JP3254973B2 - エアバッグカバー - Google Patents

エアバッグカバー

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JP3254973B2
JP3254973B2 JP19497095A JP19497095A JP3254973B2 JP 3254973 B2 JP3254973 B2 JP 3254973B2 JP 19497095 A JP19497095 A JP 19497095A JP 19497095 A JP19497095 A JP 19497095A JP 3254973 B2 JP3254973 B2 JP 3254973B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアバッグ装置の折り
畳まれたエアバッグを覆う自動車のインストルメントパ
ネル、ドアトリム、シートバック、ステアリングホイー
ルのパッド等の合成樹脂製のエアバッグカバーに関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、意匠効果が
高くかつ感触も良好となるスキン層を外表面に配設させ
ても、容易に製造でき、かつ、エアバッグの膨張時に円
滑に破断させてエアバッグを大きく膨張させることがで
きるエアバッグカバーを提供することを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエアバッグ
カバーは、エアバッグを覆い、該エアバッグの膨張時に
破断予定部を破断させる合成樹脂製のエアバッグカバー
であって、表面側の装飾シートと、裏面側に配置され、
前記装飾シートをインサートとして射出成形により形成
される芯材とを備え、前記装飾シートが、外表面に配置
されるスキン層と、該スキン層の裏面側に配置されて、
前記芯材の射出成形時における前記スキン層の保護用の
前記スキン層より引張強度を高くしたバリア層と、前記
スキン層と前記バリア層との間に介在される発泡層と、
の3層構造として構成され、前記芯材が、バリア層と熱
融着可能な熱可塑性エラストマー製とし、前記バリア層
と前記芯材とに前記破断予定部が形成されるとともに、
前記破断予定部が、断続的若しくは連続的に引張脆弱部
を形成されて構成されていることを特徴とする。
【0004】上記エアバッグカバーでは、前記スキン層
にも、破断予定部としての前記引張脆弱部を形成するこ
とが望まし
【0005】
【発明の効果】本発明に係るエアバッグカバーでは、装
飾シートが、スキン層とバリア層と、スキン層とバリ
ア層との間に介在される発泡層と、の3層を備えていて
も、裏面側の芯材と装飾シートのバリア層とに、断続的
若しくは連続的に引張脆弱部が形成されているため、エ
アバッグの膨張時に引張力が作用すると、容易に、芯材
とバリア層とが引張脆弱部で破断し、その破断で生じた
開口からエアバッグを大きく膨張させることができる。
なお、発泡層は、引張強度が低いため、芯材等の破断す
る部位で容易に破断する。
【0006】ちなみに、スキン層に引張脆弱部を設けな
くとも、バリア層がスキン層より引張強度が高いことか
ら、バリア層が破断すれば、それに追従して円滑にスキ
ン層も破断することとなる。勿論、スキン層にも、引張
脆弱部を設ければ、一層、円滑にスキン層も破断するこ
ととなる。
【0007】また、本発明に係るエアバッグカバーで
は、裏面側の芯材が、バリア層と熱融着可能な熱可塑性
エラストマーから射出成形で形成されるものであり、装
飾シートを芯材の射出成形型にインサートとして単にセ
ットして、型締め後、キャビティ内に熱可塑性エラスト
マーを注入するだけで、接着剤を等を利用することな
く、容易に製造することができる。
【0008】そして勿論、装飾シートのスキン層は、裏
面側にバリア層が配設されて保護されており、芯材の射
出成形時における熱や圧力による損傷を防止することが
できる。
【0009】したがって、本発明に係るエアバッグカバ
ーでは、意匠効果が高くかつ感触も良好となるスキン層
を外表面に配設させても、容易に製造でき、かつ、エア
