JP3247971B2 - 4−ヒドロキシフェネチルアルコール化合物の製造法 - Google Patents

4−ヒドロキシフェネチルアルコール化合物の製造法

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4−ヒドロキシフ
ェネチルアルコール化合物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般式(1)
【0003】
【化2】
【0004】〔式中、R1及びR2は、同一又は異なっ
て、水素原子又はtert−ブチル基を示す。〕で表さ
れる4−ヒドロキシフェネチルアルコール化合物は、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、改質剤等の樹脂添加剤、農
薬、液晶ポリマー等の合成中間体として有用な化合物で
ある。一般式(1)で表される4−ヒドロキシフェネチ
ルアルコール化合物は、特に、樹脂に高度の紫外線吸収
能、酸化防止能等を付与する反応型紫外線吸収剤及び反
応型酸化防止剤の合成中間体として好適に使用され得
る。
【0005】従来、4−ヒドロキシフェネチルアルコー
ル化合物のうち、R1及びR2が共にtert−ブチル基
である3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
フェネチルアルコールは、例えば、ナトリウムメトキシ
ド、リチウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシ
ド等の塩基の存在下且つ200℃以上の高温下に2,6
−ジ−tert−ブチルフェノールとエチレンオキシド
とを反応させることにより製造されている(ジャーナル
・オブ・オーガニック・ケミストリー、46巻、522
4頁、1981年)。
【0006】また、R1及びR2が共に水素原子である4
−ヒドロキシフェネチルアルコールは、例えばグリニヤ
ール反応を利用して4−クロロフェノールとエチレンオ
キシドとを反応させることにより製造されている(特開
平2−138142号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ジャー
ナル・オブ・オーガニック・ケミストリーに記載の方法
では、2−(2,6−ジ−tert−ブチルフェノキ
シ)エタノールが主に生成し、3,5−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシフェネチルアルコールの生成率
は10%程度と非常に低い。しかも、上記方法では、こ
れらの化合物が混合物として得られ、目的物である3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェネチル
アルコールのみを簡便な操作により単離するのは極めて
困難である。
【0008】また、特開平2−138142号公報に記
載の方法では、一旦フェノール性水酸基を保護した後、
グリニヤール反応を行い、最後に脱保護を行って目的化
合物を製造するという煩雑な工程を必要とする。
【0009】更に、R1がtert−ブチル基、R2が水
素原子である3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェネチルアルコールは、上記特開平2−138142号
公報に記載の方法で得られる4−ヒドロキシフェネチル
アルコールをtert−ブチル化して製造されるが、フ
ェノールのオルト位のブチル化のみならず、水酸基及び
フェノール性水酸基へのブチルエーテル化も同時に進行
し、目的化合物のみを製造することは極めて困難であ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、4−ヒドロキシフェ
ネチルアルコール化合物の新規な製造法を開発すること
に成功し、ここに本発明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明は、一般式(1)で表される
4−ヒドロキシフェネチルアルコール化合物を製造する
方法であって、2,6−ジ−tert−ブチルフェノー
ルとエチレンオキシドとを塩基及びルイス酸の存在下に
反応させる工程及び必要に応じて該工程で得られる化合
物を脱ブチル化する工程を備えたことを特徴とする4−
ヒドロキシフェネチルアルコール化合物の製造法に係
る。
【0012】本発明の方法によれば、上記一般式(1)
の4−ヒドロキシフェネチルアルコール(以下、「4−
ヒドロキシフェネチルアルコール化合物(1)」とい
う)が高い生成率で生成し、しかも簡便な操作により反
応混合物から単離精製することができる。従って、本発
明の方法によれば、目的とする4−ヒドロキシフェネチ
ルアルコール化合物(1)を高収率及び高純度で製造す
