JP3249127B2 - 接円作成装置 - Google Patents

接円作成装置

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JP3249127B2
JP3249127B2 JP50339195A JP50339195A JP3249127B2 JP 3249127 B2 JP3249127 B2 JP 3249127B2 JP 50339195 A JP50339195 A JP 50339195A JP 50339195 A JP50339195 A JP 50339195A JP 3249127 B2 JP3249127 B2 JP 3249127B2
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正夫 森戸
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Fujitsu Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、少なくとも1つの自由曲線又は楕円を含む
2つの図形要素に接する円を作成する方法及び装置に関
し、特にCAD(コンピュータ援用設計)システムのよう
な対話形システムにおいて作成された少なくとも1つの
自由曲線又は楕円を含む2つの図形要素に対して接円あ
るいは角丸めを安定して生成、表示させる方法及び装置
に関する。
背景技術 CADシステムは、設計図などの図面を、直線、円、円
弧などの基本的な図形要素あるいはスプラインなどの自
由曲線を使ってグラフィックディスプレイの画面上に作
図するもので、製造物の設計又は意匠設計では、2つの
図形要素から成る角の部分に丸みを付けたり、2つの図
形要素間でこれらに接する円を描くということはよくあ
ることで、このような接円又は角丸めを容易に描くため
の機能が用意されている。
2次元のCADシステムにおいて、たとえば四角の角を
丸める場合には、2つの図形要素の間に半径rの丸みを
付けるというコマンドを実行することによって作成する
ことができる。これは、図形が四角の場合には、連続す
る2つの図形要素の接続点から半径r分の長さを計算し
てやれば円弧の中心が簡単に求まるからである。このよ
うに、四角の場合などでは、角丸め又は2辺に接する円
は幾何学的、代数的に容易かつ正確に計算することがで
きる。
しかし、図形要素の少なくとも一方が通常スプライ
ン、ベジエと呼ばれている自由曲線あるいは楕円の場合
には、このような図形要素に対して角丸めを付けたり、
接円を生成したりすることは容易でない。これは、幾何
学的に接円の中心を求めることができないためである。
図1(A)、図1(B)は2つの図形要素の少なくと
も一方が自由曲線であるという場合の接円及び角丸めを
例示した図である。すなわち、図1(A)は2つの図形
要素S1、S2がスプライン曲線であって、これらスプライ
ン曲線に半径rの円C1が接している状態を示し、図1
(B)は直線Lとスプライン曲線とする図形要素S3との
交点における半径rの円弧C2による角丸めの状態を示し
ている。このような接円及び角丸めを作成するには、一
般に収束演算法という手法が採られている。
収束演算法とは、解析解が得られない時の解法であっ
て、接しているという条件を未定変数とした数式化を行
い、この未定変数を適当な初期値から出発して、最終的
に求めたい解に収束させていく演算方法である。たとえ
ば、図形要素が複数の点間を滑らかに結んで形成される
スプライン曲線の場合、その曲線には必ずスタートポイ
ントとエンドポイントとがあるので、そのスタートポイ
ントを初期値にしてそこから解を求めていく。このよう
に解を順次収束させていき、スプライン曲線と半径rの
円とが接する部分を探して、その時の円の中心の値とス
プライン曲線との接点とを求めてやれば、接円を描くこ
とができる。また角丸めであれば、スプライン曲線と接
円との交点位置が求められているので、同様にして円弧
を生成し、表示させることができる。
しかし、収束演算法では、適当な初期値から出発して
