JP3236804B2 - アゾレーキ顔料組成物、その製造方法及び顔料分散体 - Google Patents
アゾレーキ顔料組成物、その製造方法及び顔料分散体Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の着色用途に
有用である表面処理アゾレーキ顔料、その製造方法及び
顔料分散体に関し、更に詳しくは、インキの増粘を防
ぎ、流動性、鮮明性、グロス、耐熱水ブリード性やソワ
リング適性等に優れたグラビアインキ等のインキを与え
る表面処理アゾレーキ顔料、その製造法及び該顔料の分
散体に関する。
有用である表面処理アゾレーキ顔料、その製造方法及び
顔料分散体に関し、更に詳しくは、インキの増粘を防
ぎ、流動性、鮮明性、グロス、耐熱水ブリード性やソワ
リング適性等に優れたグラビアインキ等のインキを与え
る表面処理アゾレーキ顔料、その製造法及び該顔料の分
散体に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、アゾレーキ顔料は耐溶剤性や耐水
性等の各種物性が良好であることから、合成樹脂及びゴ
ムの着色剤や塗料の着色剤として広く使用されている。
更に、印刷インキの着色剤として、例えば、各種グラビ
アインキ等の着色剤としても使用されている。
性等の各種物性が良好であることから、合成樹脂及びゴ
ムの着色剤や塗料の着色剤として広く使用されている。
更に、印刷インキの着色剤として、例えば、各種グラビ
アインキ等の着色剤としても使用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが、アゾレーキ
顔料を各種グラビアインキ等に使用した場合、インキの
粘度上昇により流動性が低下して使用が不能となること
があり、改良が要望されている。
顔料を各種グラビアインキ等に使用した場合、インキの
粘度上昇により流動性が低下して使用が不能となること
があり、改良が要望されている。
【０００４】アゾレーキ顔料の改質を目的として、異種
金属をレーキ時に使用したアゾレーキ顔料が特公昭３５
−１０１４２号公報に提案されているが、この顔料をグ
ラビア用インキとして使用した場合には、粘度改良効果
は少ない。更に、流動性を改良した顔料として、水溶性
アクリル樹脂で被覆処理を行ったアゾレーキ顔料が特開
平７−２９２２７４号公報に提案されているが、この顔
料をグラビア用インキとして使用した場合には増粘抑制
効果は不十分となる。又、粘度特性の内の耐ソワリング
性を改良した顔料として、アルミニウム塩で表面処理し
たアゾレーキ顔料が特開平３−４３４６２号公報に提案
されているが、この顔料をグラビア用インキの着色剤と
して使用した場合には、グラビアインキの要求特性であ
る耐熱水ブリード性が著しく不良となる。
金属をレーキ時に使用したアゾレーキ顔料が特公昭３５
−１０１４２号公報に提案されているが、この顔料をグ
ラビア用インキとして使用した場合には、粘度改良効果
は少ない。更に、流動性を改良した顔料として、水溶性
アクリル樹脂で被覆処理を行ったアゾレーキ顔料が特開
平７−２９２２７４号公報に提案されているが、この顔
料をグラビア用インキとして使用した場合には増粘抑制
効果は不十分となる。又、粘度特性の内の耐ソワリング
性を改良した顔料として、アルミニウム塩で表面処理し
たアゾレーキ顔料が特開平３−４３４６２号公報に提案
されているが、この顔料をグラビア用インキの着色剤と
して使用した場合には、グラビアインキの要求特性であ
る耐熱水ブリード性が著しく不良となる。
【０００５】従って、本発明の目的は、顔料を、例え
ば、各種グラビアインキ等の着色剤として使用した場合
に、インキの特性として重要な各種分散体の粘度の増大
を抑え、且つグラビアインキの代表的要求特性である耐
熱水ブリード性等に優れたアゾレーキ顔料を提供するこ
とである。本発明者は、上記の目的を達成すべく鋭意検
討した結果、表面を水溶性の鉄塩及び／又はニッケル塩
で処理したアゾレーキ顔料の使用により目的が達成され
ることを見出し、本発明に至った。
ば、各種グラビアインキ等の着色剤として使用した場合
に、インキの特性として重要な各種分散体の粘度の増大
を抑え、且つグラビアインキの代表的要求特性である耐
