JPH0444636B2 - - Google Patents

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JPH0444636B2
JPH0444636B2 JP2396485A JP2396485A JPH0444636B2 JP H0444636 B2 JPH0444636 B2 JP H0444636B2 JP 2396485 A JP2396485 A JP 2396485A JP 2396485 A JP2396485 A JP 2396485A JP H0444636 B2 JPH0444636 B2 JP H0444636B2
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inorganic
hydraulic
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hydraulic inorganic
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JP2396485A
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Tsuneo Genma
Akio Mizobe
Masaki Okazaki
Sotaro Itaya
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS61183184A publication Critical patent/JPS61183184A/ja
Publication of JPH0444636B2 publication Critical patent/JPH0444636B2/ja
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  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
A 本発明の技術分野 本発明は石綿を使用しなくても寸法安定性、難
燃性及び機械的性能の優れた水硬性軽量無機質抄
造製品と、該る抄造製品を得るための製造方法に
関するものである。 B 従来技術とその問題点 水硬性無機質抄造製品は、石綿セメント板に代
表されるように石綿のような繊維質とセメントの
ような水硬性物質とを主成分とする複合体であ
る。 その主たる製造方法は、石綿等の繊維成分とセ
メント等の水硬性結合成分を他の添加剤と共に水
に添加して5〜30重量%の水分散液(抄造スラリ
ー)とした後、これを丸網上又は長網上に抄き上
げ、脱水後成型、硬化、乾燥して製品とするもの
である。該る方法は、簡単な設備で生産性が高
く、高強度で、寸法安定性に優れ、耐久性のある
安価な不燃材を提供することができ、かかる製品
は建築材料として幅広い分野で多量に使用されて
いる。 水硬性無機質抄造製品における石綿の役割は、
セメント粒子等の固形分の捕捉等成形性の付与と
セメント板の物性改善、例えば曲げ強度、寸法安
定性、不燃性、耐久性の改善である。更に石綿は
非常に安価な物質である。斯の如く石綿を含有す
る無機質抄造製品における石綿の役割は極めて重
要であり、優れた物性を有する安価な該製品は石
綿の存在なしには有り得ないとまで言われる所以
である。石綿の該る優れた特性は、石綿がフイブ
リル状物質であること、水硬性物質との親和性に
富むこと、高強力、高ヤング率であること、無機
質繊維であること、保水性が高いこと等に起因す
る。 一方、石綿を生産する時、該石綿を含有する製
品を製造する時、及び加工、施工する時、更には
施工後の使用中等に空気中に石綿を含有した粉塵
を発生する。近年石綿の微細な粉塵が人体に吸引
されると肺ガン等を引き起こすことが明らかにさ
れつゝあり、その使用は次第に法規制等により制
限されはじめ、禁止の方向に向う気配すらある。
更に、石綿産出国が特定国に偏在しており、又資
源枯渇の問題もある。 該る状況下で多量に石綿を含む水硬性無機質抄
造製品に代つて、石綿を全く含まずに石綿使用時
と同等の高生産性と高性能を有する水硬性無機質
抄造製品の提供が強く望まれている。 我々はかかるニーズに応えるべく、発明を行な
い、その結果を特願昭59−150333号として提案し
ている。即ち、パルプ、雲母、無機成形材、補強
繊維、セメントを必須成分とする水硬性無機質抄
造製品及びその製造法であり、この発明によれ
ば、生産性、性能共に石綿スレート板と何ら遜色
のないものを得ることが可能である。しかしなが
ら取扱性、断熱性、コスト等が要求される内外装
材では軽量であるということが重要な因子である
ために、上記発明はかかる用途には不適当であ
る。 一方石綿を含有する石綿セメント軽量板として
は、例えばJIS A−5413の石綿パーライト板、
JIS A−5414のパルプセメント板、JIS A−5427