解に収束させるようにするので、その初期値にどの値を
採用するかによって、必ずしもオペレータが意図する位
置に接円が作成されるとは限らない。
図2は2つのスプライン曲線に接円を作成しようとし
た場合に、実際に作成される可能性のある接円を示した
図である。たとえば、2つのスプライン曲線S1及びS2
あり、これらの交点の遠くにあるスタートポイントから
収束演算を行っていって接円CAを求めたいとした場合、
接円CB、CC又はCDが求まる可能性がある。一般的には、
目的の接円CAが求まりやすい位置に初期値を設定するも
のであるが、実際のところ、曲線が複雑であれば、それ
らの間で収束していくときに大きくジャンプしたりする
ことがあり、4つの接円CA、CB、CC、CDのうち、必ず目
的の接円CAが求まるという保証はない。また、場合によ
っては、収束せずに発散してしまい、又は振動して解が
まったく得られないで終わってしまうこともある。
このように、2つの自由曲線に接円を作成する従来の
方法では、オペレータの意図した位置に接円を作成でき
なかったり、解の発散又は振動により接円がまったく作
成されずに終わることもあって、接円作成時の安定性に
問題があった。このため、いつも、どこから収束させる
か、すなわち収束演算を開始する初期値をどうするかが
課題になっていて、様々の工夫が行われている。
発明の開示 本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、
自由曲線を含む2つの図形要素に接円を作成するとき、
オペレータが意図した位置に安定して接円が作成できる
接円作成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、画面上
に表示されている2つの図形要素に接する半径rの接円
を作成する接円作成装置において、画面上に表示される
複数の図形要素の曲線情報を格納している曲線情報記憶
手段と、前記曲線情報記憶手段から読み出した曲線情報
に基づく曲線を表示する表示手段と、前記表示手段にお
いて表示中の図形要素に対する操作を指示する指示手段
と、前記指示手段によって指示された前記2つの図形要
素の識別子及び指示位置の座標とを出力する図形要素認
識手段と、前記指示位置による2つの座標を端点とする
線分上の一座標点を接円の中心座標初期値として出力す
る初期値設定手段と、を備えたことを特徴とする接円作
成装置が提供される。
図面の簡単な説明 図1(A)及び図1(B)は2つの図形要素の少なく
とも一方が自由曲線であるという場合の接円及び角丸め
の一例を示した図である。
図2は2つのスプライン曲線に接円を作成しようとし
た場合に、実際に作成される可能性のある接円を示した
図である。
図3は本発明による接円作成方法の原理を示した説明
図である。
図4(A)及び図4(B)はグラフィックディスプレ
イの画面の表示例を示した図である。
図5は本発明による接円作成方法の別な実施例を表し
た画面の表示例を示す図である。
図6は本発明による接円作成方法の別な実施例を表し
た画面の表示例を示す図である。
図7(A)、図7(B)、図7(C)及び図7(D)
は本発明による接円作成方法の別な実施例を表した画面
の表示例を示す図である。
図8は本発明による接円作成装置の原理を示したブロ
ック構成図である。
図9は図形要素データベースを示した図である。
図10は自由曲線の1つであるスプライン曲線の一例を
示した図である。
図11は円が2つのスプライン曲線に接している状態を
示す図である。
図12は本発明を実施するためのワークステーションの
ハードウエア構成の一例を示した図である。
発明を実施するための最良の形態 本発明の接円作成方法は、対話形システムにおいて、
オペレータが2つの図形要素に対して接円を作成すると
き、まず、2つの図形要素を選択指示するが、その指示
は接円が描かれるであろう図形要素位置近傍にて行われ
ることが自然であることによっている。
図3は本発明による接円作成方法の原理を示す説明図
である。また、図4は本発明方法を実施するときのグラ
フィックディスプレイの画面の表示例を示した図であ