熱水ブリード性等に優れたアゾレーキ顔料を提供するこ
とである。本発明者は、上記の目的を達成すべく鋭意検
討した結果、表面を水溶性の鉄塩及び／又はニッケル塩
で処理したアゾレーキ顔料の使用により目的が達成され
ることを見出し、本発明に至った。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の本発
明によって達せられる。即ち、本発明はアゾレーキ顔料
と鉄塩及び／又はニッケル塩とからなることを特徴とす
るアゾレーキ顔料組成物、及びアゾレーキ顔料のスラリ
ーに水溶性鉄塩及び／又はニッケル塩を添加することを
特徴とするアゾレーキ顔料組成物の製造方法並びに上記
のアゾレーキ顔料組成物の分散体である。
明によって達せられる。即ち、本発明はアゾレーキ顔料
と鉄塩及び／又はニッケル塩とからなることを特徴とす
るアゾレーキ顔料組成物、及びアゾレーキ顔料のスラリ
ーに水溶性鉄塩及び／又はニッケル塩を添加することを
特徴とするアゾレーキ顔料組成物の製造方法並びに上記
のアゾレーキ顔料組成物の分散体である。
【０００７】
【発明に実施の形態】次に発明の実施の形態を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明におけるアゾレーキ
顔料とは、スルホン酸基、カルボン酸基等の親水性基を
有するアゾ染料を、ナトリウム、バリウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、マンガン、アルミニウム、その他
の金属イオンにより水不溶化したものであり、例えば、
Ｃ．Ｉ．ピグメントレッド５７、同じく５３、５２、４
９、６４、５０、６３、６０、５８、１５１、２４３
等、Ｃ．Ｉ．ピグメントオレンジ１７等、Ｃ．Ｉ．ピグ
メントイエロー１６８等のオキシナフトエ酸系、ナフト
ール系、アセト酢酸アニライド系等のアゾレーキ顔料で
あり、このようなアゾレーキ顔料自体の製造方法は公知
であり、本発明においてはアゾレーキ顔料自体の製造方
法は特に制限されるものではない。
発明を更に詳細に説明する。本発明におけるアゾレーキ
顔料とは、スルホン酸基、カルボン酸基等の親水性基を
有するアゾ染料を、ナトリウム、バリウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、マンガン、アルミニウム、その他
の金属イオンにより水不溶化したものであり、例えば、
Ｃ．Ｉ．ピグメントレッド５７、同じく５３、５２、４
９、６４、５０、６３、６０、５８、１５１、２４３
等、Ｃ．Ｉ．ピグメントオレンジ１７等、Ｃ．Ｉ．ピグ
メントイエロー１６８等のオキシナフトエ酸系、ナフト
ール系、アセト酢酸アニライド系等のアゾレーキ顔料で
あり、このようなアゾレーキ顔料自体の製造方法は公知
であり、本発明においてはアゾレーキ顔料自体の製造方
法は特に制限されるものではない。
【０００８】本発明では出発原料として使用するアゾレ
ーキ顔料は、水中でカップリングした後にレーキ化して
得られる、あるいはカップリングと同時にレーキ化して
得られるアゾレーキ顔料が使用される。又、アゾレーキ
顔料は、以下の処理ではスラリー状態で使用されるが、
スラリーはアゾレーキ顔料製造後のスラリー、該スラリ
ーを濾過して得た顔料ペーストを解膠してスラリーとし
たもの、及び乾燥後の顔料を水中に分散させたもののい
ずれであってもよい。アゾレーキ顔料のスラリーは、必
要に応じて、加熱、冷却し、熟成、スラリーのｐＨ調整
を行うことができる。尚、本発明の出発原料であるアゾ
レーキ顔料は、その製造時におけるジアゾ液、下漬液、
染料あるいは顔料スラリーの適当な段階で、各種の脂肪
族アミン、水溶性樹脂、界面活性剤、その他の添加剤を
本発明の主旨が損なわれない範囲で添加して該顔料を処
理したものを用いることもできる。
ーキ顔料は、水中でカップリングした後にレーキ化して
得られる、あるいはカップリングと同時にレーキ化して
得られるアゾレーキ顔料が使用される。又、アゾレーキ
顔料は、以下の処理ではスラリー状態で使用されるが、
スラリーはアゾレーキ顔料製造後のスラリー、該スラリ
ーを濾過して得た顔料ペーストを解膠してスラリーとし
たもの、及び乾燥後の顔料を水中に分散させたもののい
