JP3235855B2 - 細胞接着活性ペプチド及びその高分子修飾体 - Google Patents

細胞接着活性ペプチド及びその高分子修飾体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細胞接着活性ペプチ
ド、およびその高分子修飾体である、ポリエチレングリ
コール誘導体によって修飾された高分子修飾ペプチドに
関する。さらに、これらペプチドまたは高分子修飾ペプ
チドを含む癌転移抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】フィブロネクチン,ラミニンおよびビト
ロネクチン等は、細胞と間質結合組織との接着に関与
し、動物細胞の細胞機能に関連した多彩な生理活性を持
つ蛋白質であり、細胞接着活性蛋白質と総称される。例
えばフィブロネクチンは肝臓で合成されヒト血漿中に約
0.3mg/mlの濃度で存在する糖蛋白質である。フィブ
ロネクチンは、分子量約250KのポリペプチドA鎖と
約240KのB鎖がカルボキシル末端近くでジスルフィ
ド結合し、二量体を形成している。フィブロネクチンの
一次構造は、コーンブリットら(Koarnbliht
t,A.R.et al:EMBO Journal.
,2519(1985))により分子クローニング技
術を用いて決定されている。また、ラミニンの一次構造
は佐々木ら(Sasaki,M.et al:Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA.84,93
5(1987);Sasaki,M.et al:J.
Biol.Chem.,262,17111(198
7))により、そしてビトロネクチンは鈴木ら(Suz
uki,S.etal:EMBO Journal.
,1755(1985))によってそれぞれ決定され
ている。そして、細胞接着活性に関与する結合部位の研
究も行われ、フィブロネクチンを蛋白質分解酵素で限定
分解して得られる断片のヘパリン、コラーゲン、細胞お
よび細菌への結合の研究から、それぞれA鎖、B鎖の両
鎖とも結合部位が決定されている(Yamada,K.
M.:Ann.Rev.Biochem.,52,76
1(1983))。さらに、その細胞結合部位のコア配
列はArg−Gly−Asp(RGD)であることが1
984年に解明された(Pierschbachr,
M.D.et al:Nature,309,30(1
984))。このRGD配列は、ビトロネクチンなど他
の接着性蛋白質にも存在していることが明らかになって
いる。
【0003】フィブロネクチンは上記コア配列を介し
て、被接着細胞のレセプターと接合し、その情報を接着
細胞に伝達しており、また、ヘパリン、コラーゲン、フ
ィブリン等の生体高分子との結合能を有し、細胞と間質
結合組織との接着、細胞の分化、増殖に関与していると
考えられている(Yamada,K.M.:Ann.R
ev.Biochem.,52,961(198
3))。このように、細胞接着活性蛋白質は、種々の生
物活性を有するため、医薬等への応用が研究されてい
る。例えば、血漿中のフィブロネクチン量が低下すると
網内皮系の機能が低下する。このような場合としては、
外科手術や外傷による敗血症、播種性血管内血液凝固、
火傷、重症感染症や外科的ショック等が挙げられる。そ
れらの症状の改善のために、フィブロネクチンの投与が
有効であると考えられている。また、フィブロネクチン
は繊維芽細胞やマクロファージの遊走能を刺激すること
から、創傷の治癒や免疫能の機能の調整への応用が考え
られている。とくに創傷の治癒促進効果を利用した角膜
障害への局所治療は、既に試みられている(Fujik
awa,L.S.et al:Lab.Inves
t.,45,120(1981))。
【0004】更に、細胞接着活性蛋白質は、癌転移に関
係する物質としても注目されている。癌転移の一連の段
階では、癌細胞は種々の宿主細胞や生体高分子と接触す
る。この時、フィブロネクチンやラミニンのような細胞
接着分子が存在すると、該細胞は多細胞塊を形成し、癌
細胞の増殖や生存をより容易にする。事実、ラミニンを
癌細胞と混合して動物に投与すると、癌転移が増強する
ことが認められている 。ところが、ラミニン由来のプ
ロテアーゼ分解フラグメントは、逆に癌転移阻害活性を
有することが報告されている(Barsky,S.H.
etal:J.Clin.Invest.,74,84
3(1984))。同様に、フィブロネクチンの接着コ
アであるトリペプチドArg−Gly−Asp(Hum
phiries,M.J.et al:Scienc
e,233,467(1986))やラミニンの接着コ
アであるペンタペプチドTyr−Ile−Gly−Se
r−Arg(Iwamoto,Y.et al:Sci
ence,238,1132(1987))も癌の転移
を抑制することが確認されている。さらに、これら接着
コアの繰り返し構造からなるポリマーペプチドは、その
モノマーペプチドに比べ強い血小板凝集抑制活性および
癌転移抑制活性を示すことが知られている。(東 等,
特開平2−174798号公報)
【0005】一方、ペプチド性医薬品を生体内に投与す
る際の問題点として、生体内クリアランスが非常に速い
という点と、ヒト型の天然蛋白質以外には抗原性がある
という点が挙げられる。このような問題点を解決するた
めの有用な手段のひとつとして、ポリエチレングリコー
ル誘導体によってタンパク質,ペプチドを修飾すること
により、生体内クリアランスを遅延させたり、抗原性を
低下させることが知られている。(Jpn.J.Can
cer Res.,77,1264(1986).,特
公昭56−23587号公報,特開昭61−17892
6号公報,Cancer Biochem.Bioph
ys.,,175(1984).,特開昭62−11
5280号公報など。)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、フィブ
ロネクチンやラミニン等の細胞接着活性蛋白質は、様々
な生物活性を有しており、その関連物質を医薬として応
用する技術の開発が望まれていた。特に、フィブロネク
チンやラミニン等の接着コア配列の癌転移抑制作用は、
医薬としての応用価値の高いものと考えられるが、該コ
ア配列の細胞接着活性が充分でないため、それらの癌転
移抑制作用は実際の医療に応用するためには充分満足で
きるものではなく、この点で更に高い活性を持つ物質の
開発が望まれていた。しかしながら、細胞接着活性蛋白
質は天然物質であるからその供給に制限があり、しかも
糖蛋白質であるから、合成法や遺伝子工学的に効率良く
