JP3234247B2 - カメラ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、外部からのレリーズ信
号によってもレリーズすることができるカメラに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より、リモートコントローラ等によ
る外部からのレリーズ信号によってレリーズ動作を行う
カメラが知られている。一般に、カメラのレリーズ動作
を行う時は、ファインダを覗いてその内部のＬＥＤ等が
表示する情報を見る必要があり、あるいは周囲が暗い時
は外部液晶にバックライト照明が必要である。従って、
上述のカメラにおいても、レリーズ釦の操作によるレリ
ーズの際のみならず、外部からのレリーズ信号によるレ
リーズの際にもＬＥＤによる表示、照明の点灯が行われ
ていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、外部か
らのレリーズ信号によるレリーズ動作の場合は、操作者
がカメラ情報を見る必要がないため、照明等を点灯して
も無駄であり、不必要な電池消耗を招く、という問題が
あった。

【０００４】本発明の目的は、外部起動信号によりカメ
ラの準備動作が開始されたと判別されているときは低消
費電力モードでカメラを動作させることにより、不必要
な電池消耗を抑止しうるカメラを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
１に対応付けて説明すると、本発明は、カメラの内部で
発生する内部起動信号およびカメラの外部で発生してカ
メラに印加される外部起動信号のいずれかにより撮影前
の準備動作を開始させるとともに、カメラの内部で発生
する内部レリーズ信号およびカメラの外部で発生してカ
メラに印加される外部レリーズ信号のいずれかにより撮
影動作および表示装置の表示，照明を行なうようにした
カメラに適用され、前記内部起動信号および前記外部起
動信号のいずれにより前記準備動作が開始されたかを判
別する判別手段３ａと、判別手段３ａによって前記外部
起動信号により前記準備動作が開始されたと判別されて
いるときは、前記表示，照明を行なわない低消費電力モ
ードでカメラを動作させる動作手段３ｂとを設けること
により解決される。

【０００６】

【作用】判別手段３ａは、撮影前の準備動作の開始が内
部起動信号によるものか外部起動信号によるものかを判
別し、動作手段３ｂは、この判別手段３ａによる判別結
果に基づいて、外部起動信号により準備動作が開始され
たと判別されているときには表示，照明を行なわない低
消費電力モードで動作される。従って、操作者がカメラ
情報を確認する時以外は消費電力を低く抑えることがで
きる。

【０００７】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。

【０００８】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て詳細に説明する。図２は本発明が適用されるカメラの
回路構成を示す図である。

【０００９】図において、１は電池、２は電池電圧を安
定した電圧に変換するＤＣ−ＤＣコンバータである。Ｄ
Ｃ−ＤＣコンバータ２は、電源入力端子Ｖin+、Ｖin-
と、カメラ内部の回路系に安定した電圧を供給する出力
端子Ｖoutと、Ｖout出力をオン・オフするための制御端
子ＣＩとを有し、端子ＣＩが接地されるとＤＣ−ＤＣコ
ンバータ２は起動し、出力端子Ｖoutから安定した電圧
が出力される。３はカメラのレリーズシーケンス制御用
マイクロコンピュータであり、メモリ、判断回路、演算
回路、タイマ等を内蔵している。４はコネクタ、５およ
び６は、カメラ本体のレリーズ釦（図示略）に連動して
いる半押しおよび全押しスイッチで、スイッチ５はレリ
ーズ釦の第１ストロークでオンしてコネクタのＧＮＤ端
子に接地し、スイッチ６はレリーズ釦の第２ストローク
でオンして同様にコネクタのＧＮＤ端子に接地する。７
〜１１はダイオード、１２はＬＥＤ（発光ダイオー
ド）、１３は抵抗、１４はトランジスタである。

【００１０】トランジスタ１４は、そのドレインがＤＣ
−ＤＣコンバータ２のＣＩ端子に接続され、またソース
はコネクタ４のＧＮＤ端子に接続されている。ＤＣ−Ｄ
Ｃコンバータ２のＣＩ端子は、ダイオード１１を介して
スイッチ５に接続されているとともに、ダイオード９を
介してコネクタ４の起動端子にも接続されている。

【００１１】ここで、ＬＥＤ１２はファインダ内で合焦
状態等を表示する表示用ＬＥＤであるが、これに代え
て、カメラの外部液晶の照明用バックライト、一例とし
てＥＬ照明であってもよい。

