JP3235387B2 - 照明条件設定支援装置および方法 - Google Patents

照明条件設定支援装置および方法

Info

Publication number
JP3235387B2
JP3235387B2 JP32921394A JP32921394A JP3235387B2 JP 3235387 B2 JP3235387 B2 JP 3235387B2 JP 32921394 A JP32921394 A JP 32921394A JP 32921394 A JP32921394 A JP 32921394A JP 3235387 B2 JP3235387 B2 JP 3235387B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lighting
illumination
image
sample
evaluation value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32921394A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07220058A (ja
Inventor
文男 柴田
浩志 寺本
俊彦 松本
紫朗 藤枝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp filed Critical Omron Corp
Priority to JP32921394A priority Critical patent/JP3235387B2/ja
Publication of JPH07220058A publication Critical patent/JPH07220058A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3235387B2 publication Critical patent/JP3235387B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Input (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は,照明装置による照明下で撮像
装置を用いて対象物を撮像し,この撮像により得られる
画像データを処理する画像処理システムにおいて,目的
に適合した対象物の照明を行ない,目的に適合した撮像
を行なうために,照明装置の設置位置,設置角度,光度
等の決定ないしは設定,ならびに撮像装置を構成するカ
メラ,レンズ,接写リングの選択ないしは決定を行なう
ための,または選択,決定もしくは設定を支援するため
の装置および方法に関する。
【0002】
【背景技術】工業製品などの目視検査を自動化するため
に,自動検査装置が普及し,この自動検査装置には画像
処理システムが導入されている。自動検査装置によって
高精度の検査を実現するためには,検査目的に適した最
適な画像を得る必要がある。最適な画像を得るために
は,最適な照明条件,撮像条件等を設定することが重要
である。
【0003】一例を挙げて具体的に説明すると,外観検
査装置や位置決め装置では,照明装置による照明下でテ
レビ・カメラにより認識対象物が撮像される。得られた
画像データは画像処理装置に取り込まれ2値化処理され
る。2値画像データに基づいて対象物の面積や重心位置
などの特徴量が計測され,対象物の良否判別や位置決め
が行なわれる。
【0004】特徴量を高精度で計測するためには,良好
な2値画像データを得る必要があり,そのために観測系
の照明を最適状態に設定する必要がある。ここで良好な
2値画像とは,2値画像における対象物のエッジが滑ら
かに連続し,しかも孤立ノイズ(小さな白点または黒
点)が少ない画像を意味する。
【0005】したがってそのような2値画像が得られた
ときに,観測系の照明は最適状態に設定されているもの
と判断される。多少の外乱光が加わっても,得られる2
値画像が変化しないことも最適な照明の必要条件であ
る。
【0006】照明装置の種類や照明方法は,検査などの
目的に応じて選択される。従来は照明装置や照明方法の
選択指針が明確に整理されていなかったために,どのよ
うな照明装置や照明方法を採用するかについては試行錯
誤的に選択されていた。
【0007】たとえ,照明装置や照明方法が適切に選択
されたとしても,照明装置を最適な設置位置や設置角度
に設定するのは容易でない。従来はモニタに映し出され
た画像を見ながら照明装置の位置や角度を調整する作業
が行なわれていた。
【0008】しかしながらこのような従来の方法による
と,照明装置の位置や角度を決定するのに熟練を要し,
経験の浅い作業者には最適状態に調整するのが困難であ
った。また作業者によって照明装置の位置,角度にばら
つきが生じやすく,照明装置が常に最良の位置,角度に
設置されるとは限らず,調整の都度,認識精度が変化す
るという問題がある。
【0009】照明条件には照明装置の位置,角度のみな
らずその光度も重要なファクタとして含まれる。
【0010】照明条件が適切かどうかの判断は,より現
実的には,得られた画像を評価することにより行なうこ
とが好ましい。たとえば良品検査のための最適な照明の
条件は,良品と不良品とを確実に判別可能なこと,すな
わち判別精度が高くなる照明条件が最適なものである。
【0011】また計測のための最適な照明の条件は,計
測値のばらつきが小さくなるような照明,すなわち計測
精度が高くなる照明条件が最適なものといえる。
【0012】しかしながら上述した従来の調整方法によ
ると,良品と不良品とが確実に判別可能な照明条件や計
測値のばらつきが小さくなるような照明条件が常に得ら
れるという保証はない。
【0013】適切な撮影条件ないしは撮影環境の設定も
重要な事項である。たとえば,検査システム構成上好都
合な位置にカメラを設置し,かつ検査目的に適した視野
を確保できるようにするために最適なレンズを選択する
必要がある。また,所望の設置距離と視野を実現するた
めに接写リングの使用が必要となる場合もある。現在あ
るレンズを使用するという制約の下で,希望の視野を実
現するためにはどのようにして設置距離や接写リングを
適切に設定すればよいかという問題の解決が要求される
こともある。
【0014】
【発明の開示】この発明は,熟練を要することなく,照
明装置の設置位置,設置角度,光度等の照明条件の決定
ないしは設定,レンズ,接写リング,カメラの種類およ
びカメラの設定距離を含む撮像条件の決定ないしは選択
を自動的または半自動的に行なえるようにすることを目
的とする。
【0015】この発明はまた,対象物を実際に撮像する
ことによって得られる画像データに基づいて照明条件,
撮像条件の評価と最適化を図るようにすることを目的と
する。
【0016】より具体的にいえば,良品検査であれば,
良品と不良品とをいかに確実に判別できるか,計測であ
れば,いかにばらつきの少ない計測値が得られるかとい
う観点から照明条件を設定することができるようにする
ものである。
【0017】この発明は,対象物を実際に撮像して得ら
れる実画像データに基づいて照明条件を評価しかつ最適
化するための,またはそれを支援する装置および方法を
提供している。とくにこの発明では照明装置の位置が調
整される。
【0018】この発明による照明条件設定支援装置は,
対象物を照明する照明装置,上記照明装置を位置調整可
能に支持する支持装置,上記照明装置による照明下で対
象物を撮像し,対象物の画像を表わす映像信号を出力す
る撮像装置,上記撮像装置から出力される映像信号に基
づいて,明るさに対する画質の良否の程度を表わす画質
ヒストグラムを生成する画質ヒストグラム生成手段,上
記画質ヒストグラム生成手段によって生成された画質ヒ
ストグラムに基づいて照明の評価値を算出する評価値算
出手段,上記評価値算出手段によって算出された今回の
評価値を上記照明装置の位置変更前の評価値と比較する
比較手段,および上記比較手段による比較結果を出力す
る出力手段を備えている。この発明による照明条件設定
支援装置を別の観点で表現すれば,この装置は,対象物
を照明する照明装置,上記照明装置を位置調整可能に支
持する支持装置,上記照明装置による照明下で対象物を
撮像し,対象物の画像を表わす映像信号を出力する撮像
装置,上記撮像装置から出力される映像信号に基づい
て,照明の評価値を算出する評価値算出手段,上記評価
値算出手段によって算出された今回の評価値を上記照明
装置の位置変更前の評価値と比較する比較手段,および
上記比較手段による比較結果を出力する出力手段を備え
ているといえる。
【0019】第1の実施態様においては,上記出力手段
が上記比較手段による比較結果に応じて上記照明装置の
位置調整方向を指示する表示装置である。
【0020】第2の実施態様においては,上記支持装置
が上記照明装置の位置を変更させる駆動装置を含む。上
記出力手段は上記比較手段による比較結果に応じて上記
照明装置の位置調整方向を指示する表示装置である。そ
して,上記駆動装置を駆動するための指令を入力する入
力装置と,この入力装置を通して入力された指令に応答
して上記駆動装置を制御する制御装置とがさらに設けら
れる。
【0021】第3の実施態様においては,上記支持装置
が上記照明装置の位置を変更させる駆動装置を含む。そ
して,上記比較手段による比較結果に応じて上記駆動装
置を制御し,上記照明装置の位置を最適位置に調整する
制御手段がさらに設けられる。
【0022】この発明による照明条件設定支援方法は,
対象物を照明する照明装置,上記照明装置を位置調整可
能に支持する支持装置,および上記照明装置による照明
下で対象物を撮像し,対象物の画像を表わす映像信号を
出力する撮像装置を備えた画像処理システムにおいて,
上記撮像装置から出力される映像信号に基づいて,明る
さに対する画質の良否の程度を表わす画質ヒストグラム
を生成し,生成された画質ヒストグラムに基づいて照明
の評価値を算出し,算出された今回の評価値を上記照明
装置の位置変更前の評価値と比較し,この比較結果を出
力するものである。この発明による照明条件設定支援方
法は,別の観点から規定すると,対象物を照明する照明
装置,上記照明装置を位置調整可能に支持する支持装
置,および上記照明装置による照明下で対象物を撮像
し,対象物の画像を表わす映像信号を出力する撮像装置
を備えた画像処理システムにおいて,上記撮像装置から
出力される映像信号に基づいて,照明の評価値を算出
し,算出された今回の評価値を上記照明装置の位置変更
前の評価値と比較し,この比較結果を出力するものであ
るといえる。
【0023】この発明によると,対象物を実際に撮像し
て得られる画像データに基づいて良好な画像が得られる
ように照明条件を最適化しているので,熟練を要さず,
作業者が異なっても常に同じように良好な画像が得られ
ることになる。
【0024】第1の実施態様では作業員が表示された指
示を見ながら手動で,第2の実施態様では半自動的に,
照明装置の高さの調整が行なわれる。
【0025】第3の実施態様では照明装置の高さ設定が
完全に自動化されているから,照明装置の位置設定が一
層容易であり,作業の効率化と合理化とを実現できる。
【0026】上述した画質ヒストグラム生成手段の主要
部はエッジ画像生成装置として利用できる。
【0027】この発明は画質ヒストグラム生成手段を利
用したエッジ画像生成装置を提供している。
【0028】この発明によるエッジ画像生成装置は,対
象物を撮像し,撮像画像を表わす映像信号を出力する撮
像装置,上記撮像装置から出力される上記映像信号をデ
ィジタル画像データに変換するA/D変換手段,A/D
変換された1画面分のディジタル画像データを記憶する
画像メモリ,上記1画面分の画像データにウインドウを
設定してそのウインドウ内の複数の画素についての画素
データを抽出するウインドウ手段,上記ウインドウ内の
画像データの傾きに関するデータを生成する手段,上記
傾きに関するデータと複数のエッジ・パターンとの合致
度をそれぞれ演算する手段,上記合致度からエッジらし
さの評価値を演算する手段,および上記エッジらしさの
評価値の演算を1画面分のすべての画素について行なう
ように制御する手段を備えている。
【0029】この発明によると,1画面分の画像データ
にウインドウを設定してそのウインドウ内の複数の画素
についての画素データを抽出し,上記ウインドウ内の画
像データの傾きに関するデータを生成し,上記傾きに関
するデータと複数のエッジ・パターンとの合致度をそれ
ぞれ演算し,上記合致度からエッジらしさの評価値を演
算し,上記エッジらしさの評価値の演算を1画面分のす
べての画素について行ない,上記評価値からなるエッジ
画像データを得るようにしているので,良質のエッジが
強調された良好なエッジ画像を生成でき,ノイズなどの
影響を除去することが可能である。
【0030】この発明は,照明装置による照明下で検査
または認識(計測)対象物のサンプルを実際に撮像し,
この撮像により得られる画像データに基づいて実際にサ
ンプルの検査または認識(計測)を行ない,この検査ま
たは認識結果を評価することにより照明条件(たとえば
照明装置の光度)を最適化する装置および方法を提供し
ている。
【0031】まず,良品と不良品とを判別する良品検査
を行なうシステムのための照明条件設定支援装置および
方法について述べる。
【0032】この発明による照明条件設定支援装置は,
良品および不良品の複数のサンプルを所定の観測位置へ
順次供給するサンプル供給装置,上記観測位置のサンプ
ルを照明する照明条件可変な照明装置,上記供給装置に
よって上記観測位置にもたらされた良品および不良品の
各サンプルを上記照明装置による照明下で撮像し,撮像
したサンプルを表わす映像信号を出力する撮像装置,上
記撮像装置から出力される映像信号に基づいて各サンプ
ルの特徴量を計測する特徴量計測手段,上記特徴量計測
手段により計測された特徴量に基づいて良品と不良品の
判別精度に関する評価値を算出する手段,ならびに上記
照明装置の照明条件を変えながら求められた照明条件ご
との評価値に基づいて,評価値が最良となる照明条件を
検索する手段を備えている。
【0033】この発明による照明条件設定支援方法は,
所定の観測位置を照明する照明条件可変な照明装置を配
置し,良品および不良品の複数のサンプルを上記観測位
置へ順次供給し,上記観測位置に供給された良品および
不良品の各サンプルを上記照明装置による照明下で撮像
し,撮像により得られる映像信号に基づいて各サンプル
の特徴量を計測し,計測された特徴量に基づいて良品と
不良品の判別精度に関する評価値を算出し,上記照明装
置の照明条件を変えながら,照明条件ごとの評価値を求
め,評価値が最良となる照明条件を検索するものであ
る。
【0034】この発明によると,実際の良品と不良品サ
ンプルの撮像画像から照明条件の評価を行ない,良品と
不良品の判別ができるだけ確実に行なえる照明条件を検
索しているので,常に判別精度の高い良品検査が可能と
なる。
【0035】次に,対象物の特徴量を計測するシステム
のための照明条件設定支援装置および方法について説明
する。
【0036】この発明による照明条件設定支援装置は,
複数のサンプルを所定の観測位置へ順次供給するサンプ
ル供給装置,上記観測位置のサンプルを照明する照明条
件可変な照明装置,上記供給装置によって上記観測位置
