JP3262384B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP3262384B2
JP3262384B2 JP28010092A JP28010092A JP3262384B2 JP 3262384 B2 JP3262384 B2 JP 3262384B2 JP 28010092 A JP28010092 A JP 28010092A JP 28010092 A JP28010092 A JP 28010092A JP 3262384 B2 JP3262384 B2 JP 3262384B2
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  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録に際して熱エネル
ギーを印加する記録装置、特にその温度制御に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の記
録装置は、画像情報に基づいて、紙やプラスチック薄板
等の被記録材上にドットパタ−ンからなる画像を記録し
ていくように構成されている。
【0003】前記記録装置は、記録方式により、インク
ジェット式、ワイヤドット式、サ−マル式、レ−ザ−ビ
−ム式等に分けることができ、そのうちのインクジェッ
ト式(インクジェット記録装置)は、記録ヘッドの吐出
口からインク(記録液)滴を吐出飛翔させ、これを被記
録材に付着させて記録するように構成されている。
【0004】近年、数多くの記録装置が使用されるよう
になり、これらの記録装置に対して、高速記録、高解像
度、高画像品質、低騒音などが要求されている。このよ
うな要求に応える記録装置として、前記インクジェット
記録装置を挙げることができる。このインクジェット記
録装置では、ノズル内のインク中に熱エネルギーを印加
して発泡を生起し、該発泡力によって記録ヘッドからイ
ンクを吐出させて記録を行うため、上記要求を満たすの
に必要なインクの吐出の安定化、インク吐出量の安定化
は記録ヘッドの温度に影響される部分が大きい。
【0005】このため、従来のインクジェット記録装置
にあっては、記録ヘッド部にコストの高い温度センサ−
を設けてヘッドの温度を検出する、いわゆるクローズド
ループ方式によってヘッド温度を検出し、該記録ヘッド
の検出温度に基づいて該記録ヘッドの温度を所望範囲に
制御する方法や、吐出回復処理を制御する制御方法が採
られていた。
【0006】上記温度制御用のヒ−タとしては、記録ヘ
ッド部に接合した加熱用のヒ−タ部材や、熱エネルギ−
を利用して飛翔的液滴を形成し、記録を行うインクジェ
ット方式の記録装置、すなわち、インクの膜沸騰による
気泡成長によりインク液滴を吐出させるものにおいては
吐出用ヒ−タが用いられる。また、上記吐出用ヒ−タを
用いる場合に発泡しない程度に通電する必要がある。
【0007】また、近年になってラップトップパソコン
に代表される可搬型のOA機器の登場により、可搬型の
プリンタ−等においても、高品位なものが求められるよ
うになってきた。その様な可搬型のものについては、構
造上、小型化設計の為、特にヘッドやインクタンクが一
体型になった交換可能タイプのものが今後さらに主流に
なっていくと考えられる。又、ホ−ムパ−ソナルユ−ス
のワ−プロ、パソコン、ファクシミリの増大によるメン
テナンス性の面からも、ますます交換可能なカ−トリッ
ジタイプのものが主流になっていくと考えられる。
【0008】インクジェット記録装置の記録ヘッドの温
度を検出する場合に於いては以下のような問題や不具合
があった。
【0009】また、温度制御用の温度センサーを用いて
上記クローズドループ構成の温度制御を厳密に行おうと
した場合、大きくは以下の3つの問題が潜在する。
【0010】1には、応答性の問題である。上記インク
ジェット記録装置の場合に当てはめると、温度制御を行
う為に検出したい対象部位は厳密にはインクと接してい
るヒータ面温度や、ヒータ面と接触しているインク温度
である。しかし、温度センサーでは直接上記部位の温度
を検出することは困難であり、検出温度と検出したい部
位との間で時間的な遅れ、即ち応答性の問題が出る。
【0011】2には、温度センサーの測定誤差の問題で
ある。代表的な温度センサーとしてはサーミスターや熱
電対等、温度に応じて抵抗値や起電力が変化するタイプ
のものであるが、該変動値を検出する際に生じる電気的
なノイズを完全に除去することは極めて困難である。
【0012】3には、コストの問題である。上記温度を
検出するには、サーミスターや熱電対の他に、検出値の
増幅器や静電対策部品など相応のコストアップにつなが
る。また、特に温度制御用の温度センサ−、ヒ−タ等が
交換可能なカ−トリッジに内蔵されてしまうタイプの場
合には、次の様な欠点を有していた。
【0013】(1)温度センサ−のバラツキによる温度
制御測定値のバラツキ 交換可能なヘッドは消耗品であるがゆえに、プリンタ本
体側から見るとヘッド交換ごとに特性のバラついたセン
サ−が接続されることになってしまう。
【0014】熱エネルギ−を利用して飛翔的液滴を形成
し記録を行う記録ヘッドにおいては、吐出用ヒ−タ−が
半導体プロセスで作られている為に、記録ヘッドの温度
検出用のダイオ−ドセンサ−を同一のプロセスで作り込
んでしまうことがコストダウンの面から必須になってい
る。上記ダイオ−ドセンサ−は製造バラツキを有するた
め、選別品の温度センサ−のような精度がなく、環境温
度の測定値において、製造ロット間で15℃以上の差が
生じることがあった。
【0015】その為、記録ヘッドの温度センサ−を用い
たクロ−ズドル−プ温度制御では、記録ヘッドの温度セ
ンサ−のバラツキを調整工程を入れて調整するか、測定
してランク付けしたものを本体に装置した後に調整用の
切り換えスイッチで補正するという煩雑な調整作業が必
要であった。
【0016】それらによる製造上のコストアップ、使い
勝手の悪化は非常に大きいものとなる。又、それらに伴
う信号処理の増大、クロ−ズドル−プ制御そのものによ
るMPUの処理の大幅な増大は、小型・可搬タイプのプ
リンタ本体側装置設計上の大きな負荷となってしまう。
【0017】(2)静電、ノズル対策 交換可能なヘッドは消耗品であるがゆえに、ユ−ザ−が
本体から頻繁に脱着を繰り返すことになる。そのために
本体装置側の接点が、常に露出することになる。又、温
度センサ−の出力が交換可能なヘッドから、キャリッジ
を通り、さらにフレキシブル配線を通してそのままの状
態で本体のプリント板上の回路まで導かれる為に、温度