生産するのも非常に困難である。上述の問題点を解決す
る為に、先に述べたように細胞接着コア配列の繰り返し
構造を有するArg−Gly−Aspのポリマー、Ar
g−Gly−Asp−Serのポリマー、およびArg
−Gly−Asp−Thrのポリマーにすることによ
り、細胞接着活性が上昇することが知られている(特開
平2−174798号公報,Jpn.J.Cancer
Res.,81,660(1990).,Cance
r Res.,49,3815(1989).,In
t.J.Biol.Macromol.,11,226
(1989))。上記文献のいずれの場合においても、
ポリマーペプチドの製造は対応するモノマーペプチドを
ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)による連続的
重合化法で重合化させて製造する方法である。しかしな
がら、上記文献に記載の方法によってArg−Gly−
Asp−Thrのポリマーの合成を試みたところ、逆相
高速液体クロマトグラフィーによる分析の結果、反応生
成物は極めて多種類のポリマーおよびポリマー合成時の
副生成物であると予想される多種類の化合物からなる混
合物であることが判明した。
【0007】すなわち、従来知られている方法ではポリ
マーペプチドを得るための重合度をコントロールするこ
とは極めて難しく、事実上均一なポリマーペプチドのみ
を得るのは極めて困難であることが判明した。加えて、
本製造法では一定の品質の化合物を得ることが難しいと
予想され、医薬品化を考慮した場合、大きな問題になる
と思われる。また、このような広範囲にわたる分子量を
持つ種々の化合物を含むペプチド混合物から、工業的な
分離,精製手段(再結晶,再沈澱,限外濾過など)によ
って細胞接着コア配列繰り返し構造を持つ分子量の明確
なペプチドを得ることは、従来なし得られていないのが
実状である。さらに、このような広範囲にわたる分子量
を持つ種々の化合物を含むペプチド混合物を原料とし
て、さらに誘導化(例えば、高分子修飾試剤による修飾
など)をする場合には、得られる誘導体においても同様
の問題が生じることは明らかであり、このようなペプチ
ド混合物は誘導化の原料としては不適当である。従っ
て、本発明の目的のひとつは、細胞接着活性蛋白質の接
着コアアミノ酸配列の繰り返し構造からなる均一で高純
度のポリペプチドを提供することである。また、前述し
たように接着コアアミノ酸配列を繰り返し構造にするこ
とにより、高活性になることが知られているが、医薬品
として使用するためには、さらに活性の強い化合物が望
まれている。そこで、本発明のもう1つの目的は更によ
り生物活性の強い化合物を得るために、上記の高純度の
ポリペプチドにポリエチレングリコール誘導体を縮合さ
せることによって得られる修飾ポリペプチドを提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、式(I)の高
純度の細胞接着活性ペプチド(ペプチド(I))を得る
ことができた。また、ポリエチレングリコールを用いて
高分子修飾体を製造することにより、高活性化に導くこ
とができ、さらに研究を重ねて本発明を完成するに至っ
た。
【0009】本発明は、(1)式(I)
【化4】 〔式中、nは3以上20以下の整数を表す。〕で表さ
れ、高純度であることを特徴とするペプチド(ペプチド
(I))、(2)式(II)
【化5】 〔式中、nは3以上20以下の整数を、R1 およびR2
は同一または異なる低級アルキル基を、pおよびqは各
ポリエチレングリコール部分の平均分子量が約1000
〜12000となる同一または異なる任意の正の整数
を、tは0または任意の正の整数を表す。〕で表される
高分子修飾ペプチド(修飾ペプチド(II))、(3)
式(III)
【化6】 〔式中、R3 は低級アルキル基を、kはポリエチレング
リコール部分の平均分子量が約1000〜12000と
なる任意の正の整数を、nは3以上20以下の整数を、
uは任意の正の整数を表す。〕で表される高分子修飾ペ
プチド(修飾ペプチド(III))、(4)ペプチド
(I)を含む癌転移抑制剤、および(5)修飾ペプチド
(II)または(III)を含む癌転移抑制剤を提供す
るものである。
【0010】上記式中、nで示される正の整数として
は、3ないし11が好ましく、R1 、R2 、およびR3
で表される低級アルキル基は、直鎖状,分枝状のいずれ
でもよいが、メチル,エチル,イソプロピル,n−ブチ
ル等の炭素数1〜4の低級アルキル基が好ましい。ま
た、ポリエチレングリコール部分の平均分子量としては
3000ないし7000が好ましく、tで表される整数
としては0ないし10が好ましく、uで表される正の整
数としては1ないし10が好ましい。本発明のペプチド
および高分子修飾ペプチドには、L−型アミノ酸および
D−型アミノ酸からなるもの、いずれも含まれる。特
に、L−型アミノが好ましい。また、本発明の化合物は
医薬品として用いるために、薬学的に許容さる塩、例え
ば塩酸塩、硫酸塩等の無機酸との塩や、酢酸塩、トリフ
ルオロ酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩等の有機酸との塩にし
てもよく、そのような塩への変換は、慣用手段で行うこ
とができる。
【0011】本発明のペプチド(I)は目的とする化合
物の純度を高めるため、Arg−Gly−Asp−Th
rのモノマーを重合させる方法とは異なり、合成の各段
階において中間体の1次配列がはっきりしている方法
で、目的物の1次配列を構築する方法にて合成すること
ができる。このような方法としては、化学的合成法およ
び遺伝子工学的手法を用いた合成法が知られているが、
いずれの方法にても合成することができる。化学的合成
法においては、液相法,固相法が知られているが、いず
れの方法にても合成可能である。また、目的とする1次
配列をN末端またはC末端より順次構築するステップワ
イズ延長法、目的とする1次配列を適当なフラグメント
に分け、それらフラグメントを縮合させて目的物を構築
するフラグメント縮合法が知られているが、いずれの方
法またはそれらを組み合わせることにより、合成するこ
とができる。また、必要に応じては、官能基(アミノ
基,カルボキシル基,グアニジノ基,水酸基)を保護し
ても良い。縮合法,保護基,反応条件等については、
「ペプチド合成の基礎と実験」(丸善株式会社),「生
化学実験講座・第一巻 蛋白質の化学IV」(東京化学
同人)などに記載の通常のペプチド合成に用いられる方
法,保護基,反応条件を用いて合成することができる。
また、必要に応じては、逆相HPLC,イオン交換クロ
マトグラフィー,ゲル濾過クロマトグラフィーなどの通
