配されている領域、すなわちエミッタ領域(略正方形)の
一辺の寸法と略同一に設定されており、5μm乃至40
μmの範囲である。なお、この実施例ではエミッタ領域
は略正方形であるが、エミッタ領域が長方形状等になる
場合には、フィンガー部5aの長手方向の寸法をエミッ
タ領域の幅寸法とし、これをバンプ電極1の幅寸法と略
一致させるのが良い。この理由は、ベース電極6,コレ
クタ電極9のうち長手方向に引き出された部分(各半導
体層の領域外に存する配線部分)にバンプ電極1が被さ
って不要な容量が発生するのを防ぐためである。ただ
し、エミッタ領域はこの実施例のように略正方形とし、
円柱状のバンプ電極1を設けるのが作製容易である。
【0018】このHBTは次のようにして作製される。
まず、図2に示すように、公知の手順(例えば電子通信
学会技術研究報告ED90−135に記載されている)
により、半絶縁性GaAs基板10の表面にAlGaAs/
GaAsからなるコレクタ層8,ベース層7,エミッタ層5
およびベース電極6,コレクタ電極9を形成する(ベース
層7とエミッタ層5の厚みの和は0.5μm程度であ
る。)。次に、層間絶縁膜11としてポリイミドを用い
て、ベース電極6,コレクタ電極9上をカバーする一
方、エミッタフィンガー部5aの直上に開口を設ける(な
お、ベース電極6,コレクタ電極9を素子外部に接続す
るための開口は、図示しない離れた場所に開口す
る。)。この後、上記エミッタ領域の直上に、Ti/Pt
/Auからなるエミッタ電極(保護用電極層)3を略円状
にパターン形成する。さらに、図示しないSiNx膜をパ
シベーション膜として全面に堆積して、このSiNx膜の
エミッタ電極3上の部分(バンプ電極1を設けるべき領
域)に円状の開口を設ける。次に、Ti層2を全面に蒸着
する。次に、レジストを塗布して、フォトリソグラフィ
を行って、上記レジストのエミッタ電極3上の部分(バ
ンプ電極1を設けるべき領域)に円状の開口を設ける。
そして、メッキ法により、Auからなるバンプ電極1を
形成する。最後に、残っているレジストを除去し、バン
プ電極1以外の領域に存するTi層2をウェットエッチ
ングにより除去して、作製を完了する。
【0019】上記HBTのバンプ電極1と発熱箇所(ベ
ース/コレクタ接合)との距離は、エミッタ厚とベース
厚との和(0.5μm程度)であり、極めて近接している。
したがって、図3に示すように、上記バンプ電極1の上
部1aをヒートシンク4にボンディング(フリップチップ
ボンディング)することによって、著しく放熱効率を高
めることができ、熱抵抗を大幅に低減することができ
る。同時に、エミッタ電極3から最短距離で、かつ、太
い接地線で接地できるので、インダクタンスを極小に低
減できる。したがって、このHBTをマイクロ波帯での
電力増幅用として実用に供することができる。
【0020】また、上記バンプ電極1は金(Au)からな
っているので、一般的な鉛−スズ合金で構成する場合よ
りも熱伝導率を大きくでき、したがって、熱抵抗をさら
に低減することができる。
【0021】また、上記エミッタ領域の幅寸法と上記バ
ンプ電極1の基板側の部分1bの幅寸法と略一致させて
いるので、エミッタ領域全域の放熱を効率良く行うこと
ができる。しかも、バンプ電極1がベース領域やコレク
タ領域にはみ出すようなことが無く、したがって、ベー
ス/エミッタ間容量Cbe,エミッタ/コレクタ間容量Cc
eなどの寄生容量を小さいレベルに抑えることができ
る。したがって、素子特性を向上させることができる。
【0022】また、本発明者による種々の実験結果か
ら、エミッタフィンガー部5aの長手方向の寸法および
この方向の上記バンプ電極1の寸法を最適範囲5〜40
μmに設定している。したがって、このHBTは、バン
プ電極1の熱抵抗,素子表面とヒートシンク4との間の
寄生容量をそれぞれ実用レベルまで下げることができ
る。しかも、バンプ電極1をメッキ法による一般的なプ
ロセスで形成できる(バンプ電極の幅寸法が5μm以下に
なるとメッキ法では形成できない。)。また、コレクタ