のパルプセメントパーライト板がある。該る製品
は石綿を多量に含有しているにもかかわらず、強
度が低く、寸法安定性に劣り、現在においてすら
改善が望まれている。又、JIS A−5418の石綿セ
メント珪酸カルシウム板はオートクレーブ養生を
施した寸法安定性のよい優れた内外装材である。
しかし石綿を含有していることとオートクレーブ
養生が必要なことのために衛生上、経済上に難点
を残している。該る状態でこれ等の軽量板を構成
する石綿を衛生上の観点より除くことは生産技術
的にみて至難の業と言われている。軽量板の主用
途である内装材分野においては各種クロスなどの
貼布加工や塗工加工などが行われるので温湿度の
変化に対する板材の寸法安定性は特に重要な性能
である。従来技術として無石綿セメント軽量板の
試みがないわけではないが種々の欠点がある。例
えば特開昭49−126723号公報に記載された発明は
ガラス繊維とセルローズ繊維を主とし、低密度充
填材として、ケイソウ土、真珠岩を有する水硬性
セメント結合材よりなり、オートクレーブ処理し
ストービングして得られる耐火ボードを提供する
ものであるが、オートクレーブ養生の必要があり
ガラス繊維で補強しているもののガラスの耐アル
カリ性が劣る点より耐久性に問題を残している。
特開昭51−80327号公報には、セルローズ繊維等
有機合成繊維の合計が補強物質に対して5〜100
重量%で、軽量化材として珪藻土岩やバーミキユ
ル石を混入して、トベルモライト又はゾーノトラ
イトを有する珪酸カルシウムで構成された無石綿
品が記載されている。しかし得られた板材は多量
の有機物を含有することもあつて加熱により亀裂
が発生し不燃性は満足するものではない。又寸法
安定性も同様である。特開昭56−114857号は20〜
80°SRである叩解綿を2〜25%用い、有機合成繊
維及び結合材によつて板材の比重が1.3〜1.9の薄
板を提供している。特に石綿代替に叩解綿とベン
トナイト等のゲル化剤を用い、凝集剤との組合せ
により固形分の損失防止を計つている。しかしな
がら製品中にはセルロース繊維が4〜15%と多い
こともあり、寸法安定性も悪く、かつ不燃性も不
充分である。 英国特許公開公報第2101645号には、セルロー
スフアイバーとホゾラニツクシリカを配合し、フ
イラーには雲母等を用いる技術が開示されてい
る。該る技術は5%以上の多量のセルロースフア
イバーを主体としており、セメントの歩留り等抄
造上の問題があり、更には製品物性はセルロース
フアイバーによる不燃性や寸法安定性等に問題を
有している。 以上のいずれの公知技術においても満足すべき
無石綿水硬性軽量無材質抄造製品を得ることは不
可能である。 本発明者等は、特願昭59−150333号の無石綿水
硬性無機質抄造製品をベースにして、現状の石綿
含有水硬性軽量無機質抄造製品の問題点、即ち衛
生上、品質上(特に寸法安定性)、経済上の問題
を解決すべく鋭意研究の結果、本発明に到達した
ものである。 C 発明の構成 その要旨は、(1)アスぺクト比20以上で30〜
5000μmの粒子直径を有する雲母粉末と(2)パルプ
の分散液に、(3)無機成形材と(4)無機質軽量化材を
添加混合して分散させた後、(5)補強繊維及び(6)2
価又は3価の金属の水酸化物を加え、さらに(7)セ
メント等の水硬性無機物を添加してなる抄造スラ
リーを(8)凝集剤を加えつつ抄き上げる水硬性軽量
無機質抄造製品及びその製造法である。 本発明者等は、種々の成分を複合するという本
発明と同様な考えに基づいて特願昭59−150333号
を提案した。しかし取扱性、断熱性、経済性が要
求される内外装用途では軽量であるということが
重要な因子であるために、かかる用途には不適切
であることが判つた。そこで鋭意、軽量化材との
組合せを検討した結果、驚くべきことに、先願の
特願昭59−150333号の発明に特定の軽量化材を組
み合せるのみで、無石綿でオートクレーブ養生せ
ずとも従来の石綿セメント軽量板よりも優れた性
能と経済性を有する軽量板を得ることが可能とな
つた。即ち、曲げ強度が高く、寸法安定性に優
れ、不燃性で、安価であり、かつ衛生上の問題も
ないという特徴を有する無石綿セメント軽量板を
得ることが可能となつた。 寸法安定性については軽量化材を配合すること
により板材の嵩比重が低下し、吸水率が大きくな
るので悪化することが予想された。しかし本発明
では、理由は判らないが、特願昭59−150333号に
軽量化材を添加することにより、寸法安定性は向
上し、石綿セメント珪酸カルシウム板並のものが
得られることが判つた。 即ち本願で特定した雲母、パルプ、無機質軽量
化材、無機成形材、補強繊維、必要に応じ2価又
は3価の金属水酸化物、及び残部を主として水硬
性物質より構成される系でのみ目的を達成し得る
ことを見い出したものである。本発明の効果は、
水硬性無機質抄造製品を構成する各成分の特性の