常のペプチドの精製法に従って、精製しても良い。こう
して得られる細胞接着活性ペプチドの純度は、HPLC
の面積百分率90%以上であり、好ましくは95%以上
である。本発明の細胞接着活性ペプチドは、Arg−G
ly−Asp−Thrのモノマーを重合させる方法で製
造した分子量の明確でない複数の成分からなるポリマー
に比べ、効果的に癌転移を抑制する。くわえて、本発明
の細胞接着活性ペプチドは、高純度であるために医薬品
としてより生物活性の強い化合物を得るための誘導化
(たとえば高分子修飾試剤による修飾など)の原料ペプ
チドとして極めて有用である。
【0012】本発明の修飾ペプチド(II)または(I
II)の製造は、それぞれ、式(IV)
【化7】 〔式中、R1 ,R2 ,p,q,tは式(II)と同意義
を有する。〕で表されるポリエチレングリコール誘導体
(IV)、または式(V)
【化8】 〔式中、R3 ,kおよびuは、式(III)と同意義を
有する。〕で表されるポリエチレングリコール誘導体
(V)のカルボキシル基活性化体とアミノ基を有するペ
プチド(I)とを反応させることによって行われる。ポ
リエチレングリコール誘導体(II)または(V)の活
性化方法は通常のカルボキシル基の活性化法、例えば生
化学実験講座第一巻,タンパク質の化学IV(東京化学
同人)、ペプチド合成の基礎と実験(泉屋ら、丸善株式
会社)に記載されているカルボキシル基の活性化方法よ
り活性化することができる。ポリエチレングリコール誘
導体(II)または(V)のカルボキシル基活性化体
と、ペプチド(I)との反応においては、反応の温度は
当該ペプチド(I)が失活しない温度であればいずれで
も良く、例えば0〜25℃の範囲が好ましい。本発明に
おいて用いられるポリエチレングリコール誘導体(I
I)または(V)は、pH4.5以上のいずれのpHで
も反応させることができるので、反応のpHは当該ペプ
チドが失活しないpH4.5以上のpHであればいずれ
でも良いが、6〜9の範囲が好ましい。
【0013】反応に用いる溶媒は、反応を妨害しないも
のであればいずれでもよく、例えばリン酸緩衝液、ホウ
酸緩衝液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム
水溶液、N−エチルモルホリン−酢酸緩衝液、マレイン
酸ナトリウム緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液等の緩衝液
が挙げられる。また、当該ペプチドを失活させず、かつ
反応に不活性な有機溶媒、例えばメタノール、エタノー
ル、プロパノール等の低級アルコールやアセトニトリ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等を添加してもよ
い。反応時間は1〜72時間で充分である。反応終了後
に、反応液を塩析やゲル濾過、イオン交換クロマトグラ
フィー、吸着クロマトグラフィー、アフィニティクロマ
トグラフィー、限外瀘過、逆相HPLCなどの通常の蛋
白質の精製法で精製して目的の修飾ペプチドを得ること
ができる。
【0014】本発明の高純度のペプチド(I)は細胞接
着活性蛋白質のコア配列を繰り返して有し、該コア配列
を介して細胞接着活性蛋白質と同様の機序で細胞に接着
すると考えられる。そのため細胞接着活性蛋白質のアゴ
ニストまたはアンタゴニストとして、種々の生物活性を
示す。特に、細胞接着活性蛋白質のコア配列に比べて本
発明のペプチド(I)は、数倍強い癌転移抑制作用を有
する。その他にも毛細血管中で起こる癌細胞による血小
板凝集の抑制作用などの生物活性が認められている。さ
らに、ポリエチレングリコール誘導体(II)および
(V)で修飾されたペプチド(I)は、対応する非修飾
ペプチド(I)と比較すると非常に安定な化合物であ
り、かつ非修飾ペプチド(I)に比べ強力な癌転移抑制
活性を有する。即ちポリエチレングリコール修飾ペプチ
ドは、さらに生体内クリアランスも著しく遅延(即ち持
続性が延長)され、長時間有効にその生理活性を示す。
しかも、本発明の修飾ペプチドは非修飾ペプチド(I)
の有する生理活性をそのまま有するものである。本発明
のペプチドおよび高分子修飾ペプチドは医薬品,動物薬
として極めて有効である。本発明のペプチドおよび高分
子修飾ペプチドは、通常それ自体公知の担体、希釈剤な
どを用い、適宜の医薬品組成物よりなる製剤(例えば、
カプセル剤、注射剤など)として経口的または非経口的
に哺乳動物(例えば、ウシ,ウマ,ブタ,ヒツジ,ヒト
など)に投与される。癌転移抑制剤として投与する場合
には、本発明のペプチドおよび高分子修飾ペプチドは、
0.2μg/kg〜400mg/kgの範囲で、症状,年齢,
体重等に基づいて決定され、1日1回から数回に分けて
投与することができる。
【0015】
【実施例】以下の実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれらによって制限されるものでは
ない。なお、以下の実施例において、ペプチドまたは高
分子修飾ペプチドのアミノ酸分析値とは、これらペプチ
ドまたは高分子修飾ペプチドの酸分解物(6N塩酸−フ
ェノール,110℃,24時間処理後の分解物)中のア
ミノ酸分析値を表す。略号は以下の通りである。 Boc :ベンジルオキシカルボニル cHex :シクロヘキシル Bzl :ベンジル Tos :p−トルエンスルホニル Pac :フェナシル
【0016】実施例1 (Arg−Gly−Asp−Thr)5 の調製 a)Boc-(Asp(OcHex)Thr(Bzl)Arg(Tos)Gly) 2 -OPac Boc-Asp(OcHex)Thr(Bzl)Arg(Tos)Gly-OPac17.24g
(0.017mol)をアセトニトリル70mlに溶解
し、氷冷下メタンスルホン酸13.36g(0.139
mol)を滴下したのち、室温で1時間攪拌した。再び
氷冷し、DMF70mlを滴下し、さらにトリエチルアミ
ン12.3g(0.020mol)を滴下した。つづい
て、Boc-Asp(OcHex)Thr(Bzl)Arg(Tos)Gly-OH 16.0
g(0.018mol),1−ヒドロキシベンゾトリア
ゾール(以下HOBtと省略)2.72g(0.020
mol),1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)−カルボジイミド(以下WSCと省略)3.12
g(0.020mol)を氷冷下で加え、30分攪拌し
たのち、室温で3時間攪拌した。反応液を1%食塩水2
l中に注ぎ、氷冷下で30分間攪拌後、沈澱物を瀘取
し、水洗後エーテルで洗浄、乾燥して表題化合物30.
