JP3260252B2 - ロータリードレッサ - Google Patents

ロータリードレッサ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、WA、GCなどの研削
砥石、あるいはCBN(立方晶窒化ホウ素)などの超砥
粒砥石のドレッシングに用いられるロータリードレッサ
に関する。さらに詳しくは、本発明は、ダイヤモンド砥
粒の集中度が低く、研削抵抗が低く切れ味が良好で、研
削焼けを生ずることなく、精度よく研削を行うことを可
能とする反転式の電鋳ロータリードレッサに関する。
【0002】
【従来の技術】ロータリードレッサは、ロール外周面に
ダイヤモンド砥粒を埋め込み固定した回転式のドレッサ
で、ドレッサを回転させながら研削砥石に押し当てるこ
とにより研削砥石にドレッサの形状を転写するものであ
る。ロータリードレッサは、ドレッシング時間を大幅に
短縮することができ、ドレッシング精度の再現性が高
く、高度な自動化が容易であり、研削コストを低減する
ことができるので、広く使用されるようになっている。
ロータリードレッサは、その製法から焼結ロータリード
レッサと電鋳ロータリードレッサに分けられる。焼結ロ
ータリードレッサは、ドレッサの外周面にダイヤモンド
砥粒を緻密に手植えしたのち焼結金属で固着したもの
で、耐久性にすぐれているが、精細な形状のものは製作
しがたい。電鋳ロータリードレッサは、ダイヤモンド砥
粒を電気メッキ法により金属で固着したものであり、製
造工程での温度が焼結に比べ低いため、精密に仕上げた
母型の形状をそのまま表面に反転することができるの
で、精細な形状のものを高精度に製作することができ
る。電鋳ロータリードレッサは、通常ダイヤモンド砥粒
を母型内周面に充填し、電気メッキによりダイヤモンド
砥粒の一層分を母型内周面に仮固定したのち余剰のダイ
ヤモンド砥粒を除去し、さらに電気メッキにより電鋳し
てダイヤモンド砥粒を固着する。そのため、ダイヤモン
ド砥粒は一層分が密に充填し、集中度が非常に高く15
0〜200(6.6〜8.8ct/cm3)にも達する。こ
のように砥粒間隔が小さいと、研削砥石への切り込みが
かかりにくく、砥石表面の砥粒が切れ刃の少ない平らな
状態となり、結果として研削抵抗が高くなるという問題
があった。ロータリードレッサのダイヤモンド砥粒の集
中度を調整し、性能を向上するために、これまでにいく
つかの方法が試みられている。例えば、特公昭53−1
1112号公報には、ロータリードレッサの外周表面に
凹溝を設けることが提案されている。この方法によれ
ば、ロータリードレッサの外周表面の平均的な集中度は
低下するが、ダイヤモンド砥粒が存在する部分の集中度
は依然として高く、上記の問題を解決するには至らな
い。特公昭62−47669号公報には、型壁に予めガ
ラス玉などを手で植えつけておき、補填法によるダイヤ
モンド砥粒がガラス玉の占める面積分だけ少なくセット
されることにより集中度を調整する方法が提案されてい
る。この方法では、ガラス玉などの植えつけは接着剤を
使用して手作業で行うため、非常に手間がかかる上に、
粒度の細かいダイヤモンド砥粒には適用できず、さらに
依然としてダイヤモンドが密集する部分が残る点も問題
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ダイヤモン
ド砥粒の集中度を任意に調整し、ダイヤモンド砥粒間隔
を広げることにより、研削砥石への切り込みがかかりや
すくドレッシングの際の抵抗が減少し、砥石表面におい
ても砥粒の間隔が広がり、被削材との間の研削抵抗が減
少し、良好な研削を行うことができるロータリードレッ
サを提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ダイヤモンド砥
粒と無機物粒子を混合して母型内面に充填し、電気メッ
