JP3244182U - 液体を入れる容器の注ぎ孔用の閉塞キャップ - Google Patents

Abstract

【課題】液体を入れる容器の注ぎ孔用の閉塞キャップを提供する。【解決手段】閉塞キャップは、フッキングカラーに軸方向に保持されることが意図されている第１セクター９と、第１セクターに対して関節状に配置された第２セクター１０とを含む下部リング１と、折り可能な頂部の蓋２と、２枚の弾性シート１３を有するヒンジ要素３と、蓋を折られた開位置でロックするロック装置であり、２枚の弾性シートの間に設けられた可撓性タブ１４と、半径方向に外側に突出するヒール１５とを含むロック装置とを備えている。リングの第２セクターはさらに、蓋が折られた開位置にある場合に、ヒールを収容する切り欠き１６を含み、蓋は、リングに対して９０度ないし１７９度の範囲の傾斜を有する。【選択図】図１

Description

本考案は、注ぎ孔の形成を可能にする低抵抗線、ストリップ、引き裂きリング、又は類似の開口、又はリフト装置を備えているキャップの技術分野に属する。本考案は、特に液体容器の注ぎ孔用のキャップに関し、これは容器のネックにねじ止めされる。

本考案のキャップは、ボトルのネックにねじ止めすることができるベース又は下部リングと、ベースのねじ止めを外す必要なく液体が出ることを可能にする開閉用のヒンジ蓋と、リングとキャップをヒンジ式に連結する平行で展開可能な接続アームとを備えている。下部リングの外面に設けられた切り欠きは、ヒールと協働し、ヒンジ蓋の最大開度を示すクリック音を発生させる。このキャップは、機械的手段によって常にボトルのネックに取り付けられたままであるため、リサイクル手順が容易になる。

当該技術分野では、キャップを容器のネックに取り付けたままにすることが可能にされるキャッピング装置が知られている。同一出願人による国際公開ＷＯ２０２０１９３８２１となるＰＣＴ出願は、容器のネックに固定され、上述のネックの中のネック孔をキャッピングするように意図されたキャッピング装置について言及している。このキャッピング装置は、ネックに軸方向に保持されるように意図された第１セクターと、第２セクターとを有する下部リングと；キャップと；キャップを下部リングの第２セクターに接続するヒンジ装置とを備えている。

下部リングの第１セクターと第２セクターとは互いにヒンジ結合され、これにより、第２セクターが第１セクターに対して下降位置から上昇位置へ旋回すること、また、ロック位置から、キャップが容器のネックにもはや取り付けられていないフリー位置へ、キャップがネックから軸方向に分離されることを可能にする。ヒンジ装置は、上述のフリー位置と、ネック孔から退避した折られた開位置との間で、キャップが旋回することを可能にするように構成されている。

この出願人の別の例は、公開番号ＥＳ２７５１１７１となるスペイン特許に見ることができ、これは包装用キャップに関する。包装用キャップは、２つの重ね合わされた部分のヒンジ結合によって形成された円筒形本体と；容器のネックの中で保持するためのグリップ手段を含む下部と；周壁に取り付けられた上部基部を含む頂部とを備え；上述の周壁は、キャップの開放を可能にするバイザーと、これに対して横方向に配置され、下部の上縁に形成された相補的な凹部に対応するフラップとを含む。フラップは、容器のネックで上部をグリップするために、キャップの軸線に対して横方向に配置された紐を、内面に含む。

このキャップは、１８０度を超えて頂部の蓋を折り広げることができ、使用をさらに容易にする。しかし、破断点とみなし得る最大開度があり、それを超えたり、無理に開けたりしてはならない。キャップには、この点を超えてはならないことをユーザに警告する手段を、この手段がキャップの完全性やその他の特性に悪影響を及ぼさないように、組み込むことが必要である。

本考案の目的は、液体を入れる容器の注ぎ孔用の閉塞キャップで構成され、このキャップは、対応する注ぎ孔を開閉するために容器のネックに取り付け可能である。

キャップは、少なくとも以下の要素、即ち、
下部リングであり、ネックに軸方向に保持されることが意図されている第１セクターと、第２セクターとを含む下部リングと；
平坦な上壁と、外側の周辺スカートとを含む蓋であり、上壁がネック孔を封止し、周辺スカートがネックを囲む閉位置に配置されることが可能である、蓋と；
蓋を下部リングの第２セクターに接続するヒンジ要素とを備えている。