【００１２】マイクロコンピュータ３は、電源端子Ｖdd
とＶss、さらに入出力ポートＰ１０〜Ｐ１５を有してい
る。

【００１３】Ｐ１０は、抵抗１３を介してＬＥＤ１２に
接続されている出力ポートであり、このＬＥＤ１２の駆
動はこの出力ポートＰ１０で制御される。Ｐ１１は、ダ
イオード７を介してコネクタ４のレリーズ端子に接続さ
れている入力ポートであり、この入力ポートＰ１１には
レリーズ端子に印加される外部レリーズ信号（ローレベ
ル）が入力される。Ｐ１２は、ダイオード８を介してコ
ネクタ４の起動端子に接続されている入力ポートであ
り、この入力ポートＰ１２には起動端子に印可される外
部起動信号（ローレベル）が入力される。Ｐ１３は、ス
イッチ６を介してコネクタ４のＧＮＤ端子に接続された
端子であり、内部レリーズ信号が入力される。Ｐ１４
は、ダイオード１０、スイッチ５を介してコネクタ４の
ＧＮＤ端子に接続された端子であり、内部起動信号が入
力される。Ｐ１５は、トランジスタ１４のゲートに接続
されている出力ポートである。

【００１４】本実施例では、カメラの起動がレリーズ釦
の第１ストロークまたは外部起動信号の印加のいずれに
よるものかを判別して、ＬＥＤ１２の点灯・非点灯動作
を行うようにした。ここでは、ＬＥＤ１２を非点灯とす
る動作を低消費電力モードと呼ぶことにする。次に、図
２を参照して、本実施例のカメラの起動・レリーズ動作
の説明を行う。いま、レリーズ釦の第１ストロークでス
イッチ５がオンされると、ダイオード１１を介してＤＣ
−ＤＣコンバータ２の制御端子ＣＩが接地され、それに
よってＤＣ−ＤＣコンバータ２が起動し、出力端子Ｖou
tからマイクロコンピュータ３および他の回路に電源電
圧が供給され、カメラが起動する。同時にダイオード１
０を介してマイクロコンピュータ３のポートＰ１４にも
スイッチ５から内部起動信号が入力されてカメラが作動
し、さらに出力ポートＰ１５からハイレベル信号が出力
されてトランジスタ１４がオンし、ある時間だけＤＣ−
ＤＣコンバータ２の動作が継続される。すなわち、トラ
ンジスタ１４は電源ホールド回路を構成している。

【００１５】次いで、レリーズ釦の第２ストロークでス
イッチ６がオンされ、マイクロコンピュータ３のポート
Ｐ１３が接地されると、このポートＰ１３を介して内部
レリーズ信号が入力されてカメラはレリーズ動作を開始
する。

【００１６】一方、コネクタ４の起動端子に外部起動信
号（ローレベル）が印加されると、ＤＣ−ＤＣコンバー
タ２の制御端子ＣＩはダイオード９を介して接地され、
これによりＤＣ−ＤＣコンバ−タ２が起動し、マイクロ
コンピュータ３は動作を開始する。同時に、ダイオード
８を介してマイクロコンピュータ３のポートＰ１２にも
コネクタ４の起動端子から外部起動信号が入力されてカ
メラが動作し、さらに出力ポートＰ１５からハイレベル
信号が出力されてトランジスタ１４がオンし、ある時間
だけＤＣ−ＤＣコンバータ２の動作が継続される。

【００１７】次いで、コネクタ４のレリーズ端子に外部
レリーズ信号（ローレベル）が印加されると、ダイオー
ド７を介してマイクロコンピュータ３のポートＰ１１に
外部レリーズ信号が入力され、カメラはレリーズ動作を
開始する。

【００１８】次に、本実施例のカメラの動作を図３のフ
ローチャートを参照してさらに説明する。

【００１９】レリーズ釦が押されてスイッチ５がオンす
るか、あるいはコネクタ４の起動端子に外部起動信号
（ローレベル）が入力されると、ＤＣ−ＤＣコンバータ
２は起動を開始し、マイクロコンピュータ３は動作を開
始する。この後、マイクロコンピュータ３はポートＰ１
５を介してハイレベル信号を出力し（ステップＳ１）、
トランジスタ１４がオンされてＤＣ−ＤＣコンバータ２
の動作がある時間だけ継続される。