る。
図4に示したように、グラフィックディスプレイの画
面2caには既に、少なくとも1つが自由曲線であるとす
る2つの図形要素S1、S2が描かれているとする。以下、
これら図3及び図4を基にして、本発明による接円作成
方法をそのステップ順に説明する。
〔ステップS1〕 まず、接円を作成したい図形要素S1
マウス又はスタイラスペンなどのポインティングデバイ
スによって画面2ca上で指示する。すなわち、図4
(A)に示したように、画面2caにはポインティングデ
バイスのカーソルがたとえば「×」によって表示されて
おり、このカーソルを、描きたい接円の位置近傍の図形
要素S1上に移動させてその図形要素S1を指示する。これ
により、画面2ca上に描かれている図形要素を識別する
ための識別子ID1とその指示位置の座標H1とが得られ
る。実際には、カーソルを正確に図形要素S1上に合わせ
てその図形要素S1を指示することはできないので、この
座標H1は、ポインティングデバイスにより指示された座
標から図形要素S1上に投影した座標としてある。
同様にして、ポインティングデバイスにより図形要素
S2を描きたい接円の位置近傍で指示する。これにより、
その図形要素S2の識別子ID2とその指示位置の座標H2
得ることができる。
〔ステップS2〕 図4(B)に示したように、求められ
た2つの座標H1及びH2からこれらを端点とする線分L上
の一座標点C0を求める。好ましくは、線分L上の一座標
点C0は2つの座標H1及びH2の中点位置の座標とするのが
よい。この一座標点C0を、演算開始のための初期円の中
心座標cに設定する。
〔ステップS3〕 次に、設定された中心座標cを持つ半
径rの円が図形要素S1及びS2の識別子ID1及びID2に基づ
いてこれらの図形要素S1及びS2に接する条件で、改良値
を算出する。つまり、円が2つの図形要素S1及びS2に接
しているという条件式、すなわち、初期円の中心座標
c、指示された図形要素S1及びS2上の座標、及び初期円
の中心を通る基準となる線に対して図形要素S1及びS2
の座標までの角度を含む条件式を基にして収束演算を行
い、これらの改良値を算出する。
〔ステップS4〕 算出された改良値と設定時の値との差
異を検出する。ここで、その差異がなくなると、算出さ
れた改良値が最終値となり、接円の中心座標が求められ
る。
〔ステップS5〕 ステップS4にて算出された改良値と設
定値との間に差異があれば、この算出された改良値を設
定値としてステップS3に戻り、さらなる改良値を算出す
る。
このように、接円が描かれるであろう図形要素位置近
傍の図形要素上に指示した座標間の中心位置を収束演算
の初期値とすることによって、初期値としては、ほぼ解
に近い初期値を最初から指示できることになり、したが
って、その初期値から収束演算される解はオペレータが
描きたい接円位置にほとんど一致することになる。
図5は本発明による接円作成方法の別な実施例を表し
た画面の表示例を示す図である。すなわち、図5の実施
例によれば、線分上の一座標点c0を初期円の中心座標c
に設定するステップS2の後に、求められた線分L上の一
座標点c0の位置に半径rの初期円Cを表示させるステッ
プを追加するようにしている。この実施例では、半径r
は既に与えられているものとしてある。このように初期
円Cを表示させることによって、第1に、作成しようと
する接円の概略位置をCADシステムがどのように認識し
ているかを予め知ることが可能となり、第2に、目的の
位置付近に初期円Cを仮に表示させることでオペレータ
に安心感を与えるという効果がある。
図6は本発明による接円作成方法の別な実施例を表し
た画面の表示例を示す図である。すなわち、図6の実施
例によれば、線分上の一座標点c0を初期円の中心座標c
に設定するステップS5の後に、線分L上の一座標点c0
位置に任意の大きさの円を生成して画面表示させるステ
ップを追加するようにしている。この実施例では、線分
L上の座標c0が求められた時点で、その座標c0、好まし
くは線分Lの中間の座標c0を中心として任意の大きさの
円Cを生成する。