キによりダイヤモンド砥粒と無機物粒子を固着すること
により、任意の集中度を有するロータリードレッサを得
ることができることを見いだし、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(1)
ダイヤモンド砥粒と無機物粒子を混合して母型内周面に
充填し、電気メッキによって母型内周面に一層分を仮固
定したのち余剰のダイヤモンド砥粒と無機物粒子を除去
し、さらに電気メッキにより電鋳してダイヤモンド砥粒
と無機物粒子を固着し、鉄芯金を母型中央部に固定し、
母型を除去してなることを特徴とするロータリードレッ
サ、(2)無機物粒子がガラス粒子である第(1)項記載
のロータリードレッサ、(3)無機物粒子がダイヤモン
ド砥粒に厚さ10〜100μmの無機質のコーティング
を施したものである第(1)項記載のロータリードレッ
サ、(4)無機物粒子の密度が3.0〜4.0g/cm3
あり、無機物粒子の粒度とダイヤモンド砥粒の粒度の差
がJIS B 4130に定める粒度の種類の上下1水準
以内である第(1)〜(3)項記載のロータリードレッサ、
及び、(5)ダイヤモンド砥粒と無機物粒子の重量比
が、1:0.05ないし1:2である第(1)〜(4)項記
載のロータリードレッサ、を提供するものである。
【0005】本発明において、ダイヤモンド砥粒と混合
する無機物粒子は、電気絶縁性を有するものであれば特
に制限なく使用することができる。このような無機物粒
子としては、例えば、ガラス、炭化珪素、窒化珪素、ア
ルミナ、ジルコニアなどの粒子を挙げることができ、さ
らにダイヤモンド砥粒に無機質のコーティングを施した
ものも使用することができる。これらの無機物粒子の中
で、ガラス及びダイヤモンド砥粒に無機質のコーティン
グを施したものを好適に使用することができる。ガラス
は、通常等方性であり、周期表にある90種類以上の元
素をその構造中に取り込み、非化学量論的な組成のガラ
スを形成することができるので、その密度を広い範囲に
わたって選択することができる。本発明に使用するガラ
スとしては、ソルダーガラスが特に好適である。ダイヤ
モンド砥粒に無機質のコーティングを施したものは、ダ
イヤモンド砥粒とその形状及び密度が近似しているの
で、特に好適に使用することができる。ダイヤモンド砥
粒に無機質のコーティングを施す方法には特に制限はな
く、例えば、スパッタリングなどによりガラスなどをコ
ーティングすることができる。無機質のコーティングの
厚さは、10〜100μmであることが好ましく、10
〜60μmであることがより好ましく、10〜30μm
であることがさらに好ましい。無機質のコーティングの
厚さが10μm未満であると、コーティングが除去され
てダイヤモンド砥粒が露出し、ロータリードレッサの集
中度が上昇するおそれがある。無機質のコーティングの
厚さが100μmを超えると、コーティングに要する費
用が嵩む。
【0006】本発明において、ダイヤモンド砥粒と混合
する無機物粒子は、ダイヤモンド砥粒と、密度、粒度及
び形状が類似したものであることが好ましい。ダイヤモ
ンドの密度は、通常3.15〜3.53g/cm3であるの
で、混合する無機物粒子の密度は、3.0〜4.0g/cm
3であることが好ましく、3.2〜3.8g/cm3であるこ
とがより好ましく、3.4〜3.6g/cm3であることが
さらに好ましい。混合する無機物粒子の密度が3.0g
/cm3未満であっても、4.0g/cm3を超えても、ダイ
ヤモンド砥粒と無機物粒子の均一な混合が困難になり、
ロータリードレッサ表面においてダイヤモンド砥粒と無
機物粒子が均一に分布しないおそれがある。本発明にお
いて、ダイヤモンド砥粒と混合する無機物粒子の粒度
は、無機物粒子とダイヤモンド砥粒の粒度の差が、JI
S B 4130-1982の表1に定める粒度の種類の上下
