JP3263902B2 - 動画像符号化装置及び方法、並びに動画像復号装置及び方法 - Google Patents

動画像符号化装置及び方法、並びに動画像復号装置及び方法

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JP3263902B2
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T9/00Image coding
    • G06T9/004Predictors, e.g. intraframe, interframe coding

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像信号を、ア
ナログやディジタルの電話回線、専用のデータ伝送回線
などの種々の転送レートを持った伝送装置を使って伝送
すること、また、光/磁気ディスクやRAM(ランダム
アクセスメモリ)などの種々の記憶容量を持った蓄積メ
ディアに記録すること、を前提とした、ディジタル動画
像符号化装置及び方法、並びに動画像復号装置及び方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】画像の符号化方法の1つとして、オブジ
ェクトスケーラブルな符号化と呼ばれる符号化手法があ
る。これは画像をオブジェクトと呼ばれるまとまりに分
割し、オブジェクト毎に符号化を行うものである。
【0003】例えば、図7のように、人物と背景とから
なる画像V1をオブジェクトスケーラブルに符号化する
には、画像V1を人物を表すオブジェクトと背景という
オブジェクトとに分割する。これら人物を表すオブジェ
クトを構成する画像V2と上記背景を表すオブジェクト
を構成する画像V3のそれぞれを、独立に符号化する。
これにより、人物オブジェクト画像V2については細か
く量子化し、背景オブジェクト画像V3については荒く
量子化して符号化するという制御、更に、人物オブジェ
クト画像V2については全フレームを符号化し、背景オ
ブジェクト画像V3については何枚かに1枚を符号化す
るという制御が可能になる。この符号化手法によれば、
同じ符号発生量で主観的な画質を向上させたり、同じ主
観的な画質で符号発生量を減少させたりできるという利
点がある。
【0004】このオブジェクトスケーラブルな符号化を
実現するためには、通常符号化している画像の明るさお
よび色合いを表すテクスチャ画像(または単にテクスチ
ャ)以外に、オブジェクトの形状を符号化する必要があ
る。オブジェクトの形状はシェイプ画像(または単にシ
ェイプ)と呼ばれている。また、キー信号とも呼ばれる
こともある。図7の例では、人物オブジェクト画像V2
をテクスチャ画像V2aとシェイプ画像V2bとに分
け、これら画像V2aとV2bをそれぞれ符号化する。
【0005】また、上記シェイプを表す信号としては、
ハードキー信号とソフトキー信号とがある。ハードキー
信号はオブジェクトの内部であるか、外部であるかを2
値で表した2値画像である。ハードキー信号によってオ
ブジェクトの内部と示された画素においてはそのオブジ
ェクトのテクスチャが出力画像に使われる。ハードキー
信号によってオブジェクトの外部と示された画素におい
ては背景のテクスチャが出力画像に使われる。ソフトキ
ー信号はオブジェクトの内部のテクスチャと、外部のテ
クスチャを合成する割合を多値で表した多値画像であ
る。ソフトキー信号の値が最大値である画素において
は、オブジェクトのテクスチャの画素値がそのまま出力
画像に使われ、最小値である画素においては背景のテク
スチャの画素値がそのまま出力画像に使われる。中間の
画素値のときにはその値によって双方のテクスチャの画
素値を合成されたものが出力画像に使われる。
【0006】一方、動画像信号を伝送又は蓄積するシス
テムでは、例えば動画像信号のフレーム内相関やフレー
ム間相関を利用して、画像信号を圧縮符号化することに
より、伝送路および蓄積媒体の効率的な使用が可能とな
る。なお、動画像信号の圧縮符号化手法としては、いわ
ゆるMPEG(Moving Picture Image Coding Experts
Group)と呼ばれる動画像符号化の検討組織にて標準化
された符号化方式が存在する。
【0007】上記フレーム内相関を利用した画像信号の
符号化方法では、テクスチャについては、DCT(離散
コサイン変換)などの、符号化すべき係数を集中させる
働きのある直交変換が多く用いられており、シェイプに
ついては、いわゆるMMR(Modified Modified READ)に
基づく方法、いわゆるJBIG(Joint Bi-Level Image
Coding Experts Group)に基づく方法などが考えられて
いる。
【0008】また、上記フレーム間相関を利用した方法
では、いわゆる動き補償フレーム間予測が多く用いられ
ている。ここで、この動き補償フレーム間予測の原理を
図8を用いて説明する。
【0009】この図8に示すように、時刻t1,t2に
おいて、画像P1,P2が発生し、既に画像P1は伝送
されているものとし、画像P2はこれから新規に伝送す
るものとする。このとき、画像P2を複数のブロックに
分割し、これら各ブロックについて、画像P1との間の
動き量(動きベクトル)を検出する。そして、画像P1
を上記動きベクトルの分だけ並行移動させたものを、そ
のブロックに対する予測画像とし、当該予測画像と上記
画像P2のブロックとの差分画像を求め、この差分画像
と上記動きベクトルとを符号化するものが、上記動き補
償フレーム間予測である。
【0010】動き補償フレーム間予測はテクスチャの符
号化およびシェイプの符号化の双方について有効である
ため、オブジェクトスケーラブルな符号化ではこの双方
に対して動き補償フレーム間予測が用いられている。こ
のとき、テクスチャの動きベクトルとシェイプの動きベ
クトルには相関があるので、シェイプの動きベクトルの
予測にテクスチャの動きベクトルを用いることが行われ
ている。
【0011】上述の動き補償フレーム間予測と動きベク
トルの予測を利用したシェイプとテクスチャ動画像の符
号化装置の一例の構成を図9に示し、また、その符号化
装置に対応する復号装置の構成を図10に示す。
【0012】また、本発明の動画像復号装置及び方法
は、符号化された動画像信号を表す符号化信号を復号す
