JP3246376B2 - 高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物 - Google Patents
高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、高温耐粒界腐食
性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物に関するもの
であり、特に高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐
熱合金鋳物で構成されたガスタービンのタービン動・靜
翼および高温ブロアーの動翼として使用される大型ター
ビン翼に関するものである。
性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物に関するもの
であり、特に高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐
熱合金鋳物で構成されたガスタービンのタービン動・靜
翼および高温ブロアーの動翼として使用される大型ター
ビン翼に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ガスタービンのタービン動・靜翼、高温
ブロアーの動翼はＮｉ基耐熱合金鋳物で構成されること
は知られているところであり、例えば、特開平６−５７
３９５号公報には、ガスタービンのタービン動・靜翼、
高温ブロアーの動翼を作るためのＮｉ基耐熱合金とし
て、重量％（以下、％は、重量％を示す）で、（ａ）Ｃ
ｒ：１３．１〜１５．０％、Ｃｏ：８．５〜１０．５
％、Ｍｏ：１．０〜３．５％、Ｗ：３．５〜４．５％、
Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔ
ｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０６〜０．１２％、
Ｂ：０．００５〜０．０２５％、Ｚｒ：０．０１０〜
０．０５０％、Ｍｇおよび／またはＣａ：１〜１００ｐ
ｐｍを含有し、残部がＮｉおよび不可避不純物からなる
組成を有する、高温強度、高温耐酸化性および高温耐蝕
性に優れたＮｉ基耐熱合金、（ｂ）Ｃｒ：１３．１〜１
５．０％、Ｃｏ：８．５〜１０．５％、Ｍｏ：１．０〜
３．５％、Ｗ：３．５〜４．５％、Ｔａ：３．０〜５．
５％、Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２
％、Ｃ：０．０６〜０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．
０２５％、Ｚｒ：０．０１０〜０．０５０％、さらに、
Ｈｆ：０．２〜１．５％を含有し、Ｍｇおよび／または
Ｃａ：１〜１００ｐｐｍを含有し、残部がＮｉおよび不
可避不純物からなる組成を有する、高温強度、高温耐酸
化性および高温耐蝕性に優れたＮｉ基耐熱合金、（ｃ）
Ｃｒ：１３．１〜１５．０％、Ｃｏ：８．５〜１０．５
％、Ｍｏ：１．０〜３．５％、Ｗ：３．５〜４．５％、
Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔ
ｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０６〜０．１２％、
Ｂ：０．００５〜０．０２５％、Ｚｒ：０．０１０〜
０．０５０％、Ｍｇおよび／またはＣａ：１〜１００ｐ
ｐｍを含有し、さらに、Ｈｆ：０．２〜１．５％を含有
し、さらに、Ｐｔ：０．０２〜０．５％、Ｒｈ：０．０
２〜０．５％、Ｒｅ：０．０２〜０．５％の内の１種ま
たは２種以上を含有し、残部がＮｉおよび不可避不純物
からなる組成を有する、高温強度、高温耐酸化性および
高温耐蝕性に優れたＮｉ基耐熱合金、（ｄ）Ｃｒ：１
３．１〜１５．０％、Ｃｏ：８．５〜１０．５％、Ｍ
ｏ：１．０〜３．５％、Ｗ：３．５〜４．５％、Ｔａ：
３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：
２．０〜３．２％、Ｃ：０．０６〜０．１２％、Ｂ：
０．００５〜０．０２５％、Ｚｒ：０．０１０〜０．０
５０％、Ｍｇおよび／またはＣａ：１〜１００ｐｐｍを
含有し、さらにＨｆ：０．２〜１．５％を含有し、さら
にＰｔ：０．０２〜０．５％、Ｒｈ：０．０２〜０．５
％、Ｒｅ：０．０２〜０．５％の内の１種または２種以
上を含有し、残部がＮｉおよび不可避不純物からなる組
成を有する、高温強度、高温耐酸化性および高温耐蝕性
に優れたＮｉ基耐熱合金、などが記載されている。
ブロアーの動翼はＮｉ基耐熱合金鋳物で構成されること
は知られているところであり、例えば、特開平６−５７
３９５号公報には、ガスタービンのタービン動・靜翼、
高温ブロアーの動翼を作るためのＮｉ基耐熱合金とし
て、重量％（以下、％は、重量％を示す）で、（ａ）Ｃ
ｒ：１３．１〜１５．０％、Ｃｏ：８．５〜１０．５
％、Ｍｏ：１．０〜３．５％、Ｗ：３．５〜４．５％、
Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔ
ｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０６〜０．１２％、
Ｂ：０．００５〜０．０２５％、Ｚｒ：０．０１０〜
０．０５０％、Ｍｇおよび／またはＣａ：１〜１００ｐ
ｐｍを含有し、残部がＮｉおよび不可避不純物からなる
組成を有する、高温強度、高温耐酸化性および高温耐蝕
性に優れたＮｉ基耐熱合金、（ｂ）Ｃｒ：１３．１〜１
５．０％、Ｃｏ：８．５〜１０．５％、Ｍｏ：１．０〜
３．５％、Ｗ：３．５〜４．５％、Ｔａ：３．０〜５．
５％、Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２
％、Ｃ：０．０６〜０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．
０２５％、Ｚｒ：０．０１０〜０．０５０％、さらに、
Ｈｆ：０．２〜１．５％を含有し、Ｍｇおよび／または
Ｃａ：１〜１００ｐｐｍを含有し、残部がＮｉおよび不
可避不純物からなる組成を有する、高温強度、高温耐酸
化性および高温耐蝕性に優れたＮｉ基耐熱合金、（ｃ）
Ｃｒ：１３．１〜１５．０％、Ｃｏ：８．５〜１０．５
％、Ｍｏ：１．０〜３．５％、Ｗ：３．５〜４．５％、
Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔ
ｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０６〜０．１２％、
Ｂ：０．００５〜０．０２５％、Ｚｒ：０．０１０〜
０．０５０％、Ｍｇおよび／またはＣａ：１〜１００ｐ
ｐｍを含有し、さらに、Ｈｆ：０．２〜１．５％を含有
し、さらに、Ｐｔ：０．０２〜０．５％、Ｒｈ：０．０
２〜０．５％、Ｒｅ：０．０２〜０．５％の内の１種ま
たは２種以上を含有し、残部がＮｉおよび不可避不純物
からなる組成を有する、高温強度、高温耐酸化性および
高温耐蝕性に優れたＮｉ基耐熱合金、（ｄ）Ｃｒ：１
３．１〜１５．０％、Ｃｏ：８．５〜１０．５％、Ｍ
ｏ：１．０〜３．５％、Ｗ：３．５〜４．５％、Ｔａ：
３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：
２．０〜３．２％、Ｃ：０．０６〜０．１２％、Ｂ：
０．００５〜０．０２５％、Ｚｒ：０．０１０〜０．０
５０％、Ｍｇおよび／またはＣａ：１〜１００ｐｐｍを
含有し、さらにＨｆ：０．２〜１．５％を含有し、さら
にＰｔ：０．０２〜０．５％、Ｒｈ：０．０２〜０．５
％、Ｒｅ：０．０２〜０．５％の内の１種または２種以
上を含有し、残部がＮｉおよび不可避不純物からなる組
成を有する、高温強度、高温耐酸化性および高温耐蝕性
に優れたＮｉ基耐熱合金、などが記載されている。
【０００３】一方、ガスタービンのタービン動・靜翼お
よび高温ブロアーの動翼は柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物で
構成されることも知られている。この柱状晶Ｎｉ基耐熱
合金鋳物を製造するには、通常の一方向凝固装置を使用
する。この一方向凝固装置において、真空チャンバー内
を真空引きし、溶解炉で溶解されたＮｉ基合金溶湯を、
チル板上に固定しかつ１４８０〜１５３０℃の温度に加