2gを得た。
【0017】 b)Boc-(Asp(OcHex)Thr(Bzl)Arg(Tos)Gly) 2 -OH 実施例1(a)の化合物30.80g(0.018mo
l)を90%酢酸200mlに溶解し、氷冷下亜鉛末5
7.2g(0.883mol)を3回に分けて5分ごと
に加え、室温に戻して激しく攪拌した。3時間後、反応
液をセライト濾過し、濾液を1%食塩水2.2 l中に注
ぎ、氷冷下で攪拌したのち沈澱物を濾取し、水洗後、エ
ーテルで洗浄、乾燥して表題化合物27.1gを得た。
【0018】 c)Boc-Arg(Tos)Gly-(Asp(OcHex)Thr(Bzl)Arg(Tos)Gly) 2 -OPac 実施例1(a)の化合物15.75g(9.0mmo
l)をアセトニトリル150mlに溶解し、氷冷下、メタ
ンスルホン酸13.82g(0.144mol)を滴下
したのち、室温で1時間攪拌した。再び氷冷し、DMF
150mlを滴下し、さらにトリエチルアミン13.6
4g(0.135molを滴下した。つづいて、Boc-Ar
g(Tos)Gly-OH 4.78g(0.010mol),HO
Bt 1.47g(0.011mol),WSC1.6
9g(0.011mol)を氷冷下で加え、30分間攪
拌したのち、室温で3.5時間攪拌した。反応液を1%
食塩水2.5 l中に注ぎ、氷冷下で30分攪拌後、沈澱
物を濾取し、水洗後エーテルで洗浄、乾燥して、表題化
合物18.0gを得た。
【0019】 d)Boc-Arg(Tos)Gly-(Asp(OcHex)Thr(Bzl)Arg(Tos)Gly) 2 -OH 実施例1(c)の化合物17.52g(8.3mmo
l)を90%酢酸水450mlに溶解し、氷冷下亜鉛末2
7.0g(0.415molを3回に分けて5分ごとに
加え、室温に戻して激しく攪拌した。1時間後、反応液
をセライト濾過し、濾液を1%食塩水2.5 l中に注
ぎ、氷冷下で攪拌したのち沈澱物を濾取し、水洗後エー
テルで洗浄、乾燥して、表題化合物18.7gを得た。
【0020】 e)Boc-Arg(Tos)Gly-(Asp(OcHex)Thr(Bzl)Arg(Tos)Gly) 4 -OH 実施例1(a)の化合物13.79g(7.9mmo
l)をアセトニトリル100mlに溶解し、氷冷下、メタ
ンスルホン酸15.17g(0.158mol)を滴下
したのち室温で1時間攪拌した。再び氷冷し、DMF2
0ml、つづいてトリエチルアミン15.16g(0.1
50mol)を滴下した。つづいて実施例1(d)の化
合物16.5g(8.3mmol)、HOBt1.23
g(9.1mmol)、WSC 1.41g(9.1m
mol)を氷冷下で加え、30分間攪拌したのち室温で
1.5時間攪拌した。反応液を1%食塩水2.5 l中に
注ぎ、氷冷下で30分間攪拌後、沈澱物を濾取し、水洗
後エーテルで洗浄、乾燥して、表題化合物29.2gを
得た。
【0021】 f)Boc-Arg(Tos)Gly-(Asp(OcHex)Thr(Bzl)Arg(Tos)Gly) 4 -OH 実施例1(e)の化合物28.97g(8mmol)を
90%酢酸水1.3 lとトリフルオロエタノール250
mlの混合溶媒に溶解し、室温で亜鉛末104g(1.6
mol)を3回に分けて、5分ごとに加え、45℃に加
温して2時間激しく攪拌した。セライト濾過し、濾液を
1%食塩水2.5 l中に滴下し、氷冷下で攪拌したのち
沈澱物を濾取し水洗後エーテルで洗浄、乾燥して、表題
化合物22.2gを得た。
【0022】 g)Boc-(Arg(Tos)GlyAsp(OcHex)Thr(Bzl)) 5 -OBzl Boc-Asp(OcHex)Thr(Bzl)-OBzl 1.91g(3.2mm
ol)をアセトニトリル100mlに溶解し、氷冷下メタ
ンスルホン酸2.46g(22.4mmol)を滴下し
たのち、室温で1時間攪拌した。再び氷冷し、DMF
225ml、N−メチル−2−ピロリジノン 25mlを滴
下し、さらにトリエチルアミン 1.94g(19.2
mmol)を滴下した。つづいて、実施例1(f)の化
合物 12.0g(3.4mmol)、HOBt0.5
5g(4.0mmol)、WSC 0.64g(4.0
mmol)を氷冷下で加え、30分間攪拌したのち、室
温で3時間攪拌した。反応液を1%食塩水2 l中に注
ぎ、氷冷下で30分間攪拌後沈澱物を濾取し水洗後エー
テルで洗浄、乾燥して表題化合物12.4gを得た。
【0023】 h)(Arg−Gly−Asp−Thr)5 実施例1(g)の化合物6.0gをアニソール25ml、
メチルエチルスルフィド7mlの存在下無水フッ化水素
160mlを減圧下、−78℃で加え、−20℃で1.5
時間、0℃で22時間処理した。フッ化水素を減圧下0
℃で除去し、残渣をエーテルでトリチュレートした。得
られた固体を、5%酢酸水に溶解し、不溶物を濾去後、
濾液を凍結乾燥し、表題化合物の粗生成品 3.70g
得た。この粗生成品 3.70gを逆相HPLC(カラ
ム:YMC−ODS 50mmφ×500mm,15〜30
μ;流速:15ml/min;検出波長:220nm;溶
出液:(A)水−0.1%トリフルオロ酢酸 (B)ア
セトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸;グラジェン
ト:(B)0%→(180分)6%→(240分)10
%)によって精製して、表題化合物 870mgを得た
(HPLC面積百分率97.2%)。 MS(FAB)m/e 2166(M+H+ ) アミノ酸分析値:Asx(4.83),Gly* (5.