測定回路は非常に静電気ノイズに弱い回路となる。又、
小型、可搬型というものに於いては、外装に充分なシ−
ルド効果をもたらせられない為に一層弱いものとなる。
【0018】従って、従来の温度検出方法では、温度セ
ンサ−一つの為に各所に静電シ−ルド、静電対策用パ−
ツを追加しなくてはならなくなり、小形化、コストダウ
ン、品質の点で不利である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】前記課題を解決する手
段として、本出願人は、特願平4−16526号明細書
にて、記録ヘッドの温度推移を単位時間当たりの離散値
の積み重ねとして扱う離散値積み重ね演算手段と、該離
散値に応じた記録ヘッドの温度の温度推移を投入可能な
エネルギーの範囲内で予め演算しておきテーブル化した
既演算テーブル手段と、該テーブルが単位時間当たりの
投入エネルギーと経過時間の2次元のマトリックスで構
成されている2次元テーブル構成手段とを有する従来の
温度演算アルゴリズムに加え、複数の熱伝導時間の異な
る部材を組み合わせて構成されている記録ヘッドをモデ
ル的に実際よりも少い数の熱時定数で代用するモデル化
手段と、該モデル単位(熱時定数)毎に必要演算間隔と
必要データ保持時間を分けて個々に演算を行う演算アル
ゴリズム手段と、熱源を複数設定し個々の熱源毎に上記
モデル化単位で昇温幅を演算し後に加え合わせてヘッド
温度を演算する複数熱源演算アルゴリズム手段を設ける
ことを提案した。
【0020】前記手段によれば、記録ヘッドに温度セン
サ−は設けることなく安価な記録装置においても、記録
ヘッドの温度の推移を全て演算処理にて演算処理するこ
とが可能となった。更には、上記演算によって求められ
た正確且つ高応答の記録ヘッドの温度推移に応じて、吐
出量の安定化や吐出の安定化等記録の安定化を図ること
のできる記録装置を提供することが可能となるものであ
った。
【0021】しかし、温度を正確に推定する方式になれ
ばなるほど推定誤差や推定に対する外乱の問題が非常に
問題となってくる。なぜならば、正確な温度推定により
得られた温度情報により厳密に記録ヘッドのパラメータ
ーを大きく制御的に変化させて広い制御性を得られる様
にしているために、もし逆に外乱により大きく推定がず
れていた場合、吐出不良や濃度ムラが逆に発生してしま
うことになる。
【0022】その外乱の一つに、電源のオン、オフ動作
がある。従来から機内の昇温補正等のタイマー等を働か
せておいたり、ドットカウンターを保温用ヒーターの為
の補正計数のためカウントし続けるものはあったが、完
全な熱伝導計算により吐出パルスまで変化させ制御して
いるものが無かった為に、温度計算そのものを厳密に続
ける必要がそれほど無かった。しかし、吐出パルスまで
を変化させるものに於いては、吐出の濃度変化や吐出安
定性までに大きく影響してしまうために、外乱の影響を
低減することが重要である。
【0023】本発明は上述の問題点を解決するためにな
されたもので、記録ヘッドの温度の推移は全て演算処理
にて検出し、且つ安価な記録装置でも演算処理を行うこ
とが可能な温度演算アルゴリズムを有し、さらに電源の
オン、オフ等の外乱に影響されない装置を提供すること
を目的とする。
【0024】本発明の他の目的は、記録ヘッドに温度セ
ンサ−を設けることなく、吐出量の安定化や吐出の安定
化等、記録の安定化を電源を再度入れたときにも図るこ
とのできる記録装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は上記目
的を達成するため、記録を行うに際し温度変動を伴う記
録ヘッドを用いる記録装置において、前記記録ヘッドに
エネルギーを投入するエネルギー投入手段と、前記記録
ヘッドに単位時間あたりに投入するエネルギー供給に基
づいて、前記記録ヘッドの温度変動を演算する温度演算
手段と、を具備し、前記温度演算手段を電源スイッチオ
フ後でも動作させ、前記演算を継続させておくことを特
徴とする。
【0026】さらに、記録装置の電源スイッチが電源ス
イッチを切った状態で少なくとも演算処理回路の演算に
必要な部分の電源が指定された時間または昇温が一定の
レベルまで低下する度合いで決めることを特徴とする。
【0027】また、電源を切った後もこの予測手段によ
って予測された予測温度に応じて、再電源投入時の吐出
安定化制御を行う吐出安定化制御手段を具備したことを
特徴とする。
【0028】
【実施例】
〔実施例1〕次に、本発明をインクジェット方式の記録
装置に応用した場合の実施例について説明する。
【0029】(装置構成)図1は、本発明が実施もしく
は適用される好適なインクジェット記録装置IJRAの
構成を示す斜視図である。図1において、5001はイ
ンクタンク(IT)であり、5012はそれに結合され
た記録ヘッド(IJH)である。図2に示すように、5
001のインクタンクと5012の記録ヘッドで一体型
の交換可能なカ−トリッジ(IJC)を形成するもので
ある。5014は、そのカ−トリッジ(IJC)をプリ
ンタ−本体に取り付けるためのキャリッジ(HC)であ
り、5003はそのキャリッジを副走査方向に走査する
ためのガイドである。
【0030】5000は、Pで示す被印字物を主走査方
向に走査させるためのプラテンロ−ラである。5024
は、装置内の環境温度を測定するための温度センサ−で
ある。なお、キャリッジ5014には、記録ヘッド50
12に対して駆動のための信号パルス電流やヘッド温調
用電流を流すためのフレキシブルケ−ブル(図示せず)
が、プリンタ−をコントロ−ルするための電気回路(上
記温度センサ−5024等)を具備したプリント板(図
示せず)に接続されている。
【0031】図2は交換可能なカ−トリッジを示し、5
029はインク滴を吐出するためのノズル部である。さ
らに、上記構成のインクジェット記録装置IJRAを詳
細に説明する。この記録装置IJRAは駆動モ−タ50
13の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5011、5
009を介して回転するリ−ドスクリュ−5005の螺
旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン
(不図示)を有し、矢印a,b方向に往復移動される。
5002は紙押え板であり、キャリッジ移動方向にわた
って紙をプラテン5000に対して押圧する。500
7、5008はフォトカプラでキャリッジHCのレバ−
5006のこの域での存在を確認してモ−タ5013の
回転方向切換等を行うためのホ−ムポジション検知手段