みならず成分間の相互作用が加わつてはじめて得
られたものであり、本発明の規定する範囲内の成
分が一つでも欠けた場合は充分な性能と生産性は
得られない。 以下本発明の構成並びにその作用効果について
さらに詳細に述べる。まず石綿を全く使わずして
抄造可能な抄造スラリーを得るために補強繊維の
均一な分散を得ることが必要である。 まず1〜5%のパルプを水又は抄造白水に均一
に分散させ、このスラリーに5〜50%の雲母及び
1〜20%の無機成形材としての微粉末、5〜50%
の無機質軽量化材を添加し、均一な分散液とす
る。以上の物質の添加順序は特定しなくてもよ
い。このスラリーに繊度が0.5以上の補強繊維を
0.2〜5%添加し分散させることが重要である。
このスラリーには、必要に応じ、スラリー調整段
階又はチエスト等貯蔵攪拌の工程中に2価又は3
価の原子価を有する金属の水酸化物を添加する。
例えば微細な水酸化アルミニウム粒子を添加す
る。そして最後に残部である主としてセメントで
ある水硬性無機質を添加し攪拌することによつて
補強繊維が均一に分散した抄造スラリーを得るこ
とができる。かかる抄造スラリーを白水等で割り
ながら凝集剤を添加しつつ抄造することによりセ
メント等固形分捕捉率が90%以上で水位を保ちつ
つ安定に抄造することが可能である。以下常法に
よつて製品となすが、養生はオートクレーブの必
要はなく常温から100℃の蒸気養生又は気乾養生
でよい。このようにして得られた無機質抄造製品
は見掛の比重が0.5〜1.3g/cm3と軽量で日本工業
規格(JIS−A−1321)に合格する不燃性建材で
あり、寸法変化率が極めて小さく、耐久性がよ
く、かつ曲げ、引張り、衝撃等の機械的物性の優
れた性質を有するものである。以下本発明を構成
する成分について詳述する。 まず配合する第1の雲母であるが、雲母のアス
ぺクト比D/Tが20以上でかつ粒子直径が30〜
5000μmの板状形態を有していれば化学組成、結
晶形、産地、粉砕法等により何等制限をうけるも
のでない。例えば白雲母、金雲母、黒雲母、〓雲
母、ソーダ雲母、合成雲母類から適宜撰択され
る。特にカナダ産のソゾオライト雲母はその形態
から極めて好適である。 D/Tが20未満であるとその形状が粒状に近く
なり雲母の偏平性が失なわれてしまい寸法安定性
の効果は少なくなる。本発明に使用する雲母の平
均粒子径は30〜5000μmが必要である。理由は判
らないが30μm未満では不燃性試験のうちの表面
試験には効果が発現されず又寸法変化率への寄与
も小さい。反面5000μmより大きくても表面試験
や寸法変化率には効果はあるもののバツト内に沈
澱を生じたりして抄造時問題を起こすために使え
ない。雲母の添加率は5〜50%がよい。5%未満
では不燃性に関する日本工業規格(JIS A−
1321)に合格せず、寸法変化率への寄与も少な
い。又50%を越える添加では抄造時バツト内への
沈澱を生じたり、抄造フリースの層間剥離を招来
したりして良好な無機質抄造製品を得ることが困
難となる。 パルプは、無機質抄造品の物性面からは不燃性
が損われたり、寸法安定性を悪化させたりするの
で出来るだけ少ない方が好ましい。しかしながら
抄造綿からは使用せさるを得ない。本発明のパル
プの配合量は1〜5重量%でなければならない。
パルプが1重量%以下では粒子物質の捕捉性が低
下し、又5重量%を越えては不燃性、寸法安定性
が損われ層間剥離しやすくなる。パルプの種類と
しては天然、合成いづれのパルプでもよい。 補強用繊維は水硬性無機質硬化体の弱点である
引張り、曲げ、衝撃強度を向上させるものであ
る。そのための繊維が具備すべき条件は、繊維の
引張り強度、ヤング率の高いこと、セメント等水
硬性無機質との接着のよいこと、耐アルカリ性が
あること、健康上無害であること、更に安価であ
ることが望ましい等である。 上記条件を満たす最も好ましい補強用繊維はポ
リビニルアルコール(以下PVAと略記)系繊維
であり、更にポリアクリロニトリル系繊維(以下
PANと略記)も好ましく用いられる。その他ア
ミド系、アラミド系繊維、カーボン繊維、耐アル
カリガラス繊維等も用いることができる。これら
の補強用繊維の引張り強度はデニール当り5g以
上、ヤング率はデニール当り90g以上が必要であ
る。又化学的物理的手段にて表面が改質されて水
硬性無機物との接着性が改善されたものであれ
ば、本来疎水性で接着性の悪い繊維、例えばポリ
オレフイン繊維でも強度、ヤング率が前述の値以
上であれば本発明に十分用いることができる。 配合は、抄造スラリー固型分に対して0.2〜5
重量%、好ましくは1〜3重量%がよい。0.2重
量%未満では補強効果がなく、5重量%を越える
と分散不良となり均一なシートが得られないし、
更に高価となる。繊度は0.5〜20デニールが好ま
しい範囲である。又繊維のアスぺクト比(L/
D)は200〜1500が分散性、補強性の兼合いで好
ましい範囲である。 無機質軽量化材は板材の見掛の嵩比重を低下さ