熱した鋳型に注入したのち、鋳型を水冷チルリングを通
してチル板を引き下げ速度：２００〜３５０ｍｍ／ｈで
下方に引き下げ、チル板に形成された柱状晶を成長させ
ることにより長尺の柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物を製造す
る。
よび高温ブロアーの動翼は柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物で
構成されることも知られている。この柱状晶Ｎｉ基耐熱
合金鋳物を製造するには、通常の一方向凝固装置を使用
する。この一方向凝固装置において、真空チャンバー内
を真空引きし、溶解炉で溶解されたＮｉ基合金溶湯を、
チル板上に固定しかつ１４８０〜１５３０℃の温度に加
熱した鋳型に注入したのち、鋳型を水冷チルリングを通
してチル板を引き下げ速度：２００〜３５０ｍｍ／ｈで
下方に引き下げ、チル板に形成された柱状晶を成長させ
ることにより長尺の柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物を製造す
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】近年、ガスタービンの
大型化に伴って、そこに据え付けられるタービン翼も大
型化している。しかし、従来のＮｉ基耐熱合金で柱状晶
Ｎｉ基耐熱合金鋳物、特に柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物か
らなる大型のタービン翼を製造すると、結晶粒が粗大化
し、合金成分の偏析が大きくなって成分偏析の最も大き
い結晶粒界では粒界腐食が著しく進行するところから、
高温耐粒界腐食性が大幅に低下し、柱状晶Ｎｉ基耐熱合
金鋳物からなる大型タービン翼の信頼性と寿命が低下し
ていた。
大型化に伴って、そこに据え付けられるタービン翼も大
型化している。しかし、従来のＮｉ基耐熱合金で柱状晶
Ｎｉ基耐熱合金鋳物、特に柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物か
らなる大型のタービン翼を製造すると、結晶粒が粗大化
し、合金成分の偏析が大きくなって成分偏析の最も大き
い結晶粒界では粒界腐食が著しく進行するところから、
高温耐粒界腐食性が大幅に低下し、柱状晶Ｎｉ基耐熱合
金鋳物からなる大型タービン翼の信頼性と寿命が低下し
ていた。
【０００５】
【課題を解決する手段】そこで本発明者等は大型タービ
ン翼の高温耐粒界腐食性を向上させるべく鋭意研究した
結果、Ｎｉ基合金に添加するＺｒ量を極微量に制限し
て、Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、Ｃｏ：８．５〜１
１．０％、Ｍｏ：１．０〜３．５％、Ｗ：３．５〜６．
２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５
％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０４〜０．１２
％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、Ｚｒ：０．００１〜
５ｐｐｍを含有し、残部がＮｉおよび不可避不純物から
なる組成に限定し、かかる組成のＮｉ基合金を溶解して
得られた溶湯を一方向凝固装置の鋳型に注入しながらチ
ル板を引き下げ、得られた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物を
１１８０〜１２６５℃で９００〜１６００気圧、１〜５
時間保持のＨＩＰを施し、従来よりも高温の１２００〜
１２６５℃で２〜５時間保持の溶体化熱処理を施し、さ
らに９５０〜１０８０℃で２〜１０時間保持したのち７
６０〜８７０℃で１６〜２４時間保持の時効熱処理を施
すと、従来よりも高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ
基耐熱合金鋳物が得られ、この高温耐粒界腐食性に優れ
た柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物からなる大型のタービン翼
は従来よりも高温耐粒界腐食性に優れた特性を有するこ
とを知見し、この発明に至ったのである。
ン翼の高温耐粒界腐食性を向上させるべく鋭意研究した
結果、Ｎｉ基合金に添加するＺｒ量を極微量に制限し
て、Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、Ｃｏ：８．５〜１
１．０％、Ｍｏ：１．０〜３．５％、Ｗ：３．５〜６．
２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５
％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０４〜０．１２
％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、Ｚｒ：０．００１〜
５ｐｐｍを含有し、残部がＮｉおよび不可避不純物から
なる組成に限定し、かかる組成のＮｉ基合金を溶解して
得られた溶湯を一方向凝固装置の鋳型に注入しながらチ
ル板を引き下げ、得られた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物を
１１８０〜１２６５℃で９００〜１６００気圧、１〜５
時間保持のＨＩＰを施し、従来よりも高温の１２００〜
１２６５℃で２〜５時間保持の溶体化熱処理を施し、さ
らに９５０〜１０８０℃で２〜１０時間保持したのち７
６０〜８７０℃で１６〜２４時間保持の時効熱処理を施
すと、従来よりも高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ
基耐熱合金鋳物が得られ、この高温耐粒界腐食性に優れ
た柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物からなる大型のタービン翼
は従来よりも高温耐粒界腐食性に優れた特性を有するこ
とを知見し、この発明に至ったのである。
【０００６】この発明は、かかる知見に基づいてなされ
たものであって、（１）Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、
Ｃｏ：８．５〜１１．０％、Ｍｏ：０．５〜４％、Ｗ：
３．５〜６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：
３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．
０４〜０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、Ｚ
ｒ：０．００１〜５ｐｐｍを含有し、残部がＮｉおよび
不可避不純物からなる組成を有する高温耐粒界腐食性に
優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物、に特徴を有する
ものである。
たものであって、（１）Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、
Ｃｏ：８．５〜１１．０％、Ｍｏ：０．５〜４％、Ｗ：
３．５〜６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：
３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．
０４〜０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、Ｚ
ｒ：０．００１〜５ｐｐｍを含有し、残部がＮｉおよび
不可避不純物からなる組成を有する高温耐粒界腐食性に
優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物、に特徴を有する
ものである。
【０００７】この発明の高温耐粒界腐食性に優れた柱状
晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物を構成するＮｉ基合金の成分
組成は、重量％で、Ｃｒ：１３〜１４％、Ｃｏ：９．４
〜１０．６％、Ｍｏ：１．２〜２．０％、Ｗ：４．２〜
５．８％、Ｔａ：４．０〜５．２％、Ａｌ：３．８〜
４．４％、Ｔｉ：２．２〜３．０％、Ｃ：０．０５〜
