JP3255415B2 - シリコーン脂肪質バインダーを含有する粉末化粧料組成物 - Google Patents

シリコーン脂肪質バインダーを含有する粉末化粧料組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はシリコーン脂肪質バインダーを含有する粉末
化粧料組成物を主題とする。
ブラッシャー（blusher）、アイシャドウ、フェイス
パウダー又はファンデーションのごときある種の化粧料
組成物は圧縮した（compacted）又は注型した（cast）
粉末の形で提供されることは知られている。これらの化
粧料は着色又は非着色粉末と脂肪質バインダー（fatty
binder）（油又は油とワックスの混合物）との混合物か
ら主としてなりかつ圧縮するか又は型としての働きをす
る容器に注型することにより成形された、“コンパクト
パウダー”（“compact powder"）［又は“コンパク
ト”（“compact"）］と呼ばれる無水組成物である。こ
れらの粉末は、一般的には、少量の粉末を取出しそして
アップリケーター（スポンジ、パウダーパフ又は刷毛）
によって皮膚に適用することにより使用される。
かかるコンパクトパウダーにおける結合剤の調製は多
数の問題を有する。特に衝撃によって生ずる断片化（fr
agmentation）を回避し、一方、良好な崩壊能力（disin
tegration capacity）を保持するためには、最終製品は
均質でかつ質密（compact）なものでなければならな
い。更に、化粧料組成物は滑らかな感触（smooth fee
l）を有していなければならずかつ連続的に展延させる
（延ばす）こと（spread）が容易なものでなければなら
ない。更に、バインダーは顔料と両立し得るものでなけ
ればならず、慣用の脂肪質バインダーを使用した場合に
ある種の顔料が分解するという問題が専門家には知られ
ている。
更に、ある種のメーキャップ組成物は“ルーズパウダ
ー”（“loose powder"）と呼ばれる粉末の形で提供さ
れるが、この場合、粒子は脂肪質連続相内で圧縮又は分
散されず、これとは反対に、その個体性（individualit
y）を保持していることが知られている。かかるルーズ
パウダーは、特に適用の円滑性（smoothness）を増大さ
せることによって粉末の皮膚への付着を促進しかつある
種の活性成分の可溶化を可能にする働きをする脂肪質物
質（油）をしばしば含有している。ある種のルーズパウ
ダーは、粒子が凝集することなしに比較的多量の油を含
有し得る。これは、特に、合成熱可塑性物質から製造さ
れた中空微小球（microsphere）の形の粒子を含有する
粉末の場合である；特に、EP特許−0,254,612号参照。
しかしながら、かかるルーズパウダーの調製は、前記し
たごとく、慣用されている脂肪質物質の存在下である種
の顔料が分解するという問題を提起する。
本出願においては、“脂肪質バインダー”という表現
は、圧縮された又は注型された粉末（compacted or cas
ted powder）用のバインダーを構成する脂肪質物質又は
脂肪質物質の混合物、並びに、特に適用の円滑性を増大
させかつ皮膚への付着を促進するためのルーズパウダー
中に存在させる脂肪質物質又は脂肪質物質の混合物を意
味する。
低粘度線状ポリシロキサン（ポリジメチルシロキサン
又は同族体;PDMSと略記される）であるシリコーン油を
高粘度PDMS（シリコーンゴム）と組合せて圧縮粉末中で
結合剤として使用することは特許出願JP−61−180707号
に記載されている。
シリコーン樹脂（三次元重縮合生成物）を揮発性シリ
コーンと組合せて化粧料粉末中のバインダーとして使用
することも推奨されている；例えば、特許出願JP−61−
065809号、JP−61−161211号およびJP−62−298512号参
照。
場合により置換線状ポリシロキサン（シリコーンワッ
クス）、環状ポリシロキサン及び／又は慣用のワックス
と組合された、PDMSを基材とするバインダー中に分散さ
れた被覆顔料を含有する無水化粧料組成物が特許出願EP
−133963号に記載されている。顔料はバインダー中での
分散を可能にするために、化学的結合によりポリシロキ
サンで被覆されている。
これらの種々の成分の研究により、シリコーンゴムと