る動画像復号装置及び方法であって、符号化信号は、シ
ェイプ画像、シェイプ画像の動きベクトルと隣接するブ
ロックのシェイプ画像の動きベクトルとの差分を演算し
て得られた差分シェイプ動きベクトル、テクスチャ画
像、及び上記シェイプ画像の動きベクトルに基づいて検
出されたテクスチャ画像の動きベクトルのそれぞれの符
号化データからなり、差分シェイプ動きベクトルの符号
化データを復号して既に復号されているブロックのシェ
イプ動きベクトルと加算することによりシェイプ画像の
復号動きベクトルを出力すると共に、そのシェイプ画像
の復号動きベクトルに基づいてシェイプ画像の符号化デ
ータを復号してシェイプ復号画像を出力し、シェイプ画
像の復号動きベクトルを用いてテクスチャ画像の動きベ
クトルの符号化データを復号してテクスチャ画像の復号
動きベクトルを出力するとともに、そのテクスチャ画像
の復号動きベクトルに基づいて上記テクスチャ画像の符
号化データを復号してテクスチャ復号画像を出力するこ
とにより上述の課題を解決する。
【0013】テクスチャ入力端子108から入力された
テクスチャはテクスチャ動き検出器109とテクスチャ
符号化器111に送られる。テクスチャ動き検出器10
9では、入力されたテクスチャと後述するテクスチャ符
号化器111で局所復号されたテクスチャ局所復号画像
との間の動き量の検出がブロック単位で行われ、ブロッ
ク単位でテクスチャ動きベクトルが出力される。なお、
テクスチャ動きベクトルを検出する際には、後述するシ
ェイプ局所復号画像を利用する。すなわち、テクスチャ
動きベクトルの検出は、ブロック単位で行われるので、
例えば、このブロックが人物と背景とのエッジを含んで
いる場合には、シェイプ局所復号画像を利用して背景部
分の検出動作が省略される。
【0014】テクスチャ動き検出器109によって検出
されたテクスチャ動きベクトルは、テクスチャの符号化
のために、テクスチャ動き補償器110とテクスチャ動
きベクトル符号化器106に入力され、さらにシェイプ
の符号化のために、シェイプ動き検出器102とシェイ
プ動きベクトル符号化器105に入力される。テクスチ
ャ動き補償器110では、テクスチャ動きベクトルを用
いて、テクスチャ局所復号画像から予測テクスチャ画像
が作られ、テクスチャ符号化器111に入力される。テ
クスチャ符号化器111は、その予測テクスチャ画像を
もとに、入力されたテクスチャをブロック単位で符号化
する。テクスチャ動きベクトル符号化器106は、テク
スチャ動きベクトルと既に符号化されているブロックの
テクスチャ動きベクトルとの差分を演算し、差分テクス
チャ動きベクトルを符号化する。
【0015】一方、シェイプ入力端子101から入力さ
れたシェイプはシェイプ動き検出器102とシェイプ符
号化器104に送られる。シェイプ動き検出器102で
は後述するシェイプ符号化器104で局所復号されたシ
ェイプ局所復号画像との間の動き量の検出がブロック単
位で行われ、ブロック単位でシェイプ動きベクトルが出
力される。また、このシェイプ動きベクトル検出の際に
は、テクスチャ動きベクトルが参照され、後述するシェ
イプ動きベクトルの符号化のときに発生ビット量が多く
ならないように、テクスチャ動きベクトルとの差分が大
きくない動きベクトルが求められる。検出されたシェイ
プ動きベクトルは、シェイプの符号化のために、シェイ
プ動き補償器103とシェイプ動きベクトル符号化器1
05に入力される。シェイプ動きベクトル符号化器10
5で、シェイプ動きベクトルと既に符号化されているブ
ロックのテクスチャ動きベクトルとの差分を演算し、差
分シェイプ動きベクトルを符号化する。シェイプ動き補
償器103は、シェイプ動きベクトルを用いて、シェイ
プ局所復号画像から予測シェイプ画像を作り、シェイプ
符号化器104に入力する。シェイプ符号化器104
は、この予測シェイプ画像をもとに、入力されたシェイ
プをブロック単位で符号化する。
【0016】これらシェイプ符号化104、シェイプ動
きベクトル符号化器105、テクスチャ動きベクトル符
号化器106、テクスチャ符号化器111からの各符号
は、多重化器107にて多重化され符号出力端子112
から符号化データとして出力される。この符号化データ
は、伝送回線を介して受信装置に伝送されるか、若しく
は記録装置によって記録媒体に記録され、再生装置によ
って再生される。
【0017】ここで、符号化されるシェイプ動きベクト
ルとテクスチャ動きベクトルの符号化方法についてまと
める。テクスチャ動きベクトルは、既に検出されている
ブロックのテクスチャ動きベクトルとの差分(差分テク
スチャ動きベクトル)として符号化される。シェイプ動
きベクトルは、既に符号化されているブロック(1ブロ
ック前)のテクスチャ動きベクトルとの差分(差分シェ
イプ動きベクトル)として符号化される。
【0018】また、テクスチャの符号化にはシェイプ局
所復号画像が求まっていなければならない。テクスチャ
符号化器111は、ブロック単位でテクスチャを符号化
する。例えば、このブロックが、人物と背景とのエッジ
を含んでいる場合、エッジを含んでいる状態でブロック
内のテクスチャを符号化すると、高周波成分が発生して
データ量を効率良く符号化することができない。そのた
め、エッジを含んでいるブロックの場合、シェイプ局所
復号画像を利用して、背景部分の画素を人物のエッジ部
分の画素に置き換える処置が実行される。
【0019】ここで、上述したシェイプ動きベクトル及
びテクスチャ動きベクトルの符号化の時間的な流れは、
図11に示されるようになる。
【0020】図11の処理は、ブロックについての繰り
返しであり、各ブロックについての処理は次のようにな
っている。
【0021】まず、ステップST101で、符号化すべ
きブロックにおいて既に符号化されているテクスチャ動
きベクトルを1つ(通常は符号化するブロックの左また
は上に位置するブロックのテクスチャ動きベクトル)選
び、そのテクスチャ動きベクトルと符号化すべきブロッ
クのシェイプ動きベクトルとの差分シェイプ動きベクト
ルを演算して符号化する。
【0022】次に、ステップST102に進み、シェイ
プ動きベクトルを用いてシェイプを符号化し、その符号
化されたシェイプを局所復号することにより、シェイプ
局所復号画像を求める。さらに、ステップST103に
進み、このステップST103において、シェイプ局所