1水準以内であることが好ましい。例えば、使用するダ
イヤモンド砥粒の粒度が30/40であれば、混合する
無機物粒子の粒度は20/30、30/40又は40/
50であることが好ましく、使用するダイヤモンド砥粒
の粒度が60/80であれば、混合する無機物粒子の粒
度は50/60、60/80又は80/100であるこ
とが好ましい。無機物粒子とダイヤモンド砥粒の粒度の
差が、JIS B 4130の表1に定める粒度の種類の
上下2水準以上であると、ダイヤモンド砥粒と無機物粒
子の均一な混合が困難になり、ロータリードレッサ表面
においてダイヤモンド砥粒と無機物粒子が均一に分布し
ないおそれがある。粒度の異なる2種以上のダイヤモン
ド砥粒を混合して使用するときは、混合する無機物粒子
も2種以上とし、それぞれのダイヤモンド砥粒の粒度と
の差がJIS B 4130の表1に定める粒度の種類の
上下1水準以内であるものを選定する。混合する無機物
粒子の粒度は、JIS B 4130に準じて測定するこ
とができる。
【0007】本発明において、ダイヤモンド砥粒と混合
する無機物粒子の形状は、ダイヤモンド砥粒の形状と類
似したものであることが好ましい。天然ダイヤモンド砥
粒は、ダイヤモンド原石の粉砕によりつくられ、ブロッ
キー状のラウンド、針状のニードル、立方体状のキュー
ブ、平面状のフラットのいずれかの形状を有している。
また、合成ダイヤモンド砥粒には、いわゆるブロッキー
と呼ばれるずんぐりした形状のものが多い。ダイヤモン
ド砥粒と混合する無機物粒子の形状は、無機物粒子を粉
砕により得る場合は、その原料の等方性又は異方性及び
破砕方法などにより、ある程度制御することが可能であ
り、顕微鏡による観察などにより適切なものを選ぶこと
ができる。粉砕により得られたダイヤモンド砥粒に、真
球状の無機物粒子を混合するようなことは好ましくな
く、ロータリードレッサ表面においてダイヤモンド砥粒
と無機物粒子が均一に分布しないおそれがある。本発明
において、ダイヤモンド砥粒と無機物粒子の重量比は、
1:0.05〜1:2であることが好ましく、1:0.2
〜1:1.5であることがより好ましく、1:0.3〜
1:1.1であることがさらに好ましい。ダイヤモンド
砥粒と無機物粒子の重量比が1:0.05を超えるほど
ダイヤモンド砥粒の量が多くなると、無機物粒子により
ダイヤモンド砥粒の集中度を下げるという本発明の効果
が顕著でなくなる。ダイヤモンド砥粒と無機物粒子の重
量比が1:2未満であるほどダイヤモンド砥粒の量が少
なくなると、ロータリードレッサ表面のドレッシングに
作用するダイヤモンド砥粒の量が少なくなる。
【0008】本発明のロータリードレッサを製造するた
めには、ダイヤモンド砥粒と無機物粒子を混合して母型
内周面に充填する。母型内周面に充填する方法には特に
制限はなく、メッキ浴内に浸漬した母型の内周面にダイ
ヤモンド砥粒と無機物粒子の混合物を充填することがで
き、あるいは母型の内周面にダイヤモンド砥粒と無機物
粒子の混合物を充填下のち静かにメッキ浴内に浸漬する
ことができる。操作としては、メッキ浴内に浸漬した母
型の内周面にダイヤモンド砥粒と無機物粒子の混合物を
充填する方が容易であるが、ダイヤモンド砥粒と無機物
粒子の密度、粒径、形状などの差が比較的大きいとき
は、母型の内周面にダイヤモンド砥粒と無機物粒子の混
合物を充填したのち静かにメッキ浴内に浸漬すればダイ
ヤモンド砥粒と無機物粒子の分離を防ぐことができる。
内周面にダイヤモンド砥粒と無機物粒子を充填した母型
は陰極に接続し、メッキ液に陽極を接続して、電気メッ
キを行う。メッキする金属は、ダイヤモンド砥粒と無機
物粒子を仮固定することができるものであれば特に制限
なく使用することができるが、例えば、ニッケル、銅、
クロムなどを好適に使用することができる。ダイヤモン
ド砥粒と無機物粒子の一層分が仮固定され、母型内周面