せるものである。そのためには添加するものが軽
量であること、更に不燃性の観点から無機物でな
ければならず、又抄造性及び平滑性という点から
は粒子状物である必要がある。該る無機質軽量化
材としては、発泡した真珠岩、頁岩、蛭石、粗面
岩、黒曜石、焼成珪藻土、シラス、シリカ、ガラ
ス等のバルーンのうちいずれか又は2種以上の組
合せ、無機質発泡体粉末を使用することができ
る。添加材の見掛の嵩比重は0.3g/cm3以下がよ
く、それより大きいと板材の軽量化に寄与しな
い。無機質軽量化材の粒度はJIS A5007に規定す
る1.2mm以下がよく、好ましくは0.6mm以下であ
る。1.2mmを越えて粒子直径が大きくなるとスラ
リー中に軽量化材が浮遊し、抄造性を阻害した
り、板材の平滑性を損う等の問題が起るために好
ましくない。板材の見掛の比重を0.5〜1.3g/cm3
にするためには、抄造性を損わない範囲で特定し
た軽量化材の添加率を規定する必要がある。軽量
化材の添加率は5〜50%がよく、5%未満では板
材の軽量性は得られず、50%を越えると抄造性が
悪くなり好ましくない。より好適な範囲は10〜35
%である。 次に無機質成形材とは、直径または長さが1×
10-2〜1×10-5mmの粒子又は繊維状物を意味し、
該物質を添加することにより、(a)補強用繊維の分
散性が向上すること、(b)パルプや補強用繊維と無
機質軽量化材とセメント凝集剤を併用することに
より凝集性能が相乗的に向上しセメント捕捉性を
増し、適度な水性を与えるなどの抄造性の向上
することを見い出した。更にはグリーンシート成
形時には、(c)抄造フリースの積層性向上、(d)メー
キングロールでの水われ現象の防止、(e)メーキン
グロールでの亀裂やしわ及び展開時の亀裂発生の
防止、(f)表面平滑性、プレス成型時の型付け性の
付与等の効果もあることを見い出した。 かかる無機成形材の添加量は1〜20重量%であ
る。1重量%未満ではその効果は発揮されず、20
重量%を越すとセメントの捕捉性が低下したり、
保水性が過剰となつたりしてメーキングローラ上
の成形性が悪化する。平均粒子径が1×10-2〜1
×10-5mmである理由は、1×10-2mm以上では成形
材添加効果が発揮されず、又1×10-5mm以下では
粉砕、分級するための労力やエネルギーが必要と
なり、コスト高であり、抄造時にシリンダーの目
を通つたりして経済的でない。無機質成形材の種
類は天然の石灰石粉、重質炭カル、チヨーク、胡
粉で示されるもの又は合成して得られる軽微性炭
カル、極微細炭カルと呼ばれる炭酸カルシウムか
ら選ばれるもの、その他塩基性炭酸マグネシウ
ム、ドロマイトなど炭酸塩からなる粉末を用いる
ことができる。更に粘土鉱物で代表される珪酸塩
化合物、例えば天然のカオリン、クレー、ボール
クレー、ろう石クレー、パイロフイライト、ベン
トナイト、モンモリロナイト、ノントロナイト、
サポナイト、セリサイト、ゼオライト、ネフエリ
ンシナイト、タルク等の仮状又は薄板状のもの、
更にアタパルジヤイト、セピオライト、ワラスト
ナイト等の繊維状又は針状のものを用いることが
できる。又合成品として合成珪酸アルミ、合成珪
酸カルシウムも用いることができる。珪酸として
は天然品の珪藻土、珪石粉等がある。又合成品と
しては含水微粉珪酸、無水微粉珪酸、ホワイトカ
ーボンと呼ばれるもの、工業用副酸物あるいは廃
棄物としてのシリカダスト、シリカフユーム、石
灰石、フライアツシユ、スレート板粉末等も使用
することができる。 本発明に用いられる無機質成形材とは、非発泡
状(非多孔質)のものであり、この点で前述した
無機質軽量化材とは異なるものである。また無機
質成形材に雲母が含まれないのは言うまでもな
い。 次に2価又は3価の原子価を有する水酸化物に
は、アルミニウム、鉄、マグネシウム、亜鉛の水
酸化物がある。水酸化アルミニウム、水酸化鉄、
水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛の粒子は微細な
程好ましく、特にコロイド状に存在する場合がよ
い。その添加量は必要に応じ10%未満の範囲内で
なければならない。本発明の組合せで比較的有機
物の添加量が多くて、日本工業規格(JIS A−
1321)の「建築物の内装材料及び工法の難燃性試
験法」には基材試験として810℃を越え難燃1級
不合格の場合は該る金属水酸化物を10重量%未満
の範囲内で添加すると難燃1級となり建築基準法
による不燃建材の認定を得ることができる。添加
しない場合は難燃2級となり準不燃となる。該る
金属水酸化物を10重量%より多く添加する板材の
亀裂を起こすために好ましくない。 凝集剤は一般的な凝集剤でよい。有機系、無機
系あるいはアニオン、ノニオン、カチオンのいず
れのイオン性のものでもよいが、セメント凝集剤
として一般に用いられているアニオン系高分子凝
集剤が好ましく用いられる。凝集剤の使用量は抄