たとえば、座標c0が求められた後に、その座標c0に中
心を有する円が半径r=0から次第に大きくなるような
方法で生成される。ここで生成される円Cは、たとえば
マウスをクリックするなどしてオペレータの希望する大
きさのところで大きくなるのを止めることができる。あ
るいは、適当な大きさまで大きくなったところで、半径
rの増加が一旦停止され、後は、マウスカーソルを操作
してラバーバンドにより円の大きさを増減して所望の大
きさにすることができる。このとき、半径rの寸法デー
タは数値で画面上に表示させることができる。したがっ
て、この場合には、予め半径rを与えておく必要はな
い。このような方法は、特に、意匠設計の場合のよう
に、オペレータの感覚によって接円半径を決めるような
場合に有効である。
図7は本発明による接円作成方法の別な実施例を表し
た画面の表示例を示す図である。この実施例は、接円を
作成したい図形要素を画面上で指示する前に、予め作成
したい接円の大きさを決めておき、決められた大きさの
円のサンプルを表示させておくことにより、オペレータ
に円の大きさを意識させる(フィードバックを与える)
ことを意図したものである。これは、頻繁にズームを繰
り返しているうちに、目的の円が画面上でどの位の大き
さになるのか認識できなくなることがあり、図形要素の
指示位置によっては、妥当な初期値を得ることができな
い場合があることに対してなされたものである。
図7(A)は作成したい接円の半径rが決められたと
きに、矢印の記号で示したカーソルの近傍に半径rの円
のサンプルCsが画面表示される様子を示している。円の
サンプルCsは、たとえばカーソルの先端が円の10時の方
向の円周上に位置するような形で出現され、カーソルが
動かされれば、円のサンプルCsもこれに追従して移動
(ドラッグ)される。
図7(B)はカーソルを移動させて図形要素S1を指示
したときの様子を示している。図形要素S1を指示するこ
とによりその図形要素S1が選択される。選択された図形
要素S1はたとえば図形要素の色を変えることによって他
の図形要素と明示的に区別される。このとき、円のサン
プルCsは図形要素S1を指示した位置の座標H1に円周上の
一点が固定される。したがって、この後、カーソルを動
かすと、円のサンプルCsは座標H1を中心として動くこと
になり、カーソルはサンプルCsの円周上を動くことにな
る。
図7(C)は図形要素S2が指示されたときの様子を示
している。カーソルにより図形要素S2が指示されると、
その指示位置の座標H2が取得される。このときも、選択
された図形要素S2は色が変えられて他の図形要素と明示
的に区別される。その後、図形要素S1及びS2を指示した
2つの座標H1及びH2を端点とする線分上の一点の座標c0
が求められ、収束演算により円の中心位置が求められ
る。
図7(D)は収束演算により求められた円の中心位置
に接円Cが表示された様子を示している。
上述のように、目的の円のサンプルを予め表示させる
ことにより、表示スケールが変更されていても、変更さ
れた表示スケールで円のサンプルを表示でき、また、単
位系の誤認による半径値の誤入力などをある程度判断で
きるため、より直感的な接円作成操作を行うことができ
る。しかも正確な初期値を得ることができるようになる
ため、予想し得ない位置に接円が作成されてしまうこと
が大幅に改善される。
なお、図7(A)の例では、表示される円のサンプル
Cs及び目的の接円Cは予め決められた半径値で作成され
るが、接円を作成したい図形要素を指示する前に、任意
の大きさの円を生成し、生成された円の大きさをラバー
バンドにより増減して所望の大きさにすることもでき
る。このとき、変更される半径rの寸法データは画面上
に表示される。
図8は本発明による接円作成装置の原理を示したブロ
ック構成図である。
図8において、本発明の接円作成装置は、図形要素の
曲線情報を格納している曲線情報記憶手段1及び表示手
段2を有しており、この表示手段2は曲線情報記憶手段
1に格納されている曲線情報を表示情報に変換する表示
制御手段2aと、その表示情報を記憶する表示情報記憶手