にもたらされた各サンプルを上記照明装置による照明下
で撮像し,撮像したサンプルを表わす映像信号を出力す
る撮像装置,上記撮像装置から出力される映像信号に基
づいて各サンプルの特徴量を計測する特徴量計測手段,
上記特徴量計測手段により計測された特徴量の分散を算
出する手段,および上記照明装置の照明条件を変えなが
ら求められた照明条件ごとの分散に基づいて,分散が最
小となる照明条件を検索する手段を備えている。
【0037】この発明による照明条件設定支援方法は,
所定の観測位置を照明する照明条件可変な照明装置を配
置し,複数のサンプルを上記観測位置へ順次供給し,上
記観測位置に供給された各サンプルを上記照明装置によ
る照明下で撮像し,撮像により得られる映像信号に基づ
いて各サンプルの特徴量を計測し,計測された全サンプ
ルの特徴量の分散を算出し,上記照明装置の照明条件を
変えながら,照明条件ごとの分散を求め,分散が最小と
なる照明条件を検索するものである。
【0038】この発明によると,計測対象物のサンプル
を実際に撮像し,この撮像により得られる画像データを
用いてサンプルの特徴量を実際に計測し,計測した特徴
量の分散が小さくなる照明条件を検索しているので,計
測値のばらつきが小さくなり,常に精度の高い計測が可
能となる。
【0039】上記サンプル供給装置を,各サンプルを載
置する回転テーブルと,この回転テーブルを回転駆動す
る駆動装置とから構成することにより,構成の簡素化と
省スペース化を図ることができる。
【0040】最後にこの発明は,レンズと必要な接写リ
ングが着脱自在なカメラによる適切な撮影条件を決定す
るための撮影条件決定支援装置を提供している。
【0041】この装置は,カメラの視野情報と,撮影対
象に対するカメラの設置距離情報と,レンズの情報と,
接写リングの情報のうちの少なくとも2つの情報を入力
するための入力装置,上記入力装置から入力された少な
くとも2つの情報を用いて残りの情報を算出する演算装
置,および上記演算装置による演算結果によって表わさ
れる上記残りの情報を表示する表示装置を備えている。
【0042】この発明によれば,カメラの視野情報と,
撮影対象に対するカメラの設置距離情報と,レンズの情
報と,接写リングの情報のうちの少なくとも2つの情報
を入力することによって,残りの情報が演算されて表示
されるので,対話形式で短時間で適切なレンズ,接写リ
ング,カメラ設置距離などを選択または決定することが
できる。
【0043】撮像条件(撮像系)の評価と最適化につい
ても,照明条件の評価と最適化の場合と同じように,複
数種類の撮像条件のそれぞれの下で対象物を実際に撮像
し,撮像により得られた画像データに基づいて撮像条件
の評価値を算出し,この評価値に基づいて行なうことが
できるのはいうまでもない。
【0044】
【実施例】
(1) 照明装置と照明方法の種類 画像処理システムにおいて用いられる照明装置(光源)
の主なものには蛍光灯とハロゲン・ランプとがある。
【0045】蛍光灯はその形状からリング型と直管型と
に大別され,種々の寸法のものが市販されている。図1
はリング型の蛍光灯11を示すものである。図2は直管型
の蛍光灯12を示している。
【0046】光源にハロゲン・ランプを用いる照明装置
においては,ハロゲン・ランプからの光がライト・ガイ
ドと呼ばれる光ファイバを用いて光照射部まで導かれ
る。リング型,スリット型,ストレート型,二分岐型な
ど種々の形状の光照射部をもつものが市販されており,
寸法にもバリエーションがある。
【0047】図3はリング型の光照射部をもつ,いわゆ
るリング・ライト・ガイドと呼ばれる照明装置13を示し
ている。多数本の光ファイバ17が束になっており,それ
らの先端がリング状に配列されていることにより光照射
部が構成されている。
【0048】図4は,いわゆるスリット・リング・ガイ
ドと呼ばれる照明装置14を示している。多数本の光ファ
イバ17の先端が一直線状に配列されることにより光照射
部が構成され,スリット光を発生するのに適している。
【0049】図5は多数本の光ファイバ17を束ねた先端
部から円形断面をもつ光を投射する照明装置15を示し,
ストレート・ライト・ガイドと呼ばれている。
【0050】図6に示す照明装置16においては,光ファ
イバ17の束が2つに分けられ,それぞれの先端部から円
形断面をもつ光が投射される。これは二分岐ライト・ガ
イドと呼ばれる。
【0051】とくに,スリット・ライト・ガイド14,ス
トレート・ライト・ガイド15および二分岐ライト・ガイ
ド16は照明領域が狭い場合に適している。
【0052】以上をまとめると次のようになる。 リング蛍光灯11(図1) 直管蛍光灯12(図2) リング・ライト・ガイド13(図3) スリット・ライト・ガイド14(図4) ストレート・ライト・ガイド15(図5) 二分岐ライト・ガイド16(図6)
【0053】図7から図11は以下に示す種々な照明方法
を示している。 透過光照明(図7) 一様光照明(図8) 同軸落射照明(図9) 平行光照明(図10) 暗視野照明(図11)
【0054】透過光照明(図7)は,対象物OBが載置
された拡散板29の下方から光源10の光を照射するもので
ある。対象物OBの上方に撮像装置(たとえばCCDテ
レビ・カメラ)20が配置され,このカメラ20は対象物O
Bが占める部分以外の箇所において拡散板29を透過した
光による像を撮像する。
【0055】一様光照明(図8)は,カメラ20が配置さ
れる箇所と同じ対象物OBの上方から一様な強度分布を
もつ光を対象物OBに照射するものである。図8では照
明光が平行光のように描かれているが必ずしも平行光で
はなくてもよい。一様光照明は均一照明ともいわれる。
【0056】同軸落射照明(図9)では,カメラ20と対
象物OBとの間にほぼ45°で傾いたハーフ・ミラー28が
配置される。横方向から光がハーフ・ミラー28に照射さ
れ,このハーフ・ミラー28による反射光が対象物OBに
照射される。対象物OBで反射しかつハーフ・ミラー28
を透過した光がカメラ20に入射する。同軸落射照明と
は,あたかも撮像装置としてのカメラ20から照明光が発
射されているかのような照明という意味である。
【0057】平行光照明(図10)は平行光を対象物OB
に照射する方法である。図10では斜め上方から平行光が
対象物OBに照射されている。これを特に平行射方照明
という。もちろん,対象物OBに対して垂直上方から平
行光を照射してもよい。一般に対象物OBが置かれた背
景BGは乱反射を生じさせる物質で構成される。これに
より,対象物OBおよび背景BGの両方がカメラ20にと
って明るく見える。
【0058】暗視野照明(図11)では,鏡面またはそれ
に近い表面をもつ背景BGが使用される。照明光は斜め
上方から照射される。対象物OBからの乱反射光(拡散
反射光)がカメラ20に入射する。背景BGからの乱反射
光は非常に少ないので,カメラ20にとって背景BGは暗
く見える。
【0059】(2) 照明条件決定支援装置(その1:最適
高さの決定支援) 対象物を照明装置により照明し,照明された対象物の画
像を撮像装置により撮像し,これにより得られた画像デ
ータを用いて各種検査等の画像処理を実行する画像処理
システムにおいて,照明装置の対象物に対する最適高さ
を決定するための支援装置について説明する。
【0060】図12は最適高さ決定支援装置を含む画像処
理システムの全体的構成を示している。
【0061】画像処理システムは,対象物OBを照明す
る照明装置11,対象物OBを撮像する撮像装置としての
テレビ・カメラ20および画像処理装置40を含んでいる。
【0062】照明装置11としては図1に示すリング蛍光
灯が用いられており,対象物OBをその真上から照明す
る。蛍光灯11のリング中心が対象物OBの真上に位置し
ている。照明装置11と対象物OBとの距離,すなわち照
明装置11の対象物OBに対する高さをhとする。照明装
置11として,図3に示すリング・ライト・ガイド13を用
いることもできる。
【0063】照明装置11は支柱30と支持装置31とによっ
て上下動自在に支持されている。支持装置31は照明装置
11の把持部32と,把持部32とアームを介して固定的に結
合された摺動部33とを備えている。摺動部33は筒状体で
あって,この筒状体の孔内を支柱30が摺動自在に貫通し
ている。したがって,摺動部33は支柱30に上下動自在に
支持されている。摺動部33には止めねじ,止めボルト等
の止め具34が設けられ,摺動部33はこの止め具34によっ
て支柱30に固定される。したがって,照明装置11は手動
で任意の高さ位置に調整されかつ固定される。
【0064】撮像装置としてのカメラ20は,対象物OB
の真上の位置に,撮像中心を照明装置11のリングの中心
に一致させて下方に向けて配置され,照明装置11による
照明下で対象物OBを上方から撮像する。図面が繁雑に
なるのを避けるためにカメラ20の支持装置の図示が省略
されている。カメラ20は支持装置によって固定的に支持
されている。もっともカメラ20も上下動自在に支持して
もよいのはいうまでもない。
【0065】カメラ20によって撮影された対象物OBを
表わす映像信号(モノクロームの映像信号で充分である
が,カラー映像信号であってもよい)は画像処理装置40
に与えられる。画像処理装置40は好ましくはコンピュー
タ・システムにより構成され,後述する照明条件決定支
援装置としての機能を有している。画像処理装置40はC
RT表示装置41を備えている。この表示装置41には,カ
メラ20が撮影した対象物OBの画像が表示されるととも
に,画像処理装置40によって決定された照明装置11の最
適高さhP が図15に示すように表示され,ユーザに最適
高さhP が報知される。
【0066】図13は画像処理システムの他の例を示して
いる。図12に示すものと同一物には同一符号を付し,重
複説明を避ける。この画像処理システムでは照明装置11
が画像処理装置40からの指令により自動的に上下動さ
れ,かつ最適高さhP に位置決めされる。
【0067】照明装置11の昇降機構38は,摺動部33に固
定されたラック35と,このラック35に噛み合うピニオン
36とを備えている。ピニオン36は固定された軸受(図示
略)により回転自在に支持されている。ピニオン36はま
たパルス・モータ37により回転駆動される。
【0068】画像処理装置40が照明装置11の最適高さh
P を決定すると,装置40は照明装置11がこの高さhP
なるようにモータ37に正または逆方向の回転指令を与え
る。モータ37は指令された回転量回転するので,ピニオ
ン36,ラック35を介して照明装置11が上下動され,最適
高さhP の位置に位置決めされる。必要ならば昇降機構
38またはモータ37にロック機構を設け,照明装置11を最
適高さ位置に保持する。
【0069】図14は照明装置11の最適高さの決定を支援
するのに適した照明条件決定支援装置の構成を示してい
る。
【0070】照明条件決定支援装置50はユーザ・マシン
・インターフェイス53におよび最適高さ決定部54を備え
ている。これらの各部53,54は画像処理装置40に含まれ
ている。
【0071】入力装置51はキーボード,ライトペン,マ
ウス等から構成される。出力装置52は上述したCRT表
示装置41やパルス・モータ37を含む。ユーザは,ユーザ
・マシン・インターフェイス53の働きにより,表示装置
41に表示されたメニュー,指示,マーク,カーソル等に
したがって入力装置51を操作し,対話形式で各種デー
タ,情報の入力を行なう。
【0072】最適高さ決定部54が決定した最適高さhP
は,上述したように,表示装置41(出力装置52)に表示
されたり,モータ37への指令として使用される。この最
適高さ決定部54は好ましくはプログラムにしたがって動
作するCPU,ならびに後述するデータ・ベースおよび
入力された各種データを記憶するメモリから構成され
る。
【0073】図16から図19は,表面に円環状の溝(刻印
部分)gが形成された対象物OBに対する円環状の照明
装置13(たとえばリング・ライト・ガイド照明装置)の
最適な設置高さhP を決定する方法を示すものである。
【0074】最適な設置高さhP とは,溝gが暗く,対
象物OBの溝g以外の表面が均一に明るくなるような照
明を得るための照明装置13の対象物OBに対する高さを
いう。
【0075】照明装置13が,図16に示すように,かなり
高い位置に設置されている場合には,照明装置13からの
光が溝gの底面に到達するので,溝gの底面の一部が照
明され,溝gは暗くはならない。
【0076】これに対して,照明装置13を,ある上限値
h1以下の高さまで下げると,図17に示すように,照明
光は溝gの底面に到達することはなく,溝gは暗くな
る。したがって,溝gが暗部となるような照明状態を得
るための照明装置13の高さhの条件はh≦h1で与えら
れる。
【0077】上限値h1は次式で表わされる。
【0078】
【数1】 h1=d×{(R1−R2)/W} 式1
【0079】ここで,dは溝gの深さ,Wは溝gの幅,
R1は視野中心から溝gの該中心から最も遠い縁までの
距離,R2は照明装置13の半径である。
【0080】他方,対象物OBの溝g以外の表面を一様
に照明するためには,照明装置13の等照度曲線を考慮し
て,対象物OBの表面に照明むらが生じないような条件
を満たす必要がある。
【0081】図18はリング・ライト・ガイド照明装置13
の等照度曲線を示している。
【0082】等照度で照明される領域の半径Rは,照明
装置13からの垂直方向の距離,すなわち照明装置13の設
置高さhに応じて変化することがこの図から分る。
【0083】図19は,等照度で照明される領域の半径R
と照明装置13の設置高さhとの関係を示している。撮像
装置20の視野(対象物を照明する範囲)の半径をR0と
する。図19において,等照度で照明される領域の半径R
が上記視野の半径R0に等しいときの照明装置13の設置
高さhはh0である。したがって溝g以外の部分を明る
くかつ一様に照明するためには,照明装置13の設置高さ
hの下限値をh0に設定すればよい。この条件はh≧h
0である。
【0084】上述した2つの条件から照明装置13の最適
な設置高さhP は,h0≦hP ≦h1の範囲内で定める
ことができる。最適高さ決定部54内のメモリには,照明
装置の種類ごとにその半径R2と等照度曲線に関する情
報がデータ・ベースとしてストアされている。
【0085】図20は,上述した溝gをもつ対象物OBの
溝gを暗部とし,対象物OBの溝g以外の表面を均一な
明部として撮影するために,最適高さ決定部54によって
実行される照明装置の最適高さ決定処理の手順を示すも
のである。
【0086】まず,対象物OBの形状的特徴に関する情
報として溝gの深さd,幅Wおよび視野中心から溝gの
最も遠い縁までの距離R1が入力装置51からユーザによ
って入力される。また撮像装置13の視野の半径R0が入
力装置51を通してユーザによって入力される(ステップ
201 )。もっともこの視野半径R0は対象物OBの半径
またはその対角線の長さの半分に等しければよいから,
対象物OBの形状的特徴の一つとして入力することもで
きる。
【0087】照明装置の種類は既に入力または決定され
ているものとすると,その照明装置の半径R2がデータ
・ベースから読出される。また,その照明装置の等照度
曲線に関するデータ・ベースから,既に入力された視野
半径R0を用いて高さの下限値h0が導き出される(ス