造スラリー固形分に対して、20〜500ppmが好ま
しい。20ppm未満では効果が乏しく、500ppmよ
り多くても凝集力が強すぎて凝集体が大きなフロ
ツク状になつたり、水性がよすぎて、抄造時の
ヘツド差がとれないなど均一なシートを形成する
ことが難しい。更にフエルトを汚染し生産性を損
うなどの欠点を招来する。 以上の如く特定した雲母、補強用繊維、無機質
軽量化材、無機質成形材、水酸化金属化合物、パ
ルプ、凝集剤を夫々特定した量で組合せることに
よつてのみ石綿セメント軽量板と同等の生産性と
オートクレーブなしで石綿セメント珪酸カルシウ
ム板と同等の性能を有する経済性に優れた無石綿
軽量板を得ることができる。その理由は判然とし
ないがそれぞれ単品の効果から予想されるよりも
驚くべき大きな効果を呈することにより考えて相
乗作用があるものと思われる。 最後に本発明で使用できる水硬性無機物として
は次のようなものがある。代表的なものはポルト
ランドセメントであり、ポルトランドセメントに
は、普通ポルトランドセメント、中層熱ポルトラ
ンドセメント、早強ポルトランドセメント、超早
強ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメ
ント、耐硫酸塩ポルトランドセメント等がある。
混合セメントとしては、高炉セメントA種、B
種、C種、フライアツシユセメントA種、B種、
C種、シリカセメントA種、B種、C種、があ
る。特殊セメントとしてのアルミナセメント、超
速硬セメント、コロイドセメント、膨張セメン
ト、油井セメント等が用いられる。その他石こう
を用いた半水セツコウ及び水和セツコウとスラグ
との混合水硬性物質、マグネシアなどを用いるこ
とも可能である。基本的には水硬性物質であれば
いずれでもよい。 又目的に応じ水硬性無機物の一部を他の物質に
置きかえることも可能であり、本発明の範囲内に
含まれる。例えば膨張性混和材としてのカルシウ
ムサルホアルミネート系、石灰系のもの、有機軽
量化剤としてのフエノール、エポキシ、ポリスチ
レン、ポリエチレン、ポリプロピレンの発泡体及
び発泡剤等を用いることができる。 実施例1、比較例1、参考例1 あらかじめ叩解したNUKP(針葉樹未晒パル
プ;叩解度はカナデイアンフリーネス100ml)を
抄造固形分として2%となるようにスラツシヤー
付パルパーに添加し、スラリー濃度を1.8%とし
て10分間攪拌分散した。 その後無機質成形材としてシリカフラワー(日
本重化学工業社製のS.F.パウダー:平均粒子径
0.36μ)の所定量(以下特にことわらないかぎり
添加率は表−1に示した。)をこのスラリーに添
加し、約10分間混合攪拌後軽量化材としてパーラ
イト(宇部興産社製PCライト;かさ比重0.18、
粒度0.3mm以下)と雲母(クラレ製ソゾライトマ
イカ40S:平均粒子径400μ、平均アスぺクト比
60)を添加して約5分間混合攪拌した。しかる後
に補強用繊維を添加し約2分間混合攪拌し均一に
分散してスラリーとした。用いた補強繊維は
PVA繊維で繊度1.6dr(drはデニールの略)、強度
13.5g/dr、ヤング率320g/dr、繊維長6mm、
アスぺクト比460のものである。 かかる水分散液に水硬性物質であるポルトラン
ドセメントを添加し、5分間攪拌した後チエスト
に移送し約120g/の抄造用スラリーとした。
なお比較例1は実施例のうち特定した各種添加物
のうちいづれか一種を添加しない以外は実施例1
と同一条件としたものである。該抄造用スラリー
をアニオン系凝集剤(市川毛織製IKフロツクT
−210)及び必要量の割水を添加しながら抄造槽
(バツト)へ導入した。この時の凝集剤の抄造固
形分に対する添加率は150ppmとした。なお参考
例1ではスラリーの性質が違うので表−1に記載
の通りとした。かかるスラリーを60メツシユの丸
網にて抄き上げメーキングローラーに巻き取り切
断後の生板を50℃で24時間、その後室温で4週間
放置して養生後製品物性を測定した。評価基準、
測定条件については以下に述べる方法で実施し
た。 分散性は繊維状物質の分散状態を意味し、抄造
スラリーを丸網へ抄き上げる際の丸網上のデコボ
コ状態を観察し、デコボコの少い非常に良好な分
散状態を◎、デコボコの多い分散不良状態を×と
し、その間を2ランクにわけて○、△とした。 次にバツト内水位は、充分均一なシートを抄き
上げ可能な場合を◎、水位がほとんどとれずに均
一なシートが出来ない場合及び水が悪過ぎてバ
ツドより抄造スラリーがオーバーフローするよう
な状態を×、その中間ランクを○、△として定性
的に判断した。 セメントや無機成形材等の固形分の捕捉率は抄
造槽内の抄き上げ前のスラリー濃度(W1)と丸
網を通して排出された排水濃度(W2)から (1−W2 W1)×100%として求めた。 層間剥離はメーキングロール後の生板を手で層
間を剥離させることにより定性的に判断した。フ
リースの積層したものを剥すように力を加えても