である。5016は記録ヘッドの前面をキャップするキ
ャップ部材5022を支持する部材で、5015はこの
キャップ内を吸引する吸引手段であり、キャップ内開口
5023を介して記録ヘッド5012の吸引回復を行
う。
【0032】5017は、クリ−ニングブレ−ドで、5
019はこのブレ−ド5017を前後方向に移動可能に
する部材であり、本体支持板5018にこれらは支持さ
れている。ブレ−ドは、この形態でなく周知のクリ−ニ
ングブレ−ドが本例に適用できることはいうまでもな
い。また、5021は、吸引回復の吸引を開始するため
のレバ−で、キャリッジHCと係合するカム5020の
移動に伴って移動し、駆動モ−タからの駆動力がクラッ
チ切換等の公知の伝達手段で移動制御される。
【0033】これらのキャッピング、クリ−ニング、吸
引回復は、キャリッジHCがホ−ムポジション側領域に
きたときに、リ−ドスクリュ−5005の作用によって
それらの対応位置で所望の処理が行えるように構成され
ているが、周知のタイミングで所望の作動を行うように
すれば、本例にはいずれも適用できる。
【0034】図3は記録ヘッド5012の詳細を示すも
のであり、支持体5300の上面に半導体製造プロセス
により形成されたヒ−タボ−ド5100が設けられてい
る。このヒ−タボ−ド5100に同一の半導体製造プロ
セスで形成された、記録ヘッド5012を保温し、温調
するための温調用ヒ−タ(昇温用ヒ−タ)5110が設
けられている。符号5200は前記支持体5300上に
配設された配線基板であって、該配線基板5200と温
調用ヒ−タ5110及び吐出用(メイン)ヒ−タ511
3とがワイヤ−ボンディング等により配線されている
(配線は不図示)。また、温調用ヒ−タ5110は、支
持体5300等にヒ−タボ−ド5100とは別のプロセ
スにより形成されたヒ−タ部材を貼りつけたものでもよ
い。
【0035】5114は吐出用ヒ−タ5113によって
加熱されて発生したバブルである。5115は吐出され
たインク液滴を示す。5112は吐出用のインクが記録
ヘッド内に流入するための共通液室である。
【0036】次に、上述の記録装置に本発明を適用した
一実施例を図面を参照して、具体的に説明する。
【0037】(制御構成)次に、上述した装置構成の各
部の記録制御を実行するための制御構成について、図7
に示すブロック図を参照して説明する。制御回路を示す
同図において、10は記録信号を入力するインターフェ
−ス、11はMPU、12はMPU11が実行する制御
プログラムを格納するプログラムROM、13は各種デ
ータ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ
等)を保存しておくダイナミック型のRAMである。1
4は記録ヘッド18に対する記録データの供給制御を行
うゲートアレイであり、インターフェース10、MPU
11、RAM13間のデータの転送制御も行う。20は
記録ヘッド18を搬送するためのキャリアモータ、19
は記録用紙搬送のための搬送モータである。15はヘッ
ドを駆動するヘッドドライバ、16、17は夫々搬送モ
ータ19、キャリアモータ20を駆動するモータドライ
バである。
【0038】(全体制御)本実施例は記録ヘッドからイ
ンク液滴を吐出して記録を行うにあたり、環境温度を計
測する環境温度センサを本体側に持たせ、この環境温度
に対する記録ヘッドの温度の挙動を計算処理により過去
から現在、未来にかけて全て知る事により、ヘッド温度
に相関を持つヘッド温度センサ等を備えること無く最適
な温度制御、吐出制御を行い得ることを特徴とするもの
である。さらに、電源を切った状態でも温度推定演算を
続けることによって、計算誤差の防止をしようとしたも
のである。
【0039】具体的には、本発明に於ける温度演算アル
ゴリズムにより演算したヘッド温度に基づいて、ヘッド
を昇温させるヒータ(サブヒータ)、及び吐出ヒータの
分割パルス幅変調駆動法(PWM駆動法)によりヘッド
を制御しようとするものである。この制御の駆動方法の
一つとしては、温度制御目標値との偏差の大きい場合に
サブヒータを用いて目標値近傍まで昇温させ、残りの温
度偏差分をPWM吐出量制御で吐出量が一定になるよう
に制御しようとするものがある。よって、高応答のヘッ
ドの吐出量制御手段であるPWMを用いるに当たり、ヘ
ッドの温度センサを用いた場合の様なセンサの位置によ
る温度検出の応答遅れやノイズ等による検出誤差等が計
算処理であるために発生せず、このメリットを最大限に
生かした制御が可能となるものである。これにより、上
述の様にヘッドの温度センサを有することなくライン内
のPWMを可能とする事ができ、1ライン内の濃度ムラ
やページ内の濃度ムラの解消を図る事が可能となる。
【0040】また、万一計算誤差が発生してしまうと大
きな濃度ムラや吐出不良が発生してしまう為、本発明の
様な電源を切った状態でも温度推定演算を続けること構
成とすることが、非常に重要である。具体的には、図7
に示すブロック図の内、温度計算計算に必要な部分であ
る11のMPUと12のROM、13のDRAM、14
のゲートアレイ以外の部分に供給している電源を全て切
るようにしたものである。つまり、いくつかある電圧系
のなかのロジック系以外の電圧系を全て切るということ
に近い。
【0041】図8に本実施例のフローチャートを示す。
図8においてステップS100でACプラグが差し込ま
れたとする。ステップS101でロジック回路のみに電
源が供給される。ステップS102で各種タイマーやメ
モリーがリセットされる。ステップS103で温度推定
演算がスタートする。ステップS104で温度推定演算
サブルーチンで温度が計算され、戻ってくる。温度推定
サブルーチン内のフローチャートは後述する。
【0042】ステップS105で電源SWが入れられた
かチェックを行う。入れられていなかったら、温度推定
演算をそのまま続ける。ステップS106で電源SWが
入れられたことにより、全ての回路に電源が入る。ステ
ップS107で、今までステップS104で推定演算し
た温度の履歴を読み込む。ステップS108で温度履歴
により電源ONシーケンスのパラメーターを決定し、ス
テップS109で実行する。ここで、電源ONシーケン
スのパラメーターは、電源ON時に行う回復処理等のパ
ラメーターであり、このパラメーターに従って回復処理
を行う。
【0043】ステップS110で再度電源SWのチェッ
クを行い、ステップS111で温度推定演算を継続し、
ステップS112で印字信号を待つ。印字信号が来る
と、ステップS113で印字を開始し、ループの中でス