混合された低粘度シリコーン油は、特に化粧料組成物に
円滑性（smoothness）、展延の容易性及び均一性を付与
するため、有用であることが示された。しかしながら、
コンパクト粉末のメーキャップ保持性（make−upbehavi
our property）と耐落下物衝撃特性（fallimpact resis
tance property）は不良であった。
ポリシロキサンワックスは良好な展延の容易性及びメ
ーキャップの許容し得る均一性を得ることを可能にしか
つ機械的特性（落下物衝撃に対する抵抗性）を改善す
る。しかしながら、保持性（behaviour property）は不
満足なものである。
シリコーン樹脂は良好な保持性と耐落下物衝撃性を付
与するが、組成物は円滑性に欠ける。
２種のシリコーンバインダーの組合せは、一般的に
は、特性の改善をもたらさないことに注意すべきであ
る。
従って、高粘度及び低粘度PDMS化合物にシリコーン樹
脂を添加することにより展延の容易性が減少するが、こ
れに対し、これらの２種の成分は別々では容易に展延す
る組成物を与える。同様に、これらの２種の成分を別々
に使用した場合にもたらされる均一性は、これらの成分
を併用した場合には低下する。一方、保持姓は改善され
る。
シリコーン樹脂への低粘度シリコーン油の添加により
円滑性は改善されず、展延の容易性と均一性が著しく減
少する。
今般、脂肪質バインダーを調製する際に、３種のシリ
コーン（油、ワックス及び樹脂）を組合せ、かつ、場合
によりこれらとシリコーンゴムとを組合せることによ
り、化粧料特性が全体的に改善された或いは極めて満足
し得るき水準に保持されている粉末を得ることができる
ことが見出だされた。更に、かかるバインダーは、マン
ガンバイオレット又は酸化クロムのごとき容易に分解す
る無機顔料を含めて、化粧料粉末中で使用される全ての
顔料と両立し得る。更に、本発明によるバインダーは顔
料の分散を促進するために該顔料を被覆することを必要
としない。
従って、本発明は、シリコーン混合物を含有する脂肪
質バインダーと混合された個体粒子相から主としてなる
無水粉末の形の皮膚用化粧料組成物において、上記シリ
コーン混合物は、 （ａ）少なくとも１種のシリコーン油、 （ｂ）少なくとも１種のシリコーンワックス、 （ｃ）少なくとも１種のシリコーン樹脂、 （ｄ）場合により、少なくとも１種のシリコーンゴム、
及び （ｅ）場合により、少なくとも１種のフェニルジメチコ
ーン からなること、及び、上記成分（ａ）、（ｂ）、
（ｃ）、（ｄ）及び（ｅ）は、それぞれ、シリコーン混
合物の全重量の基づいて、12−98.9％、１−60％、0.1
−25％、０−３％及び０−20重量％の濃度で前記バイン
ダー中に存在することを特徴とする、皮膚用化粧料組成
物を主題とする。
本発明による化粧料組成物はルーズパウダー、コンパ
クトパウダー又はキャストパウダーであり得る。
シリコーン混合物の構成成分の、該混合物の全重量に
基づく濃度は、好ましくは、下記の通りである： −純粋なシリコーン:0−0.4％、 −シリコーンワックス:2−50％、 −純粋なシリコーン樹脂:0.5−15％、 −フェニルジメチコーン:0−15％ −シリコーン油：全体が100％になる量 特定の態様においては、脂肪質バインダーは上記した
ごときシリコーン混合物だけからなる。
低粘度シリコーン油は、式（Ｉ） （式中のＲは、各々、（炭素数１〜６個）低級アルキル
基を表す）の単位（末端基を除く）からなる線状ポリシ
ロキサンであることは知られている。
これらの低粘度ポリシロキサンの重合度（反復単位の
数）は、例えば、３〜2000の範囲で変動し得る。
これらの低粘度シリコーン油は既知の方法で調製する
か又は商業的に購入し得る：例えば、シルビオンオイル
（Silbione oil）47シリーズ（RHONE POULENC）、200オ
イル（200 oil）シリーズ（DOW CORNING）、SF 96オイ
ル（SF 96 oil）。
末端基は例えばトリメチルシリル、ジメチルヒドロキ
シメチルシリル又はビニルジメチルシリル基である。
本発明に従って使用し得るシリコーンゴムは、例えば
200,000〜1,000,000の範囲で変動し得る高い分子量を有
するポリシロキサンである。これらは単独で又は溶剤と