ることができ、工業的に極めて有利な方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の製造法によれば、上記一
般式(1)においてR1及びR2が共にtert−ブチル
である3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
フェネチルアルコール(以下この化合物を「化合物(1
a)」という)は、塩基及びルイス酸の存在下に、2,
6−ジ−tert−ブチルフェノールとエチレンジオキ
シドとを反応させることにより製造される。
【0014】エチレンジオキシドは、通常、ガス状にし
て反応系に吹き込むか或いはそのまま又は適当な溶媒で
希釈して反応系に滴下するのがよい。エチレンオキシド
の使用量は特に制限されず、広い範囲から適宜選択でき
るが、通常2,6−ジ−tert−ブチルフェノールに
対して、通常0.1〜10倍モル、好ましくは等モル程
度とすればよい。
【0015】ルイス酸としては従来公知のものを広く使
用でき、例えば、三塩化チタン、四塩化チタン、三塩化
モリブデン、五塩化モリブデン、塩化鉄(III)、塩化
亜鉛、臭化亜鉛、三弗化硼素、三弗化硼素エーテル錯
体、三塩化硼素、三臭化硼素、弗化アルミニウム、塩化
アルミニウム、臭化アルミニウム、塩化ガリウム(I
I)、塩化スズ、臭化スズ、三弗化アンチモン、五弗化
アンチモン、三塩化アンチモン、五塩化アンチモン、塩
化ビスマス、トリイソブチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリメチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロライド、ジエチル亜鉛等を挙げることがで
きる。これらの中でも、反応の選択性や目的物の収率等
を考慮すると、三弗化硼素、三弗化硼素エーテル錯体、
塩化アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等が好
ましい。これらルイス酸は1種を単独で使用でき又は2
種以上を併用できる。ルイス酸の使用量は、特に制限さ
れず広い範囲から適宜選択できるが、通常2,6−ジ−
tert−ブチルフェノールに対して通常0.1〜10
倍モル、好ましくは等モル程度とすればよい。
【0016】塩基としては特に制限されず従来公知のも
のを使用できるが、例えば、リチウム、カリウム、ナト
リウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム等
のアルカリ土類金属、それらの水酸化物、水素化物、ア
ルコキシド、炭酸塩、炭酸水素塩、カルボン酸塩等の無
機塩、ブチルリチウム、フェニルリチウム、メチルリチ
ウム等の有機金属等を好ましく使用できる。これらの中
でも、アルカリ金属、その水素化物、有機金属等が特に
好ましい。これら塩基は、1種を単独で使用でき又は2
種以上を併用できる。塩基の使用量は特に制限されない
が、通常2,6−ジ−tert−ブチルフェノールに対
して0.1〜10倍モル、好ましくは等モル程度とすれ
ばよい。
【0017】2,6−ジ−tert−ブチルフェノール
とエチレンジオキシドとの反応は、通常適当な溶媒中で
実施される。該溶媒としては特に制限はないが、非プロ
トン系溶媒を使用するのがよい。非プロトン系溶媒とし
ては公知のものを使用でき、例えば、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類等を
挙げることができる。これら溶媒は、1種を単独で使用
でき又は2種以上を併用できる。溶媒の使用量は特に制
限されないが、通常2,6−ジ−tert−ブチルフェ
ノールの濃度が1〜80重量%程度、好ましくは2〜5
0重量%程度となるように使用すればよい。1重量%未
満では反応の進行が遅くなり、また80重量%を越える
と選択性ひいては収率が低下する傾向がある。
【0018】2,6−ジ−tert−ブチルフェノール
とエチレンジオキシドとの反応は、通常−50〜80℃
程度、好ましくは−20〜50℃程度の温度下に実施さ
れ、一般に0.1〜10時間程度で終了する。
【0019】反応終了後、得られる反応混合物を、抽
出、濃縮、洗浄等の簡便な精製手段に従って精製するこ
とにより、目的物である化合物(1a)を容易に単離す
ることができる。
【0020】更に本発明では、上記で得られる化合物
(1a)を脱ブチル化することにより、一般式(1)に
おいてR1及びR2のいずれか一方がtert−ブチルで
あり且つ他方が水素原子である3−tert−ブチル−
4−ヒドロキシフェネチルアルコール(以下この化合物
を「化合物(1b)」という)、並びに一般式(1)に
おいてR1及びR2が共に水素原子である4−ヒドロキシ
フェネチルアルコール(以下この化合物を「化合物(1
c)」という)が製造される。
【0021】本発明では、上記2,6−ジ−tert−
ブチルフェノールとエチレンジオキシドとの反応終了後