復号画像を用いてテクスチャ動きベクトルを求める。そ
して、テクスチャ動きベクトルにおいても、既に符号化
されているテクスチャ動きベクトルと符号化すべきブロ
ックのテクスチャ動きベクトルとの差分を演算して符号
化する。
【0023】その後、次にステップST104に進み、
テクスチャ動きベクトルを用いてテクスチャを符号化
し、その符号化されたテクスチャを局所復号することに
より、テクスチャ局所復号画像を求める。そして、ステ
ップST106に進み、全てのブロックについての処理
が終了したか否か判断がなされ、終了していないときに
はステップST101に戻り、上述した動作が繰り返さ
れる。終了した時には当該フローチャートの流れが終了
する。
【0024】このときの、テクスチャ動きベクトルとシ
ェイプ動きベクトルの参照関係は、図12で表される。
すなわちこの図12に示されるように、各ブロックB1
01〜B103のテクスチャ動きベクトルとシェイプ動
きベクトルの符号化においては、図中矢印にて表される
ように既に検出(符号化)された別のブロックのテクス
チャ動きベクトルを参照し、その差分(残差)が符号化
されている。
【0025】図10に示したシェイプとテクスチャの動
画像復号装置は、符号入力端子121から入力された符
号化データから復号した、シェイプ動画像をシェイプ出
力端子127に、テクスチャ動画像をテクスチャ出力端
130に出力するものである。
【0026】すなわちこの図10において、符号入力端
子121に入力された図示しない受信装置で受信された
伝送回線からの符号化データ、若しくは再生装置によっ
て再生された記録媒体からの符号化データは逆多重化器
122にて、シェイプ、シェイプ動きベクトル、テクス
チャ、テクスチャ動きベクトルのそれぞれの符号に分離
される。
【0027】これら分離された各符号のそれぞれは、そ
れぞれ対応するシェイプ復号器126、シェイプ動きベ
クトル復号器123、テクスチャ復号器129、テクス
チャ動きベクトル復号器124に送られて復号される。
テクスチャ動きベクトル復号器124は、入力された符
号を復号して差分テクスチャ動きベクトルを生成する。
そして、既に復号されているブロックのテクスチャ動き
ベクトル(復号するブロックの左又は上に位置するブロ
ックのテクスチャ動きベクトル)と差分テクスチャ動き
ベクトルとを加算することにより、テクスチャ動きベク
トルが復号される。このテクスチャ動きベクトルが、テ
クスチャ動き補償器128及びシェイプ動きベクトル復
号器123に入力される。
【0028】また、シェイプ動きベクトル復号器123
は、入力された符号を復号して差分シェイプ動きベクト
ルを生成する。そして、既に復号されているブロックの
テクスチャ動きベクトル(復号するブロックの左又は上
に位置するブロックのテクスチャ動きベクトル)と差分
シェイプ動きベクトルとを加算することにより、シェイ
プ動きベクトルが復号される。このシェイプ動きベクト
ルが、シェイプ動き補償器125に入力される。
【0029】シェイプ動き補償器125では、シェイプ
動きベクトル及び後述するシェイプ復号器126の復号
シェイプ画像を用いて予測シェイプ画像が生成され、シ
ェイプ復号器126に入力される。シェイプ復号器12
6は、逆多重化器122からの符号と予測シェイプ画像
とから復号シェイプ画像を復号して出力する。この復号
シェイプ画像は、シェイプ出力端子127に供給される
と共に、シェイプ動き補償器125にも供給される。
【0030】テクスチャ動き補償器128では、テクス
チャ動きベクトル及び後述するテクスチャ復号器129
の復号テクスチャ画像を用いて予測テクスチャ画像が生
成され、テクスチャ復号器129に入力される。テクス
チャ復号器129は、逆多重化器122からの符号と予
測テクスチャ画像から復号テクスチャ画像を復号して出
力する。この復号テクスチャ画像は、テクスチャ出力端
子130に供給されると共に、テクスチャ動き補償器1
28にも供給される。
【0031】その後、図示はしないが、この復号シェイ
プ画像を利用して、復号テクスチャ画像が、図示しない
背景画像と合成されて、復号再生画像が生成されること
になる。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
この符号化方法では、シェイプ動きベクトルの符号化と
して、あるブロックにおけるシェイプ動きベクトルと既
に符号化されている他のブロックのテクスチャ動きベク
トルとの差分を符号化しているので、他のブロックの動
きベクトルとの差分を符号化するための符号量と、シェ
イプとテクスチャという異なる種類の画像の動きベクト
ルの差分を符号化するための符号量とを考えると、符号
化効率が悪いという問題がある。
【0033】更に、ただ単にシェイプ動きベクトルの符
号化に同じブロックのテクスチャ動きベクトルを用いる
ことは、上述したようにテクスチャ動きベクトルを求め
るのにシェイプの局所復号画像が必要であることを考え
ると、シェイプを可逆符号化する以外の場合には困難で
ある。また、可逆符号化を行う場合には符号化効率を高
くすることができないため、全体の符号化効率は悪くな
り、問題である。
【0034】また、シェイプ動きベクトルを求めるのに
前のブロックのテクスチャ動きベクトルが必要であり、
テクスチャの符号化(または復号再生)をするのにシェ
イプの局所復号画像(または復号再生画像)が必要であ
るため、依存関係が複雑で、制御が複雑になるという問
題がある。
【0035】さらに、テクスチャの画像信号の振幅がテ
クスチャのノイズの振幅に対して少ないような場合に、
差分(残差)の少ない動きベクトルを選ぶとブロック毎
に種々の方向を向いた動きベクトルが発生するという、
いわゆる動きベクトルが暴れた状態になり、テクスチャ
動きベクトルの符号化にかかる符号量が増大するという
問題がある。
【0036】そこで本発明では、以上の問題点を解決
し、符号化効率を向上させる動画像符号化装置及び方
法、並びに動画像復号装置及び方法を提供することを目
的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明の動画像符号化装
置及び方法は、動画像を構成する画像を注目するオブジ
ェクト画像とそれ以外の画像とに分割し、オブジェクト
画像をさらに画像の明るさ及び色合いを表すテクスチャ