０．０９％、Ｂ：０．００８〜０．０３％、Ｚｒ：０．
０１〜１ｐｐｍを含有し、残部がＮｉおよび不可避不純
物からなることが一層好ましい。
晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物を構成するＮｉ基合金の成分
組成は、重量％で、Ｃｒ：１３〜１４％、Ｃｏ：９．４
〜１０．６％、Ｍｏ：１．２〜２．０％、Ｗ：４．２〜
５．８％、Ｔａ：４．０〜５．２％、Ａｌ：３．８〜
４．４％、Ｔｉ：２．２〜３．０％、Ｃ：０．０５〜
０．０９％、Ｂ：０．００８〜０．０３％、Ｚｒ：０．
０１〜１ｐｐｍを含有し、残部がＮｉおよび不可避不純
物からなることが一層好ましい。
【０００８】この発明の高温耐粒界腐食性に優れた柱状
晶Ｎｉ基耐熱合金は特に大型のタービン翼の素材として
適している。従って、この発明は、（３）Ｃｒ：１２．
０〜１４．３％、Ｃｏ：８．５〜１１．０％、Ｍｏ：
１．０〜３．５％、Ｗ：３．５〜６．２％、Ｔａ：３．
０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０
〜３．２％、Ｃ：０．０４〜０．１２％、Ｂ：０．００
５〜０．０５％、Ｚｒ：０．００１〜５ｐｐｍを含有
し、残部がＮｉおよび不可避不純物からなる組成を有す
る高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物
製大型タービン翼、に特徴を有するものである。
晶Ｎｉ基耐熱合金は特に大型のタービン翼の素材として
適している。従って、この発明は、（３）Ｃｒ：１２．
０〜１４．３％、Ｃｏ：８．５〜１１．０％、Ｍｏ：
１．０〜３．５％、Ｗ：３．５〜６．２％、Ｔａ：３．
０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０
〜３．２％、Ｃ：０．０４〜０．１２％、Ｂ：０．００
５〜０．０５％、Ｚｒ：０．００１〜５ｐｐｍを含有
し、残部がＮｉおよび不可避不純物からなる組成を有す
る高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物
製大型タービン翼、に特徴を有するものである。
【０００９】この発明の高温耐粒界腐食性に優れた柱状
晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン翼を構成するＮｉ
基合金の成分組成は、重量％で、Ｃｒ：１３〜１４％、
Ｃｏ：９．４〜１０．６％、Ｍｏ：１．２〜２．０％、
Ｗ：４．２〜５．８％、Ｔａ：４．０〜５．２％、Ａ
ｌ：３．８〜４．４％、Ｔｉ：２．２〜３．０％、Ｃ：
０．０５〜０．０９％、Ｂ：０．００８〜０．０３％、
Ｚｒ：０．０１〜１ｐｐｍを含有し、残部がＮｉおよび
不可避不純物からなる組成を有することが一層好まし
い。
晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン翼を構成するＮｉ
基合金の成分組成は、重量％で、Ｃｒ：１３〜１４％、
Ｃｏ：９．４〜１０．６％、Ｍｏ：１．２〜２．０％、
Ｗ：４．２〜５．８％、Ｔａ：４．０〜５．２％、Ａ
ｌ：３．８〜４．４％、Ｔｉ：２．２〜３．０％、Ｃ：
０．０５〜０．０９％、Ｂ：０．００８〜０．０３％、
Ｚｒ：０．０１〜１ｐｐｍを含有し、残部がＮｉおよび
不可避不純物からなる組成を有することが一層好まし
い。
【００１０】この発明の高温耐粒界腐食性に優れた柱状
晶Ｎｉ基耐熱合金は、Ｍｇおよび／またはＣａ：１〜１
００ｐｐｍを含有してもよく、さらにＰｔ：０．０２〜
０．５％、Ｒｈ：０．０２〜０．５％、Ｒｅ：０．０２
〜０．５％の内の１種または２種以上を含有してもよ
く、これら双方を含有してもよい。
晶Ｎｉ基耐熱合金は、Ｍｇおよび／またはＣａ：１〜１
００ｐｐｍを含有してもよく、さらにＰｔ：０．０２〜
０．５％、Ｒｈ：０．０２〜０．５％、Ｒｅ：０．０２
〜０．５％の内の１種または２種以上を含有してもよ
く、これら双方を含有してもよい。
【００１１】従って、この発明は、（４）Ｃｒ：１２．
０〜１４．３％、Ｃｏ：８．５〜１１．０％、Ｍｏ：
０．５〜４％、Ｗ：３．５〜６．２％、Ｔａ：３．０〜
５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０〜
３．２％、Ｃ：０．０４〜０．１２％、Ｂ：０．００５
〜０．０５％、Ｚｒ：０．００１〜５ｐｐｍを含有し、
さらにＭｇおよび／またはＣａ：１〜１００ｐｐｍを含
有し、残部がＮｉおよび不可避不純物からなる組成を有
する高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大
型鋳物、（５）Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、Ｃｏ：
８．５〜１１．０％、Ｍｏ：０．５〜４％、Ｗ：３．５
〜６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜
４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０４〜
０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、Ｚｒ：０．
００１〜５ｐｐｍを含有し、さらにＰｔ：０．０２〜
０．５％、Ｒｈ：０．０２〜０．５％、Ｒｅ：０．０２
〜０．５％の内の１種または２種以上を含有し、残部が
Ｎｉおよび不可避不純物からなる組成を有する高温耐粒
界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物、
（６）Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、Ｃｏ：８．５〜１
１．０％、Ｍｏ：０．５〜４％、Ｗ：３．５〜６．２
％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５
％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０４〜０．１２
％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、Ｚｒ：０．００１〜
５ｐｐｍを含有し、さらにＭｇおよび／またはＣａ：１
〜１００ｐｐｍを含有し、さらにＰｔ：０．０２〜０．
５％、Ｒｈ：０．０２〜０．５％、Ｒｅ：０．０２〜
０．５％の内の１種または２種以上を含有し、残部がＮ
ｉおよび不可避不純物からなる組成を有する高温耐粒界
腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物、に特徴
を有するものである。
０〜１４．３％、Ｃｏ：８．５〜１１．０％、Ｍｏ：
０．５〜４％、Ｗ：３．５〜６．２％、Ｔａ：３．０〜
５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０〜
３．２％、Ｃ：０．０４〜０．１２％、Ｂ：０．００５
〜０．０５％、Ｚｒ：０．００１〜５ｐｐｍを含有し、
さらにＭｇおよび／またはＣａ：１〜１００ｐｐｍを含
有し、残部がＮｉおよび不可避不純物からなる組成を有
する高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大
型鋳物、（５）Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、Ｃｏ：
８．５〜１１．０％、Ｍｏ：０．５〜４％、Ｗ：３．５
〜６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜
４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０４〜
０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、Ｚｒ：０．
００１〜５ｐｐｍを含有し、さらにＰｔ：０．０２〜
０．５％、Ｒｈ：０．０２〜０．５％、Ｒｅ：０．０２
〜０．５％の内の１種または２種以上を含有し、残部が
Ｎｉおよび不可避不純物からなる組成を有する高温耐粒
界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物、
（６）Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、Ｃｏ：８．５〜１
１．０％、Ｍｏ：０．５〜４％、Ｗ：３．５〜６．２
