JP3259914B2 - 干渉膜形成用網目フィルタの製造方法及び干渉膜形成装置 - Google Patents

干渉膜形成用網目フィルタの製造方法及び干渉膜形成装置

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英男 山崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、平面あるいは球面を有する光学部品に均
一な蒸着物質の分布を施すことによって、この光学部品
に均一な光学特性を有する干渉膜を形成するために用い
られる干渉膜形成用網目フィルタの製造方法及びこの干
渉膜形成用網目フィルタを用いた干渉膜形成装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、カラーテレビジョン受像機はその普及に伴って
様々な形態が展開している。大型画面を有する受像機も
その一つであって、大型のブラウン管にカラー画像を再
生するものあるいは小型のブラウン管上に再生像を光学
系によってスクリーンに拡大投影するものなど商品とし
て種々のものが開発されている。カラーテレビジョン受
像機には通常赤、緑および青の色成分光を各々分担する
3本の受像管が用意され、その各々の受像管にはいわゆ
る電子管に対してガラス製の凸面を備えた光学ガラスに
ダイクロイック膜と呼ばれる光学薄膜、光導電膜及びAl
膜を積層配置したものが取り付けられている。これらの
積層膜は、いずれも電気的あるいは光学的に均質である
ことが要求され、特に凸面上に形成されるダイクロイッ
ク膜等の干渉膜は、その凸面形状のどの部分においても
光学的に同一のスペクトラム特性を有していることが必
要である。
【0003】 ここで、光学部品等の被蒸着物に蒸着物質を付着させ
る真空蒸着装置としては、被蒸着物が装着される保持機
構と蒸着源とを含むものであるが、その生産効率等の観
点から、できるだけ多数の被蒸着物を保持機構に装着さ
せるようにする。このために、種々の機構が実用化され
ているが、ドーム式の保持機構は多数の被蒸着物を保持
させることができる利点がある。このドーム式の保持機
構は、回転軸に連結したドームに被蒸着物としての光学
部品を多数着脱可能に保持させるようにしたものであ
り、このドームを回転させながら、蒸着源から蒸着物質
を蒸発っせて光学部品の表面に付着させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ドーム式の保持機構を内蔵させた真空蒸着
装置において、被蒸着物である光学部品に蒸着膜を形成
する場合、例えば受像管に干渉膜を形成する場合におい
ては、受像管に凸面形状となっていること、真空蒸着装
置内の蒸着源はほぼ点状となっており、このために蒸着
物質の蒸着装置内での分布が位置的あるいは面積的に非
均一であることに起因して、受像管等の光学部品の表面
に形成されるダイクロイック膜等の干渉膜の膜厚が均等
にはならず、このために干渉膜の光学的透過特性あるい
は反射特性が非均一となる。
【0005】 以上の問題点を解決するために選択的に蒸着密度を変
化させる方法が種々考えられている。例えば均一性を得
るために蒸着源と蒸着面との間にドームとは別個に蒸着
密度配分用のフィルタを配置するもの、遊星歯車機能の
原理を用いた蒸着密度をを制御するものなどがそれであ
る。しかしながら、いずれのやり方も機構が複雑でコス
ト高になるにもかかわらず効果が少なく、製造適性の高
い干渉膜の形成装置は未だ提案されていない。
【0006】 この発明は以上のような従来技術の欠点を鑑みてなさ
れたものであって、ドーム式の真空蒸着装置により光学
部品に干渉膜を形成するに当って、光学部品の表面に均
一な膜厚の干渉膜を形成し、所望とする光学的透過特性
あるいは反射特性を持たせることができるようにするこ
とにある。
【0007】 この発明はこのようは課題を解決するために、ドーム
に複数個配列した光学部品を真空装置内で蒸着を行うこ
とにより干渉膜を形成し、このように干渉膜を形成した
各光学部品の中央位置から周辺に向けて複数の位置に測
定位置を定めて、それぞれの測定位置で分光透過率を測
定し、各測定位置における光の透過率が実質的に同じと
なる波長を検出し、各測定位置での実質的に同じ透過率
を有する波長が最も短波長となる位置を基準として、こ
の短波長側が最も粗であり、長波長側に向けて漸次密と
なるように網目密度が変化する網目パターンをフィルタ
板に形成することをその特徴とするものである。
【0008】 また、球面あるいは平面を備える光学部品を真空蒸着
装置内に設けたドームに保持させて設け、真空蒸着装置
内に設置した蒸着源からの蒸着物質により光学部品表面
に干渉膜を形成する干渉膜形成装置としては、光学部品
の表面に均一な膜厚の干渉膜を形成するために、ドーム
の光学部品保持部に光学部品の表面から所定の間隔を置
いた位置に網目フィルタを設置し、この網目フィルタ
は、それを取り付けない状態で光学部品に干渉膜を形成
したときの分光透過率に基づいて、一定の透過率とした
ときに、透過波長が短波長側から長波長側に向けて密度
が増す網目パターンを形成したものを用いることをその
特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に従ってこの発明を
詳細に説明する。まず、第1図は、真空蒸着手段により
干渉膜が形成される光学部品と、網目フィルタとが、蒸
着装置のドーム内に組合せられて配置された状態を示
す。図において、1は光学部品、2はこの光学部品1の
凸面状の蒸着面、3は光学部品1を保持する治具であ
る。この保持治具3には網目フィルタ取り付け金具4が
連結固定され、網目フィルタ5が蒸着面2に対して一定
の間隔を置いて配置される。
【0010】 第2図は網目フィルタ5の平面図であって、図示のよ
うに中心において密で周辺において粗となるような網目
構造を有している。このような網目フィルタ5は、例え
ば鉄系の合金からなるフィルタ板を写真腐食させること
によって比較的簡単に準備することができる。
【0011】 以上のような組立体は第3図に示すようにドーム6に
多数取り付けられ、このドーム6はさらに真空蒸着装置
の蒸着槽7内に取り付けられる。蒸着槽7は周知の構成
であるので図示を省略してあるが、この蒸着装置が装備
している排気機構、加熱機構およびドーム6の回転駆動
機構を用いて、圧力、温度およびドーム回転数を必要な
一定条件に設定し、蒸着源8から光学部品に要求される
光学特性を与える干渉膜を形成する蒸着材料が定められ
た蒸着温度により蒸着を行うものである。
【0012】 このような構成によって蒸着が実施されるとき、上述
したような構成の網目フィルタ5の働きで、蒸着面2に
付着する膜厚は網目の密度に応じて変化する。すなわ
ち、網目の密度と相補的な関係を有する厚さに付着す
る。
【0013】 網目フィルタ5は次のようにして製作される。まず、
網目フィルタを使用しない状態で、つまり光学部品1の
蒸着面2を蒸着源8に直接対面させた状態で、この蒸着
面2に干渉膜を形成する。このようにして蒸着面2に形
成した干渉膜の分光透過率を測定する。測定は、例えば
第4図に示す位置10〜15というように、複数の位置で行
う。このようにして測定した分光透過率の測定結果を第
5図に示す。この測定結果から、一定の透過率を設定
し、この透過率における各位置の透過波長を検出すると
第6図に示したようになる。この第6図から明らかなよ
うに、中央10が最も長波長であり、周辺位置に向かうに
応じて短波長になる。
【0014】 以上の測定結果は、周辺から中央に向かって膜厚が漸
次厚くなっていることを意味している。そこで、この膜
厚を均一にするには、膜厚が最も薄い位置を基準とし
て、膜厚が厚くなる位置に向かって膜の付着量が漸次薄
くなるようにする。即ち、網目フィルタ5の網目パター
ンが第3図に示したように変化させて、短波長側から長
波長側に向けて密度を増す網目パターンとすれば良い。
以上の点を勘案して、各位置に対応する蒸着面2の面積
と網目フィルタ5の対応部分との面積との比を変化させ
て(第7図、フィルタ率と定義する)、このようなフィ
ルタ率の分布密度を有する網目フィルタ5を、周知の写
真腐食の方式で製作する。この網目フィルタ5を取り付
け金具4に取り付けた状態で蒸着を行うことによって、
所望の均一な蒸着物質の分布を有する光学部品を得るこ
とができる。
【0015】 第8図が、第7図のフィルタ率により実際に設計した
網目フィルタ5のパターンである。第9図がこの網目フ
ィルタ5を用いて光学部品1に形成した蒸着膜の第6図
に相当する位置と一定透過率を有する波長域との関係を
示す図である。
【0016】
【発明の効果】
以上詳しく述べたように、この発明によれば、蒸着装
置内での蒸着物質の分布が位置的あるいは面積的に非均
一であることから生じる蒸着干渉膜の光学的な透過特性
あるいは反射特性の非均一性を完全に解消でき、低コス
トで製造適性の高い干渉膜を光学部品に形成できる等の
優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の方法及び装置に用いる蒸着装置内に配置され
る網目フィルタと、光学部品との組立体の断面図であ
る。
【図2】 網目フィルタの平面図である。
【図3】 蒸着装置のドームの概略の側面図である。
【図4】 光学部品の測定点を示す平面図である。
【図5】 分光透過率の測定結果を示す線図である。
【図6】 各測定位置における一定透過率での波長を示す線図であ
る。
【図7】 フィルタ率を示す線図である。
【図8】 図7のフィルタ率に応じて形成した網目フィルタの平面
図である。
【図9】 フィルタ率を変化させたときに得られる第5図に対応す
る波長域を位置との関係で示す線図である。
【符号の説明】
1……光学部品 2……蒸着面 3……保持治具 4……網目フィルタ取り付け金具 5……網目フィルタ 6……ドーム 7……蒸着槽 8……蒸着源 10〜15……光学部品上の測定点