バッグの膨張時に円滑に破断させてエアバッグを大きく
膨張させることができる。
【0010】また、スキン層にも引張脆弱部を設けれ
ば、エアバッグの膨張時に一層奇麗に破断されて、エア
バッグを円滑に膨張させることができる。
【0011】さらに、装飾シートを芯材の射出成形型に
セットして、射出成形するだけで、エアバッグカバーを
製造することができるため、大型化しても、芯材の射出
成形型を大型にするだけで、容易に対処して製造するこ
とができる。
【0012】さらにまた、熱可塑性エラストマー製の芯
材が射出成形で形成されるため、ウレタン等の材料を使
用して製造するエアバッグカバーに比べて、成形サイク
ルが短く、半分程度の時間で効率良く製造することがで
きる。
【0013】さらに、芯材が装飾シートのバリア層と熱
融着可能な熱可塑性エラストマーから形成されているた
め、装飾シートとの接合強度を高くしており、エアバッ
グ膨張時に芯材とともに装飾シートが破断しても、装飾
シートが芯材から剥れることを防止することができる。
【0014】さらにまた、芯材が熱可塑性エラストマー
から形成されているため、ウレタン等の材料を使用する
場合に比べて、形状保持のための剛性を有した部材を別
途埋設しなくとも良い。
【0015】さらに、装飾シートには、スキン層とバリ
ア層との間に発泡層介在されており、感触も一層良好
となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0017】実施形態のエアバッグカバー10は、図1
〜3に示すように、自動車のインストルメントパネル
(以下、インパネと略す)8の一部として形成され、イ
ンパネ8は、インパネ本体9とエアバッグカバー10と
で構成されている。
【0018】インパネ本体9は、フィラー入りのポリプ
ロピレン等の硬質合成樹脂から形成される基材9aと、
後述する装飾シート12が延設されて基材9aを覆うよ
うに配置される装飾シート9bと、から構成されてい
る。
【0019】エアバッグカバー10は、エアバッグ装置
1の折り畳まれたエアバッグ2の上方を覆う位置に配置
され、芯材11と、芯材11の表面側に配置される装飾
シート12と、から構成されている。
【0020】なお、エアバッグ装置1について説明する
と、エアバッグ装置1は、折り畳まれて収納される袋状
のエアバッグ2と、エアバッグ2に膨張用のガスを供給
するシリンダタイプのインフレーター3と、インフレー
ター3からのガスを拡散させてエアバッグ2内に流入さ
せる筒状のディフューザー4と、エアバッグ2・インフ
レーター3・ディフューザー4の周囲を覆う箱形状のケ
ース5と、を備えて構成されている。
【0021】なお、4aは、インフレーター3からのガ
スをエアバッグ2内へ拡散させて流入させるガス流通孔
であり、4bは、ディフューザー4から複数突設される
ボルトであり、これらのボルト4bは、ナット6止めす
ることにより、ケース5、エアバッグ2、ディフューザ
ー4を一体化するとともに、車両のフレームから突設さ
れるブラケット7にエアバッグ装置1を取付固定するも
のである。
【0022】また、ケース5は、側壁部位が、インナー
パネル5aとアウターパネル5bとの二重構造として構
成され、アウターパネル5bには、切り起こされてイン
ナーパネル5a側に延びる所定数の爪5cが形成されて
いる。これらの爪5cは、後述するブラケット11aを
係止するものである。
【0023】エアバッグカバー10は、上方から見て
「H」字形状に破断予定部16を配置させて、エアバッ
グ2の膨張時に、2つの扉部17・18を開かせるよう
に構成されている。なお、破断予定部16の「H」字の
上下端の間の位置が、扉部17・18が開く際の回転中
心部位としてのヒンジ部19となる。
【0024】そして、芯材11は、射出成形で成形で
き、かつ、ヒンジ部19の破断せずに曲がる性質を確保
するために、熱可塑性エラストマーから形成され、さら
に、実施形態の場合には、基材9aとの接合力を確保す
るため、基材9aと相溶性を有した熱可塑性エラストマ
ーから形成されている。ちなみに、実施形態の場合に
は、基材9aが、フィラー入りのポリプロピレンから形
