JP3247222U

JP3247222U - リチウムイオン電池

Info

Publication number: JP3247222U
Application number: JP2024600058U
Authority: JP
Inventors: ゲーアハルトヴィルヘルムダミッツトーマス
Original assignee: Thomas Gerhard Wilhelm Damitz
Current assignee: Thomas Gerhard Wilhelm Damitz
Priority date: 2021-07-05
Filing date: 2022-07-04
Publication date: 2024-06-27
Anticipated expiration: 2032-07-04

Abstract

本考案は、リチウムイオン電池を提供する。リチウムイオン電池は、正極活物質と、正極活物質に対向して配置された負極活物質と、正極活物質と負極活物質との間に配置されたセパレータ及び電解質と、正極活物質と電気的に接触する正極タブと、負極活物質と電気的に接触する負極タブと、正極活物質、負極活物質、セパレータ及び電解質を封入するケースとを備え、正極タブの表面及び／又は負極タブの表面に、複数の凹状構造が設けられている。複数の凹状構造によって、正／負極タブの表面積が増大することで、正／負極タブと外部配線との間の接触抵抗が減少し、高電流充放電時のリチウムイオン電池の発熱が低減される。

Description

［関連出願］
本出願は、２０２１年７月５日に出願された中国特許出願第２０２１２１５１０９００．２号の利益を主張し、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。

本考案は、電池の分野に関し、特に、リチウムイオン電池及びその製造方法に関する。

充電式リチウムイオン電池（すなわち、二次リチウムイオン電池）は、一般に、負極と、正極と、負極と正極との間でリチウムイオンを伝導するための電解質とを有する電気化学セルを１個以上含む。液体電解液で湿潤した多孔質セパレータを電極間に挟み込むことによって、自由なイオンの流れを許容しつつ、電極を相互から物理的に分離及び電気的に絶縁することができる。負極及び正極の各々は、一般的には、金属集電体上に担持されるか、又は金属集電体に接続される。集電体同士は、電池の充電中及び放電中にリチウムイオンが電気化学セルを通って反対方向に移動する間に、電子を一方の電極から他方の電極に通過させることができる遮断可能な外部回路によって、相互に接続することができる。

放電中、負極はインターカレーションされたリチウムを比較的高濃度含み、このインターカレーションされたリチウムは酸化されて、リチウムイオンと電子になる。リチウムイオンは、負極（カソード）から正極（アノード）まで、例えば、挟み込まれた多孔質ポリマーセパレータの細孔内に含まれるイオン伝導性電解質溶液を通って移動する。同時に、電子は、負極から正極へと外部回路を通過する。リチウムイオンは、電気化学的な還元反応によって正極活物質に取り込まれる。電池は、その利用可能な容量の部分的又は完全な放電の後に、外部電源により再充電することができ、再充電は放電中に生じる電気化学反応を逆転させる。

再充電中、正極中のインターカレーションされたリチウムは酸化され、リチウムイオンと電子になる。リチウムイオンは、電解質を介して多孔質セパレータを通って、正極から負極に移動し、電子は外部回路を通って負極に移動する。リチウムカチオンは、負極でリチウム元素に還元され、再利用のために負極活物質に貯蔵される。

本考案は、正極タブ及び負極タブの電気抵抗率を低減することにより、高電流充放電時における正極タブ及び負極タブの発熱を低減する、リチウムイオン電池及びその製造方法を提供する。

本考案の一態様では、リチウムイオン電池が提供される。リチウムイオン電池は、正極活物質と、正極活物質に対向して配置された負極活物質と、正極活物質と負極活物質との間に配置されたセパレータ及び電解質と、正極活物質と電気的に接触する正極タブと、負極活物質と電気的に接触する負極タブと、正極活物質、負極活物質、セパレータ及び電解質を封入するケースとを備え、正極タブの表面及び／又は負極タブの表面に、複数の凹状構造が設けられている。

任意選択的に、一部の実施形態では、正極タブは、アルミニウム条と、前記アルミニウム条の表面上に配置された銀層とを備え、負極タブは、銅条と、前記銅条の表面上に配置された銀層とを備え、複数の凹状構造は、前記正極タブの前記銀層上、及び／又は、前記負極タブの前記銀層上に配置される。

任意選択的に、一部の実施形態では、凹状構造の深さは、１０マイクロメートル以下であり、凹状構造の幅は、５０マイクロメートル以下である。

任意選択的に、一部の実施形態では、正極タブの厚さ、及び負極タブの厚さは、５０～５００マイクロメートルの範囲内にある。

任意選択的に、一部の実施形態では、正極活物質は、リチウムマンガナイト（ＬｉＭｎ_２Ｏ_４）、コバルト酸リチウム（ＬｉＣｏＯ_２）、リチウムニッケルコバルトマンガン酸化物（ＬｉＮｉＭｎＣｏＯ_２）、及びリン酸鉄リチウム（ＬｉＦｅＰＯ_４）のうちの少なくとも１つを含む。