ずれであってもよい。アゾレーキ顔料のスラリーは、必
要に応じて、加熱、冷却し、熟成、スラリーのｐＨ調整
を行うことができる。尚、本発明の出発原料であるアゾ
レーキ顔料は、その製造時におけるジアゾ液、下漬液、
染料あるいは顔料スラリーの適当な段階で、各種の脂肪
族アミン、水溶性樹脂、界面活性剤、その他の添加剤を
本発明の主旨が損なわれない範囲で添加して該顔料を処
理したものを用いることもできる。
【０００９】本発明のアゾレーキ顔料と鉄塩及び／又は
ニッケル塩からなるアゾレーキ顔料組成物は、上記のア
ゾレーキ顔料のスラリーに水溶性の鉄塩及び／又はニッ
ケル塩を添加し、攪拌することによって製造することが
できる。これらの塩は、固体状で該スラリー添加して溶
解させることもできるが、通常は溶液として添加する。
添加後は、必要に応じて、加熱、冷却、熟成、スラリー
のｐＨ調整等を行うことができる。
ニッケル塩からなるアゾレーキ顔料組成物は、上記のア
ゾレーキ顔料のスラリーに水溶性の鉄塩及び／又はニッ
ケル塩を添加し、攪拌することによって製造することが
できる。これらの塩は、固体状で該スラリー添加して溶
解させることもできるが、通常は溶液として添加する。
添加後は、必要に応じて、加熱、冷却、熟成、スラリー
のｐＨ調整等を行うことができる。
【００１０】本発明に用いられる鉄塩及びニッケル塩
は、いずれも水溶性であれば特に制限されず、例えば、
塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化ニッケル、硫酸第一鉄、
硫酸第二鉄、硫酸ニッケル、硝酸第二鉄、硝酸ニッケ
ル、リン酸第二鉄等の無機塩、シュウ酸第一鉄、酢酸ニ
ッケル等の有機塩が挙げられる。これらの塩は水を含ん
でいてもよい。
は、いずれも水溶性であれば特に制限されず、例えば、
塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化ニッケル、硫酸第一鉄、
硫酸第二鉄、硫酸ニッケル、硝酸第二鉄、硝酸ニッケ
ル、リン酸第二鉄等の無機塩、シュウ酸第一鉄、酢酸ニ
ッケル等の有機塩が挙げられる。これらの塩は水を含ん
でいてもよい。
【００１１】上記の水溶性鉄塩及び／又はニッケル塩の
好ましい使用量は、アゾレーキ顔料１００重量部当たり
０．３〜１００重量部であり、最も効果的な使用量は
０．５〜３０重量部の範囲である。上記処理後、アゾ顔
料をスラリー中から濾過等の常法に従って分離し、顔料
化することによって目的とするアゾレーキ顔料組成物、
即ち、表面処理されたアゾレーキ顔料が得られる。アゾ
レーキ顔料組成物（以下では表面処理アゾレーキ顔料と
称することがある）中には鉄塩及び／又はニッケル塩は
それぞれの水酸化物等として存在すると推定される。
好ましい使用量は、アゾレーキ顔料１００重量部当たり
０．３〜１００重量部であり、最も効果的な使用量は
０．５〜３０重量部の範囲である。上記処理後、アゾ顔
料をスラリー中から濾過等の常法に従って分離し、顔料
化することによって目的とするアゾレーキ顔料組成物、
即ち、表面処理されたアゾレーキ顔料が得られる。アゾ
レーキ顔料組成物（以下では表面処理アゾレーキ顔料と
称することがある）中には鉄塩及び／又はニッケル塩は
それぞれの水酸化物等として存在すると推定される。
【００１２】水溶性鉄塩及び／又はニッケル塩を上記の
量で使用することににより、処理後のアゾレーキ顔料組
成物中には、該顔料１００重量部当たり鉄及び／又はニ
ッケルが、原子吸光法等による原子重量分析値として
０．１〜５０重量部、最も効果的には０．３〜２０重量
部含有される。上記の使用量又は顔料中の含有量の下限
未満では、表面処理アゾレーキ顔料をグラビア用インキ
等に使用した場合の増粘抑制効果は不十分となり、上限
を越えた場合にはそれ以上使用（含有）しても増粘抑制
効果や耐熱水ブリード性のさらなる向上は期待できず不
経済である。
量で使用することににより、処理後のアゾレーキ顔料組
成物中には、該顔料１００重量部当たり鉄及び／又はニ
ッケルが、原子吸光法等による原子重量分析値として
０．１〜５０重量部、最も効果的には０．３〜２０重量
部含有される。上記の使用量又は顔料中の含有量の下限
未満では、表面処理アゾレーキ顔料をグラビア用インキ
等に使用した場合の増粘抑制効果は不十分となり、上限