テップS110からステップS113を繰り返す。もし
ステップS110で電源SWが切られた場合はステップ
S114へ行き、キャピング処理等の電源OFFシーケ
ンスを行い、ステップS115で温度推定演算に必要な
電源以外をOFFする。そしてステップS104へ戻
り、以下同様の制御を繰り返す。
【0044】(温度演算制御)概略的には、ヘッドの温
度変化をヘッドの熱時定数と投入可能なエネルギーの範
囲内で予め計算したマトリックスで評価する事により演
算する。記録ヘッドの温度の挙動を演算推定する具体的
な手段は、以下の熱伝達の式に準じる。
【0045】・加熱時 △temp=a{1−exp[−m*T]} ……(1) ・加熱の途中から冷却 △temp=a{exp[−m(T−T1 )]−exp[−m*T]}……(2) 但し、temp;対象物の昇温温度 a;熱源による対象物の平衡温度 T;経過時間 m;対象物の熱時定数 T1 ;熱源を取り去った時間
【0046】記録ヘッドを集中常数系として扱えば、理
論的には上記(1)、(2) 式の組み合わせにより温度の挙動
を演算推定することは可能である。しかし、熱源がON
/OFFされる度、記録装置の場合は印字デューティー
に応じて上式(1)、(2) を展開していかねばならず、熱源
が頻繁にON/OFFされる系に於いては処理能力的に
実現が困難である。よって本発明では、演算処理を簡略
化するため、上式を以下のように展開し応用している。
【0047】<熱源ON後nt時間経過後の温度変動> a{1-exp[-m*n*t]} ------ <1> = a{exp[-m*t]-exp[-m*t]+exp[-2*m*t]-exp[-2*m*t]+ ……+exp[-(n-1)*m*t] -exp[-(n-1)*m*t]+1-exp[-n*m*t]} = a{1-exp[-m*t]} +a{exp[-m*t]-exp[-2*m*t]} +a{exp[-2*m*t]-exp[-3*m*t]} ……… +a{exp[-(n-1)*m*t]-exp[-n*m*t]} = a{1-exp[-mt]} ------ <2-1> +a{exp[-m*(2t-t)]-exp[-m*2t]} ------ <2-2> +a{exp[-m*(3t-t)]-exp[-m*3t]} ------ <2-3> ……… +a{exp[-m*(nt-t)]-exp[-m*nt]} ------ <2-n>
【0048】以上のように展開したことにより、<1> 式
が<2ー1>+<2-2>+<2-3>+----+<2-n>と一致する。ここで、 <2ーn> 式;時刻0からntまで加熱し、時刻tからnt
まで加熱をOFFした場合の、時刻ntに於ける対象物
の温度に等しい。
【0049】<2ー3> 式;時刻(n-3)tから(n-2)tまで加熱
し、時刻(n-2)tからntまで加熱をOFFした場合の、
時刻ntに於ける対象物の温度に等しい。
【0050】<2ー2> 式;時刻(n-2)tから(n-1)tまで加熱
し、時刻(n-1)tからntまで加熱をOFFした場合の、
時刻ntに於ける対象物の温度に等しい。
【0051】<2ー1> 式;時刻(n-1)tからntまで加熱した
場合の時刻ntに於ける対象物の温度に等しい。
【0052】上記式の合計が<1> 式に等しいということ
は、記録ヘッドの温度の挙動(昇温温度)を、単位時間
あたりに投入されたエネルギーによって昇温したヘッド
温度が、単位時間経過後毎に何度に降温していくかを求
め(各々の<2-1> 式、<2-2>式、--- 、<2-n> 式に相
当)、現在のヘッド温度は過去の各単位時間当あたりに
昇温した温度が現時点に於いて何度に降温しているかの
総和を求める(<2-1>+<2-1>+-----<2-n>)ことにより演
算推定することが可能になる。
【0053】また、ヘッドの昇降温の温度変化の演算時
間は、ヘッドの熱時定数と投入可能なエネルギーの範囲
内で予め計算したマトリックスを図9のように表化して
設定しているので、格段に減少させている。本実施例で
は印字dutyは2.5%刻み、単位時間(温度推定間
隔)は0.1秒とした。
【0054】尚、本実施例で使用するヘッドでは、経過
時間が60.0秒には単位時間あたりに昇温した温度は
ほぼ0℃に降温する為、60.1秒経過以降の降温テー
ブルは有していない。一方、熱伝導の遅い熱時定数を有
するヘッドの場合には、昇温温度が0℃に降温し、影響
がなくなるまでのテーブルを持つようにすることが好ま
しい。
【0055】本実施例では、上述したように、この温度
推定演算を電源が切られた状態でも継続するようにして
いる。
【0056】(PWM制御)次に、図面を参照して本実
施例の吐出量制御方法を詳細に説明する。図3は本発明
の一実施例にかかる分割パルスを説明するための図であ
る。同図において、VOPは駆動電圧、P1 は複数の分割
されたヒートパルスの最初のパルス(以下、プレヒート
パルスという)のパルス幅、P2 はインターバルタイ
ム、P3 は2番目のパルス(以下、メインヒートパルス
という)のパルス幅である。T1 ,T2,T3 はP1 ,
P2 ,P3 を決めるための時間を示している。駆動電圧
VOPは、この電圧を印加される電気熱変換体がヒータボ
ードと天板とによって構成されるインク液路内のインク
に熱エネルギーを発生させるために必要な電気エネルギ
ーを示すものの一つである。その値は電気熱変換体の面
積,抵抗値,膜構造や記録ヘッドの液路構造によって決
まる。分割パルス幅変調駆動法は、P1 ,P2 ,P3 の
幅で順次パルスを与えるものであり、プレヒートパルス
は、主に液路内のインクの発泡体積を制御するためのパ
ルスであり、本発明の吐出量制御の重要な役割を荷って
いる。このプレヒートパルス幅はその印加によって電気
熱変換体が発生する熱エネルギーによってインク中に発
泡現象が生じないような値に設定される。
【0057】インターバルタイムも、プレヒートパルス
と同様に主に液路内のインクの発泡体積を制御するため
の期間であり、本実施例の吐出量制御の重要な役割を荷
っている。メインヒートパルスは液路内のインク中に発
泡を生ぜしめ、吐出口よりインクを吐出させるためのも
のであり、その幅P3 は電気熱変換体の面積,抵抗値,
膜構造や記録ヘッドのインク液路の構造によって決ま
る。
【0058】例えば、図4(A)および(B)に示すよ
うな構造の記録ヘッドにおけるプレヒートパルスの作用
について説明する。同図(A)および(B)は、本発明
を適用可能な記録ヘッドの一構成例を示すそれぞれイン
ク液路に沿った概略縦断面図および概略正面図である。
同図において、電気熱変換体(吐出ヒータ)は上記分割