の反応混合物をそのまま脱ブチル化工程に供してもよ
い。
【0022】脱ブチル化反応は、酸触媒の存在下、化合
物(1a)を加熱することにより行われる。
【0023】ここで酸触媒としては、従来公知の酸を広
く使用でき、例えば、硫酸、フルオロスルホン酸、マジ
ック酸(FSO3H・SbF5)、フルオロアンチモン酸
(HF・SbF5)等の無機酸、p−トルエンスルホン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸、塩化ア
ルミニウム、塩化鉄(III)、塩化スズ等のルイス酸等
を挙げることができる。これらの中でも、経済性、操作
性等を考慮すると、硫酸、p−トルエンスルホン酸等が
好ましい。斯かる酸触媒は、1種を単独で使用でき又は
2種以上を併用できる。
【0024】酸触媒の使用量は特に制限されず、広い範
囲から適宜選択できるが、通常化合物(1a)に対して
0.01〜50重量%程度、好ましくは0.1〜20重
量%程度とすればよい。
【0025】尚、2,6−ジ−tert−ブチルフェノ
ールとエチレンジオキシドとの反応終了後の反応混合物
をそのまま脱ブチル化工程に供する場合、2,6−ジ−
tert−ブチルフェノールとエチレンジオキシドとの
反応において既にルイス酸として塩化アルミニウム、塩
化鉄(III)、塩化スズ等が使用されている場合があ
り、このような場合には酸触媒を敢えて使用しなくても
よい。
【0026】脱ブチル化工程の反応温度は、化合物(1
b)又は化合物(1c)のいずれを製造するかに応じて
適宜変更できる。即ち、例えば反応温度を通常100〜
180℃程度、好ましくは120〜150℃程度とする
場合には、化合物(1b)が選択的に製造される。ま
た、反応温度を通常180〜250℃程度、好ましくは
200〜230℃程度とする場合には、化合物(1c)
が選択的に製造される。
【0027】脱ブチル化反応は、通常溶媒中で行われ
る。該溶媒としては特に制限されるものではなく、反応
に悪影響を及ぼさない限り従来公知のものを広く使用で
き、例えば、オクタン、ノナン、デカン等の脂肪族炭化
水素類、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベン
ゼン、tert−ブチルベンゼン、ジイソプロピルベン
ゼン等の炭素数1〜10程度のアルキル基を置換基とし
て有するアルキルベンゼン類等やこれらの混合溶媒を挙
げることができる。溶媒は1種を単独で使用でき又は2
種以上を併用できる。
【0028】脱ブチル化工程においては、反応中に、化
合物(1a)から脱離するイソブテンの量を順次測定す
ることにより、脱ブチル化反応の終了時点を容易に知る
ことができる。即ち、化合物(1b)を得る場合には、
化合物(1a)と等モル量のイソブテンが脱離した時
点、また化合物(1c)を得る場合には、化合物(1
a)の2倍モル量のイソブテンが脱離した時点をそれぞ
れ反応の終了時点とすればよい。
【0029】
【実施例】以下に実施例及び比較例を掲げて本発明をよ
り一層明らかにする。尚、以下において単に「%」とあ
るのは「重量%」を意味する。
【0030】実施例1 50ml容の三口フラスコに、2,6−ジ−tert−
ブチルフェノール1.0gを入れて窒素置換した後、ト
ルエン10mlを加えて5℃に冷却した。これにn−ブ
チルリチウムの2.5モルヘキサン溶液(n−ブチルリ
チウム,n−ヘキサン溶液、関東化学(株)製)2.2
mlとトリイソブチルアルミニウムの0.96モルヘキ
サン溶液(トリイソブチルアルミニウム,n−ヘキサン
溶液、関東化学(株)製)6.2mlとを加えた後、ト
ルエンで4倍に希釈したエチレンオキシド1.3mlを
ゆっくり滴下した。1時間撹拌後、反応混合物を1Nの
塩酸水溶液100mlに注ぎ込み、更にベンゼン100
mlを加えて有機層を分液し、水洗後無水ぼう硝で脱水
した。この時点でガスクロマトグラフィーによる定量を
行ったところ、目的物である3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(化合物
(1a))が99%含まれていた。
【0031】この無水ぼう硝で脱水した溶液を濃縮し、
ヘキサン20mlで結晶化することにより、3,5−ジ
−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェネチルアルコ
ール(化合物(1a))1.2g(収率95%、純度9
9%)が得られた。1H−NMR(CDCl3)δpp
m:1.44(18H,s)、1.52(1H,s)、
2.79(2H,t,J=6.6Hz)、3.82(2
H,t,d=6.6Hz)、5.11(1H,s)、
7.02(2H,s)。
【0032】実施例2 50ml容の三口フラスコにディーンスターク装置を取
り付け、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール1.