％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜４．５
％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０４〜０．１２
％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、Ｚｒ：０．００１〜
５ｐｐｍを含有し、さらにＭｇおよび／またはＣａ：１
〜１００ｐｐｍを含有し、さらにＰｔ：０．０２〜０．
５％、Ｒｈ：０．０２〜０．５％、Ｒｅ：０．０２〜
０．５％の内の１種または２種以上を含有し、残部がＮ
ｉおよび不可避不純物からなる組成を有する高温耐粒界
腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物、に特徴
を有するものである。
【００１２】この発明のＭｇおよび／またはＣａ、さら
にＰｔ、Ｒｈ、Ｒｅの内の１種または２種以上を含有す
る高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金は特
に大型のタービン翼の素材として適している。従って、
この発明は、（７）Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、Ｃ
ｏ：８．５〜１１．０％、Ｍｏ：１．０〜３．５％、
Ｗ：３．５〜６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａ
ｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：
０．０４〜０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、
Ｚｒ：０．００１〜５ｐｐｍを含有し、さらにＭｇおよ
び／またはＣａ：１〜１００ｐｐｍを含有し、残部がＮ
ｉおよび不可避不純物からなる組成を有する残部がＮｉ
および不可避不純物からなる組成を有する高温耐粒界腐
食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン
翼、（８）Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、Ｃｏ：８．５
〜１１．０％、Ｍｏ：１．０〜３．５％、Ｗ：３．５〜
６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜
４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０４〜
０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、Ｚｒ：０．
００１〜５ｐｐｍを含有し、さらにＰｔ：０．０２〜
０．５％、Ｒｈ：０．０２〜０．５％、Ｒｅ：０．０２
〜０．５％の内の１種または２種以上を含有し、残部が
Ｎｉおよび不可避不純物からなる組成を有する残部がＮ
ｉおよび不可避不純物からなる組成を有する高温耐粒界
腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービ
ン翼、（９）Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、Ｃｏ：８．
５〜１１．０％、Ｍｏ：１．０〜３．５％、Ｗ：３．５
〜６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜
４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０４〜
０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、Ｚｒ：０．
００１〜５ｐｐｍを含有し、さらにＭｇおよび／または
Ｃａ：１〜１００ｐｐｍを含有し、さらにＰｔ：０．０
２〜０．５％、Ｒｈ：０．０２〜０．５％、Ｒｅ：０．
０２〜０．５％の内の１種または２種以上を含有し、残
部がＮｉおよび不可避不純物からなる組成を有する残部
がＮｉおよび不可避不純物からなる組成を有する高温耐
粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タ
ービン翼、に特徴を有するものである。
にＰｔ、Ｒｈ、Ｒｅの内の１種または２種以上を含有す
る高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金は特
に大型のタービン翼の素材として適している。従って、
この発明は、（７）Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、Ｃ
ｏ：８．５〜１１．０％、Ｍｏ：１．０〜３．５％、
Ｗ：３．５〜６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａ
ｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：
０．０４〜０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、
Ｚｒ：０．００１〜５ｐｐｍを含有し、さらにＭｇおよ
び／またはＣａ：１〜１００ｐｐｍを含有し、残部がＮ
ｉおよび不可避不純物からなる組成を有する残部がＮｉ
および不可避不純物からなる組成を有する高温耐粒界腐
食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン
翼、（８）Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、Ｃｏ：８．５
〜１１．０％、Ｍｏ：１．０〜３．５％、Ｗ：３．５〜
６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜
４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０４〜
０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、Ｚｒ：０．
００１〜５ｐｐｍを含有し、さらにＰｔ：０．０２〜
０．５％、Ｒｈ：０．０２〜０．５％、Ｒｅ：０．０２
〜０．５％の内の１種または２種以上を含有し、残部が
Ｎｉおよび不可避不純物からなる組成を有する残部がＮ
ｉおよび不可避不純物からなる組成を有する高温耐粒界
腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービ
ン翼、（９）Ｃｒ：１２．０〜１４．３％、Ｃｏ：８．
５〜１１．０％、Ｍｏ：１．０〜３．５％、Ｗ：３．５
〜６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、Ａｌ：３．５〜
４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、Ｃ：０．０４〜
０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５％、Ｚｒ：０．
００１〜５ｐｐｍを含有し、さらにＭｇおよび／または
Ｃａ：１〜１００ｐｐｍを含有し、さらにＰｔ：０．０
２〜０．５％、Ｒｈ：０．０２〜０．５％、Ｒｅ：０．
０２〜０．５％の内の１種または２種以上を含有し、残
部がＮｉおよび不可避不純物からなる組成を有する残部
がＮｉおよび不可避不純物からなる組成を有する高温耐
粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タ
ービン翼、に特徴を有するものである。
【００１３】次に、この発明の高温耐粒界腐食性に優れ
た柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物および高温耐粒界腐食
性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン翼
の合金組成の限定理由について詳述する。
た柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物および高温耐粒界腐食
性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン翼
の合金組成の限定理由について詳述する。
【００１４】Ｃｒ 産業用ガスタービンでは、燃焼によって生じた酸化性お
