JP3242807B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3242807B2
JP3242807B2 JP00247095A JP247095A JP3242807B2 JP 3242807 B2 JP3242807 B2 JP 3242807B2 JP 00247095 A JP00247095 A JP 00247095A JP 247095 A JP247095 A JP 247095A JP 3242807 B2 JP3242807 B2 JP 3242807B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオプリンタや複写
機、特にカラー複写機などのようにカラー画像をカラー
印刷するシステムに好適な画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像処理装置は従来の白黒からカ
ラーへと着実な進化を続けている。カラー印刷では、画
像を3原色に分解して装置内に取り込み、様々な処理を
施して紙上にカラー印刷を行うものである。これらの処
理には、様々な空間フィルタやパターン認識の技術等が
多用されている。この技術により、カラー複写機を含め
て、カラー画像であるNTSCやHDTVなどのビデオ
信号、写真やCADデータなどを印刷する場合のように
多岐にわたる応用を生み出している。
【0003】例えば1994年型の日本語ワードプロセ
ッサでは、年賀状作成のために、シャープ社のようにV
TR等からのコンポジット・ビデオ信号を取り込むも
の、三洋電機社のように専用カメラを付属させて画像入
力するもの、松下電器産業社のように写真をプリンタに
付属させた専用スキャナで読み込むものなどが発売され
ている。このようにカラー印刷の用途は着実にしかも急
速に広がっているといえる。
【0004】さて、このようなカラー印刷のための画像
処理装置の代表的な一例として、カラー複写機における
画像処理装置を例に取り、以下に従来例を挙げて説明を
行う。図13は従来のカラー複写機における画像処理装
置の構成を示すブロック略図である。同図において、ス
キャナ2によって光学的に読み取られた原稿1は、光の
3原色、すなわち赤(R)、緑(G)、青(B)に対応
したアナログの電気信号に変換されて、このスキャナ2
に内蔵されたアナログ・ディジタル(以下「A/D」と
略す)変換器(図示せず)によって標本化しつつ8ビッ
ト(256階調)でA/D変換されて、各標本化点に対
応した数値データDR、DG、DBとして補色反転処理回
路3に入力される。一方、A/D変換されたままの映像
データDVとしてエッジ検出回路12に送られる。
【0005】補色反転処理回路3では、この数値データ
R、DG、DBを補色を求めて印刷のための補色を求め
てシアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)の3原色
から成る補色データDC、DM、DYを出力する。これら
補色データDC、DM、DYは、エッジ補正回路11に送
られる。
【0006】一方、エッジ検出回路12では、映像デー
タDVを平面上のハイパスフィルタ(図示せず)でエッ
ジ微分して、この微分出力を2値整形し、エッジ検出信
号SEとする。このエッジ検出信号SEは、エッジ補正回
路11に送られる。エッジ補正回路11では、前述の補
色データDC、DM、DYをこのエッジ検出信号SEに応じ
て係数が変化する空間上のハイパスフィルタ(図示せ
ず)で処理してエッジの有無に応じた強調処理を行う。
【0007】このエッジ強調を受けた補色データDC4
M4、DY4は、黒生成処理回路5に送られる。この黒生
成処理回路5では、下色除去(UCR、Under Color Re
moval)して色の黒い部分を検出し、黒データDKを作り
出す。ここで、このUCRとは、図14の(a)と
(b)に示すような動作を行うものである。
【0008】図14の(a)は、3原色の配分の一例を
示す図であり、黄色の量が最も少ない。同図の一点鎖線
aより下の濃度を黒に置き換え、図14の(b)に示す
ように黒部分を生成する。黒生成回路5の出力として
は、図14の(b)における斜線部の濃度に対応した数
値を有するデータDC5、DM5、DY5となる。
【0009】このUCRは3原色の色再現の理論からす
れば元来不要であるが、現実には3原色のまま印刷する
と、暗部では十分な濃度が得られないうえに、3色のカ
ラートナーの量を厳密に調整する必要があり、また高価