パルスの印加によって熱を発生する。この電気熱変換体
はこれに分割パルスを印加するための電極配線等ととも
にヒータボード上に配設される。ヒータボードはシリコ
ンにより形成され、記録ヘッドの基板をなすアルミ板に
よって支持される。天板には、インク液路等を構成する
ための溝が形成されており、天板とヒータボード(アル
ミ板)とが接合することによりインク液路や、これにイ
ンクを供給する共通液室が構成される。また、天板には
吐出口が形成され、それぞれの吐出口にはインク液路が
連通している。
【0059】図4に示される記録ヘッドにおいて、駆動
電圧 VOP=18.0(V),メインヒートパルス幅P
3 =4.114[μsec]とし、プレヒートパルス幅
P1を0〜3.000[μsec]の範囲で変化させた
場合、図5に示すような吐出量Vd [ng/dot]と
プレヒートパルス幅P1 [μsec]との関係が得られ
る。
【0060】図5は吐出量のプレヒートパルス依存性を
示す線図であり、図において、V0はP1 =0[μse
c]のときの吐出量を示し、この値は図4に示すヘッド
構造によって定まる。因に、本実施例でのV0は環境温度
TR =25℃の場合でV0 =18.0[ng/dot]
であった。図5の曲線aに示されるように、プレヒート
パルスのパルス幅P1 の増加に応じて、吐出量Vd はパ
スル幅P1 が0からP1LMTまで線形性を有して増加し、
パルス幅P1 がP1LMTより大きい範囲ではその変化が線
形性を失い、パルス幅P1MAXで飽和し最大となる。
【0061】このように、パルス幅P1 の変化に対する
吐出量Vd の変化が線形性を示すパルス幅P1LMTまでの
範囲は、パルス幅P1 を変化させることによる吐出量の
制御を容易に行える範囲として有効である。因に、曲線
aに示す本実施例ではP1LMT=1.87(μsec)で
あり、このときの吐出量はVLMT =24.0[ng/d
ot]であった。また、吐出量Vd が飽和状態となると
きのパルス幅P1MAXはP1MAX=2.1[μsec]であ
り、このときの吐出量VMAx =25.5[ng/do
t]であった。
【0062】パルス幅がP1MAXより大きい場合、吐出量
Vd はVMAX より小さくなる。この現象は上記範囲のパ
ルス幅を有するプレヒートパルスが印加されると電気熱
変換体上に微小な発泡(膜沸騰の直前状態)を生じ、こ
の気泡が消泡する前に次のメインヒートパルスが印加さ
れ、上記微小気泡がメインヒートパルスによる発泡を乱
すことによって吐出量が小さくなる。この領域をプレ発
泡領域と呼びこの領域ではプレヒートパルスを媒介にし
た吐出量制御は困難なものとなる。
【0063】図5に示すP1 =0〜P1LMT[μsec]
の範囲の吐出量とパルス幅との関係を示す直線の傾きを
プレヒートパルス依存係数と定義すると、プレヒートパ
ルス依存係数:KP は KP = ΔVdP / ΔP1 [ng/μsec・do
t] となる。この係数KP は温度によらずヘッド構造・駆動
条件・インク物性等によって定まる。すなわち、図5中
曲線b,cは他の記録ヘッドの場合を示しており、記録
ヘッドが異なるとその吐出特性が変化することが分か
る。このように、記録ヘッドが異なるとプレヒートパル
スP1の上限値P1LMTが異なるため、後述するように記
録ヘッド毎の上限値P1LMTを定めて吐出量制御を行う。
因に,本実施例の曲線aで示される記録ヘッドおよびイ
ンクにおいては、KP =3.209[ng/μsec・
dot]であった。
【0064】インクジェット記録ヘッドの吐出量を決定
する別の要因として、記録ヘッドの温度(インク温度)
がある。図6は吐出量の温度依存性を示す線図である。
同図の曲線aに示すように、記録ヘッドの環境温度TR
(=ヘッド温度TH )の増加に対して吐出量Vd は直線
的に増加する。この直線の傾きを温度依存係数と定義す
ると、温度依存係数:KT は KT = ΔVdT / ΔTH [ng/℃・dot] となる。この係数KT は駆動条件にはよらず、ヘッドの
構造・インク物性等によって定まる。図6においても他
の記録ヘッドの場合を曲線b,cに示す。因に本実施例
の記録ヘッドにおいてはKT =0.3[ng/℃・do
t]であった。
【0065】以上、図5および図6に示す関係を用いる
ことによって,本実施例にかかる吐出量制御を行うこと
ができる。吐出量制御の方法については複数のパルスの
オンタイム、オフタイムのまたはその組み合わせのいず
れを制御するものでも良い。
【0066】(温度演算、駆動時間設定、印字制御)次
に、図10、図11を用いて制御系の各流れを説明す
る。
【0067】図10は、温度演算、吐出の為のPWM駆
動値、及びサブヒータ駆動時間を設定するための割り込
みルーチンであり、図8のステップS107、S111
に対応する。本割り込みルーチンは50msec毎に発
生する。よって、印字中なのか休止中なのか、またサブ
ヒータの駆動が必要な環境なのか不要な環境なのかには
関係なく、常に50msec毎にPWM値、サブヒータ
駆動時間が更新される。
【0068】なお、上述の記録ヘッドは、厳密には多く
の熱伝導時間の異なる部材の組み合わせで構成されてい
るが、本実施例では、熱伝導に関するモデルに於いては
記録ヘッドを2つの熱時定数(以下、ショートレンジ、
ロングレンジという)で取り扱うこととする。
【0069】まず、50msecの割り込みがかかる
と、直前までの50msec間の印字duytが参照さ
れる(S2010)。但し、この時参照される印字du
tyとは(PWM制御)の項で説明した様に、実際に吐
出したドット数にPWM値毎の重み係数が掛け合わされ
た値である。該50msec間のdutyと過去0.8
秒間の印字履歴から熱源が吐出ヒータで、時定数がショ
ートレンジの部材群の昇温温度(△Tmh)を演算する
(S2020)。次に、同様に50msec間のサブヒ
ータの駆動dutyが参照され(S2030)、該50
msec間のサブヒータの駆動dutyと過去0.8秒
間のサブヒータの駆動履歴から熱源がサブヒータで、時
定数がショートレンジの部材群の昇温温度(△Tsh)
を演算する(S2040)。そして、後述するメインル
ーチンで計算されている、熱源が吐出ヒータで、時定数
がロングレンジの部材群の昇温温度(△Tmb)と、熱
源がサブヒータで、時定数がロングレンジの部材群の昇
温温度(△Tsb)を参照し、それらを加え合わせる事
によって(=△Tmh+△Tsh+△Tmb+△Ts
b)ヘッド温度を算出する(S2050)。
【0070】次に、目標温度を目標温度テーブルから設
定し(S2060)、ヘッド温度と目標温度との温度差