より脱落しない状態になれば、余剰のダイヤモンド砥粒
と無機物粒子を母型内周面より除去し、さらに電気メッ
キを続けてダイヤモンド砥粒と無機物粒子を電鋳により
固着する。
【0009】ダイヤモンド砥粒と無機物粒子の電鋳によ
る固着が終われば、鉄芯金を母型中央部に固定する。鉄
芯金を固定する方法には特に制限はなく、例えば、低熔
融合金で固定することができ、あるいは、エポキシなど
の耐熱性接着剤、あるいは樹脂などで充填固定すること
ができる。鉄芯金を固定したのち、母型を除去しロータ
リードレッサ形状に仕上げ、最終的にA、WAなどの砥
石でロータリードレッサ表面のダイヤモンド砥粒を露出
させ、ロータリードレッサを得る。図1は、本発明のロ
ータリードレッサの一態様の部分断面図である。ロータ
リードレッサのダイヤ表面には、ダイヤモンド砥粒1と
無機物粒子2が均等に混在した状態で一層分配列され、
ダイヤモンド砥粒の集中度が低くなっている。ダイヤモ
ンド砥粒と無機物粒子は電鋳により形成された金属層3
により固着され、金属層は低熔融合金4により鉄芯金5
に固定されいる。また、図2は、本発明のロータリード
レッサの他の一態様の部分断面図である。本図において
は、図1の無機物粒子の代わりに、無機質のコーティン
グを施したダイヤモンド砥粒6が使用されている。本発
明のロータリードレッサは、従来の電鋳ロータリードレ
ッサでは考えられなかった低集中度、例えば、集中度1
00(4.4ct/cm3)や集中度75(3.3ct/c
m3)のものをダイヤモンド砥粒のむらなく製造すること
ができ、しかも加工物に合わせて集中度を自由に調節す
ることができる。本発明のロータリードレッサで焼成砥
石をドレッシングするときに、除去された無機物粒子又
は無機質のコーティングの表面積部分の加わった切り込
み量をかけることができ、結果として、本発明のロータ
リードレッサでドレッシングされたWA、CBNなどの
砥石による研削抵抗や研削音が下がり、被削物の研削焼
けも少なくなる。
【0010】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 図3に示すネジ研削用の電鋳ロータリードレッサを製作
した。完成形状は、外形80mmで、外周面のピッチ1m
m、累積ピッチ30mm、角度60度、ネジ高さ0.65mm
である。外径150mm、内径80mmにピッチ1mm、累積
ピッチ30mm、角度60度、ネジ高さ0.65mmの形状
を有する母型を、ニッケルメッキ浴に浸漬し、粒度60
/80、密度3.50g/cm3の天然ダイヤモンド砥粒
と、粒度60/80、密度3.46g/cm3で、化学成分
がSiO2+PbO2+K2O+Na2O+CeO2である
ソルダーガラス粒子の重量比1:1の混合物を母型内周
面に充填した。次いで、電流密度1A/dm2で240分
間通電してダイヤモンド砥粒及びソルダーガラス粒子の
一層分を仮固定し、その後余剰のダイヤモンド砥粒及び
ソルダーガラス粒子を除去し、さらに電流密度2A/dm
2で90時間ニッケルメッキを継続し、厚さ約3mmのメ
ッキ層を形成した。その後、母型の内部に鉄(S45
C)芯金を設置し、母型ニッケル面と鉄芯金の間隙に低
熔融合金を200℃で流し込み、冷却して固定した。母
型部分を切削除去した後、ホワイトアランダム砥石#3
20でロータリードレッサの表面のダイヤを露出させ、
集中度75のロータリードレッサを得た。この電鋳ロー
タリードレッサでドレスした焼成砥石を使用して研削抵