テップ202 )。
【0088】次に,第(1) 式の演算が実行されて照明装
置の設置高さの上限値h1が算出される(ステップ203
)。算出された上限値h1が上記下限値h0以上であ
るか否かが判定される(ステップ204 )。
【0089】h0≦h1であれば最適高さの決定が可能
である。そこで下限値h0と上限値h1との平均値が式
2を用いて照明装置の最適な設置高さhP として算出さ
れる(ステップ205 )。
【0090】
【数2】 hP =(h0+h1)/2 式2
【0091】最適高さhP の算出は式2に限らず,h0
≦hP ≦h1を満たす高さhP を最適なものとして選ぶ
ことができるのはいうまでもない。
【0092】このようにして,決定された最適高さhP
は出力装置52を通して出力される(ステップ206 )。た
とえば,照明装置の最適な設置高さhP をユーザに知ら
せるための図15に示すようなメッセージ画像が表示装置
41に表示される。または,この最適高さhP に基づいて
モータ37が駆動され,照明装置がこの高さhP の位置に
自動的に位置決めされる。
【0093】h0≦h1を満たさない場合には,表示装
置41に最適な高さhP が得られない旨のメッセージが表
示される(ステップ207 )。
【0094】(3) 照明条件決定支援装置(その2:最適
角度の決定の支援) 次に,画像処理システムにおいて,照明装置の対象物に
対する最適角度を決定するための支援装置について説明
する。
【0095】図21は最適角度決定支援装置を含む画像処
理システムの全体的構成を示している。
【0096】照明装置として図4に示すスリット・ライ
ト・ガイド14が用いられている。この照明装置14はその
長手方向には水平な姿勢で保持され,かつ対象物OBに
対して斜め上方から斜めに照明光を照射するように配置
されている。照明装置としては図2に示す直管蛍光灯12
を使用することもできる。
【0097】図21において図12に示すものと同一物には
同一符号を付し重複説明を避ける。照明装置14の把持部
32Aは摺動部33に傾動自在に保持されており,照明装置
14の向きを任意の角度に手動で設定して固定することが
できる。
【0098】図13に示すシステム構成と同じように,摺
動部33を自動的に昇降する機構,および把持部32Aを任
意の角度に自動的に位置決めする機構を設け,画像処理
装置40からの指令に応じて高さおよび角度を自動的に設
定できるようにすることもできるのはいうまでもない。
【0099】図22は対象物OBの一例を示している。対
象物OBは板状体であってその表面に長手方向にのびる
直線状の溝Gが形成されている。
【0100】図23は照明装置14の最適設置角度の決定を
支援するのに適した照明条件決定支援装置の構成を示し
ている。図14に示す構成と比較すると,最適高さ決定部
54に代えて最適角度決定部55が設けられている。他の構
成は図14に示すものと同じである。
【0101】図24および図25は,溝Gを有する対象物O
Bに対する照明装置14(スリット・ライト・ガイド照明
装置)の設置角度θを最適値に設定する方法を示してい
る。
【0102】照明装置14の最適な設置角度θとは,対象
物OBの溝Gが暗部,それ以外の表面部分が明部となる
ような照明を得るためのものである。これを実現するた
めには,溝Gの幅をS,溝Gの深さをtとすると,式3
の関係を満たさなければならない。角度θは照明装置14
からの光線(光軸)と水平面とのなす角度である。
【0103】
【数3】 tanθ≦t/S 式3
【0104】ところで通常の物体の表面では,図25に示
すように,物体への入射光は不完全拡散反射する。すな
わち入射角に等しい正反射光の強度が最も強く,正反射
角からずれるにしたがって反射光強度は弱くなる。対象
物OBの溝G以外の表面を明部として撮像し,暗部の溝
Gとの明確なコントラストを得るためには,撮像装置20
に入射する溝部G以外の部分からの反射光の強度を大き
くする必要がある。撮像装置20は対象物OBの真上,ま
たはそれに近い位置に設置されているので,撮像装置20
に正反射光ができるだけ多く入射するようにするために
は,照明装置14の設置角度θは90度にできるだけ近い方
がよい。このことから照明装置14の最適な設置角度θ
は,式4で与えられる。
【0105】
【数4】 θP = tan-1(t/S) 式4
【0106】図26は,溝Gをもつ対象物OBについて,
溝Gを暗部,それ以外の部分を明部として撮像するため
の照明条件を見つけ出すために,適角度決定部55によっ
て実行される処理の手順を示すものである。
【0107】まず,ユーザが入力装置51から対象物OB
の溝Gの幅Sおよび深さtについてのデータを入力する
(ステップ211 )。次に式4の演算が実行され,照明装
置14の最適設置角度θP が算出される(ステップ212
)。この算出された最適設置角度θP は出力装置52か
ら出力される(ステップ213 )。たとえば表示装置41の
画面に,照明装置14の最適な設置角度θP をユーザへ知
らせるためのメーセージ画像(図示略)が表示される。
【0108】(4) 照明条件決定支援装置(その3:照明
装置および照明方法の決定の支援) 画像処理システムにおいて,検査目的に適した画像を得
るためには,どの照明装置を用いて,どのような照明方
法で照明するのか,ということもきわめて重要な要因で
ある。
【0109】発明者らは,何をどのように検査するため
に,どのような照明装置がどのような照明方法で用いら
れているかを詳細に調べ,次の3つの要因に基づけば適
切な照明装置と照明方法を決定できるとの知見を得た。
すなわち,検査目的,着目部と背景との光学的性質
の差異,および視野の大きさの3要因である。
【0110】照明装置と照明方法は上記要因とに基
づいて一応決定はできる。より厳密には要因の着目部
と背景の光学的性質の差異(透過率,反射率,反射方
向,色など)のうち,どの差異に基づいて照明装置およ
び照明方法を決定するのかということも重要である。な
ぜならば,一般に検査すべき着目部と背景は透過率,反
射率,反射方向,色などのうちどれか1つだけが異なる
わけではないからである。
【0111】そこで,要因を基にして,各検査目的に
適した要因を考慮する必要がある。このためには,予
め獲得しておいた専門家の経験知識や光学的解析結果が
利用される。
【0112】図27は照明装置と照明方法の決定を支援す
るのに適した照明条件決定支援装置の構成例を示してい
る。図14および図23との比較でいうと,決定部54または
55に代えて,照明装置および照明方法の決定部56が設け
られている。
【0113】図28は検査対象物(ワーク)の一例として
2つのコネクタの外観を示している。このコネクタにつ
いては後に具体的に照明装置および照明方法を決定する
実例で触れることにする。
【0114】図29は照明条件決定支援装置50による照明
装置と照明方法の決定処理の全体的な手順を示すもので
ある。
【0115】ユーザによって,表示装置41の表示画面を
利用した対話を通して,入力装置51から検査目的が入
力されると,入力された検査目的にしたがって図30から
図36の処理のいずれかにジャンプすることになる(ステ
ップ221 )。検査目的とこれらの処理との関係は次の通
りである。
【0116】形状,寸法の検査 図30の処理 物品の有無や欠品の検査 図31の処理 傷の検査 図32の処理 色の検査 図33の処理 位置決め 図34(A) ,(B) の処理 異物の検査 図35の処理 文字,マークの検査 図36の処理
【0117】視野の大きさも入力してもよいが,図37
から図43に示す表示画面の側から分るように,視野の大
きさに適した照明装置が表示されるので,ユーザは視野
の大きさを入力しなくても照明装置を決定することがで
きる。もちろん,視野の大きさの入力を待って,入力さ
れた視野の大きさに適した照明装置のみを表示するよう
にしてもよい。
【0118】後に詳述するように,図30から図36に示す
検査目的に合致した具体的処理において,要因の着目
部と背景との光学的性質の差異が表示装置41の画面上に
おいて順次質問され,ユーザからそれに対する回答が入
力装置51を通して入力されると,検査のために着目すべ
き最適な着目部と背景との光学的性質の差異が導かれ
(ステップ222 ),その結果に応じて照明装置および照
明方法が決定される(ステップ223 )。この実施例で
は,表示された画面に表わされた照明装置と照明方法と
のいくつかの組合わせの中からユーザが最終的に照明装
置および照明方法を決定することになる。
【0119】図30に示す形状と寸法の検査を目的とした
決定処理においては,まずシルエット検査が可能かどう
かが質問される(ステップ231 )。ユーザが可能である
旨の回答を入力すると,検査のために着目すべき最適な
着目部と背景の光学的性質の差異は透過率であるか
ら,図37に示す透過光照明用画面が表示装置41に表示さ
れる(ステップ232 )。
【0120】この透過光照明用画面は,シルエット検査
が可能であれば図7に示す透過光照明が適していること
を表わしている。透過光照明には,照明装置と対象物と
カメラとを水平に配置するタイプ1と,これらを垂直に
配置する(図7に示す配置)タイプ2とがある。これら
の両タイプに共通して,視野の大きさに対応して適切な
照明装置が表示される。ユーザはこれらの表示された照
明装置の中から視野の大きさに合ったものを選択するこ
とになる。ここでφはリング型の照明装置の径であり,
l(Lの小文字)(図38参照)は直線状の照明装置の長
さを示している。
【0121】シルエット検査が不可能である旨がユーザ
から入力されると,次に着目部と背景の色が似ているか
どうかの質問が表示装置41に現われる(ステップ233
)。着目部と背景の色が似ていなければ着目すべき差
異は色や反射率である。そこで,図38に示す一様光照明
用画面が表示される(ステップ234 )。
【0122】一様光照明用画面では一様光照明(図8)
が適切であること,一様光照明において各種の視野の大
きさに適した照明装置の種類が表示される。
【0123】シルエット検査が不可能でかつ着目部と背
景の色が似ている場合には,着目すべき差異は光の反射
方向である。そこで着目部に突起があるか,穴があるか
が尋ねられる(ステップ235 ,237 )。
【0124】対象物の着目部に突起がある場合には図39
に示す凹凸突起照明用画面(凹凸のうち突起に着目した
照明のための画面)が表示される(ステップ236 )。こ
の画面では平行光照明(図10)が適切であること,およ
びこの平行光照明において用いられる照明装置の種類が
視野の大きさごとに表示される。
【0125】着目部に穴がある場合には図40に示す凹凸
穴照明用画面(凹凸のうち穴に着目した照明を行なうた
めのもの)が表示される(ステップ238 )。この画面で
は,検査の目的または場所に応じて,平行光照明または
同軸落射照明(図9)が適切であること,およびそれら
に適した視野の大きさごとの照明装置が表示される。
【0126】着目部に突起も穴もない場合には図41に示
す凹凸エッジ照明用画面が表示される(ステップ239
)。この画面では平行光照明が適切であること,およ
び視野の大きさに応じた照明装置の種類が表示される。
【0127】図31に示す部品の有無および欠品の有無を
目的とした検査のために,シルエット検査が可能かどう
か(ステップ241 ),部品の色とベース(部品が搭載さ
れている本体)の色とが似ているかどうか(ステップ24
3 )が順次表示装置41を通して質問される。
【0128】図30を参照して説明した照明用画面以外の
ものについて特に言及すれば,部品とベースの色が似て
いる場合には,図43に示す正反射利用照明用画面が表示
される(ステップ245 )。正反射利用照明には平行光照
明(図10)および暗視野照明(図11)が含まれる。ユー
ザはこの画面に表示された,照明方法および視野の大き
さに対応した照明装置を選択することができる。
【0129】図32から図36に示された処理も上述したも
のとほぼ同じであり,その処理の内容はこれらの図面か
ら理解できるであろう。まだ言及していない図42の凹凸
線照明用画面について少し説明すると,この画面は図32
に示す傷の検査を目的とした照明において,シルエット
検査が不可能でかつ傷の方向が特定不可能である場合
(ステップ251 ,253 のいずれにおいてもNO)に表示さ
れる。対象物の表面にできている傷(細い線状の凹凸)
を適切に撮像するために平行光照明を用いるのが適当で
あり,視野の大きさに応じてスリット・ライト・ガイド
または直管蛍光灯を選択すべきであることが示されてい
る。
【0130】以上のようにして,検査目的に応じて表示
装置41および入力装置51を通して所定の質問とそれに対
するユーザの回答とが繰り返され,目的とする検査のた
めに着目すべき最適な着目部と背景との光学的性質の差
異が何であるかが判断され,その判断結果に基づき適切
な照明装置および照明方法が決定される。
【0131】具体例として図28に示すコネクタ・ピンの
抜けを検査する場合について説明する。検査目的は部
品の有無,欠品検査に相当するので,図31に示す処理に
進む。検査ラインでシルエット検査できるような構成に
なっていれば,図37に示す透過光照明用画面が表示され
る。視野は30mm程度であるので,リング型の蛍光灯を用
いた水平型または垂直型の透過光照明が適切ということ
になる。シルエット検査ができない場合には,次の判断
に移り,部品とベースの色は似ていないので図38に示さ
れる一様光照明用画面が表示される。この例では対象物
は横長であり(タイプ2),視野は30mm程度であるの
で,スリット・ライト・ガイドを用いて斜め上方から照
明することが適当という結論が得られる。
【0132】上記の例では,表示装置41と入力装置51を
通してユーザと決定部56とが対話することにより処理が
進行するようになっている。上記要因,,を選択
する選択フローやガイド・ブックにしたがってユーザが
各種データ,情報を入力することにより処理を進行させ
てもよい。また,要因,,の順で選択が行なわれ
ているが,たとえば「視野の大きさ」をまず定めるよ
うな手順であってもよい。
【0133】(5) 照明条件決定支援装置(その4) 照明条件決定支援装置の最後の例として,上述した照明
装置および照明方法の決定,ならびに照明装置の最適高
さまたは最適角度を決定するための装置について説明す
る。
【0134】図44に示すこのような照明条件決定支援装
置50には,上述した最適高さ決定部54,最適角度決定部
55ならびに照明装置および照明方法の決定部56が設けら
れている。他の構成は,図14,図23および図27に示すも
のと同じである。
【0135】この装置50において実行される処理手順が
図45に示されている。
【0136】まず,上述したように検査目的に適した照
明装置および照明方法がユーザと決定部56との対話を通
して決定される(ステップ311 )。ユーザは表示装置41
に表示されたものの中から最適な照明装置および照明方
法を選択して入力する。
【0137】このようにして決定された照明装置につい
て,最適高さを決定すべきか,最適角度を決定すべきか
が判定され,それに応じて決定部54,55のいずれかが選
択される(ステップ312 )。一般的にはリング状の照明
装置については最適高さの決定が必要であり,直線状の
照明装置については最適角度の決定が必要となろう。決