00),Arg(4.79),Thr(4.75)〔G
ly* を基準として算出〕 逆相HPLC カラム:YMC−ODS,5μ 4.6mmφ×250mm 溶出液:グラジェント A液:水−0.1%トリフルオロ酢酸 B液:アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸 初期B液濃度:7% 濃度勾配 :0.5%/分 流速 :1ml/分 検出波長 :220nm 保持時間 :12.55分
【0024】実施例2 (Arg−Gly−Asp−Thr)11の調製 a)Boc-(Asp(OcHex)Thr(Bzl)Arg(Tos)Gly) 2 -Asp(OcHex)Thr(Bzl)-OBzl Boc-Asp(OcHex)Thr(Bzl)-OBzl 2.39g(4.0mm
ol)をアセトニトリル30mlに溶解し、氷冷下メタン
スルホン酸3.08g(32mmol)を滴下したの
ち、室温で1時間攪拌した。再び氷冷し、DMF 50
mlを滴下し、さらにトリエチルアミン2.83g(28
mmol)を滴下した。つづいて、実施例1(b)の化
合物6.85g(4.2mmol)、HOBt 654
mg(4.8mmol)、WSC 751mg(4.8mm
ol)を氷冷下で加え、30分攪拌したのち、室温で3
時間攪拌した。反応液を1%食塩水700ml中に注ぎ、
氷冷下で30分間攪拌後、沈澱物を瀘取、水洗し、エー
テルで洗浄、乾燥して表題化合物7.95gを得た。
【0025】 b)Boc-(Asp(OcHex)Thr(Bzl)Arg(Tos)Gly) 4 -Asp (OcHex)Thr(Bzl)-OBzl 実施例2(a)の化合物7.95g(3.8mmol)
をアセトニトリル 70mlに懸濁し、氷冷下メタンスル
ホン酸 5.80g(60.3mmol)を滴下したの
ち、室温で1時間攪拌した。再び氷冷し、DMF 12
0mlを滴下し、さらにトリエチルアミン 5.72g
(56.6mmol)を滴下した。つづいて実施例1
(b)の化合物6.45g(4.0mmol)、HOB
t 616mg(4.6mmol)、WSC 708mg
(4.6mmol)を加え、30分間攪拌後、室温で
3.5時間攪拌した。反応液を1%食塩水 1600ml
中に注ぎ、氷冷下で30分間攪拌後、沈澱物を濾取、水
洗し、エーテルで洗浄、乾燥して表記化合物13.1g
を得た。
【0026】 c)Boc-(Asp(OcHex)Thr(Bzl)Arg(Tos)Gly) 6 -Asp (OcHex)Thr(Bzl)-OBzl 実施例2(b)の化合物13.0g(9.0mmol)
をアセトニトリル70mlに懸濁させ、氷冷下メタンスル
ホン酸 7.25g(111mmol)を滴下したの
ち、室温で1時間攪拌した。再び氷冷し、N−メチル−
2−ピロリジノン100mlを滴下し、さらにトリエチル
アミン 10.9g(108mmol)を滴下した。つ
づいて実施例1(b)の化合物 6.15g(3.8m
mol),HOBt 587mg(4.3mmol),W
SC 675mg(4.3mmol)を加え、30分間攪
拌後、室温で4時間攪拌した。反応液を1%食塩水
1.6 l中に注ぎ、氷冷下で30分間攪拌後、沈澱物を
濾取、水洗し、エーテルで洗浄、乾燥して表題化合物1
6.3gを得た。
【0027】 d)H-(Asp(OcHex)Thr(Bzl)Arg(Tos)Gly) 6 -Asp(Oc Hex)Thr(Bzl)-OBzl 実施例2(c)の化合物16.0g(3.1mmol)
をトリフルオロ酢酸130mlに溶解し、氷冷下で3.5
時間攪拌した。反応液を、氷冷したエーテル1 l中に注
ぎ、30分間攪拌して沈澱を濾取した。この沈澱を、D
MF 300mlにとかしトリエチルアミン3.16g
(31mmol)を氷冷下で滴下したのち、30分間攪
拌した。反応液を1%食塩水 1.5 l中に注ぎ、氷冷
下で30分間攪拌後、沈澱物を濾取、水洗し、エーテル
で洗浄、乾燥して表題化合物 15.0gを得た。
【0028】 e)Boc-(Arg(Tos)GlyAsp(OcHex)Thr(Bzl)) 11-OBzl 実施例1(f)の化合物10.4g(2.96mmo
l)と実施例2(d)の化合物14.90g(2.96
mmol)を、DMF 200mlと、N−メチルピロリ
ジノン 200mlの混合溶媒に溶解し5〜10℃でHO
Bt 485mg(3.59mmol),WSC・HCl
690mg(3.59mmol)を加え、室温で3時間
攪拌した。反応液を、1%食塩水 3 l中に注ぎ、氷冷
下で30分間攪拌後、沈澱物を濾取し、水洗後エーテル
で洗浄、乾燥して表題化合物22.6gを得た。
【0029】 f)(Arg−Gly−Asp−Thr)11 実施例2(e)の化合物7.50gをアニソール12m
l,メチルエチルスルフィド 2mlの存在下無水フッ化
水素 80mlを減圧下、−78℃で加え、実施例1
(f)と同様の処理を行い、表題化合物の粗生成品
4.50gを得た。この粗生成物 4.50gを逆相H
PLC(カラム:YMC−ODS 50mmφ×500m
m,15〜30μ;流速:15ml/min;検出波長:
220nm;溶出液:(A)水−0.1%トリフルオロ
酢酸 (B)アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢
酸;グラジェント:(B)0%→(180分)8%→
(180分)17%)によって精製して、表記化合物
1.03gを得た(HPLC面積百分率96.9%)。 MS(FAB)m/e 4743(M+H+ ) アミノ酸分析値:Asx(11.1),Gly* (1
1.0),Arg(11.3),Thr(11.1)
〔Gly* を基準として算出〕 逆相HPLC 分析条件は実施例1と同じ 保持時間 :17.56分
【0030】 実施例3 (Arg−Gly−Asp−Thr)7 の調製 a)Boc-(Arg(Tos)GlyAsp(OcHex)Thr(Bzl)) 7 -OBzl 実施例2(d)の化合物1.22g(0.24mmo
l),Boc-Arg(Tos)Gly-OH 129mg(0.27mmo
l)をDMF 5mlと、N−メチル−2−ピロリジノン
25mlの混合溶媒に溶解し、5〜10℃でHOBt 3
9mg(0.29mmol),WSC・HCl 56mg
(0.29mmol)を加え、30分間攪拌後、室温で
4.5時間攪拌した。反応液を1%食塩水 300ml中
に注ぎ、氷冷下で30分間攪拌後、沈澱物を濾取し、水
洗後エーテルで洗浄、乾燥して表題化合物1.23gを
得た。
【0031】 b)(Arg−Gly−Asp−Thr)7 実施例3(a)の化合物1.23gを、アニソール 6
ml,メチルエチルスルフィド 1.5mlの存在下、無水
フッ化水素 40mlを減圧下、−78℃で加え、実施例
1(f)と同様の処理を行い、表題化合物の粗生成品
728mgを得た。この粗生成物 728mgを逆相HPL
C(カラム:YMC−ODS 30mmφ×250mm,1
5〜30μ;流速:7ml/min;検出波長:220n
m;溶出液:(A)水−0.1%トリフルオロ酢酸
(B)アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸;グ
ラジェント:(B)0%→(180分)7%→(60
分)10%→(120分)14%)によって精製して、
表題化合物 191mgを得た(HPLC面積百分率9
5.9%)。 MS(FAB)m/e 3025(M+H+ ) アミノ酸分析値:Asx(7.17),Gly* (7.