段2bと、この表示情報記憶手段2bに記憶された表示情報
を表示する表示部2cとにより構成されている。
本発明の接円作成装置はさらに、表示手段2において
表示中の図形要素を指示したり作成しようとする接円の
半径を決めたりする指示手段3と、指示された図形要素
の識別子及び図形要素の指示座標を出力する図形要素認
識手段4と、選択された2つの図形要素の指示位置の座
標から演算開始のための初期値、すなわち指示位置の2
座標点を端点とする線分上の一座標点を接円の中心座標
初期値として出力する初期値設定手段5と、設定された
中心座標を初期値とする半径rの円が2つの図形要素の
識別子に基づいて2つの図形要素に接している条件で接
円の中心座標を算出する演算手段6と、閾値が設定され
ていて演算手段6で算出された改良値と設定値との差異
がその閾値の範囲内に収斂しているかどうかを検出する
検出手段7とを有している。
この接円作成装置の作用について説明する。曲線情報
記憶手段1にはCADシステムにおいて作成された自由曲
線又は楕円を含む図形要素の曲線情報が格納されてお
り、表示手段2にはこの曲線情報に基づいて図形要素が
表示されている。表示手段2では、表示制御手段2aが記
憶手段1に格納されている曲線情報を表示情報に変換
し、表示情報記憶手段2bにおいてその表示情報を記憶
し、表示部2cにて表示情報記憶手段2bに記憶されている
表示情報を表示するようにしている。
接円を作成するときには、まず、指示手段3により表
示手段2に表示されている図形要素の内、接円を作成し
たい2つの図形要素を選択指示する。図形要素認識手段
4では、指示手段3によって選択指示された2つの図形
要素の識別子及び指示座標を出力する。初期値設定手段
5では、図形要素認識手段4より出力された指示位置の
座標からこれらの座標を端点とする線分上の一座標点を
算出し、この線分上の一座標点を接円の中心座標初期値
として出力する。演算手段6では、図形要素認識手段4
からの図形要素の識別子及び初期値設定手段5からの初
期値を基にして、選択指示された図形要素に接する半径
rの円の中心位置を収束演算により算出する。この演算
手段6で算出された改良値は、検出手段7において、算
出前に設定した値と比較され、改良値と設定値との差異
が予め設定されている閾値の範囲内に収斂されているか
どうか判断される。差異が閾値の範囲内にあれば、検出
手段7は演算手段6で反復して行われる演算を終了する
よう演算手段6に指示する。すると、演算手段6は算出
された中心位置を中心とする半径rの円を描画させる指
示を表示手段2に与えるようにする。一方、差異が閾値
の範囲内になければ、検出手段7は改良値を設定値とし
て演算を反復させるよう演算手段6に指示する。
図9は図形要素データベースを示す図である。CADシ
ステムのような対話形システムでは図形要素データベー
ス1aを持ち、メインメモリにロードされた、あるいは画
面上に表示された図形要素はこれらを識別するためにそ
れぞれ識別子、すなわち図形要素IDが付されていて、管
理されている。図9の例によれば、図形要素データベー
ス1aは、IDの欄に識別番号が入力され、タイプの欄には
たとえば円、直線、スプラインなどの図形要素のタイプ
が入力され、パラメータの欄にはそれぞれの図形要素を
表現するのに必要な数値が入力されている。たとえばタ
イプが円の図形要素ならば、中心位置の座標と半径とを
表す数値がパラメータとして入力されている。
図10は自由曲線の1つであるスプライン曲線の一例を
示した図である。図10において、P1、P2・・・Pnは与え
られた点、S1、S2・・・Sn-1はスプライン曲線の各セグ
メント(区間)を示している。スプライン曲線は複数の
点P1、P2・・・Pnを滑らかに結んだ曲線をいい、通常は
曲線の通過する点の間を3次式程度の多項式で表され
る。3次の多項式で表したものは3次のスプライン曲線
と呼ばれ、以下のような式で表すことができる。たとえ
ば、スプライン曲線S1は、 S1x(t)=a1xt3+b1xt2+c1xt+d1x・・・・(1a) S1y(t)=a1yt3+b1yt2+c1yt+d1y・・・・(1b) で表される。ただし、a1x,b1x,c1x,d1x,a1y,b1y,c1y,d