画像とオブジェクトの形状を表すシェイプ画像とに分離
し、テクスチャ画像及びシェイプ画像をそれぞれ符号化
する動画像符号化装置及び方法であり、シェイプ画像の
動きベクトルを検出してシェイプ画像の動きベクトルを
出力し、シェイプ画像の動きベクトルに基づいてシェイ
プ画像を符号化して上記シェイプ画像の符号化データを
出力すると共に、シェイプ画像の動きベクトルと隣接す
るブロックのシェイプ画像の動きベクトルとの差分を演
算して得られた差分シェイプ動きベクトルを符号化して
シェイプ画像の動きベクトルの符号化データを出力し、
シェイプ画像の動きベクトルに基づいてテクスチャ画像
の動きベクトルを検出してテクスチャ画像の動きベクト
ルを出力し、テクスチャ画像の動きベクトルに基づいて
テクスチャ画像を符号化してテクスチャ画像の符号化デ
ータを出力すると共に、シェイプ画像の動きベクトルを
用いてテクスチャ画像の動きベクトルを符号化してテク
スチャ画像の動きベクトルの符号化データを出力するこ
とにより上述の課題を解決する。
【0038】また、本発明の動画像復号装置及び方法
は、符号化された動画像信号を表す符号化信号を復号す
る動画像復号装置及び方法であって、符号化信号は、シ
ェイプ画像の符号化データ、シェイプ画像の動きベクト
ルの符号化データ、テクスチャ画像の符号化データ及び
テクスチャ画像の動きベクトルの符号化データからな
り、各符号化データは、動画像を構成する画像を注目す
るオブジェクト画像とそれ以外の画像とに分割し、オブ
ジェクト画像をさらに画像の明るさ及び色合いを表すテ
クスチャ画像とオブジェクトの形状を表すシェイプ画像
とに分離し、シェイプ画像の動きベクトルを検出してシ
ェイプ画像の動きベクトルを出力し、シェイプ画像の動
きベクトルに基づいてシェイプ画像を符号化してシェイ
プ画像の符号化データを出力し、シェイプ画像の動きベ
クトルを符号化してシェイプ画像の動きベクトルの符号
化データを出力し、テクスチャ画像の動きベクトルを検
出してテクスチャ画像の動きベクトルを出力し、テクス
チャ画像の動きベクトルに基づいて上記テクスチャ画像
を符号化してテクスチャ画像の符号化データを出力し、
シェイプ画像の動きベクトルを用いてテクスチャ画像の
動きベクトルを符号化してテクスチャ画像の動きベクト
ルの符号化データを出力することにより生成されたもの
であり、シェイプ画像の動きベクトルの符号化データを
復号してシェイプ画像の復号動きベクトルを出力すると
共に、そのシェイプ画像の復号動きベクトルに基づいて
シェイプ画像の符号化データを復号してシェイプ復号画
像を出力し、シェイプ画像の復号動きベクトルを用いて
テクスチャ画像の動きベクトルの符号化データを復号し
てテクスチャ画像の復号動きベクトルを出力するととも
に、そのテクスチャ画像の復号動きベクトルに基づいて
テクスチャ画像の符号化データを復号してテクスチャ復
号画像を出力することにより、上述した課題を解決す
る。
【0039】
【0040】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を実現する実施の
形態について、図面を参照しながら説明する。
【0041】本発明の動画像符号化装置及び方法を実現
する実施の形態として、図1で表される動画像符号化装
置は、シェイプとテクスチャを符号化するものであり、
シェイプ入力端子1から入力されたシェイプ動画像とテ
クスチャ入力端子8から入力されたテクスチャ動画像を
符号化して、符号出力端子12から出力する。
【0042】テクスチャ入力端子8から入力されたテク
スチャはテクスチャ動き検出器9とテクスチャ符号化器
11に入力される。また、シェイプ入力端子1から入力
されたシェイプはシェイプ動き検出器2とシェイプ符号
化器4に入力される。
【0043】シェイプ動き検出器2は、後述するシェイ
プ符号化器4で局所復号されたシェイプ局所復号画像と
シェイプ入力端子1から入力されたシェイプとの間の動
き量の検出をブロック単位で行い、ブロック単位でシェ
イプ動きベクトルを出力する。
【0044】シェイプ動き検出器2によって検出された
シェイプ動きベクトルは、シェイプの符号化のために、
シェイプ動き補償器3とシェイプ動きベクトル符号化器
5に入力され、また、テクスチャの符号化のために、テ
クスチャ動き検出器9とテクスチャ動きベクトル符号化
器6に入力される。
【0045】シェイプ動き補償器3では、シェイプ動き
ベクトルを用いて、後述するシェイプ符号化器4からの
シェイプ局所復号画像から予測シェイプ画像が生成さ
れ、シェイプ符号化器4に入力される。シェイプ符号化
器4は、この予測シェイプ画像をもとに、入力されたシ
ェイプをブロック単位で符号化する。また、その符号化
されたシェイプが局所復号され、シェイプ局所復号画像
がシェイプ動き検出器2、シェイプ動き補償器3、及び
テクスチャ動き検出器9に入力される。シェイプ動きベ
クトル符号化器5は、入力されたシェイプ動きベクトル
と既に符号化されているブロックのシェイプ動きベクト
ルとの差分を演算し、差分シェイプ動きベクトルを符号
化する。
【0046】一方、テクスチャ動き検出器9では、後述
するテクスチャ動きベクトル符号化器6にてシェイプ動
きベクトルとテクスチャ動きベクトルとの差分を符号化
したときに符号量が少なくなるように、シェイプ動きベ
クトルの周辺範囲の動きベクトルをテクスチャの動きベ
クトルの候補として探索し、テクスチャ動きベクトルを
検出する。つまり、シェイプ動きベクトルが示す位置を
中心として、参照テクスチャ画像に対して、テクスチャ
動きベクトルを検出するためのサーチ範囲を設定し、そ
のサーチ範囲内を探索することにより、テクスチャ動き
ベクトルを検出する。検出されたテクスチャ動きベクト
ルは、テクスチャ動きベクトル符号化器6及びテクスチ
ャ動き補償器10に入力される。なお、テクスチャ動き
ベクトルを検出する際には、後述するシェイプ局所復号
画像を利用する。すなわち、テクスチャ動きベクトルの
検出はブロック単位で行われるので、例えば、このブロ
ックが人物と背景とのエッジを含んでいる場合には、シ
ェイプ局所復号画像を利用して背景部分の検出動作が省
略される。
【0047】また、テクスチャ動きベクトル符号化器1
0は、上記テクスチャ動きベクトルを符号化し、テクス
チャ動き補償器10では、テクスチャ動きベクトルを用
いて後述するテクスチャ符号化器11からのテクスチャ