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】球面あるいは平面を備える光学部品を真空
    蒸着装置内に設けたドームに保持させ、この真空蒸着装
    置内に設置した蒸着源からの蒸着物質により前記光学部
    品表面に干渉膜を形成する際に、前記光学部品の表面に
    均一な膜厚の干渉膜を形成するために、光学部品に対し
    て一定の間隔を置いて配置される干渉膜形成用網目フィ
    ルタの製造方法であって、 前記ドームに複数個配列した前記光学部品に前記真空装
    置内で前記蒸着源に対して直接対面させた状態で干渉膜
    を形成し、 このように干渉膜を形成した前記各光学部品の中央位置
    から周辺に向けて複数の位置に測定位置を定めて、それ
    ぞれの測定位置で分光透過率を測定し、 前記各測定位置における光の透過率が実質的に同じとな
    る波長を検出し、 前記各測定位置での実質的に同じ透過率を有する波長が
    最も短波長となる位置を基準として、この短波長側が最
    も粗であり、長波長側に向けて漸次密となるように網目
    密度が変化する網目パターンをフィルタ板に形成する ことを特徴とする干渉膜形成用網目フィルタの製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記フィルタ板は鉄系の合金を用い、前記
    網目パターンは写真腐食により形成することを特徴とす
    る請求項1記載の干渉膜形成用網目フィルタの製造方
    法。
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JP6333560B2 (ja) * 2014-01-23 2018-05-30 旭化成株式会社 所定構造を有するフレキシブル電子デバイスに適用される基板及びその作製方法
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