JP3256019B2 - 難燃性シート材料 - Google Patents
難燃性シート材料Info
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Description
面平滑性および下地隠蔽性に優れたシート材料に関する
ものである。
ラス断熱マットが広く用いられてきているが,これらの
ガラス断熱マットには原料である微細ガラス繊維の飛散
防止,施工性および意匠的な面でその表面にサーフェー
サー材が使用されている。このサーフェーサー材として
以前はアスベスト紙やアスファルト含浸紙が使用されて
いたが,環境上および衛生上の問題から急速にその用途
が限定されて来ている。
繊維不織布を用いるものが提案されているが,例えば特
開昭57−205600号公報では,アルミナゾルをシ
ート抄造時に混抄する方法が提案されているが,シート
に付着残留するアルミナゾルの量,いわゆる歩留りには
限界があり難燃効果も不十分なものである。
不燃化樹脂としてシリコーン樹脂を用いることが提案さ
れているが,所望の難燃効果を得るためにはシート材料
中の樹脂配合量を多くしなければならず,またシリコー
ン樹脂自体が柔らかくシート材料自体の強度的にも十分
なものとはいえない。
で形成されたガラス断熱マットは,その表面からの微細
ガラス繊維の飛散防止および施工後の意匠的な面から,
その表面にサーフェーサー材を貼りつけて使用される
が,近年難燃性規格が強化され,従来のサーフェーサー
材ではかかる規格に合格するのは難しいことが明らかに
なった。
ス繊維から形成される一次バインダーが含浸された難燃
性シート材料において、該難燃性シート材料の2次加工
用バインダーとしてポリ塩化ビニリデン系樹脂が使用さ
れ、前記ポリ塩化ビニリデン系樹脂の配合率が、難燃性
シート材料重量に対して2から15重量%であり、前記
ポリ塩化ビニリデン系樹脂の限界酸素指数が30以上で
あり、且つ、該難燃性シート材料中の全有機分が20重
量%以下であることを特徴とするものである。
ト材料重量に対して10から30重量%含有され、前記
無機粉体が粒子径0.5から5μmである水酸化アルミ
ニウムであることを特徴とするものである。
系樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビ
ニリデン・アクリル共重合体、エチレン・塩化ビニリデ
ン共重合体等が挙げられ、1次バインダーを含浸した原
布に対して、2重量%以下では難燃性の発現効果に問題
があり、15重量%以上では難燃性および総有機分規制
の点で問題がある。
素指数は30以上がシート材料への難燃性付与の点で好
ましく、30以下では難燃性の発現効果の点で好ましく
ない。
されたガラスシートに含浸させる1次バインダーには無
機粉体を混合するものであり,無機粉体としては,例え
ば,水酸化アルミニウム,タルク,クレー,カオリン等
が挙げられるが,好ましいのは水酸化アルミニウムであ
る。
は,アクリル系ラテックスが好ましく,例えば,アクリ
ル酸エステル共重合体,スチレン・アクリル共重合体,
ウレタン・アクリル共重合体,ポリメタアクリル酸メチ
ル等が挙げられる。
が好ましく,0.5μm以下では歩留まりの点で好まし
くはない。5μm以上ではシート表面の平滑性の点で問
題がある。
に対して10〜30重量%が好ましく,10重量%以下
では,隠蔽性,難燃効果付与の点で好ましくない。30
重量%以上では,シート強度,シートからの粉落ちの点
で好ましくない。
以下が好ましく,20重量%以上では難燃性が低下し好
ましくない。
する。なお以下に示す部および%はいずれも重量基準で
ある。
ガラス20gを水5l中に投入し,更に0.2%ポリア
クリルアマイド水溶液0.5lを加えて,往復回転式ア
ジターにて15分間攪はんし,濃度0.36%のスラリ
ーを得た。出来たスラリー0.3lを角型手抄き箱に投
入し,更に10倍濃度まで希釈した後脱水し,目付け2
7g/m2 のガラスシートを得た。前記ガラスシートに
対して,下記配合で示される1次バインダーを8g/m
2 含浸し,目付け35g/m2 の2次加工用原布を作成
した。 水酸化アルミニウム(粒子径0.5μm)50%分散液 125部 アクリル系ラテックス(日本アクリル製HA−16 45%液) 83部 水 500部
に対して5g/m2 含浸し,目付け40g/m2 のシー
トを得た。 旭化成製サランラテックスL108A(限界酸素指数30 50%液)30部 水 200部 出来上がったシートは,自己消火性があり,またガラス
繊維の毛羽立ちも無く表面平滑性に優れ,加えて下地の
隠蔽に優れていた。評価結果は表1に示す。