1yは定数、tは曲線の説明変数である。この説明変数
は、スプライン曲線のような自由曲線の場合、ポインテ
ィングデバイスにより指示された位置を座標で表そうと
すると不都合があるので、自由曲線上のどの位置を表し
ているのかを特定するために用いられているもので、自
由曲線上で指示された座標に相当するものである。それ
ぞれのセグメントはその端点である点P2、P3・・・Pn-1
において、隣接するセグメントの端点のベクトル、曲率
が共に一致しており、セグメントのつながりをスムーズ
にしている。
図11は円Cが2つのスプライン曲線S1、S2に接してい
る状態を示す図である。この図において、2つのスプラ
イン曲線S1、S2があり、これらに座標(c0x,c0y)を中
心位置とする半径rの円Cが接しており、これが最終的
に求めたい円である。
ここで、接円作成方法のステップS3において収束演算
をする際に用いられる、2つのスプライン曲線S1、S2
円Cが接しているという条件の式を求める。まず、スプ
ライン曲線S1に関しては、式1a、1bを1回微分して、 S1x′(t)=3a1xt2+2b1xt+c1x ・・・・(1c) S1y′(t)=3a1yt2+2b1yt+c1y ・・・・(1d) とする。スプライン曲線S2に関しては、同様にして、 S2x(s)=e2xs3+f2xs2+g2xs+h2x・・・・(2a) S2y(s)=e2ys3+f2ys2+g2ys+h2y・・・・(2b) S2x′(s)=3e2xs2+2f2xs+g2x ・・・・(2c) S2y′(s)=3e2ys2+2f2ys+g2y ・・・・(2d) となる。ただし、e2x,f2x,g2x,h2x,e2y,f2y,g2y,h2y
定数、sは曲線の説明変数である。また、円Cに関して
は、 Cx(u)=r cos u+cox ・・・・(3a) Cy(u)=r sin u+coy ・・・・(3b) Cx′(u)=−r sin u ・・・・(3c) Cy′(u)=r cos u ・・・・(3d) と表すことができる。ただし、(c0x,c0y)は円(円
弧)の中心位置の座標、rは円(円弧)の半径の値、u
は半径rの円(円弧)の中心位置を通る基準となる線に
対して円(円弧)と図形要素S1又はS2とが接する位置ま
での角度である。したがって、円が2つのスプライン曲
線S1、S2に接しているという条件式は、 S1(t)−C(u1)=0 (≡F1(cox,coy,s,t,u1,u2)) ・・・・(4a) S1′(t)・C′(u1)=0 (≡F2(cox,coy,s,t,u1,u2)) ・・・・(4b) S2(s)−C(u2)=0 (≡F3(cox,coy,s,t,u1,u2)) ・・・・(4c) S2′(s)・C′(u2)=0 (≡F4(cox,coy,s,t,u1,u2)) ・・・・(4d) のように表すことができる。
接円の中心位置の座標は、この条件式4a〜4dを用い
て、収束演算法により求める。収束演算法としては、従
来より、ニュートン−ラフソン法(Newton−Raphson me
thod)、ブレント法(Brent method)などの2次の収束
法が知られている。たとえば、ニュートン−ラフソン法
によれば、c0x,c0y,s,t,u1,u2を変数として、収束演算
を行う。すなわち、 F1(cox0,coy0,s0,t0,u10,u20))→0 ・・・・(5a) F2(cox0,coy0,s0,t0,u10,u20))→0 ・・・・(5b) F3(cox0,coy0,s0,t0,u10,u20))→0 ・・・・(5c) F4(cox0,coy0,s0,t0,u10,u20))→0 ・・・・(5d) の形で与えられた多元連立方程式の解を、指示座標から
求めた変数のある初期値c0x0,c0y0,s0,t0,u10,u20から
収束させて求めるのである。
また、接円作成の対象とする図形要素が楕円の場合
も、スプライン曲線と同様に、幾何的にも代数的にも接
円の中心位置を求めることができない。したがって、楕