0gを入れて窒素置換した後トルエン10mlを加え、
更に水酸化ナトリウム0.2gを加えて還流脱水した。
1時間後反応混合物を5℃に冷却し、これにトリイソブ
チルアルミニウムの0.96モルヘキサン溶液(実施例
1と同じ)6.2mlとを加えた後、トルエンで4倍に
希釈したエチレンオキシド1.3mlをゆっくり滴下し
た。以下実施例1と同様に処理することにより、3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェネチルア
ルコール(化合物(1a))1.2g(収率95%、純
度99%)が得られた。
【0033】尚、無水ぼう硝による脱水後に、ガスクロ
マトグラフィーを行ったところ、3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(化合
物(1a))が99%含まれていた。
【0034】実施例3 トリイソブチルアルミニウムの0.96モルヘキサン溶
液(実施例1と同じ)6.2mlに代えて塩化アルミニ
ウム0.8gを用いる以外は実施例1と同様に操作する
ことにより、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェネチルアルコール(化合物(1a))1.1
g(収率94%、純度98%)が得られた。
【0035】尚、無水ぼう硝による脱水後に、ガスクロ
マトグラフィーを行ったところ、3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(化合
物(1a))が98%含まれていた。
【0036】実施例4 トリイソブチルアルミニウムの0.96モルヘキサン溶
液(実施例1と同じ)6.2mlに代えて三弗化硼素エ
ーテル錯体0.74mlを用いる以外は実施例1と同様
に操作することにより、3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(化合物(1
a))1.1g(収率94%、純度98%)が得られ
た。
【0037】尚、無水ぼう硝による脱水後に、ガスクロ
マトグラフィーを行ったところ、3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(化合
物(1a))が98%含まれていた。
【0038】実施例5 実施例1において、50ml容の三口フラスコに、2,
6−ジ−tert−ブチルフェノール1.0gを入れて
窒素置換した後に加える溶媒を、トルエン10mlに代
えてテトラヒドロフラン10mlとする以外は実施例1
と同様に操作することにより、3,5−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(化合物
(1a))1.1g(収率85%、純度95%)が得ら
れた。
【0039】尚、無水ぼう硝による脱水後に、ガスクロ
マトグラフィーを行ったところ、3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(化合
物(1a))が90%含まれていた。
【0040】比較例1 ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(46
巻、5224頁、1981年)に記載の方法を実施し
た。即ち、密閉可能な容器内に、2,6−ジ−tert
−ブチルフェノール103g、エチレンオキシド22g
及びナトリウムメトキシド2gを入れ、完全に密閉した
後220℃で4時間反応させた。得られた反応混合物を
トルエンで希釈し、更に水を加えて水洗した後、ガスク
ロマトグラフィーにより生成物を定量したところ、目的
物である3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シフェネチルアルコール(化合物(1a))は11%し
か含まれておらず、2−(2,6−ジ−tert−ブチ
ルフェノキシ)エタノールが33%も含まれていた。
尚、残りは未反応の原料化合物であった。
【0041】この反応混合物を実施例1と同様に処理し
たが、反応により生成した3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(化合物(1
a))を全て単離することはできなかった。
【0042】実施例6 500ml容の三口フラスコに、3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(化合
物(1a))10gとジエチルベンゼン100gとを加
え、更にp−トルエンスルホン酸8gを加えて140℃
で撹拌し、脱離するイソブテンの量を経時的に計測し
た。2時間撹拌後、イソブテンの量が、使用した3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェネチルア
ルコールと等モル量になったところで、反応混合物を水