局所復号画像から予測テクスチャ画像が生成され、テク
スチャ符号化器11に入力される。テクスチャ符号化器
11は、この予測テクスチャ画像をもとに、入力された
テクスチャをブロック単位で符号化する。
【0048】また、その符号化されたテクスチャが局所
復号され、テクスチャ局所復号画像がテクスチャ動き検
出器9及びテクスチャ動き補償器10に入力される。ま
た、テクスチャ符号化器11にはシェイプ局所復号画像
が入力され、このシェイプ局所復号画像がテクスチャの
符号化に利用される。つまり、テクスチャ符号化器11
は、ブロック単位でテクスチャを符号化する。例えば、
人物と背景とのエッジを含んでいる場合、エッジを含ん
でいる状態でブロック内のテクスチャを符号化すると、
高周波成分が発生してデータ量を効率良く符号化するこ
とができない。そのため、エッジを含んでいるブロック
の場合、シェイプ局所復号画像を使用して、背景画像の
画素を人物のエッジ部分の画素に置き換える処理が実行
される。
【0049】テクスチャ動きベクトル符号化器6は、入
力されたテクスチャ動きベクトルとシェイプ動き検出器
2からの同一ブロックのシェイプ動きベクトルとの差分
を演算し、差分テクスチャ動きベクトルを符号化する。
【0050】これらシェイプ符号化器4、シェイプ動き
ベクトル符号化器5、テクスチャ動きベクトル符号化器
6、テクスチャ符号化器11からの各符号は、多重化器
7にて多重化され、符号化信号として符号出力端子12
から出力される。
【0051】上記符号出力端子12から出力された符号
化信号は、図示は省略するが、その後、所定の誤り訂正
符号が付加され、さらに所定の変調処理が施された後、
アナログやディジタルの電話回線、専用のデータ伝送回
線などの種々の転送レートを持った伝送装置を使って伝
送されたり、また、記録媒体としての光/磁気ディスク
やRAM(ランダムアクセスメモリ)などの種々の記憶
容量を持った蓄積メディアに記録された後、所定の復調
処理と誤り訂正処理とが行われ、後述する本発明実施の
形態の動画像復号装置にて復号されることになる。
【0052】ここで、上述した本実施の形態におけるシ
ェイプ動きベクトルおよびテクスチャ動きベクトルの符
号化の時間的な流れは、図2に示されるようになる。図
2の処理は、ブロックについての繰り返しであり、各ブ
ロックについての処理は次のようになっている。
【0053】まず、ステップST1で、符号化すべきブ
ロックにおいて、既に符号化されているシェイプ動きベ
クトルとして、左の(前の)ブロックのシェイプ動きベ
クトルを選び、そのシェイプ動きベクトルと符号化すべ
きブロックのシェイプ動きベクトルとの差分シェイプ動
きベクトルを演算して符号化する。
【0054】ステップST2に進み、シェイプ動きベク
トルを用いてシェイプを符号化して、シェイプ符号を生
成し、その生成されたシェイプ符号を局所復号して、シ
ェイプ局所復号画像を求める。
【0055】次のステップST3に進み、シェイプ局所
復号画像を用いてテクスチャ動きベクトルを求める。そ
してテクスチャ動きベクトルにおいては、同じブロック
のシェイプ動きベクトルと符号化すべきブロックのテク
スチャ動きベクトルとの差分を演算して符号化する。
【0056】その後、ステップST4に進み、テクスチ
ャ動きベクトルを用いてテクスチャを符号化し、その符
号化されたテクスチャを局所復号することにより、テク
スチャ局所復号画像を求める。
【0057】最後に、ステップST5に進み、全てのマ
クロブロックについての処理が終了したか否か判断がな
され、終了していないときにはステップST1に戻り、
上述した動作が繰り返される。終了した時には当該フロ
ーチャートの流れを終了する。
【0058】このときの、テクスチャ動きベクトルとシ
ェイプ動きベクトルの参照関係は、図3で表される。す
なわちこの図3に示すように、各ブロックB1〜B3の
うちのそれぞれ左側のブロックは前のブロックであり、
これら各ブロックB1〜B3において、シェイプ動きベ
クトルは常に左の(前の)シェイプの動きベクトルを参
照しており、テクスチャ動きベクトルは常に同じブロッ
クのシェイプ動きベクトルを参照している。そしてそれ
ぞれ、参照された動きベクトルとの差分(残差)が符号
化される。
【0059】ここで、図1のシェイプ動き検出器2では
符号化に適したシェイプ動きベクトルを求めるため、図
4のフローチャートに示される演算によって生成された
値が最も小さくなる位置に対応するシェイプ動きベクト
ルが選定される。以下に、シェイプ動き検出器2の動作
について説明する。
【0060】シェイプ動きベクトルの候補を(vx, v
y)、左の(前の)ブロックのシェイプ動きベクトルを
(vx0,vy0)とし、S(i,j)を符号化しようとするブ
ロック内のシェイプの画素、SR(i,j)を局所復号され
たブロック内のシェイプの画素とする。図4のフローチ
ャートに示すように、先ずステップST11において、
符号化すべきブロックと参照画像であるシェイプ局所復
号画像のサーチ範囲内のブロックとの間において、それ
ぞれ対応する画素の残差の絶対値和(評価値)Dを求め
る。次にステップST12に進み、ステップST11で
求めた評価値Dに対して、シェイプ動きベクトルの長さ
(vx, vyの絶対値を足したもの)の定数a倍(通常
a=1/4程度)を加え、その値を新たな評価値Dとし
て更新する。次にステップST13に進み、符号化する
シェイプ動きベクトルが左の(前の)ブロックのシェイ
プ動きベクトルと同じであるか否かを判断する。その結
果、同じである場合(Yes)には、ステップST14
に進み、評価値Dから定数b(通常b=5程度)を減算
し、得られた値を新たな評価値Dとして更新する。も
し、違う場合(NO)は、現在の値をそのまま維持す
る。
【0061】このようにして、符号化すべきブロックと
参照画像のサーチ範囲内の全てのブロックに対して、上
述した動作を行い、評価値が最も小さくなる位置に対応
するシェイプ動きベクトルが選定される。
【0062】また、シェイプに対応する部分のテクスチ
ャの情報も用いて、図5で示されるフローチャートのよ
うに計算される値の最小値を取る位置に対応するベクト
ルを、シェイプの動きベクトルとすることも考えられ
る。
【0063】すなわち、シェイプ動きベクトル及びテク
スチャ動きベクトルの候補を(vx,vy)、左の(前
の)ブロックのシェイプ動きベクトルを(vx0,vy