よび腐食性物質を含有する燃焼ガスと接触するため、高
温における耐酸化性及び耐蝕性が要求される。Ｃｒは合
金に耐酸化性、耐蝕性を付与する元素であり、合金中に
おけるＣｒ量を多くする程、その効果は顕著である。し
かし、Ｃｒ量が１２．０％未満ではその効果は少なく、
一方、この発明の高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ
基耐熱合金大型鋳物では、他にＣｏ、Ｍｏ、Ｗ、Ｔａ等
も添加されるため、これらとのバランスをとるため１
４．３％を越えて含有することは好ましくない。よっ
て、Ｃｒ含有量は１２．０〜１４．３％に定めた。上述
のように、この発明の高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶
Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン翼を作製するＮｉ基
耐熱合金に含まれるＣｒ含有量は１３〜１４％であるこ
とが一層好ましい。
よび腐食性物質を含有する燃焼ガスと接触するため、高
温における耐酸化性及び耐蝕性が要求される。Ｃｒは合
金に耐酸化性、耐蝕性を付与する元素であり、合金中に
おけるＣｒ量を多くする程、その効果は顕著である。し
かし、Ｃｒ量が１２．０％未満ではその効果は少なく、
一方、この発明の高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ
基耐熱合金大型鋳物では、他にＣｏ、Ｍｏ、Ｗ、Ｔａ等
も添加されるため、これらとのバランスをとるため１
４．３％を越えて含有することは好ましくない。よっ
て、Ｃｒ含有量は１２．０〜１４．３％に定めた。上述
のように、この発明の高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶
Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン翼を作製するＮｉ基
耐熱合金に含まれるＣｒ含有量は１３〜１４％であるこ
とが一層好ましい。
【００１５】Ｃｏ Ｃｏは、Ｔｉ、Ａｌ、Ｔａ等を高温で素地に固溶させる
限度（固溶限）を大きくさせ、熱処理によってγ´相
（Ｎｉ3 （Ｔｉ，Ａｌ，Ｔａ））を微細分散析出させて
高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳
物の強度を向上させる作用があるところからＣｏ量は
８．５％以上であることが必要であり、一方、Ｃｏ含有
量が１１．０％を越えると、Ｃｒ、Ｍｏ、Ｗ、Ｔａ、Ａ
ｌ、Ｔｉ等の他の元素とのバランスが崩れ、有害相の析
出による延性低下をもたらすことからＣｏ含有量は８．
５〜１１．０％に定めた。この発明の高温耐粒界腐食性
に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン翼を
作製するＮｉ基耐熱合金に含まれるＣｏ含有量は９．４
〜１０．６％であることが一層好ましい。
限度（固溶限）を大きくさせ、熱処理によってγ´相
（Ｎｉ3 （Ｔｉ，Ａｌ，Ｔａ））を微細分散析出させて
高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳
物の強度を向上させる作用があるところからＣｏ量は
８．５％以上であることが必要であり、一方、Ｃｏ含有
量が１１．０％を越えると、Ｃｒ、Ｍｏ、Ｗ、Ｔａ、Ａ
ｌ、Ｔｉ等の他の元素とのバランスが崩れ、有害相の析
出による延性低下をもたらすことからＣｏ含有量は８．
５〜１１．０％に定めた。この発明の高温耐粒界腐食性
に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン翼を
作製するＮｉ基耐熱合金に含まれるＣｏ含有量は９．４
〜１０．６％であることが一層好ましい。
【００１６】Ｍｏ Ｍｏは、素地中に固溶して、高温強度を上昇させる作用
があると同時に、析出硬化によって高温強度に寄与する
効果があるが、その含有量が、１．０％未満では不十分
であり、一方、３．５％を越えて添加し過ぎると有害相
の析出による延性を阻害するのでＭｏ：１．０〜３．５
％に定めた。この発明の高温耐粒界腐食性に優れた柱状
晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン翼を作製するＮｉ
基耐熱合金に含まれるＭｏ含有量は１．２〜２．０％で
あることが一層好ましい。
があると同時に、析出硬化によって高温強度に寄与する
効果があるが、その含有量が、１．０％未満では不十分
であり、一方、３．５％を越えて添加し過ぎると有害相
の析出による延性を阻害するのでＭｏ：１．０〜３．５
％に定めた。この発明の高温耐粒界腐食性に優れた柱状
晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン翼を作製するＮｉ
基耐熱合金に含まれるＭｏ含有量は１．２〜２．０％で
あることが一層好ましい。
【００１７】Ｗ ＷはＭｏと同様に固溶強化と析出硬化の作用があり、高
温強度の付与に寄与する効果があるが、その量は３．５
％以上必要であり、また、あまり多くし過ぎると、有害
相を析出するとともにＷ自身比重が大きい元素であるた
め合金全体の比重が大きくなり、遠心力の働くタービン
動翼では不利であり、高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶
大型鋳物を鋳造するときにフレックル欠陥が発生するよ
うになり、さらにコスト的にも高くなるところから、そ
の含有量は、３．５〜６．２％とした。この発明の高温
耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型
タービン翼を作製するＮｉ基耐熱合金に含まれるＷ含有
量は４．２〜５．８％であることが一層好ましい。
温強度の付与に寄与する効果があるが、その量は３．５
％以上必要であり、また、あまり多くし過ぎると、有害
相を析出するとともにＷ自身比重が大きい元素であるた
め合金全体の比重が大きくなり、遠心力の働くタービン
動翼では不利であり、高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶
大型鋳物を鋳造するときにフレックル欠陥が発生するよ
うになり、さらにコスト的にも高くなるところから、そ
の含有量は、３．５〜６．２％とした。この発明の高温
耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型
タービン翼を作製するＮｉ基耐熱合金に含まれるＷ含有
量は４．２〜５．８％であることが一層好ましい。
【００１８】Ｔｉ Ｔｉはγ´析出硬化型Ni基合金の高温強度を上げるため
のγ´相の析出に必要な元素であり、２．０％未満では
γ´相の析出強化が不十分で、要求強度を満足すること
ができず、また、３．２％よりも多量に添加し過ぎると
析出量が多くなり過ぎて延性を阻害するとともに、高温
耐粒界腐食性に優れた柱状晶大型鋳物を鋳造するときに
異型との反応が激しくなり、鋳肌を悪くするので好まし
くない。従って、Ｔｉ含有量は２．０〜３．２％に定め
た。上述のように、この発明の高温耐粒界腐食性に優れ
た柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン翼を作製す
るＮｉ基耐熱合金に含まれるＴｉ含有量は２．２〜３．
０％であることが一層好ましい。
のγ´相の析出に必要な元素であり、２．０％未満では
γ´相の析出強化が不十分で、要求強度を満足すること
ができず、また、３．２％よりも多量に添加し過ぎると
析出量が多くなり過ぎて延性を阻害するとともに、高温
耐粒界腐食性に優れた柱状晶大型鋳物を鋳造するときに
異型との反応が激しくなり、鋳肌を悪くするので好まし
くない。従って、Ｔｉ含有量は２．０〜３．２％に定め
た。上述のように、この発明の高温耐粒界腐食性に優れ
た柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型タービン翼を作製す
るＮｉ基耐熱合金に含まれるＴｉ含有量は２．２〜３．
０％であることが一層好ましい。
【００１９】Ａｌ ＡｌはＴｉと同様の効果を発揮する元素で、γ´相を生
成し、高温強度を上げると共に、高温での耐酸化性、耐
蝕性の付与に寄与する作用を有するが、その量は３．５
％以上であることが必要であり、一方、４．５％を越え