抗を調べた。なお、試験条件は下記の通りである。 ロータリードレッサ仕様:90D−36T−30H (ネジ形状、角度60度、ピッチ1mm、累積ピッチ30mm) 研削盤: 円筒研削盤 砥石仕様: 355D−16T−127H WA320J ドレッシング条件:ロータリードレッサ回転速度 1500min-1 砥石回転速度 1895min-1 周速比 +0.2(ダウンカット) 切り込み速度 0.4mm/分 切り込み量 0.05mmφ 研削条件: 砥石回転速度 1895min-1 被削物回転速度 939min-1(アップカット) 切り込み速度 0.2mm/分 切り込み量 0.02mmφ 被削物 材質S45C 90D−8T−30H 研削抵抗は、法線抵抗が3.1N/mm、接線抵抗が2.2
N/mmであった。 実施例2 天然ダイヤモンド砥粒とソルダーガラス粒子の混合物の
重量比が1:0.5であること以外は、実施例1と全く
同じ操作を繰り返し、集中度100のロータリードレッ
サを得た。このロータリードレッサを用いて、実施例1
と同じ試験を行ったところ、研削抵抗は、法線抵抗が
7.1N/mm、接線抵抗が8.8N/mmであった。 比較例1 天然ダイヤモンド砥粒とソルダーガラス粒子の混合物の
代わりに、天然ダイヤモンド砥粒のみを用いたこと以外
は、実施例1と全く同じ操作を繰り返し、集中度150
のロータリードレッサを得た。このロータリードレッサ
を用いて、実施例1と同じ試験を行ったところ、研削抵
抗は、法線抵抗が7.4N/mm、接線抵抗が9.4N/mm
であった。実施例1、2及び比較例1の結果をまとめ
て、第1表に示す。
【0011】
【表1】
【0012】従来の集中度150のロータリードレッサ
に比べ、本発明の集中度100のロータリードレッサで
は研削抵抗が95%に低下し、さらに集中度75のロー
タリードレッサでは研削抵抗が33%に顕著に低下し
た。 実施例3 図4に示すストレート形状の電鋳ロータリードレッサを
製作した。外径150mm、内径80mm、厚さ30mmの形
状を有する母型を、ニッケルメッキ浴に浸漬し、粒度3
0/40、密度3.50g/cm3の天然ダイヤモンド砥粒
と、粒度30/40、密度3.50g/cm3の天然ダイヤ
モンド砥粒にスパッタリングによりソルダーガラスを厚
さ20μmにコーティングした粒子の重量比1:1の混
合物を母型内周面に充填した。次いで、電流密度1A/
dm2で240分間通電してダイヤモンド砥粒及びガラス
のコーティングを施したダイヤモンド砥粒の一層分を仮
固定し、その後余剰のダイヤモンド砥粒及びガラスのコ
ーティングを施したダイヤモンド砥粒を除去し、さらに
電流密度2A/dm2で90時間ニッケルメッキを継続
し、厚さ約3mmのダイヤモンド砥粒層を形成した。その
後、母型の内部に鉄(S45C)芯金を設置し、母型ニ
ッケル面と鉄芯金の間隙に低熔融合金を200℃で流し
込み、冷却して固定した。母型部分を切削式した後、ホ
ワイトアランダム砥石#320でロール表面をドレッシ
ングして集中度75のロータリードレッサを得た。この
電鋳ロータリードレッサでドレッシングした焼成砥石を
使用して研削抵抗を調べた。なお、試験条件は下記の通
りである。 ロータリードレッサ仕様:80D−30T−30H(ストレート形状) 研削盤: 円筒研削盤 砥石仕様: 焼成砥石 355D−30T−127H WA80J ドレッシング条件:ロータリードレッサ回転速度 1500min-1 砥石回転速度 1895min-1 周速比 +0.2(ダウンカット) 切り込み速度 0.4mm/分 切り込み量 0.05mmφ 研削条件: 砥石回転速度 1895min-1 被削物回転速度 939min-1(アップカット) 切り込み速度 0.2mm/分 切り込み量 0.02mmφ 被削物 材質S45C 80D−30T−30H 研削抵抗は、法線抵抗2.5N/mm、接線抵抗2.7N/
mmであった。 実施例4 天然ダイヤモンド砥粒とガラスのコーティングを施した
ダイヤモンド砥粒の重量比が1:0.5であること以外
は、実施例3と全く同じ操作を繰り返し、集中度100
のロータリードレッサを得た。このロータリードレッサ
を用いて、実施例3と同じ試験を行ったところ、研削抵