0)とし、S(i,j)を符号化しようとするブロック内のシ
ェイプの画素、SR(i,j)を局所復号されたブロック内
のシェイプの画素、T(i,j)を符号化しようとするブロ
ック内のテクスチャの画素、TR(i,j)を局所復号され
たブロック内のテクスチャの画素とする。図5のフロー
チャートに示すように、先ずステップST21におい
て、シェイプの符号化すべきブロックを参照画像である
シェイプ局所復号画像のサーチ範囲内のブロックとの間
においてそれぞれ対応する画素の残差の絶対値和(評価
値)を求める。そして、ステップST22に進み、シェ
イプの符号化すべきブロックに対するテクスチャのブロ
ックをシェイプのサーチ範囲に対応する参照画像である
テクスチャ局所復号画像のサーチ範囲内のブロックとの
間において、それぞれ対応する画素の残差の絶対値和
(評価値)を求める。そして、ステップST21にて求
めたシェイプについての評価値にテクスチャについての
評価値の定数c倍(通常ハードキーの場合c=1/25
6、ソフトキーの場合c=1/2)を加算し、この加算
後の値を新たな評価値Dとして更新する。さらに、ステ
ップST13に進み、ステップST22で求めた評価値
Dに対して、シェイプ動きベクトルの長さ(vx, vy
の絶対値を足したもの)の定数a倍(通常a=1/4程
度)を加え、その値を新たな評価値Dとして更新する。
次にステップST24に進み、符号化するシェイプ動き
ベクトルが左の(前の)ブロックのシェイプ動きベクト
ルと同じであるか否かを判断する。その結果、同じであ
る場合(Yes)には、ステップST25に進み、定数
b(通常b=5程度)を減算し、得られた値を新たな評
価値Dとして更新する。もし違う場合(NO)には、現
在の値をそのまま維持する。このようにして、シェイプ
の符号化すべきブロックと参照画像のサーチ範囲内の全
てのブロックに対して、上述した動作を行い、評価値が
最も小さくなる位置に対応するシェイプ動きベクトルが
選定される。このように、図5のフローチャートでは、
図4の例と比較して、テクスチャの残差の定数c倍が加
えられていることが異なる。
【0064】上述した実施の形態の符号化装置では、あ
る(現)ブロックのシェイプ動きベクトルとテクスチャ
動きベクトルの符号化を行うのに、シェイプ動きベクト
ルにおいては、既に符号化のされている他のブロックの
シェイプ動きベクトルとの差分値である差分シェイプ動
きベクトルを符号化し、テクスチャ動きベクトルにおい
ては、同じブロックのシェイプ動きベクトルとの差分値
である差分テクスチャ動きベクトルを符号化している。
このように、本実施の形態の動画像符号化装置では、異
なるブロックの異なる種類のベクトルとの差分ベクトル
を符号化することがないため符号化効率がよい。
【0065】また、図3の参照関係から分かるように、
テクスチャはシェイプに依存しているが、シェイプはテ
クスチャに依存していない。そのため、テクスチャの情
報がなくても、シェイプだけ先に符号化することが可能
になっている。また、符号化の制御が簡単になるという
利点もある。
【0066】さらに、例えばテクスチャの画像信号の振
幅がテクスチャのノイズの振幅に対して少ないような場
合にも、テクスチャとシェイプを併せて用いた動き検出
を用いることにより、符号化効率を向上させることが出
来る。
【0067】次に本発明の動画像復号装置及び方法を実
現する実施の形態について図6を用いて説明する。
【0068】図6に示した本実施の形態のシェイプとテ
クスチャの動画像復号装置は、符号入力端子21から入
力された符号から復号した、シェイプ動画像をシェイプ
出力端子27にテクスチャ動画像をテクスチャ出力端子
30に出力するものである。
【0069】すなわちこの図6において、符号入力端子
21に入力された図示しない受信装置で受信された伝送
回線からの符号化データ若しくは再生装置によって再生
された記録媒体からの符号化データは逆多重化器22に
て、シェイプ、シェイプ動きベクトル、テクスチャ、テ
クスチャ動きベクトルのそれぞれの符号に分離される。
【0070】これら分離された各符号のそれぞれは、そ
れぞれ対応するシェイプ復号器26、シェイプ動きベク
トル復号器23、テクスチャ復号器19、テクスチャ動
きベクトル復号器24に送られて復号される。シェイプ
動きベクトル復号器23は、入力された符号を復号して
差分シェイプ動きベクトルを生成する。そして、既に復
号されているブロックのシェイプ動きベクトル(復号す
るブロックの左(前)に位置するブロックのシェイプ動
きベクトル)と差分シェイプ動きベクトルとを加算する
ことにより、シェイプ動きベクトルが復号される。この
シェイプ動きベクトルが、シェイプ動き補償器25及び
テクスチャ動きベクトル復号器24に入力される。
【0071】また、テクスチャ動きベクトル復号器24
は、入力された符号を復号して差分テクスチャ動きベク
トルを生成する。そして、この差分テクスチャ動きベク
トルと同一のブロックのシェイプ動きベクトルとこの差
分シェイプ動きベクトルとを加算することにより、テク
スチャ動きベクトルが復号される。このテクスチャ動き
ベクトルが、テクスチャ動き補償器28に入力される。
【0072】シェイプ動き補償器25では、シェイプ動
きベクトル及び後述するシェイプ復号器26の復号シェ
イプ画像を用いて予測シェイプ画像が生成され、シェイ
プ復号器26に入力される。シェイプ復号器26は、逆
多重化器22からの符号と予測シェイプ画像とから復号
シェイプ画像を復号して出力する。この復号シェイプ画
像は、シェイプ出力端子27に供給されるとともに、シ
ェイプ動き補償器25にも供給される。
【0073】テクスチャ動き補償器28では、テクスチ
ャ動きベクトル及び後述するテクスチャ復号器29の復
号テクスチャ画像を用いて予測テクスチャ画像が生成さ
れ、テクスチャ復号器29に入力される。テクスチャ復
号器29は、逆多重化器22からの符号と予測テクスチ
ャ画像とから復号テクスチャ画像を復号して出力する。
この復号テクスチャ画像は、テクスチャ出力端子30に
供給されるとともに、テクスチャ動き補償器28にも供
給される。
【0074】その後、図示はしないが、この復号シェイ
プ画像を利用して、復号テクスチャ画像が、図示しない
背景画像と合成されて、復号再生画像が生成されること
になる。