(△T)を求める(S2070)。該温度差△TとPW
Mテーブルから、△Tに応じた最適ヘッド駆動条件であ
るPWM値を設定する(S2080)。また、選択した
サブヒータテーブル(S2090)に基づいて、該温度
差△Tに応じた最適ヘッド駆動条件であるサブヒータ駆
動時間を設定する(S2100)。以上で、割り込みル
ーチンを終了する。
【0071】図11は印字制御のメインルーチンであ
り、図8のステップS113に対応する。ステップS3
010で印字命令が入ると過去1秒間の印字dutyを
参照する(S3020)。但し、この時参照される印字
dutyとは、(PWM制御)の項で説明した様に実際
に吐出したドット数にPWM値毎の重み係数が掛け合わ
された値である。該1秒間のdutyと過去512秒間
の印字履歴から熱源が吐出ヒータで、時定数がロングレ
ンジの部材群の昇温温度(△Tmb)を演算し、50m
sec後との割り込み時に用意に参照できるように定め
られたメモリー位置に格納更新する(S3030)。次
に、同様に1秒間のサブヒータの駆動dutyが参照さ
れ(S3040)、該1秒間のサブヒータの駆動dut
yと過去512秒間のサブヒータの駆動履歴から熱源が
サブヒータで、時定数がロングレンジの部材群の昇温温
度(△Tsb)を演算する。△Tmbを格納更新した場
合と同様、50msec後との割り込み時に用意に参照
できるように定められたメモリー位置に格納更新する
(S3050)。
【0072】そして、50msec毎の割り込みが入る
毎に更新されていくPWM値、及びサブヒータ駆動時間
に従って、まずサブヒータの駆動を行い(S306
0)、その後1行分の印字を行う(S3070)。
【0073】以上の様に、ヘッドに熱エネルギーを印加
するインクジェット記録装置に於いて、(1) ヘッド
の温度変動を、単位時間当たりの離散値の積み重ねとし
て扱う離散値積み重ね演算手段と、(2) 該離散値に
応じたヘッドの温度の温度変位を、投入可能なエネルギ
ーの範囲内で予め演算しておきテーブル化した既演算テ
ーブル手段と、(3) 該テーブルが単位時間当たりの
投入エネルギーと経過時間の2次元のマトリックスで構
成されている2次元テーブル構成手段と、(4) 該演
算アルゴリズムによって演算されたヘッド温度に応じて
ヘッドを昇温させるヒータ(サブヒータ)及び吐出ヒー
タの分割パルス幅変調駆動法(PWM駆動法)等による
ヘッド制御手段と、(5) 電源を切った状態でも記録
ヘッドの温度推定演算を継続し続ける方式を有したこと
により、 1、 前記応答性の問題を解消することが可能になる。
【0074】2、 前記完全に除去することが極めて困
難な電気的ノイズ等の温度センサーの測定誤差をなくす
ことが可能になる。
【0075】3、 前記温度センサーを設けることによ
る起因する直接的、間接的なコストアップの問題を解消
することが可能になる。
【0076】4、 電源のオン、オフ等の計算誤差を生
む外乱から解放されるためヘッド温度を正確に制御する
ことが可能となり吐出の安定化、及び吐出量の制御が可
能になる。また、誤差が無いことから、PWM制御など
サブヒーターのみならず吐出パルスを吐出不良にならず
直接変調できるため、ライン内の吐出制御が可能とな
り、1ライン内の濃度ムラやページ内の濃度ムラの解消
を図る事が可能となる。
【0077】更には、本実施例では温度センサーが不要
であり、また将来にヘッドに印加する投入エネルギーが
判っていれば、将来に亙ってのヘッドの温度の推移を予
測することができるので、実際のエネルギー印加前に各
種制御を行うことが可能となり、より適切な制御を行う
ことができる。また本アルゴリズムは、主には、既演算
テーブルの参照と、データの加算演算だけで温度演算が
可能なので、演算制御も簡易となる。
【0078】尚、本実施例に於いては、温度変動を予め
演算して作成したテーブルの時間軸は等差数列となって
いるが、必ずしも等差である必要はない。即ち、テーブ
ルの為のメモリーを節約する為に、温度変化の微少な領
域では既演算テーブルの時間軸を荒く設定しておき、各
単位時間の昇降温データは前後のデータから演算推定す
る手段であっても良い。
【0079】〔実施例2〕実施例1に於いては電源スイ
ッチを切った状態では計算を継続出来たが、電源プラグ
を抜いた状態では計算の継続が出来なかった。実施例2
においては電源プラグを抜かれても内蔵のバッテリーに
より計算を継続可能としたものである。これにより不意
の停電や、誤って電源プラグを抜いてしまった場合でも
電源再投入時に計算誤差が生じない様にしたものであ
る。バッテリーは計算持続時間が記録ヘッドの温度が環
境温度に近くなるレベルまでの持続時間が有れば良く、
短いもので60秒、熱容量が大きく冷めにくいものでも
30分程度の持続時間が有るものを内蔵し通常は自動的
に充電して於いてAC電源が切れた時にバックアップ用
として働けば良い。その時間を越して電源が再投入され
た場合は、すでに記録ヘッドの温度が環境温度と同一化
していると見なせる為に、計算の続行が不可能になって
いても問題無く再印字が可能となる。このようにするこ
とによりバッテリーのサイズをいたずらに大きくするこ
と無く、内蔵することが可能となり小型のデスクトップ
プリンターでも採用することが可能となる。
【0080】〔実施例3〕実施例2に於いては小型のデ
スクトッププリンターを想定していたが、可搬型のノー
トブックタイプのプリンター等では元々大型の充電式バ
ッテリーを屋外でのプリンターの使用を考慮して内蔵さ
せている。そのために実施例2の様にわざわざ計算持続
用のバッテリーを内蔵させなくても同様のことが可能と
なる。しかしそのままいつまでも計算を継続し続けると
バッテリーがやはり数日で放電しきってしまうために、
図13に示すように一定時間で温度演算用の演算装置の
電源も切れるようにしたものである。その切れる目安と
しては前述の様にその記録装置に登載される記録ヘッド
の熱容量に合わせて想定される最大時間を入力させてお
けば良い。
【0081】また、別の方法として電源を切った時点で
の過去の温度履歴から将来何分間経過すれば記録ヘッド
の温度が環境温度とほぼ同一化するかをその時点で計算
し、計算された時間にタイマーをセットし、タイマーが
カウントアップするまで計算を継続するようにしても良
い。このように計算処理で温度を推定する方式を採用し
ているために過去の熱の蓄積度に応じて変化してしまう
冷却カーブに対応して電源を切った瞬間に計算してしま
うことにより将来の電源を切るタイミングが瞬時に計算
可能となる。
【0082】〔実施例4〕また、別の方法としては図1
4に示すように電源を切った瞬間から温度計算のアルゴ