を越えた場合にはそれ以上使用（含有）しても増粘抑制
効果や耐熱水ブリード性のさらなる向上は期待できず不
経済である。
【００１３】上記の如くして得られる本発明の表面処理
アゾレーキ顔料は、例えば、インキ等の着色剤として使
用する際には、単独で使用することもできるし、表面処
理されていない同種のアゾレーキ顔料と混合して使用す
ることもできる。混合して使用する場合には、混合物中
の鉄及び／又はニッケルの含有量がアゾレーキ顔料１０
０重量部当たり上記の量となるようにすることが好まし
い。
アゾレーキ顔料は、例えば、インキ等の着色剤として使
用する際には、単独で使用することもできるし、表面処
理されていない同種のアゾレーキ顔料と混合して使用す
ることもできる。混合して使用する場合には、混合物中
の鉄及び／又はニッケルの含有量がアゾレーキ顔料１０
０重量部当たり上記の量となるようにすることが好まし
い。
【００１４】本発明の表面処理アゾレーキ顔料は、固体
状態及び分散液として使用することができる。分散液と
して使用する場合には、表面処理アゾレーキ顔料と分散
樹脂ビヒクルを含む顔料分散液として使用される。分散
樹脂ビヒクルとしては、従来公知の該ビヒクルはいずれ
も使用可能であり、特に制限されない。例えば、ニトロ
セルロース系樹脂、マレイン酸系樹脂、ウレタン系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ライムロジン系樹脂、ロジン変
性フェノール系樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド系樹
脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリオレフィン
系樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。
状態及び分散液として使用することができる。分散液と
して使用する場合には、表面処理アゾレーキ顔料と分散
樹脂ビヒクルを含む顔料分散液として使用される。分散
樹脂ビヒクルとしては、従来公知の該ビヒクルはいずれ
も使用可能であり、特に制限されない。例えば、ニトロ
セルロース系樹脂、マレイン酸系樹脂、ウレタン系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ライムロジン系樹脂、ロジン変
性フェノール系樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド系樹
脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリオレフィン
系樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。
【００１５】顔料の分散液の製造方法は、常法に従えば
よく特に制限されない。例えば、上記の分散樹脂ビヒク
ルを油成分に溶解したワニスに、必要により希釈溶剤で
希釈し、表面処理アゾレーキ顔料を分散させる方法等が
挙げられる。
よく特に制限されない。例えば、上記の分散樹脂ビヒク
ルを油成分に溶解したワニスに、必要により希釈溶剤で
希釈し、表面処理アゾレーキ顔料を分散させる方法等が
挙げられる。
【００１６】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は％とあるのは特に
断りのない限り重量基準である。
具体的に説明する。尚、文中、部又は％とあるのは特に
断りのない限り重量基準である。
【００１７】実施例１、比較例１ 常法によりジアゾ化した２−クロロ−４−アミノトルエ
ン−５−スルホン酸をβ−オキシナフトエ酸とカップリ
ングさせてナトリウム染料を作る。その染料を含む液を
５０℃に昇温し、塩化ストロンチウム溶液を添加（該染
料１モルに対し塩化ストロンチウム１．４モル使用）し
てレーキ化する。その後１００℃に昇温して３０分間熟
成する。熟成後、塩化第二鉄６水和物の水溶液（得られ
るアゾレーキ顔料１００部に対して４部を水５０部に溶
解）を添加し２０分間攪拌し、得られる液を濾別し、凝
固物を９０℃で乾燥して本発明の表面処理アゾレーキ顔
料１００部を得た。又、表面処理しない比較例１のアゾ