00),Arg(7.11),Thr(7.10)〔G
ly* を基準として算出〕 逆相HPLC 分析条件は実施例1と同じ 保持時間 :14.92分
【0032】 実施例4 (Arg−Gly−Asp−Thr)3 の調製 a)Boc-(Arg(Tos)GlyAsp(OcHex)Thr(Bzl)) 3 -OBzl 実施例2(a)の化合物1.80g(0.85mmo
l)をアセトニトリル15mlに懸濁し、氷冷下メタンス
ルホン酸 1.23g(12.8mmol)を滴下した
のち、室温で3.5時間攪拌した。再び氷冷し、DMF
10mlを滴下し、さらにトリエチルアミン1.21g
(21mmol)を滴下した。つづいてBoc-Arg(Tos)Gl
y-OH 433mg(0.90mmol),HOBt 13
8mg(1.02mmol),WSC 159mg(1.0
2mmol)を加え、30分間攪拌後、室温で3時間攪
拌した。反応液を1%食塩水 300ml中に注ぎ、氷冷
下で30分間攪拌後、沈澱物を濾取、水洗しエーテルで
洗浄、乾燥して表題化合物 2.03gを得た。
【0033】 b)(Arg−Gly−Asp−Thr)3 実施例4(a)の化合物1.80gを、アニソール 6
ml,メチルエチルスルフィド 1.5mlの存在下、無水
フッ化水素 40mlを減圧下、−78℃で加え、実施例
1(f)と同様の処理を行い、粗生成物 1.00gを
得た。この粗生成物 1.00gを実施例3(b)と同
じ逆相HPLCを用いて精製(グラジェント条件のみ実
施例3(b)と異なり、(B)0%→(180分)11
%→(120分)15%)を2回繰り返して行い、表題
化合物 143mgを得た(HPLC面積百分率97.4
%)。 MS(SIMS)m/e 1306(M+H+ ) アミノ酸分析値:Asx(3.03),Gly* (3.
00),Arg(2.99),Thr(3.03)〔G
ly* を基準として算出〕 逆相HPLC 分析条件は実施例1と同じ 保持時間 :7.75分
【0034】実施例5 (Arg−Gly−Asp−Thr)9 の調製 a)Boc-(Arg(Tos)GlyAsp(OcHex)Thr(Bzl)) 9 -OBzl 実施例1(d)の化合物629mg(0.32mmol)
と、実施例2(d)の化合物1.51g(0.30mm
ol)をDMF 40mlに溶解し、氷冷下、HOBt
49mg(0.36mmol),WSC・HCl 69mg
(0.36mmol)を加え、室温で4時間反応した。
反応液を、1%食塩水 300ml中に注ぎ、氷冷下で3
0分間攪拌後、沈澱物を濾取し、水洗後エーテルで洗
浄、乾燥して表題化合物 1.83gを得た。
【0035】b)(Arg−Gly−Asp−Thr)
9 実施例5(a)の化合物1.50gを、アニソール 6
ml,メチルエチルスルフィド 1.5mlの存在下、無水
フッ化水素 40mlを減圧下、−78℃で加え、実施例
1(f)と同様の処理を行い、粗生成物 940mgを得
た。この粗生成物440mgを実施例3(b)と同じ逆相
HPLCを用いて精製(グラジェント条件のみ実施例3
(b)と異なり、(B)0%→(180分)8%→(1
80分)17%)を行い、表題化合物 74mgを得た
(HPLC面積百分率100%)。 MS(FAB)m/e 3884(M+H+ ) アミノ酸分析値:Asx(9.24),Gly* (9.
00),Arg(9.32),Thr(9.39)〔G
ly* を基準として算出〕 逆相HPLC 分析条件は実施例1と同じ 保持時間 :16.06分
【0036】実施例6 3,4−ビス−メトキシポリエチレングリコール ハイ
ドロ桂皮酸修飾(ArgGlyAspThr) 11 実施例2(f)で調製した (ArgGlyAspThr) 11 300
mgを、0.1Mホウ酸緩衝液(pH8.21)30mlに
溶解させた後、3,4−ビス−メトキシポリエチレング
リコール ハイドロ桂皮酸 N−ヒドロキシスクシンイ
ミドエステル(平均分子量約10000)2.53g
(アミノ基に対して4eq.)を加え、室温で2時間攪
拌した。1N塩酸でpH5.0に調製したのちメンブラ
ンフィルター(0.45μm)で不溶物を濾去後、蒸留
水で希釈し、全容量を150mlとして、この溶液を実施
例1(h)で使用したのと同じ逆相HPLCを用いて精
製(但し、グラジェント条件は次のとおり。:(B)0
%→(60分)30%→(180分)35%→(120
分)40%→(60分)45%)を行い、目的のフラク
ションを凍結乾燥して、表題化合物 495mgを得た。
【0037】アミノ酸分析値:Asx(11.0),G
ly* (11.0),Arg(10 .8),Thr(10.3) *基準アミノ酸 逆相HPLC カラム:YMC−ODS,5μ 4.6mmφ×250mm 溶出液:グラジェント A液:水−0.1%トリフルオロ酢酸 B液:アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸 初期B液濃度:30% 濃度勾配 :1%/分 流速 :1ml/分 検出波長 :10nm 保持時間 :16.35分 GPC カラム:TSK gel G3000SW 7.5mmφ×600mm(東ソー社製) 溶出液:0.2M食塩水(5%エタノール含有) 流速 :0.6ml/分 検出波長:10nm 保持時間:25.63分
【0038】実施例7 3,4−ビス−メトキシポリエチレングリコール ハイ
ドロ桂皮酸修飾 (ArgGlyAspThr) 5 実施例1(h)で調製した (ArgGlyAspThr) 5 141mg
を、0.1Mホウ酸緩衝液(pH8.21)14.1ml
に溶解させた後、3,4−ビス−メトキシポリエチレン
グリコール ハイドロ桂皮酸 N−ヒドロキシスクシン
イミドエステル(平均分子量約10000) 1.96
g(アミノ基に対して3eq.)を加え、室温で2時間
攪拌した。1N塩酸でpH5.0に調製したのち、メン
ブランフィルター(0.45μm)で不溶物を濾去後、
蒸留水で希釈し、全容量を100mlとした。この溶液を
実施例1(h)で使用したのと同じ逆相HPLCを用い
て精製(但し、グラジェント条件は次のとおり。:
(B)0%→(60分)33%→(120分)39%)
を行い、目的のフラクションを凍結乾燥して、表題化合
物495mgを得た。
【0039】アミノ酸分析値:Asx(5.03),G
ly* (5.00),Arg(5.08),Thr
(4.76) *基準アミノ酸 逆相HPLC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:17.65分 GPC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:26.00分
【0040】実施例8 3,4−ビス−メトキシポリエチレングリコール ハイ
ドロ桂皮酸修飾 (ArgGlyAspThr) 3 実施例4(b)で調製した (ArgGlyAspThr) 3 200mg
を、0.1Mホウ酸緩衝液(pH8.21)20mlに溶
解させた後、3,4−ビス−メトキシポリエチングリコ
ール ハイドロ桂皮酸 N−ヒドロキシスクシンイミド
エステル(平均分子量約10000) 4.59g(ア
ミノ基に対して3eq.)を加え、室温で3時間攪拌し
た。1N塩酸でpH5.0に調製したのちメンブランフ
ィルター(0.45μm)で不溶物を濾去後、蒸留水で
希釈し、全容量を160mlとした。この溶液を実施例1
(h)で使用したのと同じ逆相HPLCを用いて精製
(但し、グラジェント条件は次のとおり。:(B)0%
→(60分)30%→(120分)37%→(60分)
40%→(60分)52%)を行い、目的のフラクショ
ンを凍結乾燥して、表題化合物 250mgを得た。 アミノ酸分析値:Asx(2.81),Gly* (3.