ラスシートに対して,下記配合で示される1次バインダ
ーを8g/m2 含浸し,目付け35g/m2 の2次加工
用原布を得た。 水酸化アルミニウム(粒子径2.5μm)50%分散液 125部 アクリル系ラテックス(日本アクリル製HA−16 45%液) 83部 水 500部
して5g/m2 含浸し目付け40g/m2 のシートを得
た。出来上がったシートは,自己消火性があり,またガ
ラス繊維の毛羽立ちも無く,表面平滑性に優れ,加えて
下地の隠蔽に優れていた。評価結果は表1に示す。
ラスシートに対して,下記配合で示される1次バインダ
ーを8g/m2 含浸し,目付け35g/m2 の2次加工
用原布を得た。 水酸化アルミニウム(粒子径5.0μm)50%分散液 125部 アクリル系ラテックス(日本アクリル製HA−16 45%液) 83部 水 500部
して5g/m2 含浸し目付け40g/m2 のシートを得
た。出来上がったシートは,自己消火性がありまたガラ
ス繊維の毛羽立ちも無く,表面平滑性に優れ,加えて下
地の隠蔽に優れていた。評価結果は表1に示す。
ラスシートに対して,下記配合で示される1次バインダ
ーを8g/m2 含浸し,目付け35g/m2 の2次加工
用原布を得た。 水酸化アルミニウム(粒子径0.5μm)50%分散液 175部 アクリル系ラテックス(日本アクリル製HA−16 45%液) 28部 水 500部
して5g/m2 含浸し目付け40g/m2 のシートを得
た。出来上がったシートは,自己消火性がありまたガラ
ス繊維の毛羽立ちも無く,表面平滑性に優れ,加えて下
地の隠蔽に優れていた。評価結果は表1に示す。
次加工用原布に対して下記配合で示される2次加工用バ
インダーを,上記原布に対して5g/m2 含浸し,目
付け40g/m2 のシートを得た。 旭化成製サランラテックスL115A(限界酸素指数43 50%液)30部 水 200部 出来上がったシートは,自己消火性があり,またガラス
繊維の毛羽立ちも無く表面平滑性に優れ,加えて下地の
隠蔽に優れていた。評価結果は表1に示す。
投入し,更に10倍濃度まで希釈した後脱水し,目付け
30g/m2のガラスシートを得た。前期ガラスシート
に対して,実施例1と同様の1次バインダーを8g/m
2含浸し,目付け38g/m2の2次加工用原布を得た。
に対して2g/m2 含浸し,目付け40g/m2 のシー
トを得た。 旭化成製サランラテックスL108A(限界酸素指数30 50%液)10部 水 200部 出来上がったシートは,自己消火性があり,またガラス
繊維の毛羽立ちも無く表面平滑性に優れ,加えて下地の
隠蔽に優れていた。評価結果は表1に示す。
ラスシートに対して,下記配合で示される1次バインダ
ーを8g/m2 含浸し,目付け35g/m2 の2次加工
用原布を得た。 水酸化アルミニウム(粒子径10.0μm)50%分散液 125部 アクリル系ラテックス(日本アクリル製HA−16 45%液) 83部 水 500部
上記原布に対して5g/m2 含浸し目付け40g/m2
のシートを得た。出来上がったシートは,自己消火性が
若干劣り,また下地の隠蔽性および表面平滑性が劣って
いた。これは水酸化アルミニウムの粒子径が大きくなる
ことにより自己消火性に寄与すると考えられる比表面積
が小さくなり,また同一重量配合であっても,粒子の充
填密度が小さくなる為と考えられる。評価結果は表1に
示す。
投入し,更に10倍濃度まで希釈した後脱水し,目付け
30g/m2のガラスシートを得た。前期ガラスシート
に対して,下記配合で示される1次バインダーを8g/
m2 含浸し,目付け38g/m2 の2次加工用原布を得
た。 水酸化アルミニウム(粒子径0.5μm)50%分散液 50部 アクリル系ラテックス(日本アクリル製HA−16 45%液) 167部 水 500部
に対して2g/m2 含浸し,目付け40g/m2 のシー
トを得た。 旭化成製サランラテックスL108A(限界酸素指数30 50%液)10部 水 200部 出来上がったシートは,自己消火性に劣り,また表面平
滑性および下地隠蔽性にも劣っていた。これはシート配
合中における水酸化アルミニウムの絶対量が少ない為と
考えられる。評価結果は表1に示す。
次加工用原布に対して下記配合で示される2次加工用バ
インダーを,上記原布に対して5g/m2 含浸し,目付
け40g/m2 のシートを得た。 大日本インキ製ディクナールE516(限界酸素指数26 50%液)30部 水 200部 出来上がったシートは,自己消火性が発現しなかった。
これは,2次加工用バインダーの限界酸素指数が小さ
く,自己消火性に寄与するに至っていない為と考えられ
る。
ラスシートに対して,下記配合で示される1次バインダ
ーを8g/m2 含浸し,目付け35g/m2 の2次加工
用原布を得た。 水酸化アルミニウム(粒子径0.5μm)50%分散液 89部 アクリル系ラテックス45(日本アクリル製HA−16 45%液) 80部 水 500部
同様のバインダーを5g/m2 含浸し,目付け40g/
m2 のシートを得た。出来上がったシートは,自己消火
性が発現せず,また表面平滑性および下地隠蔽性が若干
劣っていた。これは,シート配合中の有機分が高すぎる
為であり,また粉体粒子の配合率が表面平滑性および下
地隠蔽性に効果を発現する下限である為と考えられる。
評価結果は表1に示す。
性は,JIS A1322(45度メッケルバーナー
法)に準じて実施した。 自己消火性○ 着火源を離して5秒以内に消火する 自己消火性△ 着火源を離して5〜10秒以内に消火す
る 自己消火性× 着火源を離しても自己消火しない 表面平滑性○ 目視判定にて表面平滑性良好 表面平滑性△ 目視判定にて表面に僅かに凹凸が認めら
れる 表面平滑性× 目視判定にて表面に多くの凹凸が認めら
れる 下地隠蔽性○ 目視判定にて下地が殆ど見えない 下地隠蔽性△ 目視判定にて下地がやや透けて見える 下地隠蔽性× 目視判定にて下地が殆ど透けて見える
ート材料によれば,表1の結果から明かなように,ガラ
ス断熱マットのサーフェーサー材として使用された場合
に,難燃性に優れ,かつ表面平滑性および下地隠蔽性に
優れた難燃性シート材料を得ることが出来る。
Claims (2)
- 【請求項1】 主としてガラス繊維から形成される一次
バインダーが含浸された難燃性シート材料において、該
難燃性シート材料中に粒子径0.5から5μmの無機粉
体が該難燃性シート材料重量に対して10から30重量
%含有され、該難燃性シート材料の2次加工用バインダ
ーとしてポリ塩化ビニリデン系樹脂が使用され、前記ポ
リ塩化ビニリデン系樹脂の配合率が、難燃性シート材料
重量に対して2から15重量%であり、前記ポリ塩化ビ
ニリデン系樹脂の限界酸素指数が30以上であり、且
つ、該難燃性シート材料中の全有機分が20重量%以下
であることを特徴とする難燃性シート材料。 - 【請求項2】 無機粉体が水酸化アルミニウムであるこ
とを特徴とする請求項1記載の難燃性シート材料。
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---|---|---|---|
JP05718693A JP3256019B2 (ja) | 1993-03-17 | 1993-03-17 | 難燃性シート材料 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP05718693A JP3256019B2 (ja) | 1993-03-17 | 1993-03-17 | 難燃性シート材料 |
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JPH06272191A JPH06272191A (ja) | 1994-09-27 |
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JP05718693A Expired - Fee Related JP3256019B2 (ja) | 1993-03-17 | 1993-03-17 | 難燃性シート材料 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009299967A (ja) * | 2008-06-12 | 2009-12-24 | Asahi Kasei Fibers Corp | 貯湯器 |
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---|---|---|---|---|
JP7219577B2 (ja) | 2018-10-05 | 2023-02-08 | 黒崎播磨株式会社 | 熱間設置用定形目地材 |
-
1993
- 1993-03-17 JP JP05718693A patent/JP3256019B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2009299967A (ja) * | 2008-06-12 | 2009-12-24 | Asahi Kasei Fibers Corp | 貯湯器 |
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