【0075】これにより、上述した本発明における図6
の復号装置では、上述した本発明における図1の符号化
装置の場合と同じように、動きベクトルの参照方法が前
記図3で表されるものとなる。そのため、シェイプとテ
クスチャが相互に依存しあうということがなくなり、復
号の制御が簡単になる。
【0076】なお、上述したように、符号化及び復号化
の単位がブロックで行われているが、このブロックは、
例えばMPEGで規定されている縦横16画素のマクロ
ブロックやその他種々のブロックサイズが適用できる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
シェイプ画像の動きベクトルを符号化するとともに、シ
ェイプ画像の動きベクトルを用いてテクスチャ画像の動
きベクトルを符号化することにより、符号化効率が良
く、復号制御も容易にできる。
【0078】また、本発明においては、シェイプ動きベ
クトルと既に符号化されているブロックのシェイプ動き
ベクトルとの差分値である差分シェイプ動きベクトルを
符号化し、テクスチャ動きベクトルと同一のブロックの
シェイプ動きベクトルとの差分値である差分テクスチャ
動きベクトルとを符号化しているため、異なるブロック
の異なる種類のベクトルとの差分値である差分ベクトル
を符号化することがなく、符号化効率がよく、復号の制
御も容易である。
【0079】また、本発明においては、テクスチャの信
号の振幅がテクスチャのノイズの振幅に対して少ないよ
うな場合にも、テクスチャとシェイプを併せて用いた動
き検出を用いることにより、符号化効率を向上させるこ
とができ、復号の制御も容易である。
【0080】すなわち本発明によれば、シェイプの非可
逆符号化を行いながら、他のブロックの動きベクトルを
参照することを減らすことによって、符号化効率を向上
させることが可能となっている。
【0081】なお、本発明の主旨を逸脱しない範囲にお
いて、様々な変形や応用例が考え得る。したがって、本
発明の要旨は、実施の形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の動画像符号化装置の概略
構成を示すブロック回路図である。
【図2】本発明実施の形態におけるシェイプ及びテクス
チャの符号化の順序を説明するためのフローチャートで
ある。
【図3】本発明実施の形態におけるシェイプ及びテクス
チャの動きベクトルを求める順序の説明に用いる図であ
る。
【図4】本発明実施の形態のシェイプ動き検出における
残差の計算の順序を説明するためのフローチャートであ
る。
【図5】本発明実施の形態のシェイプ動き検出における
テクスチャを用いた残差の計算の順序を説明するための
フローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態の動画像復号装置の概略構
成を示すブロック回路図である。
【図7】画像をオブジェクトに分解する様子の説明に用
いる図である。
【図8】動き補償フレーム間予測の原理説明に用いる図
である。
【図9】従来技術の動画像符号化装置の概略構成を示す
ブロック回路図である。
【図10】従来技術の動画像復号装置の概略構成を示す
ブロック回路図である。
【図11】従来技術におけるシェイプ及びテクスチャの
符号化の順序を説明するためのフローチャートである。
【図12】従来技術におけるシェイプ及びテクスチャの
動きベクトルを求める順序の説明に用いる図である。
【符号の説明】
2 シェイプ動き検出器、 3 シェイプ動き補償器、
4 シェイプ符号化器、 5 シェイプ動きベクトル
符号化器、 6 テクスチャ動きベクトル符号化器、
7 多重化器、 9 テクスチャ動き検出器、 10
テクスチャ動き補償器、 11 テクスチャ符号化器、
22 逆多重化器、 23 シェイプ動きベクトル復
号器、 24 テクスチャ動きベクトル復号器、 25
シェイプ動き補償器、 26 シェイプ復号器、 2
8 テクスチャ動き補償器、 29 テクスチャ復号器

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動画像を構成する画像を注目するオブジ
    ェクト画像とそれ以外の画像とに分割し、上記オブジェ
    クト画像をさらに画像の明るさ及び色合いを表すテクス
    チャ画像とオブジェクトの形状を表すシェイプ画像とに
    分離し、上記テクスチャ画像及び上記シェイプ画像をそ
    れぞれ符号化する動画像符号化装置において、 上記シェイプ画像の動きベクトルを検出し、シェイプ画
    像の動きベクトルを出力する第1の動きベクトル検出手
    段と、 上記シェイプ画像の動きベクトルに基づいて上記シェイ
    プ画像を符号化して上記シェイプ画像の符号化データを
    出力すると共に、上記シェイプ画像の動きベクトルと隣
    接するブロックのシェイプ画像の動きベクトルとの差分
    を演算して得られた差分シェイプ動きベクトルを符号化
    してシェイプ画像の動きベクトルの符号化データを出力
    する第1の符号化手段と、上記第1の動きベクトル検出手段からのシェイプ画像の
    動きベクトルに基づいて 上記テクスチャ画像の動きベク
    トルを検出し、テクスチャ画像の動きベクトルを出力す
    る第2の動きベクトル検出手段と、 上記テクスチャ画像の動きベクトルに基づいて上記テク
    スチャ画像を符号化して上記テクスチャ画像の符号化デ
    ータを出力すると共に、上記シェイプ画像の動きベクト
    ルを用いて上記テクスチャ画像の動きベクトルを符号化
    してテクスチャ画像の動きベクトルの符号化データを出
    力する第2の符号化手段とを有することを特徴とする動
    画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 動画像を構成する画像を注目するオブジ
    ェクト画像とそれ以外の画像とに分割し、上記オブジェ
    クト画像をさらに画像の明るさ及び色合いを表すテクス
    チャ画像とオブジェクトの形状を表すシェイプ画像とに
    分離し、上記テクスチャ画像及び上記シェイプ画像をそ
    れぞれ符号化する動画像符号化方法において、 上記シェイプ画像の動きベクトルを検出し、シェイプ画
    像の動きベクトルを出力する第1の動きベクトル検出ス