100mlに注ぎ込んだ。これに酢酸エチル1000m
lを加えて抽出を行い、有機層を分取し、水洗後無水ぼ
う硝で脱水した。この溶液を濃縮後、ヘキサン200m
lで結晶化することにより、3−tert−ブチル−4
−ヒドロキシフェネチルアルコール(化合物(1b))
7g(収率95%、純度95%)が得られた。1 H−NMR(CDCl3)δppm:1.40(9H,
s)、1.62(1H,s)、2.80(2H,t,d
=6.6Hz)、3.83(2H,t,d=6.6H
z)、4.95(1H,s)、6.62(1H,d,d
=7.8Hz)、6.92(1H,dd,d=7.8,
2.1Hz)、7.10(1H,d,d=2.1H
z)。
【0043】実施例7 500ml容の三口フラスコに、3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(化合
物(1a))10gとジエチルベンゼン100gとを加
え、更にp−トルエンスルホン酸8gを加えて220℃
で撹拌し、脱離するイソブテンの量を経時的に計測し
た。2時間撹拌後、イソブテンの量が、使用した3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェネチルア
ルコールの2倍モル量になったところで、反応混合物を
水100mlに注ぎ込んだ。これに酢酸エチル1000
mlを加えて抽出を行い、有機層を分取し、水洗後無水
ぼう硝で脱水した。この溶液を濃縮後、ヘキサン200
mlで結晶化することにより、4−ヒドロキシフェネチ
ルアルコール(化合物(1c))5.5g(収率95
%、純度95%)が得られた。1 H−NMR(d6−DMSO)δppm:2.58(2
H,t,d=7.2Hz)、3.50(2H,td,d
=7.2,5.4Hz)、4.53(1H,t,d=
5.4Hz)、6.63(2H,d,d=6.6H
z)、6.97(2H,d,d=6.6Hz)、9.0
1(1H,s)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 平2−138142(JP,A) Chemical Abstract s Vol.110:192343 Chemical Abstract s Vol.95:219832 J.Chem.Soc.,Perki n Trans.1(1985),7,p 1373−9 Gaz.Chim.Ital. (1968),98(10),p1189−96 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 37/11 C07C 39/11 C07C 39/28 C07C 41/26 C07C 41/30 C07C 43/23 C07B 61/00 300 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 〔式中、R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子又
    はtert−ブチル基を示す。〕で表される4−ヒドロ
    キシフェネチルアルコール化合物を製造する方法であっ
    て、2,6−ジ−tert−ブチルフェノールとエチレ
    ンオキシドとを塩基及びルイス酸の存在下に反応させる
    工程及び必要に応じて該工程で得られる化合物を脱ブチ
    ル化する工程を備えたことを特徴とする4−ヒドロキシ
    フェネチルアルコール化合物の製造法。
  2. 【請求項2】 ルイス酸が三塩化チタン、四塩化チタ
    ン、三塩化モリブデン、五塩化モリブデン、塩化鉄(II
    I)、塩化亜鉛、臭化亜鉛、三弗化硼素、三塩化硼素、
    三臭化硼素、弗化アルミニウム、塩化アルミニウム、臭
    化アルミニウム、塩化ガリウム(II)、塩化スズ、臭化
    スズ、三弗化アンチモン、五弗化アンチモン、三塩化ア
    ンチモン、五塩化アンチモン、塩化ビスマス、トリイソ
    ブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリメ
    チルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド及
    びジエチル亜鉛から選ばれる少なくとも1種である請求
    項1に記載の製造法。
  3. 【請求項3】 ルイス酸が三弗化硼素、塩化アルミニウ
    ム及びトリイソブチルアルミニウムから選ばれる少なく
    とも1種である請求項1に記載の製造法。
JP13361799A 1999-05-14 1999-05-14 4−ヒドロキシフェネチルアルコール化合物の製造法 Expired - Fee Related JP3247971B2 (ja)

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