00),Arg(2.88),Thr(2.72) *基準アミノ酸 逆相HPLC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:18.65分 GPC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:26.28分
【0041】実施例9 3,4−ビス−メトキシポリエチレングリコール ハイ
ドロ桂皮酸修飾 (ArgGlyAspThr) 7 実施例3(b)で調製した (ArgGlyAspThr) 7 192mg
を、0.1Mホウ酸緩衝液(pH8.21)19.2ml
に溶解させた後、3,4−ビス−メトキシポリエチレン
グリコール ハイドロ桂皮酸 N−ヒドロキシスクシン
イミドエステル(平均分子量約10000) 2.54
g(アミノ基に対して4eq.)を加え、室温で2時間
攪拌した。1N塩酸でpH5.0に調製したのち、メン
ブランフィルター(0.45μm)で不溶物を濾去後、
蒸留水で希釈し、全容量を70mlとした。この溶液を実
施例1(h)で使用したのと同じ逆相HPLCを用いて
精製(但し、グラジェント条件は次のとおり。:(B)
0%→(60分)35%→(300分)45%)を行
い、目的のフラクションを凍結乾燥して、表題化合物
188mgを得た。 アミノ酸分析値:Asx(7.01),Gly* (7.
00),Arg(7.02),Thr(6.81) *基準アミノ酸 逆相HPLC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:17.21分 GPC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:25.88分
【0042】実施例10 コハク酸モノメトキシポリエチレングリコール修飾 (Ar
gGlyAspThr) 11 実施例2(f)で調製した (ArgGlyAspThr) 11350mg
を、0.1Mホウ酸緩衝液(pH8.21)35mlに溶
解させた後、コハク酸モノメトキシポリエチレングリコ
ール N−ヒトロキシスクシンイミドエステル(平均分
子量約5000)1.85g(アミノ基に対して5e
q.)を加え、室温で2時間攪拌した。1N塩酸でpH
5.0に調製したのち、メンブランフィルター(0.4
5μm)で不溶物を濾去後、蒸留水で希釈し、全容量を
70mlとした。この溶液を実施例3(b)で使用したの
と同じ逆相HPLCを用いて精製(但し、グラジェント
条件は次のとおり。:(B)0%→(60分)30%→
(120分)36%→(120分)46% )を行い、
目的のフラクションを凍結乾燥して、表題化合物 49
5mgを得た。 アミノ酸分析値:Asx(10.2),Gly* (1
1.0),Arg(10.3),Thr(10.1) *基準アミノ酸 逆相HPLC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:12.83分 GPC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:28.62分
【0043】実施例11 コハク酸モノメトキシポリエチレングリコール修飾(Ar
g Gly Asp Thr)5 実施例1(h)で調製した(Arg Gly Asp Thr)5 300
mgを、0.1Mホウ酸緩衝液(pH8.21)30mlに
溶解させた後、コハク酸モノメトキシポリエチレングリ
コール N−ヒトロキシスクシンイミドエステル(平均
分子量約5000)3.48g(アミノ基に対して5e
q.)を加え、室温で2時間攪拌した。1N塩酸でpH
5.0に調製したのち、メンブランフィルター(0.4
5μm)で不溶物を濾去後、蒸留水で希釈し、全容量を
100mlとした。実施例10で使用したのと同じ条件で
逆相HPLCを用いて精製後、目的のフラクションを凍
結乾燥して、表題化合物 581mgを得た。アミノ酸分
析値:Asx(4.53),Gly* (5.00),A
rg(4.51),Thr(4.62) *基準アミノ酸 逆相HPLC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:14.23分 GPC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:29.28分
【0044】実施例12 コハク酸モノメトキシポリエチレングリコール修飾(Ar
g Gly Asp Thr)3 実施例4(b)で調製した(Arg Gly Asp Thr)3 120
mgを、0.1Mホウ酸緩衝液(pH8.21)12mlに
溶解させた後、コハク酸モノメトキシポリエチレングリ
コール N−ヒトロキシスクシンイミドエステル(平均
分子量約5000) 2.30g(アミノ基に対して5
eq.)を加え、室温で3時間攪拌した。1N塩酸でp
H5.0に調製したのち、メンブランフィルター(0.
45μm)で不溶物を濾去後、蒸留水で希釈し、全容量
を100mlとした。実施例3(b)で使用したきと同じ
逆相HPLCを用いて精製(但し、グラジェント条件は
次のとおり。:(B)0%→(60分)35%→(12
0分)41%→(120分)51%)を行い、目的のフ
ラクションを凍結乾燥して、表題化合物236mgを得
た。 アミノ酸分析値:Asx(2.88),Gly* (3.