の混合物の形で使用し得る。この溶剤はポリジメチルシ
ロキサン油（PDMS）及びポリフェニルメチルシロキサン
油（PPMS）から選択し得る。これらのシリコーンゴムは
既知のかつ市販の製品であるか又は既知の方法により製
造し得るものである。より詳しくは、下記のシリコーン
ゴムを挙げることができる：ポリジメチルシロキサン／
メチルビニルシロキサン、ポリジメチルシロキサン／ジ
フェニルシロキサン、ポリジメチルシロキサン／フェニ
ルメチルシロキサン及びポリジメチルシロキサン／ジフ
ェニルシロキサン／メチルビニルシロキサン。市販のシ
リコーンゴムとしてはSE 30（GENERAL ELECTRIC）、TP
232（UNIONN CARBIDE）、Q2−1403（DOW CORNING）又は
ビスカシル（VISCASIL）シリーズ（GENERAL ELECTRIC）
の名称で販売されているものを挙げることができる。
本発明の脂肪質バインダー中で使用し得るシリコーン
ワックスは、室温で個体であるか又は液体である置換ポ
リシロキサンである。シリコーンワックスは、特に、そ
れぞれのモル割合が、ｍ及びｎの、式（II）及び（II
I）： （上記の式中、置換基Ｒは、各々、前記で定義したごと
きものであり、R'は、各々、６〜30個の炭素原子を有す
る、場合により不飽和の（線状又は分岐鎖）アルキル基
を表すか、又は、基−Ｘ−R''を表し、Ｘは、各々、 −Ｏ−， −（CH2）ａ−Ｏ−CO−， −（CH2）ｂ−CO−Ｏ− を表し、ａ及びｂは、各々、０〜６の範囲で変動し得る
数を表し、R''は、各々、６〜30個の炭素原子を有す
る，場合により不飽和のアルキル基を表し、ｍは０〜40
0、特に、０〜100の範囲で変動し得る数であり、ｎは１
〜200、特に、１〜100の範囲で変動し得る数であり、
（ｍ＋ｎ）の合計は400以下であり、特に、100以下であ
るか又は100の等しい）の単位（末端基を除く）から本
質的になる置換線状ポリシロキサンである。
これらのシリコーンワックスは既知であるか又は既知
の方法により製造し得る。この種の市販のシリコーンワ
ックスとしては特に、エイビルワックス（Abilwax）980
0、9801又は9810（GOLDSCHMIDT）、KF 910及びKF 7002
（SHIN ETUS）又は176−1118−３及び176−11481（GENE
RAL ELECTRIC）の名称で販売されているものを挙げるこ
とができる。
使用し得るシリコーンワックスは、式IV: R1−Si（CH3）２−Ｏ−［Si（Ｒ）２−Ｏ−］zSi（CH3）２−R2 （IV） （式中、Ｒは前記で定義したごときものであり、R1は１
〜30個の炭素原子を有するアルキル基、６〜30個の炭素
原子を有するアルコキシ基又は式： の基を表し、R2は６〜30個の炭素原子を有するアルキル
基、６〜30個の炭素原子を有するアルコキシ基又は式： の基を表し、ａ及びｂは０〜６の数を表し、R''はC6〜C
30アルキル基であり、ｚは１〜100の範囲で変動し得る
数である）の化合物からも選択し得る。
既知の製品であるか又は既知の方法に従って製造し得
る、式IVのシリコーンワックスとしては、特に、下記の
市販の製品を挙げることができる：エイビルワックス
（Abilwax）2428、2434及び2440（GOUDSCHMIDT）又はVP
1622及びVP 1621（WACKER）。
シリコーン樹脂は式（Ｒ）3SiOCH3及びSi（OCH3）４
（Ｒは１〜６個の炭素原子を有するアルキル基である）
のシロキサンの混合物の加水分解及び重縮合生成物であ
る。
これらのシリコーン樹脂は既知であるか又は既知の方
法に従って調製し得る。使用し得る市販のシリコーン樹
脂としては、例えば、DC 593（DOW CORNING）又はSS 42
30（GENERAL ELECTRIC）の名称で販売されているものが
挙げられる。
フェニルジメチコーンは式VI: （式中、ｑは０〜5,000の範囲で変動し得る数であり、
ｐは１〜5,000の範囲で変動し得る数であり、R'''は、
各々、メチル、フェニル又はトリメチルシリルオキシ基
を表す）で表される既知の化合物である。
これらのフェニルジメチコーンは、適用の円滑性を改
善することを可能にする任意成分として使用し得る。
一般的には、脂肪質バインダーは、組成物の全重量に