層間が不明確で剥離し難い状態を◎、簡単に剥離
する状態を×、その間を2ランクに分けて○、△
とした。 かさ比重は、JIS A5418に準拠し、試験片をか
き混ぜ機付空気乾燥器に入れ、105±5℃で24時
間乾燥し、その後シリカゲルで調湿したデシケー
ターに入れて常温まで冷却したのち、そのときの
重量を測り、乾燥時の重量(W)gとする。次
に、長さ、幅及び厚さを測定し、計算により体積
(V)cm3を求める。かさ比重は次式により求めた。 かさ比重=W/V 曲げ強度はJIS A1408「建築ボード類の曲げ試
験法」により測定し、抄造方向(タテ方向)とそ
の直角方向(ヨコ方向)の平均値で示した。水硬
性物質等の捕捉率が変わると補強繊維の配合量が
実質的に変化したことになるので、真の補強性を
比較するために水硬性物質等固形分の捕捉率を
100%となるように補正を加えた曲げ強度を示し
た。 衝撃強度はJIS K−7110のIzod試験法によりタ
テ方向のみをノツチなしで測定した値を示した。 長さ変化率はJIS A−5418に準拠し、1ケ月間
気乾状態に放置後、60℃一昼夜乾燥したものを基
準とし、20℃一昼夜水に浸漬した吸水時の長さを
測定し、基準からの変化率を求めた。 難燃性試験はJIS A−1321の「建築物の内装材
料及び工法の難燃性試験方法」に依り基材試験及
び表面試験を行い難燃1級、2級等の判定を行つ
た。 加工性評価としての釘打ち性試験は、一辺30cm
の正方形試験辺の対角線上それぞれ角より1cmの
ところに直径1.9mmの釘で木柱に打ち付けたとき
試験片のひび割れの発生を観察した。1枚の試験
片で4箇所打ち付けを行ない4箇所ともひび割れ
の発生しないものを◎、3箇所では○、1〜2箇
所では△、全部発生した場合は×とした。 鋸引き性試験は家庭用鋸を用いて手で切断した
時の切れ具合いをみた。軽い力で切断面のかど欠
け、ひび割れなどもなく最後まで容易に切れたも
のを○、かど欠けやひび割れなどが起つたものを
×とした。 鉋掛け性試験は鋸切断後の面取りを家庭用鉋を
用いて軽い力で、かつ面取り部分がきれいに仕上
つた時を○、そうでない時を×とした。 抄造性の判定は、参考例1テストNo.10の石綿と
同程度のものを◎とし、抄造上問題のあるものを
×、その中間ランクを○、△として判断した。製
品物性の判定は、参考例1テストNo.10,11の石綿
セメントパーライ板または石綿セメントけい酸カ
ルシウム板並またはそれ以上のものを◎とし、難
燃性不合格またはその他物性に問題のあるものを
×、その中間ランクを○、△として判断した。 衛生性は石綿を含有しないものを○、含有する
ものを×とした。 総合判定は最終的に抄造性と製品物性両方を満
足し、さらに石綿を含有しないものを◎とし何れ
かに問題のあるものを×、その中間ランクを○、
△として判断した。
【表】
【表】
【表】 実施例1は本発明構成要素よりなる配合であ
り、テストNo.1,2,3は軽量化物のパーライト
の添加量を変更したものであるが、それぞれ目標
とする抄造性、かさ比重ならびに製品物性が得ら
れた。比較例1のテストNo.4は、本発明の構成成
分である軽量化材を用いない場合で、製品のかさ
比重が高く重い板材となり、加工性の劣るものと
なつた。テストNo.5は、雲母を添加しない場合
で、長さ変化率が非常に大きく、更に表面試験に
不合格となつた。テストNo.6はパルプを添加しな
い場合で、セメント補捉率が低く抄造性に問題が
あつた。テストNo.7は補強繊維を添加しない場合
で、曲げ強度が低く加工性が劣つた。テストNo.8
は無機質成形材のシリカフラワーを添加しない場
合で、分散性が劣り、層間剥離が一部発生した。 以上の通り、比較例1のテストNo.4〜8は本発
明を構成する物質のうち水硬性物質以外の必須成
分5種類の何れか1種類が欠けた場合は、抄造性
と製品物性の両方を満足するものが得られない。
参考例1のテストNo.9は特願昭59−150333号の実
施例1テストNo.1のデーター及び追試を行つた結
果である。またテストNo.10は石綿20%、パルプ2
%、パーライト20%、残部がポルトランドセメン
トよりなる石綿セメントパーライト板を配合のみ
変更して実施例1と同様に抄造した場合である。
テストNo.11は実施例1と同様に抄造した石綿セメ
ントけい酸カルシウム板である。但し配合は表−
1に記載の通りで、175℃でオートクレーブ養生
をした。 表−1より実施例1は比較例1に比し優れた抄
造性と製品物性を有し、石綿を使用した参考例1
のテストNo.10よりすぐれ、テストNo.11とほぼ同等
のものが得られた。比較例1に示したように、本
発明の構成要素が一つでも欠けると石綿入りのも
の並みの抄造性または製品物性を得ることは出来
ない。 いづれにしても内外装材として衛生性、経済
性、製品物性上の観点から、すべてを満足するも
のは実施例以外にない。 実施例2、比較例2 軽量化材として用いたパーライトのかさ比重と