下部リングの第１セクターと第２セクターとは互いにヒンジ結合され、これにより、第２セクターが第１セクターに対して下降位置から上昇位置へ旋回し、閉位置から、蓋が容器のネックにもはや取り付けられていない解放位置へ、蓋がネックから軸方向に移動されることを可能にする。

ヒンジ要素（ヒンジ装置）は、解放位置と、蓋（キャップ）が注ぎ孔から退避される折られた開位置との間で蓋の旋回を可能にするように構成されている。第２セクターは、下部リングで半径方向に内側に突出する突起によって形成された少なくとも１つの支持要素を含む。第２セクターが上昇位置にある場合に、支持要素は、フッキングカラーの上方に位置し、それに支持されるように、支持要素は構成されている。

このようにして、閉位置と開位置との間の蓋の移動する態様（運動学，ｃｉｎｅｍａｔｉｃａ）は、キャップの上下方向への動きと、次にキャップを後方へ旋回させる動きとを含む。その結果、蓋の高さを高くすることができ、任意にはネックにねじ止めされることができる。さらに、このようなキャップは、さまざまな用途、特に清涼飲料水を含む容器に使用される傾向がある。

リングの第２セクターはさらに、切り欠きを有し、蓋が折られた開位置にある場合に、リングに対して９０度の角度で蓋の周辺スカートから延びるヒールを収容するように意図されている。この切り欠きは、折られた状態で蓋の１８０度の開度に達し、それを超えた場合に、ヒールとの相互作用により、最大開度に達したことをユーザに警告する「カチッ」というクリック音の可聴警告を発生させるように構成されている。従って、破損の可能性を回避する。

さらに、第２セクターを上昇位置に保つことができる支持要素の機能により、キャップはネックから結合解除されたままである。これにより、開いた折り位置から閉位置への移動中、特に、ネックへのキャップの配置を可能にする下部リングの第２セクターに制御されない引っ張り力を加えることを、消費者が必要とせず、ネックへのキャップの良好な配置が保証される。

説明を補足し、本考案の特徴をさらによく理解するために、その実用的な実施形態の好ましい例に従って、図面一式を添付し、本明細書の不可欠な部分とする。ここで、例示的で非限定的な性質を有して、以下のことが示される。

液体を入れる容器の注ぎ孔用の閉塞キャップの上面正面斜視図を示す。 キャップの底面斜視図を示す。 キャップの正面図を示す。 中心面に沿って破断して得られた、キャップの背面の上面斜視図を示す。 キャップの右側面図を示す。 図５のキャップの断面図を示す。 リングに対して９０度で、上げて開いた状態の蓋の背面斜視図を示す。 リングに対して１８０度で、上げて開いた状態の蓋の背面斜視図を示す。

本考案の物品の好ましい実施形態について、前述の図を用いて以下に詳細に説明する。

本明細書では、Ｘ軸を参照する場合に、これは、キャッピング装置の軸に対応することを理解するものとする。キャッピング装置の軸は、キャッピング装置が閉位置にあり、上述の孔を封止した場合に、封止される孔の平面に対して垂直であるように配置することが意図されている。従って、Ｘ軸は、キャッピング装置が容器のネックにねじ止めされた場合に、キャッピング装置のキャップ回転軸に対応する。慣例によれば、「半径方向」は、Ｘ軸に垂直である方向に向けられる。「外側」という用語は、Ｘ軸を基準として、要素の別の要素に対する相対的な位置を定義するために使用され、従って、Ｘ軸に近い要素は、周辺部の半径方向に位置する外側要素とは対照的に、内側要素として分類される。「頂部」と「底部」という用語は、ネック孔が上方を向き、キャップが容器のネックの閉位置にある位置を基準として、要素の別の要素に対する相対的な位置を定義するために使用される。下方に配置することが意図されている要素は底部と称され、上方に配置することが意図されている要素は頂部と称される。

明細書に記載される、液体を入れる容器の注ぎ孔用の閉塞キャップは、フッキングカラーを有する容器のネックに取り付けることが意図されている。図１に示すこのキャップは、容器のネックに保持されることが意図される下部リング１と、容器の注ぎ孔を覆って閉鎖することが意図される頂部の蓋（又は上部蓋）２と、蓋２をリング１にヒンジ結合するヒンジ要素３とを備えている。

蓋２は、平坦で水平な上壁４を含み、上壁４は、蓋２が閉位置にある場合に、ネック孔（即ち、注ぎ孔）に面してＸ軸に実質的に垂直であるように配置されることが意図されている。さらに蓋２は、蓋２が閉位置にある場合に容器のネックを取り囲むように意図された周辺スカート５を含む。周辺スカート５は、上壁４の外周から、上壁４に対して垂直に下方に延びる。