抵抗,ベース抵抗および寄生容量Cbe,Cceをそれぞれ実
用レベルまで下げることができる。なお、この場合の寄
生容量Cbe,Cceは、短冊状のフィンガー部5aの隙間ま
たは周囲に露出したベース領域,コレクタ領域と、この
各領域に対向するバンプ電極1の底面との間の容量であ
る。エミッタフィンガー部5aの長手方向の寸法(および
バンプ電極1の幅寸法)の上限を40μmとしたのは、ベ
ース電極6内の高周波信号のピーク電流密度による制限
からである。例えば、この発明の実施に好適なサイズの
トランジスタとして、幅3μmのエミッタフィンガー部
5aを4本有するものを考える。ベース電極6は、ベー
ス層7上に厚さ800〜1000Åのオーミック接触層
(Ti層/AuZnまたはAuMn層)を設け、この上に重ね
た厚さ4μmのAu層をベース層7の領域外へ配線として
引き出したものとする。このトランジスタを動作周波数
f=fт/10(f=15GHz)の典型的な条件下で動作
させた場合、図4に示すように、エミッタフィンガー部
5aの長手方向の寸法が長くなるにつれてベース電極6
を流れるピーク電流密度が直線的に増加する。そして、
エミッタフィンガー部5aの長さが約40μmを超える
と、ベース電極6の配線部分(Au層)のエレクトロン・
マイグレーション許容電流密度(7×10A/cm)を
超えてしまう。このため、エミッタフィンガー部5aの
長手方向の寸法は40μm以下に設定するのが望まし
い。なお、上記ベース電極6の配線部分の材料として、
Auに代えてWやAl,Cuを用いることが考えられる。し
かし、Wを用いた場合は、確かに許容電流密度は大きく
なるけれども、電気抵抗が大きいという問題がある。ま
た、Al,Cuは、許容電流密度がむしろAuよりも小さ
い。結局、ベース電極6の配線部分の材料は、上の例の
ようにAuが適していることになる。このように、エミ
ッタフィンガー部5aの長手方向の寸法は、5〜40μm
が好ましい。特に、3μm幅のエミッタフィンガーを4
本設ける場合は、高周波特性上、エミッタフィンガー部
5aの長手方向の寸法は20μmであるのが好ましい。
【0023】なお、この実施例では、素子基板10の裏
面側からの放熱を特に図らなかったが、当然ながら、基
板10の裏面を薄く削って、伝熱用はんだ,ケースキャ
ップ等を経由して放熱する手段と組み合わせてもよい。
また、上記HBTでは、バンプ電極1がエミッタ電極3
としての役割も果たしているが、これに限られるもので
はない。バンプ電極1を、エミッタ電極3でなくベース
電極6またはコレクタ電極9と接続しても良く、また、
電極としては使用せず、絶縁膜を介して熱放散のみ行う
ようにしても良い。
【0024】また、この実施例ではコレクタ層8,ベー
ス層7,エミッタ層5をこの順に半導体基板10上に形
成したが、この反対に、エミッタ層,ベース層,コレクタ
層の順に形成してもよい。また、上記各半導体層8,7,
5の導電型をnpn型からpnp型に反転させてもよい。
【0025】また、トランジスタの構造は、エミッタ層
のみがバンドギャップの大きい、いわゆるシングルヘテ
ロバイポーラトランジスタ(SHBT)でも良いし、コレ
クタ層にもワイドバンドギャップ材料を用いたタブルヘ
テロバイポーラトランジスタ(DHBT)でも良い。つま
り、トランジスタは、縦型構造へテロ接合バイポーラト
ランジスタであれば良い。
【0026】また、上記各半導体層8,7,5の組成は、
AlGaAs/GaAsに限られるものではなく、例えばIn
GaAs/InAlAs系、InGaAs/InP系など他の格
子整合系でも良く、また、InGaAs/AlGaAsなどの
格子不整合系であっても良い。
【0027】また、素子特性を向上させるために、O ,
B ,H イオン等を外部ベース直下に注入してCbcを低
減する構成にしても良く、イオン注入による素子間分離
構造としても良い。
【0028】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の