レーキ顔料を上記と同様にして得た。
ン−５−スルホン酸をβ−オキシナフトエ酸とカップリ
ングさせてナトリウム染料を作る。その染料を含む液を
５０℃に昇温し、塩化ストロンチウム溶液を添加（該染
料１モルに対し塩化ストロンチウム１．４モル使用）し
てレーキ化する。その後１００℃に昇温して３０分間熟
成する。熟成後、塩化第二鉄６水和物の水溶液（得られ
るアゾレーキ顔料１００部に対して４部を水５０部に溶
解）を添加し２０分間攪拌し、得られる液を濾別し、凝
固物を９０℃で乾燥して本発明の表面処理アゾレーキ顔
料１００部を得た。又、表面処理しない比較例１のアゾ
レーキ顔料を上記と同様にして得た。
【００１８】実施例２、比較例２ 常法によりジアゾ化した２−クロロ−４−アミノトルエ
ン−５−スルホン酸をβ−オキシナフトエ酸とカップリ
ングさせてナトリウム染料を作る。その染料を含む液を
９５℃に昇温し、塩化バリウム溶液を添加（該染料１モ
ルに対し塩化バリウム１．４モル使用）してレーキ化す
る。その後１００℃に昇温して３０分間熟成する。熟成
後、塩化ニッケルの水溶液（得られるアゾレーキ顔料１
００部に対して１０部を水５０部に溶解）を添加し２０
分間攪拌する。更に、得られるスラリーのｐＨを９．０
に調整し、２０分間攪拌する。このスラリーを濾別し、
凝固物を９０℃で乾燥して本発明の表面処理アゾレーキ
顔料１００部を得た。又、表面処理しない比較例２のア
ゾレーキ顔料を上記と同様にして得た。
ン−５−スルホン酸をβ−オキシナフトエ酸とカップリ
ングさせてナトリウム染料を作る。その染料を含む液を
９５℃に昇温し、塩化バリウム溶液を添加（該染料１モ
ルに対し塩化バリウム１．４モル使用）してレーキ化す
る。その後１００℃に昇温して３０分間熟成する。熟成
後、塩化ニッケルの水溶液（得られるアゾレーキ顔料１
００部に対して１０部を水５０部に溶解）を添加し２０
分間攪拌する。更に、得られるスラリーのｐＨを９．０
に調整し、２０分間攪拌する。このスラリーを濾別し、
凝固物を９０℃で乾燥して本発明の表面処理アゾレーキ
顔料１００部を得た。又、表面処理しない比較例２のア
ゾレーキ顔料を上記と同様にして得た。
【００１９】実施例３、比較例３ 常法によりジアゾ化した２−クロロ−４−アミノトルエ
ン−５−スルホン酸をβ−オキシナフトエ酸とカップリ
ングさせてナトリウム染料を作る。その染料を含む液を
５５℃に昇温し、塩化ストロンチウム溶液を添加（該染
料１モルに対し塩化ストロンチウム１．４モル使用）し
てレーキ化する。その後１００℃に昇温して３０分間熟
成する。熟成後、硫酸第二鉄の水溶液（得られるアゾレ
ーキ顔料１００部に対して５部を水５０部に溶解）と硫
酸ニッケルの溶液（得られるアゾレーキ顔料１００部に
対して７部を水５０部に溶解）とを添加し２０分間攪拌
し、得られるスラリーを濾別し、凝固物を９０℃で乾燥
して本発明の表面処理アゾレーキ顔料１００部を得た。
又、表面処理しない比較例３のアゾレーキ顔料を上記と
同様にして得た。
ン−５−スルホン酸をβ−オキシナフトエ酸とカップリ
ングさせてナトリウム染料を作る。その染料を含む液を
５５℃に昇温し、塩化ストロンチウム溶液を添加（該染
料１モルに対し塩化ストロンチウム１．４モル使用）し
てレーキ化する。その後１００℃に昇温して３０分間熟
成する。熟成後、硫酸第二鉄の水溶液（得られるアゾレ
ーキ顔料１００部に対して５部を水５０部に溶解）と硫
酸ニッケルの溶液（得られるアゾレーキ顔料１００部に
対して７部を水５０部に溶解）とを添加し２０分間攪拌
し、得られるスラリーを濾別し、凝固物を９０℃で乾燥
して本発明の表面処理アゾレーキ顔料１００部を得た。
又、表面処理しない比較例３のアゾレーキ顔料を上記と
同様にして得た。
【００２０】実施例４、比較例４ 実施例１と同様にして得た表面処理アゾレーキ顔料５０
部と比較例１の未処理のアゾレーキ顔料５０部とを混合
して本発明の表面処理した顔料１００部を得た。又、比
較例１の未処理のアゾレーキ顔料を比較例４の顔料とす
る。
部と比較例１の未処理のアゾレーキ顔料５０部とを混合
して本発明の表面処理した顔料１００部を得た。又、比
較例１の未処理のアゾレーキ顔料を比較例４の顔料とす
る。
【００２１】実施例５ 上記で得られた表面処理されたアゾレーキ顔料を用いて