リズムの中に温度判定のサブルーチンを割り込ませるこ
とにより、環境温度との偏差がある値よりも小さくなっ
た時点で演算処理用の電源を切るようにしても同様の効
果が得られる。
【0083】〔実施例5〕本実施例は、電源を切った後
の期間内の過去の平均ヘッド温度を推定して、平均ヘッ
ド温度に応じて再電源投入時の回復手段を作動させるも
ので、図8のステップS108、S109の具体例を示
すものである。本実施例で平均ヘッド温度に応じて制御
する回復手段は、再電源投入時、吐出の安定化を図るた
めに印字前に行う予備吐出およびワイピングである。予
備吐出は、インクジェット技術では周知の如く、ノズル
口からのインクの蒸発によって生ずる不吐出や濃度変化
などを防止する目的で行われるものである。インクの蒸
発がヘッド温度によって異なることに着目して、本実施
例では平均ヘッド温度に応じて最適の予備吐出条件を設
定して時間的にあるいはインク消費の面から効率的な予
備吐出を行うものである。
【0084】本実施例の主たる構成要素であるオープン
ループ温度制御、すなわち本体に設けた基準温度センサ
の検出温度と過去の印字dutyとからその時点の温度
を算出・推定する方式では、本実施例で必要となる過去
の所定期間のヘッドの平均温度を容易に得ることができ
る。インクの蒸発は各々の時点でのヘッド温度に関係し
ており、所定期間のインク蒸発の総量はその期間の平均
ヘッド温度と強い相関があることに本実施例では着目し
た。一方、ヘッドの温度を直接検出する方式では、各々
の時点のヘッド温度に応じてリアルタイムで制御するの
は比較的容易であるが、本実施例の制御に必要な過去の
平均ヘッド温度を得るためには特別な記憶・演算回路が
必要となる。
【0085】本実施例で制御するもう一つの吐出安定化
手段であるワイピングは、オリフィス形成面上に付着し
たインクや水蒸気などの不要な液体や、紙粉やほこりな
どの固形異物を除去する目的で行うものである。本実施
例では、インクなどによる濡れ量がヘッドの温度によっ
て異なること、さらにはインクや異物の除去を難しくす
る濡れの蒸発がヘッド温度(オリフィス形成面の温度)
に関係することに着目して、ヘッドの過去の平均温度に
応じて再電源投入時に最適なワイピング間隔を設定する
ことにより効率的なワイピングを行うものである。ワイ
ピングに関係する上記の濡れ量や濡れの蒸発は、ワイピ
ングを実施する時点のヘッド温度よりも過去のヘッドの
平均温度の方が相関が強いので、本実施例のヘッド温度
推定手段が好適である。
【0086】〔実施例6〕本実施例では、実施例4と同
様、平均ヘッド温度の推定に基づく回復制御の例とし
て、比較的長時間に亘る過去の平均ヘッド温度の推定値
に応じた吸引回復の例を示すもので、図8のステップS
108、S109の他の具体例を示すものである。イン
クジェット記録装置の記録ヘッドはノズル口でのメニス
カス形状安定化の目的で、ノズル口で負の水頭圧になる
ように構成する場合がある。インク流路の不如意な気泡
はインクジェット記録装置における各種の問題の原因と
なるが、負の水頭圧に維持された系では、特に問題とな
り易い。
【0087】すなわち、記録動作を行わなくても単純に
放置するだけで、インク中の溶存気体の解離や流路構成
部材を介してのガス交換などにより、正常な吐出の障害
となる気泡が流路中に成長してきて問題となる。吸引回
復手段はそうした流路中の気泡やノズル口先端部で蒸発
により増粘したインクの除去を目的として用意されるも
のである。インクの蒸発は前述の如くヘッドの温度によ
り変化するが、流路中の気泡の成長はさらにヘッド温度
の影響を受け易く高温ほど発生しやすい。本実施例で
は、図12に示す如く、過去12時間の平均ヘッド温度
に応じて吸引回復の間隔を設定しており、平均ヘッド温
度が高いほど頻繁に吸引回復を行うようにしている。
【0088】なお、上記実施例1で説明した様に、ヘッ
ド温度は現時点での推定温度に限らず将来のヘッド温度
をも容易に予測できる。よって、将来の吐出状況も加味
して最適吸引回復制御を設定する様にしても良い。
【0089】このように電源オフ時にも温度計算をし続
けることによりヘッドの温度にたいする履歴がわかるこ
とになり、再電源投入時に最適な回復制御を行うことが
可能となる。
【0090】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用する方式の記録ヘッド、記録
装置に於いて、優れた効果をもたらすものである。
【0091】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを
発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、結
果的にこの駆動信号に一対一対応し液体(インク)内の
気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成長,収
縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させ
て、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパ
ルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわ
れるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が
達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号と
しては、米国特許第4463359号明細書、同第43
45262号明細書に記載されているようなものが適し
ている。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の
米国特許第4313124号明細書に記載されている条
件を採用すると、更に優れた記録を行なうことができ
る。
【0092】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応せる構成を開
示する特開昭59年第138461号公報に基づいた構
成としても本発明は有効である。
【0093】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、電
源オフ後も正確な温度推定演算をし続けることにより投
入エネルギーに対する対象物の温度変化を、対象物に温
度センサ−を設けることなく演算推定し続けることがで
きるので計算の誤差が発生することなく適時正確にに対