周辺スカート５は、その内面にねじ係合可能な面６を有し、ねじ係合可能な面６は、一連のらせん状のリブ（ねじ山）によって形成され、ネックの外面に配置された相補的なねじ係合可能な面と協働するように意図されている。従って、蓋２は、容器を閉鎖する際にはネックにねじ止めされ、容器を開ける際にはネックからねじ止めが外されるように構成されている。

従って、蓋２は閉位置と開位置との間で移動可能である。開位置では、蓋２は、容器のネックに取り付けられなくなっている。従って、蓋２が容器から内容物を注ぐことを妨げないようにネック孔から退避される、開いた折り位置（即ち、折られた開位置）に折り広げるのに適している。

周辺スカート５は、その外面に、Ｘ軸の周りに分布し、Ｘ軸に平行に延びる一連の切り欠き７（溝，ｒａｎｕｒａｓ ７）を有する。従って、切り欠き７は、粗面を提供し、ユーザ又はボトル詰めライン組立装置による蓋２のグリップを容易にする。

また蓋２は、上壁４の内側面から下方に垂直に延びる内側スカートを含み、ネック孔の中に挿入されるように構成されている（図４，６参照）。蓋２はさらに、環状リップを含み、環状リップは、上壁４の内側面から、内側スカートと外側の周辺スカート５との間を半径方向に延びる。

内側スカートと環状リップとは、蓋２が閉位置にある場合に、容器のネックで、内側スカートがネックの内側面に接触し、環状リップがネックの外側面に接触するような大きさになっている。このようにして、内側スカートと環状リップとは、閉鎖の密閉性を保証する。

リング１は、容器を最初に開放する前に、蓋２に可撓性ブリッジ８で接続され、蓋２を最初に開放する間に破断することが意図されている。この可撓性ブリッジ８は、不正開封防止（ｔａｍｐｅｒ－ｅｖｉｄｅｎｔ）シールを構成し、リング１の上縁と周辺スカート５の下縁とを接続する。

リング１は、容器のネックと軸方向に連結されたまま、Ｘ軸を中心に容器に対して旋回することができる。リング１は、互いにヒンジ結合された（関節式である）２つの部分、一層具体的には、第１セクター９と、リング１がヒンジ要素３を介して蓋２に接続される第２セクター１０とを含む。

リング１は、２つの薄肉ゾーン（薄肉領域）１１を含み、２つの薄肉ゾーン１１は、半径方向の厚みがリング１の残りの部分よりも小さい。２つの薄肉ゾーン１１は、第１セクター９と第２セクター１０とを区切り、第１セクター９に対して第２セクター１０がヒンジ動作することを可能にする枢軸部を形成する。図示の実施形態では、２つの薄肉ゾーン１１は、リング１の両側で、直径方向に反対側になっている。

このリング構造１の機能により、蓋２のねじ係合可能な面６がネック外面の相補的なねじ係合可能な面から離れるまで、蓋２が容器のネックに対して上方に移動することを可能にするために、第２セクター１０は、第１セクター９に対して下降位置から上昇位置へ上方に旋回することができる。このようにして、蓋２のねじ止めが外されると、リング１はＸ軸の周りに回転しながら引きずられ、リング１の第２セクター１０は第１セクター９に対して上昇位置へ旋回し、閉位置から解放位置へ軸方向に上方への蓋２の移動を可能にする。

リング１の第１セクター９は、リング１を容器のネックに軸方向に保持する保持要素１２を含む。保持要素１２は、図２に示すように、リング１の第１セクター９から半径方向に内側に突出する突起である。

第２セクター１０は、半径方向に内側に突出する突起によって形成された支持要素を含む。第２セクター１０が下降位置にある場合に、支持要素は、フッキングカラーの下方に位置し、第２セクター１０が上昇位置にある場合に、支持要素は、フッキングカラーの上方に位置し、それに支持されるように、支持要素は構成されている。

ヒンジ要素３を介した蓋２と第２セクター１０の接続により、リング１は、第２セクター１０が下降位置から上昇位置へ移動する間に牽引されるように指令される。これにより、支持要素が、フッキングカラーの下の低い位置からフッキングカラーの上の高い位置へ移動し、フッキングカラー上に載ることを可能にする。

ヒンジ要素３は、蓋２が解放位置と折られた開位置との間で揺動することを可能にするように構成されている。図３ないし６などに図示した実施形態では、ヒンジ要素３は２枚の弾性シート１３を含み、２枚の弾性シート１３は、蓋２、特に周辺スカート５をリング１の第２セクター１０に接続する。２枚の弾性シート１３は、第２セクター１０の中央部分（中央領域）に配置されている。