なカラートナーを多量に消費することになる。このよう
な問題を未然に防止するために上述のUCRを行う。
【0010】さて、補色データDC5、DM5、DY5と黒デ
ータDK5は、階調補正処理回路6において階調を補正し
て補色データDC6、DM6、DY6と黒データDK6に変換し
て中間調処理回路7に送る。中間調処理回路7では、こ
れら補色データDC6、DM6、DY6と黒データDK6を処理
して中間調が見やすくなるようにして出力補色データD
C7、DM7、DY7と出力黒データDK7としてプリンタ8に
送る。
【0011】プリンタ8ではこれら出力補色データ
C7、DM7、DY7と出力黒データDK7に応じてカラート
ナーを用紙に転写と定着し、コピー出力13としてカラ
ー複写機から出力するものである(例えば、特開平2−
244876号公報など)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来のカラー複写機における画像処理装置では、
エッジ部分において「にじみ」を生じるという問題点が
ある。特に網掛け等の処理を行われている原稿1に対し
ては、この問題点は、使用者にとっては次のような問題
点となる。
【0013】例えば、近年のワードプロセッサは上述の
ように画像入力までがカラー化されており、このような
ワードプロセッサで作成した技術文書や事務文書では、
読者に意味を強調したい部分に黒い網掛けが多用され
る。このような技術文書や事務文書は、文字だけの領域
(図16の(a))と、網掛けだけの領域(図16の
(b))と、文字と網かけが並存する領域(図16の
(c))とその他の領域の4種類に大別される。したが
って、単にエッジがあるというだけでエッジ強調して、
文書の作成者が本来強調したい部分(図16の(c))
のコピー出力13がにじんだのでは、曖昧で読みづらく
なるという問題点となる。
【0014】このような問題点となる「にじみ」の原因
とその影響度の大きさについて、今後のために以下に若
干の解説を加える。図15の(a)〜(d)は、にじみ
発生の原因を示した図である。同図において、図15の
(a)は、スキャナ2によって読み取られた画像の濃度
を表す。このような画像をハイパスフィルタによって微
分すると、図15の(b)のような波形25aと25b
となる。これら2つの波形が合成されて印刷される。
【0015】ここで、このようなハイパスフィルタを用
いる意味は、次の通りである。スキャナ2の光学系およ
び光検出器の空間周波数特性であるMTF(Modulation
Transfer Function)が有限半径のレンズ(図示せず)を
用いることなどにより低域通過フィルタ特性をしている
ために、スキャナ2の検出波形には鈍りを生じる。この
鈍りを補正するためにはMTFの逆特性を持つ空間フィ
ルタを用いるのが最善ではあるが、このような逆特性フ
ィルタは単純な構成では実現できず、工業的でない。そ
こで簡易的に空間的なハイパスフィルタによって微分
し、上述のような処理をほどこすものである。
【0016】ところが、図15の(b)における一点鎖
線26のように、プリンタ8が正常に印刷できる濃度範
囲(ダイナミックレンジ)は有限であり、この微分処理
によって強調された波形25aや25bにおける斜線部
のような部分は潰れてしまうことになる。この「潰れ」
は、電気回路におけるダイナミックレンジであれば単に
波形がクリップするのみであるが、印刷の場合には一度
紙に出力されたトナーは不可逆であるから、複写機内の
ローラ等によって押しつぶされて図15の(d)におけ
る線24のように印字スポット23(各画素に相当)の
周囲に散らばることになるのである。これが「にじみ」
の主たる原因である。
【0017】また、上述の空間的なハイパスフィルタの
処理は、有限な画素数に対して行われるものであるか
ら、空間周波数領域では微分特性は頭打ちとなり、エッ
ジを強調する効果が十全ではないという原因や、雑音除
去のための低域通過空間フィルタを介在させなければな
らないという原因もある。なお、これらの問題点は、カ
ラー複写機に代表されるだけでなく、インクを用いた、
ビデオプリンタやCADのカラープリント出力等につい
ても同様のことがいえる。
【0018】本発明は、上記問題点に鑑み成されたもの
であり、特に黒いエッジの検出に注目して複写すべき画
像を強調処理して、カラーコピー出力を見やすくする画
像処理装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の画像処理装置は、所定の画素単位からなる