象物の温度を求めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が実施もしくは適用される好適なインク
ジェット記録装置の構成を示す斜視図である。
【図2】交換可能なカ−トリッジを示す斜視図である。
【図3】分割パルス幅変調駆動法の説明図である。
【図4】本発明を適用可能な記録ヘッドの一構成例を示
すそれぞれインク液路に沿った概略縦断面図および概略
正面図である。
【図5】吐出量のプレヒートパルス依存性を示す線図で
ある。
【図6】吐出量の温度依存性を示す線図である。
【図7】制御回路の概略のブロック図である。
【図8】本発明の一実施例の制御のフローチャートであ
る。
【図9】一実施例の温度演算テーブルである。
【図10】温度演算、PWM駆動値及びサブヒータ駆動
時間を設定するための割り込みルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図11】印字制御ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図12】本発明の他の実施例の平均ヘッド温度に応じ
た予備吐出の間隔、予備吐出数及びワイピングの間隔を
示すテーブルである。
【図13】本発明の他の実施例のフローチャートであ
る。
【図14】本発明の他の実施例のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10 インターフェイス 15 ヘッドドライバー 16、17 モータードライバー 18 記録ヘッド 19 搬送モータ 20 キャリアモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 喜一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岩崎 督 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 錦織 均 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 矢野 健太郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/05

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録を行うに際し温度変動を伴う記録ヘ
    ッドを用いる記録装置において、 前記記録ヘッドにエネルギーを投入するエネルギー投入
    手段と、 前記記録ヘッドに単位時間あたりに投入するエネルギー
    供給に基づいて、前記記録ヘッドの温度変動を演算する
    温度演算手段と、 を具備し、 前記温度演算手段を電源スイッチオフ後でも動作させ、
    前記演算を継続させておくことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記演算手段は演算処理回路に含まれ、 該演算処理回路は電源スイッチオフの状態で少なくとも
    前記演算に必要な部分の電源が切れない回路構成である
    ことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段は演算処理回路に含まれ、 該演算処理回路は電源スイッチオフの状態で少なくとも
    前記演算に必要な部分の電源が所定時間切れない回路構
    成であることを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記所定時間は前記記録ヘッドの昇温が
    一定のレベルまで低下する時間に応じて決められること
    を特徴とする請求項3記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 環境温度を測定する環境温度測定手段を
    有し、 該環境温度測定手段によって測定された環境温度と、前
    記温度演算手段によって演算されている温度変動に基づ
    いて、電源再投入時に前記記録ヘッドを制御可能とする
    吐出制御手段を具備したことを特徴とする請求項1記載
    の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記吐出制御手段は、記録ヘッド制御手
    段が吐出ヒーターに与える吐出パルス、または吐出に至
    らないパルス、または前記記録ヘッド内にある保温用ヒ
    ーターに与えるパルスの少なくとも1つを制御するもの
    であることを特徴とする請求項5記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 熱エネルギーを用いて吐出口からインク
    を吐出して記録を行う記録ヘッドと、 環境温度を測定する温度測定手段と、 前記記録ヘッドの熱時定数と基準期間における前記記録
    ヘッドへのエネルギー供給に基づいて、前記記録ヘッド
    の温度変動を演算する温度演算手段と、 この温度演算手段によって演算された温度変動と前記温
    度測定手段によって測定された環境温度に基づいて、前
    記記録ヘッドの温度を予測する予測手段と、 電源スイッチオフ後もこの予測手段によって予測された
    予測温度に応じて、再び電源スイッチオン時の吐出安定
    化制御を行う吐出安定化制御手段を具備したことを特徴
    とする記録装置。
  8. 【請求項8】 前記吐出安定化制御手段は、前記記録ヘ
    ッドの回復処理を前記予測温度に応じた条件で行うこと
    を特徴とする請求項7記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記吐出安定化制御手段は、前記記録ヘ
    ッドの予備吐出を前記予測温度に応じた条件で行うこと
    を特徴とする請求項7記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 前記吐出安定化制御手段は、前記記録
    ヘッドの吸引回復を前記予測温度に応じた条件で行うこ
    とを特徴とする請求項7記載の記録装置。
  11. 【請求項11】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーによ
    ってインクに状態変化を生起させ、該状態変化に基いて
    インクを吐出させることを特徴とする請求項1乃至10
    のいずれかに記載の記録装置。
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