円の場合も収束演算法により求めることになる。楕円は
以下のように表される。
Sx(t)=Rx cos t ・・・・(6a) Sy(t)=Ry sin t ・・・・(6b) また、計算に1回微分した式が必要なので、 Sx′(t)=−Rx sin t ・・・・(6c) Sy′(t)=Ry cos t ・・・・(6d) とすることができる。ただし、Rx,Ryは楕円上のx−y
軸方向値、tは楕円の中心位置を通る基準となる線に対
して接円と接する楕円上の位置までの角度である。楕円
に接する円を求めるには、これらの式6a〜6dを式4a〜4d
及び式5a〜5dに適用すればよい。
図12は、本発明を実施するためのワークステーション
のハードウエア構成の一例を示す図である。図12におい
て、ワークステーションは、プロセッサ11と、読み取り
専用メモリ(ROM)12と、メインメモリ(RAM)13と、グ
ラフィック制御回路14及び表示装置15と、マウス16と、
キーボード17と、タブレット18と、ハードディスク装置
(HDD)19と、磁気テープ装置(MTD)20と、プロッタ21
と、プリンタ22と、カラーハードコピー23とで構成さ
れ、これらの構成要素はそれぞれのインタフェースコン
トローラ(図示していない)及びバス24により相互に結
合されている。
プロセッサ11はワークステーション全体を統括的に制
御する。読み取り専用メモリ12にはたとえばワークステ
ーションの立ち上げ時に必要なプログラムなどが格納さ
れている。メインメモリ13には接円作成処理を含むCAD
システムのアプリケーションプログラムが展開されてい
る他に、作図、編集中のデータなどが格納される。
グラフィック制御回路14はメインメモリ13内で生成さ
れた2次元の線分データ、円データ、楕円データ、スプ
ライン曲線データ、接円データなどの各種図形要素デー
タを表示信号に変換し、表示装置15に送る。表示装置15
は、受けた表示信号を基に図形要素から成る図面を表示
する。
マウス16は表示装置15の画面上に表示されているカー
ソルを移動させ、ボタンをクリックすることによって画
面上に表示されている図形要素を指示したり、表示され
ている図形要素をドラッグ又はラバーバンドしたり、あ
るいは各種メニューなどの選択を指示するためのポイン
ティングデバイスである。キーボード17は接円の半径値
などのデータを入力するのに使用される。タブレット18
は図面を作成するときなどの座標入力に使用される。
ハードディスク装置19は、アプリケーションプログラ
ム、製図に必要な各種図形要素データ、図形要素IDなど
が格納されている。磁気テープ装置20は磁気テープ20a
に記憶されている設計図などのデータを入力し、あるい
は作成された設計図などのデータを磁気テープ20aに記
憶させることができる外部記憶装置である。
また、作成された設計図のデータは、プロッタ21、プ
リンタ22又はカラーハードコピー23に出力し出図するこ
とができる。
以上説明したように本発明では、接円を作成したい第
1及び第2の図形要素の指示から得られた2つの座標か
らこれら座標を端点とする線分上の一座標点を求め、こ
の一座標点を収束演算の円の中心の初期値とするように
構成したので、収束演算は、初期値を常に接円を作成し
たい位置近傍に採って収束させていくことになり、した
がって、ほとんどオペレータの意図する位置に接円を作
成することができるようになり、接円作成時の動作の安
定性を確実に向上させることができる。
また、半径rに基づく初期円を表示したり、図形要素
の指示の前に円のサンプルを表示させることにより、接
円作成時に常に作成結果の円をイメージすることが可能
となり、オペレータは作成時の安心感を増すことがで
き、図形要素の指示も、より的確な座標位置での指示が
可能になって、より適切な初期値を得ることができるよ
うになる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/50 620 G06T 11/80

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画面上に表示されている2つの図形要素に