画像の輪郭に応じて値が変化する変化信号(ST’)
生成する生成手段と、この変化信号(ST’)により上
記画像における輪郭の内側の領域を判定した輪郭信号
(S ED を出力するエッジ画素判定回路(46)と、こ
の輪郭信号が上記画像の輪郭と一致するよう補正した補
正信号(SCE)を出力するエッジ画素補正回路(47)
と、この補正信号に応じて上記画像を変化させる手段
(14)とを備えるものである。尚、ここで( )内の
符号は後述する実施例との対応を分かり易くするために
図面に付した符号を記入している。
【0020】この場合、上記生成手段は、上記画像をそ
の濃度に応じた数値とする数値画像に変換する変換手段
(2)と、この数値画像を第1の基準値及び第2の基準
値と比較して3つの値から成る3値信号に変換する3値
化回路(44)と、上記画像の中から所定の数より小さ
い画素数から成る領域を上記3値信号に応じて除去する
孤立点除去回路(45)とを備えるものである。
【0021】また、上記エッジ画素判定回路(46)
は、上記変化信号に応じて所定の注目画素を設け、この
注目画素の近傍の画素が上記3値信号の値を含めて決め
た所定の第1のパターンと一致した場合に上記輪郭信号
を出力するものである。
【0022】また、上記エッジ画素補正回路(47)
は、上記輪郭信号の値を空間的に配置した図形が、所定
の第2のパターンと一致したときに上記エッジ画素補正
信号を出力するものである。
【0023】
【作用】上記した構成により、請求項1では、所定の画
素単位からなる画像の輪郭に応じて値が変化する変化信
号が生成手段によって生成され、この変化信号はエッジ
画素判定回路においてその画像における輪郭の内側の領
域を判定した輪郭信号に加工され、エッジ画素補正回路
においてこの輪郭信号がその画像の輪郭と一致するよう
補正した補正信号とされる。この補正信号を用いて変化
手段においてその画像を変化させることにより、特に黒
いエッジの検出に注目して複写すべき画像を強調処理し
ても、カラーコピー出力を見やすくすることとなる。
【0024】この場合、生成手段は、まず変換手段にお
いて上記画像をその濃度に応じた数値とする数値画像に
一旦変換した後、3値化回路においてこの数値画像を第
1の基準値及び第2の基準値と比較して3つの値から成
る3値信号に変換するとともに、孤立点除去回路におい
て画像の中から所定の数より小さい画素数から成る領域
を3値信号に応じて除去するので、汚れなどの不要な点
を除去できるため、特に黒いエッジの検出に注目して複
写すべき画像を強調処理しても、カラーコピー出力を見
やすくすることとなる。
【0025】請求項2によれば、エッジ画素判定回路
は、上記の変化信号に応じて所定の注目画素を設け、こ
の注目画素の近傍の画素が上記の3値信号の値を含めて
決めた所定の第1のパターンと一致した場合に上記の輪
郭信号を出力するので、特に黒いエッジの検出に注目し
て複写すべき画像を強調処理しても、カラーコピー出力
を見やすくすることとなる。
【0026】請求項3によれば、上記のエッジ画素補正
回路は、上記の輪郭信号の値を空間的に配置した図形
が、所定の第2のパターンと一致すると判定した場合に
限り上記の補正信号とするので、文字とそれ以外を識別
できるため、特に黒いエッジの検出に注目して複写すべ
き画像を強調処理しても、カラーコピー出力を見やすく
することとなる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の画像処理装置につき、図面を
参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施例に係
る画像処理装置をカラー複写機に応用した場合のハード
ウェア構成を示すブロック略図である。同図において、
原稿1、スキャナ2、補色反転処理回路3、黒生成処理
回路5、階調補正処理回路6、中間調処理回路7、プリ
ンタ8は、従来例におけるそれらと同一であり、説明を
省略する。本願の特徴は、黒エッジ処理回路4とこれを
制御するための黒エッジ検出回路10を設けた点にあ
る。
【0028】以上のように構成された本発明の画像処理
装置につき、以下にその動作を説明する。まず、黒エッ
ジ検出回路10の構成につき、図2に示したブロック略
図を参照しながら説明する。同図において、21はエッ
ジ検出回路、22は画素色判定回路、23は結果合成部
であり、1個のアンド回路から成る。
【0029】エッジ検出回路21では、補色データ
M、DC、DYを受けて、文字のエッジ部分などが検出
され、エッジ領域で論理”1”となるエッジ検出信号S