成されており、ポリプロピレンと相溶性を有して芯材1
1として利用できる熱可塑性エラストマーとしては、オ
レフィン系熱可塑性エラストマー若しくはスチレン系熱
可塑性エラストマーが例示でき、実施形態の場合には、
芯材11がオレフィン系熱可塑性エラストマーから形成
されている。
【0025】また、芯材11には、外周縁の裏面側に、
四角筒形状のブラケット11aが突設され、ブラケット
11aには、エアバッグ装置1のケース5の爪5cを挿
入係止させる取付孔11bが形成されている。このブラ
ケット11aは、破断予定部16や扉部17・18を、
折り畳まれたエアバッグ2の上方位置に、精度良く配置
させるように、エアバッグカバー10の部位をエアバッ
グ装置1のケース5と連結させるために形成されてい
る。
【0026】装飾シート12は、外表面側の軟質塩化ビ
ニル・オレフィン系熱可塑性エラストマー・スチレン系
熱可塑性エラストマー等からなるスキン層13と、スキ
ン層13の裏面側に配置される発泡層14と、発泡層1
4の裏面側に配置されて芯材11の射出成形時における
スキン層13・発泡層14を保護するための、オレフィ
ン系熱可塑性エラストマー・スチレン系熱可塑性エラス
トマー等からなるバリア層15と、を備えて、予め、3
層が一体のシート状として構成されている。
【0027】実施形態の場合、スキン層13は、軟質塩
化ビニルから形成され、発泡層14は、発泡ポリプロピ
レンから形成され、バリア層15は、芯材11と同じオ
レフィン系熱可塑性エラストマーから形成されている。
また、スキン層13の肉厚は、0.5mm、発泡層14の
肉厚は、3.0mm、バリア層15の肉厚は、0.7mmと
している。
【0028】そして、破断予定部16の部位には、引張
脆弱部とするために、芯材11に凹部61aを形成され
た薄肉の引張脆弱部61が形成され、バリア層15に切
除部62aを形成された引張脆弱部62が形成され、ス
キン層13には、表面側から裏面側に押し伸ばされて中
央に薄肉部63bを配置させて断面略V字状の湾曲部6
3aとした引張脆弱部63が形成されている。
【0029】なお、湾曲部63aは、破断予定部16の
「H」字に沿って、連続的に形成され、凹部61a・切
除部62aは、破断予定部16の「H」字に沿って、連
続的に形成しても良いし、断続的に形成しても良い。実
施形態の場合には、凹部61a・切除部62aは、連続
的に形成されている。
【0030】また、湾曲部63aにおける最小肉厚の薄
肉部63bの肉厚は、実施形態の場合、0.3mmとして
いる。
【0031】このエアバッグカバー10及びインパネ8
の製造について述べると、まず、装飾シート9bの部位
も含めたシート状の装飾シート12を、図4のAに示す
ように、加熱ヒータ20で加熱軟化させた後、図4のB
に示すように、真空成形型21に当てて真空成形して、
インパネ8に埋設可能な所定形状に賦形させる。その
際、真空形成型21の型面21aに形成されている凸部
21bにより、スキン層13が押し伸ばされて、スキン
層13に、引張脆弱部63としての薄肉部63bを有し
た湾曲部63aが形成されることとなる。
【0032】その後、図4のCに示すように、超音波ウ
エルダの加工ホーン22を利用して、バリア層15に切
除部62aを設ける。
【0033】そして、インパネ本体9の基材9aを射出
成形する成形型に、所定形状に賦形させた装飾シート1
2・9をセットして、基材9aを形成し、さらに、エア
バッグカバー10の芯材11の射出成形型にセットし
て、芯材11を成形する。
【0034】ついで、再度、超音波ウエルダの加工ホー
ンを利用して、凹部61aを形成し、さらに、取付孔1
1bを形成すれば、インパネ8を製造することができ
る。
【0035】なお、凹部61aは、加工ホーンを利用し
て形成する他、芯材11の成形型の型面自体に、凸部を
設けておき、成形時に芯材11を形成すると同時に凹部
61aを形成しても良い。
【0036】また、切除部62aや凹部61aを形成す
る場合には、超音波ウエルダを利用する他、加熱したカ
ッタを利用したり、高周波を利用したカッタで、切除部
62aや凹部61aを形成しても良い。