ウレタン系とポリアミド系のグラビアインキを以下の如
くにして調整した。又、表面処理アゾレーキ顔料に代え
て比較例のアゾレーキ顔料を用いたグラビアインキを調
整した。得られたこれらのインキを用いてインキ物性を
調べた。結果を表１に示す。
ウレタン系とポリアミド系のグラビアインキを以下の如
くにして調整した。又、表面処理アゾレーキ顔料に代え
て比較例のアゾレーキ顔料を用いたグラビアインキを調
整した。得られたこれらのインキを用いてインキ物性を
調べた。結果を表１に示す。
【００２２】１．ウレタン系グラビアインキ 表面処理アゾレーキ顔料 １０部 ウレタンワニス ５０部 溶剤 ４０部 スチールボール ２００部 上記割合の各成分を内径６０ｍｍ及び高さ１２０ｍｍの
ブリキ缶に入れ、ペイントシェーカーで３０分間分散処
理する。得られたインキをガラス容器に入れ、水（イン
キ１００部に対して２部）を添加Ｖし、攪拌後、５０℃
の恒温槽に入れて粘度の経時変化を測定した。
ブリキ缶に入れ、ペイントシェーカーで３０分間分散処
理する。得られたインキをガラス容器に入れ、水（イン
キ１００部に対して２部）を添加Ｖし、攪拌後、５０℃
の恒温槽に入れて粘度の経時変化を測定した。
【００２３】２．ポリアミド系グラビアインキ 表面処理アゾレーキ顔料 １０部 ポリアミドワニス ５８部 硝化綿ワニス １７部 溶剤 １５部 スチールボール ２００部 上記割合の各成分を内径６０ｍｍ及び高さ１２０ｍｍの
ブリキ缶に入れ、ペイントシェーカーで３０分間分散処
理する。得られたインキを用いて印刷した印刷面の光沢
を目視で観察し、光沢の良好な方から順に◎、○、△、
×で評価した。又、得られたインキの経時粘度を上記と
同様にして測定した。
ブリキ缶に入れ、ペイントシェーカーで３０分間分散処
理する。得られたインキを用いて印刷した印刷面の光沢
を目視で観察し、光沢の良好な方から順に◎、○、△、
×で評価した。又、得られたインキの経時粘度を上記と
同様にして測定した。
【００２４】
【表１】
【００２５】
【発明の効果】本発明のアゾレーキ顔料組成物（表面処
理アゾレーキ顔料）及びこれを用いた顔料分散体は、例
えば、インキの着色剤として使用した場合には、従来の
アゾレーキ顔料と比較して、例えば、色が鮮明、グロス
（光沢）が大で、耐熱水ブリード性や流動性ににも良好
な適性を示す。特に、従来の同種顔料では、これを用い
た各種インキが貯蔵中に増粘し、使用不可能となるのに
対し、本発明の表面処理アゾレーキ顔料では、このよう
な欠点は解決されている。又、本発明の表面処理アゾレ
ーキ顔料では、これを平版インキに使用した場合、着色
力があり、分散性及び光沢にも優れている。従って、本
発明の表面処理アゾレーキ顔料及びその分散体は、グラ
ビアインキ等の各種インキの製造に好適である。更に、
本発明の表面処理アゾレーキ顔料は、プラスチック塗料
等の用途にも有用であり、各種用途の着色剤として好適
である。
理アゾレーキ顔料）及びこれを用いた顔料分散体は、例
えば、インキの着色剤として使用した場合には、従来の
アゾレーキ顔料と比較して、例えば、色が鮮明、グロス
（光沢）が大で、耐熱水ブリード性や流動性ににも良好
な適性を示す。特に、従来の同種顔料では、これを用い
た各種インキが貯蔵中に増粘し、使用不可能となるのに
対し、本発明の表面処理アゾレーキ顔料では、このよう
な欠点は解決されている。又、本発明の表面処理アゾレ
ーキ顔料では、これを平版インキに使用した場合、着色
力があり、分散性及び光沢にも優れている。従って、本
発明の表面処理アゾレーキ顔料及びその分散体は、グラ
ビアインキ等の各種インキの製造に好適である。更に、
本発明の表面処理アゾレーキ顔料は、プラスチック塗料
等の用途にも有用であり、各種用途の着色剤として好適
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平３−43462（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−43464（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−163169（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−120764（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−69657（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C09B 67/46 C09B 67/20 C09B 67/08 C09B 63/00