型構造へテロ接合バイポーラトランジスタによれば、バ
ンプ電極と発熱箇所との距離を従来に比して極めて近接
させることができる。したがって、上記バンプ電極をヒ
ートシンクにボンディングすることによって、著しく放
熱効率を高めることができ、熱抵抗を大幅に低減するこ
とができる。同時に、エミッタから最短距離で、かつ、
太い接地線で接地されるので、インダクタンスを極小に
低減できる。したがって、このHBTをマイクロ波帯で
の電力増幅用として実用に供することができる。また、
エミッタ領域の幅寸法と上記バンプ電極の幅寸法とが実
質的に一致している場合、エミッタ領域全域の放熱を効
率良く行うことができる上、ベース/エミッタ間容量C
be,エミッタ/コレクタ間容量Cceなどの寄生容量を小
さいレベルに抑えることができ、素子特性を向上させる
ことができる。
【0029】また、上記バンプ電極は金または金を含む
金属からなる場合、一般的な鉛−スズ合金で構成する場
合よりも熱伝導率を大きくでき、したがって、熱抵抗を
さらに低減することができる。
【0030】また、上記バンプ電極がヒートシンクに接
続されている場合、既述のように、放熱効率が著しく高
まり、熱抵抗が大幅に低減される。
【0031】また、エミッタ領域内で複数に分割された
接合部は、平行に並ぶ複数の短冊状のフィンガー部であ
り、このフィンガー部の長手方向の寸法およびこの方向
の上記バンプ電極の幅寸法は、5μm乃至40μmの範囲
に設定されている場合、上記バンプ電極の熱抵抗、素子
表面とヒートシンクとの間の寄生容量、コレクタ抵抗、
ベース抵抗、寄生容量Cbe,Cceをそれぞれ実用レベル
まで下げることができる。しかも、バンプ電極をメッキ
法による一般的なプロセスで形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例のHBTの平面パターン
を示す図である。
【図2】 上記HBTの断面構造を示す図である。
【図3】 上記HBTをヒートシンクにフリップチップ
ボンディングした状態を示す図である。
【図4】 エミッタフィンガー長Lとベース電極ピーク
電流密度との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 バンプ電極 2 Ti層 3 エミッタ電極 4 ヒートシンク 5 エミッタ層 6 ベース電極 7 ベース層 8 コレクタ層 9 コレクタ電極 10 半絶縁性GaAs基板 11 層間絶縁膜 12 サブコレクタ層

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板表面に形成されたベース領域
    内に、このベース領域との界面に接合部をなすエミッタ
    領域を備え、 上記エミッタ領域内で上記接合部は複数に分割されてお
    り、 上記エミッタ領域の直上に、上記複数に分割された各接
    合部に共通するバンプ電極が設けられ、 上記エミッタ領域の幅寸法と上記バンプ電極の幅寸法と
    が実質的に一致していることを特徴とする縦型構造へテ
    ロ接合バイポーラトランジスタ
  2. 【請求項2】 上記バンプ電極は金または金を含む金属
    からなることを特徴とする請求項1に記載の縦型構造へ
    テロ接合バイポーラトランジスタ
  3. 【請求項3】 上記バンプ電極はヒートシンクに接続さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の縦型構造へ
    テロ接合バイポーラトランジスタ
  4. 【請求項4】 上記複数に分割された接合部は、平行に
    並ぶ複数の短冊状のフィンガー部であり、 このフィンガー部の長手方向の寸法およびこの方向の上
    記バンプ電極の幅寸法は、5μm乃至40μmの範囲に設
    定されていることを特徴とする請求項1に記載の縦型構
    造へテロ接合バイポーラトランジスタ
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