【0037】さらに、インパネ8を製造したならば、車
両に装着した後、エアバッグ装置1と連結させる際に
は、各ボルト4bを利用して一体化したエアバッグ装置
1のケース5におけるインナーパネル5aとアウターパ
ネル5bとの間にブラケット11aを挿入して、各爪5
cを取付孔11bに挿入係止させ、インパネ8にエアバ
ッグ装置1を連結させるとともに、ブラケット7を各ボ
ルト4bにナット6止めし、ブラケット7の他端を図示
しないフレームに固定させれば、インパネ8と連結させ
てエアバッグ装置1を車両に装着することができる。な
お、インパネ8を、車両に装着する際、所定の計器等を
配設させることとなる。
【0038】そして、所定時、インフレーター3からの
ガスが吐出されれば、そのガスがディフューザー4のガ
ス流通孔4aを経てエアバッグ2内に流入され、エアバ
ッグ2は、エアバッグカバー10を押し上げることとな
る。その際、エアバッグカバー10は、引張荷重が作用
して、破断予定部16において、芯材11の引張脆弱部
61では、裏面側に設けられた凹部61aの部位に応力
集中が生じて、芯材11が破断し、また、装飾シート1
2のバリア層15の引張脆弱部62では、切除部62a
が設けられて切除されており、かつ、スキン層13の引
張脆弱部63では、断面略V字状の湾曲部63aの中央
に、薄肉部63bが形成されており、引張荷重が作用す
れば、バリア層15の切除部62aが広がるとともに、
スキン層13の断面形状を変化させている薄肉部63b
に応力集中が生じ、その結果、薄肉部63bが破断し、
芯材11と装飾シート12との破断予定部16(引張脆
弱部61・62・63)がそれぞれ破断することとな
る。そのため、エアバッグ2は、エアバッグカバー10
の破断予定部16を破断させ、さらに、エアバッグカバ
ー10のヒンジ部19を回転中心として扉部17・18
を開かせ、大きくインパネ8から突出することとなる。
なお、発泡層14は、引張強度が低いため、芯材11等
の破断する部位で容易に破断することとなる。
【0039】以上のように、実施形態のエアバッグカバ
ー10では、装飾シート12が、スキン層13・発泡層
14・バリア層15の3層を備えていても、裏面側の芯
材11と装飾シート12のバリア層15・スキン層13
とに、断続的若しくは連続的に、薄肉若しくは切除され
てなる引張脆弱部61・62・63が形成されているた
め、エアバッグ2の膨張時に引張力が作用すると、容易
に、芯材11・バリア層15・スキン層13とが引張脆
弱部61・62・63で破断し、その破断で生じた開口
からエアバッグ2を大きく膨張させることができる。
【0040】ちなみに、スキン層13に引張脆弱部63
を設けなくとも、バリア層15がスキン層13より引張
強度が高いことから、バリア層15が破断するように切
除部62aを広げれば、それに追従して円滑にスキン層
13も破断することとなる。勿論、スキン層13にも、
引張脆弱部63を設ければ、一層、円滑にスキン層13
も破断することとなる。
【0041】また、実施形態では、裏面側の芯材11
が、バリア層15と熱融着可能な熱可塑性エラストマー
から射出成形で形成されるものであり、装飾シート12
を芯材11の射出成形型にインサートとして単にセット
して、型締め後、キャビティ内に熱可塑性エラストマー
を注入するだけで、接着剤等を利用することなく、容易
に製造することができる。
【0042】そして勿論、装飾シート12のスキン層1
3・発泡層14は、裏面側にバリア層15が配設されて
保護されており、芯材11の射出成形時における熱や圧
力による損傷を防止することができる。ちなみに、実施
形態では、バリア層15に切除部62aを設けた後に、
芯材11を成形しており、発泡層14やスキン層13
が、芯材11の成形時の熱や射出圧で、損傷するのでは
と考えられるが、切除部62aが、その幅を狭くしてい
ることから(0.1〜0.5mm)、装飾シート12の外
表面まで影響を与える程、発泡層14やスキン層13が
損傷することはない。
【0043】したがって、実施形態のエアバッグカバー
10では、意匠効果が高くかつ感触も良好となるスキン
層13を外表面に配設させても、容易に製造でき、か