00),Arg(2.92),Thr(2.83) *基準アミノ酸 逆相HPLC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:16.55分 GPC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:29.58分
【0045】実施例13 コハク酸モノメトキシポリエチレングリコール修飾(Ar
g Gly Asp Thr)7 実施例3(b)で調製した(Arg Gly Asp Thr)7 169
mgを、0.1Mホウ酸緩衝液(pH8.21)16.9
mlに溶解させた後、コハク酸モノメトキシポリエチレン
グリコール N−ヒトロキシスクシンイミドエステル
(平均分子量約5000) 1.40g(アミノ基に対
して5eq.)を加え、室温で3時間攪拌した。1N塩
酸でpH5.0に調製したのち、メンブランフィルター
(0.45μm)で不溶物を濾去後、蒸留水で希釈し、
全容量を100mlとした。実施例3(b)で使用したの
と同じ逆相HPLCを用いて精製(但し、グラジェント
条件は次のとおり。:(B)0%→(60分)30%→
(360分)42%→(60分)48%)を行い、目的
のフラクションを凍結乾燥して、表題化合物204mgを
得た。 アミノ酸分析値:Asx(7.28),Gly* (7.
00),Arg(7.09),Thr(6.72) *基準アミノ酸 逆相HPLC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:13.92分 GPC 分析条件は実施例6と同じ 保持時間:29.01分
【0046】実施例14 (Arg-Gly-Asp-Thr)n (n=1,3,5,7,9,11)およびpoly(Arg-
Gly-Asp-Thr) の癌転移抑制作用。 分子量の明確な (Arg-Gly-Asp-Thr)n (n=1,3,5,7,9,11)
および、特開平2−174798号公報記載の方法と同
様の方法で調製したRGDTのポリマーであるpoly(Arg
-Gly-Asp- Thr)の癌転移抑制活性について、済木らの方
法( 特開平2−174798号公報)に従い検討を行っ
た。即ち、実施例1,2,3,4,5で合成したペプチ
ドおよび poly(Arg-Gly-Asp-Thr)を用い、これらの化合
物の癌転移抑制作用をマウスのB16−BL6メラノー
マ細胞で検討した。まず、これらの化合物を各々500
μgと非常に転移性の強い癌細胞としてB16−BL6
メラノーマ細胞(24時間対数増殖期にあるもの,3×
104 個)を各々PBS中で混合後、その0.2mlを一
群5匹のC57BL/6の雄マウスに静脈注射した。投
与14日後にマウスの肺の癌コロニー数を数えて、対照
のPBS投与群と比較した。その結果を第1表に示す。
この結果によれば、(Arg-Gly-Asp-Thr) n (n=3,5,7,9,1
1)およびpoly(Arg-Gly-Asp-Thr) の投与により、肺への
癌転移は顕著に抑制された。また、(Arg-Gly-Asp-Thr)
n (n=5,7,9,11)においては、poly(Arg-Gly-Asp-Thr) に
比べ、より強力に肺への癌転移を抑制した。
【0047】
【表1】
【0048】実施例15 (Arg-Gly-Asp-Thr) 11および、その高分子修飾体の癌転
移抑制作用 実施例2,6および10で合成したペプチドおよび高分
子修飾ペプチドを用い、これらの化合物の癌転移抑制作
用を、マウスのB16−BL6メラノーマ細胞で検討し
た。まず、これら化合物の40,200および1000
μg(蛋白含量)を、それぞれ3×104 個のB16−
BL6メラノーマ細胞とPBS中で混合後、実施例14
に示したのと同様の方法でマウスC57BL/6に投与
して、癌の転移抑制作用を調べた。その結果を、第2表
に示す。同表から明らかなとおり、(Arg-Gly-Asp-Thr)
11に比べ、その高分子修飾体の投与により肺への癌転移
は極めて強力に抑制された。
【0049】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 善治 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住友製薬株式会社内 (72)発明者 小野 圭一 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住友製薬株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−174798(JP,A) Jpn.J.Cancer Re s.,Vol.81,No.6−7 (1990)p.660−667 J.Biomed.Mater.Re s.,Vol.25,No.12(1991.D ec.11)p.1523−1534 Biochem.Biophys.R es.Commun.,Vol.174, No.3(1991.Feb.)p.1159− 1162 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 7/08 - 14/00 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) MEDLINE(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 〔式中、nは3以上20以下の整数を、R1 およびR2
    は同一または異なる低級アルキル基を、pおよびqは各
    ポリエチレングリコール部分の平均分子量が約1000
    〜12000となる同一または異なる任意の正の整数
    を、tは0以上10以下の正の整数を表す。〕で表され
    る高分子修飾ペプチドまたはその薬学的に許容される
    塩。
  2. 【請求項2】 式(I)のnが3以上11以下の整数で
    ある請求項1記載の高分子修飾ペプチドまたはその薬学
    的に許容される塩。
  3. 【請求項3】 式(I)のnが3である請求項1記載の
    高分子修飾ペプチドまたはその薬学的に許容される塩。
  4. 【請求項4】 式(I)のnが5である請求項1記載の
    高分子修飾ペプチドまたはその薬学的に許容される塩。
  5. 【請求項5】 式(I)のnが7である請求項1記載の
    高分子修飾ペプチドまたはその薬学的に許容される塩。
  6. 【請求項6】 式(I)のnが9である請求項1記載の
    高分子修飾ペプチドまたはその薬学的に許容される塩。
  7. 【請求項7】 式(I)のnが11である請求項1記載
    の高分子修飾ペプチドまたはその薬学的に許容される
    塩。
  8. 【請求項8】 式(II) 【化2】 〔式中、R3 は低級アルキル基を、kはポリエチレング
    リコール部分の平均分子量が約1000〜12000と
    なる任意の正の整数を、nは3以上20以下の整数を、
    uは0以上10以下の正の整数を表す。〕で表される高
    分子修飾ペプチドまたはその薬学的に許容される塩。
  9. 【請求項9】 式(II)のnが3以上11以下の整数
    である請求項8記載の高分子修飾ペプチドまたはその薬
    学的に許容される塩。
  10. 【請求項10】 式(II)のnが3である請求項8記
    載の高分子修飾ペプチドまたはその薬学的に許容される
    塩。
  11. 【請求項11】 式(II)のnが5である請求項8記
    載の高分子修飾ペプチドまたはその薬学的に許容される
    塩。
  12. 【請求項12】 式(II)のnが7である請求項8記
    載の高分子修飾ペプチドまたはその薬学的に許容される
    塩。
  13. 【請求項13】 式(II)のnが9である請求項8記
    載の高分子修飾ペプチドまたはその薬学的に許容される
    塩。
  14. 【請求項14】 式(II)のnが11である請求項8
    記載の高分子修飾ペプチドまたはその薬学的に許容され
    る塩。
  15. 【請求項15】 請求項1から14記載のいずれかの高
    分子修飾ペプチドまたはその薬学的に許容される塩を含
    む癌転移抑制剤。
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