Claims (7)
- 【請求項１】 アゾレーキ顔料と鉄塩及び／又はニッケ
ル塩とからなることを特徴とするアゾレーキ顔料組成
物。 - 【請求項２】 アゾレーキ顔料を水溶性鉄塩及び／又は
ニッケル塩で表面処理してなる請求項１に記載のアゾレ
ーキ顔料組成物。 - 【請求項３】 アゾレーキ顔料１００重量部当たり鉄及
び／又はニッケルを原子重量で０．１〜５０重量部含有
する請求項１に記載のアゾレーキ顔料組成物。 - 【請求項４】 アゾレーキ顔料が、オキシナフトエ酸系
顔料及びナフトール系顔料である請求項１に記載のアゾ
レーキ顔料組成物。 - 【請求項５】 アゾレーキ顔料のスラリーに水溶性鉄塩
及び／又はニッケル塩を添加することを特徴とするアゾ
レーキ顔料組成物の製造方法。 - 【請求項６】 アゾレーキ顔料１００重量部当たり水溶
性鉄塩及び／又はニッケル塩を０．３〜１００重量部使
用する請求項５に記載のアゾレーキ顔料組成物の製造方
法。 - 【請求項７】 請求項１〜４のいずれか１項に記載のア
ゾレーキ顔料組成物と分散樹脂ビヒクルとからなること
を特徴とする顔料分散体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26917697A JP3236804B2 (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | アゾレーキ顔料組成物、その製造方法及び顔料分散体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26917697A JP3236804B2 (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | アゾレーキ顔料組成物、その製造方法及び顔料分散体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1192683A JPH1192683A (ja) | 1999-04-06 |
| JP3236804B2 true JP3236804B2 (ja) | 2001-12-10 |
Family
ID=17468744
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26917697A Expired - Lifetime JP3236804B2 (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | アゾレーキ顔料組成物、その製造方法及び顔料分散体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3236804B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8438689B2 (en) | 2010-09-07 | 2013-05-14 | Noble Ideas Ii, Inc. | Brush and broom bristle |
-
1997
- 1997-09-17 JP JP26917697A patent/JP3236804B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8438689B2 (en) | 2010-09-07 | 2013-05-14 | Noble Ideas Ii, Inc. | Brush and broom bristle |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1192683A (ja) | 1999-04-06 |
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