基づいて、0.5〜25％、特に、３〜20重量％に相当し得
る。
化粧料組成物の粒子相はかかる化粧料組成物中で通常
使用されている顔料及び／又は充填剤からなる。顔料は
無機及び／又は有機顔料及び／又は真珠箔顔料から選択
される。
これらの顔料は最終組成物の重量の70％までを占め得
る。
無機顔料としては、例えば次のものが挙げられる： −場合により表面処理されたかつカラーインデックスに
おいてCI 77891のコード番号が付されている二酸化チタ
ン（ルチル又はオクタヘドライト）； −カラーインデックスにおいてCI 77499、77492、77491
のコード番号が付されている黒色、黄色、赤色及び褐色
酸化鉄； −マンガンバイオレット（CI 77742）； −ウルトラマリンバイオレット（CI 77007）； −ウルトラマリンブルー（CI 77007）； −酸化クロム（CI 77288）； −水和酸化クロム（CI 77289）及び −フェリックブルー（ferric blue）（CI 77510）。
有機顔料としては、例えば次のものが挙げられる： −Ｄ＆Ｃ レッド No.3（CI 45430:1） −Ｄ＆Ｃ レッド No.6（CI 15850:2） −Ｄ＆Ｃ レッド No.7（CI 15850:1） −Ｄ＆Ｃ レッド No.9（CI 15585:1） −Ｄ＆Ｃ レッド No.13（CI 15630:3） −Ｄ＆Ｃ レッド No.19（CI 45170） −Ｄ＆Ｃ レッド No.21（CI 45380:2） −Ｄ＆Ｃ レッド No.27（CI 45410:1） −Ｄ＆Ｃ レッド No.30（CI 73360） −Ｄ＆Ｃ レッド No.36（CI 12085） −カーボンブラック（CI 77266）及びカーミン（carmin
e）（CI 75470）をベースとするラッカー。
真珠箔顔料は、特に、酸化チタン又はオキシ塩化ビス
マスで被覆された雲母のごとき白色真珠箔顔料から選択
し得る。酸化鉄で着色された雲母−チタン、フェリック
ブルー又は酸化クロムで着色された雲母−チタン、前記
したごとき有機顔料で着色された雲母−チタンのごとき
着色真珠箔顔料並びにオキシ塩化ビスマスをベースとす
る真珠箔顔料も使用し得る。
充填剤は特に下記のものから選ばれる： −タルク：これは水和珪酸マグネシウムであり、通常、
40μｍ以下の大きさの粒子の形で使用される；タルクは
水吸収性を有しており、特にすべすべした感触（unctuo
us feel）を有するために使用される； −雲母：これは種々の組成を有するアルミノシリケート
であり、２〜200μｍ、好ましくは、５〜70μｍの大き
さと0.1〜５μｍ、好ましくは、0.2〜３μｍの厚さを有
する鱗片（scale）の形で存在する。雲母は天然起源の
もの（例えば、ムスコバイト、マルガライト、ロスコエ
ライト、リピドライト、ビオタイト）であるか又は合成
起源のものであり得る。雲母は、通常、透明であり、皮
膚に光沢のある（satiny）外観を付与することを可能に
する； −変性又は非変性デンプン、特に、米デンプン； −シリカ； −アルミナ； −窒化ホウ素； −カオリン：これは水和珪酸アルミニウムであり、等方
性の形状（isotropic shape）の粒子の形で存在し、良
好な脂肪吸収性を有する。
−酸化亜鉛及び酸化チタン：これらの酸化物はすべすべ
した感触、良好な隠蔽力及び高い不透明度を有する；ナ
ノピグメント型（nanopigment from）のこれらの製品も
使用し得る； −沈降炭酸カルシウム：これは約10μｍ以下の大きさの
粒子の形であり、すべすべした感触を有しており、艶消
された外観（matt appearance）を得ることを可能にす
る； −炭酸又は炭酸水素マグネシウム：これらは特に香料結
合性（perfume−binding property）を有する； −８〜22個の炭素原子、好ましくは、12〜18個の炭素原
子を含有する有機カルボン酸から誘導された金属石鹸、
例えば、ステアリン酸亜鉛、マグネシウム又はリチウ
ム、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム等。こ
れらの石鹸は、通常、10μｍ以下の大きさの粒子の形で
存在し、すべすべした感触を有しており、皮膚への粉末
の付着を促進する； −ポリエチレン及びその誘導体（例えば、ポリテトラフ