つ、エアバッグ2の膨張時に円滑に破断させてエアバッ
グ3を大きく膨張させることができる。
【0044】また、スキン層13にも引張脆弱部63を
設ければ、エアバッグ2の膨張時に一層奇麗に破断され
て、エアバッグ2を円滑に膨張させることができる。
【0045】さらに、装飾シート12を芯材11の射出
成形型にセットして、射出成形するだけで、エアバッグ
カバー10を製造することができるため、大型化して
も、芯材11の射出成形型を大型にするだけで、容易に
対処して製造することができる。
【0046】さらにまた、熱可塑性エラストマー製の芯
材11が射出成形で形成されるため、ウレタン等の材料
を使用して製造したエアバッグカバーに比べて、成形サ
イクルが短く、半分程度の時間(約2分)で効率良く製
造することができる。
【0047】さらに、芯材11が装飾シート12のバリ
ア層15と熱融着可能な熱可塑性エラストマーから形成
されているため、装飾シート12との接合強度が高く、
エアバッグ2の膨張時に芯材11とともに装飾シート1
2が破断しても、装飾シート12が芯材11から剥れる
ことを防止することができる。
【0048】さらにまた、芯材11が熱可塑性エラスト
マーから形成されているため、ウレタン等の材料を使用
する場合に比べて、形状保持のための剛性を有した部材
を別途埋設しなくとも良い。
【0049】また、実施形態の場合、装飾シート12と
して、スキン層13とバリア層15との間に発泡層14
を介在させていることから、感触も一層良好となる。
【0050】なお、実施形態では、装飾シート12と芯
材11とを一体的にする芯材11の射出成形前に、予
め、装飾シート12のバリア層15に切除部62aを形
成したものを示したが、他に、バリア層15に設ける切
除部62aを、芯材11を射出成形して装飾シート12
と一体的にした後に、超音波ウエルダの加工ホーン等を
利用して、芯材11の凹部61aを形成する際、加工ホ
ーン等を深く差し込むように操作して、凹部61aと切
除部62aとを同時に設けても良い。このような加工に
より製造したエアバッグカバー30としては、図5に示
すようになり、芯材11では、引張脆弱部61が切除部
62bとして構成されることとなる。
【0051】また、実施形態では、スキン層13に設け
る引張脆弱部63として、薄肉部63bを配設させた湾
曲部63aにより構成したものを示したが、図6に示す
エアバッグカバー40のように、スキン層13の引張脆
弱部63として、ピンホール若しくはスリット63cを
設けて構成しても良い。
【0052】この破断予定部16の形成は、図7の上段
に示すように、装飾シート12・9bを所定形状に真空
成形により賦形した後、所定位置に多数のピン若しくは
カッタ24を差し通し、断続的にピンホール若しくはス
リット63cを形成する。ついで、インパネ本体9の基
材9aを射出成形する成形型に、シート12・9bをセ
ットし、基材9aを形成する。その後、図7の中段に示
すように、芯材11の射出成形型にセットして、芯材1
1を形成する。そして、図7の下段に示すように、超音
波ウエルダの加工ホーン25を利用して、芯材11とバ
リア層15とに、破断予定部16に沿って連続的若しく
は断続的に、切除部61b・62aを設ければ、破断予
定部16を形成することができる。
【0053】このエアバッグカバー40でも、既述の実
施形態と同様な作用・効果を得ることができる。
【0054】さらに、ピン若しくはカッタ24を利用し
て、スキン層13にピンホール若しくはスリット63c
を設ける場合には、図8に示すエアバッグカバー50の
ようにしても良い。
【0055】このエアバッグカバー50では、装飾シー
ト12の所定位置にピン若しくはカッタ24を利用し
て、ピンホール若しくはスリット63cを設けた後、バ
リア層15に切除部62aを設け、芯材11の成形時に
型面により、若しくは芯材11の成形後に加工治具を利
用し、芯材11に凹部61aを設けて、引張脆弱部61
・62・63からなる破断予定部16を形成したもので
あり、既述の実施形態と同様な作用・効果を得ることが
できる。
【0056】さらにまた、実施形態のエアバッグカバー