てあまり多量に添加し過ぎると延性を阻害するためにＡ
ｌ含有量は３．５〜４．５％に定めた。この発明の高温
耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型
タービン翼を作製するＮｉ基耐熱合金に含まれるＡｌ含
有量は３．８〜４．４％であることが一層好ましい。
成し、高温強度を上げると共に、高温での耐酸化性、耐
蝕性の付与に寄与する作用を有するが、その量は３．５
％以上であることが必要であり、一方、４．５％を越え
てあまり多量に添加し過ぎると延性を阻害するためにＡ
ｌ含有量は３．５〜４．５％に定めた。この発明の高温
耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物製大型
タービン翼を作製するＮｉ基耐熱合金に含まれるＡｌ含
有量は３．８〜４．４％であることが一層好ましい。
【００２０】Ｔａ Ｔａは固溶強化及びγ´相析出硬化により高温強度の向
上に寄与し、３．０％以上で効果がある。一方、添加し
過ぎると延性を低下するので５．５％以下とした。従っ
て、この発明の高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基
耐熱合金鋳物製大型タービン翼を作製するＮｉ基耐熱合
金に含まれるＴａ含有量は３．０〜５．５％に定めた
が、４．０〜５．２％であることが一層好ましい。
上に寄与し、３．０％以上で効果がある。一方、添加し
過ぎると延性を低下するので５．５％以下とした。従っ
て、この発明の高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基
耐熱合金鋳物製大型タービン翼を作製するＮｉ基耐熱合
金に含まれるＴａ含有量は３．０〜５．５％に定めた
が、４．０〜５．２％であることが一層好ましい。
【００２１】Ｃ Ｃは炭化物を形成し、特に結晶粒界、樹枝状晶境界に析
出して粒界や樹枝状晶境界を強化し、高温強度の向上に
寄与するので０．０４％以上必要であるが、一方、０．
１２％を越えて添加し過ぎると延性を阻害するのでその
含有量を０．０４〜０．１２％とした。Ｃの含有量の一
層好ましい範囲は０．０５〜０．０９％である。
出して粒界や樹枝状晶境界を強化し、高温強度の向上に
寄与するので０．０４％以上必要であるが、一方、０．
１２％を越えて添加し過ぎると延性を阻害するのでその
含有量を０．０４〜０．１２％とした。Ｃの含有量の一
層好ましい範囲は０．０５〜０．０９％である。
【００２２】Ｂ Ｂは結晶粒界における結合力を増して結晶粒界を強化
し、高温強度を上昇させるので必要な成分であるが、そ
の含有量が０．００５％未満では所望の効果が得られ
ず、一方、あまり多く添加すると延性を阻害する恐れが
あるため０．０５％以下とした。Ｂの含有量の一層好ま
しい範囲は０．００８〜０．０３％である。
し、高温強度を上昇させるので必要な成分であるが、そ
の含有量が０．００５％未満では所望の効果が得られ
ず、一方、あまり多く添加すると延性を阻害する恐れが
あるため０．０５％以下とした。Ｂの含有量の一層好ま
しい範囲は０．００８〜０．０３％である。
【００２３】Ｚｒ Ｚｒは微量添加することにより結晶粒界の耐食性を増し
て高温耐粒界腐食性を上昇させるので０．００１ｐｐｍ
以上必要であるが、５ｐｐｍよりも多く添加すると、結
晶粒界にＺｒが多量に偏析して逆に結晶粒界の耐食性を
低下させると共に局部的な溶融温度を低下させるところ
から析出強化相の微細分散化のための溶体化熱処理温度
を上げることができず、局部的な溶融温度の低下を無視
して析出強化相の微細分散化に必要な温度まで上げて溶
体化熱処理を行うと「割れ」が発生するので好ましくな
い。したがって、Ｚｒの含有量は０．００１〜５ｐｐｍ
に定めた。Ｚｒの含有量の一層好ましい範囲は０．０１
〜１ｐｐｍである。
て高温耐粒界腐食性を上昇させるので０．００１ｐｐｍ
以上必要であるが、５ｐｐｍよりも多く添加すると、結
晶粒界にＺｒが多量に偏析して逆に結晶粒界の耐食性を
低下させると共に局部的な溶融温度を低下させるところ
から析出強化相の微細分散化のための溶体化熱処理温度
を上げることができず、局部的な溶融温度の低下を無視
して析出強化相の微細分散化に必要な温度まで上げて溶
体化熱処理を行うと「割れ」が発生するので好ましくな
い。したがって、Ｚｒの含有量は０．００１〜５ｐｐｍ
に定めた。Ｚｒの含有量の一層好ましい範囲は０．０１
〜１ｐｐｍである。
【００２４】Ｍｇおよび／またはＣａ Ｍｇおよび／またはＣａは酸素、硫黄等の不純物との結
合力が強く、さらに酸素、硫黄等の不純物による延性低
下を防止する作用があるが、１ｐｐｍ未満では十分な作
用が得られず、一方、１００ｐｐｍを越えて含有すると
かえって結晶粒界の結合を弱めて割れの原因になるとこ
ろからＭｇおよび／またはＣａは１〜１００ｐｐｍと定
めた。
合力が強く、さらに酸素、硫黄等の不純物による延性低
下を防止する作用があるが、１ｐｐｍ未満では十分な作
用が得られず、一方、１００ｐｐｍを越えて含有すると
かえって結晶粒界の結合を弱めて割れの原因になるとこ
ろからＭｇおよび／またはＣａは１〜１００ｐｐｍと定
めた。
【００２５】Ｐｔ、Ｒｈ、Ｒｅ Ｐｔ、Ｒｈ、Ｒｅは耐食性向上作用があるが、その含有
量がそれぞれ０．０２％未満では所望の効果が得られ
ず、一方、その含有量がそれぞれ０．５％を越えて含有
すると、なお一層の効果が望めないほか、貴金属である
ために価格が高くなるので好ましくない。したがって、
Ｐｔ、Ｒｈ、Ｒｅの内の１種または２種以上はそれぞれ
０．０２〜０．５％に定めた。
量がそれぞれ０．０２％未満では所望の効果が得られ
ず、一方、その含有量がそれぞれ０．５％を越えて含有
すると、なお一層の効果が望めないほか、貴金属である
ために価格が高くなるので好ましくない。したがって、
Ｐｔ、Ｒｈ、Ｒｅの内の１種または２種以上はそれぞれ
０．０２〜０．５％に定めた。
【００２６】その他 従来の柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物ではＨｆを必須構
成成分としているが、この発明の柱状晶Ｎｉ基耐熱合金
大型鋳物ではＨｆを含有することは好ましくない。
成成分としているが、この発明の柱状晶Ｎｉ基耐熱合金
大型鋳物ではＨｆを含有することは好ましくない。
【００２７】この発明の高温耐粒界腐食性に優れた柱状
晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物を製造するには、一方向凝固
装置により鋳型加熱温度：１４８０〜１５３０℃でチル
板を引き下げ速度：２００〜３５０ｍｍ／ｈで引き下げ
ることにより柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物を作製し、
これに１１８０〜１２６５℃で９００〜１６００気圧、
１〜５時間保持のＨＩＰを施し、１２００〜１２６５℃
で２〜５時間保持の溶体化熱処理を施し、さらに９５０
〜１０８０℃で２〜１０時間保持したのち７６０〜８７
０℃で１６〜２４時間保持の時効熱処理を施すことによ
り得られる。
晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物を製造するには、一方向凝固
装置により鋳型加熱温度：１４８０〜１５３０℃でチル
板を引き下げ速度：２００〜３５０ｍｍ／ｈで引き下げ
ることにより柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物を作製し、
これに１１８０〜１２６５℃で９００〜１６００気圧、
１〜５時間保持のＨＩＰを施し、１２００〜１２６５℃
で２〜５時間保持の溶体化熱処理を施し、さらに９５０
〜１０８０℃で２〜１０時間保持したのち７６０〜８７
０℃で１６〜２４時間保持の時効熱処理を施すことによ
り得られる。
【００２８】
【発明の実施の形態】表１〜表３に示される成分組成を
有するＮｉ基耐熱合金を用意し、このＮｉ基耐熱合金を
それぞれ真空溶解し、Ｎｉ基耐熱合金の溶湯を一方向凝
固装置の鋳型に鋳込みながら、鋳型加熱温度：１６００
℃、チル板を引き下げ速度：１２０ｍｍ／ｈの条件で、
縦：１５ｍｍ、横：１００ｍｍ、高さ：３００ｍｍの寸
法を有する本発明柱状晶大型鋳物板１〜１６および従来
柱状晶大型鋳物板１７〜２０を作製した。
有するＮｉ基耐熱合金を用意し、このＮｉ基耐熱合金を
それぞれ真空溶解し、Ｎｉ基耐熱合金の溶湯を一方向凝