定すべき最適高さまたは角度に応じて,必要な情報が入
力され,図20に示す処理または図26に示す処理にしたが
って,最適高さhP または最適角度θP が決定され(ス
テップ313 ),その結果が表示装置41に表示されるか,
または高さもしくは角度の調整装置(昇降機構等)に与
えられる(ステップ314 )。
【0138】図46は複数種類(n種類)の照明装置が選
択された場合に,それらのそれぞれについて最適高さを
決定するための処理手順を示している。図20に示すもの
と同一処理については同一ステップ番号を付し説明を省
略する。
【0139】カウンタiが設けられており,このカウン
タiはまずi=1に初期設定され(ステップ321 ),ス
テップ204 の条件h0≦h1を満たさない照明装置があ
った場合にインクレメントされていく(ステップ323
)。各種条件の入力(ステップ201 )ののち,i番目
の照明装置の種類が入力され(ステップ322 ),入力さ
れた照明装置について最適高さhP か決定できるかどう
かが判定される(ステップ204 )。決定できれば最適高
さhP が求められ,処理が終る。すべての種類(n種
類)の照明装置について最適高さが決定できない場合に
は(ステップ324 ),その旨のメッセージが表示されて
処理が終る(ステップ207 )。照明装置の均一照度をも
つ視野の半径R0はステップ322 において照明装置の種
類ごとに入力される場合もあろう。
【0140】(6) 最適照明条件設定支援装置(その1:
照明装置の位置の設定) 上述した照明条件決定支援装置(その1,その2)では
照明装置と被検査対象物との位置関係に基づいて照明装
置の最適高さ,最適角度を決定している。次に,カメラ
により撮像された画像の質の観点から照明装置の最適位
置を決定する,またはその決定を支援する装置について
説明する。
【0141】この実施例においても図12に示す画像処理
システムの構成が適用される。画像処理装置40は,テレ
ビ・カメラ20によって撮像された対象物OBを表わす映
像信号を取込み,照明装置11の最適高さの設定を支援す
るための後述する画像処理を実行する。CRT表示装置
41は対象物OBの撮影画像を表示するとともに,照明装
置11の位置設定をアドバイスするためのメッセージを表
示する。
【0142】図47は画像処理装置40の回路構成を示して
いる。画像処理装置40は,画像入力部61,画像メモリ6
2,画像出力部63,マイクロコンピュータ,タイミング
制御部64などによって構成されている。
【0143】画像入力部61は,テレビ・カメラ20から出
力されるアナログ映像信号をディジタル画像データに変
換するA/D変換器を含み,このディジタル画像データ
を画像メモリ62に与える。また画像入力部61は,入力す
るアナログ映像信号に基づいて,明るさを横軸として画
質を表わす画質ヒストグラムを実時間で生成するヒスト
グラム生成回路を備えている。このヒストグラム生成回
路の具体的回路構成および動作については後述する。
【0144】画像メモリ62は画像入力部61から与えられ
る画像データを画素単位で記憶する。画像出力部63は画
像メモリ62から読出された画像データをアナログ映像信
号に変換するD/A変換器を含み,変換された1画面分
のアナログ映像信号をCRT表示装置41に与える。これ
により,テレビ・カメラ20によって撮影された対象物O
Bの画像が表示装置41にも表示される。
【0145】マイクロコンピュータは,制御,演算の主
体であるCPU65を有し,このCPU65にシステムバス
を介してROM66,RAM67,I/O制御部68などが接
続されている。CPU65はROM66に格納されたプログ
ラムを解読,実行し,またRAM67に対して各種データ
の読み書きを行って,所定の画像処理を実行する。I/
O制御部68にはキーボード69が接続されている。キーボ
ード69からのキー入力信号はI/O制御部68を経てCP
U65へ送られる。
【0146】タイミング制御部64は,CPU65の制御の
下に,画像入力部61,画像メモリ62,画像出力部63に対
して,各種データの入出力動作を制御するためのタイミ
ング信号を出力する。
【0147】図48は,画像入力部61に設けられたヒスト
グラム生成回路の具体例を示している。
【0148】CPU65はCPUバスを介してアドレス・
ジェネレータ80を制御する。アドレス・ジェネレータ80
は必要なアドレス信号,コントロール信号およびタイミ
ング信号を生成し,構成各部へ与える。画像メモリ62
は,コントロール・バスを介して入力するコントロール
信号によって書込と読出が制御される。アドレス・バス
を介して入力するアドレス信号にしたがう画像メモリ62
のアドレスに,データ・バスから供給される画像データ
が書込まれ,また,読出される。アドレス・バス,コン
トロール・バスおよびデータ・バスは,他の回路にも接
続されているのはいうまでもない。画像メモリ62には,
1フィールド分(または1フレーム分)の画像データが
書込まれる。
【0149】画像メモリ62にストアされた1フィールド
分(または1フレーム分)の画像データに,図50に示す
ように,この実施例では3×3=9画素のウインドウが
設定される。このウインドウの中心の画素をP0 とし,
この中心画素P0 のまわりの画素に反時計回りにP1
8 の符号を付す。3×3のウインドウは全画面のエリ
アを水平および垂直走査方向に移動していく。
【0150】このようなウインドウを設定するために,
ラッチ回路76,75,1H遅延回路(シフト・レジスタ)
78,ラッチ回路70,74,1H遅延回路71およびラッチ回
路72,73が設けられており,画像メモリ62から水平,垂
直走査の順序で読出された画像データはこれらのラッチ
回路および1H遅延回路に上記の順序で順次転送されて
いく。1H遅延回路78,71は入力データを1H(1水平
走査期間)遅延して出力し,ラッチ回路76,75,70,7
4,72,73は入力データを1画素クロック周期遅延して
出力する。
【0151】画像メモリ62から読出された画像データ
(画素P7 ),ラッチ回路76,75,70,74,72,73の出
力画像データ(画素P6 ,P5 ,P0 ,P4 ,P2 ,P
3 )および1H遅延回路78,71の出力画像データ(画素
8 ,P1 )は非適合度演算部81に与えられる。ラッチ
回路70の出力画像データ(中心画素P0 )はまた,非適
合度ヒストグラム生成部82および明るさヒストグラム生
成部83にも与えられる。
【0152】図49は非適合度演算部81の構成例を示すも
のである。この非適合度演算部81は,縦,横,斜めにの
びる8種類(8方向)のエッジ・パターンのそれぞれに
対するウインドウ内画像データの適合度(エッジ適合
度;エッジらしさ)μ1 〜μ8を求め,これらの適合度
μ1 〜μ8 のMAX演算(最大のものを選択すること)
を行ってエッジ適合度μを求め,さらに*μ(非適合度
は図面ではμの上にバーを記入して表わされているが、
明細書では*μと表わすことにする。)=1−μより非
適合度(エッジらしくなさ)を求めるものである。
【0153】8個の減算回路91〜98が設けられている。
これらの減算回路91〜98にはそれぞれ,上述したウイン
ドウ内画素P1 〜P8 の画像データが与えられる。ま
た,すべての減算回路91〜98には中心画素P0 の画像デ
ータが与えられる。減算回路91は画素P1 の画像データ
と中心画素P0 の画像データとの差(これをq1 とす
る)を算出する。同じように減算回路92〜98は,画素P
2 〜P8 の画像データのそれぞれと中心画素P0 の画像
データとの差(これらをq2 〜q8 とする)を算出す
る。画像データは上述したようにモノクローム画像を表
わすものであるから(カラー画像データの場合には輝度
データを抽出すればよい),各画素の明るさを示してい
る。したがって,差データq1 〜q8 は,中心画素P0
とその周囲の画素P1 〜P8 との明るさの差を表わして
いる。図51にウインドウ内の明るさパターンP0 〜P8
(P0 〜P8 はここでは画像データを示す)からウイン
ドウ内の中心画素を基準とした明るさパターン(明るさ
の差のパターン)q0 〜q8 が生成される様子が示され
ている。
【0154】この実施例では8種類のエッジ・パターン
をメンバーシップ関数を用いて表現されたファジィ・モ
デルによって表わしている。このファジィ・モデルが図
52(A) 〜(H) に示されている。NはNegativeを,Zはze
roを,PはPositiveをそれぞれ表わしており,これらの
符号(これをラベルという)で指定されるメンバーシッ
プ関数が図53に示されている。
【0155】メンバーシップ関数Nは,破線で示すよう
に,明るさの差qがある負の値−qb より小さい範囲で
は,関数値が最大値1の値をとり,0より大きい範囲で
は最小値0の値をとり,−qb から0までの範囲ではそ
の値に対応して直線的に変化する1から0までの値をと
る。
【0156】メンバーシップ関数Pは,明るさの差qが
0より小さい範囲では関数値が最小値0をとり,ある正
の値qb より大きい範囲では最大値をとり,0〜qb
範囲ではその値に対応して直線的に変化する0〜1の間
の値をとる。
【0157】メンバーシップ関数Zは,明るさの差qの
絶対値がある値qa より大きい範囲では関数値が最小値
となり,絶対値がqb より小さい範囲では最大値1とな
る。そして,明るさの差qの絶対値がqb より大きくか
つqa より小さい範囲では,その値に対応して,関数値
は,直線的に変化する1から0までの中間の値となる。
【0158】図52(A) に示すファジィ・モデルは,右下
方向に明るくかつ左上方向に暗くなり,右上りの斜めの
エッジ・パターンを表わしている。図52(B) は右方向に
明るく,左方向に暗く,垂直方向にのびるエッジ・パタ
ーンを表わしている。図52(C) から図52(H) に示すファ
ジィ・モデルも他の種類のエッジ・パターンを表わして
いることは容易に理解できよう。図52(A) から図52(H)
のエッジ・パターンの方向を,方向1〜方向8と定め
る。
【0159】図49に戻って,上述した8方向のエッジ・
パターンに対応して8個のエッジ適合度演算回路111 〜
118 が設けられている。これらのエッジ適合度演算回路
は設定されたメンバーシップ関数を除いて同一の構成を
もつので,回路111 について説明する。
【0160】エッジ適合度演算回路111 は,それぞれメ
ンバーシップ関数回路(以下MFC:Membership Funct
ion Circuit という)101 〜108 と,それらの出力の最
小値を選択するMIN回路109 とにより構成されてい
る。各減算回路91〜98の出力データq1 〜q8 は,MF
C101 〜108 にそれぞれ入力する。
【0161】MFC101 〜108 には,図52(A) に示す右
45度上方を指向する方向1のエッジ・パターンのファジ
ィ・モデルに対応して,メンバーシップ関数Z,Nまた
はPが設定されている。詳述すれば,画素P1 とP
5 (明るさの差q1 とq5 )に対応するMFC101 と10
5 にはメンバーシップ関数Zが,画素P2 ,P3 ,P4
(明るさの差q2 ,q3 ,q4 )に対応するMFC102
,103 ,104 にはメンバーシップ関数Nが,画素
6 ,P7 ,P8 (明るさの差q6 ,q7 ,q8 )に対
応するMFC106 ,107 ,108 にはメンバーシップ関数
Pが,それぞれ設定されている。
【0162】MFC101 はそこに設定されているメンバ
ーシップ関数Zに対する入力データq1 の適合度μ11
算出して出力する。MFCがメンバーシップ関数データ
を記憶したメモリにより構成されているときには,入力
データq1 に対応するメンバーシップ関数データを読出
すだけで足りる。同じようにMFC102 〜108 は,設定
されているメンバーシップ関数N,ZまたはPに対する
入力データq2 〜q8の適合度μ12〜μ18を演算して出
力する。
【0163】MIN回路109 は,MFC101 〜108 から
出力される適合度μ11〜μ18のうちの最小のものを選択
し,エッジ適合度算出回路111 の適合度μ1 として出力
する。この適合度μ1 の値が大きい(1に近い)程,画
素P0 の明るさを基準にしてこのウインドウ内の他の画
素のデータの2値化を行うと,より適切な2値化画像が
得られることになる。
【0164】他のエッジ適合度演算回路112 〜118 のM
FCには図52(B) 〜図52(H) に示されるエッジ・パター
ンを表わすメンバーシップ関数がそれぞれ設定されてい
る。減算回路91〜98の出力データq1 〜q8 のすべては
これらのエッジ適合度演算回路112 〜118 にそれぞれ与
えられ,これらの回路112 〜118 から適合度μ2 〜μ8
を表わすデータが得られる。
【0165】MAX回路85は,エッジ適合度演算回路11
1 〜118 が出力する適合度μ1 〜μ8 のうち最大のもの
を選択し,適合度μとして出力する。ウインドウ内のエ
ッジの方向(画素パターン)を,方向1〜方向8(予め
設定したパターン)に対応させた場合に得られる適合度
のうち最も大きいものが選択されるので,適合度μは,
方向1〜方向8のうち最も合致した方向の適合度を表わ
していることになる。
【0166】MAX回路85から出力される適合度μは,
減算回路87に与えられる。この減算回路87のの他方の入
力として1発生回路86から出力される論理値1を表わす
データが与えられている。減算回路87は,値1から適合
度μを減算した値*μ=1−μを出力する。この値*μ
は最も適切なエッジ・パターンに対する非適合度(エッ
ジらしくなさ)を表わしている。
【0167】以上の処理は,1フィールド(または1フ
レーム)分の画像データの全画素にわたってウインドウ
を走査することにより繰返し行われる。したがって,全
画素について(全画素をそれぞれ中心画素としたウイン
ドウについて)非適合度*μが求められる。
【0168】非適合度演算部81で得られた非適合度*μ
は非適合度ヒストグラム生成部82に与えられる。非適合
度ヒストグラム生成部82にはまた,上述したように中心
画素P0 の画像データ(中心画素P0 の明るさを表わ
す)が与えられている。非適合度ヒストグラム生成部82
は,与えられる非適合度*μを,その非適合度*μを生
じさせた中心画素P0 の画像データによって表わされる
明るさごとに(8ビット表現の場合には,256 段階の各
段階ごとに)累積加算して非適合度ヒストグラムを生成
する。この非適合度ヒストグラムは,横軸が明るさであ
り,縦軸が非適合度の加算値である。
【0169】明るさヒストグラム生成部83は,与えられ
る基準画素P0 の画像データ(明るさ)に基づいて,明
るさごとに,その明るさをもつ基準画素P0 の数を累積
加算して,明るさヒストグラムを生成する。この明るさ
ヒストグラムの横軸は明るさ(たとえば256 段階),縦
軸はその明るさをもつ画素数である。
【0170】非適合度ヒストグラム生成部82において生
成された非適合度ヒストグラムおよび明るさヒストグラ
ム生成部83において生成された明るさヒストグラムをそ
れぞれ表わすデータは画質ヒストグラム生成部84に与え
られる。画質ヒストグラム生成部84は,明るさごとに,
非適合度ヒストグラムにおける非適合度の累積加算値
を,明るさヒストグラムにおける対応する画素数で除算