粒子径を変更した。粒子の破壊防止のためテスト
No.14のパーライト添加時のみ攪拌時間を1分と
し、その他は実施例1のテストNo.3と同一条件で
テストした。 実施例2のテストNo.12,13、及び比較例2とし
てテストNo.14を表−2に示した。
【表】
【表】 実施例2のテストNo.12,13はパーライトをそれ
ぞれ粉砕して使用した。何れも満足できる抄造性
と製品物性を得た。テストNo.12に用いた小さいも
のの方が製品の表面平滑性は優れているが、かさ
比重は若干高くなつた。比較例2のテストNo.14は
粒子径の大きいパーライトを用いた。抄造時パー
ライト粒子の浮遊と層間剥離が若干発生した。ま
た製品表面の外観が劣つた。 実施例3、比較例3 雲母としてソゾライトマイカ((株)クラレ製)を
使用し、表−3に示すように粉砕分級してアスぺ
クト比をかえ、また添加率をかえて実施例1のテ
ストNo.3と全く同様な方法で抄造した。本発明の
範囲内を実施例3、範囲外を比較例3としその結
果を表−3に示した。但し用いた雲母の形状のア
スぺクト比60のものは平均直径500μmであり、
アスぺクト比20のものは平均直径は20μmであ
る。
【表】
【表】 実施例3のテストNo.15〜16は本発明の範囲内で
雲母の添加率をかえた場合である。長さ変化率
は、添加率の大きいものほど小さくなり、寸法安
定性が向上した。なお他の製品物性は何れも良好
だつた。比較例3のテストNo.18は、雲母の添加量
は本発明の範囲内であつてもアスぺクト比が小さ
いと雲母の特徴を十分発揮することはできず、長
さ変化率が大きく、難燃性は不合格であることを
示している。テストNo.19は雲母の添加量が少ない
場合で、抄造性はよいものの寸法変化率がなお大
きく、難燃性が不合格となつた。テストNo.20は雲
母の添加率を多くした場合で雲母が大半を占める
ようになり抄造時の繊維の分散性は阻害され、セ
メント等固型分の補捉性も低下し、かつ生板の粘
結性がなくなりポロポロの状態となり連続運転が
困難であつた。このように実施例以外は何らかの
問題があり好ましくない。 実施例4、比較例4 補強繊維の種類と添加量を変更した以外は実施
例1のテストNo.3と同一で抄造した。但し補強繊
維の添加量が3%以上の場合は水酸化アルミニウ
ムを表−4に記載の通り添加した。 補強繊維の種類は、1.8デニール、強度13.5
g/d、ヤング率330g/d、繊維長6mmの高強
力PVA繊維と、2.0デニール、強度4.5g/d、ヤ
ング率76g/d、繊維長6mmの低強力PVA繊維、
2.4デニール、強度8.5g/d、ヤング率150g/
d、繊維長6mmの高強力PAN繊維と、3.0デニー
ル、強度3.3g/d、ヤング率31g/d、繊維長
6mmの低強力PAN繊維の合計4種類を使用し、
結果を表−4に示した。 実施例4はテストNo.21の曲げ強度が添加率が少
ないので70Kg/cm2と若干低めだがいずれも満足す
べき結果となつた。しかし比較例は何らかの問題
がある。テストNo.25では、高強度PVA繊維でも
添加率が低いと補強性能が殆ど認められなかつ
た。テストNo.27の高強力PAN繊維でも同様だつ
た。テストNo.26,28は、低強度の繊維を多量添加
した場合である。抄造は可能だつたが分散が悪く
層間剥離が若干発生した。曲げ強度も添加量の割
に低く経済性が劣つた。
【表】
【表】 D 用途 本発明によつて得られる石綿を含有しない水硬
性軽量無機質抄造製品は既存の石綿セメント珪酸
カルシウム板、石綿セメントパーライト板、石綿
スレート軟質板、パルプセメント板、パルプセメ
ントパーライト板、セツコウスラグ板、及びそれ
らの化粧板等の代替として利用できるものであ
る。石綿を含有していないということ並びにすぐ
れた製品品質よりカーテンウオール、耐火間仕切
壁、外壁パネル、サイデイング材等の建築物及び
船舶等の内外装材、あるいは場合によつてはシン
グル洋瓦等その用途は更に拡がることが期待でき
る。 また本願で特定した雲母の種類及び粒子径、添
加率により板材表面に見える模様を内装材として
の壁紙やクロスを貼付けたり、表面を塗工するこ
となしに生地のまま使用することができるという
利点を有している。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 雲母が抄造スラリー固形分に対して5〜50重
    量%(以下特にことわらない限り抄造スラリー固
    型分に対する重量%)、パルプが1〜5%、繊度
    が0.5デニール以上の補強繊維が0.2〜5%、無機
    質軽量化材が5〜50%、無機質成形材が1〜20
    %、2価又は3価の原子価を有する金属の水酸化
    物が0〜10%、残部が主として水硬性無機質より
    なる見掛の比重0.5〜1.3g/cm3の機質抄造製品。 2 補強繊維の繊度が20デニール以下である特許