これに加えて、閉塞キャップは、蓋２を折られた開位置にロックするように構成されたロック装置を備えている。ロック装置は、
・２枚の弾性シート１３の間に配置された可撓性タブ１４と、
・蓋１の周辺スカート５から半径方向に外側に突出したヒール１５とを含む。

ヒール１５は、図８に示すように、蓋２が開いた折り位置に向かって旋回してその位置にロックした場合に、タブ１４に抗するように構成されている。

弾性シート１３の伸縮可能性とロック装置の特性とにより、蓋２の折り広げ経路の途中で、解放位置と開いた折り位置との間に硬点（ハードスポット，ｐｕｎｔｏ ｄｕｒｏ）を形成することを可能にする。これにより、蓋２の最初の区間の中で、タブ１４でのヒール１５の静止により、２枚の弾性シート１３は、中間の不安定位置まで増加し、次いで上述の中間の不安定位置から開いた折り位置に向かって減少する牽引力を受ける。これにより、図８に示すように、蓋２を開いた折り位置にロックすることができる。

さらに、ロック装置は、図８に示すように、上述の開いた折り位置における蓋２の開き角度が１８０度以上となるように構成されている。

リング１の第２セクター１０はさらに、弾性シート１３の間に位置する切り欠き１６（切り込み部，ｈｅｎｄｉｄｕｒａ １６）を有し、これは、図７のように、蓋２が上昇位置にあり、リング１に対して９０度開いているときに、ヒール１５を収容するために意図されている。

切り欠き１６は、図７の９０度から始まり、開いた折り位置で蓋２が１８０度（又は１７９度）の開度に達した場合に、ヒール１５が上述の切り欠き１６からスライドしてタブに係合したままになり、また、最大開度に達したことをユーザに警告する「カチッ」というクリック音の可聴警告を発生させるように構成されている。従って、破損の可能性を回避することができる。この配置を図８に示す。

好ましくは、閉塞キャップは、ポリエチレン、有利には高密度ポリエチレンのような合成材料の一体成形によって製造される。

Claims (6)

1. 液体を入れる容器の注ぎ孔用の閉塞キャップであり、フッキングカラーを有する容器のネックに取り付け可能であり、前記ネックの注ぎ孔を閉鎖する、閉塞キャップであって、
   下部リングであり、
   ・前記ネックの前記フッキングカラーに軸方向に保持されることが意図されている第１セクターと、
   ・前記第１セクターに対して関節式である第２セクターとを含む下部リングと、
   頂部の蓋であり、
   ・平坦な上壁と、
   ・外側の周辺スカートとを含む頂部の蓋とを備え、
   前記上壁が前記ネックの前記注ぎ孔を閉鎖し、前記周辺スカートが前記ネックを囲む閉位置に、前記蓋は配置されることに適合し、
   前記周辺スカートを前記第２セクターに接続する２枚の弾性シートを含むヒンジ要素であり、解放位置と、前記蓋が前記注ぎ孔から退避される折られた開位置との間で前記蓋の旋回を可能にするように構成されている、ヒンジ要素と、
   折られた前記開位置に前記蓋をロックするように構成されているロック装置であり、
   ・２枚の前記弾性シートの間に配置された可撓性タブと、
   ・前記蓋の前記周辺スカートから半径方向に外側に突出するヒールとを含むロック装置とを備え、
   前記下部リングの前記第２セクターはさらに、前記蓋が折られた前記開位置にある場合に、前記ヒールを収容する切り欠きを含み、前記蓋は、前記下部リングに対して９０度ないし１７９度の範囲の傾斜を有する、閉塞キャップ。
2. 前記第１セクターと前記第２セクターとは、半径方向の厚みに関して前記下部リングが局所的に減少を呈する２つの薄肉領域によって、互いに分離されている、請求項１記載の閉塞キャップ。
3. 前記ヒールと前記切り欠きとは、前記第２セクターの中央領域に配置されている、請求項２記載の閉塞キャップ。
4. 前記ヒンジ要素は、前記第２セクターの中央領域で前記第２セクターに接続されている、請求項１ないし３のいずれか１項に記載の閉塞キャップ。
5. 前記下部リングは、可撓性ブリッジによって前記周辺スカートに接続されている、請求項１ないし３のいずれか１項に記載の閉塞キャップ。
6. 閉塞キャップが単一のピースに成形されている、請求項１ないし３のいずれか１項に記載の閉塞キャップ。