することにより,正規化し,非適合度*μの平均値を算
出する。この非適合度*μの平均値を縦軸に,明るさを
横軸にそれぞれとってできるヒストグラムが図54に示す
画質ヒストグラムである。縦軸における非適合度*μの
平均値は画質の評価基準としての画質の悪さを表わして
いる。
【0171】図54の画質ヒストグラムにおいて,最大値
をQmax ,最小値をQmin とする。最小値Qmin が得ら
れる明るさkopt をしきい値として画質データを2値化
すると,画質の悪さが最も小さくなって最も良好な2値
画像データが得られる。
【0172】CPU65は,画質ヒストグラム生成部84に
よって生成された画質ヒストグラムから画質の悪さの最
大値Qmax と最小値Qmin とを読取る。さらにCPU65
は最小値Qmin に対応する明るさkopt を読取る。この
後CPU65は画質ヒストグラムにおいて明るさkopt
中心に横軸上を明るい方と暗い方にそれぞれ探索してい
って,縦軸の値が最初に(1−a)×Qmax +a×Q
min の値を超える明るさの幅WBを算出する。ここでa
は1より小さい正の係数であり,許容度を表わす。
【0173】CPU65は照明装置11の設定高さhにおけ
る照明の評価値Vを式5にしたがって計算し,その計算
結果をRAM67に格納する。
【0174】
【数5】 V=(Qmax /Qmin )WB 式5
【0175】式5において,Qmax /Qmin は画質ヒス
トグラムにおける谷の深さを表現しており,この値が大
きいほど,エッジらしい部分とエッジらしくない部分が
はっきる分れているので画像のコントラストがはっきり
しているということになる。またWBは上述のように谷
の幅であるから,この値が大きいほど照明装置の照度が
変動しても画質が変わらない,すなわち対照度変動性が
よいということになる。
【0176】上記評価値Vの算出は,式5に限らず,以
下の式6〜式10を用いて行うこともできる。
【0177】
【数6】 V=Qmax /Qmin 式6
【0178】
【数7】 V=WB 式7
【0179】
【数8】 V=1/Qmin 式8
【0180】
【数9】 V=WB/Qmin 式9
【0181】
【数10】 V=(Qmax /Qmin )×(WB/kopt ) 式10
【0182】とくに式10は光源の照度変動の絶対値と安
定に撮影できる明るさの幅を考慮した評価値を与える。
一般に光源の劣化により暗くなる度合いはそのときの照
度に比例しているので,照度の低い光源の方が劣化によ
る照度変動の絶対値は小さい。一方,幅WBは一定であ
る。(Qmax /Qmin )WBが一定であると仮定する
と,kopt は小さい方がよい。kopt が小さいほど評価
値Vは大きい。
【0183】図55は,照明装置11の設置高さhと照明の
評価値Vとの関係を示す。ある設置高さhopt において
照明の評価値Vが最大値Vmax をとり,その両側では評
価値Vは単調に減少している。すなわち,評価値Vは1
個のピークをもつ凸関数である。
【0184】したがって,照明装置11の高さは評価値V
を考慮して次のようにして最適なところに設定すること
ができる。
【0185】ある設置高さh0で評価値V0 が得られ,
次に設置高さh1(h1>h0)まで高くしたときによ
り大きな評価値V1(V1>V0)が得られた場合に
は,最適な設置高さhopt に設定するためには,さらに
高さhを高くする方向で照明装置11の高さ調整を行えば
よい。
【0186】逆にある設置高さh0で評価値V0が得ら
れ,次に設置高さをh1(h1>h0)まで大きくした
ときにより小さな評価値V1(V1<V0)が得られた
場合は,最適な設置高さhopt に設定するためには,設
置高さhを低くする方向で照明装置11の高さ調整を行え
ばよい。
【0187】画像処理装置40のCPU65は,対象物OB
をカメラ20によって撮像し,カメラ20から出力される映
像信号をA/D変換して得られる画像データに基づいて
撮像画像の画質を評価し,照明装置11の位置設定に関す
る指示を表示装置41に表示することにより,ユーザが照
明装置11を適切な位置に設定する操作を支援する。
【0188】図56および図57はこのようなCPU65によ
る処理手順を示すものである。
【0189】CRT表示装置41に,図58に示すようなメ
ッセージを含む初期画面が表示される(ステップ331
)。ユーザはこの初期画面を見て,止め具34をゆるめ
て照明装置11を適当な高さh0に位置決めし,止め具34
を締め固定する。ユーザは照明装置11の設定が終了する
とキーボード69の設定キーを押すので,ステップ332 で
YES となる。
【0190】CPU65はテレビ・カメラ20に対象物の像
を撮像させ,得られる映像信号を画像入力部61に取込ま
せる(ステップ333 )。必要ならば,撮像画像は表示装
置41に表示される。
【0191】画像入力部61では取込んだ映像信号をA/
D変換して画像データに変換したのち,上述した手法に
より画質ヒストグラムを生成する。CPU65は画質ヒス
トグラム生成部84で生成された画質ヒストグラムから画
質の悪さの最大値Qmax と最小値Qmin ,および最小値
min に対応する明るさkopt を読取る(ステップ334
)。さらにCPU65は画質ヒストグラムからその谷に
おける明るさの幅WBを決定し,式5または式6〜式10
のいずれかの演算を実行して照明の評価値V0を算出
し,その値をRAM67にストアする(ステップ335 )。
【0192】続いてCPU65は表示装置20に図59に示す
ようなメッセージを表示させる(ステップ336 )。ユー
ザはこの表示を見て照明装置11を手動で,初期高さh0
よりも高い適当な高さ位置h1に移して固定する。この
後ユーザは設定キーを操作するのでステップ337 でYES
となる。
【0193】対象物の撮像,画像データの入力,入力画
像データに基づく画質ヒストグラムの作成が再び行われ
(ステップ338 ),この新たな画質ヒストグラムに基づ
いて高さh1に対応した照明の評価値V1が算出される
(ステップ339 ,340 )。
【0194】CPU65は前回(初期状態)の評価値V0
と今回の評価値V1とを比較して(ステップ341 ),V
1>V0であれば前回の評価値V0を今回の評価値V1
で置きかえるために,今回の評価値V1をRAM67に記
憶する(ステップ342 )。また,照明装置11の高さをさ
らに高くさせるために図59のメッセージが表示装置41に
表示される(ステップ343 )。
【0195】V1≦V0の場合には,CPU65は今回の
評価値V1をRAM67に記憶して評価値を更新し(ステ
ップ344 ),照明装置11の高さを低くさせるために図60
に示すメッセージを表示装置41に表示させる(ステップ
345 )。
【0196】図59のメッセージが表示されたときにはユ
ーザは照明装置11を前回より高い高さ位置h1に変更す
る。また図60のメッセージが表示されたときは,ユーザ
は照明装置11を前回より低い高さ位置h1に変更する。
この後,ユーザはキーボード69の設定キーを操作するの
でステップ346 の判定がYES となってステップ338 に戻
る。CPU65は再びカメラ20による対象物OBの撮像,
画質ヒストグラムの作成,評価値の算出を繰返す。
【0197】このようにして表示装置41に表示されたメ
ッセージを見ながらユーザは照明装置11の設置高さを上
下に調整しかつ移動量を次第に小さくしながら上記の手
順を繰返す。遂に高さをわずかに調整するだけで図59と
図60のメッセージが切換わる状態となる。そのときの設
置高さの近傍が最適な設置高さhopt であるということ
になる。最後にユーザはキーボード69の終了キーを操作
するので(ステップ347 ),調整作業が終了する。
【0198】(7) 最適照明条件設定支援装置(その2:
照明装置の位置の設定) 上述した最適位置設定の支援装置はユーザが照明装置11
の位置を手動で位置決めするものである。次にユーザが
照明装置11の移動方向と移動距離(または位置)をキー
ボードから入力することにより,照明装置11が指令され
た位置に自動的に位置決めされる実施例について述べ
る。
【0199】画像処理システムとしては図13に示す自動
昇降機構を備えたものが用いられる。画像処理装置40の
構成としては図47に示すものが用いられる。鎖線で示す
ように,パルス・モータ37がI/O制御部68に接続され
る。このモータ37はCPU65からの指令により(または
I/O制御部68からの指令により)駆動制御される。図
48および図49に示す各種回路の構成もそのまま用いられ
る。
【0200】図61および図62はCPU65による処理手順
を示している。この図においても図56および図57に示す
ものと同一物には同一符号を付し重複説明を避ける。
【0201】図61においてステップ331 〜336 の処理は
図56に示すものと同じである。
【0202】図59に示されたメッセージを見てユーザ
は,キーボード69から,照明装置11の移動方向(上また
は下)と移動距離とを入力し(ステップ352 ),設定キ
ーを操作する(ステップ337 )。
【0203】すると,キーボード69から入力された移動
方向および移動距離を表わすデータに基づいて,I/O
制御部68を介してパルス・モータ37が駆動される(ステ
ップ353 )。これにより,照明装置11は指定された方向
に指定された距離移動したのち,そこに停止する。この
後,対象物OBの撮像,画質ヒストグラムの作成,評価
値V1の算出が行われる(ステップ338 〜341 )。
【0204】ユーザは表示装置41に表示された図59また
は図60のメッセージを見て,メッセージにしたがって照
明装置11の移動方向と移動距離とをキーボード69を通し
て入力するので(ステップ354 ,355 ),この後,設定
キー入力があればステップ353 に戻ってモータ37の駆動
制御により照明装置11の移動が行われる。
【0205】このようにして表示装置41に表示されたメ
ッセージを見ながらユーザは照明装置11の設置高さをキ
ーボード69から指令を入力することにより上下に調整す
る。調整が完了すると,ユーザがキーボード69の終了キ
ーを操作することにより調整作業が終了する(ステップ
347 )。
【0206】上述した2つの実施例では,照明装置11の
移動方向を表示装置を用いた視覚表示によりユーザに指
示しているが,音声による指示,移動方向に応じた異な
る警報音等を通してユーザに指示してもよい。
【0207】(8) 最適照明条件設定支援装置(その3:
照明装置の位置の設定) 照明装置の高さ位置を自動的に最適高さに設定する装置
の実施例について詳述する。
【0208】図13に示す画像処理システムが採用され
る。図47から図49に示す画像処理装置の構成が用いられ
る。図47においてパルス・モータ37がI/O制御部68に
接続される。
【0209】CPU65による制御処理手順が図63および
図64に示されている。ここでも,図56,図57に示すもの
と同一処理には同一符号が付されている。
【0210】まず,パルス・モータ37の回転角度θ1
回転方向とがキーボード69から入力される(ステップ36
2 )。回転角度θ1 に代えて,移動距離を入力するよう
にしてもよい。この場合には,CPU65は照明装置11を
入力された移動距離移動させるに必要なモータ37の回転
角度θ1 を算出する。回転方向は一般には上方と設定さ
れるであろうが,下方としてもよい。
【0211】この後,キーボード69からスタート・キー
入力があると(ステップ363 ),初期高さh0に位置決
めされた照明装置11による照明の下で対象物OBの撮像
が行われ,画質ヒストグラムの作成,評価値V0の算出
が実行される(ステップ333〜335 )。
【0212】次にCPU65は,パルス・モータ37を,ス
テップ362 において入力された方向へ初期設定された角
度θ1 回転駆動して照明装置11を対応する距離上昇また
は下降させる(ステップ364 )。照明装置11の高さ位置
はh1となる。この高さ位置h1で撮像,画質ヒストグ
ラムの作成,評価値V1の算出が行われる(ステップ33
9 ,340 )。
【0213】CPU65は,前回の評価値V0と今回の評
価値V1との差の絶対値が所定のしきい値TH以下であ
るかどうかを判定する(ステップ365 )。この判定でNO
となれば341 に進む。
【0214】この判定でYES の場合であっても,角度θ
(ステップ367 で更新された角度)が所定のしきい値θ
th以下であるかどうかが判定され,NOであればやはりス
テップ341 に進む。
【0215】ステップ341 では評価値V0とV1とが比
較される。
【0216】V1>V0であれば,ステップ364 に戻っ
て,前回と同じ角度θ1 だけパルス・モータ37が前回と
同じ方向へ回転駆動され照明装置11が同方向へ上昇また
は下降される。この後,再び撮像,評価値の算出が行わ
れる。
【0217】V1≦V0の場合には,パルス・モータ37
の回転角度θが前回の角度θ1 の半分の値に設定される
とともに,回転方向が反対方向に設定され(ステップ36
7 ),ステップ364 に戻る。新たに設定された角度θだ
けパルス・モータ37が前回と反対方向に回転駆動され照
明装置11を反対方向へ移動させ,再び画像データの取込
み,評価値の算出が行われる。
【0218】このようにV1≦V0と判定されるごとに
パルス・モータ37の回転角度θが順次小さく設定されか
つ回転方向が反転されながら同様の手順が繰返される。
その結果,ステップ365 および366 の判定がYES となっ
たときに,照明装置11は最適な設置高さhopt に設定さ
れたことになる。これにより照明装置の高さ位置調整動
作が完了する。
【0219】(9) エッジ画像生成装置 上述したエッジらしさの適合度μを用いてエッジ画像を
生成することができる。
【0220】図48に示す画像処理装置の構成がエッジ画
像生成装置として採用される。好ましくは,適合度μを
画素ごとに記憶する画像メモリ88がさらに設けられる。
図49に示す非適合度演算部もまたそのまま利用される。
非適合度*μは不要で,適合度μのみを出力させればよ
い。
【0221】図65(A) から図65(H) はエッジ適合度算出
回路111 〜118 にそれぞれ設定されるエッジ・パターン
を表わすファジィ・モデルの他の例を示している。ここ
ではメンバーシップ関数Zは用いられていない。メンバ
ーシップ関数P,Nは図53に示す形状をもつ。
【0222】図65(A) に示されたファジィ・モデルにし
たがうと,エッジ適合度算出回路111 のMFC101 ,10
2 ,103 にメンバーシップ関数Pが,MFC105 ,106
,107 にメンバーシップ関数Nがそれぞれ設定され
る。他のMFC104 および108 には,入力データの値に
かかわらず,常に最大の論理値1を出力するメンバーシ
ップ関数が設定される。
【0223】他のエッジ適合度算出回路112 〜118 にも
同じように図65(B) から図65(H) にしたがうメンバーシ
ップ関数が設定される。
【0224】画像メモリ62に記憶されている1フィール
ド(または1フレーム)を構成するすべての画像データ
について,画素ごとに適合度μが算出され,画像メモリ
88の対応する場所に記憶される。これによって,図66
(A) に示すような画像のエッジを表わす画像が図66(B)
に示すように生成される。適合度μを適当なしきい値を