    接する半径rの接円を作成する接円作成装置において、 画面上に表示される複数の図形要素の曲線情報を格納し
    ている曲線情報記憶手段と、 前記曲線情報記憶手段から読み出した曲線情報に基づく
    曲線を表示する表示手段と、 前記表示手段において表示中の図形要素に対する操作を
    指示する指示手段と、 前記指示手段によって指示された前記2つの図形要素の
    識別子及び指示位置の座標とを出力する図形要素認識手
    段と、 前記指示位置による2つの座標を端点とする線分上の一
    座標点を接円の中心座標初期値として出力する初期値設
    定手段と、 を備えたことを特徴とする接円作成装置。
  2. 【請求項2】前記初期値設定手段により設定された中心
    座標を初期値とする前記半径rの円が、前記2つの図形
    要素の識別子に基づいて前記2つの図形要素に接してい
    るという条件で中心座標を算出する演算手段と、 前記演算手段で算出された改良値と設定値との差異が予
    め設定された閾値の範囲内に収斂しているかどうかを検
    出する検出手段と、 をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の接円作
    成装置。
  3. 【請求項3】前記操作は、前記図形要素に対する図形要
    素選択指示であることを特徴とする請求項1記載の接円
    作成装置。
  4. 【請求項4】前記操作は、前記円に対する中心座標の移
    動であるか又は半径rの更新であることを特徴とする請
    求項1記載の接円作成装置。
  5. 【請求項5】前記図形要素の少なくとも一方は、複数の
    座標点間を繋ぐ自由曲線であることを特徴とする請求項
    1記載の接円作成装置。
  6. 【請求項6】前記自由曲線は、3次のスプライン曲線で
    あることを特徴とする請求項5記載の接円作成装置。
  7. 【請求項7】前記図形要素の少なくとも一方は、楕円で
    あることを特徴とする請求項1記載の接円作成装置。
  8. 【請求項8】前記初期値設定手段が設定した中心座標を
    初期値とする初期円を画面上に表示する手段をさらに備
    えたことを特徴とする請求項1記載の接円作成装置。
  9. 【請求項9】前記初期値設定手段が設定した中心座標を
    初期値とする初期円の半径rを所定値とすることを特徴
    とする請求項1又は請求項8記載の接円作成装置。
  10. 【請求項10】前記初期円の半径rを前記指示手段に追
    随して変更させ、少なくとも該変更される初期円図形又
    は寸法データを画面に表示することを特徴とする請求項
    9記載の接円作成装置。
  11. 【請求項11】前記2つの図形要素を指示する指示手段
    の位置が円周上の一座標点である円を表示させる手段を
    さらに有することを特徴とする請求項1記載の接円作成
    装置。
  12. 【請求項12】前記指示手段の位置に表示される前記円
    を、前記指示手段に追随して移動させることを特徴とす
    る請求項11記載の接円作成装置。
  13. 【請求項13】前記指示手段の位置に表示される前記円
    の半径rを所定値とすることを特徴とする請求項11記載
    の接円作成装置。
  14. 【請求項14】前記指示手段の位置に表示される前記円
    は、前記指示手段の操作によって生成された円であるこ
    とを特徴とする請求項11記載の接円作成装置。
  15. 【請求項15】前記円の半径rを前記指示手段に追随し
    て変更させ、少なくとも該変更される円図形又は寸法デ
    ータを画面に表示することを特徴とする請求項13又は請
    求項14記載の接円作成装置。
  16. 【請求項16】前記改良値の算出ステップは、2次の収
    束法を含むことを特徴とする請求項1記載の接円作成装
    置。
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