固装置の鋳型に鋳込みながら、鋳型加熱温度：１６００
℃、チル板を引き下げ速度：１２０ｍｍ／ｈの条件で、
縦：１５ｍｍ、横：１００ｍｍ、高さ：３００ｍｍの寸
法を有する本発明柱状晶大型鋳物板１〜１６および従来
柱状晶大型鋳物板１７〜２０を作製した。
【００２９】
【表１】 本発明柱状晶大型鋳物板 元素 １ ２ ３ ４ ５ ６ ７ ８ Ｃｒ 13.1 14.0 12.5 13.5 13.3 12.2 13.3 14.2 Ｃｏ 9.0 8.5 10.1 10.5 10.1 9.7 8.8 9.3 Ｍｏ 2.1 1.0 3.5 1.5 1.5 2.4 2.7 3.0 Ｗ 4.0 3.5 4.3 3.7 4.5 4.5 4.1 3.9 Ｔａ 3.3 5.4 4.9 3.0 4.6 3.8 3.5 3.8 Ａｌ 4.0 3.5 4.3 3.7 4.1 4.5 4.1 3.9 Ｔｉ 2.7 2.3 3.2 2.5 2.7 2.9 3.0 2.8 Ｃ 0.08 0.10 0.06 0.12 0.06 0.07 0.09 0.11 Ｂ 0.011 0.009 0.007 0.015 0.010 0.013 0.012 0.010 Ｚｒ 1.3 2.6 1.2 4.3 0.05 0.005 0.1 0.6 Ｃａ − − − − − − 53 10 Ｍｇ − − − − − 81 − 12 Ｐｔ − − − − − − − − Ｒｈ − − − − − − − − Ｒｅ − − − − − − − − Ｎｉ 残り 残り 残り 残り 残り 残り 残り 残り 重量％、ただし、Ｚｒ、ＣａおよびＭｇはｐｐｍ
【００３０】
【表２】 本発明柱状晶大型鋳物板 元素 ９ 10 11 12 13 14 15 16 Ｃｒ 13.8 12.1 14.0 13.0 13.5 12.5 13.3 14.2 Ｃｏ 9.5 9.0 8.5 10.1 10.5 9.7 8.8 9.3 Ｍｏ 1.8 2.1 1.1 3.5 1.5 2.4 2.7 3.0 Ｗ 4.2 4.0 3.5 4.3 3.8 4.6 4.1 3.9 Ｔａ 4.5 3.3 5.3 4.9 3.1 3.8 3.5 3.8 Ａｌ 4.2 4.1 3.6 4.3 3.8 4.5 4.1 3.9 Ｔｉ 2.7 2.7 2.2 3.1 2.5 2.9 3.0 2.8 Ｃ 0.08 0.08 0.10 0.07 0.12 0.07 0.09 0.11 Ｂ 0.005 0.011 0.039 0.007 0.015 0.013 0.012 0.010 Ｚｒ １9 0.3 0.8 1.9 2.3 3.6 0.03 0.7 Ｃａ 18 − − − 25 74 34 10 Ｍｇ 72 − − − 37 5 54 12 Ｐｔ − 0.05 0.1 − 0.2 0.06 0.2 0.05 Ｒｈ − 0.05 0.2 0.1 0.1 − − 0.05 Ｒｅ − 0.05 − 0.3 − 0.07 0.1 0.05 Ｎｉ 残り 残り 残り 残り 残り 残り 残り 残り 重量％、ただし、Ｚｒ、ＣａおよびＭｇはｐｐｍ
【００３１】
【表３】
【００３２】得られた本発明柱状晶大型鋳物板１〜１６
および従来柱状晶大型鋳物板１７〜２０をＡｒ雰囲気
中、温度：１１８０℃、１５００気圧に２時間保持の条
件のＨＩＰを施し、ついで真空雰囲気中、温度：１２４
０℃に２時間保持時した後Ａｒガスファンで冷却の条件
の溶体化処理を施し、その後、真空雰囲気中、温度：１
０５０℃に５時間保持時した後Ａｒガスファンで冷却
し、引き続いて真空雰囲気中、温度：８７０℃に１８時
間保持時した後Ａｒガスファンで冷却の条件の第２段時
効処理を施した。
および従来柱状晶大型鋳物板１７〜２０をＡｒ雰囲気
中、温度：１１８０℃、１５００気圧に２時間保持の条
件のＨＩＰを施し、ついで真空雰囲気中、温度：１２４
０℃に２時間保持時した後Ａｒガスファンで冷却の条件
の溶体化処理を施し、その後、真空雰囲気中、温度：１
０５０℃に５時間保持時した後Ａｒガスファンで冷却
し、引き続いて真空雰囲気中、温度：８７０℃に１８時
間保持時した後Ａｒガスファンで冷却の条件の第２段時
効処理を施した。
【００３３】前記ＨＩＰおよび熱処理を施した本発明柱
状晶大型鋳物板１〜１６および従来柱状晶大型鋳物板１
７〜２０を機械加工により切り出して直径：１０ｍｍ、
長さ：２０ｍｍの寸法の試験片を作製し、得られた試験
片を温度：９５０℃の溶融塩（Ｎａ2 ＳＯ4 ：２０ｗｔ
％，ＮａＣｌ：５ｗｔ％，Ｎａ2 ＣＯ3 ：７５ｗｔ％）
に浸漬し、その後取り出して９００℃に保持した電気炉
中に１５０時間保持したのち冷却した。この試験片を切
断して断面のミクロ組織をＳＥＭ（走査型電子顕微鏡）
で観察し、結晶粒界に沿って進行した平均侵食深さを求
め、その結果を表４に示し、高温耐粒界腐食性を評価し
た。
状晶大型鋳物板１〜１６および従来柱状晶大型鋳物板１
７〜２０を機械加工により切り出して直径：１０ｍｍ、
長さ：２０ｍｍの寸法の試験片を作製し、得られた試験
片を温度：９５０℃の溶融塩（Ｎａ2 ＳＯ4 ：２０ｗｔ
％，ＮａＣｌ：５ｗｔ％，Ｎａ2 ＣＯ3 ：７５ｗｔ％）
に浸漬し、その後取り出して９００℃に保持した電気炉
中に１５０時間保持したのち冷却した。この試験片を切
断して断面のミクロ組織をＳＥＭ（走査型電子顕微鏡）
で観察し、結晶粒界に沿って進行した平均侵食深さを求
め、その結果を表４に示し、高温耐粒界腐食性を評価し
た。
【００３４】
【表４】
【００３５】
【発明の効果】表１〜表４に示される結果から、本発明
柱状晶大型鋳物板１〜１６は、Ｚｒを多く含む従来柱状
晶大型鋳物板１７〜２０に比べて平均侵食深さが小さい
ところから、本発明柱状晶大型鋳物板１〜１６は高温耐
粒界腐食性に優れていることがわかる。従って、この発
明の柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物は高温耐粒界腐食性
に優れているところから、ガスタービンのタービン動・
靜翼および高温ブロアーの動翼として過酷な条件下で使
用しても長期に亘って使用することができ、産業上すぐ
れた効果を奏するものである。
柱状晶大型鋳物板１〜１６は、Ｚｒを多く含む従来柱状
晶大型鋳物板１７〜２０に比べて平均侵食深さが小さい
ところから、本発明柱状晶大型鋳物板１〜１６は高温耐
粒界腐食性に優れていることがわかる。従って、この発
明の柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物は高温耐粒界腐食性
に優れているところから、ガスタービンのタービン動・
靜翼および高温ブロアーの動翼として過酷な条件下で使
用しても長期に亘って使用することができ、産業上すぐ
れた効果を奏するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松葉 美知 埼玉県大宮市北袋町１−297 三菱マテ リアル株式会社 総合研究所内 (72)発明者 河合 久孝 兵庫県高砂市荒井町新浜二−１−１ 三 菱重工業株式会社 高砂製作所内 (72)発明者 岡田 郁生 兵庫県高砂市荒井町新浜二−１−１ 三 菱重工業株式会社 高砂研究所内 (72)発明者 高橋 孝二 兵庫県高砂市荒井町新浜二−１−１ 三 菱重工業株式会社 高砂製作所内 (56)参考文献 特開 平６−184685（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−145703（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−57359（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−170402（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C22C 19/00 - 19/05 F01D 5/28 F02C 7/00
Claims (5)
- 【請求項１】 重量％で、Ｃｒ：１２．０〜１４．３
％、Ｃｏ：８．５〜１１．０％、Ｍｏ：１．０〜３．５
％、Ｗ：３．５〜６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、
Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、
Ｃ：０．０４〜０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５
％、Ｚｒ：０．００１〜５ｐｐｍを含有し、残部がＮｉ