【００２０】さらに、マイクロコンピュータ３は測光
（ステップＳ２）、測距（ステップＳ３）動作を行った
後、ポートＰ１４がローレベル状態にあるかどうかを判
断する（ステップＳ４）。ポートＰ１４がローレベル状
態にあればプログラムはステップＳ６に移行し、ハイレ
ベル状態にあればステップＳ５に移行する。

【００２１】ポートＰ１４がローレベル状態にあれば、
カメラの起動がレリーズ釦によって行われたことを示し
ている。そこで、マイクロコンピュータ３はポートＰ１
０をローレベルにしてＬＥＤ１２を点灯させ、各種表示
を行う（ステップＳ６）。この後、プログラムは再度ス
テップＳ２に戻り、測光、測距動作が行われる。

【００２２】一方、ポートＰ１４がハイレベル状態にあ
れば、カメラの起動がレリーズ釦によって行われていな
いことを示している。そこで、マイクロコンピュータ３
はポートＰ１２がローレベル状態にあるかどうかを判断
し（ステップＳ５）、ポートＰ１２がローレベル状態に
あればプログラムはステップＳ２に戻って測光、測距動
作が行われる。すなわち、ポートＰ１２がローレベル状
態にあれば、カメラの起動が外部起動信号によって行わ
れたのであるから、ＬＥＤ表示を行わずに測光、測距動
作を行うのである。一方、ポートＰ１２がハイレベル状
態にあれば、ステップＳ４の判断結果よりポートＰ１４
も同時にハイレベル状態にあるので、起動入力信号がな
くなったものと判断することができる。そこで、マイク
ロコンピュータ３はポートＰ１５を介してローレベル信
号を出力し、トランジスタ１４をオフすることでＤＣ−
ＤＣコンバータ２の動作を停止させる。

【００２３】従って、本実施例においては、内部のレリ
ーズ釦による起動入力信号はマイクロコンピュータ３の
ポートＰ１４に入力され、一方、外部起動信号は同様に
マイクロコンピュータ３のポートＰ１２に入力されるの
で、上述の図３のフローチャートの如く、これらを判別
してレリーズ釦による起動時のみ表示、照明を行うこと
ができる。これにより、外部起動信号による起動時には
表示、照明を省略して消費電力を低減させることがで
き、不必要な電池消耗を未然に防止することができる。
また、リモコン装置からの外部起動信号および外部レリ
ーズ信号によりカメラを動作させる状態であっても、レ
リーズ釦を第１ストロークだけ操作すれば撮影情報が表
示されるので、リモコン装置をコネクタ４から外すこと
なく撮影情報の確認ができ便利である。

【００２４】なお、本発明によるカメラは、その細部が
前記実施例に限定されず、種々の変形例が可能である。
一例として、上述した一実施例では外部レリーズ信号が
コネクタ４を介して入力されていたが、光リモコン装置
のように赤外光などを利用した非接触状態で外部レリー
ズ信号が入力される構成としてもよい。また、一実施例
では表示を切換えて低消費電力モードとしたが、その
他、リモートコントロールにとって不必要な動作を停止
して消費電力を低減するようなモードを選択してもよ
い。

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
るカメラは、判別手段により準備動作の開始が内部起動
信号によるものか外部起動信号によるものかを判別し、
これに基づいて、外部起動信号により準備動作が開始さ
れたと判別された場合には、動作手段により表示，照明
を行なわない低消費電力モードで動作されるので、不必
要な電池消耗を抑止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるカメラのクレーム対応図を示す図
である。

【図２】本発明が適用されるカメラの一実施例を示す回
路図である。

【図３】本発明の一実施例の動作を説明するためのフロ
ーチャートである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−3335（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−4126（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−104039（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−10577（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−35520（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カメラの内部で発生する内部起動信号お
   よびカメラの外部で発生してカメラに印加される外部起
   動信号のいずれかにより撮影前の準備動作を開始させる
   とともに、カメラの内部で発生する内部レリーズ信号お
   よびカメラの外部で発生してカメラに印加される外部レ
   リーズ信号のいずれかにより撮影動作および表示装置の
   表示，照明を行なうようにしたカメラにおいて、 前記内部起動信号および前記外部起動信号のいずれによ
   り前記準備動作が開始されたかを判別する判別手段と、 前記判別手段によって前記外部起動信号により前記準備
   動作が開始されたと判別されているときは、前記表示，
   照明を行なわない低消費電力モードでカメラを動作させ
   る動作手段とを具備することを特徴とするカメラ。