任意選択的に、一部の実施形態では、負極活物質は、グラファイト、グラファイトとケイ素との混合物、二酸化チタン（ＴｉＯ_２）、及びチタン酸リチウム（Ｌｉ_４Ｔｉ_５Ｏ_１２）のうちの少なくとも１つを含む。

本考案の実施形態又は従来技術における技術的解決策をより明確に説明するために、実施形態又は従来技術の説明で使用する必要がある添付の図面を以下で簡単に紹介する。言うまでもなく、以下の説明における図面は、本考案の一部の実施形態にすぎず、当業者にとっては、創造的な仕事に取り組まないという前提のもとに、これらの図面に従って他の図面を得ることができる。

図１は、本考案の一実施形態に係るリチウムイオン電池の模式図である。図２は、図１のＡ－Ａ’断面図である。

以下では、本考案の実施形態における技術的解決策を、本考案の実施形態における図面に関連して明確かつ完全に説明する。言うまでもなく、記載された実施形態は、本考案の実施形態の一部にすぎず、その実施形態のすべてではない。本考案の実施形態に基づいて、創造的な仕事に取り組まないという前提のもとに、当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本考案の保護範囲に属する。

本考案の一態様では、リチウムイオン電池が提供される。図１及び図２に示すように、リチウムイオン電池１００は、正極活物質１０１と、正極活物質１０１に対向して配置された負極活物質１０２と、正極活物質１０１と負極活物質１０２との間に配置されたセパレータ１０３及び電解質１０４と、正極活物質１０１に電気的に接触する正極タブ１０５と、負極活物質１０２と電気的に接触する負極タブ１０６と、正極活物質１０１、負極活物質１０２、セパレータ１０３及び電解質１０４を封入するケース１０７と、を備え、正極タブ１０５の表面及び／又は負極タブ１０６の表面に、複数の凹状構造１０８が設けられている。

本考案の実施形態では、正極タブの表面及び／又は負極タブの表面には、複数の凹状構造が設けられている。複数の凹状構造によって、正／負極タブの表面積が増大することで、正／負極タブと外部配線との間の接触抵抗が減少し、高電流充放電時のリチウムイオン電池の発熱が低減される。

複数の凹状構造を得るために、複数の凸状構造を有するロールを、正／負極タブのインプリント工程で使用することができる。別法として、正／負極タブにエッチングプロセスを施して、複数の凹状構造を得ることもできる。

任意選択的に、図２に示すように、一部の実施形態では、正極タブ１０５は、アルミニウム条１０５１と、アルミニウム条１０５１の表面上に配置された銀層１０５２とを備え、負極タブ１０６は、銅条１０６１と、銅条１６０１の表面上に配置された銀層１０６２とを備え、複数の凹状構造１０８は、正極タブの銀層１０５２上、及び／又は、負極タブの銀層１０６２上に配置される。

任意選択的に、図２に示すように、一部の実施形態では、凹状構造１０８の深さｄは、１０マイクロメートル以下であり、凹状構造１０８の幅ｗは、５０マイクロメートル以下である。

任意選択的に、図２に示すように、一部の実施形態では、正極タブ１０５の厚さｈ１、及び負極タブ１０６の厚さｈ２は、５０～５００マイクロメートルの範囲内にある。

本考案のリチウムイオン電池によれば、複数の凹状構造を有することにより、正／負極タブの表面積が増大することで、正／負極タブと外部配線との間の接触抵抗が減少し、高電流充放電時にリチウムイオン電池が発生する熱が低減される。

本明細書及び実用新案登録請求の範囲で使用される不定冠詞「１つの（ａ）」及び「１つの（ａｎ）」は、特段の記載が明確に示されていない限り、「少なくとも１つの」を意味すると理解されたい。

本明細書及び実用新案登録請求の範囲で使用される「及び／又は」という語句は、そのように等位接続された要素の「一方又は両方」、すなわち、ある場合には連言的に存在し、他の場合には選言的に存在する要素を意味すると理解されたい。「及び／又は」を用いて列挙された複数の要素は、同じように、すなわちそのように等位接続された要素の「１つ又は複数」と解釈されたい。「及び／又は」節によって具体的に特定された要素以外の他の要素が、具体的に特定された要素に関連するか否かにかかわらず、任意選択的に存在してもよい。したがって、非限定的な例として、「Ａ及び／又はＢ」への言及は、「を含み」などのオープンエンドの言い回しと共に使用される場合、一実施形態では、Ａのみ（場合によってはＢ以外の要素を含む）を指すことができ、別の実施形態では、Ｂのみ（場合によってはＡ以外の要素を含む）を指すことができ、さらに別の実施形態では、Ａ及びＢの両方（場合によっては他の要素を含む）を指すことができる、等である。