および不可避不純物からなる組成を有することを特徴と
する高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大
型鋳物。 - 【請求項２】 重量％で、Ｃｒ：１２．０〜１４．３
％、Ｃｏ：８．５〜１１．０％、Ｍｏ：１．０〜３．５
％、Ｗ：３．５〜６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、
Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、
Ｃ：０．０４〜０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５
％、Ｚｒ：０．００１〜５ｐｐｍを含有し、 さらにＭｇおよび／またはＣａ：０．５〜１００ｐｐｍ
を含有し、残部がＮｉおよび不可避不純物からなる組成
を有することを特徴とする高温耐粒界腐食性に優れた柱
状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物。 - 【請求項３】 重量％で、Ｃｒ：１２．０〜１４．３
％、Ｃｏ：８．５〜１１．０％、Ｍｏ：１．０〜３．５
％、Ｗ：３．５〜６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、
Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、
Ｃ：０．０４〜０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５
％、Ｚｒ：０．００１〜５ｐｐｍを含有し、 さらにＰｔ：０．０２〜０．５％、Ｒｈ：０．０２〜
０．５％、Ｒｅ：０．０２〜０．５％の内の１種または
２種以上を含有し、残部がＮｉおよび不可避不純物から
なる組成を有することを特徴とする高温耐粒界腐食性に
優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物。 - 【請求項４】 重量％で、Ｃｒ：１２．０〜１４．３
％、Ｃｏ：８．５〜１１．０％、Ｍｏ：１．０〜３．５
％、Ｗ：３．５〜６．２％、Ｔａ：３．０〜５．５％、
Ａｌ：３．５〜４．５％、Ｔｉ：２．０〜３．２％、
Ｃ：０．０４〜０．１２％、Ｂ：０．００５〜０．０５
％、Ｚｒ：０．００１〜５ｐｐｍを含有し、 さらにＭｇおよび／またはＣａ：０．５〜１００ｐｐｍ
を含有し、 さらにＰｔ：０．０２〜０．５％、Ｒｈ：０．０２〜
０．５％、Ｒｅ：０．０２〜０．５％の内の１種または
２種以上を含有し、残部がＮｉおよび不可避不純物から
なる組成を有することを特徴とする高温耐粒界腐食性に
優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物。 - 【請求項５】 請求項１、２、３または４記載の高温耐
粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金鋳物からなる
ことを特徴とする大型タービン翼。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01034697A JP3246376B2 (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物 |
| US09/012,553 US6036791A (en) | 1997-01-23 | 1998-01-23 | Columnar crystalline Ni-based heat-resistant alloy having high resistance to intergranular corrosion at high temperature, method of producing the alloy, large-size article, and method of producing large-size article from the alloy |
| DE69800263T DE69800263T2 (de) | 1997-01-23 | 1998-01-23 | Nickelbasis Legierung aus stengelförmigen Kristallen mit guter Hochtemperaturbeständigkeit gegen interkristalline Korrosion, Verfahren zur Herstellung der Legierung, grosses Werkstück, sowie Verfahren zur Herstellung eines grossen Werkstückes aus dieser Legierung |
| EP98101137A EP0855449B1 (en) | 1997-01-23 | 1998-01-23 | Columnar crystalline Ni-base heat-resistant alloy having high resistance to intergranular corrosion at high temperature, method of producing the alloy, large-size article, and method of producing large-size article from the alloy |
| US09/441,042 US6322643B1 (en) | 1997-01-23 | 1999-11-16 | Columnar crystalline Ni-base heat-resistant alloy having high resistance to intergranular corrosion at high temperature, method of producing the alloy, large-size article, and method of producing large-size article from the alloy |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01034697A JP3246376B2 (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10204562A JPH10204562A (ja) | 1998-08-04 |
| JP3246376B2 true JP3246376B2 (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=11747638
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP01034697A Expired - Lifetime JP3246376B2 (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 高温耐粒界腐食性に優れた柱状晶Ｎｉ基耐熱合金大型鋳物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3246376B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005064027A1 (ja) | 2003-12-26 | 2005-07-14 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Ｎｉ基超耐熱合金及びそれを用いたガスタービン部品 |
-
1997
- 1997-01-23 JP JP01034697A patent/JP3246376B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005064027A1 (ja) | 2003-12-26 | 2005-07-14 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Ｎｉ基超耐熱合金及びそれを用いたガスタービン部品 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10204562A (ja) | 1998-08-04 |
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