    テップと、 上記シェイプ画像の動きベクトルに基づいて上記シェイ
    プ画像を符号化して上記シェイプ画像の符号化データを
    出力するとともに、上記シェイプ画像の動きベクトル
    隣接するブロックのシェイプ画像の動きベクトルとの差
    分を演算して得られた差分シェイプ動きベクトルを符号
    化してシェイプ画像の動きベクトルの符号化データを出
    力する第1の符号化ステップと、上記シェイプ画像の動きベクトルに基づいて 上記テクス
    チャ画像の動きベクトルを検出し、テクスチャ画像の動
    きベクトルを出力する第2の動きベクトル検出ステップ
    と、 上記テクスチャ画像の動きベクトルに基づいて上記テク
    スチャ画像を符号化して上記テクスチャ画像の符号化デ
    ータを出力すると共に、上記シェイプ画像の動きベクト
    ルを用いて上記テクスチャ画像の動きベクトルを符号化
    してテクスチャ画像の動きベクトルの符号化データを出
    力する第2の符号化ステップとを有することを特徴とす
    る動画像符号化方法。
  3. 【請求項3】 上記第1及び第2の動きベクトル検出ス
    テップは、ブロック毎に各動きベクトルを検出するよう
    になされ、 上記第1の符号化ステップは、上記シェイプ画像の符号
    化データを局所復号することにより得られたシェイプ局
    所復号画像を用いて動き補償予測符号化を実行し、符号
    化すべきブロックのシェイプ画像の動きベクトルと隣接
    するブロックのシェイプ画像の動きベクトルとの差分を
    演算して得られた差分シェイプ動きベクトルを符号化
    し、 上記第2の符号化ステップは、上記テクスチャ画像の符
    号化データを局所復号することにより得られたテクスチ
    ャ局所復号画像を用いて動き補償予測符号化を実行し、
    上記符号化すべきブロックのテクスチャ画像の動きベク
    トルと同一ブロックのシェイプ画像の動きベクトルとの
    差分を演算して得られた差分テクスチャ動きベクトルを
    符号化することを特徴とする請求項2記載の動画像符号
    化方法。
  4. 【請求項4】 符号化された動画像信号を表す符号化信
    号を復号する動画像復号装置において、 上記符号化信号は、シェイプ画像、シェイプ画像の動き
    ベクトルと隣接するブロックのシェイプ画像の動きベク
    トルとの差分を演算して得られた差分シェイプ 動きベク
    トル、テクスチャ画像及び上記シェイプ画像の動きベ
    クトルに基づいて検出されたテクスチャ画像の動きベク
    トルのそれぞれの符号化データからなり、上記差分シェイプ動きベクトルの符号化データを復号し
    て既に復号されているブロックのシェイプ動きベクトル
    と加算することにより シェイプ画像の復号動きベクトル
    を出力すると共に、そのシェイプ画像の復号動きベクト
    ルに基づいて上記シェイプ画像の符号化データを復号し
    てシェイプ復号画像を出力する第1の復号手段と、 上記シェイプ画像の復号動きベクトルを用いて上記テク
    スチャ画像の動きベクトルの符号化データを復号してテ
    クスチャ画像の復号動きベクトルを出力するとともに、
    そのテクスチャ画像の復号動きベクトルに基づいて上記
    テクスチャ画像の符号化データを復号してテクスチャ復
    号画像を出力する第2の復号手段とを有することを特徴
    とする動画像復号装置。
  5. 【請求項5】 符号化された動画像信号を表す符号化信
    号を復号する動画像復号方法において、 上記符号化信号は、シェイプ画像、シェイプ画像の動き
    ベクトルと隣接するブロックのシェイプ画像の動きベク
    トルとの差分を演算して得られた差分シェイプ動きベク
    トル、テクスチャ画像及び上記シェイプ画像の動きベ
    クトルに基づいて検出されたテクスチャ画像の動きベク
    トルのそれぞれの符号化データからなり、上記差分シェイプ動きベクトルの符号化データを復号し
    て既に復号されているブロックのシェイプ動きベクトル
    と加算することにより シェイプ画像の復号動きベクトル
    を出力すると共に、そのシェイプ画像の復号動きベクト
    ルに基づいて上記シェイプ画像の符号化データを復号し
    てシェイプ復号画像を出力する第1の復号ステップと、 上記シェイプ画像の復号動きベクトルを用いて上記テク
    スチャ画像の動きベクトルの符号化データを復号してテ
    クスチャ画像の復号動きベクトルを出力するとともに、
    そのテクスチャ画像の復号動きベクトルに基づいて上記
    テクスチャ画像の符号化データを復号してテクスチャ復
    号画像を出力する第2のステップとを有することを特徴
    とする動画像復号方法。
  6. 【請求項6】 上記シェイプ画像及びテクスチャ画像の
    動きベクトルのそれぞれは、ブロック毎に検出されてお
    り、 上記差分シェイプ動きベクトルの符号化データは、符号
    化すべきブロックのシェイプ画像の動きベクトルと隣接
    するブロックのシェイプ画像の動きベクトルとの差分を
    演算して得られた差分シェイプ動きベクトルを符号化す
    ることにより得られ、 上記テクスチャ画像の動きベクトルの符号化データは、
    上記符号化すべきブロックのテクスチャ画像の動きベク
    トルと同一ブロックのシェイプ画像の動きベクトルとの
    差分を演算し、得られた差分テクスチャ動きベクトルを
    符号化することにより得られており、 上記第1の復号ステップは、上記シェイプ復号画像を用
    いて動き補償予測復号を実行し、復号すべきブロックの
    差分シェイプ動きベクトルと隣接するブロックのシェイ
    プ画像の動きベクトルとを加算してシェイプ画像の動き
    ベクトルを復元し、 上記第2のステップは、上記テクスチャ復号画像を用い
    て動き補償予測復号を実行し、復号すべきブロックの差
    分テクスチャ動きベクトルと同一ブロックのシェイプ画
    像の動きベクトルとを加算してテクスチャ画像の動きベ
    クトルを復元することを特徴とする請求項5記載の動画
    像復号方法。
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