本明細書及び実用新案登録請求の範囲で使用される場合、１つ又は複数の要素のリストに関連して「少なくとも１つ」という語句は、要素のリスト内の要素のいずれか１つ又は複数から選択される少なくとも１つの要素を意味するが、要素のリスト内に具体的に列挙されたありとあらゆる要素の少なくとも１つを必ずしも含まず、要素のリスト内の要素の任意の組合せを除外しないことを理解されたい。また、この定義は、「少なくとも１つ」という語句が指す要素のリスト内で具体的に特定された要素以外の要素が、具体的に特定された要素に関連するか否かにかかわらず、場合によっては、存在し得ることを許容する。したがって、非限定的な例として、「Ａ及びＢの少なくとも一方」（又は、同等に、「Ａ又はＢの少なくとも一方」、又は、同等に、「Ａ及び／又はＢの少なくとも一方」）は、一実施形態では、Ｂが存在しない（及び場合によってはＢ以外の要素を含む）、少なくとも１つのＡ、場合によっては２つ以上のＡを指すことができ、別の実施形態では、Ａが存在しない（及び場合によってはＡ以外の要素を含む）、少なくとも１つのＢ、場合によっては２つ以上のＢを指すことができ、さらに別の実施形態では、少なくとも１つのＡ、場合によっては２つ以上のＡ、及び少なくとも１つのＢ、場合によっては２つ以上のＢ（及び場合によっては他の要素を含む）を指すことができる、等である。

また、特段の記載が明確に示されていない限り、本明細書で実用新案登録請求される２つ以上の工程又は行為を含む任意の方法において、方法の工程又は行為の順序は、方法の工程又は行為が列挙される順序に必ずしも限定されないことも理解されたい。

実用新案登録請求の範囲及び上記の明細書において、「を備える」、「を含む」、「を持つ」、「を有する」、「を含有する」、「を伴う」、「を保持する」、「から構成される」などのすべての移行句は、オープンエンドであること、すなわち、「を含むが、これに限定されるものではない」ことを意味すると理解されたい。移行句「からなる」及び「から本質的になる」のみが、それぞれ限定的又は準限定的な移行句であるものとする。

上記の実施形態は、本考案に対する限定ではなく説明のために使用されるにすぎず、関連する技術分野の当業者は、また、本考案の趣旨及び範囲から逸脱しない場合、様々な修正及び変形を行うことができ、したがって、すべての同等の解決策も本考案の範囲に属し、本考案の実用新案登録保護範囲は実用新案登録請求の範囲によって定められるものとする。

Claims

正極活物質と、
前記正極活物質に対向して配置された負極活物質と、
前記正極活物質と前記負極活物質との間に配置されたセパレータ及び電解質と、
前記正極活物質と電気的に接触する正極タブ及び前記負極活物質と電気的に接触する負極タブと、
前記正極活物質、前記負極活物質、前記セパレータ及び前記電解質を封入するケースと、
を備え、
前記正極タブの表面及び／又は前記負極タブの表面に、複数の凹状構造が設けられている、リチウムイオン電池。
前記正極タブが、アルミニウム条と、前記アルミニウム条の表面上に配置された銀層とを備え、前記負極タブが、銅条と、前記銅条の表面上に配置された銀層とを備え、前記複数の凹状構造が、前記正極タブの前記銀層上、及び／又は、前記負極タブの前記銀層上に配置される、請求項１に記載のリチウムイオン電池。
前記凹状構造の深さが、１０マイクロメートル以下であり、前記凹状構造の幅が、５０マイクロメートル以下である、請求項１又は２に記載のリチウムイオン電池。
前記正極タブの厚さ、及び前記負極タブの厚さが、５０～５００マイクロメートルの範囲内にある、請求項３に記載のリチウムイオン電池。
前記正極活物質が、マンガン酸リチウム、コバルト酸リチウム、リチウムニッケルコバルトマンガン酸化物、及びリン酸鉄リチウムのうちの少なくとも１つを含む、請求項１、２及び４のいずれか一項に記載のリチウムイオン電池。
前記負極活物質が、グラファイト、グラファイトとケイ素との混合物、二酸化チタン、及びチタン酸リチウムのうちの少なくとも１つを含む、請求項１、２及び４のいずれか一項に記載のリチウムイオン電池。