抗は、法線抵抗が5.6N/mm、接線抵抗が5.9N/mm
であった。 比較例2 ガラスのコーティングを施したダイヤモンド砥粒を混合
することなく、天然ダイヤモンド砥粒のみを用いたこと
以外は、実施例3と全く同じ操作を繰り返し、集中度1
50のロータリードレッサを得た。このロータリードレ
ッサを用いて、実施例3と同じ試験を行ったところ、研
削抵抗は、法線抵抗が6.6N/mm、接線抵抗が7.8N
/mmであった。実施例3、4及び比較例2の結果をまと
めて、第2表に示す。
【0013】
【表2】
【0014】従来の集中度150のロータリードレッサ
に比べ、本発明の集中度100のロータリードレッサで
は研削抵抗が80%に低下し、さらに集中度75のロー
タリードレッサでは研削抵抗が36%に顕著に低下し
た。
【0015】
【発明の効果】本発明のロータリードレッサは、ダイヤ
モンド砥粒の集中度を任意に調整することができ、ダイ
ヤモンド砥粒間隔を広げているので、研削砥石への切り
込みがかかりやすくドレッシングの際の抵抗が減少し、
砥石表面においても砥粒の間隔が広がり、被削材との間
の研削抵抗が減少し、良好な研削を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のロータリードレッサの一態様
の部分断面図である。
【図2】図2は、本発明のロータリードレッサの他の一
態様の部分断面図である。
【図3】図3は、実施例1において製作したネジ研削用
の電鋳ロータリードレッサの部分断面図である。
【図4】図4は、実施例3において製作したストレート
形状の電鋳ロータリードレッサの部分断面図である。
【符号の説明】
1 ダイヤモンド砥粒 2 無機物粒子 3 金属層 4 低熔融合金 5 鉄芯金 6 無機質のコーティングを施したダイヤモンド砥粒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−111682(JP,A) 特開 昭54−29189(JP,A) 特開 昭63−144963(JP,A) 特開 昭58−186569(JP,A) 特公 昭46−21157(JP,B1) 特公 昭62−47669(JP,B1) 特公 昭51−13918(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 53/14 B24D 3/00 330 B24D 3/00 340 B24D 3/06 B24D 5/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダイヤモンド砥粒と無機物粒子を混合して
    母型内周面に充填し、電気メッキによって母型内周面に
    一層分を仮固定したのち余剰のダイヤモンド砥粒と無機
    物粒子を除去し、さらに電気メッキにより電鋳してダイ
    ヤモンド砥粒と無機物粒子を固着し、鉄芯金を母型中央
    部に固定し、母型を除去してなることを特徴とするロー
    タリードレッサ。
  2. 【請求項2】無機物粒子がガラス粒子である請求項1記
    載のロータリードレッサ。
  3. 【請求項3】無機物粒子がダイヤモンド砥粒に厚さ10
    〜100μmの無機質のコーティングを施したものであ
    る請求項1記載のロータリードレッサ。
  4. 【請求項4】無機物粒子の密度が3.0〜4.0g/cm3
    であり、無機物粒子の粒度とダイヤモンド砥粒の粒度の
    差がJIS B 4130に定める粒度の種類の上下1水
    準以内である請求項1〜3記載のロータリードレッサ。
  5. 【請求項5】ダイヤモンド砥粒と無機物粒子の重量比
    が、1:0.05ないし1:2である請求項1〜4記載
    のロータリードレッサ。
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