    請求の範囲第1項記載の水硬性無機質抄造製品。 3 雲母のアスぺクト比(雲母の直径とその厚さ
    の比を言う。以後D/Tと略記す。)が20以上で、
    粒子直径が30〜5000μmの雲母粉末である特許請
    求の範囲第1項記載の水硬性無機質抄造製品。 4 補強用繊維の繊度が0.5〜20デニール、繊維
    のアスぺクト比(繊維の長さとその直径の比を言
    う。以後L/Dと略記す。)が200〜1500、引張り
    強度がデニール当り5g以上、ヤング率がデニー
    ル当り90g以上である特許請求の範囲第1項記載
    の水硬性無機質抄造製品。 5 補強用繊維がポリビニルアルコール系又はポ
    リアクリロニトリル系繊維である特許請求の範囲
    第1項記載の水硬性無機質抄造製品。 6 無機質軽量化材が、見掛の嵩比重0.3g/cm3
    以下でその粒度が1.2mm以下の無機質の発泡体で
    ある特許請求の範囲第1項記載の水硬性無機質抄
    造製品。 7 無機質軽量化材が、発泡した真珠岩、頁岩、
    蛭石、粗面岩、黒曜石、焼成珪藻土、又はシラ
    ス、シリカ、ガラス等のバルーンのうちいずれか
    又は2種以上の組合せの無機質発泡体粉末である
    特許請求の範囲第1項記載の水硬性無機質抄造製
    品。 8 無機質成形材の平均粒子直径、又は繊維状の
    場合は平均繊維長さが、1×10-2〜1×10-5mmで
    ある特許請求の範囲第1項記載の水硬性無機質抄
    造製品。 9 無機質成形材が、珪酸、珪酸塩、炭酸塩のう
    ちいずれか又は2種以上の組合せの無機粉末であ
    る特許請求の範囲第1項記載の水硬性無機質抄造
    製品。 10 2価又は3価の原子価を有する化合物が、
    アルミニウム、鉄、マグネシウム、亜鉛の水酸化
    物である特許請求の範囲第1項記載の水硬性無機
    質抄造製品。 11 パルプのカナデイアンフリネスが30〜750
    mlである特許請求の範囲第1項記載の水硬性無機
    質抄造製品。 12 1〜5%のパルプ、5〜50%の雲母、1〜
    20%の無機質成形材および5〜50%の無機質軽量
    化材を添加して攪拌分散した水又は白水分散液に
    繊度が0.5デニール以上の補強繊維0.2〜5%を添
    加し、更に2価又は3価の原子価を有する金属の
    水酸化物が該スラリー中に0〜10%存在するよう
    に添加し、残部の主として水硬性無機物を添加し
    て抄造スラリーをつくり、該抄造スラリーに20〜
    500ppmの凝集剤を添加しつつ抄造することを特
    徴とする水硬性無機質製品の湿式抄造法。 13 補強繊維の繊度が20デニール以下である特
    許請求の範囲第12項記載の水硬性無機質製品の
    湿式抄造法。 14 雲母のアスぺクト比(D/T)が20以上
    で、粒子直径が30〜5000μmの雲母粉末である特
    許請求の範囲第12項記載の水硬性無機質製品の
    湿式抄造法。 15 補強用繊維の繊度が0.5〜20デニール、
    L/Dが200〜1500、引張り強度がデニール当り
    5g以上、ヤング率がデニール当り90g以上であ
    る特許請求の範囲第12項記載の水硬性無機質製
    品の湿式抄造法。 16 補強用繊維がポリビニルアルコール系又は
    ポリアクリロニトリル系繊維である特許請求の範
    囲第12項記載の水硬性無機質製品の湿式抄造
    法。 17 無機質軽量化材が見掛の嵩比重0.3g/cm3
    以下で、その粒子直径が1.2mm以下の無機質の発
    泡体である特許請求の範囲第12項記載の水硬性
    無機質抄造製品の湿式抄造法。 18 無機質軽量化材が発泡した真珠岩、頁岩、
    蛭石、粗面岩、黒曜石、焼成珪藻土、又はシラ
    ス、シリカ、ガラス等のバルーンのうちいずれか
    又は2種以上の組合せの無機質発泡体粉末である
    特許請求の範囲第12項記載の水硬性無機質抄造
    製品の湿式抄造法。 19 無機質成形材の平均粒子直径又は繊維状の
    場合は平均繊維長さが1×10-2〜1×10-5mmであ
    る特許請求の範囲第12項記載の水硬性無機質製
    品の湿式抄造法。 20 無機質成形材が珪酸又は珪酸塩、又は炭酸
    塩からなる無機粉末である特許請求の範囲第12
    項記載の水硬性無機質製品の湿式抄造法。 21 2価又は3価の原子価を有する化合物が、
    アルミニウム、鉄、マグネシウム、亜鉛の水酸化
    物である特許請求の範囲第12項記載の水硬性無
    機質製品の湿式抄造法。 22 パルプのカナデイアンフリネスが30〜750
    mlである特許請求の範囲第12項記載の水硬性無
    機質製品の湿式抄造法。
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