用いて2値データに変換したのちに画像メモリ88に記憶
させてもよい。
【0225】(10)最適照明条件設定支援装置(その4:
主に照明装置の光度設定) 再び撮像により得られた対象物の画像データに基づいて
最適照明条件を設定する,または設定を支援する装置の
実施例について説明する。
【0226】後に詳述する最適照明条件設定支援装置に
よって最適照明条件が設定された照明系を備えた自動検
査装置の全体的な構成が図67に示されている。この自動
検査装置は,照明装置10とカメラ20と画像処理装置40と
搬送機構45とから構成されている。搬送機構45は搬送コ
ンベアによって実現され,多数の検査対象物OBを所定
の検査位置へ順次搬送する。
【0227】照明装置10およびカメラ20は検査位置の上
方に配置されている。カメラ20は検査位置の対象物OB
を真上から撮像して,撮像により得られた画像データを
画像処理装置40に与える。
【0228】照明装置10は,たとえばハロゲン・ランプ
によって実現され,検査位置の検査対象物OBを斜め上
方から照明する。この照明装置10の光度は,後述するよ
うに,対象物OBの最適な検査が保証されるように最適
な値に設定されている。
【0229】画像処理装置40による対象物OBの検査
が,良品であるか,欠けやバリがある不良品であるかを
判別するサンプル検査の場合には,良品と不良品との判
別精度が最大となるように照明装置10の光度が設定され
ている。これが最適照明条件である。
【0230】照明条件は光度に限られることなく,照明
装置10の設定位置や設定角度などであってもよい。また
最適照明条件は画像処理装置40に設定されてもよいし,
照明装置10に組み込まれたコントローラに設定されても
よい。いずれにしても,設定された最適照明条件を満た
す照明が照明装置10によって行なわれるように,画像処
理装置40または上記コントローラによって照明装置10が
制御される。
【0231】画像処理装置40は,カメラ20から与えられ
る対象物OBを表わす映像信号を2値化処理し,その2
値画像データを用いて対象物の面積などの特徴量を計測
し,その計測値を所定の基準値と比較する処理などに基
づいて,対象物OBが良品であるのか,または欠けやバ
リなどがある不良品であるのかを判断する。判定の基礎
となる特徴量は面積に限らず,周囲長や重心などであっ
てもよい。
【0232】図68および図69は,最適照明条件設定を支
援する装置を示している。照明装置10,カメラ20,画像
処理装置40,表示装置41などは簡便化のために図67に示
す検査装置におけるものと同一符号で示されている。こ
れは検査装置と最適照明条件設定支援装置とは兼用する
ことができるからである。もちろん,これらの両装置を
別々に構成してもよい。
【0233】カメラ20は観測位置OVの真上であって自
動検査装置におけるものと同じ高さ位置に配置される。
また照明装置10は観測位置OVの斜め上方であって自動
検査装置におけるものと同じ高さ位置に同じ傾き角度で
配置される。カメラ,照明装置とも,好ましくは,自動
検査装置と支援装置とにおいて同じものが用いられる。
【0234】支援装置はサンプル供給機構を備えてい
る。このサンプル供給機構は,回転テーブル120 とテー
ブル駆動機構121 と検出器123 とを含んでいる。
【0235】回転テーブル120 は,円板状であって,そ
の上面周縁部には良品サンプルOBaと,欠けがある不
良品サンプルOBbと,バリがある不良品サンプルOB
cとが,それぞれ複数個ずつ等角度間隔で位置決め固定
されている。
【0236】回転テーブル120 上において,各サンプル
の固定位置の外側には金属板により成る識別体 122a,
122b, 122cが固定されている。これらの識別体 122
a,122b, 122cは各サンプルOBa,OBb,OB
cが観測位置OVに到達したことを検出器123 に検出さ
せるためのものである。良品サンプルOBaについての
識別体 122aの設置高さと,欠けがある不良品サンプル
OBbについての識別体 122bの設置高さと,バリがあ
る不良品サンプルOBcについての識別体 122cの設置
高さとは,相互に異なっている。
【0237】テーブル駆動機構121 は,回転テーブル12
0 の回転中心に連結されたモータを含み,画像処理装置
40からの制御信号に応答して回転テーブル120 を間欠的
に回転させ,各サンプルOBa,OBb,OBcをカメ
ラ120 の視野内の観測位置OVへ順次導く。
【0238】検出器123 は,観測位置OVに到達した良
品サンプルOBaと欠けのある不良品サンプルOBbと
バリのある不良品サンプルOBcとを相互に区別して検
出するためのもので,回転テーブル120 の外側に配置さ
れている。
【0239】この検出器123 は3個の近接スイッチ 123
a, 123b, 123cから構成されており,第1の近接ス
イッチ 123aは良品サンプルOBaについての識別体 1
22aを検出するために識別体 122aと同じ高さ位置に,
また第2の近接スイッチ 123bは欠けのある不良品サン
プルOBbについての識別体 122bを検出するために識
別体 122bと同じ高さ位置に,さらに第3の近接スイッ
チ 123cはバリのある不良品サンプルOBcについての
識別体 122cを検出するために識別体 122cと同じ高さ
位置に,それぞれ設置されている。各近接スイッチ 123
a, 123b, 123cは識別体 122a, 122b, 122cを
それぞれ検出したときに検出信号を画像処理装置40に与
える。
【0240】図70は画像処理装置40の回路構成を示すも
ので,A/D変換器131 ,2値化処理部132 ,表示装置
41.同期信号発生部133 ,CPU130 ,ROM135 ,R
AM134 ,外部記憶装置136 などにより構成されてい
る。
【0241】A/D変換器131 はカメラ20から出力され
るアナログ映像信号をディジタル画像データに変換す
る。2値化処理部132 はA/D変換器131 から与えられ
るディジタル画像データを所定のしきい値で2値化す
る。表示装置41は2値化処理された画像データによって
表わされる2値化画像を表示する。同期信号発生部133
は垂直同期信号,水平同期信号,その他のタイミング信
号を発生し,これらの信号をA/D変換器131 ,2値化
処理部132 ,CPU130 に与える。
【0242】CPU130 は,最適な照明条件を探索して
決定するための制御および演算の実行主体であって,検
出器123 からの検出信号を受入れるとともに,照明装置
10,テーブル駆動機構121 などの動作を制御する。RO
M135 にはプログラムが格納され,RAM134 には各種
データが一時記憶される。外部記憶装置136 はフロッピ
ーディスク装置などにより構成され,決定された照明装
置10の最適照明条件などを記憶する。
【0243】図71は,照明装置10の最適な照明条件を決
定するためのCPU130 による処理手順を示すものであ
る。
【0244】まず,回転テーブル120 上に配置された良
品サンプルOBaの個数Na ,欠けのある不良品サンプ
ルOBbの個数Nb ,バリのある不良品サンプルOBc
の個数Nc がそれぞれキーボードから入力される(ステ
ップ371 )。スタート指令が与えられると,画像処理装
置40が始動信号をテーブル駆動機構121 に与えるので,
回転テーブル120 が回転する(ステップ372 )。
【0245】いずれかサンプルが観測位置OVに到達す
ると,それが良品サンプルOBaであれば第1の近接ス
イッチ 123aが,欠けのある不良品サンプルOBbであ
れば第2の近接スイッチ 123bが,バリのある不良品サ
ンプルOBcであれば第3の近接スイッチ 123cが,そ
れぞれ対応する識別体 122a, 122b, 122cを検出し
て,検出信号を画像処理装置40へ与える(ステップ173
)。
【0246】この検出信号が入力すると,CPU130 は
停止信号を出力してテーブル駆動機構121 を停止させ,
回転テーブル120 の回転を止める(ステップ374 )。こ
れによりサンプルは観測位置OVのカメラ20の視野内に
位置決めされる。
【0247】この実施例では照明装置10の光度が最適化
される。照明装置10には画像処理装置40から初期光度が
与えられており,照明装置10はこの初期光度で発光し,
サンプルを照明している。照明装置10による照明下で観
測位置OVのサンプルがカメラ20により撮像される(ス
テップ375 )。カメラ20の出力映像信号は画像処理装置
40に入力する。
【0248】この映像信号はA/D変換され,かつ2値
化される。CPU130 はこの2値画像データを用いて観
測位置OVのサンプルの特徴量を計測する(ステップ37
6 )。この実施例では特徴量は撮像画像上におけるサン
プルの面積である。計測された特徴量はRAM134 に記
憶される。
【0249】RAM134 内には,良品用,欠けのある不
良品用およびバリのある不良品用の特徴量をそれぞれ別
個に記憶するエリアが設けられている。CPU130 は検
出器123 から入力する検出信号に基づいて観測位置OV
のサンプルが良品,欠けのある不良品またはバリのある
不良品のいずれのサンプルであるかを判定し,計測した
特徴量を,判定した種類のサンプル用の記憶エリアに記
憶する。
【0250】ステップ372 〜376 の処理は回転テーブル
120 上のすべてのサンプルについて順次,行なわれる。
処理の回数が,先に入力されたサンプルの個数の総和N
a +Nb +Nc に達すれば回転テーブル120 は1回転し
たことになる(ステップ377)。
【0251】回転テーブル120 上のすべてのサンプルに
ついて特徴量(面積)の計測が終了すると,RAM134
内に記憶された計測面積のサンプルの種類ごとの総和
を,サンプル個数Na ,Nb またはNc でそれぞれ除算
することにより,良品サンプルOBaの面積の平均値S
a ,欠けのある不良品サンプルOBbの面積の平均値S
b ,およびバリのある不良品サンプルOBcの面積の平
均値Sc が求められる(ステップ378 )。
【0252】これらの平均値Sa ,Sb ,Sc を用い
て,良品と不良品の判別精度の評価値Sが次式により算
出される(ステップ379 )。
【0253】
【数11】 S=|Sc −Sa |+|Sa −Sb | 式11
【0254】この評価値Sが大きい程良品と不良品とを
判別できる精度が高いということになる。
【0255】照明装置10に設定する初期光度を変えなが
ら図71に示す評価値算出処理を複数回繰返す。初期光度
を横軸にとり,算出された評価値Sを縦軸にとると,図
55に示す評価値Vと同じように,評価値Sは1つのピー
クをもつ凸関数となる。そこで,最大値またはその付近
の評価値を与える初期光度が,良品と不良品とを最も高
精度に判別できる照明条件を示すことになる。このよう
な初期光度がCPU130 により,または操作者により決
定される。
【0256】このようにして決定された最適照明条件
(最適初期光度)は,その他の必要データとともに外部
記憶装置136 に記憶される。最適照明条件は図67に示す
検査装置で利用される。
【0257】(11)最適照明条件設定支援装置(その5:
主に照明装置の光度の設定) 上記実施例ではサンプルの面積に基づいて最適照明条件
が設定されている。次に,サンプルの特徴量の分散が最
小になる照明条件が最適なものであるという考え方に基
づいて,最適照明条件を設定する,または設定を支援す
る装置について述べる。
【0258】上記の考え方に基づいて最適化された照明
系は,計測対象物の撮像画像から重心位置,面積,周囲
長などの特徴量を計測する自動計測装置に用いられる。
この自動計測装置の構成は図67に示すものと同じであ
る。
【0259】図72および図73は最適照明条件設定支援装
置の構成を示しており,図68および図69に示すものと同
一物には同一符号を付し重複説明を避ける。
【0260】円板状の回転テーブル120 の上面の周縁部
には,複数のサンプルOBs が等角度間隔で位置決め固
定されている。各サンプルOBs の固定位置の外側には
金属板より成る識別体122 が同じ高さで配置されてい
る。一方,回転テーブル120 の外側には観測位置OVの
近傍において識別体122 と同じ高さ位置に近接スイッチ
より成る検出器123 が配置されている。
【0261】画像処理装置40の構成は,図70に示すもの
と同じであり,その図示および説明を省略する。
【0262】計測のための最適な照明条件を決定するた
めの処理手順も図71に示すものと基本的には同じ流れで
ある。以下に,図71の処理と異なる点について主に説明
する。この実施例では,最初のステップ371 において回
転テーブル120 上に固定されたサンプルOBs の個数が
入力される。
【0263】回転テーブル120 を回転させ,いずれかサ
ンプルOBs が観測位置OVに達すると回転テーブル12
0 が停止し,サンプルOSs の撮像が行なわれる。照明
装置10には画像処理装置40により所定の初期光度が設定
されている。
【0264】画像処理装置40は,カメラ20から取り込ん
だ画像データを処理して重心位置や面積などの特徴量を
計測し,その計測した特徴量を記憶する。
【0265】上記の動作が回転テーブル120 上のすべて
のサンプルについて実行される。
【0266】すべてのサンプルOBs についての計測が
完了すると,計測されたすべてのサンプルについての特
徴量の分散が求められる。この分散が小さい程,特徴量
のばらつきが小さく,計測精度は高いものとなる。
【0267】画像処理装置40によって照明装置10の光度
が変更されながら,同様の計測と分散の算出が実行され
る。求められた分散が最小となる光度が検索され,その
光度が最適な照明条件として決定される。
【0268】上述した2つの実施例ではいずれも回転テ
ーブルが設けられているが,サンプルを載置しかつ搬送
するものは図67に示すようなベルト・コンベアでもよ
い。
【0269】(12)撮像条件決定支援装置 最後に,撮像系に含まれるレンズの選択,対象物に対す
るカメラの設置距離の決定等を支援するための装置につ
いて説明する。
【0270】図74は撮像条件決定支援装置50の構成を示
している。図14に示すものと同一物には同一符号を付す
る。支援装置50は図14に示す支援装置と同じ画像処理装
置を用いても実現可能なので便宜的に同一符号50を付し
ておく。
【0271】撮像条件決定支援装置50にはレンズ選択部
57が設けられている。このレンズ選択部57はユーザが入
力装置51から入力する情報,たとえば希望する視野の大
きさや希望設置距離,何を優先するかなどの情報にした
がってこれに適するレンズ,接写リング,設置距離など
を導く。
【0272】図75を参照して撮像系の各種パラメータの
関係について説明しておく。
【0273】カメラ20の設置距離(撮像対象OBとカメ
ラ20との間の距離Aは次式で与えられる。
【0274】
【数12】 A=(Ls(F+B−h−ΔH+d)/Lc)+B−h+d 式12 ここで,Ls:視野の大きさ F:フランジ・バック B:レンズ22の全長 h:レンズ先端から第1主点までの距離 ΔH:主点間隔 d:ヘリコイド繰出し量 Lc:撮像素子の有効画面
【0275】ヘリコイド繰出し量dはレンズ22(組合せ
レンズ,またはレンズ筒)の焦点距離foを用いて次式
で表わされる。
【0276】