ルオロエチレン、ポリスチレン等）、ポリアクリレー
ト、ポリメタクリレート、ポリエステル又はポリアミド
等から選ばれた合成重合体（又は共重合体）粉末、例え
ば、ナイロン粉末； −熱可塑性合成物質から製造された、中空部分にガスを
含有する中空微小球。
中空微小球はフランス特許第3,615,972号又は欧州特
許出願第0,056,219号に記載されるごとき既知の方法に
よって製造される。
これらの微小球は無毒性でかつ非刺激性の熱可塑性材
料の任意のものから調製し得る。これらの熱可塑性材料
は、例えば、エチレン誘導体の重合体又は共重合体（例
えば、ポリエチレン、ポリスチレン、塩化ビニル−アク
リロニトリル共重合体等）、ポリエステル、尿素−ホル
ムアルデヒド重合体、塩化ビニリデン共重合体（例え
ば、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体）等で
あり得る。
充填剤は本発明の組成物の全重量の95％までを占め得
る。
顔料及び充填剤は、所望ならば、その表面状態を変性
するために、特にアミノ酸、シリコーン、金属石鹸又は
コラーゲンのごとき物質で被覆し得る。表面状態はシリ
コーン分子の化学的グラフト又は吸着によっても変性し
得る；トリイソステアロイルチタネートのごとき他の分
子も適当である。
種々の慣用の添加剤も組成物中に導入し得る。一般的
には、これらの添加剤は組成物の全重量に基づいて10重
量％以上、特に５重量％以上は存在させない。従って、
本発明の組成物は、特に身体及び足用のデオドラントパ
ウダー及びベビーパウダー中で使用される殺菌剤（anti
septic）（例えば、トリクロロジフェニルエーテル、カ
チオン剤（cationic agent）、硼酸等）；アルミニウム
ヒドロキシクロライド又はミョウバンのごとき、デオド
ラントパウダー及びフットパウダー（foot powder）中
で使用される収斂剤（astringent agent）；太陽光線
遮断剤（sunscreen agent）；瘢痕化剤（cicatrizing a
gent）；抗遊離基剤（anti−free radical agent）；ビ
タミン、解乳化剤（demulsent agent）；皮膚軟化剤、
特に、脂肪酸とC10〜C22脂肪アルコール又は低級アルコ
ール（例えば、クエン酸トリイソセチル、ミリスチン酸
ミリスチル等）とのエステルのごとき油類，又は、植物
油（特に、ジョジョバ油等）、又は鉱物油（例えば、ワ
セリン油等）又は動物起源の油（例えば、ラノリン
等）；加潤剤（moisturizing agent）（グリセリン、ソ
ルビトール等）；脱色剤；香料及び粘度調節剤（天然又
は合成ゴム）；等から選ばれた添加剤の少なくとも１種
を含有し得る。
本発明の組成物は、特に、ブラッシャー（blushe
r）、アイシャドウ、フェイスメーキャアップパウダ
ー、フットパウダーを包含するボデイパウダー（香料入
り（perfumed）及び／又は脱臭用（deodorizing））の
形で提供され得る。
本発明の化粧料組成物は、通常の方法、例えば、下記
の方法により調節し得る： 方法 １ （コンパクトパウダー用） 第一段階において、顔料及び／又は充填剤並びに粉末
状添加剤を混合しついでバインダー及び／又は場合によ
り稠度調節剤並びに他の任意成分を添加し、ついで、全
体を混合する及び／又は場合により粉砕する。
バインダーは、必要ならば、場合により加熱する。
ついで、混合物を金属カップ中でプレスにより圧縮す
る。
方法 ２ （キャストパウダー用） 組成物の全ての成分を混合し、溶剤（水、ヘキサン、
イソプロパノール、エタノール等）中に懸濁させる。
ついで、かく得られたペーストをカップに注型しつい
で溶剤を蒸発させる。
方法 ３ （ルーズパウダー用） 顔料及び／又は充填剤並びに粉末状添加剤を混合しつ
いでバインダー及び／又は場合により稠度調節剤並びに
他の任意成分を添加し、ついで、全体を混合しかつ場合
により粉砕する。
適当である場合には、バインダーは場合により加熱す
る。所望に応じ、混合物は適当な容器に充填する前に篩
分けし得る。
本発明は、更に、脂肪質バインダーと混合された個体
粒子から主としてなる粉末（ルーズ、コンパクト又はキ
ャスト）の形で提供される無水化粧料組成物に調製にお
ける、前記したごときシリコーン混合物の使用も主題と
する。得られた組成物は通常の方法で皮膚に適用され
る。
下記の実施例は本発明を例示するものである。
これらの実施例においては、種々の成分の量は重量部
で与えられている。
実施例 1:ブラシャー 原料Ａ 二酸化チタン 10.00 雲母−チタン 10.00 ステアリン酸亜鉛 4.00 Ｄ＆Ｃレッド30 0.50 タルク 69.30 原料Ｂ セチルジメチコーン 0.08 ベヘノキシ（behenoxy）ジメチコーン 1.60 低粘度PDMS中の33％のトリメチルシロキシシリケート
0.53 低粘度PDMS中に14％の活性物質を含有する高粘度ポリ
ジメチルシロキサン 0.01 低粘度ポリジメチルシロキサン 3.78 防腐剤 0.2 100.00 成分の出所 セチルジメチコーン：エイビルワックス9801（GOLDSC
HMIDT）。
ベヘノキシジメチコーン：エイビルワックス2440（GO
LDSCHMIDT） 低粘度PDMS中の33％のトリメチルシロキシシリケー
ト： DC 593（DOW CORNING）。
高粘度ポリジメチルシロキサン:Q2−1403（DOW CORNI
NG）： 粘度PDMS中の14％溶液。
低粘度ポリジメチルシロキサン:PDMS 10センチストー
クス、 GOLDSCHMIDT社から販売。
調製法 １）原料Ａの成分を混合。
２）原料Ｂの成分を添加。再び混合。
３）必要ならば、粉砕。
４）篩分け。
５）金属カップ中で圧縮。
こ組成物は非常に容易に崩壊し、非常に均一なメーキ
ャップを与えた。
実施例 ２ 圧縮フェイスパウダー 原料Ａ セリサイト 65.80 雲母 15.00 ポリエチレン粉末 5.00 二酸化チタン 2.00 酸化鉄 8.00 原料Ｂ セチルジメチコーン 0.15 ベヘノキシジメチコーン 0.30 トリメチルシロキシシリケート（DC 593） 0.75 低粘度ポリジメチルシロキサン 2.80 防腐剤 0.2 100.00 成分の出所：実施例１参照。
調製法：実施例１と同一。
この組成物は適当の際、大きな円滑性を示した。
実施例 ３ アイシャドウ 原料Ａ 雲母−チタン 40.00 緑色酸化クロム 6.00 タルク 43.80 原料Ｂ セチルジメチコーン 1.24 トリメチルシロキシシリケート（DC 593） 1.98 低粘度ポリジメチルシロキサン 6.78 防腐剤 0.20 100.00 C.エタノール 85.00 成分の出所：実施例１参照。
調製法： １）原料Ａの成分を混合。
２）原料Ｂ及び原料Ｃを添加し、再び混合。
３）得られたペーストを注型するか又は直接カップに注
入。
４）溶剤を蒸発。
この組成物は容易に適当できかつ大きな円滑性を有し
ていた。
実施例 ４ アイシャドウ 原料Ａ 雲母 15.00 ポリアミド粉末 10.00 酸化鉄 10.00 マンガンバイオレット 20.00 タルク 38.00 原料Ｂ セチルジメチコーン 0.21 ベヘノキシジメチコーン 0.44 トリメチルシロキシシリケート（DC 593） 1.12 低粘度ポリジメチルシロキサン 4.23 防腐剤 0.20 100.00 成分の出所：実施例１参照。
調製法： １）原料Ａの成分を混合。
２）原料Ｂの成分を添加し、再び混合。
３）必要ならば、粉砕。
４）篩分け。
５）金属カップ中で圧縮。
この組成物は非常に滑かで、展延が非常に容易であっ
た。
実施例 5:ルーズパウダー 原料Ａ 雲母 67.50 ポリアミド粉末 25.00 ステアリン酸亜鉛 2.00 酸化鉄 1.00 香料（炭酸マグネシウム中に含浸） 1.5 原料Ｂ エイビルワックス9801 1.5 DC 593 0.5 低粘度PDMS 1.0 100.00 低粘度PDMSはエイビル10（GOLDSCHMIDT）の名称で販
売されているものである。
調製法 １）原料Ａの成分を混合。
２）原料Ｂの成分を添加し、再び混合。
３）粉砕及び篩分け。
比較例 種々のシリコーン又はシリコーン混合物を結合剤とし
て使用して得られた圧縮粉末の性質を検討した。全ての
場合において、粒状原料は上記実施例４（ａ）と同一で
あり、結合剤の割合は６％であった。組成物は実施例と
同様の方法で調製した。
得られた組成物を使用者が試験し、検討した性質につ
いて、供試組成物が平均的な結果（０）、良好な結果
（＋）又は非常に良好な結果（＋＋）を与えるか否かを
使用者に判定させた。
検討した性質は下記の通りであった： ａ）コンパクトの機械的性質 −耐落下物衝撃性（fallimpact resistance）：この試
験は20cmの高さからの、標準落下物による衝撃を10回与
えたた後に、粉末体の損失量を測定することにより、圧
縮粉末の凝集性（cohesion）を評価することからなる。
ｂ）化粧料特性 −適用の円滑性（smoothness）：この試験は適用の際の
円滑性を（感覚的な評価により）評価することからな
る； −展延の容易性（ease of spreading）：この試験は粉
末の展延（広がり）の容易性と、メーキャップを施すべ
き表面全体に亘って粉末の沈着（deposit）させること
の容易性を評価することからなる； −付着性（adherence）：この試験は粉末が皮膚上に沈
着し、その場に残留する能力を評価することからなる； −保持性（behaviour,tenue）：この試験は４時間後に
粉末が皮膚上に残留する能力を評価することからなる； −均一性（homogeneity）：この試験はメーキャップを
施した後の粉末層の均一姓を評価することからなる。
試験した組成物と試験結果は第１表及び第２表に要約
されている。第２表で検討されている組成物は本発明の
組成物であり、第１表の組成物は比較のための組成物で
ある。
成分の出所：実施例１参照 ２）保存（preservation）結果 前記組成物No.10、11及び12と、慣用のバインダー及
び上記組成物と同一の粒子状原料を含有する組成物とを
比較した。これらの組成物をオーブン（40℃）内に２月
間保存した。
この期間の終了時に、臭気（odour）の強さを主観的
に評価し、これを下記の等級で示した。
−臭気が非常に強い：＋＋＋ −臭気が強い ：＋＋ −臭気あり ：＋ −無臭 :0 慣用の組成物は下記のバインダーを含有していた： 組成物16: −ワセリン油:55％ −オレイルアルコール:30％ −液体ラノリン:10％ −ヒマシ油:5％ 組成物17: −ワセリン油:85％ −ホワイトワセリン:15％ 結果は第３表に要約されている： ３）使用の困難な顔料を含有する組成物の調製 酸化クロム、ウルトラマリンブルー、マンガンバイオ
レットのごときある種の顔料は、使用の困難なかつメー
キャップを施した際に非常に不均一な組成物を与えるこ
とが知られている。
試験した組成物は下記の通りである： −タルク:40％ −酸化クロム:15％ −雲母:20％ −酸化クロムで被覆された雲母−チタン:15％ −バインダー:10％ 使用した酸化クロムは酸化クロムと水酸化クロムの50
/50混合物であった。
検討した組成物18、19及び20について、バインダーは
下記の通りであった： −組成物18:組成物16で使用したバインダー −組成物19:組成物11（本発明の）組成物で使用したバ
インダー −組成物20:組成物12（本発明の）組成物で使用したバ
インダー 得られた結果は下記の表（第４表）に要約されてい
る：
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バラ，イサベル フランス国．エフ−75013・パリ．アブ ニユ・デイタリー．68 (72)発明者 デイフオゼ，ビートリス フランス国．エフ−75020・パリ．リ ユ・アクソー．87 (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61K 7/02 A61K 7/00 A61K 7/32

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】シリコーン混合物を含有する脂肪質バイン
    ダーと混合された固体粒子相から主としてなる無水粉末
    の形の皮膚用化粧料組成物において、上記シリコーン混
    合物は、該シリコーン混合物の重量に基づいて、 （ａ）12〜98.9％の少なくとも１種のシリコーン油、 （ｂ）１〜60％の少なくとも１種のシリコーンワック
    ス、 （ｃ）0.1〜25％の少なくとも１種のシリコーン樹脂、 （ｄ）０〜３％の少なくとも１種のシリコーンゴム、及
    び （ｅ）０〜20重量％少なくとも１種のフェニルジメチコ
    ーン からなることを特徴とする、皮膚用化粧料組成物。
  2. 【請求項２】シリコーン混合物の構成成分の濃度は、該
    混合物の全重量に基づいて、下記の濃度： −シリコーンワックス:2〜50％ −シリコーン樹脂:0.5〜15％ −シリコーンゴム:0〜0.4％ −フェニルジメチコーン:0〜15％ −シリコーン油：全体が100％になる量 であることを特徴とする、請求の範囲１に記載の化粧料
    組成物。
  3. 【請求項３】前記脂肪質バインダーは前記シリコーン混
    合物からなることを特徴とする、請求の範囲１又は２に
    記載の化粧料組成物。
  4. 【請求項４】低粘度シリコーン油は、式Ｉ （式中のＲは、各々、１〜６個の炭素原子を有する低級
    アルキル基を表す）の単位（末端基を除く）からなるか
    つ３〜2000の重合度を有する、少なくとも１種の線状ポ
    リシロキサンであることを特徴とする、請求の範囲１〜
    ３のいずれかに記載の化粧料組成物。
  5. 【請求項５】シリコーンワックスは、それぞれのモル割
    合がｍ及びｎの、式（II）及び（III）： （上記の式中、置換基Ｒは、各々、１〜６個の炭素原子
    を有するアルキル基を表し、R'は、各々６〜30個の炭素
    原子を有する、飽和又は不飽和のアルキル基を表すか、
    又は、基−Ｘ−R''を表し、Ｘは、各々、 −Ｏ−， −（CH2）ａ−Ｏ−CO−， −（CH2）ｂ−CO−Ｏ− を表し、ａ及びｂは、各々、０〜６の範囲で変動し得る
    数を表し、R''は、各々、６〜30個の炭素原子を有す
    る、飽和又は不飽和のアルキル基を表し、ｍは０〜400
    の範囲で変動し得る数であり、ｎは１〜200の範囲で変
    動し得る数であり、（ｍ＋ｎ）の合計は400以下であ
    る）の単位（末端基を除く）から本質的になる、少なく
    とも１種の置換線状ポリシロキサンから本質的になるこ
    とを特徴とする、請求の範囲１〜４のいずれかに記載の
    化粧料組成物。
  6. 【請求項６】前記シリコーンワックスは、式IV: R1−Si（CH3）２−Ｏ−［Si（Ｒ）２−Ｏ−］xSi（CH3）２−R2 （IV） （式中、Ｒは１〜６個の炭素原子を有するアルキル基で
    あり、R1は１〜30個の炭素原子を有するアルキル基、６
    〜30個の炭素原子を有するアルコキシ基又は基： を表し、R2は６〜30個の炭素原子を有するアルキル基、
    ６〜30個の炭素原子を有するアルコキシ基又は基： を表し、ａ及びｂは０〜６の数を表し、R''はC6〜C30ア
    ルキル基であり、ｚは１〜100の範囲で変動し得る数で
    ある）の化合物の少なくとも１種を含有することを特徴
    とする、請求の範囲１〜５のいずれかに記載の化粧料組
    成物。
  7. 【請求項７】前記シリコーン樹脂は、式（Ｒ）3SiOCH3
    及びSi（OCH3）４（Ｒは１〜６個の炭素原子を有するア
    ルキル基である）のシロキサンの混合物の加水分解及び
    重縮合生成物からなることを特徴とする、請求の範囲１
    〜６のいずれかに記載の化粧料組成物。
  8. 【請求項８】前記シリコーンゴムは200,000〜100万の分
    子量を有するポリシロキサンであることを特徴とする、
    請求の範囲１〜７のいずれかに記載の化粧料組成物。
  9. 【請求項９】前記フェニルジメチコーンは、式VI: （式中、ｑは０〜5,000の範囲で変動し得る数であり、
    ｐは１〜5,000の範囲で変動し得る数であり、R'''は、
    各々、メチル、フェニル又はトリメチルシリルオキシ基
    を表す）で表されることを特徴とする、請求の範囲１〜
    ８のいずれかに記載の化粧料組成物。
  10. 【請求項１０】前記シリコーン混合物は、組成物の全重
    量に基づいて、0.5〜25％重量％に相当することを特徴
    とする、請求の範囲１〜９のいずれかに記載の化粧料組
    成物。
  11. 【請求項１１】ブラッシャー、アイシャドウ、フェイス
    メーキャアップパウダー、香料入りボデイパウダー、脱
    臭用ボデイパウダー又はフットパウダーとして使用され
    ることを特徴とする、請求の範囲１〜10のいずれかに記
    載の化粧料組成物。
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