10では、折り畳まれたエアバッグ2の上方に適確に破
断予定部16や扉部17・18を配置させるために、エ
アバッグ装置1のケース5と連結させるブラケット11
aを芯材11に設けた場合を示したが、精度良く、エア
バッグ2の上方にエアバッグカバーが配置されれば、図
9に示すエアバッグカバー60のように、ケース5に連
結させるブラケットを設けなくとも良い。
【0057】さらにまた、各実施形態では、エアバッグ
カバー10・30・40・50・60として、インパネ
8に利用されるものを示したが、インパネ以外のエアバ
ッグ装置のエアバッグを覆うように配置されるドアトリ
ム・シートバック・ステアリングホイールのパッド等に
本発明を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のエアバッグカバーの拡大
断面図である。
【図2】同エアバッグカバーの斜視図である。
【図3】同エアバッグカバーの使用態様を示す断面図で
ある。
【図4】同実施形態の製造工程を示す図である。
【図5】同実施形態のエアバッグカバーの変形例を示す
断面図である。
【図6】同実施形態のエアバッグカバーの他の変形例を
示す断面図である。
【図7】図6に示すエアバッグカバーの製造工程を示す
図である。
【図8】同実施形態のエアバッグカバーの他の変形例を
示す断面図である。
【図9】他の実施形態のエアバッグカバーの使用態様を
示す断面図である。
【符号の説明】
1…エアバッグ装置、 2…エアバッグ、 10・30・40・50・60…エアバッグカバー、 11…芯材、 12…装飾シート、 13…スキン層、 14…発泡層、 15…バリア層、 16…破断予定部、 61…引張脆弱部、 61a…凹部、 61b…切除部、 62…引張脆弱部、 62a…切除部、 63…引張脆弱部、 63a…湾曲部、 63b…薄肉部、 63c…ピンホール若しくはスリット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 哲也 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 古田 剣一 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 山崎 千穂 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−162603(JP,A) 特開 平1−195036(JP,A) 特開 平3−90330(JP,A) 特開 平3−161313(JP,A) 欧州特許出願公開724817(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/20 B60R 21/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアバッグを覆い、該エアバッグの膨張
    時に破断予定部を破断させる合成樹脂製のエアバッグカ
    バーであって、 表面側の装飾シートと、裏面側に配置され、前記装飾シ
    ートをインサートとして射出成形により形成される芯材
    とを備え、 前記装飾シートが、外表面に配置されるスキン層と、該
    スキン層の裏面側に配置されて、前記芯材の射出成形時
    における前記スキン層の保護用の前記スキン層より引張
    強度を高くしたバリア層と、前記スキン層と前記バリア
    層との間に介在される発泡層と、の3層構造として構成
    され、 前記芯材が、バリア層と熱融着可能な熱可塑性エラスト
    マー製とし、 前記バリア層と前記芯材とに前記破断予定部が形成され
    るとともに、前記破断予定部が、断続的若しくは連続的
    に引張脆弱部を形成されて構成されていることを特徴と
    するエアバッグカバー。
  2. 【請求項2】 前記スキン層にも、破断予定部としての
    前記引張脆弱部が形成されていることを特徴とする請求
    項1記載のエアバッグカバー。
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