【数13】 d=(Lc×fo/Ls)−F−B+h+ΔH+fo 式13
【0277】カメラの設置距離Aは式13からLs/Lc
を導き,それを式12に代入すると次のようにも表わされ
る。
【0278】
【数14】 A=fo[(F+d+B−h−ΔH)/(F+d+B−h−ΔH−fo)] +d+B−h 式14
【0279】視野Lsは式13および式14から次のように
導かれる。
【0280】
【数15】 Ls=Lc(A−d−B+h)/(F+d+B−h−ΔH) 式15
【0281】フランジ・バックFや撮像素子の有効画面
Lcはカメラ20によって決まる定数であるから固定値と
考えてよい。レンズ全長B,レンス選択から第1主点ま
での距離h,主点間隔ΔHおよび実焦点距離foはレン
ズ22によって決まる定数であるので,これらの定数の集
合をlensと表現することにする。定数lensはレ
ンズの種類によって一義的に定まる。
【0282】そうすると,式12,式13は,関数f( )
の記号を用いて,それぞれ次のよう簡潔に表現される。
【0283】
【数16】 A=f(Ls,d,lens) 式16
【0284】
【数17】 d=f(Ls,lens) 式17
【0285】式14からdを導くと,ヘリコイド繰出し量
は次のようにも表わされる。
【0286】
【数18】 d=f(A,lens) 式18
【0287】さらに,式15から視野の大きさLsは次の
ようにも表現される。
【0288】
【数19】 Ls=f(A,d,lens) 式19
【0289】式16から式17は,カメラ設置距離Aと,視
野の大きさLsと,ヘリコイド繰出し量dとレンズ定数
lensとの間の関係を表わしている。このような関係
式をもちいて,上記4つのパラメータのうちの少くとも
2つを与えれば,残りの2つが定まる。
【0290】式16から式19の関係を利用して,希望する
視野の大きさLs0 と希望する設置距離A0 を与えた場
合に最適なレンズの種類を選択する処理について説明す
る。N種類のレンズがあるものとし,これらのレンズに
ついての定数lensはあらかじめ分っているものとす
る。好ましくはこのレンズ定数lensはレンズの種類
ごとにメモリにあらかじめストアされている。ユーザが
その都度レンズ定数lensを入力してもよい。
【0291】図76は,希望の視野Ls0 を優先する場合
の処理を示すものである。
【0292】まず,ユーザは入力装置51から希望の視野
Ls0 と,希望の設置距離A0 を入力する(ステップ38
0 )。
【0293】第1番目(n=1)のレンズのレンズ定数
lensがメモリから読出され,または入力装置51を通
して入力され,希望の視野Ls0 とn番目のレンズ定数
lensとを用いて,式17からヘリコイド繰出し量dが
算出される(ステップ381 〜383 )。
【0294】ヘリコイド繰出し量dはヘリコイドの最大
繰出し量dmax よりも小さくなければならないので,算
出されたヘリコイド繰出し量dが最大繰出し量dmax
りも大きいかどうかが判定される(ステッブ384 )。
【0295】もし,算出されたヘリコイド繰出し量dが
最大繰出し量dmax よりも大きい場合には,次の式20に
示す不等式を満足する厚さtの接写リングを使用しなけ
ればならないので,式20を満たす厚さの接写リングが選
択される(ステップ385 )。接写リングに関するデータ
も好ましくはあらかじめメモリにストアされている。
【0296】
【数20】 t<d<(t+dmax ) 式20
【0297】次に,算出されたヘリコイド繰出し量dを
用いて,式16にしたがって,そのレンズについてカメラ
設置距離Aが算出される(ステップ386 )。
【0298】以上の処理はN種類のレンズについて繰返
し行なわれ(ステップ387 ,388 ),各処理で得られた
レンズ番号n,接写リング厚tおよび設置距離Aがメモ
リにストアされる。
【0299】N種類のレンズについての処理が終了する
と,これらのレンズの中から,希望の設置距離A0 に最
も近い設置距離Aをもつレンズ番号n0 が選択される
(ステップ289 )。選択されたレンズ番号n0 について
接写リングの厚さtについてのデータがあればそれも選
択される。算出されたカメラ設置距離Aが実際にカメラ
20を設置すべき距離である。レンズ22の全長B,ヘリコ
イド繰出し量d,カメラ設置距離Aの間には,当然のこ
とながらB+d<Aなる関係が成り立たなければならな
いので,そのようなレンズを選ぶ必要があるのはいうま
でもない。
【0300】このようにして選択されたレンズの種類
と,接写リングの厚さと,設置距離Aが,図78に示すよ
うに,標示装置41に表示される。
【0301】図77は希望の設置距離を優先する処理を示
している。図76に示す処理と同じものについては同一符
号を付し,重複説明を避ける。
【0302】希望の設置距離A0 と第n番目のレンズの
レンズ定数lensとを用いて,式18にしたがってヘリ
コイド繰出し量dが算出される(ステップ383 )。d>
ma x の場合には接写リング厚さtが算出される(ステ
ップ385 )。
【0303】算出されたヘリコイド繰出し量dを用い
て,式19にしたがって,視野Lsが算出される(ステッ
プ391 )。
【0304】以上の処理がすべての種類のレンズについ
て繰返し行なわれる。その後,希望の視野Ls0 に最も
近い視野Lsをもつレンズが選択され(ステップ392
),その選択結果が図78のように表示される(ステッ
プ393 )。
【0305】最後に,希望の視野を,指定されたレンズ
で実現するための接写リングと設置距離を求める処理に
ついて説明する。この処理については特にフロー・チャ
ートは示されていない。
【0306】この場合には,レンズ22は既知であるの
で,式17に希望の視野Ls0 と指定されたレンズの定数
lensを代入して,ヘリコイド繰出し量dが算出され
る。ヘリコイド繰出し量dはレンズのヘリコイド最大繰
出し量dmax よりも小さくなければならないので,算出
されたヘリコイド繰出し量dが最大繰出し量dmax より
も大きい場合には,式20の不等式を満足する厚さtの接
写リングが用いられる。
【0307】次に,算出されたヘリコイド繰出し量dと
希望の視野Ls0 とレンズ定数lensとを用いて式16
によって設置距離Aが求められる。
【0308】この場合にも,レンズの全長Bとヘリコイ
ド繰出し量d,カメラ設置距離Aの間には,当然のこと
ながらB+d<Aなる関係が成り立たなければならない
ので,B+d>Aとなるときには指定されたレンズで希
望の視野は実現できないということなる。
【0309】以上のようにして,入力装置51から希望の
視野Ls0 と希望の設置距離A0 を入力すると,推奨値
として,レンズ(焦点距離),接写リングの厚さ,設置
距離がCRT表示装置に表示される。また,希望の視野
とレンズとを入力すれば,それに適した設置距離Aが算
出され,表示される。
【図面の簡単な説明】
【図1】リング蛍光灯を示す斜視図である。
【図2】直管蛍光灯を示す斜視図である。
【図3】リング・ライト・ガイドを示す斜視図である。
【図4】スリット・ライト・ガイドを示す斜視図であ
る。
【図5】ストレート・ライト・ガイドを示す斜視図であ
る。
【図6】二分岐ライト・ガイドを示す斜視図である。
【図7】透過光照明を示している。
【図8】一様光照明を示している。
【図9】同軸落射照明を示している。
【図10】平行光照明を示している。
【図11】暗視野照明を示している。
【図12】画像処理システムの全体構成を示すものであ
る。
【図13】画像処理システムの他の例を示すものであ
る。
【図14】照明装置の最適高さ決定の支援に適した照明
条件決定支援装置の構成を示すブロック図である。
【図15】表示装置における決定された最適高さの表示
例を示す。
【図16】照明装置の最適な設置高さを決定する方法を
説明するためのものである。
【図17】照明装置の最適な設置高さを決定する方法を
説明するためのものである。
【図18】照明装置とその照明光の等照度曲線を示すも
のである。
【図19】等照度で照明される領域の半径と照明装置の
設置高さとの関係を示すグラフである。
【図20】最適高さ決定処理の手順を示すフロー・チャ
ートである。
【図21】画像処理システムのさらに他の例を示すもの
である。
【図22】対象物の形状,および対象物と照明装置との
位置関係を示す斜視図である。
【図23】最適角度決定の支援に適した照明条件決定支
援装置の構成を示すブロック図である。
【図24】照明装置の最適な設置角度を決定する方法を
説明するものである。
【図25】不完全拡散反射の状態を示すものである。
【図26】最適角度決定処理の手順を示すフロー・チャ
ートである。
【図27】照明装置および照明方法の決定の支援に適し
た照明条件決定支援装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図28】対象物の一例としてのコネクタの外観を示す
斜視図である。
【図29】照明装置および照明方法の決定処理の全体的
な手順を示すフロー・チャートである。
【図30】形状,寸法の検査を目的とする場合の照明装
置および照明方法を決定する処理手順を示すフロー・チ
ャートである。
【図31】部品の有無や欠品の検査を目的とする場合の
照明装置および照明方法を決定する処理手順を示すフロ
ー・チャートである。
【図32】傷の検査を目的とする場合の照明装置および
照明方法を決定する処理手順を示すフロー・チャートで
ある。
【図33】色の検査を目的とする場合の照明装置および
照明方法を決定する処理手順を示すフロー・チャートで
ある。
【図34】(A) および(B) は位置決めを目的とする場合
の照明装置および照明方法を決定する処理手順を示すフ
ロー・チャートである。
【図35】異物の検査を目的とする場合の照明装置およ
び照明方法を決定する処理手順を示すフロー・チャート
である。
【図36】文字やマークの検査を目的とする場合の照明
装置および照明方法を決定する処理手順を示すフロー・
チャートである。
【図37】透過光照明用画面の表示例を示す。
【図38】一様光照明用画面の表示例を示す。
【図39】凹凸突起照明用画面の表示例を示す。
【図40】凹凸穴照明用画面の表示例を示す。
【図41】凹凸エッジ照明用画面の表示例を示す。
【図42】凹凸線照明用画面の表示例を示す。
【図43】正反射利用照明用画面の表示例を示す。
【図44】照明装置および照明方法の決定,ならびに最
適高さまたは最適角度の決定の支援に適した装置の構成
を示すブロック図である。
【図45】照明装置および照明方法,ならびに最適高さ
または最適角度の決定処理の全体を示すフロー・チャー
トである。
【図46】複数の照明装置がある場合の最適高さの決定
処理手順を示すフロー・チャートである。
【図47】最適照明条件設定支援装置における画像処理
装置の回路構成を示すブロック図である。
【図48】ヒストグラム生成回路の回路構成を示すブロ
ック図である。
【図49】非適合度演算部の回路構成を示すブロック図
である。
【図50】画像上に設定されたウインドウを示すもので
ある。
【図51】明るさのデータを明るさの差を表わすデータ
に変換する減算回路の動作を説明するためのものであ
る。
【図52】(A) から(H) はエッジ・パターンを表わすフ
ァジィ・モデルを示すものである。
【図53】メンバーシップ関数を示すグラフである。
【図54】画質ヒストグラムを示すグラフである。
【図55】照明装置の設置高さと照明の評価値との関係
を示すグラフである。
【図56】照明装置の高さ位置の設定処理手順を示すフ
ロー・チャートである。
【図57】照明装置の高さ位置の設定処理手順を示すフ
ロー・チャートである。
【図58】高さ設定を指示する表示画面の表示例を示
す。
【図59】高さ設定を指示する表示画面の表示例を示
す。
【図60】高さ設定を指示する表示画面の表示例を示
す。
【図61】照明装置の高さ位置設定処理の他の例を示す
フロー・チャートである。
【図62】照明装置の高さ位置設定処理の他の例を示す
フロー・チャートである。
【図63】照明装置の高さ位置設定処理のさらに他の例
を示すフロー・チャートである。
【図64】照明装置の高さ位置設定処理のさらに他の例
を示すフロー・チャートである。
【図65】(A) から(H) はエッジ・パターンを表わす他
のファジィ・モデルを示すものである。
【図66】(A) および(B) はグレイ画像からエッジ画像
が生成される様子を示す。
【図67】自動検査装置の全体構成を示すものである。
【図68】最適照明条件設定支援装置の全体構成を示す
ものである。
【図69】回転テーブル上のサンプルの配置状態を示す
平面図である。
【図70】画像処理装置の回路構成例を示すブロック図
である。
【図71】照明装置の最適な照明条件を決定するための
処理手順を示すフロー・チャートである。
【図72】最適照明条件設定支援装置の全体構成を示す
ものである。
【図73】回転テーブル上のサンプルの配置状態を示す
平面図である。
【図74】撮像条件決定支援装置の構成を示すブロック
図である。
【図75】カメラ,レンズ等のパラメータを説明するた
めのものである。
【図76】撮像条件の決定を支援する処理手順を示すフ
ロー・チャートである。
【図77】撮像条件の決定を支援する他の処理手順を示
すフロー・チャートである。
【図78】選択された撮像条件を示す表示例である。
【符号の説明】
11 照明装置 20 テレビ・カメラ 30 支柱 31 支持装置 38 昇降機構 41 表示装置 61 画像入力部 65 CPU 68 I/O制御部 82 非適合度ヒストグラム生成部 83 明るさヒストグラム生成部 84 画質ヒストグラム生成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平4−171613 (32)優先日 平成4年6月4日(1992.6.4) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 藤枝 紫朗 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オムロン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−194589(JP,A) 特開 平1−168169(JP,A) 特開 平2−69080(JP,A) 特開 平2−187651(JP,A) 特開 平3−22181(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 1/00,7/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物を撮像し,撮像画像を表わす映像
    信号を出力する撮像装置(20), 上記撮像装置から出力される上記映像信号をディジタル
    画像データに変換するA/D変換手段(61), A/D変換された1画面分のディジタル画像データを記
    憶する画像メモリ(62), 上記1画面分の画像データにウインドウを設定してその
    ウインドウ内の複数の画素についての画素データを抽出
    するウインドウ手段(70〜76,78), 上記ウインドウ内の画像データの傾きに関するデータを
    生成する手段(91〜98), 上記傾きに関するデータと複数のエッジ・パターンとの
    合致度をそれぞれ演算する手段(101 〜109 ,111 〜11