CEとして出力される。また、画素色判定回路22では同
じく補色データDM、DC、DYを受けて、その読み込ま
れた画素の色を判定し、もし黒ければ論理”1”となる
黒判定信号SBが出力される。このエッジ検出信号SCE
と黒判定信号SBは、結果合成部23において論理積を
取られ、黒いエッジの領域の画素についてのみ論理”
1”となる黒エッジ信号SBEを出力する。
【0030】このようなエッジ検出回路21と画素色判
定回路22は、それぞれ以下のように構成される。まず
画素色判定回路22は、図3に示すブロック略図で表さ
れる。同図において、補色反転処理回路3からの補色デ
ータDC、DM、DYは、それぞれ最小値検出回路31お
よび最大値検出回路32に送られ、それぞれの標本化点
における最小値Dmnと最小値Dmxが求められる。最
小値回路31の出力する最小値Dmnは、ディジタルコ
ンパレータ33において大きい基準値DR1(例えば「2
00」)と比較され、この基準値DR1よりも大きけれ
ば、論理”1”の信号S1を出力する。
【0031】また、最小値Dmnと最大値Dmxは、デ
ィジタル演算回路34において、 DAB=|Dmn−Dmx| (1) なる演算を行われ、その出力DABは、ディジタルコンパ
レータ35に入力され、小さい基準値DR2(例えば「1
0」)と比較され、この基準値DR2よりも小さければ、
論理”1”の信号S2を出力する。
【0032】ここで、これらの処理の意味するところ
は、次のようになる。ディジタルコンパレータ33にお
いて、基準値DR1は印刷濃度の基準値であり、出力S1
は、高濃度の場合に論理”1”となり、低濃度の場合に
論理”0”となる。一方、ディジタルコンパレータ35
において、基準値DR2は彩色か否かの判定基準値であ
り、出力S2は無彩色の場合に論理”1”となり、有彩
色の場合に論理”0”となる。
【0033】ここで、黒色では、一般的に、 DC≒DM≒DY (2) なる関係が成立することが知られている。従って、3色
の補色シアン、マゼンタ、黄色の3色の濃度に対応した
数値を示す補色データDC、DM、DYの最大値と最小値
がほぼ同じであれば、無彩色であることが判る。これに
より、アンド回路36の出力SBは、高濃度かつ無彩色
の場合、すなわち黒色の場合に論理”1”となる。
【0034】さて、次にエッジ検出回路21の構成と動
作について説明する。図4は、エッジ検出回路21の構
成を示すブロック略図である。同図において、黒データ
生成回路41は、図1の補色反転処理回路3からの補色
データDC、DM、DYから先に従来技術の項で説明した
ようなUCRの原理に基づき黒データDK7を生成する。
なお、この回路は、例えば図1における黒生成処理回路
5以降の回路からデータを得る場合は省略できる。
【0035】この黒データDK7は、平滑フィルタ42に
おいて図5に示すような構造を有する3行3列の低域通
過空間フィルタによって一旦平滑処理され、平滑データ
Lとして出力される。この処理の目的は、単なる雑音
除去である。この平滑データDLは、エッジ抽出フィル
タ43において図6に示すような構造を有する3行5列
の低域除去空間フィルタによってエッジ抽出され、エッ
ジデータDEとして出力される。ここで、このような各
空間フィルタ42、43からの出力の断面を取って1次
元的に表せば、ぞれぞれ図12の(a)と(b)に示す
ような波形となる。
【0036】3値化回路44では、この図12の(b)
のようなエッジデータDEを、例えば値+Thと−Th
を有する2つの閾値t1とt2で波形整形し、3値の信号
Tとして出力する。なお、この2つの閾値は、t1>t
2であればいくらでもよい。これにより、3値化回路4
4の出力STは、 DE≧t1 のとき ST=H t2<DE<t1 のとき ST=M DE≦t2 のとき ST=L となる。ここで、Hはハイレベル、即ち濃度変化が急激
な部分を、Mは中間レベル、即ち濃度変化が緩やかな部
分を、Lはローレベル、即ちエッジに隣接した基底部分
を表す。
【0037】さて、このようにして3値化された画像の
データは、孤立点除去回路45において先の平滑フィル
タ42においてもサイズが大きいために除去できなかっ
た雑音が除去される。これは、後のエッジ画素判定のた
めの前処理として、例えば原稿1上の黒いシミなどのよ
うに周囲に係累なく中間レベルで広がって発生している
独立した高濃度あるいは低濃度の単独の画素を除去する
ものである。
【0038】この処理は、図7の(a)のように斜線部
に示した注目画素の値が”H”の場合、周囲8画素全て
が”M”のとき、その値を矢印で示すように値”M”に
置換、あるいは図7の(b)のように斜線部に示した注
目画素の値が”L”の場合、周囲8画素全てが”M”の
とき、その値を矢印で示すように値”M”に置換するも
のである。
【0039】エッジ画素判定回路46では、このような
孤立点除去の処理を受けた3値信号ST’を基に、エッ
ジの内側にある画素を判定する。このエッジと判定され
る条件としては、図8の(a)と(b)、および図9の
(a)〜(k)に挙げるパターンが存在する。なお、同
図において中央の斜線部が注目画素である。即ち、注目
画素が”M”である場合には、図8の(a)において各
要素a〜hの値が”M”と”H”だけから成る場合およ
び図8の(b)のように周囲の8画素が全て”H”の場
合にエッジ画素判定回路46の出力SEDは論理”1”と
なる。
【0040】また、注目画素が”H”の場合には、隣接
する4つの近傍の画素が図9の(a)〜(i)のような
パターンと一致する場合にエッジ画素判定回路46の出
力SEDは論理”1”となる。この処理としては、後述す
る公知のパターンマッチング技術を用いればよい。ここ
で、図9において「*」印の画素や指定外の画素は”
H”、”M”あるいは”L”のいずれでもよい。
【0041】また、注目画素が”L”の場合、あるいは
注目画素が”M”でも上述の図8以外のパターンの場合
と注目画素が”H”でも図9の(j)と(k)に示した
パターンの場合には、エッジ画素判定回路46の出力S
EDは論理”0”となる。このような図8と図9に示した
パターンはエッジ画素判定回路46内に設けたROM(R
ead Only Memory)に蓄えておき、例えばMPU(Micro P
rocessor Unit)構成としてALU(Arithmetic Logic Un
it)で比較判定すればよい。
【0042】さて、このようなエッジ画素判定回路46
の出力SEDは、エッジ画素補正回路47に送られ、最終
的なエッジ内側の画素か否かを判定する。これは、文字
領域あるいは網点領域の画素を示すパターンが図10の
(a)〜(l)のように12通りに決まっているためで
ある。
【0043】このようなパターンの検索方法としては、
先のエッジ画素判定回路46のようにパターンマッチン
グ技術を用いればよい。図11は、そのようなパターン
マッチング技術の動作を示す概念図である。同図におい
て各格子は1画素を表し、点線で表した太線の図形71
〜73は各時刻における図10の(a)のパターンの位
置を示す。矢印に示すようにx軸方向(図上の横方向)
に1画素づつずらしながら、パターンが一致するかを判
定してゆき、エッジ画素補正回路47は、一致した場合
にのみ論理”1”となるエッジ補正信号SCEを出力す
る。
【0044】このような動作をスキャナ2で読み取った
原稿1の全ての紙面についてy軸方向(図上の縦方向)
にも逐次行ってゆき、かつ図10に挙げた全てのパター
ン(a)〜(l)について同様の処理を繰り返す。な
お、図11においてパターン71〜73は、読者が識別
容易とするため故意に若干ずらして表記している。
【0045】このエッジ補正信号SCEは、結果合成部2
3に送られ、以降の処理は前述の通りである。なお、こ
のようなエッジ画素判定回路46およびエッジ画素補正
回路47に用いる技術としては、上述のパターンマッチ
ング技術のみでなく、画像からベクトルあるいは記号列
を生成してこのベクトルや記号列の相関を求める、いわ
ゆる「パターン認識」の技術を用いたり、併用したりし
てもよい。
【0046】以上のようにして生成された画像のエッジ
内側を示す黒エッジ信号SBEは、黒エッジ処理回路4に
おくられ、例えば、この黒エッジ信号SBEに対応する画
素の値を所定の量だけ小さくしたり、或いはエッジ微分
フィルタの係数を切り換えるなどしてエッジの補正を行
い、処理済補色データDC0、DM0、DY0として黒生成処
理回路5に送る。
【0047】この処理済補色データDC0、DM0、D
Y0は、黒生成処理回路5においてUCR処理して黒デー
タDK0を生成し、階調補正処理回路6に送る。これ以降
の階調補正処理回路6と中間調処理回路7における処理
は、従来例と同一であり、説明を省略する。各回路にお
ける出力データの名前が異なるのは、単に黒エッジ処理
回路4における処理によって各回路の入力が異なるため
である。
【0048】このような処理を受けた出力補色データD
C2、DM2、DY2、DK2は、プリンタ8からコピー用紙に
出力され、濃度分布としては図12の(c)に示すよう
にエッジの立ち上がりが急峻で、印刷結果としては図1
2の(d)に示すように印刷ドット81の周囲のにじみ
82が小さくなるコピー出力9を得ることができるもの
である。
【0049】以上のように本実施例によれば、例えば、
画素の値を所定の量だけ小さくしたり、或いはエッジ微
分フィルタの係数を切り換えるなどしてエッジの補正を
行う黒エッジ処理回路4を黒エッジ検出回路10の出力
する黒エッジ信号SBEによって制御することにより、図
12の(d)のように、にじみ発生の抑制ができるの
で、網点領域以外の黒文字(図16の(a))では文字
の解像度を向上できるうえ、また網点のみの領域(図1
6の(b))や網点領域上の黒文字(図16の(c))
では表現力の向上の両立が図れるという効果がある。
【0050】なお、本実施例では黒エッジ検出回路10
は、補色データDC、DM、DYを入力としたが、黒生成
処理回路5の出力DC0、DM0、DY0、DK0を入力として
もよく、この場合には黒エッジ処理回路4は黒生成処理
回路5の後段とすればよい。またこのときには黒データ
生成回路41を省略してもよい。また、スキャナ2の出
力する数値データDR、DG、DBを入力として独自に補
色変換を行ってもよい。
【0051】また実施例としてカラー複写機についての
み説明したが、画像入力を有するワードプロセッサも全
く同様の構成によって本発明を実施することができる。
またビデオプリンタでは、スキャナ2をコンポジットや
YC分離したビデオ信号からのRGBの3信号への変換
回路とすればよく、補色反転処理回路3以降の処理に
は、本発明を実施することができるため、本発明と均等
である。
【0052】また、ビデオ・コンパクトディスク、ディ
ジタルビデオディスク、ディジタルビデオテープレコー
ダ等からのディジタル圧縮画像データを入力として印刷
する場合にもスキャナ2以前の処理段を単に同軸ケーブ
ルや光ケーブルなどからのディジタル入力として伸張回
路に置き換えればよく、容易に適用可能である。
【0053】また、本実施例は、カラー印刷を前提とし
たが、モノクロ画像についても、RGBの3信号やCM
Yの3信号を単に濃淡を示すだけの1信号としてもよ
い。この場合には、黒生成処理回路5が不要となり、3
つの補色と黒色に対応した処理を黒色のみの1系統に省
略すればよい。その他、本発明は、発明の要旨を変えな
い範囲で種々変形実施可能である。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、所定の画
素単位からなる画像の輪郭に応じて値が変化する変化信
号が生成手段によって生成され、この変化信号はエッジ
画素判定回路においてその画像における輪郭の内側の領
域を判定した輪郭信号に加工され、エッジ画素補正回路
においてこの輪郭信号がその画像の輪郭と一致するよう
補正した補正信号とされる。この補正信号を用いて変化
手段においてその画像を変化させることにより、特に黒
いエッジの検出に注目して複写すべき画像を強調処理し
ているので、にじみが減少してカラーコピー出力を見や
すくできるという効果がある。
【0055】またこれにより、網点領域以外の黒文字
(図16の(a))では文字の解像度を向上できるう
え、また網点のみの領域(図16の(b))や網点領域
上の黒文字(図16の(c))では表現力の向上の両立
が図れるという効果がある。
【0056】この場合、上記の生成手段は、まず変換手
段において上記画像をその濃度に応じた数値とする数値
画像に一旦変換した後、3値化回路においてこの数値画
像を第1の基準値と第2の基準値と比較して3つの値か
ら成る3値信号に変換するとともに、孤立点除去回路
おいて画像の中から所定の数より小さい画素数から成る
領域を3値信号に応じて除去するので、汚れなどの不要
な点を除去できるため、特に黒いエッジの検出に注目し
て複写すべき画像を強調処理しても雑音まで強調しない
ので、にじみが減少してカラーコピー出力が見やすくな
るという効果がある。
【0057】なお、請求項2によればエッジ画素判定
回路は、上記の変化信号に応じて所定の注目画素を設
け、この注目画素の近傍の画素が上記の3値信号の値を
含めて決めた所定の第1のパターンと一致した場合に上
記の輪郭信号を出力するので、画像の濃度変化が急な部
分についてのみ強調処理できるので、にじみが減少して
カラーコピー出力が見やすくなるという効果がある。
【0058】また、請求項3によれば、上記のエッジ画
素補正回路は、上記の輪郭信号の値を空間的に配置した
図形が、所定の第2のパターンと一致すると判定した場
合に限り上記の補正信号とするので、文字とそれ以外を
識別できるため、特に黒いエッジの検出に注目して複写
すべき画像を強調処理しても、にじみが減少してカラー
コピー出力が見やすくなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る画像処理装置をカラ
ー複写機に応用した場合の構成を示すブロック略図であ
る。
【図2】 同実施例における黒エッジ検出回路の構成を
示すブロック略図である。
【図3】 同実施例における黒エッジ検出回路内の画素
色判定回路の構成を示すブロック図である。
【図4】 同実施例における黒エッジ検出回路内のエッ
ジ検出回路の構成を示すブロック略図である。
【図5】 同実施例における黒エッジ検出回路内のエッ
ジ検出回路における平滑フィルタの構成を示す図であ
る。
【図6】 同実施例における黒エッジ検出回路内のエッ
ジ検出回路におけるエッジ検出フィルタの構成を示す図
である。
【図7】 同実施例における黒エッジ検出回路内のエッ
ジ検出回路における孤立点除去回路の動作を示す図であ
る。
【図8】 同実施例における黒エッジ検出回路内のエッ
ジ検出回路におけるエッジ画素判定回路の動作を示す第
1の図である。
【図9】 同実施例における黒エッジ検出回路内のエッ
ジ検出回路におけるエッジ画素判定回路の動作を示す第
2の図である。
【図10】 同実施例における黒エッジ検出回路内のエ
ッジ検出回路におけるエッジ画素補正回路で用いるパタ
ーンを示す図である。
【図11】 同実施例における黒エッジ検出回路内のエ
ッジ検出回路におけるエッジ画素補正回路の動作原理を
示す図である。
【図12】 同実施例における黒エッジ領域を処理した
場合の各処理段における濃度変化と最終印刷結果を示す
図である。
【図13】 本発明の従来例に係る画像処理装置をカラ
ー複写機に応用した場合の構成を示すブロック略図であ
る。
【図14】 UCR処理の動作原理一般を示す図であ
る。
【図15】 同従来例における黒エッジ領域を処理した
場合の各処理段における濃度変化と最終印刷結果を示す
図である。
【図16】 カラー複写機において複写処理の対象とな
る画像の例を示す図である。
【符号の説明】
1 原稿 2 スキャナ 3 補色反転処理回路 4 黒エッジ処理回路 5 黒生成処理回路 6 階調補正処理回路 7 中間調処理回路 8 プリンタ 9 コピー出力 10 黒エッジ検出回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−65969(JP,A) 特開 平4−53354(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/46 - 1/64

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の画素単位からなる画像の輪郭に応
    じて値が変化する変化信号を生成する生成手段と、この
    変化信号により上記画像における輪郭の内側の領域を判
    定した輪郭信号を出力するエッジ画素判定回路と、この
    輪郭信号が上記画像の輪郭と一致するよう補正した補正
    信号を出力するエッジ画素補正回路と、この補正信号に
    応じて上記画像を変化させる手段とを備える画像処理装
    において、 上記生成手段は、 上記画像をその濃度に応じた数値とする数値画像に変換
    する変換手段と、 この数値画像を第1の基準値及び第2の基準値と比較し
    て3つの値から成る3値信号に変換する3値化回路と、 上記画像の中から所定の数より小さい画素数から成る領
    域を上記3値信号に応じて除去する孤立点除去回路と、 を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 上記エッジ画素判定回路は、上記変化信
    号に応じて所定の注目画素を設け、この注目画素の近傍
    の画素が上記3値信号の値を含めて決めた所定の第1の
    パターンと一致した場合に上記輪郭信号を出力すること
    を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 上記エッジ画素補正回路は、上記輪郭信
    号の値を空間的に配置した図形が、所定の第2のパター
    ンと一致したときに上記エッジ画素補正信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
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