    8 ), 上記合致度からエッジらしさの評価値を演算する手段
    (85),および上記エッジらしさの評価値の演算を1画
    面分のすべての画素について行なうように制御する手段
    (65,80), を備えたエッジ画像生成装置。
  2. 【請求項2】 上記エッジらしさの評価値を記憶するエ
    ッジ画像メモリ(88)をさらに備えた請求項1に記載の
    装置。
  3. 【請求項3】 上記エッジらしさの評価値を所定のしき
    い値でレベル弁別して2値化する手段をさらに備えた請
    求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】 対象物を撮像装置(20)により撮像し,
    これにより得られる撮像画像を表わす映像信号に基づい
    て撮像画像のエッジ画像を表わすデータを生成する方法
    であり, 1画面分の映像信号をディジタル画像データにA/D変
    換し, 上記1画面分の画像データにウインドウを設定してその
    ウインドウ内の複数の画素についての画素データを抽出
    し, 上記ウインドウ内の画像データの傾きに関するデータを
    生成し, 上記傾きに関するデータと複数のエッジ・パターンとの
    合致度をそれぞれ演算し, 上記合致度からエッジらしさの評価値を演算し, 上記エッジらしさの評価値の演算を1画面分のすべての
    画素について行ない,上記評価値からなるエッジ画像デ
    ータを得る, エッジ画像生成方法。
  5. 【請求項5】 良品および不良品の複数のサンプルを所
    定の観測位置へ順次供給するサンプル供給装置(120 ,
    121 ), 上記観測位置のサンプルを照明する照明条件可変な照明
    装置(10), 上記供給装置によって上記観測位置にもたらされた良品
    および不良品の各サンプルを上記照明装置による照明下
    で撮像し,撮像したサンプルを表わす映像信号を出力す
    る撮像装置(20), 上記撮像装置から出力される映像信号に基づいて各サン
    プルの特徴量を計測する特徴量計測手段(130 ), 上記特徴量計測手段により計測された特徴量に基づいて
    良品と不良品の判別精度に関する評価値を算出する手段
    (130 ),ならびに上記照明装置の照明条件を変えなが
    ら求められた照明条件ごとの評価値に基づいて,評価値
    が最良となる照明条件を検索する手段(130 ), を備えた照明条件設定支援装置。
  6. 【請求項6】 上記観測位置に供給されるサンプルの有
    無と,良品か不良品かの区別とを検出する検出装置(12
    3 , 123a, 123b, 123c)をさらに備えている,請
    求項5に記載の装置。
  7. 【請求項7】 上記サンプル供給装置が,各サンプルを
    載置する回転テーブル(120 )と,この回転テーブル
    (120 )を回転駆動する駆動装置(121 )とから構成さ
    れている,請求項5に記載の装置。
  8. 【請求項8】 所定の観測位置を照明する照明条件可変
    な照明装置(10)を配置し, 良品および不良品の複数のサンプルを上記観測位置へ順
    次供給し, 上記観測位置に供給された良品および不良品の各サンプ
    ルを上記照明装置による照明下で撮像し, 撮像により得られる映像信号に基づいて各サンプルの特
    徴量を計測し, 計測された特徴量に基づいて良品と不良品の判別精度に
    関する評価値を算出し, 上記照明装置の照明条件を変えながら,照明条件ごとの
    評価値を求め,評価値が最良となる照明条件を検索す
    る, 照明条件設定支援方法。
  9. 【請求項9】 複数のサンプルを所定の観測位置へ順次
    供給するサンプル供給装置(120 ,121 ), 上記観測位置のサンプルを照明する照明条件可変な照明
    装置(10), 上記供給装置によって上記観測位置にもたらされた各サ
    ンプルを上記照明装置による照明下で撮像し,撮像した
    サンプルを表わす映像信号を出力する撮像装置(20), 上記撮像装置から出力される映像信号に基づいて各サン
    プルの特徴量を計測する特徴量計測手段(130 ), 上記特徴量計測手段により計測された特徴量の分散を算
    出する手段(130 ),および上記照明装置の照明条件を
    変えながら求められた照明条件ごとの分散に基づいて,
    分散が最小となる照明条件を検索する手段(130 ), を備えた照明条件設定支援装置。
  10. 【請求項10】 上記観測位置に供給されるサンプルを
    検出する検出装置(123 )をさらに備えている,請求項
    9に記載の装置。
  11. 【請求項11】 上記サンプル供給装置が,各サンプル
    を載置する回転テーブル(120 )と,この回転テーブル
    (120 )を回転駆動する駆動装置(121 )とから構成さ
    れている,請求項9に記載の装置。
  12. 【請求項12】 所定の観測位置を照明する照明条件可
    変な照明装置(10)を配置し, 複数のサンプルを上記観測位置へ順次供給し, 上記観測位置に供給された各サンプルを上記照明装置に
    よる照明下で撮像し, 撮像により得られる映像信号に基づいて各サンプルの特
    徴量を計測し, 計測された全サンプルの特徴量の分散を算出し, 上記照明装置の照明条件を変えながら,照明条件ごとの
    分散を求め,分散が最小となる照明条件を検索する, 照明条件設定支援方法。
  13. 【請求項13】 レンズと必要な接写リングが着脱自在
    なカメラによる撮影条件を決定するために, カメラの視野情報と,撮影対象に対するカメラの設置距
    離情報と,レンズの情報と,接写リングの情報のうちの
    少なくとも2つの情報を入力するための入力装置, 上記入力装置から入力された少なくとも2つの情報を用
    いて残りの情報を算出する演算装置,および上記演算装
    置による演算結果によって表わされる上記残りの情報を
    表示する表示装置, を備えた撮影条件決定支援装置。
JP32921394A 1991-07-12 1994-12-05 照明条件設定支援装置および方法 Expired - Fee Related JP3235387B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32921394A JP3235387B2 (ja) 1991-07-12 1994-12-05 照明条件設定支援装置および方法

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19869491 1991-07-12
JP30704691 1991-10-25
JP16699792 1992-06-01
JP4-166997 1992-06-04
JP17161392 1992-06-04
JP3-198694 1992-06-04
JP3-307046 1992-06-04
JP4-171613 1992-06-04
JP32921394A JP3235387B2 (ja) 1991-07-12 1994-12-05 照明条件設定支援装置および方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5501237A Division JPH07113968B1 (ja) 1991-07-12 1992-07-13

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07220058A JPH07220058A (ja) 1995-08-18
JP3235387B2 true JP3235387B2 (ja) 2001-12-04

Family

ID=27528411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32921394A Expired - Fee Related JP3235387B2 (ja) 1991-07-12 1994-12-05 照明条件設定支援装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3235387B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4675436B1 (ja) * 2009-09-03 2011-04-20 シーシーエス株式会社 表面検査用照明・撮像システム及びデータ構造

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09304034A (ja) * 1996-05-15 1997-11-28 Mitsutoyo Corp 照明制御システム
JPH1062134A (ja) * 1996-08-22 1998-03-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 認識検査における照明調整方法
JP2000047296A (ja) * 1998-07-31 2000-02-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 画像認識装置および画像認識方法
JP4618691B2 (ja) * 2005-02-03 2011-01-26 富士通株式会社 マーク画像処理方法、プログラム及び装置
JP6551048B2 (ja) * 2015-08-24 2019-07-31 株式会社Jvcケンウッド 水中撮影装置、水中撮影装置の制御方法、水中撮影装置の制御プログラム
JP6601264B2 (ja) * 2016-02-29 2019-11-06 富士通株式会社 照明条件設定装置、照明条件設定方法及び照明条件設定用コンピュータプログラム
JP6977634B2 (ja) * 2018-03-13 2021-12-08 オムロン株式会社 外観検査装置、外観検査方法及びプログラム
JP2020027435A (ja) * 2018-08-10 2020-02-20 株式会社デンソーウェーブ シミュレート装置及びコンピュータプログラム
JP2020106936A (ja) * 2018-12-26 2020-07-09 オムロン株式会社 画像検査システム設計装置、画像検査システム設計方法及び画像検査システム設計プログラム
JP7342616B2 (ja) * 2019-10-29 2023-09-12 オムロン株式会社 画像処理システム、設定方法およびプログラム
JP6860098B1 (ja) * 2020-02-10 2021-04-14 オムロン株式会社 画像検査装置および画像検査プログラム、照明設定装置
WO2023162142A1 (ja) * 2022-02-25 2023-08-31 株式会社Fuji 画像確認装置および画像確認方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6228882A (ja) * 1985-07-31 1987-02-06 Fujitsu Ltd 画像の角度ずれ補正方式
JPH07120388B2 (ja) * 1986-02-21 1995-12-20 富士通株式会社 映像入力装置
JPH0720208B2 (ja) * 1987-12-23 1995-03-06 富士電機株式会社 照明方式決定の支援装置
JPH0269080A (ja) * 1988-09-03 1990-03-08 Fuji Electric Co Ltd 照明技術支援装置
JPH0322181A (ja) * 1989-06-20 1991-01-30 Fujitsu Ltd 閾値を可変にした輪郭抽出方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4675436B1 (ja) * 2009-09-03 2011-04-20 シーシーエス株式会社 表面検査用照明・撮像システム及びデータ構造

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07220058A (ja) 1995-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7149341B2 (en) Wafer inspection apparatus
EP0706027B1 (en) Visual inspection apparatus for printed circuit boards and use thereof for solder control and correction
KR100777547B1 (ko) 결함 검사 방법 및 그 방법을 이용한 결함 검사 장치
JP3235387B2 (ja) 照明条件設定支援装置および方法
JP5239314B2 (ja) 物体認識方法およびこの方法を用いた基板外観検査装置
US9983145B1 (en) Test probe card detection method and system thereof
JPH0599861A (ja) 透明容器の検査方法及び装置
JP2017096750A (ja) 位置決め方法、位置決め装置、プログラムおよびコンピュータ可読記録媒体
US20170053394A1 (en) Inspection apparatus, inspection method, and article manufacturing method
JP4655644B2 (ja) 周期性パターンのムラ検査装置
CN113865830A (zh) 显示屏缺陷检测方法及***
AU644973B2 (en) Apparatus and method for aiding in deciding or setting ideal lighting conditions in image processing system
CN113763322B (zh) 一种Pin脚共面度视觉检测方法与装置
JP2020016471A (ja) 画像検査装置
JPH06160066A (ja) 外観検査装置
JP2006313147A (ja) 欠陥検査方法およびその方法を用いた欠陥検査装置
US7760925B2 (en) Method for automatically detecting degenerated regions in stained thin section slides
JP3460541B2 (ja) 被検査面の欠陥検査方法およびその装置
JPH1063846A (ja) 外観検査装置
JP2839934B2 (ja) 円筒内壁面の欠陥の検査方法
JP7080123B2 (ja) 画像検査装置
JPH09264856A (ja) 物品外観検査装置
JP6008667B2 (ja) 外観検査装置、外観検査法およびプログラム
CN113252706A (zh) 图像检查装置、存储介质以及照明设定装置
JP3559391B2 (ja) 光学部材検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080928

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees